JP6399947B2 - 学習による地震判定が可能な地震判定装置、システム、プログラム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、振動を計測して地震か否かを判定する地震判定技術に関する。
現在、建物内の居住者又は滞在者に対し、地震が発生した際に即座に危険を知らせることができるように、建物自体に震度計を設置することが進められている。この際、さらに、地震によって建物にどの程度のダメージが加わったかを判断し、建物の建築や補強の際に参考となるデータを取得するために、建物毎に個別の震度計を設置することが望まれている。ここで、設置される震度計として、地震等の振動を計測し、計測した振動に応じて警報を出力する振動警報装置が周知である。
しかしながら、このように振動の計測により地震判定を行う場合、生活振動までも地震として判定してしまい、誤報を行ってしまうことが問題となる。ここで、生活振動とは、建物内の洗濯機や掃除機等の使用が原因となる振動、さらには、建物の周辺を走行する自家用車、トラック等の大型自動車や、電車等がもたらす振動といった建物内外の生活環境に起因する振動のことである。
このような誤った地震判定を回避するための技術として、例えば特許文献1には、加速度センサを用いて振動を所定時間計測した際の最大計測値を、過去の最大計測値と比較し、より大きい方を新たな最大計測値として記憶して、以降の地震判定の際の閾値とする技術が開示されている。
また、特許文献2には、地震の振動と地震以外の原因による振動とを区別するために、1棟の建物内に又は複数棟のそれぞれに複数の加速度センサを設置し、これらのセンサでの測定値の差分が所定範囲内である場合に地震であると判定する技術が開示されている。
特開2009−168509号公報 特開2007−198813号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載されたような従来技術をもってしても、地震判定結果の精度を十分に高めることは尚、困難となっている。
例えば、特許文献1に記載された技術のように、震度計による測定結果のみに基づいて地震判定を行う方法では、突発的な生活振動が発生した場合に、地震との誤報を出してしまう可能性が残る。ここで、突発的な生活振動としては、震度計の近辺に存在する家電製品の稼働による振動や、震度計を設置した建物の近隣に新たにできた工事現場で発生する振動等が挙げられる。
このような突発的な生活振動に係る計測値が最大計測値に設定されていなければ、当該生活振動を地震と判定してしまう可能性が高い。さらに、最大計測値として設定された場合であっても、今度は、発生した地震の計測値の方が小さいならば、この地震を地震であると判定し損なう事態が生じ得る。
さらに、特許文献2に記載された技術においても、判定精度向上のために複数の加速度センサを利用してはいるものの、地震判定の要となる測定値の差分が入るべき所定範囲を適切に決定することが困難である。即ち、特許文献2に記載の技術では、建物内外で変化する様々な生活環境に対し個別に対応すべく地震判定のパラメータを自動的に調整する、といったことはできない。従って、判定精度向上のためには、判定のための所定範囲を個別に且つ頻繁に設定し直す必要が生じてしまう。
そこで、本発明は、振動を検出する位置周辺の環境からの影響を個別に取り入れ、精度のより高い地震判定を行うことができる地震判定装置、システム、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、地震判定情報を配信可能なサーバから当該地震判定情報を取得可能な地震判定装置であって、
振動を検出する振動検出部と、
検出された振動に係るデータから地震判定のための特徴量を生成する情報演算手段と、
当該特徴量を入力とし、教師有り機械学習の判定機能によって地震判定結果を出力する装置地震判定手段と、
当該地震判定結果に応じて当該地震判定情報をサーバへ問い合わせ、このサーバから当該地震判定情報を受信する装置通信手段と、
受信した地震判定情報と、当該地震判定情報を問い合わせる際の地震判定結果を出力するのに使用された特徴量とを対応付けた教師データセットを生成し、当該教師データセットをもって装置地震判定手段に学習させる教師データ管理手段と
を有する地震判定装置が提供される。
この本発明の地震判定装置における振動検出部は、加速度センサを含み、
情報演算手段は、測定された加速度の周波数成分、当該周波数成分の時間変化分、加速度最大値、最大加速度方向、加速度が所定閾値を超える継続時間、SI値、及び震度のうちの少なくとも1つを成分とする特徴量を生成することも好ましい。
また、本発明の地震判定装置は、出力された当該地震判定結果を外部に通知する通知手段を更に有することも好ましい。
本発明によれば、また、地震判定情報を配信可能なサーバと、以上に述べた地震判定装置とを有する地震判定システムであって、
装置通信手段は、当該地震判定情報を問い合わせる際、当該装置に係る又は当該装置の設置場所に係る識別子と当該地震判定結果とをサーバへ送信し、
このサーバは、
当該識別子と、当該識別子に対応する地震判定装置に係る場所情報とを対応付けた装置場所情報を管理し、1つの識別子に対応する場所情報に係る場所からみて所定位置範囲内となる場所に係る場所情報に対応する識別子である周辺識別子を決定可能な場所情報管理手段と、
受信した識別子に対して決定された周辺識別子に係る地震判定装置から受信した地震判定結果における地震である旨の判定結果の割合若しくは数、及び/又は当該地震判定結果における振動の度合い若しくは加速度方向に応じて、地震であるか否かの判定を行い、地震判定情報を生成するサーバ地震判定手段と、
生成された当該地震判定情報を、当該受信した識別子に係る地震判定装置へ送信するサーバ通信手段と
を有する地震判定システムが提供される。
この本発明による地震判定システムの一実施形態として、
装置通信手段は、当該地震判定情報を問い合わせる際、当該装置に係る又は当該装置の設置場所に係る識別子と、当該地震判定結果と、当該地震判定結果に係る時刻情報とをサーバへ送信し、
サーバ地震判定手段は、受信した識別子に対して決定された周辺識別子に係る地震判定装置であって、当該受信した識別子と共に受信した時刻情報に係る時刻からみて所定時間範囲内となる日時刻に係る時刻情報の送信元である地震判定装置から受信した地震判定結果における地震である旨の判定結果の割合若しくは数、及び/又は当該地震判定結果における振動の度合い若しくは加速度方向に応じて、地震であるか否かの判定を行い、地震判定情報を生成することも好ましい。ここで、「振動の度合い若しくは加速度方向」は、地震判定装置で算出された上で当該地震判定結果に含まれる形でサーバにアップロードされることも好ましい。
さらに、本発明による地震判定システムにおける場所情報管理手段は、当該1つの識別子と共に受信した地震判定結果における振動の度合いに基づいて、当該所定位置範囲の大きさを調整することも好ましい。
さらにまた、本発明による地震判定システムにおける振動検出部は、基礎を含む建物に取り付けられており、
装置地震判定手段は、サーバから受信した地震判定情報に基づいて学習した教師有り機械学習の判定機能によって、少なくとも当該建物が感受した生活振動と地震とを区別した地震判定結果を出力することも好ましい。
本発明によれば、また、地震判定情報を配信可能な地震判定サーバと、以上に述べた地震判定装置とを有する地震判定システムであって、地震判定サーバは、複数の地域又は場所に係る地震判定情報を送信可能な地震情報サーバと通信可能であり、
装置通信手段は、当該地震判定情報を問い合わせる際、当該装置に係る又は当該装置の設置場所に係る識別子を地震判定サーバへ送信し、
地震判定サーバは、当該識別子と当該識別子に対応する地震判定装置に係る場所情報とを対応付けた装置場所情報を管理し、受信した識別子に対する地震判定装置の設置場所に係る地震判定情報を地震情報サーバへ問い合わせ、地震情報サーバから受信した地震判定情報に基づいて、当該受信した識別子に係る地震判定情報を、当該受信した識別子に係る地震判定装置へ送信する
ことを特徴とする地震判定システムが提供される。
本発明によれば、さらに、地震判定情報を配信可能なサーバから当該地震判定情報を取得可能であり、振動を検出する振動検出部を有する装置に搭載されたコンピュータを機能させる地震判定プログラムであって、
検出された振動に係るデータから地震判定のための特徴量を生成する情報演算手段と、
当該特徴量を入力とし、教師有り機械学習の判定機能によって地震判定結果を出力する装置地震判定手段と、
当該地震判定結果に応じて当該地震判定情報をサーバへ問い合わせ、このサーバから当該地震判定情報を受信する装置通信手段と、
受信した地震判定情報と、当該地震判定情報を問い合わせる際の地震判定結果を出力するのに使用された特徴量とを対応付けた教師データセットを生成し、当該教師データセットをもって装置地震判定手段に学習させる教師データ管理手段と
してコンピュータを機能させる地震判定プログラムが提供される。
本発明によれば、さらにまた、地震判定情報を配信可能なサーバから当該地震判定情報を取得可能であり、振動を検出する振動検出部を有する装置における地震判定方法であって、
検出された振動に係るデータから地震判定のための特徴量を生成する第1のステップと、
当該特徴量を入力とし、教師有り機械学習の判定機能によって地震判定結果を出力する第2のステップと、
当該地震判定結果に応じて当該地震判定情報をサーバへ問い合わせ、このサーバから当該地震判定情報を受信する第3のステップと、
受信した地震判定情報と、当該地震判定情報を問い合わせる際の地震判定結果を出力するのに使用された特徴量とを対応付けた教師データセットを生成し、当該教師データセットをもって教師有り機械学習の機能部に学習させる第4のステップと
を有する地震判定方法が提供される。
本発明の地震判定装置、システム、プログラム及び方法によれば、振動を検出する位置周辺の環境からの影響を個別に取り入れ、精度のより高い地震判定を行うことができる。
本発明による地震判定システムの一実施形態を示す模式図である。 本発明による地震判定装置を含む地震判定システムの他の実施形態を示す模式図である。 本発明による地震判定装置及び地震判定サーバの一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明による地震判定方法の一実施形態を示すシーケンス図である。 地震が発生した際の加速度データの一例を示すグラフである。 生活振動が発生した際の加速度データの一例を示すグラフである。 図5及び図6に示した加速度データに対しフーリエ解析を行うことで得られた周波数成分を示すグラフである。 地震判定サーバにおける地震判定情報の生成についての一実施例を説明するための模式図である。 地震判定装置において種々の機械学習を用いて地震判定を行った実施例を示すテーブルである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[地震判定システム]
図1は、本発明による地震判定システムの一実施形態を示す模式図である。
図1によれば、本実施形態の地震判定システムは、
(a)地震判定を行い、「地震判定情報」を配信可能な地震判定サーバ2と、
(b)地震判定対象となる建物の各々に設置されていて自ら地震判定を行い、さらに、地震判定サーバ2から「地震判定情報」を取得可能な地震判定装置1と
を含む。
地震判定装置1は、装置本体10と振動検出部100とを含む。両者は、有線で、又はBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信網若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)を介して接続され、装置本体10は、振動検出部100から振動測定情報を取得することができる。
また、本実施形態では、振動検出部100は、建物の基礎部分に固定され、地震や生活振動の影響を受けた建物の振動を検出する。ここで、生活振動とは、建物内の洗濯機や掃除機等の使用が原因となる振動、さらには、建物の周辺を走行する自家用車、トラック等の大型自動車や、電車等がもたらす振動といった建物内外の生活環境に起因する振動のことである。
一方、装置本体10は、室内の壁面等に取り付けられ、表示部101や通知スピーカ102を介して建物の居住者又は滞在者に対し、振動検出に基づく地震判定の結果である「地震判定結果」を通知することができる。例えば、地震である旨の地震警報や、只今の振動は地震でない旨の情報を通知することも好ましい。尚、変更態様として、装置本体10が振動検出部100を内蔵していてもよい。この場合、装置本体10が例えば建物の基礎部分に取り付けられ、表示部101や通知スピーカ102が、有線又は無線で本体10に接続された状態で室内の壁等に取り付けられることも好ましい。
さらに、地震判定装置1は少なくとも1つ設置されていて、いずれも、例えば事業者通信網及びインターネットを介して地震判定サーバ2と通信可能となっている。これにより、地震判定装置1は、自身による「地震判定結果」や、装置1に係る又は装置1の設置場所に係る識別子ID等を地震判定サーバ2に送信し、一方、地震判定サーバ2による地震判定に係る情報である「地震判定情報」を受信することができる。
また、事業者通信網は、例えば、光ファイバ網若しくはADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等の固定系アクセスネットワークとすることができる。または、Wi-Fi(登録商標)等の無線LAN、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、LTE(Long Term Evolution)若しくは3G(3rd Generation)等の無線系アクセスネットワークであってもよい。また、変更態様として、地震判定装置1と地震判定サーバ2とは、IP(Internet Protocol)ネットワーク上のクローズなネットワークを介して通信接続可能となっていてもよい。
ここで、本発明による地震判定装置1(装置本体10)は、
(A)振動検出部100より入力した振動に係るデータから、地震判定のための「特徴量」を生成し、
(B)この「特徴量」を入力とし、教師有り機械学習の判定機能によって「地震判定結果」を出力し、
(C)この「地震判定結果」に応じて、地震判定情報を得るべく地震判定サーバ2に問い合わせ(リクエストし)、地震判定サーバ2から「地震判定情報」を受信し、
(D)受信した「地震判定情報」と、この地震判定情報を問い合わせる際の地震判定結果を出力するのに使用された「特徴量」とを対応付けた「教師データセット」を生成し、この「教師データセット」をもって上記の教師有り機械学習の機能部(装置地震判定部)に学習させる
ことに特徴を有する。
このように、地震判定装置1は、教師有り機械学習の判定機能によって、測定した振動に係るデータに基づき地震判定を自ら行うと共に、地震判定サーバ2から受信した「地震判定情報」を真値として「教師データセット」を充実させることができる。即ち、例えば、生活振動の影響を受けた振動に係るデータを得た場合に、生活振動であるとの真値に相当する「地震判定情報」を用い、この影響について判定機能に予め学習させておくことが可能となっている。その結果、振動を検出する位置周辺の環境からの影響を取り入れて、精度のより高い地震判定を行うことができるのである。尚、判定精度を向上させることによって、例えば、多くの誤報が解消されるので、利用者の安全を確保しつつ利便性を高めることが可能となる。
また、地震判定装置1は、本実施形態において建物毎に個別に設置されているので、当該建物固有の環境からの影響を適切に取り入れた学習を行うことが可能となる。これにより、地震判定対象の建物の事情に適合した、より精度の高いオリジナルな地震判定を行うことができる。さらに、予め学習を済ませておけば、地震や生活振動が発生した直後に、適切な地震判定結果を速報として通知することも可能となる。
同じく図1に示した本発明による地震判定サーバ2は、
(E)地震判定装置1から受信した識別子IDと、この識別子IDに対応する地震判定装置1に係る場所情報とを対応付けた「装置場所情報」を管理し、1つの識別子に対応する場所情報に係る場所からみて所定位置範囲内となる場所に係る場所情報に対応する識別子である周辺識別子IDARを決定可能な場所情報管理部を有し、
(F)受信した識別子IDに対して決定された周辺識別子IDARに係る地震判定装置1から受信した「地震判定結果」における地震である旨の判定結果の割合若しくは数に応じて、地震であるか否かの判定を行い、「地震判定情報」を生成し、
(G)生成された「地震判定情報」を、受信した識別子IDに係る地震判定装置1へ送信する
ことに特徴を有する。
ここで、上記(F)での地震判定は、受信した「地震判定結果」における地震である旨の判定結果の割合若しくは数だけではなく、又はそれに代えて、受信した「地震判定結果」における振動の度合い若しくは加速度方向に基づいて実行することも可能である。
このように、地震判定サーバ2は、地震判定対象の建物に設置された地震判定装置1の周辺に位置する他の地震判定装置1における「地震判定結果」を総合して、地震判定を行う。実際、地震判定対象の建物の地震判定装置1での「地震判定結果」は、この建物固有の事情、例えば近隣に工事現場がある等の事情や、大型車が近くを通過した等の事情を反映した結果となっている可能性がある。一方、地震による振動は、周辺の建物での「地震判定結果」にも概ね同様の影響をもたらすと考えられる。地震判定サーバ2は、このような事情を考慮して、この建物の周辺地域での「地震判定結果」を総合的に勘案し、地震判定対象の建物固有の事情の影響を排除した地震判定を行うのである。
これにより、地震判定サーバ2は、機械学習において真値に相当する「地震判定情報」を生成することができ、生成した「地震判定情報」を地震判定装置1にフィードバックすることによって、地震判定装置1において固有の事情を反映した「教師データセット」を生成可能とする。即ち、地震判定対象の建物内外の振動事情により適合した判定基準をもって、より精度の高い地震判定を実施することに貢献するのである。
さらに、本実施形態の地震判定システムでは、以上に説明したような(a)地震判定を行い、(b)この判定結果から教師データセットを形成し、(c)形成した教師データセットをもって学習し、学習した判定機能によって再度(a)地震判定を行い、といったサイクルを進展させることができる。その結果、建物内又は建物近辺の振動事情に変化が生じた場合でもそれに合わせて、地震判定精度を継続的に向上させることができる。
また、学習又は判定に用いる特徴量や地震判定結果、更にはそれらの経時変化等から、地震判定装置1の設置された建物に対して地震や生活振動が与えるダメージの度合いを判断し、建物の建築や補強の際に参考となるデータを取得することも可能となる。
図2は、本発明による地震判定装置を含む地震判定システムの他の実施形態を示す模式図である。
最初に、図2(A)に示した実施形態の地震判定システムは、
(a’)「地震判定情報」を配信可能な地震判定サーバ2’と、
(b’)図1に示された地震判定装置と同様の機能を有する地震判定装置1と
を含む。また、インターネット上には、インターネットを介して地震判定サーバ2’と通信可能な地震情報サーバ2''が設置されている。
地震判定サーバ2’は、地震判定装置1から地震判定結果を受けて地震判定を行うのではなく、地震情報サーバ2''にリクエストすることによって「地震判定情報」を取得し、各地震判定装置1に対して取得した「地震判定情報」を配信する。ここで、地震情報サーバ2''は、気象庁又は民間の気象情報サービス業者の管理するサーバであり、各地域又は場所における「地震判定情報」を配信可能なサーバである。
また、地震判定サーバ2’は、地震情報サーバ2''に対して必要な地震判定情報をリクエストするために、気象庁又は民間の気象情報サービス業者の管理する地震判定用機器の分布情報を保持し、各地震判定装置1の周辺に存在する地震判定用機器の設置位置を予め把握しておく。これにより、地震判定サーバ2’は、地震情報サーバ2''から、「地震判定情報」の送信対象である地震判定装置1周辺の「地震判定情報」を取得して、送信対象の地震判定装置1に該当する地震判定を行うことが可能となる。
次に、図2(B)に示した実施形態の地震判定システムは、
(a'')「地震判定情報」を配信可能な地震情報サーバ2''と、
(b'')図1に示された地震判定装置と同様の機能を有する地震判定装置1と
を含む。
地震判定装置1は、図1の実施形態と同様、少なくとも1つ設置されていて、いずれも、例えば事業者通信網及びインターネット、又はクローズなネットワークを介して地震情報サーバ2''と通信可能となっている。
一方、気象庁又は民間の気象情報サービス業者の管理するサーバである地震情報サーバ2''は、配下に接続される地震判定装置1の設置位置を包含する地震観測網による地震観測データを蓄積しており、この地震観測データに基づいて地震観測網内の各地域における地震発生の有無を判定し、又は震度等を算出して、「地震判定情報」を生成する。
地震判定装置1は、図1に示した実施形態と同様にして、
(C'')自ら出力した「地震判定結果」に応じて、地震判定情報を得るべく地震情報サーバ2''に問い合わせ(リクエストし)、地震情報サーバ2''から「地震判定情報」を受信し、
(D'')受信した「地震判定情報」と、この地震判定情報を問い合わせる際の地震判定結果を出力するのに使用された「特徴量」とを対応付けた「教師データセット」を生成し、この「教師データセット」をもって教師有り機械学習の機能部(装置地震判定部)に学習させる。
尚、地震情報サーバ2''は、上記(C'')のリクエストを受信した際に、地震判定装置1の保持する識別子IDと地震判定装置1に係る場所情報とを対応付けられないこともあり得る。これへの対処として、地震判定装置1は、設置場所に応じた「地震判定情報」を取得できるように、例えば、取得対象となる気象庁又は気象情報サービス業者による地震観測地点を直接指定し、この指定地点を上記(C'')のリクエストに含めて送信することも好ましい。この場合、地震判定装置1は位置情報や取得対象地点の情報を予め保持しておくことになる。
以上、図2(A)及び(B)に示した実施形態では、地震判定装置1は、教師有り機械学習の判定機能によって、測定した振動に係るデータに基づき地震判定を自ら行うと共に、地震情報サーバ2''から直接又は間接的に受信した「地震判定情報」を真値として「教師データセット」を充実させることができる。その結果、振動を検出する位置周辺の環境からの影響を取り入れて、精度のより高い地震判定を行うことができるのである。
また、地震判定装置1は、図1に示した実施形態と同様、建物毎に個別に設置されているので、当該建物固有の環境からの影響を適切に取り入れた学習を行うことが可能となる。これにより、地震判定対象の建物の事情に適合した、より精度の高いオリジナルな地震判定を行うことができる。さらに、地震判定装置1は、図1の実施形態と同様、地震を判定するに当たり、従来の振動測定結果に加え、通信ネットワーク上のサーバから入手可能な地震に係るデータを連携させて利用することによって、建物内外での地震以外の振動、例えば生活振動の影響を除去し、地震判定対象の建物毎に、より高い精度で地震判定を行うことができるのである。
尚、図2(A)及び(B)に示した実施形態は、地震判定装置1の周辺に他の地震判定装置1が十分な数だけ存在していない場合、例えば、1つの地震判定装置1を中心とした半径100kmの圏内に、他の地震判定装置1が数個しか存在していない場合に有効な形態となる。
[装置・サーバ構成、地震判定処理]
図3は、本発明による地震判定装置1及び地震判定サーバ2の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
図3によれば、地震判定装置1は、装置本体10と振動検出部100とを含む。装置本体10は、表示部101と、スピーカ102と、通信インタフェース部103と、測定情報格納部104と、プロセッサ・メモリとを有する。このプロセッサ・メモリは、装置本体10に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって、その機能を実現させる。
また、プロセッサ・メモリは、情報演算部111と、装置地震判定部112と、装置通信部113と、教師データ管理部114と、通知部115として機能する。ここで、図3に示したような、これらの機能構成部を接続した矢印によって表される処理の流れは、本発明による地震判定方法の一実施形態として理解される。
同じく図3によれば、地震判定サーバ2は、通信インタフェース部201と、判定結果格納部202と、場所情報蓄積部203と、プロセッサ・メモリとを有する。このプロセッサ・メモリは、地震判定サーバ2に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって、地震判定情報を生成し配信する機能を実現させる。
また、プロセッサ・メモリは、場所情報管理部211と、サーバ地震判定部212と、サーバ通信部213として機能する。ここで、図3に示したような、これらの機能構成部を接続した矢印によって表される処理の流れも、本発明による地震判定方法の一実施形態として理解される。
尚、変更態様として、サーバ2内の上記機能部、格納部及び蓄積部の各々は、そのうちのいくつかが機能統合されて1つの機能構成部となっていてもよい。また、そのうちのいくつかが別のサーバの機能構成部として分散して設けられていてもよい。この分散して設置された構成も、全体として地震判定サーバ2と捉えることができる。
地震判定装置1の振動検出部100は、振動を検出し、検出した振動に係るデータを情報演算部111に出力する。具体的に、振動検出部100は、加速度センサを含み、加速度を測定して、加速度測定信号を必要に応じてA/D変換した加速度測定データを出力することも好ましい。ここで、加速度センサは、機械式変位測定方式、振動周波数変化検知方式、光ファイバ方式、又はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて形成した素子を使用する半導体方式等によって加速度を計測する、例えば3軸タイプの加速度計測計とすることができる。
情報演算部111は、検出された振動に係るデータ(加速度測定データ)から、機械学習の判定機能による地震判定のための特徴量を生成する。具体的には、(a)測定された加速度の周波数成分、(b)加速度の周波数成分の時間変化分、(c)加速度最大値、(d)最大加速度方向、(e)加速度が所定閾値を超える継続時間、(f)SI値、及び(g)震度のうちの少なくとも1つを成分とする特徴量を生成することも好ましい。尚、(f)のSI値とは、地震によって一般的な建物がどれだけ大きく揺れるかを数値化した指標である。また、変更態様として、特徴量は、装置1の設置された建物の構造計算データ等の建物構造に係るパラメータや、振動発生に係る時刻や曜日情報等を、その成分の一部として取り入れていてもよい。
情報演算部111は、さらに、検出された振動に係るデータに対し、例えばローパスフィルタ等によるノイズ除去や時刻校正等の前処理を行った後、通知部115による通知に必要となる各種指標、例えば計測震度、SI値、最大加速度方向等を算出する演算を実行することも好ましい。算出された各種指標は、測定情報格納部104を介して又は直接に通知部115へ出力される。尚、装置1の設置された建物の構造計算データが住宅管理事業者等より入手できる場合、このデータを利用しての演算も実行可能であってもよい。
測定情報格納部104は、情報演算部111で生成された特徴量と、後述する装置地震判定部112で決定された、当該特徴量による地震判定結果と、振動発生に係る日時刻とを対応付けて蓄積する。また、この特徴量と、装置1に係る又は装置1の設置場所に係る識別子ID、当該設置場所に係る位置情報、及び/又は装置1の設置された建物の構造計算データとを更に対応付けて蓄積することも好ましい。ここで、識別子IDは、例えば装置ID、建物(住宅)ID、又は地域(区域)ID等とすることができる。また、位置情報は、例えば緯度及び経度、又は住所であってもよい。測定情報格納部104は、さらに、情報演算部111で算出された各種指標を対応付けて格納することも好ましい。
装置地震判定部112は、情報演算部111で生成された特徴量を入力とし、教師有り機械学習の判定機能によって地震判定結果を出力する。この地震判定結果は、例えば、地震である旨の判定、地震ではない旨の判定、又は地震以外の振動(生活振動)である旨の判定を示すものとすることができる。即ち、少なくとも建物が感受した生活振動と地震とを区別した地震判定結果とすることも好ましい。さらには、地震又は振動の度合い(震度、加速度、SI値等)を含む判定結果であってもよい。
また、地震判定結果は、通知部115に出力されるとともに、後述するように地震判定サーバ2に送信される。さらに、測定情報格納部104に蓄積されることも好ましい。
また、装置地震判定部112における機械学習機能として、例えばサポートベクタマシン(SVM)、決定木、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク(バックプロパゲーション)等を採用することができる。いずれにしても教師有り学習であれば、装置地震判定部112に適用することが可能である。
ここで、教師データセットは、当初、所定のものを準備しておいてもよい。また、後述するように、地震判定サーバ2(又はサーバ2’若しくは2'')から受信した地震判定情報に基づいて教師データセットを予め生成しておくことも好ましい。尚、教師データセットは、後述するように、教師データ管理部114において地震判定サーバ2(又はサーバ2’ 若しくは2'')から受信した地震判定情報に基づいて生成し準備することができる。装置地震判定部112は、教師データ管理部114又は測定情報格納部104から入力した教師データセットをもって、次回以降の地震判定のための学習を行う。具体的には、教師データセットをもって、地震判定で使用する判定パラメータを自動調整する。
通知部115は、装置地震判定部112から出力された地震判定結果を外部に通知する。通知は、ディスプレイ等の表示部101やスピーカ102を用い、視覚的に及び/又は音声によって行われる。また、情報演算部111で算出された各種指標を通知することも好ましい。
装置通信部113は、装置地震判定部112で決定された地震判定結果に応じて、即ち、地震である旨の判定の場合に、又は何らかの判定結果が出力された場合に、地震判定情報を地震判定サーバ2へ問い合わせる(リクエストする)。後に地震判定サーバ2からのフィードバックによって学習処理を行う観点からすると、判定結果の内容によらずリクエストすることが好ましい。また、地震判定結果には、地震又は振動の度合いの演算結果(震度、加速度、SI値等)が含まれていてもよいが、通信コストを抑えることを目的として、例えば地震である旨の判定を示すデータのみを地震判定結果として送信することも可能である。
装置通信部113は、次いで、地震判定サーバ2から、応答としての地震判定情報を受信する。受信した地震判定情報は、教師データ管理部114に出力される。また、通知部115に出力されて、その内容が例えば続報として通知されることも好ましい。さらに、装置通信部113は、地震判定情報を問い合わせる際、装置1に係る又は装置1の設置場所に係る識別子IDと地震判定結果とを地震判定サーバ2へ送信する。さらに、この地震判定結果に係る時刻情報をも合わせて送信することも好ましい。
通信インタフェース部103は、ネットワークを介して地震判定サーバ2の通信インタフェース部201と通信接続可能な通信インタフェースである。
教師データ管理部114は、地震判定サーバ2から受信した地震判定情報と、この地震判定情報を問い合わせる際の地震判定結果を出力するのに使用された(測定情報格納部104から取り出した)特徴量とを対応付けた教師データセットを生成する。次いで、生成した教師データセットを測定情報格納部104又は装置地震判定部112に出力し、この教師データセットをもって装置地震判定部112に学習させる。尚、教師データセットは、測定情報格納部104において、振動発生に係る日時刻、装置1に係る又は装置1の設置場所に係る識別子ID、当該設置場所に係る位置情報、装置1の設置された建物の構造計算データ、及び/又は算出された各種指標に対応付けられて格納されることも好ましい。
同じく図3によれば、地震判定サーバ2の判定結果格納部202は、各地震判定装置1から受信された地震判定結果の情報、及び当該結果に対応付けて受信された情報を保存する。
場所情報蓄積部203は、装置1に係る又は装置1の設置場所に係る識別子IDと、当該識別子IDに対応する地震判定装置1に係る場所情報とを対応付けた装置場所情報を保存する。ここで、場所情報は、例えば装置1の設置されている位置の緯度及び経度、又は住所とすることができる。
場所情報管理部211は、上記の装置場所情報を管理し、1つの識別子IDに対応する場所情報に係る場所からみて所定位置範囲内となる場所に係る場所情報に対応する識別子IDである周辺識別子IDARを決定することができる。ここで、所定位置範囲は、例えば、1つの識別子IDに対応する場所情報に係る場所を中心とした所定半径の円範囲とすることができる。または、当該場所情報が住所である場合、この住所の近辺又は周辺であるとして予め設定された住所の範囲を所定位置範囲としてもよい。
また、場所情報管理部211は、1つの識別子と共に受信した地震判定結果における振動の度合い(震度、加速度、SI値)に基づいて、上記の所定位置範囲の大きさを調整することも好ましい。例えば、振動の度合いが大きいほど、より大きな位置範囲を所定位置範囲としてもよい。
サーバ地震判定部212は、受信した識別子IDに対して決定された周辺識別子IDARに係る地震判定装置1から受信した地震判定結果における地震である旨の判定結果の割合若しくは数に応じて、地震であるか否かの判定を行い、地震判定情報を生成する。このうち、周辺識別子IDARは、場所情報管理部211に対し識別子IDをもって問い合わせることによって取得される。また、周辺識別子IDARに係る地震判定装置1から受信した地震判定結果は、判定結果格納部202に対し周辺識別子IDARをもって問い合わせることによって取得される。または、判定結果格納部202から、地震である旨の判定結果を送信した地震判定装置1の識別子IDを取得し、周辺識別子IDARに相当するものを選択することも可能である。
ここで、判定のために計数される地震である旨の地震判定結果は、周辺識別子IDARに係る地震判定装置1のうち、受信した識別子IDと共に受信した時刻情報に係る日時刻からみて所定時間範囲内となる日時刻に係る時刻情報の送信元である地震判定装置1から受信されたものとすることも好ましい。これにより、所定位置範囲内において同時期に発生した振動現象を判定対象とすることができ、地震であるか否かをより確実に判定することが可能となる。
また、サーバ地震判定部212における地震判定は、周辺識別子IDARに係る地震判定装置1から受信した地震判定結果における地震である旨の判定結果に加え、元となった識別子IDに係る地震判定装置1から受信した地震判定結果における地震である旨の判定結果をも含めた割合又は数に応じて行われることも好ましい。また、割合を求める際の母数は、地震判定結果を受信したか否かにかかわらず、登録された識別子IDから選択された周辺識別子IDAR(に係る地震判定装置1)の全ての数とすることができる。
例えば、元になった識別子IDに係る装置1が地震である旨の判定結果を出力しており、また、周辺識別子IDARが99個存在するとする。ここで、これらの周辺識別子IDARのうち、識別子IDに係る日時刻から所定時間範囲内に地震である旨の判定結果を出力した装置1に係るものは69個である場合、上記割合を70%(=(69+1)/(99+1)))とすることができる。例えば、地震判定のための割合閾値を50%に予め設定しているとすると、この割合70%は50%以上であるので、サーバ地震判定部212は、地震である旨の地震判定情報を生成する。
このように、サーバ地震判定部212では、各装置1での局所的な振動を反映し得る地震判定結果を総合することによって、大域的な振動である地震であるか否かを適切に判定することができる。
尚、この地震判定においては、周辺識別子IDARに係る地震判定結果における地震である旨の判定結果の割合若しくは数に加えて、又はそれに代えて、当該地震判定結果における振動の度合い(震度、加速度、SI値等)若しくは加速度方向に応じて、地震であるか否かの判定を行うことも好ましい。例えば、周辺識別子IDARに係る地震判定結果のうち、所定閾値以上の震度又は最大加速度を示す地震判定結果が所定数又は所定割合以上存在することを、地震である旨の判定を行うための必要条件又は十分条件とすることもできる。
ここで、上記の地震判定を、地震判定対象の地震判定装置1の位置を中心にして距離L(m)以内に存在する地震判定装置1から、M(秒)以内の時刻で、割合N(%)以上の地震である旨の地震判定結果が取得された場合に地震であると判定する、と言い換える。この際、判定パラメータL、M及びNは、地震判定装置1の設置された地域、地震判定装置1の設置状況や、測定値から演算された震度等に応じて決定、変更又は更新されてもよい。
サーバ通信部213は、通信インタフェース部201を介して、地震判定装置1からの識別子ID及び地震判定結果を含むリクエストを受信し、さらに、サーバ地震判定部212で生成された地震判定情報を、受信した識別子IDに係る地震判定装置1宛てに送信する。この際、当該地震判定情報に係る時刻情報を合わせて送信することも好ましい。また、サーバ通信部213は、外部から、場所情報管理部211(場所情報蓄積部203)で管理される装置場所情報を受信することも好ましい。
尚、サーバ地震判定部212は、地震判定結果を受信していない地震判定装置1に対しても、その周辺で地震が発生したと判定した場合、上述したのと同様に地震判定情報を生成することができる。この場合、サーバ通信部213は、この地震判定情報を当該地震判定装置1に送信する。この地震判定情報を受信した地震判定装置1は、上述したのと同様に、この地震判定情報をもって教師データセットを作成し、学習を行うことになる。
[地震判定方法]
図4は、本発明による地震判定方法の一実施形態を示すシーケンス図である。
図4に示した実施形態では、最初に、地震判定装置1の設置された建物の場所で振動が発生したとする。以下、ステップS101〜S103及びS111〜S113は判定に相当する過程であり、ステップS104〜S109は学習に相当する過程となっている。
(S101)地震判定装置1は、測定された振動の加速度データから地震判定のための特徴量を生成する。また、生成した特徴量を測定情報格納部104に保存する。
(S102)生成した特徴量を入力して地震か生活振動かを判定し、地震判定結果を生成する。
(S103)ステップS102で地震である旨の判定を行った場合、建物の居住者又は滞在者に、地震が発生した旨を地震速報として通知する。
(S104)地震判定装置1は、生成した地震判定結果及び識別子IDを含むリクエスト、即ち地震判定情報要求を地震判定サーバ2宛てに送信する。この際、地震判定情報要求は、ステップS102で地震である旨の判定を行った場合にのみ送信してもよい。または、地震判定結果が生成される毎に送信することもできる。
(S105)地震判定サーバ2は、受信した識別子IDから周辺識別子IDAR、即ち地震判定対象である地震判定装置1の周辺に位置する地震判定装置1を特定する。
(S106)地震判定サーバ2は、特定した周辺識別子IDARの装置1に係る地震判定結果と、受信した識別子IDに係る地震判定結果とに基づいて、地震か生活振動かを判定し、地震判定情報を生成する。
(S107)地震判定サーバ2は、受信した識別子IDの送信元である地震判定装置1宛てに、生成した地震判定情報を送信する。
(S108)地震判定装置1は、受信した地震判定情報の内容を、建物の居住者又は滞在者に地震続報として通知する。特に、ステップS103で通知した地震判定結果の内容と、受信した地震判定情報の内容とが地震の有無に関して相違している場合、先の通知(地震速報)は誤報であった旨を通知することも好ましい。
(S109)地震判定装置1は、受信した真値としての地震判定情報と、測定情報格納部104に保存していた特徴量とから教師データセットを生成し、この教師データセットをもって学習を行う。
以下、上述したステップS109までの過程で学習した機械学習の判定機能によって、再び判定が行われる過程を示す。ここで、再度、地震判定装置1の設置された建物の場所で振動が発生したとする。
(S111)地震判定装置1は、測定された振動の加速度データから地震判定のための特徴量を生成する。また、生成した特徴量を測定情報格納部104に保存する。
(S112)生成した特徴量を入力して地震か生活振動かを判定し、地震判定結果を生成する。この判定の際の判定パラメータは、前回のステップS102での判定時のものと比較すると、ステップS109での地震判定情報を用いた学習の結果、建物内外の振動環境の影響を取り入れたより好適なものとなっている。その結果、より精度の高い地震判定結果が得られる。
(S113)ステップS112で地震である旨の判定を行った場合、建物の居住者又は滞在者に、地震が発生した旨を地震速報として通知する。
以下、上記のステップS104以降相当のステップを再度行い、判定と学習とを繰り返すことによって、建物内外の振動環境の変化に対応し、継続的に判定精度の向上を図りながら地震判定を行うことが可能となる。
[実施例]
以下、本発明による地震判定方法の一実施例を説明する。最初に、地震判定装置1は、振動検出部100で検出された地震及び生活振動の加速度データの各々から、地震判定のための特徴量を生成した。
図5は、地震が発生した際の加速度データの一例を示すグラフである。また、図6は、生活振動が発生した際の加速度データの一例を示すグラフである。さらに、図7は、図5及び図6に示した加速度データに対しフーリエ解析を行うことで得られた周波数成分を示すグラフである。
図5及び図6に示したいずれのグラフも、3つの測定軸のうちの1つであるx軸方向での加速度測定値における、加速度発生から5秒間の時間変化を表している。本実施例では、これらの5秒間のx軸方向での加速度データと、同じ5秒間のy軸及びz軸方向での加速度データとに対しフーリエ解析を行って、加速度データを、x、y及びz成分の各々につき周波数区間1〜25Hzにおいて1Hz毎の周波数成分に分解し、周波数毎のスペクトルの大きさを成分とした特徴量を生成した。図7に示したグラフは、地震及び生活振動の際のx軸方向の加速度データから算出された、1〜25Hzにおける1Hz毎の周波数成分を示している。図7によれば、地震の場合及び生活振動の場合を比較すると、それぞれ特徴のある周波数成分の分布を示していることが分かる。
本実施例では、x、y及びz成分の各々について1〜25Hzの25個の周波数成分が取得されるので、1つの特徴量(特徴量ベクトル)は、75(=25×3)個の周波数成分を含む加速度データセットからなり、言い換えると、75個の加速度周波数成分を有している。
尚、当然に、特徴量の生成は、本実施例の形に限定されるものではない。例えば、利用する加速度データの時間的な長さや、周波数成分の間隔は、上記以外の値に設定可能である。また、例えば、過去の1秒間の周波数成分と10秒間の周波数成分との2種類といったように、複数の異なる期間の加速度データを利用した特徴量を生成することも可能である。
次いで、装置地震判定部112は地震判定機能の準備を行った。具体的には、地震判定サーバ2からフィードバックを受ける前の地震判定を行うため、
(a)データセットIDがそれぞれTraining1及びTraining2である、生活振動に係る2つの加速度データセット
に対し生活振動である旨の正解ラベルを付与した2つの教師データセットを生成した。さらに、
(b)データセットIDがそれぞれTraining3及びTraining4である、地震に係る2つの加速度データセット
に対し地震である旨の正解ラベルを付与した2つの教師データセットを生成した。
次いで、これらの計4つの教師データセットを用いて、装置地震判定部112に備えられた2値分類器であるサポートベクタマシン(SVM)において学習を行い、装置地震判定部112に地震判定機能を形成した。
ここで、学習に利用した上記の4つの加速度データセットを、形成した地震判定機能によって再分類すると、地震又は生活振動の判定について100%の正解率が得られた。これにより、装置地震判定部112は、学習に利用した4つのデータセットと同様の加速度データが測定されれば、確実に、当該データセットに係る振動の種別(地震又は生活振動)と同一の判定を行うことが可能となった。尚、機械学習による地震判定機能の初期パラメータは、このように、地震判定装置1の設置された場所とは異なる場所で得られた複数の地震に係る加速度データセットと複数の生活振動に係る加速度データセットとから、学習により予め決めておくことになる。
次に、装置地震判定部112は、未知の測定データに対する1回目の地震判定を行った。具体的には、
(c)振動検出部100で1回の地震が検出され、この測定データから加速度データセットTest1(eq)を生成し、
(d)振動検出部100で1回の生活振動が検出され、この測定データから加速度データセットTest2(life)を生成し、
(e)振動検出部100で1回の地震が検出され、この測定データから加速度データセットTest3(eq)を生成し、また、
(f)振動検出部100で1回の生活振動が検出され、この測定データから加速度データセットTest4(life)を生成した。
次いで、これらの加速度データセットについて、上記のTraining1〜Training4で学習させた地震判定機能によって判定を行ったところ、生活振動に係るデータセットTest1(eq)については生活振動との誤った判定を行い、Test2(life)、Test3(eq)及びTest4(life)では正しい判定を行った。即ち、判定の正解率(正解数/テストデータ数)が75%という結果となった。
次に、地震判定装置1は、地震判定サーバ2から地震判定情報をフィードバックし、教師データセットの数を増加させ、再度学習を行った。具体的には、
(g)振動検出部100で、地震か生活振動かについて未定である振動が2回検出され、これらの測定データから加速度データセットTraining5及びTraining6を生成した。
次いで、これらの加速度データセットの各々について、装置地震判定部112での上記地震判定機能によって地震判定を行い、これらの地震判定結果を地震判定サーバ2にアップロードした。
次に、地震判定サーバ2は、周辺地域での地震判定状況を総合し、加速度データセットTraining5及びTraining6に係る振動について、地震か生活振動かの判定を行い、地震判定情報を生成した。
図8は、地震判定サーバ2における地震判定情報の生成についての一実施例を説明するための模式図である。
図8には、加速度データセットTraining5に係る地震判定結果をサーバ2にアップロードした地震判定装置1の位置を中心として半径10kmの円範囲内に存在する、
(h)Training5に係る時刻から見て30秒以内に地震である旨の地震判定結果をアップロードした地震判定装置1、及び
(i)Training5に係る時刻から見て30秒以内に地震である旨の地震判定結果をアップロードしていない地震判定装置1
の分布が模式的に示されている。この分布は、場所情報管理部211からの情報によって取得された。
また、加速度データセットTraining6についても上記と同様にして、地震判定装置1の分布が示されている。
このうち、加速度データセットTraining5に係る地震判定結果は、地震である旨の判定結果であり、また、上記の円範囲内に存在する6つの地震判定装置1のうち、地震である旨を判定した上記(h)に相当するものは5つであった。その結果、サーバ地震判定部212は、当該円範囲内の7(=1+6)つの装置1のうち6(=1+5)つが地震である旨の判定であるので、地震の判定の割合を86(=6/7×100)%と算出した。
ここで、地震判定サーバ2としての地震判定における割合の閾値は、50%に設定されており、サーバ地震判定部212は、算出した割合86%がこの閾値以上であることから、地震である旨の地震判定情報を生成した。地震判定サーバ2は、当該地震判定情報を、Training5に係る地震判定結果の送信元である地震判定装置1に送信した。
また、加速度データセットTraining6についても上記と同様にして、サーバ地震判定部212は、地震の判定の割合を29(=2/7×100)%と算出し、算出した割合29%がこの上記閾値未満であることから、生活振動である旨の地震判定情報を生成した。地震判定サーバ2は、当該地震判定情報を、Training6に係る地震判定結果の送信元である(上記と同じ)地震判定装置1に送信した。
次に、地震判定装置1は、受信したTraining5に係る地震判定情報を用い、加速度データセットTraining5に対して地震である旨の正解ラベルを付与した教師データセットを生成した。また同様に、加速度データセットTraining6に対して生活振動である旨の正解ラベルを付与した教師データセットを生成した。次いで、装置地震判定部112は、上記(a)及び(b)のTraining1〜4に係る教師データセットと合わせ、計6つのTraining1〜6に係る教師データセットを用いてSVMによる学習を再度行った。
次に、この再度の学習を行ったSVMを用い、上記(c)〜(f)の加速度データセットTest1(eq)、Test2(life)、Test3(eq)及びTest4(life)について、再度、地震判定を行ったところ、それぞれ地震、生活振動、地震及び生活振動との正しい判定が得られた。即ち、再度の学習によって、正解率が75%から100%に向上したことが明らかになった。
本実施例のように、地震判定結果を地震判定サーバ2にアップロードし、地震判定サーバ2において当該地震判定結果から生成された地震判定情報を取得することによって、判定機能における学習のための教師データセットを更に充実することが可能となる。これにより、新たに測定された加速度データに対しても、より高い判定精度をもって地震か生活振動かの判定を行うことができるのである。
尚、本実施例では、2つのデータセットtraining5及びtraining6に係る地震判定情報が取得されてから、再度の学習を行った。しかしながら、例えばtraining5に係る地震判定情報が取得された時点で一度学習を行ってもよく、逆に、地震判定サーバ2からさらに大量の地震判定情報を受信した後に学習を行ってもよい。例えば、3日毎といった形で定期的に学習を繰り返すことも可能である。地震判定装置1における学習による処理負荷は比較的高くなる場合が多いので、学習回数を調整して負荷を低減し判定のレスポンスを向上させることも好ましい。
また、地震判定装置1の装置判定部112で使用される機械学習は、以上に説明した実施例でのSVMに限定されるものではない。例えば、決定木、ナイーブベイズ、ニューラルネットワーク(バックプロパゲーション)、回帰分析等の教師有り学習であれば、本実施例と同様の地震判定における精度向上の効果が期待できる。
図9は、地震判定装置1において種々の機械学習を用いて地震判定を行った実施例を示すテーブルである。
図9には、地震判定装置1でSVM、ナイーブベイズ及び回帰分析の各々を用いて地震判定を行った場合における、判定機能の更新学習前及び更新学習後の正解率の変化を示している。このうち、1番目のSVMでの正解率の変化は、上記の実施例で説明したものである。
2番目のナイーブベイズを用いた場合、上述したTraining1〜4で学習した後にTest1〜4を判定した結果の正解率、即ち判定機能の更新学習前の正解率は、50%であった。次いで、上述したTraining1〜6で学習した後にTest1〜4を判定した結果の正解率、即ち判定機能の更新学習後の正解率は、100%に向上した。
さらに、3番目の回帰分析を用いた場合、同じく上述したTraining1〜4で学習した後にTest1〜4を判定した結果の正解率、即ち判定機能の更新学習前の正解率は、75%であった。次いで、同じく上述したTraining1〜6で学習した後にTest1〜4を判定した結果の正解率、即ち判定機能の更新学習後の正解率は、100%に向上した。
このように、装置判定部112においてSVM以外の教師有り機械学習を用いて地震判定を行っても、サーバからの正解値情報を用いて教師データをより充実させることで、SVMの場合と同様に判定精度を向上可能であることが理解される。
以上に説明したように、本発明によれば、教師有り機械学習の判定機能によって、測定した振動に係るデータに基づき地震判定を行うと共に、外部のサーバから受信した地震判定情報を真値として教師データセットを充実させることができる。その結果、振動を検出する位置周辺の環境からの影響を取り入れて、精度のより高い地震判定を行うことが可能となる。また、これにより多くの誤報が解消されて適切な地震警報を通知することができ、利用者の安全及び利便に資することができる。
特に、地震判定装置が設置された位置周辺の影響を適切に取り入れた学習を適宜且つ繰り返し行うことも可能であるので、この場合には、例えば設置位置近辺で突発的に発生する生活振動と、地震とを明確に判別した判定結果を出力することもできる。
また、地震判定装置が建物に設置された場合、サーバからのフィードバックによる自動調整によって、建物毎にオリジナルな地震判定機能を形成することが可能となる。さらに、学習又は判定に用いる特徴量や地震判定結果、更にはそれらの経時変化等から、地震や生活振動によって当該建物に与えられるダメージの度合いを判断し、建物の建築や補強の際に参考となるデータを取得することも可能となる。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 地震判定装置
10 装置本体
100振動検出部
101 表示部
102 スピーカ
103 通信インタフェース部
104 測定情報格納部
111 情報演算部
112 装置地震判定部
113 装置通信部
114 教師データ管理部
115 通知部
2、2’ 地震判定サーバ
201 通信インタフェース部
202 判定結果格納部
203 場所情報蓄積部
211 場所情報管理部
212 サーバ地震判定部
213 サーバ通信部
2'' 地震情報サーバ

Claims (10)

  1. 地震判定情報を配信可能なサーバから当該地震判定情報を取得可能な地震判定装置であって、
    振動を検出する振動検出部と、
    検出された振動に係るデータから地震判定のための特徴量を生成する情報演算手段と、
    当該特徴量を入力とし、教師有り機械学習の判定機能によって地震判定結果を出力する装置地震判定手段と、
    当該地震判定結果に応じて当該地震判定情報を前記サーバへ問い合わせ、前記サーバから当該地震判定情報を受信する装置通信手段と、
    受信した地震判定情報と、当該地震判定情報を問い合わせる際の地震判定結果を出力するのに使用された特徴量とを対応付けた教師データセットを生成し、当該教師データセットをもって前記装置地震判定手段に学習させる教師データ管理手段と
    を有することを特徴とする地震判定装置。
  2. 前記振動検出部は加速度センサを含み、
    前記情報演算手段は、測定された加速度の周波数成分、当該周波数成分の時間変化分、加速度最大値、最大加速度方向、加速度が所定閾値を超える継続時間、SI値、及び震度のうちの少なくとも1つを成分とする特徴量を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の地震判定装置。
  3. 出力された当該地震判定結果を外部に通知する通知手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の地震判定装置。
  4. 地震判定情報を配信可能なサーバと、請求項1から3のいずれか1項に記載された1つ以上の地震判定装置とを有する地震判定システムであって、
    前記装置通信手段は、当該地震判定情報を問い合わせる際、当該装置に係る又は当該装置の設置場所に係る識別子と当該地震判定結果とを前記サーバへ送信し、
    前記サーバは、
    当該識別子と、当該識別子に対応する地震判定装置に係る場所情報とを対応付けた装置場所情報を管理し、1つの識別子に対応する場所情報に係る場所からみて所定位置範囲内となる場所に係る場所情報に対応する識別子である周辺識別子を決定可能な場所情報管理手段と、
    受信した識別子に対して決定された周辺識別子に係る地震判定装置から受信した地震判定結果における地震である旨の判定結果の割合若しくは数、及び/又は当該地震判定結果における振動の度合い若しくは加速度方向に応じて、地震であるか否かの判定を行い、地震判定情報を生成するサーバ地震判定手段と、
    生成された当該地震判定情報を、当該受信した識別子に係る地震判定装置へ送信するサーバ通信手段と
    を有することを特徴とする地震判定システム。
  5. 前記装置通信手段は、当該地震判定情報を問い合わせる際、当該装置に係る又は当該装置の設置場所に係る識別子と、当該地震判定結果と、当該地震判定結果に係る時刻情報とを前記サーバへ送信し、
    前記サーバ地震判定手段は、受信した識別子に対して決定された周辺識別子に係る地震判定装置であって、当該受信した識別子と共に受信した時刻情報に係る時刻からみて所定時間範囲内となる日時刻に係る時刻情報の送信元である地震判定装置から受信した地震判定結果における地震である旨の判定結果の割合若しくは数、及び/又は当該地震判定結果における振動の度合い若しくは加速度方向に応じて、地震であるか否かの判定を行い、地震判定情報を生成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の地震判定システム。
  6. 前記場所情報管理手段は、当該1つの識別子と共に受信した地震判定結果における振動の度合いに基づいて、当該所定位置範囲の大きさを調整することを特徴とする請求項4又は5に記載の地震判定システム。
  7. 前記振動検出部は、基礎を含む建物に取り付けられており、
    前記装置地震判定手段は、前記サーバから受信した地震判定情報に基づいて学習した教師有り機械学習の判定機能によって、少なくとも当該建物が感受した生活振動と地震とを区別した地震判定結果を出力する
    ことを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の地震判定システム。
  8. 地震判定情報を配信可能な地震判定サーバと、請求項1から3のいずれか1項に記載された1つ以上の地震判定装置とを有する地震判定システムであって、前記地震判定サーバは、複数の地域又は場所に係る地震判定情報を送信可能な地震情報サーバと通信可能であり、
    前記装置通信手段は、当該地震判定情報を問い合わせる際、当該装置に係る又は当該装置の設置場所に係る識別子を前記地震判定サーバへ送信し、
    前記地震判定サーバは、当該識別子と当該識別子に対応する地震判定装置に係る場所情報とを対応付けた装置場所情報を管理し、受信した識別子に対する地震判定装置の設置場所に係る地震判定情報を前記地震情報サーバへ問い合わせ、前記地震情報サーバから受信した地震判定情報に基づいて、当該受信した識別子に係る地震判定情報を、当該受信した識別子に係る地震判定装置へ送信する
    ことを特徴とする地震判定システム。
  9. 地震判定情報を配信可能なサーバから当該地震判定情報を取得可能であり、振動を検出する振動検出部を有する装置に搭載されたコンピュータを機能させる地震判定プログラムであって、
    検出された振動に係るデータから地震判定のための特徴量を生成する情報演算手段と、
    当該特徴量を入力とし、教師有り機械学習の判定機能によって地震判定結果を出力する装置地震判定手段と、
    当該地震判定結果に応じて当該地震判定情報を前記サーバへ問い合わせ、前記サーバから当該地震判定情報を受信する装置通信手段と、
    受信した地震判定情報と、当該地震判定情報を問い合わせる際の地震判定結果を出力するのに使用された特徴量とを対応付けた教師データセットを生成し、当該教師データセットをもって前記装置地震判定手段に学習させる教師データ管理手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする地震判定プログラム。
  10. 地震判定情報を配信可能なサーバから当該地震判定情報を取得可能であり、振動を検出する振動検出部を有する装置における地震判定方法であって、
    検出された振動に係るデータから地震判定のための特徴量を生成する第1のステップと、
    当該特徴量を入力とし、教師有り機械学習の判定機能によって地震判定結果を出力する第2のステップと、
    当該地震判定結果に応じて当該地震判定情報を前記サーバへ問い合わせ、前記サーバから当該地震判定情報を受信する第3のステップと、
    受信した地震判定情報と、当該地震判定情報を問い合わせる際の地震判定結果を出力するのに使用された特徴量とを対応付けた教師データセットを生成し、当該教師データセットをもって前記教師有り機械学習の機能部に学習させる第4のステップと
    を有することを特徴とする地震判定方法。
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