JP6401924B2 - 位置決め固定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械などに取り付けられて、ワークを所定の回転角度に回転させて固定保持する、位置決め固定装置に関する。
従来より、下記特許文献に開示される位置決め装置が知られている。対象物を所定角度に回転させて、対象物を位置決め可能にする回転位置決め装置は、回転体に係止部を備え、基台に摺動自在に配置した複数のピンで構成された係合突起を備え、この係合突起を係止部に係合させることで回転体を位置決めし、固定保持するように構成している。すなわち、基台に配置した係合突起を、エアシリンダや油圧シリンダ等の駆動力によって摺動させ、回転体の係止部に係合させることで、基台とピンと回転体を一体に連結させ、基台に対して回転体を回転不可能に固定保持するように構成している。
特許第3927208号公報
しかしながら、従来技術のようにピンを摺動させて係止部に係合する構成とすると、ピンの摺動面に摺動のための隙間が必要となり、外力が作用した際に前記隙間の分だけピンが微小変位することで位置決めした回転体が微小に回転するという問題がある。つまり、ピンの係合突起を回転体の係止部に係合させると、係合突起と係止部は隙間なく当接することが可能であるが、基台とピンの側面の間には隙間が存在する。このときワークの加工等によって回転体に荷重がかかると、ピンが隙間内で倒れ、それによって係合部が微小に変位し、回転体が微小回転することとなり、加工精度が悪くなる等の問題が起こる。
本発明は、上記の係合突起と係合部で位置決め固定をする装置における、隙間によって微小変位が起こるという問題を解決し、回転体の微小回転を抑制した位置決め固定装置を提供することを目的とする。
本発明の、ピストンを割出穴に係合し、位置決め固定する位置決め固定装置は、ピストンの先端に円筒部材が追従機構を介して配置され、ピストンが駆動されると円筒部材がスピンドルの割出穴と係合、開放されることを特徴としている。
具体的には、第一の発明は、ボディと、このボディに回転軸を中心に回転可能に軸受で支持されたスピンドルと、スピンドルを回転駆動する駆動機構とを備える、工作機械用割出しテーブルに有するの位置決め固定装置において、スピンドルの外周面に穿設された割出穴と、ボディに取り付けられ、スピンドルの径方向に流体圧で往復駆動し、押出し駆動によって割出穴に当接する複動体と、複動体を駆動させるためのシリンダとを備え、複動体はピストンと、ピストン先端に配置された円筒部材と、ピストンと円筒部材の間に備えられ、円筒部材をピストンに追従させる追従機構を有し、ピストンは外周に円筒部材を押圧する押圧部を有し、円筒部材は、一端に前記回転軸側にいくにつれて小径化するテーパー外周面と、他端の外周にボディを押圧するクランプ部を有し、ボディは円筒部材によって押圧される接触部を有し、テーパー外周面が、割出穴に当接し、且つ、クランプ部が、ボディに当接することで、スピンドル、複動体、及びボディとが一体に連結され、それによって、スピンドルがボディに対して回転不能に位置決めが固定されることを特徴とする位置決め固定装置である。
上記構成によれば、複動体を流体圧で押出し駆動すると、複動体を構成している円筒部材と、スピンドルの外周面に穿設された割出穴が係合し、スピンドルと複動体とボディが一体に連結されることで、ボディとスピンドルが回転不可能に固定され、位置決め固定することができる。また、複動体を引戻し駆動すると、追従機構により円筒部材がピストンと共に動作し、円筒部材と割出穴の連結を開放することができる。
第二の発明は、接触部がブッシュであることを特徴とする位置決め固定装置である。
上記構成によれば、防錆対策を施している面粗度の良い高硬度材料のブッシュを使用することで、面粗度が良くなり、漏れを防止することが可能となる。また、高硬度材料にすることで、Oリングなどによる変形もされにくくなる。
第三の発明は、円筒部材が、前記他端側から前記一端側へ延びる少なくとも1つ以上の分断スリットを有し、径拡大状態に弾性変形可能に構成されていることを特徴とする位置決め固定装置である。
上記構成によれば、複動体を構成する円筒部材は端のテーパー外周面でスピンドルの割出穴と係合可能となる。また、分断スリットによって円筒部材が径拡大状態に弾性変形可能であり、円筒部材が径拡大状態になることで、円筒部材の外周に有しているクランプ部とボディの接触部とが当接する。すなわち、複動体とボディ間の摺動のための隙間が無くなり、複動体をボディに固定することができる。
第四の発明は、円筒部材のクランプ部が、弾性体であることを特徴とする位置決め固定装置である。
上記構成によれば、複動体を駆動すると、複動体を構成するピストンの押圧部が円筒部材のクランプ部の弾性体を押圧し、弾性体が径拡大方向に弾性変形し、弾性体とボディの接触部が当接する。また、弾性体が径収縮方向に弾性変形し、弾性体と円筒部材の外周が当接する。すなわち、複動体とボディ間の摺動のための隙間が無くなり、複動体をボディに固定することができる。
第五の発明は、追従機構がスチールボールとスプリングと止めねじとからなり、スチールボールは、ピストンの径方向に設けられた横穴に配置され、スプリングは、ピストンの先端部に嵌挿されており、一端側は円筒部材に当接され、一方、他端側はピストンに当接され、円筒部材は、内部にスチールボールが収まる溝が設けられ、止めねじは、ピストンの回転軸側端面から締結されており、スチールボールは、ピストンと円筒部材と止めねじとで釣り合っていることを特徴とする位置決め固定装置。
上記構成によれば、ピストンの先端付近に備えられた横穴に、ピストン側面から少しはみ出すように配置されているスチールボールが、ピストンを引戻し駆動すると、横穴上側から下方向へ押され、押されたスチールボールが円筒部材の内径に設けられた溝に当接し、円筒部材が下側に押される。これによってピストンの引戻し動作に円筒部材を追従して引戻すことができる。
本発明によれば、ピストンと円筒部材と複動体からなる複動体を駆動すると、スピンドルと複動体とボディが一体に連結され、円筒部材のクランプ部がボディに当接し、円筒部材とボディの隙間を無くすことが可能となる。
すなわち、複動体とボディ間の隙間を無くすことによって、スピンドルと複動体とボディの一体の連結が隙間なく固定され、それによって回転体の微小な回転を抑制することが可能となる。
本発明の実施形態1の割出しテーブルを示した断面図である。 図1の割出しテーブルの駆動機構を示した一部切欠き断面図である。 図1のA−A線における断面図である。 図3のピストンの斜視図である。 図3の円筒部材の斜視図である。 図3のZ部における拡大詳細断面図である。 図1の位置決め固定装置の動作状態を説明する図で、(a)がアンクランプ状態の断面図、(b)が動作途中状態の断面図、(c)がクランプ状態の断面図である。 実施形態2の割出しテーブルにおける図3相当図である。 実施形態3の割出しテーブルにおける図3相当図である。
以下に本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1の割出しテーブル100を示した断面図であり、割出しテーブル100は工作機械でワークを所定の角度に回転割出しさせて加工を行う際に使用されている。ここでいう割出しテーブル100は、本発明の位置決め固定装置の実施の一例である。
本実施形態1の割出しテーブル100は、鋳物で形成されたボディ1を備えており、このボディ1に回転軸Jを中心に回転可能に軸受7で支持されたスピンドル3と、このスピンドル3を回転駆動する駆動機構とを備えている。
スピンドル3の外周面には、割出穴4が穿設されており、ボディ1には、このスピンドル3の径方向に流体圧で往復駆動し、割出穴4に係合可能な複動体10が摺動可能に取り付けられている。
また、割出しテーブル100は、複動体10を駆動させるためのシリンダ5を備えている。スピンドル3の一端側には、中空円筒形状のテーブル6が、ボルト20によってスピンドル3と同軸で固定されている。また、スピンドル3には、中空円筒形状のウォームホイール31が、ボルト21によってスピンドル3と同軸で固定されている。テーブル6には、ボルト穴6aが穿設されており、このボルト穴6aに図示しないワークまたは治具などを取り付けることが可能となっている。
図2は図1の割出しテーブル100の駆動機構30を示した一部切欠き断面図である。図2に示すように、駆動機構30はウォームホイール31と、ウォームシャフト32と、カップリング33と、モータ34とからなっている。
ウォームシャフト32の一端側は軸受を介してボディ1に取り付けられており、また、他端側はカップリング33を介してモータ34に連結されている。
また、ウォームシャフト32はウォームホイール31と噛合可能に配置されており、この噛合いによってモータ34が駆動すると、ウォームシャフト32と、ウォームシャフト32と噛合っているウォームホイール31に回転力が伝達され、スピンドル3が回転可能となる。
つまり、モータ34が駆動することで、スピンドル3に締結されているテーブル6が回転し、テーブル6に搭載している図示しないワークあるいは治具等が回転可能となり、また、角度割出しをすることが可能となっている。
図3は図1のA−A線における断面図、図4は図3のピストン11の斜視図、図5は図3の円筒部材の斜視図を夫々示している。図3に示すように、スピンドル3の外周面には、割出穴4が90°等配で4か所に穿設されている。また、夫々の割出穴4の入口側(スピンドル3の外周面側)には全周に亘ってテーパー面4aが形成されている。複動体10はスピンドル3の回転軸Jに直交するようにボディ1に取り付けられており、ボディ1に固定されているシリンダ5によって、スピンドル3の径方向に流体圧で往復駆動可能になっている。
ボディ1は、複動体10が往復駆動する際のボディ1と複動体10の摺動面全周に亘ってブッシュ2を備えている。
ブッシュ2は、防錆対策を施している面粗度の良い高硬度材料としており、圧入によってボディ1に取り付けられている。防錆対策として本実施形態では、焼入れをしているが、浸炭焼入れや高周波焼入れ、または、メッキ処理などでも構わない。このブッシュ2をボディ1に具備することによって、ボディが面粗度の好ましくない鋳物の材質であっても複動体10との摺動面の面粗度を良くすることが可能となる。
ここで、複動体10は、ピストン11と、円筒部材12と、円筒部材12をピストン11に追従させる追従機構13とで構成されている。
ピストン11は、外周にテーパー形状の押圧部11aが設けられ、上端に貫通された横穴11bが設けられている。また、外周にはOリング23が備えられており、このOリング23によって、ピストン11がブッシュ2の摺動面を往復駆動しても、流体の漏れを防ぐことが可能となっている。
しかしながら、一般的にOリングは常に摺動を繰り返すと相手側を変形させてしまう。よって本実施形態のブッシュ2は、Oリングによる変形が発生しないように高硬度材料としている。また、錆びによって摺動面が粗くなることを防ぐために防錆対策も施している。
つまり、防錆対策を施している面粗度の良い高硬度材料のブッシュ2をボディ1に具備することで、ピストン11が往復駆動してもOリング23によって流体の漏れを防ぐことができる。また、Oリング23によるブッシュ2の変形も防ぐことができ、錆びによる面粗度の低下を防止することができる。
また、ブッシュ2の内径面は、後述する位置決め固定動作(クランプ)をする際の円筒部材12と接触する接触部1aも有している。
円筒部材12は、外周にボディ1を押圧するクランプ部12cを有している。
また、円筒部材12は、上端側程小径化するテーパー外周面12aと、下端側から上方向へ延びる4ヶ所の分断スリット12dと、下端の内周面にテーパー面12bと、上端側近傍の内径に後述のスチールボール14が収まる溝12eが夫々設けられており、クランプ部12cが径拡大状態に弾性変形可能に構成されている。
図6は図3のZ部における拡大詳細断面図である。図6に示すように、追従機構13はスチールボール14と、スプリング15と、止めねじ16とで構成されている。
スチールボール14は、ピストン11の横穴11bに移動可能に配置されており、スチールボール14とピストン11とが当接する第一接触部14aと、スチールボール14とピストン11の上端面から締結されている止めねじ16とが当接する第二接触部14bと、スチールボール14と円筒部材12の溝12eとが当接する第三接触部14cとを有している。
スプリング15は、ピストン11の先端部に嵌挿されており、スプリング15の上端15b側は円筒部材12に当接しており、下端15a側はピストン11に当接している。この時、スプリング15は幾分か圧縮された状態で取り付けられている。スプリング15の圧縮力によりスチールボール14は下方向から荷重がかかっており、第三接触部14cで下方向からかかった荷重を、第一接触部14aと第二接触部14bで受けている。つまり、このスプリング15の復元力による作用で、スチールボール14が第一接触部14aと第二接触部14bと第三接触部14cとで釣り合っている。
また、止めねじ16の締付具合は、第二接触部14bでスチールボール14と当接し、前述の釣り合いが発生するように微調整されている。
つまり、この釣り合いによって円筒部材12は、ピストン11の往復駆動に連動して動くことが可能となっている。
また、後述の「アンクランプ状態」時は、円筒部材12のテーパー面12bとピストン11の押圧部11aとの間には幾分か隙間が設けられている。
図7は図1の位置決め固定装置の動作状態を説明する図であり、(a)がアンクランプ状態の断面図、(b)が動作途中状態の断面図、(c)がクランプ状態の断面図を夫々示している。また、ここでは、位置決め固定が行われておらず、スピンドル3が回転可能な状態を「アンクランプ状態」、円筒部材12がスピンドル3に当接し、クランプ部が弾性変形をしていない状態を「動作途中状態」、位置決め固定が行われ、スピンドル3が回転不可能に固定されている状態を「クランプ状態」と定義する。また、図7に矢印で示しているように、図面上方向をクランプ方向、図面下方向をアンクランプ方向と定義する。
本実施形態の割出しテーブル100は、クランプ状態で加工等を行い、アンクランプ状態で回転割出しを行う装置である。なお、各図の構成要素の説明については、前述した符号を付すことで省略する。
割出しテーブル100のクランプ動作は、例えば、図7(a)から、図7(b)、さらに図7(c)といった流れで行われる。
まず、図7(a)のアンクランプ状態において、第一流体圧供給路36から流体圧が供給されると、第一流体圧室38に流体圧が供給される。そして、第一流体圧室38に流体圧が供給されると、ピストン11がクランプ方向(図面上方向)に移動を開始する。
このとき、円筒部材12は、ピストン11のクランプ方向への移動力をスプリング15を介して伝達されている。すなわち、ピストン11がクランプ方向へ移動すると、円筒部材12も連動してクランプ方向へ移動する。つまり、流体圧の供給によって、ピストン11と円筒部材12等を備える複動体10がクランプ方向に移動している。
そして、流体圧の供給が継続されると、移動途中状態である図7(b)の動作途中状態では、複動体10がクランプ方向に移動すると、円筒部材12のテーパー外周面12aが割出穴4のテーパー面4aと当接し押し当てられる。
その後、流体圧の供給が継続されると、図7(c)のクランプ状態では、さらにピストン11がクランプ方向に移動すると、割出穴4に押し当てられている円筒部材12はこれ以上クランプ方向に移動することができないため、スプリング15が縮められていき、ピストン11の押圧部11aと円筒部材12の下端の内周面のテーパー面12bとが当接する。
そして、この状態において、流体圧の供給を継続し続けると、さらにピストン11がクランプ方向に移動する。すなわち、ピストン11が移動すると、図7(c)の矢印方向にピストン11の推力Pが加わる。しかしながら、ピストン11の押圧部11aと円筒部材12の内周面のテーパー面12bは、テーパー面によって当接している。つまり、テーパー面でのくさび効果により、図7(c)の矢印方向に増力された力Fが発生する。図7(c)では便宜上1か所で示しているが、ピストン11の推力Pと増力された力Fはピストン11と円筒部材12の当接部の全周に渡って発生しており、つまり、推力Pは図面上方向へ円筒部材12の下端の内周面のテーパー面12b全周に加わり、増力された力Fは円筒部材12の半径方向外側へ円筒部材12の下端の内周面のテーパー面12b全周に加わる。
この増力された力Fが発生すると、円筒部材12のクランプ部12cが径拡大状態に弾性変形し、ボディ1の接触部1a(ブッシュ2)と当接する。つまり、弾性変形によって円筒部材12の側面とボディ1の間に予め設けていた隙間が無くなり、円筒部材12の側面とボディ1が当接することとなる。
上述したように、スピンドル3に穿設されている割出穴4のテーパー面4aと円筒部材12の上端のテーパー外周面12aとが当接することで、スピンドル3の高精度な位置決めが可能となり、また、円筒部材12のクランプ部12cの径拡大状態への弾性変形により、円筒部材12とボディ1が当接することで、スピンドル3の固定保持力が格段に向上している。
次に、割出しテーブル100のクランプ動作からアンクランプ動作への移行は、例えば、図7(c)から、図7(b)、さらに図7(a)といった流れで行われる。
まず、図7(c)のクランプ状態において、第二流体圧供給路37から流体圧が供給されると、第二流体圧室39に流体圧が供給される。そして、第2流体圧室39に流体圧が供給されると、ピストン11がアンクランプ方向(図面下方向)に移動を開始する。
このとき、ピストン11がアンクランプ方向に移動すると、ピストン11の押圧部11aが円筒部材12のテーパー面12bから離れ、径拡大状態に弾性変形していた円筒部材12のクランプ部12cは、復元力が働くことで径収縮し、円筒部材12のクランプ部12cがボディ1から離れて隙間を有した状態となる。
そして、流体圧の供給が継続されると、円筒部材12とボディ1の固定保持力が開放され、円筒部材12が摺動可能な移動途中状態である図7(b)の動作途中状態となる。
図7(b)の動作途中状態では、流体圧の供給が継続されると、さらにピストン11がアンクランプ方向に移動し、追従機構13によって円筒部材12がピストン11に追従して移動する。
ここで、追従機構13の動作について、図6と図7を用いて詳細に説明する。図7(b)の動作途中状態からピストン11がアンクランプ方向に移動すると、ピストン11の横穴11bに配置されているスチールボール14が、横穴11bの上部との接触部である第一接触部14aと、止めねじ16との接触部である第二接触部14bとで下方向に押されて移動する。続いて、スチールボール14は、円筒部材12の溝12eとの接触部である第三接触部14cで円筒部材12を下方向に押し、下方向に移動される。
つまり、ピストン11が下方向へ移動するとスチールボール14を介して円筒部材12が下方向へ移動することとなる。このように、円筒部材12をピストン11の移動に追従させるのが追従機構の効果となっている。また、本実施形態1は上述のような追従機構の構成としているが、この限りではなく、後述する実施形態3の様に、他の構成によって円筒部材12をピストン11に追従させても構わない。
図7(b)の動作途中状態から、さらに流体圧の供給が継続すると、ピストン11がアンクランプ方向に移動し、追従機構13によって円筒部材12がアンクランプ方向に移動すると、当接していた円筒部材12のテーパー外周面12aと割出穴4のテーパー面4aが離れる。
そして、この状態において、流体圧の供給を継続し続けると、さらにピストン11はシリンダ底面5aと当接するまで追従されている円筒部材12と連動して移動する。そして、ピストン11がシリンダ底面5aに当接すると、スピンドル3が回転可能な図7(a)のアンクランプ状態となる。
本実施形態は、このアンクランプ状態で、駆動機構13によってスピンドル3の回転割出しを行っている。回転割出しの後、再び上記のクランプ状態への動作によってスピンドルの位置決め固定を行うという動作を行い、その後、加工がなされるという繰り返し作業となっている。
以上のように、本実施形態1の割出しテーブル100によると、複動体10をスピンドル3の割出穴4と連結し、スピンドル3とボディ1を固定しているだけでなく、円筒部材12の弾性変形によってボディ1と複動体10との摺動面の隙間が無くなっているため、スピンドル3がボディ1に対して微小な回転も不可能に固定されている。
つまり、本実施形態でテーブル6にワークを取り付けて回転割出しを行い、加工を行う場合、クランプ状態とすることにより、加工でワークに荷重が加わっても回転割出しされた位置からワークが微小回転せず、精度よく加工することが可能となっている。
(実施形態2)
次に、実施形態2の割出しテーブル100について、図8を用いて説明する。図8は実施形態2の割出しテーブル100における図3相当図である。この実施形態2の割出しテーブル100は、複合体110の構造が実施形態1と異なり、ピストン111と円筒部材112と弾性体17などを用いた複合体110で構成している。尚、実施形態1と同一の構成要素の説明については、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態2の割出しテーブル100の複合体110は、スピンドルの径方向に往復移動するピストン111と、このピストン111と追従関係の円筒部材112とで構成されている。
ピストン111は、円筒部材112の内径と摺動する摺動面はストレート形状となっている。また、ピストン111は、外周に前記円筒部材を押圧する押圧部111aを有している
円筒部材112は、外周に前記ボディを押圧するクランプ部を有している。このクランプ部は、本実施形態2では弾性体17で構成されており、弾性体17は、円筒部材112に固定されている。
この構成で、ピストン111が上方向へ移動すると、ピストン111の押圧部111aが弾性体17に当接する。その状態でさらにピストン111が移動すると、弾性体17は押し潰されるように弾性変形すると同時に、弾性体の内径側と外径側とにピストン111からの推力が分散される。
このため、分散された力がボディ1の接触部1a(ブッシュ2)に伝達されることで、スピンドル3を固定保持(クランプ)することが可能となっている。
この実施形態2によると、クランプ状態では弾性体17の弾性変形によって複動体110とボディ1の隙間がなくなることで、スピンドル3は、ボディ1に対して微小な回転が不可能になるように強固に固定されている。
また、ピストン111と円筒部材112の加工がしやすくなり、また円筒部材112の材質の制限も少なくなる。
(実施形態3)
次に、実施形態3の割出しテーブル100について、図9を用いて説明する。図9は実施形態3の割出しテーブル100における図3相当図である。この実施形態3の割出しテーブル100は、追従機構213とピストン211の構造が実施形態1と異なる。尚、実施形態1と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態3の割出しテーブル100のピストン211は、上端部にボルト穴が穿設されている。
また、追従機構213は、スプリング15とボルト18とワッシャ19とからなっている。ピストン211と円筒部材12の両上端面に面するようにワッシャ19がボルト18によって固定されている。
このため、ピストン211が下方向に移動すると、円筒部材12は、ボルト18とワッシャ19とで締結されているため、共に移動することが可能となっている。
この実施形態3によると、実施形態1と比較すると貫通された横穴の切削工程が必要なく、またスチールボールの部品も必要がなくなるため、コストを安くすることができる。
(その他の実施形態)
以上のように、3つの実施形態を説明したが、本発明は、その目的の範囲を逸脱しない限りにおいて、適宜変更してもよく、この実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態ではボディ1の材質は鋳物であるが、鋳物に限らず他の材質であっても良い。また、ボディ1の材質が鋳物でなく、シール性の良い材質の場合は、シール性を向上させる目的で取り付けられているブッシュ2は、別段取り付ける必要はない。
また、スピンドル3の外周面に穿設されている割出穴4は本実施形態では90°等配で4ヶ所としているが、これに限らずに1ヶ所または複数ヶ所であっても構わず、必要な割出し角度の位置に穿設して良い。
また、スピンドル3を回転割出しする駆動機構30は、ウォームを用いた機構であるが、平歯車等の他の歯車機構や、ベルトやラックピニオンを用いた機構によってスピンドル3を回転割出しさせても良い。
また、実施形態1〜3は割出しテーブルでの例を示しているが、本発明は割出しテーブルのような回転運動機構の位置決め固定に限らず、直線運動する機構の位置決め固定にも利用することができる。
以上説明したように、本発明にかかる位置決め固定装置は、例えば工作機械でワークを所定の角度に回転割出しさせて加工を行う際に使用される割出しテーブル装置で、回転割出ししたスピンドルを位置決め固定する装置として利用することができる。
1 ボディ
1a 接触部
2 ブッシュ
3 スピンドル
4 割出穴
5 シリンダ
7 軸受
10、110 複動体
11、111、211 ピストン
11a、111a 押圧部
12、112 円筒部材
12a テーパー外周面
12c クランプ部
12d 分断スリット
13、213 追従機構
14 スチールボール
15 スプリング
16 止めねじ
17 弾性体
30 駆動機構
100 割出しテーブル

Claims (5)

  1. ボディと、
    該ボディに回転軸を中心に回転可能に軸受で支持されたスピンドルと、
    該スピンドルを回転駆動する駆動機構と、
    を備える、工作機械用割出しテーブルに有する位置決め固定装置において、
    前記スピンドルの外周面に穿設された割出穴と、
    前記ボディに取り付けられ、前記スピンドルの径方向に流体圧で往復駆動し、押出し駆動によって前記割出穴に当接する複動体と、
    前記複動体を駆動させるためのシリンダと、を備え、
    前記複動体は、ピストンと、該ピストン先端に配置された円筒部材と、前記ピストンと前記円筒部材の間に備えられ、前記円筒部材を前記ピストンに追従させる追従機構とを有し、
    前記ピストンは、外周に前記円筒部材を押圧する押圧部を有し、
    前記円筒部材は、一端に前記回転軸側にいくにつれて小径化するテーパー外周面と、他端の外周に前記ボディを押圧するクランプ部を有し、
    前記ボディは、前記円筒部材によって押圧される接触部を有し、
    前記テーパー外周面が、前記割出穴に当接し、且つ、前記クランプ部が、前記ボディに当接することで、スピンドル、複動体、及びボディとが一体に連結され、それによって、スピンドルがボディに対して回転不能に位置決めが固定されることを特徴とする位置決め固定装置。
  2. 前記接触部が、ブッシュであることを特徴とする、請求項1に記載の位置決め固定装置。
  3. 前記円筒部材が、前記他端側から前記一端側へ延びる少なくとも1つ以上の分断スリットを有し、径拡大状態に弾性変形可能に構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の位置決め固定装置。
  4. 前記円筒部材のクランプ部が、弾性体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の位置決め固定装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、前記追従機構がスチールボールとスプリングと止めねじとからなり、
    前記スチールボールは、前記ピストンの径方向に設けられた横穴に配置され、
    前記スプリングは、前記ピストンの先端部に嵌挿されており、一端側は前記円筒部材に当接され、一方、他端側は前記ピストンに当接され、
    前記円筒部材は、内部に前記スチールボールが収まる溝が設けられ、
    前記止めねじは、前記ピストンの回転軸側端面から締結されており、
    前記スチールボールは、前記ピストンと前記円筒部材と前記止めねじとで釣り合っていることを特徴とする位置決め固定装置。
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