JP6398866B2 - 酸素センサの制御方法 - Google Patents

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本発明は、理論空燃比に対する、燃料過剰なリッチ状態と空気過剰なリーン状態とを検出するよう構成された酸素センサの制御方法に関する。
酸素濃度を検出する酸素センサにおいては、コップ型の固体電解質体の外側面に、被測定ガスとしての排ガスが接触する測定電極が設けられ、固体電解質体の内側面に、基準ガスとしての大気が接触する基準電極が設けられている。そして、酸素濃淡電池式の酸素センサにおいては、基準ガスの酸素濃度(酸素分圧)と被測定ガスの酸素濃度(酸素分圧)との差に応じて、基準電極と測定電極との間に生じる起電力を検出している。この起電力は、理論空燃比の下で生じた排ガスが、白金等を含有する測定電極に接触する場合を境界として大きく変化する。具体的には、リッチ状態の下で生じた排ガスが測定電極に接触する場合には、HC、CO等と酸素との反応によって起電力が大きくなり、リーン状態の下で生じた排ガスが測定電極に接触する場合には、起電力が小さくなる。
そして、酸素センサを用いて、内燃機関における空燃比を、内燃機関の排気管に配置された、NOx、HC、COを浄化する三元触媒の浄化率が高く維持される理論空燃比の近傍になるようにしている。また、リーン状態において発生しやすいNOxの低減を目的として、電極間に定電流を流すことにより、リッチ状態とリーン状態とを検出する酸素センサのセンサ特性を、リッチ側にシフトして、内燃機関を、燃料が多いリッチな状態で運転することが行われている。
また、例えば、特許文献1の内燃機関の排ガス浄化装置においては、酸素センサの外部に設けた定電流回路によってセンサ電極間に定電流を流して、酸素センサの出力特性を変更するようにしている。内燃機関のリーン燃焼制御中には、酸素センサのリーン成分(NOx)に対する検出応答性を高めて、触媒の下流側におけるリーン成分を早期に検出している。一方、内燃機関のリッチ燃焼制御中には、酸素センサのリッチ成分(HC,CO)に対する検出応答性を高めて、触媒の下流側におけるリッチ成分を早期に検出している。これにより、触媒を有効に活用して排気エミッションを低減している。
特開2013−177884号公報
しかしながら、電極間に定電流を流して、内燃機関の空燃比をリッチ側にシフトして制御するときには次の課題が生じることがある。すなわち、特にヒータを装備しない簡易的な酸素センサを用いる場合には、酸素センサの温度が低いときには、電極間の固体電解質体の抵抗値が高くなり、固体電解質体がブラックニング(金属酸化物が還元されて、酸素イオン伝導性が劣化する現象)を起こすおそれがある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、高負荷時におけるNOxの発生の抑制と、低負荷時における固体電解質体のブラックニングの発生の抑制とを両立させることができる酸素センサの制御方法を提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、内燃機関の排気管に配置され、該排気管を流れる排ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサの制御方法であって、
上記酸素センサは、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体と、該固体電解質体における上記排ガスに晒される側の表面に設けられた測定電極と、上記固体電解質体における基準ガスに晒される側の表面に設けられた基準電極とを備え、上記基準ガスの酸素濃度と上記排ガスの酸素濃度との差に応じて上記基準電極と上記測定電極との間に生じる起電力に基づいて、上記内燃機関における空燃比が、理論空燃比に対して燃料過剰なリッチ状態にあるか、理論空燃比に対して空気過剰なリーン状態にあるかを検出する酸素濃淡電池式のものであり、
上記内燃機関の回転速度が増加する高負荷時においては、上記固体電解質体を経由して上記基準電極から上記測定電極へ移動する酸素イオンを増加させる正方向に、シフト用電流を印加して、上記リッチ状態と上記リーン状態とを区別するための上記起電力のλ点をリッチ側にシフトさせるリッチシフト制御を行い、
上記高負荷時以外の低負荷時においては、上記シフト用電流の印加を停止もしくは減少させるシフト低減制御い、
上記測定電極と上記基準電極との間の上記固体電解質体の抵抗値の大きさと、該抵抗値の大きさに応じて上記測定電極と上記基準電極との間に流す印加電流の大きさ及び印加方向との関係がリッチ側マップとして求められており、
該リッチ側マップは、上記抵抗値が変化したときの上記起電力の変化を緩和するよう、上記抵抗値が高くなるほど上記印加電流が小さくなる関係を有しており、
上記リッチシフト制御及び上記シフト低減制御を行う際には、上記抵抗値を測定し、該抵抗値を上記リッチ側マップに照合して上記印加電流の大きさを読み取り、該印加電流を上記シフト用電流として印加することを特徴とする酸素センサの制御方法にある。
本発明の他の態様は、内燃機関の排気管に配置され、該排気管を流れる排ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサの制御方法であって、
上記酸素センサは、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体と、該固体電解質体における上記排ガスに晒される側の表面に設けられた測定電極と、上記固体電解質体における基準ガスに晒される側の表面に設けられた基準電極とを備え、上記基準ガスの酸素濃度と上記排ガスの酸素濃度との差に応じて上記基準電極と上記測定電極との間に生じる起電力に基づいて、上記内燃機関における空燃比が、理論空燃比に対して燃料過剰なリッチ状態にあるか、理論空燃比に対して空気過剰なリーン状態にあるかを検出する酸素濃淡電池式のものであり、
上記内燃機関の回転速度が増加する高負荷時においては、上記固体電解質体を経由して上記基準電極から上記測定電極へ移動する酸素イオンを増加させる正方向に、シフト用電流を印加して、上記リッチ状態と上記リーン状態とを区別するための上記起電力のλ点をリッチ側にシフトさせるリッチシフト制御を行い、
上記高負荷時以外の低負荷時においては、シフト用電流を逆方向に印加して、上記起電力のλ点をリーン側にシフトさせるリーンシフト制御を行い、
上記測定電極と上記基準電極との間の上記固体電解質体の抵抗値の大きさと、該抵抗値の大きさに応じて上記測定電極と上記基準電極との間に流す印加電流の大きさ及び印加方向との関係が、上記リッチシフト制御を行う際のリッチ側マップ及び上記リーンシフト制御を行う際のリーン側マップとして求められており、
上記リッチ側マップ及び上記リーン側マップは、上記抵抗値が変化したときの上記起電力の変化を緩和するよう、上記抵抗値が高くなるほど上記印加電流が小さくなる関係を有しており、
上記リッチシフト制御を行う際には、上記抵抗値を測定し、該抵抗値を上記リッチ側マップに照合して上記印加電流の大きさを読み取り、該印加電流を上記シフト用電流として印加し、
上記リーンシフト制御を行う際には、上記抵抗値を測定し、該抵抗値を上記リーン側マップに照合して上記印加電流の大きさを読み取り、該印加電流を上記シフト用電流として印加することを特徴とする酸素センサの制御方法にある。
上記酸素センサの制御方法においては、基準電極と測定電極との間に印加するシフト用電流を変化させて、固体電解質体をブラックニングから保護する工夫をしている。
具体的には、内燃機関の回転速度が増加する高負荷時においては、固体電解質体を経由して基準電極から測定電極へ移動する酸素イオンを増加させる正方向に、シフト用電流を印加する。そして、リッチ状態とリーン状態とを区別するための起電力のλ点をリッチ側にシフトさせる制御を行い、空燃比が理論空燃比に対してリッチ側になるようにして内燃機関を運転する。これにより、高負荷時であってリーン状態において発生しやすいNOxの発生量を抑制することができる。
一方、高負荷時以外の低負荷時においては、シフト用電流の印加を停止もしくは減少させる制御、又はシフト用電流を逆方向に印加して、起電力のλ点をリーン側にシフトさせる制御を行う。そして、シフト用電流の印加を停止もしくは減少させる制御を行う場合には、λ点のシフトを停止して制御する、もしくはλ点をリッチ側にシフトさせる量を小さくする。これにより、低負荷時であって排ガスの低温時に発生しやすい固体電解質体のブラックニングの発生を抑制することができる。また、起電力のλ点をリーン側にシフトさせる制御を行う場合にも、低負荷時において、固体電解質体のブラックニングの発生をより効果的に抑制することができる。
それ故、上記酸素センサの制御方法によれば、高負荷時におけるNOxの発生の抑制と、低負荷時における固体電解質体のブラックニングの発生の抑制とを両立させることができる。
実施例1にかかる、酸素センサを配置した、エンジンの排気管の周辺の構成を示す説明図。 実施例1にかかる、酸素センサにおいてリッチシフト制御を行う状態を示す説明図。 実施例1にかかる、起電力のλ点をリッチ側にシフトする状態を示す説明図。 実施例1,2にかかる、リッチシフト制御又はリーンシフト制御を行う場合の起電力の変化を示すグラフ。 実施例1にかかる、リッチシフト制御を行う場合について、(a)固体電解質体の抵抗値と補正前の起電力との関係、(b)固体電解質体の抵抗値と印加電流との関係、(c)固体電解質体の抵抗値と補正後の起電力との関係を模式的に示すグラフ。 実施例2にかかる、酸素センサにおいてリーンシフト制御を行う状態を示す説明図。 実施例2にかかる、起電力のλ点をリーン側にシフトする状態を示す説明図。 実施例2にかかる、リーン制御を行う場合について、(a)固体電解質体の抵抗値と補正前の起電力との関係、(b)固体電解質体の抵抗値と印加電流との関係、(c)固体電解質体の抵抗値と補正後の起電力との関係を模式的に示すグラフ。
上述した酸素センサの制御方法における好ましい実施の形態について説明する。
上記酸素センサの制御方法においては、上記測定電極と上記基準電極との間の上記固体電解質体の抵抗値の大きさと、該抵抗値の大きさに応じて上記測定電極と上記基準電極との間に流す印加電流の大きさ及び印加方向との関係がマップとして求められており、上記酸素センサの制御を行う際には、上記抵抗値を測定し、該抵抗値を上記マップに照合して上記印加電流の大きさを読み取り、該印加電流を上記シフト用電流として印加することができる。
固体電解質体の温度上昇に伴って固体電解質体の抵抗値が低くなるときには、固体電解質体に定電流を流す際の印加電圧が低くなる。このときには、起電力の値が低くなる(センサ出力が小さくなる)とともに、リッチ状態とリーン状態とを区別するλ点のラインに傾きが生じる。また、固体電解質体の温度低下に伴って固体電解質体の抵抗値が高くなるときには、固体電解質体に定電流を流す際の印加電圧が高くなる。このときには、起電力の値が高くなる(センサ出力が大きくなる)とともに、リッチ状態とリーン状態とを区別するλ点のラインに傾きが生じる。
そこで、マップを利用して、酸素センサに印加するシフト用電流を決定することにより、上記λ点のラインに生じる傾きを緩和することができる。
以下に、酸素センサの制御方法にかかる実施例について、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例の酸素センサ1の制御方法は、酸素濃淡電池式の酸素センサ1に採用する。酸素センサ1は、図1、図2に示すように、内燃機関としてのエンジン4の排気管5に配置されており、排気管5を流れる排ガスGを被測定ガスとして、排ガスG中の酸素濃度を測定するものである。酸素センサ1は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体2と、固体電解質体2における排ガスGに晒される側の表面に設けられた測定電極31と、固体電解質体2における基準ガス(大気)Aに晒される側の表面に設けられた基準電極32とを備えている。そして、酸素センサ1は、図3に示すように、基準ガスAの酸素濃度と排ガスGの酸素濃度との差に応じて基準電極32と測定電極31との間に生じる起電力Vに基づいて、エンジン4の空燃比が理論空燃比に対して燃料過剰なリッチ状態Rにあるか、エンジン4の空燃比が理論空燃比に対して空気過剰なリーン状態Lにあるかを検出する。
酸素センサ1の制御方法においては、図1、図2に示すように、制御コンピュータ6によってエンジン4の回転速度Kが逐次測定され、電流印加手段62によって基準電極32と測定電極31との間に条件に応じてシフト用電流Iが印加される。また、図3に示すように、固体電解質体2を経由して基準電極32から測定電極31へ移動する酸素イオンO1によって起電力Vが生じ、この起電力Vは、リーン状態Lとリッチ状態Rとの境界に位置するλ点において急激に変化する。
図2、図3に示すように、エンジン4の回転速度Kが増加する高負荷時においては、固体電解質体2を経由して基準電極32から測定電極31へ移動する酸素イオンO1を増加させる正方向D1にシフト用電流Iを印加して、起電力Vのλ点をリッチ側にシフトさせるリッチシフト制御C1を行う。一方、高負荷時以外の低負荷時においては、シフト用電流Iの印加を減少させるシフト低減制御C2を行う。図3においては、λ点をシフトしない通常の制御を符号C0で示す。λ点は、空気過剰率λが1となる理論混合気の場合を示し、本例においては、λ点を1よりも若干小さいリッチ側にシフトする。
以下に、本例の酸素センサ1の制御方法について、図1〜図6を参照して詳説する。
図1に示すように、本例の酸素センサ1は、エンジン4の排気管5内に配置された三元触媒51を効果的に作用させるために、排気管5内を流れる排ガスGを被測定ガスとして、この排ガスG中の酸素濃度の変化に応じて、リッチ状態Rとリーン状態Lとの判別を行うものである。そして、制御コンピュータ6は、シフト用電流Iが印加されない状態においては、酸素センサ1の測定値をフィードバックして、エンジン4の空燃比が、リッチ状態Rとリーン状態Lとの境界付近としての理論空燃比(ストイキ)の近傍になるよう、燃料と空気の混合比率を決定する。
酸素センサ1においては、大気に晒される基準電極32から、大気よりも酸素濃度が低い排ガスGに晒される測定電極31へ、固体電解質体2を経由して酸素イオンO1及び電子が移動する。また、電流は、測定電極31から基準電極32へ流れる。そして、エンジン4における燃料と空気との混合気の空燃比がリーン状態Lからリッチ状態Rになると、排ガスG中のHC、CO等の不完全燃焼成分が増加し、これが酸素と反応して、排ガスG中の酸素濃度が急激に低下する。このとき、固体電解質体2を経由した基準電極32から測定電極31への酸素イオンO1の流れが急激に増加することによって起電力Vが急激に上昇し、リーン状態Lからリッチ状態Rに変化するときのλ点が現れる。
シフト用電流Iが印加されていない定常状態においては、空燃比が14.5である付近にλ点(空気過剰率λ=1)が設定され、λ点を含む所定幅の空燃比の範囲として、NOx,HC,COを効果的に浄化するウィンドウが設定される。
図1に示すように、本例の酸素センサ1は、二輪に用いられるヒータレス式のものである。この酸素センサ1は、ヒータを備えていないために、センサ素子11の温度に変動を生じやすい性質を有している。ここで、センサ素子11とは、一対の電極31,32が設けられた固体電解質体2のことをいう。
固体電解質体2は、円筒部と、円筒部の先端を閉塞する先端閉塞部とを有するコップ型の形状に形成されている。測定電極31は、コップ型の固体電解質体2の外周に設けられており、基準電極32は、コップ型の固体電解質体2の内周に設けられている。基準電極32に接触する基準ガスAは酸素濃度が一定の大気である。
固体電解質体2は、絶縁物を介してハウジング12に取り付けられ、ハウジング12は、排気管5に取り付けられる。また、固体電解質体2に測定電極31が設けられた先端側部分は、ハウジング12から突出しており、固体電解質体2の先端側部分は、ハウジング12に取り付けられた保護カバーによって覆われている。
酸素センサ1は、エンジン4の排気管5において、三元触媒51が配置された位置よりも、排ガスGの流れの上流側に配置されている。
酸素センサ1には、基準電極32と測定電極31との間に生じる起電力(センサ出力)Vを検出するための起電力検出手段61と、基準電極32と測定電極31との間にシフト用電流Iを印加するための電流印加手段62と、固体電解質体2の抵抗値Rを測定するための抵抗値測定手段63とが設けられている。また、内燃機関には、エンジン4の回転速度Kを測定するための回転速度測定手段64が設けられている。また、本例の内燃機関は自動車に設けられたものであり、自動車には、車速を測定するための車速測定手段65が設けられている。
制御コンピュータ6(ECU)には、酸素センサ1の起電力(センサ出力)Vのデータ、センサ素子11の温度(固体電解質体2の抵抗値R)のデータ、エンジン4の回転速度Kのデータ、及び車速のデータが送られる。また、制御コンピュータ6は、センサ出力を受けて、燃料噴射弁41から噴射させる燃料の量を決定し、燃料噴射弁41及び点火コイル42へ制御信号を送る。
本例の酸素センサ1に電流印加手段62によって印加するシフト用電流Iは、酸素センサ1の制御を開始する前に求められたリッチ側マップM1に基づいて決定される。基準電極32と測定電極31との間の固体電解質体2の抵抗値Rは、固体電解質体2の温度が高くなるときに低くなり、固体電解質体2の温度が低くなるときに高くなる。
図4は、起電力Vのλ点をリッチ側にシフトした場合とリーン側にシフトした場合とにおいて、固体電解質体2の温度の変化により、起電力Vが変化する状態を示す。エンジン4の高負荷時においては、起電力Vのλ点をリッチ側にシフトさせるようシフト用電流Iを印加しており、酸素センサ1のセンサ素子11の温度が上昇して、固体電解質体2の抵抗値Rが低くなりやすい。同図において、λ点のリッチ側へのシフト量をS1で示す。
固体電解質体2の抵抗値Rが高くなると、電流印加手段62によって固体電解質体2に一定電流であるシフト用電流Iを流すときの印加電圧が大きくなる。このとき、図4に示すように、λ点をリッチ側にシフトした起電力波形X1における起電力Vの値が、λ点のシフトを行っていない基準となる起電力波形X0における起電力Vの値よりも小さくなる(センサ出力が小さくなる)。そして、リッチ側にシフトした起電力波形X1におけるλ点のラインX1’が、所定の傾きを有するように傾斜する。これに伴い、リッチ状態Rとリーン状態Lとを判別する判別起電力値Yに対するリッチ側のシフト狙い値のずれΔE1が生じ、リッチ側へのシフト制御の精度を悪化させる。
そのため、このシフト狙い値のずれΔE1を補正するために、シフト用電流Iをリッチ側マップM1に基づいて決定する。
リッチ側マップM1は、リッチシフト制御C1及びシフト低減制御C2を行う際に、温度による固体電解質体2の抵抗値Rの変化に伴うセンサ出力の変化を補正するために用いる。ここで、λ点をリッチ側にシフトするための所定のシフト用電流Iが酸素センサ1に印加された状態において、基準電極32と測定電極31との間の固体電解質体2の抵抗値Rを変化させたときの、基準電極32と測定電極31との間に生じる起電力Vの大きさを測定すると次のようになる。固体電解質体2の抵抗値Rは、センサ素子11の温度が変化することによって変化する。このとき、リッチ側へのシフト用電流Iが印加された状態における、抵抗値Rと起電力Vとの関係は、図5(a)に示すように、抵抗値Rが高くなるに連れて(温度が低くなるに連れて)、起電力Vが小さくなる関係となる。この関係は、抵抗値Rが高くなるに連れて、印加電圧も高くなるが、起電力Vは小さくなってしまうことに基づいている。
また、抵抗値Rと起電力Vとの関係は、リッチ側へのシフト量を決定するシフト用電流Iの大きさによって変化する。実線V1は、高負荷時に、λ点をリッチ側へシフトするシフト用電流Iの場合の関係を示し、破線V2は、低負荷時に、λ点をリッチ側へシフトする量を低減したシフト用電流Iの場合の関係を示す。
リッチ側マップM1を求めるに当たっては、λ点をリッチ側にシフトするための所定のシフト用電流Iが印加された状態において、固体電解質体2が各抵抗値Rにある場合について、起電力Vの低下ができる限り生じなくなるようにする印加電流Jの大きさを求める。そして、図5(b)に示すように、各抵抗値Rの大きさと印加電流Jの大きさとの関係が、リッチ側マップM1となる。リッチ側マップM1は、抵抗値Rが高くなるほど印加電流Jが小さくなる関係として求められる。実線J1は、高負荷時にλ点をリッチ側へシフトするシフト用電流Iの場合の関係を示し、破線J2は、低負荷時にλ点をリッチ側へシフトするシフト用電流Iの場合の関係を示す。
なお、図2に示すように、リッチ側マップM1における印加電流Jの印加方向は、固体電解質体2を経由して基準電極32から測定電極31へ流れる酸素イオンO1を増加させる正方向D1となる。このリッチ側マップM1は、制御コンピュータ6内に記憶される。
次に、リッチ側マップM1を用いて酸素センサ1を制御する方法を説明する。
本例の酸素センサ1の制御を行う際には、回転速度測定手段64によってエンジン4の回転速度Kが測定され、エンジン4の回転速度Kが増加するか否かが検出される。また、抵抗値測定手段63によって、基準電極32と測定電極31との間に位置する固体電解質体2の抵抗値Rが測定される。また、リッチシフト制御C1又はシフト低減制御C2を行うために、図2に示すように、電流印加手段62によって、基準電極32と測定電極31との間に、酸素イオンO1の移動を増加させる正方向D1にシフト用電流Iが印加される。同図において、シフト用電流Iによって増加する酸素イオンを符号O2で示す。
そして、制御コンピュータ6は、エンジン4の高負荷時及び低負荷時において、リッチ側マップM1を用いて、印加するシフト用電流Iの値を変化させる。具体的には、制御コンピュータ6は、図5(b)に示すように、抵抗値測定手段63によって測定された現在の抵抗値Rをリッチ側マップM1に照合して、リッチ側マップM1から、現在の抵抗値Rに対応する印加電流Jの大きさを読み取る。そして、この印加電流Jを、シフト用電流Iとして、基準電極32と測定電極31との間に印加する。このとき、基準電極32と測定電極31との間に生じる起電力Vは、理想的には、図5(c)に示すように、抵抗値Rの変化に拘らず一定値に近くなる。これにより、リッチ側マップM1に基づいて酸素センサ1に印加するシフト用電流Iを変化させて、リッチ側のシフト狙い値のずれΔE1を緩和することができ、リッチ側へのシフト制御の精度を向上させることができる。
制御コンピュータ6は、回転速度測定手段64によって測定されたエンジン4の回転速度Kが増加するときには、エンジン4が高負荷時にあることを検出する。ここで、エンジン4が高負荷時にあるか否かの検出は、車速測定手段65によって測定される車速に基づいて行うこともできる。エンジン4の高負荷時においては、制御コンピュータ6は、λ点をリッチ側にシフトする量を所定量に設定して、リッチシフト制御C1を行う。
エンジン4の高負荷時においては、排ガスGの温度が高くなり、これに伴って固体電解質体2の抵抗値Rが低くなる。そして、リッチ側マップM1に基づいて、基準電極32と測定電極31との間に正方向D1のシフト用電流Iが印加され、起電力Vのλ点がリッチ側にシフトした状態で酸素センサ1が制御される。また、エンジン4においては、理論空燃比に対して燃料過剰となるリッチ状態Rで燃焼運転が行われる。これにより、高負荷時において、排ガスG中におけるNOxの発生量を抑制することができる。なお、NOxは、一般的に、理論空燃比(A/F=14.5,λ=1)よりもリーン状態Lにシフトした位置において発生しやすい。
一方、制御コンピュータ6は、回転速度測定手段64によって測定されたエンジン4の回転速度Kが減少する、又は一定であるときには、エンジン4が低負荷時にあることを検出する。エンジン4の低負荷時においては、制御コンピュータ6は、λ点をリッチ側にシフトする量を、リッチシフト制御C1を行う場合よりも小さくして、シフト低減制御C2を行う。
エンジン4の低負荷時においては、排ガスGの温度が低くなり、これに伴って固体電解質体2の抵抗値Rが高くなる。そして、リッチ側マップM1に基づいて、基準電極32と測定電極31との間に印加される正方向D1のシフト用電流Iが印加され、起電力Vのλ点のリッチ側へのシフト量が低減された状態で酸素センサ1が制御される。これにより、低負荷時であって排ガスGの低温時に発生しやすい固体電解質体2のブラックニングの発生を抑制することができる。
それ故、本例の酸素センサ1の制御方法によれば、高負荷時におけるNOxの発生の抑制と、低負荷時における固体電解質体2のブラックニングの発生の抑制とを両立させることができる。
なお、エンジン4の低負荷時においては、電流印加手段62によるシフト用電流Iの印加を停止することもできる。この場合には、高負荷時のみにおいて、λ点をリッチ側にシフトさせて酸素センサ1を制御することができる。
(実施例2)
本例の酸素センサ1においては、図6、図7に示すように、エンジン4の低負荷時に、固体電解質体2を経由して基準電極32から測定電極31へ移動する酸素イオンO1を減少させる逆方向D2にシフト用電流I’を印加して、起電力Vのλ点をリーン側にシフトさせるリーンシフト制御C3を行う。図6において、シフト用電流I’によって酸素イオンO1と反対側に移動する酸素イオンを符号O2で示す。また、図7においては、λ点をシフトしない通常の制御を符号C0で示す。
また、本例の酸素センサ1においても、エンジン4の高負荷時には、上記実施例1に記載したリッチ側マップM1に基づいてリッチシフト制御C1を行う。リッチ側マップM1は、酸素センサ1の制御を開始する前において、リッチ側マップM1を求めたときと同様にして求める(図5参照)。
図4に示すように、本例のエンジン4の低負荷時においては、起電力Vのλ点をリーン側にシフトさせるようシフト用電流I’を印加しており、酸素センサ1のセンサ素子11の温度が低下して、固体電解質体2の抵抗値Rが高くなりやすい。同図において、λ点のリーン側へのシフト量をS2で示す。
固体電解質体2の抵抗値Rが高くなると、電流印加手段62によって固体電解質体2に一定電流であるシフト用電流I’を流すときの印加電圧が大きくなる。このとき、図4に示すように、λ点をリーン側にシフトした起電力波形X2における起電力Vの値が、λ点のシフトを行っていない基準となる起電力波形X0における起電力Vの値よりも大きくなる(センサ出力が大きくなる)。そして、リーン側にシフトした起電力波形X2におけるλ点のラインX2’が、所定の傾きを有するように傾斜する。これに伴い、リッチ状態Rとリーン状態Lとを判別する判別起電力値Yに対するリーン側のシフト狙い値のずれΔE2が生じ、リーン側へのシフト制御の精度を悪化させる。
そのため、このシフト狙い値のずれΔE2を補正するために、シフト用電流I’をリーン側マップM2に基づいて決定する。
リーン側マップM2は、リーンシフト制御C3を行う際に、温度による固体電解質体2の抵抗値Rの変化に伴うセンサ出力の変化を補正するために用いる。ここで、λ点をリーン側にシフトするための所定のシフト用電流I’が酸素センサ1に印加された状態において、基準電極32と測定電極31との間の固体電解質体2の抵抗値Rを変化させたときの、基準電極32と測定電極31との間に生じる起電力Vの大きさを測定すると次のようになる。固体電解質体2の抵抗値Rは、センサ素子11の温度が変化することによって変化する。このとき、リーン側へのシフト用電流I’が印加された状態における、抵抗値Rと起電力Vとの関係は、図8(a)に示すように、抵抗値Rが高くなるに連れて(温度が低くなるに連れて)、起電力Vが大きくなる関係となる。この関係は、抵抗値Rが高くなるに連れて、印加電圧も高くなることに基づいている。
リーン側マップM2を求めるに当たっては、λ点をリーン側にシフトするための所定のシフト用電流I’が印加された状態において、固体電解質体2が各抵抗値Rにある場合について、起電力Vの上昇ができる限り生じなくなるようにする印加電流Jの大きさを求める。そして、図8(b)に示すように、各抵抗値Rの大きさと印加電流Jの大きさとの関係が、リーン側マップM2となる。リーン側マップM2は、抵抗値Rが高くなるほど印加電流Jが小さくなる関係として求められる。
なお、図7に示すように、リーン側マップM2における印加電流Jの印加方向は、固体電解質体2を経由して基準電極32から測定電極31へ流れる酸素イオンO1を減少させる逆方向D2となる。このリーン側マップM2は、制御コンピュータ6内に記憶される。
次に、リッチ側マップM1及びリーン側マップM2を用いて酸素センサ1を制御する方法を説明する。
本例の酸素センサ1においては、高負荷時には、リッチ側マップM1を用いてリッチシフト制御C1が行われ、低負荷時には、リーン側マップM2を用いてリーンシフト制御C3が行われる。そして、酸素センサ1の制御を行う際には、回転速度測定手段64によってエンジン4の回転速度Kが測定され、抵抗値測定手段63によって固体電解質体2の抵抗値Rが測定される。
エンジン4の回転速度Kが増加し、エンジン4が高負荷時にあることが検出されるときには、制御コンピュータ6はリッチシフト制御C1を行う。また、制御コンピュータ6は、抵抗値測定手段63によって測定された現在の抵抗値Rをリッチ側マップM1に照合して、リッチ側マップM1から、現在の抵抗値Rに対応する印加電流Jの大きさを読み取る。そして、この印加電流Jを、シフト用電流I’として、基準電極32と測定電極31との間に印加する。これにより、高負荷時においては、上記実施例1と同様にして、排ガスG中におけるNOxの発生量を抑制することができる。
一方、エンジン4の回転速度Kが減少するか一定であり、エンジン4が低負荷時にあることが検出されるときには、制御コンピュータ6はリーンシフト制御C3を行う。また、制御コンピュータ6は、抵抗値測定手段63によって測定された現在の抵抗値Rをリーン側マップM2に照合して、リーン側マップM2から、現在の抵抗値Rに対応する印加電流Jの大きさを読み取る。そして、この印加電流Jを、シフト用電流I’として、基準電極32と測定電極31との間に印加する。このとき、基準電極32と測定電極31との間に生じる起電力Vは、理想的には、図8(c)に示すように、抵抗値Rの変化に拘らず一定値に近くなる。これにより、リーン側マップM2に基づいて酸素センサ1に印加するシフト用電流I’を変化させて、リーン側のシフト狙い値のずれΔE2を緩和することができ、リーン側へのシフト制御の精度を向上させることができる。
また、低負荷時においては、エンジン4の空燃比を積極的にリーン側へシフトすることにより、低負荷時であって排ガスGの低温時に発生しやすい固体電解質体2のブラックニングの発生を抑制することができる。
また、λ点をリーン側へシフトする際のシフト用電流I’による酸素イオンO2は、固体電解質体2を経由して基準電極32から測定電極31へ移動する酸素イオンO1とは逆向きに移動する。そのため、ブラックニングによって固体電解質体2から流出した酸素を回復させる効果もあると考えられる。また、低負荷時においては、起電力Vのλ点をリーン側へシフトしてもNOxの発生量を抑制することができる。
本例においても、その他の構成及び図中の符号は実施例1と同様であり、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記実施例1,2において、リッチシフト制御C1は、リッチ側マップM1を用いずに、λ点をリッチ側にシフトする量が一定になるようにして行うこともできる。また、リッチ低減制御C2は、リッチ側マップM1を用いずに、λ点をリッチ側にシフトする量が、リッチシフト制御C1を行う場合よりも小さい一定量になるようにして行うこともできる。また、リーンシフト制御C3は、リーン側マップM2を用いずに、λ点をリーン側にシフトする量が一定になるようにして行うこともできる。
1 酸素センサ
2 固体電解質体
31 測定電極
32 基準電極
4 エンジン
5 排気管
6 制御コンピュータ
C1 リッチシフト制御
C2 シフト低減制御
C3 リーンシフト制御
M1 リッチ側マップ
M2 リーン側マップ
R リッチ状態
L リーン状態
V 起電力V
I,I’ シフト用電流
G 排ガス
A 基準ガス

Claims (3)

  1. 内燃機関(4)の排気管(5)に配置され、該排気管(5)を流れる排ガス(G)中の酸素濃度を測定する酸素センサ(1)の制御方法であって、
    上記酸素センサ(1)は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)と、該固体電解質体(2)における上記排ガス(G)に晒される側の表面に設けられた測定電極(31)と、上記固体電解質体(2)における基準ガス(A)に晒される側の表面に設けられた基準電極(32)とを備え、上記基準ガス(A)の酸素濃度と上記排ガス(G)の酸素濃度との差に応じて上記基準電極(32)と上記測定電極(31)との間に生じる起電力(V)に基づいて、上記内燃機関(4)における空燃比が、理論空燃比に対して燃料過剰なリッチ状態(R)にあるか、理論空燃比に対して空気過剰なリーン状態(L)にあるかを検出する酸素濃淡電池式のものであり、
    上記内燃機関(4)の回転速度が増加する高負荷時においては、上記固体電解質体(2)を経由して上記基準電極(32)から上記測定電極(31)へ移動する酸素イオン(O1)を増加させる正方向(D1)に、シフト用電流(I)を印加して、上記リッチ状態(R)と上記リーン状態(L)とを区別するための上記起電力(V)のλ点をリッチ側にシフトさせるリッチシフト制御(C1)を行い、
    上記高負荷時以外の低負荷時においては、上記シフト用電流(I)の印加を停止もしくは減少させるシフト低減制御(C2)をい、
    上記測定電極(31)と上記基準電極(32)との間の上記固体電解質体(2)の抵抗値(R)の大きさと、該抵抗値(R)の大きさに応じて上記測定電極(31)と上記基準電極(32)との間に流す印加電流(J)の大きさ及び印加方向との関係がリッチ側マップ(M1)として求められており、
    該リッチ側マップ(M1)は、上記抵抗値(R)が変化したときの上記起電力(V)の変化を緩和するよう、上記抵抗値(R)が高くなるほど上記印加電流(J)が小さくなる関係を有しており、
    上記リッチシフト制御(C1)及び上記シフト低減制御(C2)を行う際には、上記抵抗値(R)を測定し、該抵抗値(R)を上記リッチ側マップ(M1)に照合して上記印加電流(J)の大きさを読み取り、該印加電流(J)を上記シフト用電流(I)として印加することを特徴とする酸素センサ(1)の制御方法。
  2. 内燃機関(4)の排気管(5)に配置され、該排気管(5)を流れる排ガス(G)中の酸素濃度を測定する酸素センサ(1)の制御方法であって、
    上記酸素センサ(1)は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(2)と、該固体電解質体(2)における上記排ガス(G)に晒される側の表面に設けられた測定電極(31)と、上記固体電解質体(2)における基準ガス(A)に晒される側の表面に設けられた基準電極(32)とを備え、上記基準ガス(A)の酸素濃度と上記排ガス(G)の酸素濃度との差に応じて上記基準電極(32)と上記測定電極(31)との間に生じる起電力(V)に基づいて、上記内燃機関(4)における空燃比が、理論空燃比に対して燃料過剰なリッチ状態(R)にあるか、理論空燃比に対して空気過剰なリーン状態(L)にあるかを検出する酸素濃淡電池式のものであり、
    上記内燃機関(4)の回転速度が増加する高負荷時においては、上記固体電解質体(2)を経由して上記基準電極(32)から上記測定電極(31)へ移動する酸素イオン(O1)を増加させる正方向(D1)に、シフト用電流(I)を印加して、上記リッチ状態(R)と上記リーン状態(L)とを区別するための上記起電力(V)のλ点をリッチ側にシフトさせるリッチシフト制御(C1)を行い、
    上記高負荷時以外の低負荷時においては、シフト用電流(I’)を逆方向(D2)に印加して、上記起電力(V)のλ点をリーン側にシフトさせるリーンシフト制御(C3)を行い、
    上記測定電極(31)と上記基準電極(32)との間の上記固体電解質体(2)の抵抗値(R)の大きさと、該抵抗値(R)の大きさに応じて上記測定電極(31)と上記基準電極(32)との間に流す印加電流(J)の大きさ及び印加方向との関係が、上記リッチシフト制御(C1)を行う際のリッチ側マップ(M1)及び上記リーンシフト制御(C3)を行う際のリーン側マップ(M2)として求められており、
    上記リッチ側マップ(M1)及び上記リーン側マップ(M2)は、上記抵抗値(R)が変化したときの上記起電力(V)の変化を緩和するよう、上記抵抗値(R)が高くなるほど上記印加電流(J)が小さくなる関係を有しており、
    上記リッチシフト制御(C1)を行う際には、上記抵抗値(R)を測定し、該抵抗値(R)を上記リッチ側マップ(M1)に照合して上記印加電流(J)の大きさを読み取り、該印加電流(J)を上記シフト用電流(I)として印加し、
    上記リーンシフト制御(C3)を行う際には、上記抵抗値(R)を測定し、該抵抗値(R)を上記リーン側マップ(M2)に照合して上記印加電流(J)の大きさを読み取り、該印加電流(J)を上記シフト用電流(I’)として印加することを特徴とする酸素センサ(1)の制御方法。
  3. 上記酸素センサ(1)は、二輪に用いられるヒータレス式のものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の酸素センサ(1)の制御方法。
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