JP6402164B2 - 建築資材及び構造物 - Google Patents
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Description
本発明は、建築物や構造物に使用する新たな建築資材を提供することを、その目的とする。
図1、図2に示す、本実施形態に係る建築資材1は、主に建築物や構造物に使用されるものとする。建築資材1は、建築物や構造物の外側に使用される外装資材である。この建築資材1は、回転翼部3を内蔵していて、設置場所に吹き付けられた風によって回転翼部3を回転させることで、風の流速エネルギーを回転エネルギーに変換して風の力を減衰させる機能を備えている。建築資材1には、発電機5も装着可能とされていて、回転翼部3の回転を発電機5に伝達することで発電機5による発電を可能としている。発電機5を備える場合、風力発電機能を備えるので、風の力を発電機5の回転エネルギーとして取り出すことができ、風の力を減衰させつつも、発電に利用することができる。
ベース部6、7は、図3、図4に示すように、平面形状が正方形であって、ベース部6、7の四隅に、各支持部2の長手方向両端2a、2bをそれぞれ挿入して支持するための受け部8、9が形成されている。受け部8、9の内側形状は、各支柱部2の外側形状(断面形状)と同一形状で、各支柱部2の外側形状と同等か幾分大きく形成されていて、図6(a)〜(c)に示すように、長手方向Hからベース部6、7が引き抜き可能とされている。各支柱部2は、受け部8、9にそれぞれ挿入されることで、ベース部6、7に支持される。つまり、ベース部6、7は、図6(b)に示すように、各支柱部2に対して着脱可能とされている。
各アーム31a、32aの先端は、図5に示すように、回転翼33、34、35の断面形状と同一形状の挿入部31c、32cが形成されている。本実施形態において、回転翼33、34、35は同一形状であって、長手方向Hから挿入部31c、32cに挿入することで支持アーム31,32に保持される。支持アーム31,32に保持された、回転翼33、34、35は締結部材80Bによって支持アーム31,32に固定される。
切断する範囲については、支持アーム31,32による支持位置A1と長手方向端部33a、34a、35a及び支持位置A2と長手方向端部33b、34b、35bの間(図6(b)の破線で示す部位)とすることで、ベース部6、7を取り外すことで、容易に切断することができるので、作業性がよい。
切断後は、ベース部6、7を回転翼部3に近づけ、回転軸30の両端30a、30bをロータ51、51に差し込むとともに、各支持柱2の長手方向両端2a、2bをそれぞれ受け部8、9に挿入し、図示しない締結部材を用いてベース部6、7に固定することで長手方向Hへの長さを調整された建築資材1となる。つまり、支柱部2と回転翼33、34、35とを切断し、その後、図6(c)に示すように、ベース部6,7と回転翼部3と支柱部2とを組み立てることで、長手方向Hにおける全長を任意の長さに調整した建築資材1とすることができる。
建築資材1は、支柱部2と回転翼部3が、長手方向Hへの長さLが調整可能とされているので、建築物や構造物の景観に合わせて設置場所で大きさ(長さL)を調整することができる。
建築資材1は、回転翼部3が、長手方向Hに延びるとともにベース部6、7に回転可能に支持される回転軸30と、回転軸に装着された支持アーム31、32と、支持アームによって回転軸の外周側に配置される回転翼33〜35とを有し、回転翼33〜35が支持アームによる支持位置A1、A2と長手方向端部33a、33b、34a、34b、35a、35bとの間で切断可能とされているので、建築物や構造物の景観に合わせて設置場所で大きさを調整することができる。
建築資材1は、ベース部6、7に発電機5、5を有し、回転軸30の端部30a、30bは、発電機5、5が備えるロータ51、51と一体回転可能に設けられているので、風の力で回転翼部3が回転した力を利用して発電することができる。
連結部品10(A)〜(C)は、図7(a)〜(c)に示すように、それぞれフランジ10a、10bと、フランジ10a、10bをつなぐウェブ10cを備えていて、フランジ10a、10b間に取付部61、71が緩く嵌まるように形成されている。各フランジ10a、10bには、取付部61、71に装着された際に、取付部の孔62、72と重なる位置に取付孔10d、10eが形成されている。
図11(a)、(b)は連結部材10(B)を用いて2つの建築資材1を縦に並べて連結した場合の形態を示す。連結部材10(B)を用いる場合、互いに同一方向に位置している部位のカバー63、73を、締結部材80Cを緩めて取り外す。そして、取付部61、71に連結部材10(B)を装着し、締結部材80Cを用いて取付部61、71に連結部材10(B)を固定することで2つの建築資材1を一体化することができる。なお、図11において、カバー63,73は省略している。
このように、建築資材1は、ベース部6、7が、連結部品10(A〜D)を取り付ける取付部61、71を有するので、建築資材1同士を容易に連結することができるとともに、建築物や構造物に容易に取り付けることができる。
このように建築資材1を複数連結して構造物100である屋根(庇)とすると、建築物200の壁面200aに強風であるビル風Fがぶつかり四方に分散されることで発生するダウンフローの風F1を抑制することができるとともに、発電エネルギーとして取り出すことができる。
構造物101を建築物200に設置するには、連結部材10(D)を取付部61、71に装着した状態とし、図14(b)に示すように、取付けフランジ10fを建築物200の取付面となる壁面200aに設置されている固定器具202と合わせ締結部材80Dで共締めして固定することで、建築物200に設置することができる。この場合においても、構造物101の設置する高さ方向の位置を変更することで壁面200aにビル風Fがぶつかることで四方に分散される分散風F2や、ダウンフローの風F1(図13参照)を抑制しながら、発電エネルギーとして取り出すことができる。なお、図14(b)においては、取付部71側の構成のみを示している。
本実施形態で説明した建築資材1を利用した構造物としては、例えば図15に示すように、防風林の代わりに、建築資材1を縦と横に複数連結して構造物102として設置してもよい。また、地下鉄や鉄道、高速道路や空港など、風害が発生しやすい場所にも適用可能である。
例えば建築資材1は、外観形状の意匠が四角柱のものを例示したが、建築資材1の形状としては、内部に回転翼部3が回転可能に収納できる大きさであれば、円柱状の物であってもよい。
開口部20を長手方向全域に渡って覆う保護ネットを開口部20の手前に装着するようにしてもよい。装着形態としては、交換(着脱)できる方式が好ましい。例えば、各支柱部2の側面2e、2fに、長手方向Hに延びる溝を形成して。保護ネットの枠を当該溝に長手方向Hから挿入/抜去して着脱可能にする形態が挙げられる。保護ネットとは、通気性は確保されているが、人の指や異物は通過させない大きさのメッシュ部材である。このような保護ネットを備えていると、安全性が向上する。
本実施形態において、建築資材1に用いた材質は、強度と軽量化の観点からアルミニウム合金を用いているが、アルミニウム合金に材料を限定するものではなく、ステンレス鋼やプラスチック材を用いた構成のものであってもよい。あるいは、回転翼33〜35はプラスチック、その他の部材は金属としてもよい。
図1では、回転翼部3の軸線方向に位置する両端側に発電機5、5をそれぞれ配置した例を示すが、発電機5は建築資材1を使用する場所に応じて何れか一方側にだけ配置する構成であってもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
2・・・支柱部
3・・・回転翼部
4・・・空間
2a、2b・・・長手方向両端
5、5・・・発電機
6、7・・・ベース部
10(A〜D)・・・連結部品
30・・・回転軸
30a、30b・・・回転軸の端部
31、32・・・支持アーム
33、34、35・・・回転翼
33a〜35a、33b〜35b・・・長手方向端部
51、51・・・ロータ
61、71・・・取付部
100、101、102・・・構造物
A1、A2・・・支持位置
H・・・長手方向
L・・・長手方向への長さ
Claims (6)
- 長手方向に延びる支柱部と、
前記支柱部で囲まれた空間内に配置された回転翼部と、
前記支柱部の長手方向両端を支持するとともに、前記回転翼部を回転可能に支持するベース部を備え、
前記ベース部は、前記支柱部と前記回転翼部に対して着脱可能とされていて、
前記回転翼部は、前記長手方向に延びるとともに前記ベース部に回転可能に支持される回転軸と、前記回転軸に装着された支持アームと、前記支持アームによって前記回転軸の外周側に配置される回転翼とを有し、
前記回転翼は、前記支柱部と前記回転翼部から前記ベース部を取り外し、前記支持アームによる支持位置と前記回転翼の長手方向端部との間において、設置場所で所定の長さに切断可能とされている建築資材。 - 前記支柱部は、前記回転翼の切断時に、前記設置場所において所定の長さに切断可能とされている請求項1に記載の建築資材。
- 前記支持アームは、前記回転翼の断面形状と同一形状の挿入部が形成されていて、
前記回転翼は、前記長手方向から前記挿入部に挿入されることで前記支持アームに保持され、締結部材によって前記支持アームに固定される請求項1又は2に記載の建築資材。 - 前記ベース部は、発電機を有し、
前記回転軸の端部は、前記発電機が備えるロータと一体回転可能に設けられている請求項1、2又は3に記載の建築資材。 - 前記ベース部は、連結部品を取り付ける取付部を有する請求項1乃至4の何れか1項に記載の建築資材。
- 請求項1乃至5の何れか1項に記載の建築資材を複数連結して構成された構造物。
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