JP6401606B2 - 蛍光ガラス線量計読取装置 - Google Patents

蛍光ガラス線量計読取装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6401606B2
JP6401606B2 JP2014263796A JP2014263796A JP6401606B2 JP 6401606 B2 JP6401606 B2 JP 6401606B2 JP 2014263796 A JP2014263796 A JP 2014263796A JP 2014263796 A JP2014263796 A JP 2014263796A JP 6401606 B2 JP6401606 B2 JP 6401606B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorescent glass
glass element
fluorescence
standard
standard fluorescent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014263796A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016125812A (ja
Inventor
杉本 和彦
和彦 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Techno Glass Co Ltd
Original Assignee
AGC Techno Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AGC Techno Glass Co Ltd filed Critical AGC Techno Glass Co Ltd
Priority to JP2014263796A priority Critical patent/JP6401606B2/ja
Publication of JP2016125812A publication Critical patent/JP2016125812A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6401606B2 publication Critical patent/JP6401606B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Description

本発明は、蛍光ガラス線量計読取装置に関する。
放射線被ばく線量を測定する方法として蛍光ガラス線量計測定方法が知られている。蛍光ガラス線量計測定方法は、銀イオンを含有させたリン酸塩ガラス(銀活性リン酸塩ガラス)を用いて、放射線被ばく線量を測定する。リン酸塩ガラス(以下、蛍光ガラス線量計)に励起用の紫外線(例えば、355nm)を照射すると、放射線被ばく線量に比例したオレンジ色(600nm〜700nmにピーク波長を有する光)のラジオフォトルミネッセンス(RPL:Radio Photo Luminescence)を発生する性質を有している。つまり、蛍光ガラス線量計に紫外線を照射し、蛍光ガラス線量計から発生する蛍光を測定することで蛍光ガラス線量計の放射線被ばく線量を算出することができる。
ところで、固体レーザ装置などの紫外線励起光源の出力は、電源変動や経年変化などの要因によって変動し、それに伴って励起紫外線パルスが変動すると蛍光ガラス線量計から発生する蛍光の強度も変動する。そのため、従来、このような蛍光の強度の変動を補償する観点から、蛍光ガラス線量計に照射するパルス光の一部を標準蛍光ガラス素子に照射して標準蛍光ガラス素子から発生する蛍光の強度の変動量を求めた後、この変動量に基づいて蛍光ガラス線量計から発生する蛍光の強度を補正し、被ばく線量を測定している(特許文献1)。
特開平8−220235号公報
放射線被ばくした蛍光ガラス線量計および標準蛍光ガラス素子は、銀活性リン酸塩ガラスが用いられる。リン酸塩ガラスは空気中の水分によってガラス表面が劣化しやすい。具体的には、リン酸塩ガラスは、空気中の水分とガラス中の成分とが反応し、ガラス表面に反応生成物が析出する傾向がある。
しかしながら、標準蛍光ガラス素子の表面に反応生成物が析出すると、ガラスが発する蛍光がガラス表面で散乱もしくは遮蔽されることで蛍光の正確な測定を阻害し、蛍光ガラス線量計から発生する蛍光の強度を正しく補正できなくなるおそれがある。標準蛍光ガラス素子は、蛍光ガラス線量計と異なり、蛍光ガラス線量計読取装置内に載置されるものであり、継続して装置を運用する場合には、前述のガラス表面の劣化の影響が特に懸念される。
標準蛍光ガラス素子の劣化に対して、従来の蛍光ガラス線量計読取装置(図6に図示)では、標準蛍光ガラス素子を読取装置から取り出してガラス表面の劣化状態を一定期間ごとに確認し、必要に応じて交換しており、この作業に手間がかかっていた。また、装置の設置環境が高温多湿であると、想定より早く標準蛍光ガラス素子が劣化するおそれもある。
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、標準蛍光ガラス素子の確認および交換作業を容易にし、また標準蛍光ガラス素子の劣化を抑制することで、パルス光の出力変動測定を長期間にわたって安定して行うことができる蛍光ガラス線量計読取装置を提供することを目的とする。
本発明に係る蛍光ガラス線量計読取装置は、放射線被ばくした蛍光ガラス線量計および標準蛍光ガラス素子に励起用のパルス光を照射する光源と、パルス光の一部を反射するハーフミラーと、ハーフミラーにより反射したパルス光が照射される標準蛍光ガラス素子と、パルス光の照射により標準蛍光ガラス素子で発生する蛍光を検出する検出手段とを備え、ハーフミラーを保持するユニットを取り外すことなく標準蛍光ガラス素子を内蔵するユニットが着脱可能であることを特徴とする。
本発明によれば、標準蛍光ガラス素子を内蔵するユニットをハーフミラーを外すことなく取り出しできるので、標準蛍光ガラス素子の確認および交換作業を容易に行うことができる。また、標準蛍光ガラス素子と大気との接触が抑制されるため、標準蛍光ガラス素子の劣化が抑制され、パルス光の出力変動測定を長期間にわたって安定して行うことができる。
第1の実施形態に係る蛍光ガラス線量計読取装置の構成図である。 標準蛍光ガラス素子が発する蛍光に対応する電気信号の波形図である。 蛍光ガラス線量計が発する蛍光に対応する電気信号の波形図である。 感度を決定するためのテーブルデータの一例である。 第2の実施形態に係る蛍光ガラス線量計読取装置のリファレンスブロックの構成図である。 従来の蛍光ガラス線量計読取装置の構成図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係る蛍光ガラス線量計読取装置について説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る蛍光ガラス線量計読取装置100の構成図である。蛍光ガラス線量計読取装置100は、蛍光ガラス線量計Gに励起用のレーザ光(パルス光)を照射し、蛍光ガラス線量計Gの励起光を読み取る光学系200と、光学系200を制御する制御装置300とを備える。
(光学系200の構成)
光学系200は、固体レーザ210(光源)と、紫外線透過フィルタ220と、リファレンスブロック230と、プレートホルダー240と、フィルタ系250と、光電子増倍管260(検出手段)とを備える。
固体レーザ210(ダイオード励起固体レーザ:Diode-Pump Solid-State Laser)は、励起用の紫外線L(例えば、中心波長355nm)をパルス状に照射する。なお、固体レーザ210の代わりに、紫外線(例えば、中心波長355nm)を照射する窒素ガスレーザ、フラッシュランプ、LED、レーザーダイオードを用いてもよい。紫外線透過フィルタ220は、固体レーザ210からの紫外線Lを透過し、他の波長の光を遮蔽する。
リファレンスブロック230は、開口板231とハーフミラー232と紫外線透過フィルタ233とを内蔵するユニットAと、標準蛍光ガラス素子234と紫外線カットフィルタ235とフォトダイオード236とを内蔵するユニットBとを備える。
開口板231には、固体レーザ210からの紫外線Lを通過させるためのスリット状の開口231aが形成されている。
ハーフミラー232は、開口231aを通過した紫外線Lの一部を透過し、一部を反射する。このため、紫外線Lは、ハーフミラー232により紫外線L1,L2に分離される。紫外線透過フィルタ233は、ハーフミラー232で分離された紫外線L1を透過し、他の波長の光を遮蔽する。
標準蛍光ガラス素子234は、放射線を所定量だけ暴露させた標準蛍光ガラスである。標準蛍光ガラス素子234に紫外線L1が照射されると、紫外線L1の強度及び放射線被ばく線量に比例する蛍光が発生する。標準蛍光ガラス素子234で発生する蛍光は、固体レーザ210の出力変動の補正に用いられる。
標準蛍光ガラス素子234は、自然被ばくにより時間経過とともに放射線被ばく線量が増加するが、標準蛍光ガラス素子234は、事前に十分な量の放射線に被ばくされており、放射線に起因する蛍光量が非常に大きくなる。このため、自然被ばくによる蛍光量の増加はほとんど無視することができる。また、プレドーズ及び汚れに起因する蛍光についてもほとんど無視することができる。なお、標準蛍光ガラス素子234は、本実施形態においては円柱状であるがいずれの形状であってもかなわない。
紫外線カットフィルタ235は、標準蛍光ガラス素子234で発生した蛍光を透過させ、紫外線L1を遮蔽する。
フォトダイオード236は、紫外線カットフィルタ235を透過した標準蛍光ガラス素子234からの蛍光を受光する。フォトダイオード236は、受光した光を電気信号(電流信号)に変換して出力する。フォトダイオード236から出力される電子信号(電流信号)の大きさは、受光した蛍光の強度に比例する。
ハーフミラー232および開口板231および紫外線透過フィルタ233は、蛍光ガラス線量計読取装置100に固定されたユニットAに保持されている。ハーフミラー232は、紫外線Lの光軸の変動に応じて角度や位置を調整する必要があるため、ユニットA内に可動自在に保持されている。開口板231は、ユニットAに固定されている。
標準蛍光ガラス素子234、紫外線カットフィルタ235およびフォトダイオード236は、ユニットBに内蔵されている。ユニットBは、ユニットAに着脱自在と固定されている。
標準蛍光ガラス素子234は、蛍光ガラス線量計Gと同一のガラス組成のリン酸塩ガラスである。リン酸塩ガラスは、空気中の水分によりガラス表面が劣化する傾向がある。標準蛍光ガラス素子234は、常時蛍光ガラス線量計読取装置100の内部に載置されるため、定期的にガラス表面の劣化状態を確認する必要がある。
ハーフミラー232は、前述のとおり、紫外線Lの光軸に合わせて位置調整されているため、一旦取り外すと取り付け時毎に紫外線L1が確実に標準蛍光ガラス素子234に照射されるよう光軸調整を行う必要があり、この作業は非常に手間がかかる。
ユニットBは、ユニットAと着脱自在に固定されていることで、ユニットBのみを取り外しユニットAに保持されたハーフミラー232を取り外すことなく、標準蛍光ガラス素子234の確認作業を行うことができる。これにより、ハーフミラー232の光軸調整作業を行う手間を省くことができる。
プレートホルダー240は、放射線被ばく線量の測定対象である蛍光ガラス線量計Gを保持する。蛍光ガラス線量計Gにハーフミラー232で分離された紫外線L2が照射されると、紫外線L2の強度及び放射線被ばく線量に比例する蛍光が発生する。なお、該蛍光には、放射線被ばくに起因する蛍光以外に、プレドーズ及び汚れに起因する蛍光が含まれている。
フィルタ系250は、ダイアフラム251と、紫外線カットフィルタ252と、集光レンズ253と、バンドパスフィルタ254とを備える。ダイアフラム251には、ハーフミラー232で分離された紫外線L2を通過させるためのスリット状の開口251aが形成されている。紫外線カットフィルタ252は、紫外線L2を遮蔽し、蛍光ガラス線量計Gで発生した蛍光を透過する。
集光レンズ253は、紫外線カットフィルタ252を透過した蛍光を集光する。集光された蛍光は、バンドパスフィルタ254へ入射する。バンドパスフィルタ254は、入射する蛍光のうち波長が615nm〜715nmの蛍光を主に透過する。
光電子増倍管260は、バンドパスフィルタ254を透過した蛍光を検出する。光電子増倍管260は、検出した光を電気信号(電流信号)に変換して出力する。光電子増倍管260は、波長300nm〜900nmの蛍光を主に検出する。光電子増倍管260から出力される電子信号(電流信号)の大きさは検出される蛍光の強度に比例する。
また、光電子増倍管260は、印加電圧を変化させることにより感度(測定レンジ)を変更できるよう構成されている。具体的には、光電子増倍管260への印加電圧を大きくすると感度が高くなり、光電子増倍管260への印加電圧を小さくすると感度が低くなる。
(制御装置300の構成)
制御装置300は、駆動回路310と、プリアンプ320と、プリアンプ330と、タイミング回路340と、積分回路350(積算手段)と、ADコンバータ360と、制御回路370(感度決定手段、感度設定手段、被ばく線量算出手段)とを備える。
駆動回路310は、制御回路370からの指示に基づいて、固体レーザ210の紫外線の照射を制御する。具体的には、駆動回路310は、紫外線をパルス状(例えば、数ns(ナノ秒))に照射するように固体レーザ210を制御する。固体レーザ210は、トリガ信号が入力されると、数ns発光する。
プリアンプ320は、フォトダイオード236から出力される電気信号(電流信号)を電圧信号に変換する。プリアンプ320で電圧に変換された電気信号は、後段のタイミング回路340及び積分回路350に入力される。プリアンプ330は、光電子増倍管260から出力される電気信号(電流信号)を電圧信号に変換する。プリアンプ330で電圧に変換された電気信号は、後段の積分回路350に入力される。
タイミング回路340は、積分回路350へ積分開始の合図となるトリガ信号を生成して出力する。プリアンプ320からの入力と制御回路370からの入力の論理積(AND)をトリガ(合図)として、積分回路350における積分開示のタイミングを示すトリガ信号を出力する。
積分回路350は、タイミング回路340からのトリガ信号が入力されるとプリアンプ320及びプリアンプ330から出力される電圧信号を積分する。
(プリアンプ320から出力される電圧信号の積分)
図2は、プリアンプ320から積分回路350に入力される電圧信号の波形図である。すでに述べたように、標準蛍光ガラス素子234は、プレドーズ及び汚れに起因する蛍光が相対的に無視できる程度に放射線に被ばくされている。
このため、図2に示すように、プレドーズ及び汚れに起因する蛍光は、プリアンプ320から積分回路350に入力される電圧信号の波形にはほとんど表れない。タイミング回路340は、プリアンプ320及び制御回路370から信号が入力されると時間T1にトリガ信号を出力する(なお、実際には、後述の時間T3にもトリガ信号が出力されるが、ここでは、説明を省略する)。積分回路350は、トリガ信号が入力されると電圧信号の積分を開始し、時間T2に積分を終了する。
つまり、積分回路350は、図2に示すT1からT2間の電気信号を積分する。これは、図2に示す斜線部の面積(以下、REFと記載)を求めることに等しい。積分回路350は、算出したREFを出力する。なお、T1,T2の値は蛍光ガラス線量計Gのガラス組成により決定されるものである。また、積分回路350から出力されたREFは、固体レーザ210の出力変動の補正に用いられる。
(プリアンプ330から出力される電圧信号の積分)
図3は、プリアンプ330から積分回路350に入力される電圧信号の波形図である。タイミング回路340は、プリアンプ320及び制御回路370から信号が入力されると時間T1及びT3にトリガ信号を出力する。積分回路350は、トリガ信号が入力されると、所定の時間分プリアンプ330から入力される電圧信号を積分する。具体的には、積分回路350は、時間T1に電圧信号の積分を開始し、時間T2に積分を終了する。さらに、積分回路350は、時間T3に電圧信号の積分を開始し、時間T4に積分を終了する。
つまり、積分回路350は、図3に示すT1からT2間と、T3からT4間の電気信号を積分する。これは、図3に示すT1からT2の斜線部(以下、RPLと記載)及びT3からT4の斜線部(以下、LDと記載)の面積を求めることに等しい。積分回路350は、算出したRPL及びLDを出力する。なお、T3,T4の値は蛍光ガラス線量計Gのガラス組成により決定されるものである。
ADコンバータ360は、積分回路350から出力されるREF,RPL,LDをアナログ信号からデジタル信号に変換して出力する。
制御回路370は、例えば、マイコン(micro computer)である。制御回路370は、駆動回路310と、タイミング回路340とを制御する。具体的には、制御回路370は、駆動回路310に固体レーザ210から紫外線を照射するように指示する。また、制御回路370は、タイミング回路340に、トリガ信号を出力するよう指示する。また、制御回路370は、ADコンバータ360から出力されるデジタル化されたREF,RPL,LDの値を記憶する。さらに、制御回路370は、光電子増倍管260の感度を決定し、放射線被ばく線量を算出する。
(感度の決定)
ここで、制御回路370による感度の決定について図4を参照して説明する。図4は、制御回路370に記憶されているテーブルデータの一例を示す図である。図4に示すように、制御回路370には、感度(測定レンジ)、RPLをREFで除算した値R1(R1=RPL/REF)の範囲(但し、n2<n1)、印加電圧(V)が対応付けて記憶されている。制御回路370は、ADコンバータからREF,RPL,LDが出力されると、RPLをREFで除算した値R1を算出する。
制御回路370は、算出したR1の値が、図4に示すテーブルデータのどの範囲に含まれるかを判定し、光電子増倍管260の感度を決定する。なお、制御回路370は、最も感度の低い感度(レベル7)で測定し、レベル7では感度が低すぎる場合は、感度を上げてさらに測定を行う。なお、図4では、感度(測定レンジ)の範囲を5つとしたが、感度(測定レンジ)の範囲をさらに細分化するようにしてもよい。
(放射線被ばく線量の算出)
次に、制御回路370による放射線被ばく線量の算出について図2,図3を参照して説明する。すでに述べたように、ADコンバータから出力されるREF,RPL,LDのうち、RPLには、プレドーズに起因する蛍光のうち約1ms(ミリ秒)まで減衰が継続する成分の蛍光分(LD’と記載する)と、放射線被ばくに起因する蛍光分(SAMPと記載する)とが含まれている。このため、SAMPを求めるには、RPLからプレドーズに起因する蛍光分(LD’)を除去する必要がある。
ここで、図3に示すRPLのうちプレドーズに起因する蛍光分LD’は、以下の(1)式で表すことができる。
LD’=fps×LD・・・(1)
なお、fpsは、蛍光ガラス線量計読取装置100に固有の定数である。
また、RPLのうち放射線被ばくに起因する蛍光分SAMPは、上記(1)式を用いると、以下の(2)で表すことができる。
SAMP=RPL−fps×LD・・・(2)
制御回路370は、上述した(1)式、(2)式を用いて、RPLからプレドーズに起因する蛍光分(LD’)を減算して、SAMPを算出する。次に、制御回路370は、算出したSAMPをREFで除算した値R2を算出し、所定の係数(定数)を乗算して蛍光ガラス線量計Gの放射線被ばく線量を算出する。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る蛍光ガラス線量計読取装置について、図5を用いて説明する。図5は、蛍光ガラス線量計読取装置のリファレンスブロックの構成図である。なお、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であってリファレンスブロックの構成のみ相違する。そのため、、第1の実施形態と同一部分または類似部分には、同一符号を付して、重複説明を省略する。
ハーフミラー232および開口板231および紫外線透過フィルタ233は、蛍光ガラス線量計読取装置に固定されたユニットAに保持されている。ハーフミラー232は、紫外線Lの光軸の変動に応じて角度や位置を調整する必要があるため、ユニットA内に可動自在に保持されている。開口板231は、ユニットAに固定されている。
標準蛍光ガラス素子234および気密部材238は、ユニットCに内蔵されている。ユニットCは、ユニットAに着脱自在に固定されている。ユニットCは、紫外線L1の入射面側および標準蛍光ガラス素子234の発する蛍光の射出面側に開口部を備えた筒状構造物を含む。
気密部材238は、ユニットCの2つの開口部を塞ぐように配置され、標準蛍光ガラス素子234の大気との接触を抑制するように開口部に気密封着されている。
紫外線カットフィルタ235およびフォトダイオード236は、ユニットDに内蔵されている。ユニットDは、ユニットAおよびユニットCと着脱自在に固定されている。
標準蛍光ガラス素子234は、蛍光ガラス線量計Gと同一のガラス組成のリン酸塩ガラスである。リン酸塩ガラスは、空気中の水分によりガラス表面が劣化する傾向がある。標準蛍光ガラス素子234は、常時蛍光ガラス線量計読取装置の内部に載置されるため、定期的にガラス表面の劣化状態を確認する必要がある。
ハーフミラー232は、前述のとおり、紫外線Lの光軸に合わせて位置調整されているため、一旦取り外すと取り付け時毎に紫外線Lが確実に標準蛍光ガラス素子234に照射されるよう光軸調整を行う必要があり、この作業は非常に手間がかかる。
ユニットCは、ユニットAと着脱自在に固定されていることで、ユニットCのみを取り外しユニットAに保持されたハーフミラー232を取り外すことなく、標準蛍光ガラス素子234の確認作業を行うことができる。これにより、ハーフミラー232の光軸調整作業を行う手間を省くことができる。
さらに、ユニットCは、開口部に気密部材238が気密封着されているため、ユニットCの内部にある標準蛍光ガラス素子234は、大気との接触が抑制され、ガラス表面の劣化を大幅に抑制することができる。これにより、標準蛍光ガラス素子234の定期的なガラス表面の劣化状態の確認作業の頻度を従来よりも少なくすることができる。
気密部材238は、紫外線L1の照射により蛍光を発しない材料からなることが好ましい。気密部材238は、紫外線L1の照射により蛍光を発すると、標準蛍光ガラス素子234が紫外線L1の照射により発する蛍光量と積算されてフォトダイオード236で測定されることになり、正確な固体レーザの出力変動測定に支障をきたすことになるためである。なお、紫外線L1の照射により蛍光を発しない材料とは、正確な固体レーザの出力変動測定に支障をきたすレベルの蛍光を発しない材料をいうものであり、極微量で出力変動測定に影響が無視できる程度であれば蛍光を発する材料を気密部材238に用いてもよい。
気密部材238は、石英ガラスからなる基材により構成されることが好ましい。石英ガラスは、紫外線の照射により蛍光をほとんど発しないため、気密部材として用いたとしても正確な固体レーザの出力変動測定を行うことができる。。
[他の実施形態]
上記の各実施形態に係る蛍光ガラス線量計読取装置は、代表的な例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、標準蛍光ガラス素子が内蔵されるユニットは、蛍光の射出面側の開口部が紫外線L1の光軸方向と直交する方向に設けられていてもよい。また、気密部材238を用いることなく、各ユニット間の接合部分にシール材を用いることで、標準蛍光ガラス素子234が気密状態となるように構成してもよい。なお、各ユニットの接合は、ボルト締め等の公知の方法で固定される。
本発明は、標準蛍光ガラス素子の確認および交換作業を容易にし、また標準蛍光ガラス素子の劣化を抑制することで、パルス光の出力変動測定を長期間にわたって安定して行うことができる。
100…蛍光ガラス線量計読取装置、200…光学系、210…固体レーザ(光源)、220…紫外線透過フィルタ、230…リファレンスブロック、231…開口板、231a…開口、232…ハーフミラー、233…紫外線透過フィルタ、234…リファレンスガラス、235…紫外線カットフィルタ、236…フォトダイオード、238…気密部材、240…プレートホルダー、250…フィルタ系、251…ダイアフラム、251a…開口、252…紫外線カットフィルタ、253…集光レンズ、254…バンドパスフィルタ、260…光電子増倍管(検出手段)、300…制御装置、310…駆動回路、320,330…プリアンプ、340…タイミング回路、350…積分回路(積算手段)、360…コンバータ、370…制御回路(感度決定手段、感度設定手段、被ばく線量算出手段)、G…蛍光ガラス線量計、L,L1,L2…紫外線。

Claims (5)

  1. 放射線被ばくした蛍光ガラス線量計および標準蛍光ガラス素子に励起用のパルス光を照射する光源と、
    前記パルス光の一部を反射するハーフミラーと、
    前記ハーフミラーにより反射したパルス光が照射される前記標準蛍光ガラス素子と、
    前記パルス光の照射により前記標準蛍光ガラス素子で発生する蛍光を検出する検出手段とを備える線量読取装置であって、
    前記ハーフミラーを保持するユニットを取り外すことなく前記標準蛍光ガラス素子を内蔵するユニットが着脱可能であることを特徴とする蛍光ガラス線量計読取装置。
  2. 前記標準蛍光ガラス素子を内蔵するユニットは、少なくともパルス光の入射面側および蛍光の射出面側に開口部を備える筒状構造物であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ガラス線量計読取装置。
  3. 前記標準蛍光ガラス素子を内蔵するユニットは、前記開口部を気密部材により封止したことを特徴とする請求項2に記載の蛍光ガラス線量計読取装置。
  4. 前記気密部材は、前記パルス光により蛍光を発しない材料により構成されることを特徴とする請求項3に記載の蛍光ガラス線量計読取装置。
  5. 前記気密部材は、石英ガラスからなる基材により構成されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の蛍光ガラス線量計読取装置。
JP2014263796A 2014-12-26 2014-12-26 蛍光ガラス線量計読取装置 Active JP6401606B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014263796A JP6401606B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 蛍光ガラス線量計読取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014263796A JP6401606B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 蛍光ガラス線量計読取装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016125812A JP2016125812A (ja) 2016-07-11
JP6401606B2 true JP6401606B2 (ja) 2018-10-10

Family

ID=56357800

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014263796A Active JP6401606B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 蛍光ガラス線量計読取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6401606B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7094492B2 (ja) * 2018-07-19 2022-07-04 日本電気硝子株式会社 放射線検出用ガラスの処理方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4925350Y1 (ja) * 1968-09-30 1974-07-08
JPH03102284A (ja) * 1989-09-18 1991-04-26 Toshiba Glass Co Ltd ガラス線量測定方法およびその測定装置
JPH0627817B2 (ja) * 1990-04-10 1994-04-13 東芝硝子株式会社 蛍光ガラス線量計用照合ガラス
JP3057168B2 (ja) * 1995-02-08 2000-06-26 旭テクノグラス株式会社 蛍光ガラス線量計測定装置
JPH10213867A (ja) * 1997-01-30 1998-08-11 Fuji Photo Film Co Ltd 画像読み取り装置のバックグラウンドノイズ評価用具およびそれを用いたバックグラウンドノイズ評価方法
JP6216533B2 (ja) * 2013-04-02 2017-10-18 Agcテクノグラス株式会社 蛍光ガラス線量計測定方法、蛍光ガラス線量計測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016125812A (ja) 2016-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7339173B2 (en) Method for stabilizing the temperature dependency of light emission of an LED
RU2459196C2 (ru) Сенсор, который вводит поправку на деградацию люминесцирующей среды
US8699023B2 (en) Reflectivity measuring device, reflectivity measuring method, membrane thickness measuring device, and membrane thickness measuring method
JP5760096B2 (ja) 生物学的分析又は他のシステムにおける計量線量照明のためのシステム及び方法
US7038220B2 (en) Dose distribution reading method and reader for glass dosimeter
US20130005047A1 (en) Luminescence lifetime based analyte sensing instruments and calibration technique
KR20200055134A (ko) 입자 계수기 구성요소 교정
JPWO2013147038A1 (ja) 物質特性測定装置
EP2054715B1 (en) System and method of compensating for system delay in analyte determination
JP4418731B2 (ja) フォトルミネッセンス量子収率測定方法およびこれに用いる装置
KR20150099767A (ko) 분광 측정 장치 및 분광 측정 방법
JP6401606B2 (ja) 蛍光ガラス線量計読取装置
JP6500474B2 (ja) 光学分析装置
US7265825B2 (en) Apparatus for measuring fluorescence lifetime
JP6216533B2 (ja) 蛍光ガラス線量計測定方法、蛍光ガラス線量計測定装置
JP2017161424A (ja) 光学式成分センサ
JP6544849B2 (ja) 蛍光ガラス線量計読取装置
WO2011136317A1 (ja) 電子線励起真空紫外発光測定装置用の校正用標準試料
KR20160004731A (ko) 흡광신호 및 형광신호를 이용한 미세입자 측정장치 및 데이터 보정방법
KR101639882B1 (ko) 금속 포일의 두께/성분 측정 장치 및 방법
JP5117025B2 (ja) 放射線検出器
WO2014161732A1 (en) Apparatus and method for determining a dose of ionizing radiation
WO2022114130A1 (ja) 熱蛍光測定方法及び熱蛍光測定装置
JP2016156696A (ja) 粒子検出装置
RU131482U1 (ru) Устройство для измерения уровня люминесценции

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180829

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180907

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6401606

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250