JP6401891B2 - 耐火扉構造及び耐火シェルター - Google Patents

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Description

本発明は、津波や津波火災にも対応できる耐火扉構造及び耐火シェルターに関する。
2011年に発生した東日本大震災では、各地で火災が相次ぎ、過去最大の津波火災が発生した。津波火災の発生原因や延焼の理由は、石油タンクや津波などによって流された船舶や車から漏れ出した燃料(重油、灯油、ガスなど)にその他の漂流物が衝突して着火し、津波の浸水域に漂流したことで、被害を拡大させたものと考えられる。
津波災害において、自ら救命するための対策としては、シェルターが代表的なものであり、特許文献1、2に示すような基礎に固定するもの、特許文献3、4に示すような浮上式のものなど、種々のシェルターが提案されている。
特開2014−080847号公報 特開2014−136912号公報 特開2015−218574号公報 特開2015−020603号公報
現在提案されているシェルターは、津波から身を守るために種々の対策が講じられているが、津波火災に対して十分な対策がなされているとは言えない。すなわち、津波火災が発生した場合のシェルターの耐火性能の確保、シェルター内の温度上昇を抑制する断熱性能の確保、及び扉の変形等による水密性能の低下に対する対策が十分とは言えないなどの問題がある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、耐火扉構造であって、第1中空部が形成された枠体と、第2中空部が形成されて、枠体に回動可能に固定された外扉と、水蒸気を外部に放出する蒸気用空気抜き弁を備え、第1中空部、及び第2中空部の各々は、内部空間が充填水と充填空気で満たされており、蒸気用空気抜き弁は、一端が充填空気で満たされている空間に貫入した状態で枠体及び外扉の各々に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、枠体及び外扉は中空構造となっており、その内部に空気に比べ熱容量の大きい充填水が貯留されているので、火災による熱を吸収することができる。また、火炎熱で加熱されて発生した蒸気は、枠体及び扉の外部面に設けられた蒸気抜き弁から排出されるので、第1、2中空部の内部空間内の圧力の上昇を抑制することができる。さらに、内部空間内に充填された充填水が蒸気に変化するとき、潜熱効果が働くので、冷却効果が期待でき、枠体及び外扉の温度上昇による変形を抑制することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の耐火扉構造において、第2中空部に設けられた蒸気用空気抜き弁の他端に接続し、蒸気用空気抜き弁から噴出した蒸気を外部に拡散する蒸気拡散装置をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、第2中空部に設けられた蒸気拡散装置は蒸気用空気抜き弁に接続されており、外部の所定の場所、例えば、第1扉の下端部に水蒸気を拡散させた場合は、外気よりは温度の低い水蒸気が外壁面付近に拡散されることによって、外壁面が冷却される。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の耐火扉構造において、外扉は、枠体に対向して設けられた内側扉板と、内側扉板の外方に併設された外側扉板を有し、第2中空部は、内側扉板の内表面に沿って形成された第1中空体と、外側扉板の内表面に沿って形成された第2中空体を有することを特徴とする。
この構成によれば、第2中空部は、内扉板の内表面に沿って形成されたた第1中空体と、外扉板の内表面に沿って形成された第2中空体の2つの中空体を有する2層構造となっているので、断熱効果をより一層高めることができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の耐火扉構造において、第1中空体は、複数の充填水保持体で分割されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1中空体は、複数の充填水保持体で分割されているので、一部分が何らかの原因で破損したとしても第1中空体に満たされた水のすべてが外部に流出することがなく、一定の断熱効果を得ることができる。
請求項5に係る発明は、請求項3又は4に記載の耐火扉構造において、第2中空体は、内部空間が空気で満たされていることを特徴とする。
この構成によれば、第2中空体は内部空間が空気で満たされているので、外扉の軽量化を図ることができる。これにより、外扉の開閉が容易となる。
請求項6に係る発明は、請求項3から5のいずれか1項に記載の耐火扉構造において、内側扉板の外表面は、外縁に沿って環状に配設された耐火パッキンと、耐火パッキンの内側領域に併設された水密パッキンと、が設けられることを特徴とする。
この構成によれば、外扉を構成する内側扉板の外表面は、外縁に沿って環状に配設され水密パッキンが設けられので、枠体と外扉との水密性能を向上させることができる。
しかしながら、水密パッキンは耐熱性能が低く津波によって二次的に発生した津波火災による高熱で溶解するおそれがある。外扉は、耐火性能を具備する耐火パッキンが、水密パッキンの外側領域に併設されているので、津波火災による高熱から水密パッキンを保護することができる。
請求項7に係る発明は、請求項3から6のいずれか1項に記載の耐火扉構造において、外側扉板は、外縁から水平に延び、さらに枠体方向に屈曲する断面視L字形の袴部を有し、さらに、枠体に回動可能に固定された封止板と、一端が前記封止板の外端部に接続し、他端が前記枠体に接続する形状記憶合金バネ装置を備え、所定の温度になったとき、形状記憶合金バネ装置が伸び、封止板の端部が前記袴部に接触することを特徴とする。
この構成によれば、外側扉板は、外縁から水平に延び、さらに枠体方向に屈曲する断面視L型形状の袴部を有する構造となっており、さらに、枠体に回動可能に固定された封止板と、一端が前記封止板の外端部に接続し、他端が前記枠体に接続する形状記憶合金バネ装置を備え、所定の温度になったとき、形状記憶合金バネ装置が伸び、封止板の端部が前記袴部に接触するので、火炎の侵入を防止することができる。
請求項8に係る発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の耐火扉構造において、外扉の内方に対向して配置されるとともに、枠体に回動可能に固定された内扉をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、耐火扉構造は、外扉の内方に対向して配置されるとともに、枠体に回動可能に固定された内扉をさらに備えるので、外扉と内扉との間に空気層を形成することができ、断熱効果を高めることができる。
また、何等かの原因で、外扉が破損し津波に起因する水が浸入したとしても、内扉で避難空間への水の侵入を防止することができる。すなわち、津波による災害について多重防護機能を有する。
請求項9に係る発明は、耐火シェルターであって、断熱層を有するとともに、開口部が形成された筐体と、開口部に設けられた請求項1から8のいずれか1項に記載の耐火扉構造を備えることを特徴とする。
この構成によれば、耐火シェルターは、断熱層を有するとともに、開口部が形成された筐体と、開口部に設けられた請求項1から8のいずれか1項に記載の耐火扉構造を備えるので、津波火災に耐えうるとともに、耐火シェルター内の温度上昇を抑制することができる。
本発明実施形態の筐体の内部構造を説明する耐火シェルターの概略平面図である。 同じく耐火シェルターの設置状況と筐体及び枠体の内部構造を説明する 概略正面図である。 同じく枠体、外扉、封止板及び内扉の取り合いを説明する省略平断面図である。 同じく(a)は、外扉の内部構造を説明する側断面図である。(b)は、内扉の内部構造を説明する側断面図である。(c)は、外枠の内部構造を説明する側断面図である。(d)は、内枠の内部構造を説明する側断面図である。 同じく外扉の内側表面の構造を説明する図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1、図2に示す通り、本発明実施形態の耐火シェルター1は、筐体2と耐火扉構造4から構成されている。また、コンクリート基礎100に立脚し、一部が地下に埋設されている半地下形式の構造物である。これにより耐火シェルター1が、津波によって生じる波力等を受けた場合でも、流されて漂流することを回避できる。
筐体2について説明する。筐体2は、構造体20と断熱層30等で構成されている。構造体20は、円筒体の壁構造材21と、円盤状の天井構造材22と、円盤状の床構造材23を有する有底、有天井の円筒体であり、内部は避難空間200となっている。筐体2には開口部210が形成されている。壁構造材21、天井構造材22、及び床構造材23の材質は鋼板であり、所定の津波荷重に耐える強度を有している。内径1400mm、高さ2800mm、鋼板厚さ9mmのものが例示される。これによれば、17mの津波高さに耐えうる。
筐体2の天井部分の所定の場所に、緊急時、外部に脱出可能となる、取外し可能な蓋(図示略)を備えている。
構造体20の外側に断熱層30が設けられている。断熱層30は、壁断熱材31と、天井断熱材32と、床断熱材33で構成されている。断熱層30は、火炎熱を遮熱し避難空間200内の温度上昇を抑制するものである。壁断熱材31、天井断熱材32、及び床断熱材33は、芯材35となる硬質ロックウールの表面を、被覆材36で被う構造である。被覆材36としてはアルミ亜鉛合金メッキ鋼板であることが好ましい。硬質ロックウールの厚さは所定の時間、例えば2時間の火炎に耐えうる厚さである。
なお、壁断熱材31、天井断熱材32、及び床断熱材33は、軽量気泡コンクリート板でもよい。壁断熱材31に軽量気泡コンクリート板を用いる場合は、壁構造材21との間に生じる隙間をコンクリートで充填することが好ましい。
天井断熱材32は、所定の間隔で設けられた貫通孔331に、天井構造材22に固定されたボルト321aを貫通させ、ナット321bで締め付けることにより天井構造材22に固定されている。床断熱材33も同様の方法で所定の間隔で設けられた貫通孔332に、床構造材23に固定されたボルト322aを貫通させ、ナット322bで締め付けることにより床構造材23に固定されている。壁断熱材31は、壁構造材21の外面に固定された図1に示す固定金具24a、24a間、又は図1に示す固定金具24a、図3に示す24b間に設けられた空間に挿通することによって壁構造材21に固定されている。固定金具24aは、T形断面の板であり、CT形鋼であることが好ましい。固定金具24bは、平板状の板であり、平鋼であることが好ましい。市場に流通する汎用の形鋼を使用することで製作コストを削減できる。後述する枠体5、充填水保持体44等についても同様の理由で、形鋼であることが好ましい。
耐火扉構造4について説明する。耐火扉構造4は、開口部210に設けられており、枠体5、外扉4a、及び内扉4bから構成されている。
枠体5は、外枠体51、51と内枠体52で構成されている。外枠体51、51は、有底板、有上板の外枠中空体51aが形成された角筒体であり、開口部210の周方向縁部に沿って、対向して設けられている。内枠体52は、角筒体を四方に組んだ矩形フレームであり、内面、及び外面に外扉4a、及び内扉4bを拘持するための受け板521が設けられている。この角筒体の矩形フレームで形成される内枠中空体52aは、部材ごとに独立しているのではなく、互いに連通して一体となっている。外枠中空体51aと内枠中空体52aによって第1中空部3aが構成される。内枠体52の左右の端面は外枠体51、51の端面に当接し固定され、上下の端面は筐体2の開口部外縁に当接し固定されている。外枠体51、内枠体52で用いる角筒体は角形鋼管パイプであることが好ましい。受け板521は、細長い平板であり、平鋼であることが好ましい。
図3、及び図4に示す通り、外枠体51及び内枠体52の閉空間のほぼ全体に充填水W2、3が貯留されており、その上部に若干の充填空気A2、3が存在している。充填水W2、3は、水の潜熱効果で火炎熱による外枠体51、及び内枠体52の温度上昇を抑制するためのものである。
外枠体51の上面の中心付近に1個、内枠体52の左右両端フレームの上面の中心付近に各々1個ずつ合計2個の蒸気用空気抜き弁(以後、空気抜き弁と呼ぶ)41b、cが、外枠体51及び内枠体52の上板並びに天井断熱材32を貫通して取り付けられている。空気抜き弁41b、cは、充填水W2、3が火炎熱により加熱され気化することで発生する水蒸気を外部に放出するための弁である。これにより、外枠体51、及び内枠体52に形成される閉空間の圧力上昇を抑制することができる。空気抜き弁41b、cの蒸気取り入れ口は、充填空気A2、3に貫入しており、蒸気排出口は天井断熱材32から突出し大気に接している。なお、外枠体51に取り付けられている空気抜き弁は2個以上でもよく、内枠体52に取り付けられている空気抜き弁は1個でもよく、また3個以上でもよい。
外扉4aは、外枠体51に丁番300aで矢印X1方向(外方)に向かって回動可能に取り付けられており、内側扉板41と、充填水保持体44と、スペース材45と外側扉板42と縁材43で構成されている。
内側扉板41は、避難空間200側に設けられた矩形の平板であり、構造体20と同様に所定の津波荷重に耐える強度を有している。従って、構造体20と同様の素材・厚さであることが好ましい。
充填水保持体44は複数の角筒体で構成されている。角筒体は内側扉板41の矢印X1方向側の外表面の全面に、隙間なく連接されて固定されている。角筒体の上面及び下面は縁材43に固着しており、内部は第1中空体44aを形成している。この第1中空体44aのほぼ全体に充填水W1が貯留されており、その上部に若干の充填空気A1が存在している。また、複数の角筒体に存在している充填空気A1を連通させるため、角筒体が相互に接触する面の上端部に切欠き部46が設けられている。角筒体は角型鋼管パイプであることが好ましい。なお、充填水保持体44は、内側扉板41と、縁材43と、内側扉板41に対向して設けられ、かつ外縁が縁材43に固定された矩形の平板で構成してもよい。
充填水保持体44の外側の上端、中間、下端に所定の離隔距離を確保するためのスペース材45が取り付けられ、さらに、その外側に外側扉板42が取り付けられている。また、外側扉板42の外縁と、内側扉板41の外縁は縁材43を介して相互に固定されている。これにより、充填水保持体44の前面に、充填空気Aが充填された第2中空体45aが形成され、断熱効果が期待できる。スペース材45は角筒体であり角型鋼管パイプであることが好ましい。なお、溝形鋼、H形鋼であってもよい。外側扉板42は鋼板であることが好ましい。
第2中空部3bは、第1中空体44a、及び第2中空体45aで構成されている。なお、本実施形態では、外扉4aに第1中空体44a、及び第2中空体45aを形成したが、これに限定されるものではなく、第1中空体44aのみを形成してもよい。
外側扉板42は、外側扉板42の外縁から、水平に延び、さらに枠体5の方向に直角に屈曲した断面視L字形の袴部48を有している。袴部48は、後述する封止板71等と一体となって、火災時において枠体5と外扉4aの間の隙間を防ぐとともに、耐火シェルター1の耐火性能を向上させるためのものである。
本実施形態では、袴部48は、外側扉板42の左端外縁、右端外縁、上端及び下端外縁のすべての外縁に設けているが、任意の1つの外縁、2つの外縁又は3つの外縁に設けてもよい。
外扉4aの上端部に、2個の空気抜き弁41aが取り付けられている。空気抜き弁41aの蒸気取り入れ口は、充填空気A1に貫入しており、蒸気排出口は外側扉板42から突出し大気に接している。
外扉4aの上端部に取り付けられている2個の空気抜き弁41aのうち、1個の蒸気排出口は、蒸気拡散装置56と接続している。蒸気拡散装置56は、火炎熱で発生した水蒸気を外部に放出するためのものであり、外側扉板42の外表面に配置され、下端部で水蒸気を拡散できる構造となっている。蒸気拡散装置56は、蒸気排出口から蒸気を取り込み、その蒸気を所定の場所に誘導する誘導管57と、誘導管57の誘導方向を転換する屈曲管58と、誘導した蒸気を外部に噴出し拡散する拡散管59で構成されている。誘導管57は円管であり、屈曲管58は屈曲した円管であり、拡散管59は円管でかつ、表面に多数の孔が設けられている。水蒸気は、この孔から噴出しながら拡散する。さらに、外気よりは温度の低い水蒸気が外壁面付近に拡散されることにより、外壁面が冷却される。
内扉4bは、外扉4aの矢印X2方向(内方)側に配設され、内枠体52に丁番300bで矢印X2方向に向かって回動可能に取り付けられている。内扉4bは、矩形の平板であり、素材としては鋼板であることが好ましい。
凹部が形成された保持容器93aは、内側扉板41の外表面に、外縁に沿って環状に取り付けられている。保持容器93aの外側凹部に耐火パッキン92aが、内側凹部に水密パッキン91a、91aが保持されている。
凹部が形成された保持容器93bは、上下方向に延びる縁材43に対向する外枠体51の面に取り付けられている。保持容器93bの凹部に耐火パッキン92b、92bが保持されている。
凹部が形成された保持容器93cは、内枠体52の枠面に対向する内扉4b表面に、外周域に沿って環状に取り付けられている。保持容器93cの凹部に水密パッキン91c、91cが保持されている。
耐火パッキン92a、bは、耐火シートを巻いて保持容器93a、93bに収容したものであり、火炎熱から水密パッキン91a、cを保護するためのものである。熱が伝わると耐火パッキン92a、bが膨張することにより、保持容器93a、93bの高さよりも突出する構造である。これによって、熱に弱い水密パッキン91a、91cを、火炎による高熱から、保護することができる。
耐火シートは、主にアラミド繊維、フッ素繊維、炭素繊維、膨張黒鉛繊維、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)繊維、ポリイミド繊維、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維を網組等したシート、織布の繊維にアルミを溶着し、その上に劣化を防ぐ樹脂をコーティングしたデュポン社のタイベック(登録商標)シルバーシートを巻回した構造が挙げられる。繊維シートを丸めた形状とすることで、温度上昇に対して膨張を可能とする構造である。
なお、本実施形態では水密パッキン91a、c及び耐火パッキン92a、bを、凹部が形成された保持容器93a、b、cで保持しているが、これに限定されるものではなく、例えば、水密パッキン91a、c、及び耐火パッキン92a、bを板状の保持部材で形成される凹部に保持してもよい。
封止板71は枠体5に丁番300dで回動可能に固定されており、火炎熱で外部の温度が上昇したとき、袴部48に接触することにより火炎の侵入を防止するためのものである。本実施形態では、左右の外枠体51,51及び上下の内枠体52に設けているが、所定の場所に設けられた袴部48に対向して設けることは勿論である。
形状記憶合金バネ装置72は、一端は封止板71の外端部のほぼ中央と、他端は外枠体51又は内枠体52に接続している。形状記憶合金バネ装置72は、火炎熱で外部の温度が上昇したとき、一端が封止板71の方向に向かって伸びることによって、封止板71を袴部48に接触させるためのものである。形状記憶合金バネ装置72の長さは、常温状態で、封止板71と外枠体51又は内枠体52表面のなす角度が、断面視でほぼ90度となり、最小の長さとなることが好ましい。本実施形態では、1つの封止板71に対し1個の形状記憶合金バネ装置72を設けているが、複数個の形状記憶合金バネ装置72を設けてもよい。
図5に示す通り、外扉4aの内部側には、扉をロックするロック装置400aが設けられている。また、内扉4bの内部側にもロック装置400bが設けられている。
これにより、水密パッキン91a、cを所定の力で押圧することができ耐水性能を向上させることができる。
本発明は、緊急避難用のシェルターの他、書庫、重要書類を保管する保管庫等にも適用できる。
1・・・・・・・・・・・・避難用耐火シェルター
2・・・・・・・・・・・・筐体
3a・・・・・・・・・・・第1中空部
3b・・・・・・・・・・・第2中空部
100・・・・・・・・・・コンクリート基礎
200・・・・・・・・・・避難空間
210・・・・・・・・・・開口部
20・・・・・・・・・・・構造体
4・・・・・・・・・・・・耐火扉構造
4a・・・・・・・・・・・外扉
4b・・・・・・・・・・・内扉
41a、b、c・・・・・・空気抜き弁
44・・・・・・・・・・・充填水保持体
44a・・・・・・・・・・第1中空体
45a・・・・・・・・・・第2中空体
5・・・・・・・・・・・・枠体
51・・・・・・・・・・・外枠体
52・・・・・・・・・・・内枠体
51a・・・・・・・・・・外枠中空体
52a・・・・・・・・・・内枠中空体
521・・・・・・・・・・受け板
W1、W2、W3・・・・・充填水
A、A1、A2、A3・・・充填空気
41・・・・・・・・・・・内側扉板
42・・・・・・・・・・・外側扉板
48・・・・・・・・・・・袴部
56・・・・・・・・・・・蒸気拡散装置
71・・・・・・・・・・・封止板
72・・・・・・・・・・・形状記憶合金バネ装置
91a、c・・・・・・・・水密パッキン
92a、b・・・・・・・・耐火パッキン
93a、b、c・・・・・・保持容器
400a、b・・・・・・・ロック装置
X1・・・・・・・・・・・矢印(外方)
X2・・・・・・・・・・・矢印(内方)

Claims (9)

  1. 第1中空部が形成された枠体と、
    第2中空部が形成されて、前記枠体に回動可能に固定された外扉と
    水蒸気を外部に放出する蒸気用空気抜き弁と、を備え、
    前記第1中空部、及び前記第2中空部の各々は、内部空間が充填水と充填空気で満たされており、
    前記蒸気用空気抜き弁は、一方の端部が前記充填空気で満たされている空間に貫入した状態で、前記枠体及び前記外扉の各々に設けられていることを特徴とする耐火扉構造。
  2. 前記第2中空部に設けられた前記蒸気用空気抜き弁の他方の端部に接続し、前記蒸気用空気抜き弁から噴出した蒸気を外部に拡散する蒸気拡散装置をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の耐火扉構造。
  3. 前記外扉は、前記枠体に対向して設けられた内側扉板と、前記内側扉板の外方に併設された外側扉板と、を有し、
    前記第2中空部は、前記内側扉板の内表面に沿って形成された第1中空体と、
    前記外側扉板の内表面に沿って形成された第2中空体と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐火扉構造。
  4. 前記第1中空体は、複数の充填水保持体で分割されていることを特徴とする請求項3に記載の耐火扉構造。
  5. 前記第2中空体は、内部空間が空気で満たされていることを特徴とする請求項3又は4に記載の耐火扉構造。
  6. 前記内側扉板の外表面は、外縁に沿って環状に配設された耐火パッキンと、前記耐火パッキンの内側領域に併設された水密パッキンと、が設けられることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の耐火扉構造。
  7. 前記外側扉板は、外縁から水平に延び、さらに枠体方向に屈曲する断面視L字形の袴部を有し、
    さらに、前記枠体に回動可能に固定された封止板と、
    一端が前記封止板の外端部に接続し、他端が前記枠体に接続する形状記憶合金バネ装置と、を備え、
    所定の温度になったとき、前記形状記憶合金バネ装置が伸び、前記封止板の端部が前記袴部に接触することを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の耐火扉構造。
  8. 前記外扉の内方に対向して配置されるとともに、前記枠体に回動可能に固定された内扉をさらに備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の耐火扉構造。
  9. 断熱層を有するとともに、開口部が形成された筐体と、
    前記開口部に設けられた請求項1から8のいずれか1項に記載の耐火扉構造と、
    を備えることを特徴とする耐火シェルター。
JP2018511173A 2016-09-29 2017-09-29 耐火扉構造及び耐火シェルター Active JP6401891B2 (ja)

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