JP6400561B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
従来から、モータ制御装置には、モータと駆動回路とを接続する動力線の途中に、モータ電流を遮断するための相開放リレーを設け、相開放リレーを開作動し、各相を通電不能な開放状態とすることによって、非電力供給時におけるモータ電流の通電を防止する技術が知られている。
特許第4368031号公報 特許第5083305号公報 特許第5614661号公報 特許第3749139号公報
2つのモータのそれぞれを別系列で制御するモータ制御装置において、各系列における動作を正常に行わせるとともに、一方の系列に異常が生じた場合でも他方の系列に影響を与えないようにすることが必要である。このため、各モータと各駆動回路との各相の接続線に相開放リレーを設けた場合、常時、相開放リレーの短絡故障等の異常を検出できることが望まれている。
本発明の課題の一つは、2系列のモータ制御装置において、常時、相開放リレーの異常を検出して、各系列における動作を正常に行わせ、一方の系列に異常が生じた場合でも他方の系列に影響を与えないようにすることができるモータ制御装置を提供することである。
本発明のモータ制御装置は、第1系列と第2系列のそれぞれに設けられた3相のモータと、前記第1系列と前記第2系列のそれぞれは、前記モータを駆動するための駆動回路と、前記モータと前記駆動回路との間の相ごとの接続線に設けられ、オンオフされることによって前記駆動回路から前記モータへの電流の導通と遮断を切り換える3個の相開放リレーと、前記相開放リレーのオンオフを切り換え制御する制御部と、前記モータ制御装置の起動後に、前記制御部を制御して、前記相開放リレーの異常の診断を行う診断部と、過電流を検出する過電流検出部と、を備えた。また、前記診断部は、さらに、前記駆動回路の異常診断を行い、他系列での過電流が検出された場合には、他系列との相間異常の診断および自系列の相間異常の診断を行い、他系列での過電流が検出されない場合には、自系列の相間異常の診断を行う。
当該構成により、モータ制御装置の起動後において、各系列における動作を正常に行わせ、一方の系列に異常が生じた場合でも他方の系列に影響を与えないようにすることができる。また、当該構成により、モータ制御装置に過電流が検知された場合において、各系列における動作を正常に行わせ、一方の系列に異常が生じた場合でも他方の系列に影響を与えないようにすることができる。
本発明のモータ制御装置において、前記第1系列と前記第2系列のそれぞれは、相ごとに設けられた3個のプルアップ抵抗、をさらに備え、前記3個のプルアップ抵抗の抵抗値は、互いに異なる値である。
当該構成により、複数の相開放リレーの異常が検知された場合に、異常の相開放リレーを特定することができる。
本発明のモータ制御装置において、前記第1系列の前記診断部と、前記第2系列の前記診断部は、前記相開放リレーの異常の診断を互いに異なるタイミングで行う。
当該構成により、一方の系列に異常が生じた場合でも他方の系列に影響を与えないようにすることができる。
本発明のモータ制御装置において、前記診断部は、さらに、前記モータ制御装置の起動時に、前記制御部を制御して、前記相開放リレーの異常の診断を行う。
当該構成により、モータ制御装置の起動時において、各系列における動作を正常に行わせ、一方の系列に異常が生じた場合でも他方の系列に影響を与えないようにすることができる。
図1は、本実施形態のモータ制御装置の全体構成を示した図である。 図2は、本実施形態における相開放リレーの構成を例示した図である。 図3は、本実施形態の異常診断のタイミングの一例を示す図である。 図4は、本実施形態のモータ制御装置の起動時における診断処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図5は、本実施形態のモータ制御装置の起動後に常時行われる診断処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図6は、本実施形態の過電流検知時に行われる診断処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下に示す実施形態では、モータが搭載された車両電気アクチュエータを用いて説明するが、モータが搭載される車両の電気アクチュエータに制限するものではない。
以下に、モータを駆動制御するためのモータ制御装置について説明する。図1は、実施形態のモータ制御装置の全体構成を示した図である。
本実施形態では、モータとしていわゆる多重巻線モータを用いている。但し、説明の都合上、図示する場合には、多重巻線モータを、図1に示すように、モータ101A及びモータ101Bとして考え、図示および説明を行う。
図1に示されるように、本実施形態は、回転軸180を、複数のモータ(例えば、モータ101A及びモータ101B)で駆動させる例とする。このために本実施形態の駆動源制御装置では、複数のモータの各々について、当該モータを制御するための構成を設けている。本実施形態では、モータ毎に設けられた構成を、系列(例えば第1系列100A及び第2系列100B)と称する。
図1に示される第1系列100A及び第2系列100Bは、共通する電源から電力が供給されている例とする。このため、当該電源から供給される電圧等の変化は、第1系列100A及び第2系列100Bに対してほぼ同時に影響を与える可能性がある。
第1系列100Aは、モータ101Aと、PIG平滑コンデンサプリチャージ回路102Aと、チョークコイル103Aと、ハイサイドスイッチ104Aと、逆接防止スイッチ105Aと、過電流検知用抵抗106Aと、過電流検出回路107Aと、ハイサイドスイッチプリドライバ108Aと、逆接防止スイッチプリドライバ109Aと、平滑コンデンサ110Aと、Hブリッジプリドライバ120Aと、マイコン130Aと、3相Hブリッジ回路150Aと、が設けられている。
3相Hブリッジ回路150Aは、U相と、V相と、W相と、を示す接続線が並列に接続され、駆動源となるモータ101Aを駆動させる。3相Hブリッジ回路150Aは、電圧(BPIG)が供給される電源と、グラウンドGNDと、に接続されている。
モータ101Aは、3相Hブリッジ回路150Aからの制御に従って、回転駆動を行う。また、モータ101Aは、発電機として動作し、電力(PIG)を供給する電源に対して充電する回生制御を実現できる。
そして、3相Hブリッジ回路150Aは、U相に、Huスイッチングデバイス151Aと、Luスイッチングデバイス152Aと、が直列に接続されている。そして、U相のHuスイッチングデバイス151A、及びLuスイッチングデバイス152Aの間の中間位置となる接続点から、第1の分割抵抗153Aを介して、Hブリッジプリドライバ120Aに接続されている。これにより、Hブリッジプリドライバ120Aは、U相の中間位置における電圧値を取得できる。
また、U相の上流側(中間位置を基準にグラウンドと反対側)の端部と中間位置となる接続点とに接続され、Huスイッチングデバイス151Aと並列に、第1のプルアップ抵抗154Aが設けられている。
本実施形態では、U相のみならず、3相Hブリッジ回路150Aの相毎に、直列に配置された複数のスイッチングデバイスのうち、上流側(中間位置を基準にグラウンドと反対側)のスイッチングデバイスと並列に、プルアップ抵抗が設けられている。
Hブリッジプリドライバ120Aは、U相のHuスイッチングデバイス151A及びLuスイッチングデバイス152Aがオフの場合に、第1の分割抵抗153A及び第1のプルアップ抵抗154Aで下げられた電圧値を取得できる。なお、Hブリッジプリドライバ120Aは、V相の中間位置における電圧値、及びW相の中間地点における電圧値も、同様の手法で取得できる。
3相Hブリッジ回路150Aは、V相に、Hvスイッチングデバイス161Aと、Lvスイッチングデバイス162Aと、が直列に接続されている。そして、V相のHvスイッチングデバイス161A、及びLvスイッチングデバイス162Aの間の中間位置となる接続点から、第2の分割抵抗163Aを介して、Hブリッジプリドライバ120Aに接続されている。また、V相の端部と中間位置となる接続点とに接続され、Hvスイッチングデバイス161Aと並列に、第2のプルアップ抵抗164Aが設けられている。
3相Hブリッジ回路150Aは、W相に、Hwスイッチングデバイス171Aと、Lwスイッチングデバイス172Aと、が直列に接続されている。そして、W相のHwスイッチングデバイス171A、及びLwスイッチングデバイス172Aの間の中間位置となる接続点から、第3の分割抵抗173Aを介して、Hブリッジプリドライバ120Aに接続されている。また、W相の端部と中間位置となる接続点とに接続され、Hwスイッチングデバイス171Aと並列に、第3のプルアップ抵抗174Aが設けられている。
3相Hブリッジ回路150Aに設けられたスイッチングデバイス(Huスイッチングデバイス151A、Luスイッチングデバイス152A、Hvスイッチングデバイス161A、Lvスイッチングデバイス162A、Hwスイッチングデバイス171A、Lwスイッチングデバイス172A)は、例えば、スイッチングを行うFET(Field Effect Transistor)と、FETに対して逆並列に接続されたダイオードと、を含むことが考えられるが、どのような構成であっても良い。Hブリッジ下流には各相電流を検知する各相電流検知用抵抗(シャント抵抗)155A、165A、175Aが設けられており、これらの値からベクトル制御用ig、idを算出できる。
マイコン130Aは、内部に格納されたソフトウェアを実行することで、各種制御を行う。例えば、マイコン130Aは、各種プリドライバ(例えば、Hブリッジプリドライバ120A、PIG平滑コンデンサプリチャージ回路102A、及びハイサイドスイッチプリドライバ108A、逆接防止スイッチプリドライバ109A)を制御するための制御信号を出力する。また、マイコン130Aは、過電流であるか否かの判定基準として設定された過電流基準値を、過電流検出回路107Aに出力する。
Hブリッジプリドライバ120Aは、マイコン130Aからの制御信号に従って、3相Hブリッジ回路150Aをハードウェア制御するためのドライバとする。また、Hブリッジプリドライバ120Aは、過電流検出回路107Aから出力された過電流信号が過電流を検出した旨を示している場合に、3相Hブリッジ回路150Aに設けられた全てのスイッチングデバイス(Huスイッチングデバイス151A、Luスイッチングデバイス152A、Hvスイッチングデバイス161A、Lvスイッチングデバイス162A、Hwスイッチングデバイス171A、Lwスイッチングデバイス172A)をオフにするハードウェア制御を行う。本実施形態では、ハードウェア制御で全てのスイッチングデバイスをオフにすることで、迅速に電流をオフにできるため、過電流による回路の故障等を抑止できる。
過電流検出回路107Aは、マイコン130Aから入力される過電流基準値より大きい電流が、過電流検知用抵抗106Aに流れているか否かを判定する。そして、過電流検出回路107Aは、過電流基準値より大きい電流が流れていると判定した場合に、その旨を示した過電流信号を、マイコン130A及びHブリッジプリドライバ120Aに出力する。
PIG平滑コンデンサプリチャージ回路102Aは、マイコン130Aからの制御信号に従って、平滑コンデンサ110Aを充電するための制御を行う。
ハイサイドスイッチプリドライバ108Aは、マイコン130Aからの制御信号に従って、ハイサイドスイッチ104Aのスイッチング制御を行う。
逆接防止スイッチプリドライバ109Aは、マイコン130Aからの制御信号に従って、逆接防止スイッチ105Aのスイッチング制御を行う。
第1系列100Aでは、電力(PIG)が供給される電源から、3相Hブリッジ回路150Aまでの間に、チョークコイル103Aと、ハイサイドスイッチ104Aと、逆接防止スイッチ105Aと、過電流検知用抵抗106Aと、が直列に接続されている。
過電流検知用抵抗(シャント抵抗)106Aは、3相Hブリッジ回路150A及び平滑コンデンサ110Aに対して電力(PIG)を供給する電源と、平滑コンデンサ110Aと、の間に設けられた、過電流を検知するための抵抗とする。
平滑コンデンサ110Aは、過電流検知用抵抗106Aより3相Hブリッジ回路150A側に、当該3相Hブリッジ回路150Aと並列に設けられている。これにより、平滑コンデンサ110Aは、ノイズを抑止することができる。
しかしながら、電圧が急上昇した場合に、平滑コンデンサ110Aから過電流検知用抵抗106A側に電流が流れる。このような状況は、電源電圧が急低下から元に戻った場合、換言すれば電流が大きくなった場合に、平滑コンデンサ110Aから供給される電流と、電源から供給される電流と、により、過電流検知用抵抗106Aに大きな電流が流れる。このような場合に、過電流検出回路107Aは、過電流を検出したものとして、マイコン130Aと、Hブリッジプリドライバ120Aと、に対して、過電流を検出した旨を示す過電流信号を出力する。
そして、Hブリッジプリドライバ120Aは、過電流信号に従って、3相Hブリッジ回路150Aに含まれている全てのスイッチングデバイスをオフにするハードウェア制御を行う。同様に、マイコン130Aは、過電流信号に従って、3相Hブリッジ回路150Aに含まれている全てのスイッチングデバイスをオフにするソフトウェア制御を行う。本実施形態では、オフにする旨の制御信号を出力する。
そして、マイコン130Aは、3相Hブリッジ回路150Aに設けられたスイッチングデバイスをオフにするソフトウェア制御を行った後、3相Hブリッジ回路150Aに設けられたスイッチングデバイスをオフにされた状態で、異常検出を開始する。本実施形態では、異常検出として、スイッチングデバイスの全オフ時のチェックと、下流スイッチングデバイスの通電チェックと、上流スイッチングデバイスの通電チェックと、を行う。
本実施形態では、スイッチングデバイスの全オフ時に、異常であるか否かのチェックを行う。スイッチングデバイスの全オフ時に行うチェックを、全オフチェックとも称する。当該全オフチェックでは、モータ101Aの回転数に応じて、チェック手法を切り替える。本実施形態では、チェック手法を切り替える基準となる回転数を、1300rpmとする。なお、本実施形態は、1300rpm以上であるか否かに基づいて、チェック手法を切り替える手法について説明するが、1300rpmは例として示したもので、実施の態様に応じて適切な回転数を設定する。
ところで、本実施形態では、モータ制御装置が搭載されたアクチュエータが起動中に、換言すればモータ101Aの回転中に、ブレーキモードになった場合に、当該モータ101Aから回生エネルギーが生じる。ところで、モータ101Aの回転中に、ブレーキモードになった場合に、3相Hブリッジ回路150Aでスイッチングデバイスが全てオフであれば、当該スイッチングデバイスを介した電流は流れない。そこで、本実施形態では、モータ101Aが1300rpm以上回転している場合に、3相Hブリッジ回路150Aでスイッチングデバイスが全てオフであるにもかかわらず、回生エネルギーによる電流が予め定められた基準値以上生じている場合に、マイコン130Aは、モータ101Aを含む駆動系で異常が生じていると判定する。
なお、モータ101A、101Bを総称する場合には、モータ101と呼ぶ。3相Hブリッジ回路150A,150Bを総称する場合には、3相Hブリッジ回路150と呼ぶ。Hブリッジプリドライバ120A、120Bを総称する場合には、Hブリッジプリドライバ120と呼ぶ。3相Hブリッジ回路150は、駆動回路の一例である。
第1系列において、3相Hブリッジ回路150Aとモータ101Aの間とを接続するU相、V相、W相の各接続線には、それぞれ相開放リレー203A,202A,201Aが設けられている。また、第2系列において、3相Hブリッジ回路150Aとモータ101Aの間とを接続するU相、V相、W相の各接続線には、それぞれ相開放リレー203B,202B,201Bが設けられている。相開放リレー201A,202A,203A,201B,202B,203Bを総称する場合には、相開放リレー201〜203と呼ぶ。
相開放リレー201〜203は、3相Hブリッジ回路150からモータ101へのモータ電流の導通と遮断を切り換える。相開放リレー201〜203をオン、すなわち閉とすることで、3相Hブリッジ回路150からモータ101へ電流が流れる。相開放リレー201〜203をオフ、すなわち開放することで、3相Hブリッジ回路150からモータ101への電流は遮断される。
第1系列の相開放リレー201A〜203Aには、相開放リレードライバ210Aが接続されている。相開放リレードライバ210Aは、相開放リレー201A〜203Aのオンオフの切替え制御を行う。第2系列の相開放リレー201B〜203Bには、相開放リレードライバ210Bが接続されている。相開放リレードライバ210Bは、相開放リレー201B〜203Bのオンオフの切替え制御を行う。相開放リレードライバ210A,210Bは同一の機能を有する。相開放リレードライバ210A,210Bを総称する場合には、相開放リレードライバ210と呼ぶ。相開放リレードライバ210は、制御部の一例である。なお、これ以降、他の構成においても、第1系列、第2系列の双方を総称する場合には、「A」、「B」を省略した符号を用いるものとする。
図2は、本実施形態の相開放リレー201〜203の構成の一例を示す図である。相開放リレー201〜203は、図2に示すように、スイッチング素子であるFET211と、ダイオード222とから構成される。FET211のソース電極がモータ101に接続される。FET211のドレイン電極側が3相Hブリッジ回路150に接続される。FET211のゲート電極側が相開放リレードライバ210に接続されている。相開放リレードライバ210がFET211のゲート電極に電圧を印加することにより、相開放リレー201〜203がオン状態となり、3相Hブリッジ回路150からモータ101へのモータ電流が流れる。相開放リレードライバ210がFET211のゲート電極への電圧印加を止めることにより、相開放リレー201〜203がオフ状態となり、3相Hブリッジ回路150からモータ101へのモータ電流が遮断される。ダイオード222は、モータ101から3相Hブリッジ回路150へ電流を流すようになっている。
図1に戻り、本実施形態では、上述したマイコン130が、相開放リレードライバ210を制御して、相開放リレー201〜203の異常の診断を行う。異常の診断としては、相開放リレー201〜203のオンオフの各チェック、ショート故障のチェック等がある。異常の診断のタイミングは、モータ制御装置の起動時、起動後の常時一定時間間隔ごと、および過電流が検知された場合である。ここで、本実施形態では、各マイコン130A,130Bは、起動時における相開放リレー201〜203の異常診断を、第1系列と第2系列で同期して行う。一方、マイコン130A,130Bは、起動時における相開放リレー201〜203の異常チェックを、第1系列と第2系列とで交代で行う(これを相互同期という)。マイコン130は、診断部の一例である。
異常チェックを同期して行うか、相互同期で行うかは、両系列のマイコン130A,130Bが、同期ビットオン信号、同期ビットオフ信号を相互に送信することにより行う。
一方の系列のマイコン130は、異常チェック処理を第1系列と第2系列とで同期しておこなう場合には、他方の系列のマイコン130A,130Bに対して、同期ビットオン信号を送信する。他方の系列のマイコン130は、同期ビットオン信号を受信した場合、異常チェック処理を開始する。これにより、異常チェック処理を第1系列と第2系列とで同期しておこなわれることになる。
また、一方の系列のマイコン130は、異常チェック処理を開始して、第1系列と第2系列とで相互同期でおこなう場合には、一方の系列のマイコン130の処理が完了したら他方の系列のマイコン130に対して、同期ビットオフ信号を送信する。他方の系列のマイコン130は、同期ビットオフ信号を受信した場合、異常の診断処理を開始する。これにより、異常の診断処理を第1系列と第2系列とで相互同期で行うことが可能となる。
図3は、本実施形態の異常診断のタイミングの一例を示す図である。図3に示すように、全同期の区間において、第1系列と第2系列の相開放リレー201〜203の異常チェックが同期して行われることがわかる。また、図3に示すように、相互同期の区間において、第1系列と第2系列の相開放リレー201〜203の異常診断が相互同期して(交代で)行われることがわかる。
また、本実施形態では、第1系列と第2系列のそれぞれは、相ごとに設けられた3個のプルアップ抵抗154,164,174の抵抗値は、互いに異なる値となっている。このため、本実施形態では、複数の相開放リレー201〜203の異常が検知された場合に、異常の相開放リレー201〜203を特定することができる。
次に、以上のように構成された本実施形態のモータ制御装置による相開放リレー201〜203のチェック処理を含む診断処理について説明する。まず、本実施形態のモータ制御装置の起動時における診断処理について説明する。図4は、本実施形態のモータ制御装置の起動時における診断処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、第1系列、第2系列のそれぞれで実行される。
まず、マイコン130は、相開放リレードライバ210に指令して、相開放リレー201〜203をオフにする(S11)。次に、マイコン130は、3相Hブリッジ回路150の異常処理オフチェックを行い、当該チェックが正常か否かを判断する(S12)。マイコン130は、3相Hブリッジ回路150の異常処理オフチェックとして、上述したスイッチングデバイスの全オフ時のチェックを行う。
すなわち、マイコン130は、第1の分割抵抗153Aからの接続線を介してU相の中間位置における電圧値(以下、「中間電圧値」という。)、第2の分割抵抗163Aからの接続線を介してV相の中間電圧値、第3の分割抵抗173Aからの接続線を介してW相の中間電圧値をそれぞれ取得し、各相の中間位置における電圧値が所定の規定値であるか否かを判断することで、異常処理オフチェックを行う。各相の中間位置における電圧値が所定の規定値を外れていたら、異常と判断する。
そして、3相Hブリッジ回路150の異常処理オフチェックが異常である場合には(S12:No)、マイコン130は、Hブリッジ回路150のオン異常、または相開放リレーのオン異常と判断し(S21)、処理は終了する。
S12において、3相Hブリッジ回路150の異常処理オフチェックが正常である場合には(S12:Yes)、マイコン130は、3相Hブリッジ回路150の異常処理通電チェックを行い、当該チェックが正常か否かを判断する(S13)。マイコン130は、3相Hブリッジ回路150の異常処理通電チェックとして、上流スイッチングデバイスの通電チェックと、下流スイッチングデバイスの通電チェックとを行う。
すなわち、マイコン130は、上流側のU、V,W各相のスイッチングデバイスの通電チェックとして、Huスイッチングデバイス151A、Hvスイッチングデバイス161A、Hwスイッチングデバイス171Aをそれぞれオンにする制御を行った後、Hブリッジプリドライバ120Aを介して、U、V,W相の各中間電圧値を取得する。そして、マイコン130は、各相の中間電圧が所定の条件を満たすか否かを判定し、U、V,W相の上流チェックを行う。
また、マイコン130は、下流側のU、V,W各相のスイッチングデバイスの通電チェックとして、Luスイッチングデバイス152A、Lvスイッチングデバイス162A、Lwスイッチングデバイス172Aをそれぞれオンにする制御を行った後、Hブリッジプリドライバ120Aを介して、U、V,W相の各中間電圧値を取得する。そして、マイコン130は、各相の中間電圧が所定の条件を満たすか否かを判定し、U、V,W相の下流チェックを行う。
そして、3相Hブリッジ回路150の異常処理通電チェックが異常である場合には(S13:No)、マイコン130は、3相Hブリッジ回路150のオフ異常と判断し(S22)、処理は終了する。
S13において、3相Hブリッジ回路150の異常処理通電チェックが正常である場合には(S13:Yes)、マイコン130は、相開放リレードライバ210に指令して、S11でオフ状態となっている相開放リレー201〜203をオンにすることで、自系列の相開放リレーオフチェックを行う(S14)。そして、マイコン130は、他の系列に対して、同期ビットオン信号を送信する(S15)。これにより、他の系列においても、上記S11からS14の処理が実行され、同期される。
次に、マイコン130は、自系列の相開放リレーオフチェックが正常か否かを判断する。具体的には、Hブリッジプリドライバ120を介して各相の端子電圧を入力し、各相の端子電圧の平均値が予め定められた規定値と略同一か否かを判断する(S16)。そして、各相の端子電圧の平均値が規定値と略同一でない場合、すなわち、相開放リレーオフチェックが異常である場合(S16:No)、マイコン130は相開放リレー201〜203が正常にオンできずオフ異常であると判断し(S23)、処理は終了する。
一方、S16において、各相の端子電圧の平均値が規定値と略同一である場合、すなわち、相開放リレーオフチェックが正常である場合(S16:Yes)、マイコン130は、他系列から同期ビットオン信号を受信したか否かを判断し(S17)、受信していない場合には(S17:No)、タイムオーバとなるまで待機する(S24、S24:No)。これにより、同期チェックが行われることになる。
これは、S15で自系列から送信された同期ビットオン信号を、他系列で受信すると、他系列では本フローチャートと同様の処理を同期して開始して、他の系列でのS15の処理で同期ビットオン信号が送信されてくるため、これの受信を待機しているのである。これにより、本処理が第1系列と第2系列とで同期して行われているかの確認を行うことができる。
そして、タイムオーバとなった場合には(S24:Yes)、マイコン130は、同期チェック不可異常と判断し(S25)、処理はS18へ進む。
S17で、他系列から同期ビットオン信号を受信した場合には(S17:Yes)、他系列でも同期して同じ処理が行われており、他系列との相間ショートチェックを行い、他系列との相間ショートチェックが正常か否かを判断する。具体的には、マイコン130は、他系列から各相の端子電圧を入力し、各相の端子電圧の平均値が予め定められた規定値と略同一か否かを判断する(S18)。そして、他系列の各相の端子電圧の平均値が規定値と略同一でない場合、すなわち、他系列との相間ショートチェックが異常である場合(S18:No)、マイコン130は他系列において相間ショート異常となっていると判断し(S26)、マイコン130は、他系列に同期ビットオフ信号を送信し(S20)、処理は終了する。
一方、S18において、他系列の各相の端子電圧の平均値が規定値と略同一である場合、すなわち、他系列との相間ショートチェックが正常である場合(S18:Yes)、マイコン130は、自系列の配線ショートチェックを行い、正常か否かを判断する(S19)。具体的には、マイコン130は、過電流の検出レベル(閾値)を、例えば20A等に下げる。そして、マイコン130は、Hブリッジプリドライバ120を介して、Huスイッチングデバイス151、Lvスイッチングデバイス162、Lwスイッチングデバイス172をオンにし、過電流検出回路107で過電流を検知したか否かを判断する。また、マイコン130は、Hブリッジプリドライバ120を介して、Hvスイッチングデバイス161、Luスイッチングデバイス152、Lwスイッチングデバイス172をオンにし、過電流検出回路107で過電流を検知したか否かを判断する。上記の双方の過電流検知の判断いずれかで過電流が検知された場合、すなわち、S19の配線ショートチェックが異常である場合(S19:No)、マイコン130は、自系列の相間ショート異常であると判断して(S27)、他系列に同期ビットオフ信号を送信し(S20)、処理は終了する。
過電流が検出されない場合、すなわち、S19の配線ショートチェックが正常である場合(S19:Yes)、マイコン130は、過電流の検出レベル(閾値)を、例えば50A等に戻す。そして、マイコン130は、他系列に同期ビットオフ信号を送信して(S20)、処理は終了する。これにより全同期の区間は終了する。
次に、モータ制御装置の起動後に常時行われる診断処理について説明する。図5は、本実施形態のモータ制御装置の起動後に常時行われる診断処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、第1系列、第2系列のそれぞれで一定時間間隔で実行される。
まず、マイコン130は、第1系列、第2系列のいずれかで故障が検知されているかを判断する(S41)。そして、いずれかの系列で故障が検知されている場合には(S41:Yes)、マイコン130は、過電流検知に対する所定の処理を行う(S50)。具体的には、上述したスイッチングデバイスの全オフ時のチェック、下流スイッチングデバイスの通電チェック、上流スイッチングデバイスの通電チェックが行われる。そして、マイコン130は、同期ビットオフ信号を送信し(S51)、処理は終了する。これより相互同期は行われない。
S41で、いずれかの系列でも故障が検知されていない場合には(S41:No)、マイコン130は同期ビットの信号のチェックを行う。そして、マイコン130は、他系列から同期ビットオフ信号を受信した後、同期ビットオン信号を受信したか否かを判断する(S42)。他系列から同期ビットオフ信号を受信した後、同期ビットオン信号を受信していない場合(S42:No)、そのまま待機する。
他系列から同期ビットオフ信号を受信した後、同期ビットオン信号を受信した場合には(S42:Yes)、マイコン130は、同期ビットオン信号を他系列に送信する(S43)。これにより、他系列と相互同期で(すなわち、交代で)、以降の処理が行われる。なお、相互同期は、第1系列の方を優先して行われる。
マイコン130は、所定のアクティブ時間が経過したか否かを判断する(S44)。アクティブ時間が経過していない場合には(S44:No)、経過するまで待機する。
アクティブ時間が経過した場合には(S44:Yes)、マイコン130は、さらに次の(1)式で示される条件を2秒以上満たすか否かを判断することで、モータ101が低速かつ低トルクの状態であるか否かを判断する(S45)。
|iq|<1A、かつ|ω|<100rpm ・・・(1)
ここで、 iq:q軸電流値、ω:モータの回転数
この(1)式は、低速かつ低トルクであることの条件である。(1)式の条件を2秒間満たさない場合は(S45:No)、モータ101は低速かつ低トルクでないので、マイコン130は、相開放リレードライバ210に指令して、相開放リレー201〜203をオンにして(S49)、処理は終了する。
一方、(1)式の条件を2秒以上満足する場合には(S45:Yes)、モータ101が低速で回転しかつ低トルクであり、マイコン130は、相開放リレー201〜203のアクティブチェックを行う。具体的には、一定の周期で、各系列の相開放リレー201〜203のショートチェックを行う。
マイコン130は、相開放リレードライバ210に指令して、相開放リレー201〜203をオフにする(S46)。これにより、相開放リレーオフチェックが行われる。
マイコン130は、相開放リレーオフチェックが正常か否かを判断する(S47)。具体的には、Hブリッジプリドライバ120を介して各相の端子電圧を入力し、各相の端子電圧の平均値が予め定められた規定値と略同一か否かを判断する(S47)。そして、各相の端子電圧の平均値が規定値と略同一でない場合、すなわち、相開放リレーオフチェックが異常である場合(S47:No)、マイコン130は相開放リレー201〜203がオン異常であると判断する(S52)。
一方、S47において、各相の端子電圧の平均値が規定値と略同一である場合、すなわち、相開放リレーオフチェックが正常である場合(S47:Yes)、マイコン130は、他系列に同期ビットオフ信号を送信し(S48)、相開放リレードライバ210に指令して、相開放リレー201〜203をオンにして(S49)、処理は終了する。
次に、過電流検知時に行われる診断処理について説明する。図6は、本実施形態の過電流検知時に行われる診断処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、第1系列、第2系列のそれぞれで実行される。
まず、マイコン130は、3相Hブリッジ回路150の異常処理オフチェックを行い、当該チェックが正常か否かを判断する(S71)。マイコン130は、3相Hブリッジ回路150の異常処理オフチェックとして、上述したスイッチングデバイスの全オフ時のチェックを行う。
そして、3相Hブリッジ回路150の異常処理オフチェックが異常である場合には(S71:No)、マイコン130は、Hブリッジ回路150のオン異常、または相開放リレーのオン異常と判断し(S80)、処理は終了する。
S71において、3相Hブリッジ回路150の異常処理オフチェックが正常である場合には(S71:Yes)、マイコン130は、3相Hブリッジ回路150の異常処理通電チェックを行い、当該チェックが正常か否かを判断する(S72)。マイコン130は、3相Hブリッジ回路150の異常処理通電チェックとして、上述したような上流スイッチングデバイスの通電チェックと、下流スイッチングデバイスの通電チェックとを行う。
そして、3相Hブリッジ回路150の異常処理通電チェックが異常である場合には(S72:No)、マイコン130は、3相Hブリッジ回路150のオフ異常と判断し(S81)、処理は終了する。
S72において、3相Hブリッジ回路150の異常処理通電チェックが正常である場合には(S72:Yes)、マイコン130は、相開放リレードライバ210に指令して、相開放リレー201〜203をオンにする(S73)。そして、マイコン130は、他の系列に対して、同期ビットオン信号を送信する(S74)。これにより、他の系列においても、上記S71からS73の処理が実行され、同期される。
次に、マイコン130は、他系列の過電流異常が検出されたか否かを判断する(S75)。そして、過電流異常でない場合(S75:No)、自系列の配線ショートチェックを行う(S78)。
一方、S75において、他系列が過電流異常である(S75:Yes)、マイコン130は、他系列から同期ビットオン信号を受信したか否かを判断し(S76)、受信していない場合には(S76:No)、タイムオーバとなるまで待機する(S82、S82:No)。これにより、同期チェックが行われることになる。
そして、タイムオーバとなった場合には(S82:Yes)、マイコン130は、同期チェック不可異常と判断し(S83)、処理はS77へ進む。
S76で、他系列から同期ビットオン信号を受信した場合には(S76:Yes)、他系列でも同期して同じ処理が行われており、他系列との相間ショートチェックを行い、チェックが正常か否かを判断する。具体的には、マイコン130は、他系列から各相の端子電圧を入力し、各相の端子電圧の平均値が予め定められた規定値と略同一か否かを判断する(S77)。そして、他系列の各相の端子電圧の平均値が規定値と略同一でない場合、すなわち、他系列との相間ショートチェックが異常である場合(S77:No)、マイコン130は他系列(優先順位の低い第2系列側)の動作を止める(S84)。そして、マイコン130は、他系列において相間ショート異常となっていると判断し(S85)、他系列に同期ビットオフ信号を送信し(S79)、処理は終了する。
一方、S77において、他系列の各相の端子電圧の平均値が規定値と略同一である場合、すなわち、他系列との相間ショートチェックが正常または優先順位の高い第1系列側である場合(S77:Yes)、マイコン130は、自系列の配線ショートチェックを行い、正常か否かを判断する(S78)。この処理について、図4のS19で説明した処理と同様に行われる。そして、配線ショートチェックが異常である場合(S78:No)、マイコン130は、自系列の相間ショート異常であると判断して(S86)、他系列に同期ビットオフ信号を送信し(S79)、処理は終了する。
一方、配線ショートチェックが正常である場合(S78:Yes)、マイコン130は、過電流の検出レベル(閾値)を、例えば50A等に戻す。そして、マイコン130は、他系列に同期ビットオフ信号を送信して(S79)、処理は終了する。これにより全同期の区間は終了する。
このように本実施形態では、マイコン130が、モータ制御装置の起動後に常時、相開放リレードライバ210を制御して、相開放リレー201〜203の異常の診断、具体的には、相開放リレー201〜203のオンオフのチェックやショートチェックを行うので、モータ制御装置の起動後において、各系列における動作を正常に行わせ、一方の系列に異常が生じた場合でも他方の系列に影響を与えないようにすることができる。
また、本実施形態では、第1系列と第2系列のそれぞれは、相ごとに設けられた3個のプルアップ抵抗154,164,174の抵抗値は、互いに異なる値であるため、複数の相開放リレー201〜203の異常が検知された場合に、異常の相開放リレー201〜203を特定することができる。
また、本実施形態では、常時、相開放リレー201〜203のチェックを行う場合において、第1系列のマイコン130Aと第2系列のマイコン130Bは、相開放リレー201〜203の異常の診断を互いに異なるタイミングで行うので、一方の系列に異常が生じた場合でも他方の系列に影響を与えないようにすることができる。
また、本実施形態では、マイコン130は、モータ制御装置の起動時に、相開放リレードライバ210を制御して、相開放リレー201〜203の異常の診断(相開放リレー201〜203のオンオフのチェックやショートチェック)を行うので、モータ制御装置の起動時において、各系列における動作を正常に行わせ、一方の系列に異常が生じた場合でも他方の系列に影響を与えないようにすることができる。
また、本実施形態では、マイコン130は、過電流検出回路107が過電流を検出した場合に、相開放リレードライバ210を制御して、相開放リレー201〜203の異常の診断(相開放リレー201〜203のオンオフのチェックやショートチェック)を行うので、モータ制御装置に過電流が検知された場合において、各系列における動作を正常に行わせ、一方の系列に異常が生じた場合でも他方の系列に影響を与えないようにすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100A…第1系列、100B…第2系列、101A…モータ、101B…モータ、107A、107B…過電流検出回路、120A、120B…Hブリッジプリドライバ、130A、130B…マイコン、150A、150B…3相Hブリッジ回路、151A、152A、161A、162A、171A、172A、151B、152B、161B、162B、171B、172B…スイッチングデバイス、153A、163A、173A、153B、163B、173B…分割抵抗、154A、154B…第1のプルアップ抵抗、164A、164B…第2のプルアップ抵抗、174A、174B…第3のプルアップ抵抗、180…回転軸、201A,201B,202A,202B,203A,203B…相開放リレー、210A,210B…相開放リレードライバ。

Claims (4)

  1. モータ制御装置であって、
    第1系列と第2系列のそれぞれに設けられた3相のモータと、
    前記第1系列と前記第2系列のそれぞれは、
    前記モータを駆動するための駆動回路と、
    前記モータと前記駆動回路との間の相ごとの接続線に設けられ、オンオフされることによって前記駆動回路から前記モータへの電流の導通と遮断を切り換える3個の相開放リレーと、
    前記相開放リレーのオンオフを切り換え制御する制御部と、
    前記モータ制御装置の起動後に、前記制御部を制御して、前記相開放リレーの異常の診断を行う診断部と、
    過電流を検出する過電流検出部と、を備え、
    前記診断部は、さらに、前記駆動回路の異常診断を行い、他系列での過電流が検出された場合には、他系列との相間異常の診断および自系列の相間異常の診断を行い、他系列での過電流が検出されない場合には、自系列の相間異常の診断を行う、
    ータ制御装置。
  2. 前記第1系列と前記第2系列のそれぞれは、
    相ごとに設けられた3個のプルアップ抵抗、をさらに備え、
    前記3個のプルアップ抵抗の抵抗値は、互いに異なる値である、
    請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記第1系列の前記診断部と、前記第2系列の前記診断部は、前記相開放リレーの異常の診断を互いに異なるタイミングで行う、
    請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記診断部は、さらに、前記モータ制御装置の起動時に、前記制御部を制御して、前記相開放リレーの異常の診断を行う、
    請求項1に記載のモータ制御装置。
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