JP4305291B2 - 濃度検出装置 - Google Patents

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本発明は、濃度検出装置に関する。
内燃機関の精密な空燃比制御または触媒の劣化検出を目的として、排気ガス中の所定成分、例えばNOX、CO、HCをそれぞれ検出するための車載用の各種センサ(以下、「排気ガスセンサ」と称す)が提案されている。このような排気ガスセンサとしては、参照電極と検出電極とのNOX等の濃度差による起電力変化を利用するセンサ(以下、「起電力式センサ」と称す)や、金属酸化物半導体の電気抵抗がNOX等の濃度により変化することを利用するセンサ(以下、「半導体式センサ」と称す)が挙げられる。
特許文献1には、起電力式センサが開示されている。このセンサでは、イオン伝導性の固体電解質の表面上にNOXに応答する検出電極とNOXに応答しない参照電極とが設けられ、両電極がともに同一の測定対象雰囲気に曝される。このように構成されたセンサでは、NOXに応答する検出電極とNOXに応答しない参照電極との間でNOX濃度に応じた起電力が発生する。この起電力を測定することでNOX濃度が検出される。
また、上記起電力式センサおよび半導体式センサでは、NOXの濃度変化のみならず、センサの素子温度変化によってもその出力が変化し、これらセンサの素子温度変化に対する出力変化は大きい。このため、これらセンサを用いる場合には、ヒータ等を用いてその温度を一定に維持することで、素子温度変化による出力変化を抑制している。
特開平7−63724号公報 特開2003−194759号公報 特開2003−50227号公報 特開2001−74693号公報
ところでNOXセンサは、低濃度から高濃度まで幅広い濃度範囲でのNOX濃度の検出が要求されることが多い。しかしながら、NOXセンサの素子温度を一定に維持して濃度検出を行った場合、低濃度における出力は小さいものとなる。したがって、低濃度においても高い出力を得るために、NOX濃度が低いときには増幅回路を介して出力を増幅させる手法が採用されている。
すなわち、NOXセンサの検出回路として低濃度検出回路と高濃度検出回路との二つの検出回路を設け、NOX濃度が低い場合には低濃度検出回路を介して出力し、NOX濃度が高い場合には高濃度検出回路を介して出力する。低濃度検出回路の増幅率は高濃度検出回路の増幅率よりも高い。こうすることで、NOX濃度が低く、よって発生する起電力が小さくても、高い出力を得ることができる。
ところが、このような手法を用いると、検出回路全体が複雑化するため製造コストの上昇を招くといった問題や、NOX濃度が低いときに検出される出力を増幅することによって得られた値は増幅率が高いため誤差が大きいといった問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、広い濃度範囲において精度よく排気ガス中の所定成分の濃度を検出することができる低廉な濃度検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、第1の発明では、対象雰囲気中の所定成分の濃度を検出する検出部を具備し、前記所定成分の濃度に対する上記検出部の出力が該検出部の温度に応じて異なる濃度検出装置において、上記検出部の温度を目標温度となるように制御する温度制御手段と、上記検出部の出力とは別のパラメータに基づいて上記所定成分がとり得る濃度範囲を推定する濃度範囲推定手段とをさらに具備し、上記温度制御手段は、上記濃度範囲推定手段によって推定された濃度範囲に対応する上記検出部の出力が所定出力範囲内に維持されるように上記目標温度を変更する。
第1の発明によれば、検出部の出力が所定出力範囲内に維持されるため、低濃度検出回路および高濃度検出回路の二つの検出回路を設ける必要がなく、製造コストを抑えることができる。また、例え所定成分の濃度が低いときであっても、検出部の温度を調整することにより検出部の出力が所定出力範囲内に維持されるため、高い精度で所定成分の濃度を検出することができる。
なお、「対象雰囲気」とは下記実施形態では内燃機関の排気ガスを意味し、「所定成分」とは、排気ガス中の成分、特に窒素酸化物(NOX)、一酸化炭素(CO)または炭化水素(HC)を意味する。また、「検出部」とは、例えば、起電力式センサであれば二つの電極および固体電解質とを具備する電極構造体を意味し、半導体式センサであれば金属酸化物半導体を意味する。
第2の発明では、第1の発明において、上記温度制御手段は、上記検出部の出力が一定出力範囲内または一定値以上に維持されるように上記目標温度を調整する。
第2の発明では、検出部の出力が一定出力範囲または一定値以上に維持されるため、一定出力範囲より低い出力範囲または一定値未満の出力となることがない。したがって、検出部の出力が低い出力範囲または一定値未満の出力となった場合に用いるための増幅回路を設ける必要がない。
第3の発明では、第1または2の発明において、上記対象雰囲気が内燃機関の排気ガスであると共に上記検出部の出力は該検出部の温度が高くなると小さくなり、上記温度制御手段は、内燃機関の通常運転時に比べて上記所定成分の濃度が高くなる高濃度制御が上記内燃機関において実行されることにより上記所定成分の濃度範囲高くなると推定される場合に、上記高濃度制御の実行開始前に上記目標温度を高くする。
高濃度制御の実行と検出部の昇温とを同時に開始すると、検出部の温度が高くなる前から所定成分の濃度が高くなってしまうことがある。この場合、検出部の出力が大きくなり過ぎてしまう。第3の発明によれば、高濃度制御の実行開始前に検出部の昇温が行われるため、このように検出部の出力が大きくなり過ぎるという事態が防止される。
なお、高濃度制御とは、例えば、NOX吸蔵還元触媒に吸蔵されているNOXを離脱させるNOX離脱制御、およびNOX吸蔵還元触媒に吸蔵されているSOXを離脱させる硫黄再生制御等である。
第4の発明では、第1〜第3のいずれか一つの発明において、上記対象雰囲気が内燃機関の排気ガスであり、上記濃度範囲推定手段は、内燃機関の運転状態に基づいて上記所定成分がとり得る濃度範囲が低濃度範囲であるかまたは該低濃度範囲よりも高い高濃度範囲であるかを推定し、上記温度制御手段は、上記濃度範囲推定手段により上記所定成分がとり得る濃度範囲が低濃度範囲であると推定された場合には予め定められた温度を目標温度とし、上記濃度範囲推定手段により上記所定成分がとり得る濃度範囲が高濃度範囲であると推定された場合には上記予め定められた温度とは異なる予め定められた温度を目標温度とする。
第4の発明によれば、濃度検出装置の行う制御は、内燃機関の運転状態が一定の条件を満たす場合(例えば、所定成分がとり得る濃度範囲が低濃度範囲である場合)には目標温度を予め定められた或る温度に設定し、内燃機関の運転状態が上記一定の条件を満たさない場合には目標温度を上記或る温度とは異なる予め定められた温度に設定するだけなので、濃度検出装置の制御回路は非常に簡単なものであり、よってその制御回路の製造コストを低く抑えることができる。
なお、「内燃機関の運転状態に基づいて」とは、例えば上述した高濃度制御を実行しているか否かに基づいての意である。また、濃度範囲推定手段により高濃度範囲であると推定される場合とは、例えば、NOX離脱制御を実行している場合を意味する。
上記課題を解決するために、第5の発明では、対象雰囲気中の所定成分の濃度を検出する検出部を具備し、前記所定成分の濃度に対する上記検出部の出力が該検出部の温度に応じて異なる濃度検出装置において、上記検出部の温度を目標温度となるように制御する温度制御手段をさらに具備し、該温度制御手段は上記検出部により検出される上記所定成分の濃度が一定値以上の場合と一定値未満の場合とで目標温度を変更する。
第5の発明によれば、検出されたNOX濃度に応じて検出部の目標温度が変更される。したがって、例えば、所定成分の濃度が高いときには所定成分の濃度に対する検出部の出力が小さくなるような目標温度とし、所定成分の濃度が低いときには所定成分の濃度に対する検出部の出力が大きくなるような目標温度とすれば、所定成分の濃度の高低に無関係に所定成分の濃度を高い精度で検出することができる。また、低濃度検出回路および高濃度検出回路の二つの検出回路を設ける必要がなく、製造コストを抑えることができる。
第1〜第4の発明の濃度検出装置によれば、二つの検出回路を設ける必要がなく、また、所定成分の濃度が低くても高い精度で所定成分の濃度を検出することができる。このため、広い濃度範囲において精度よく排気ガス中の所定成分の濃度を検出することができる低廉な濃度検出装置が提供される。
第5の発明の濃度検出装置によれば、二つの検出回路を設ける必要がなく、また所定成分の濃度の高低に無関係に所定成分の濃度を高い精度で検出することができる。このため、広い濃度範囲において精度よく排気ガス中の所定成分の濃度を検出することができる低廉な濃度検出装置が提供される。
図1は、本発明の濃度検出装置が用いられる筒内噴射式の火花点火内燃機関を示している。以下では、この筒内噴射式の火花点火内燃機関を例に本発明を説明するが、圧縮着火式の内燃機関に本発明を適用することもできる。
図1を参照すると、1は機関本体、2はシリンダブロック、3はピストン、4はシリンダヘッド、5は燃焼室、6は吸気弁、7は吸気ポート、8は排気弁、9は排気ポート、10は点火栓、11は燃料噴射弁、12はキャビティをそれぞれ示す。燃料噴射弁11は、燃焼室5内に燃料を直接噴射するようにシリンダヘッド4に取り付けられている。
各気筒の吸気ポート7は、それぞれ対応する吸気枝管13を介してサージタンク14に連結され、サージタンク14は、吸気ダクト15およびエアフロメータ16を介してエアクリーナ(図示せず)に連結される。吸気ダクト15内には、ステップモータ17によって駆動されるスロットル弁18が配置される。一方、各気筒の排気ポート9は、排気マニホルド19に連結され、この排気マニホルド19は、酸化触媒または三元触媒20を内蔵した触媒コンバータ21および排気管22を介してNOX吸蔵還元触媒23を内蔵したケーシング24に連結される。排気マニホルド19とサージタンク14とは、再循環排気ガス(以下、EGRガスという)導管26を介して互いに連結され、このEGRガス導管26内にはEGRガス制御弁27が配置される。
電子制御ユニット31はディジタルコンピュータからなり、双方向性バス32を介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)33、ROM(リードオンリメモリ)34、CPU(マイクロプロセッサ)35、入力ポート36および出力ポート37を具備する。エアフロメータ16は吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、この出力電圧が対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。排気マニホルド19には、空燃比を検出するための空燃比センサ28が取り付けられ、この空燃比センサ28の出力信号が対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。また、NOX吸蔵還元触媒23を内蔵したケーシング24の出口に接続された排気管25内には、排気ガス中のNOX濃度を検出可能なNOXセンサ29が配置され、NOXセンサ29の出力信号が対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。
また、アクセルペダル40には、アクセルペダル40の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続されている。負荷センサ41の出力電圧は、対応するAD変換器38を介して入力ポート36に入力される。クランク角センサ42は、例えば、クランクシャフトが30度回転する毎に出力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポート36に入力される。CPU35では、このクランク角センサ42の出力パルスから機関回転数が計算される。一方、出力ポート37は、対応する駆動回路39を介して点火栓10、燃料噴射弁11、ステップモータ17、および、EGR制御弁27に接続される。
次に、図2を参照して図1に示したNOXセンサ29の構造について説明する。センサ29は、いわゆる起電力式NOXセンサであり、イオン導電性の固体電解質素子51と、この固体電解質素子51の片面に設けられた参照電極52および検出電極53とを具備する。固体電解質素子51は、例えば、イットリア、カルシア、セリア、あるいはマグネシア等で完全安定化または部分安定化したジルコニア等から形成される。参照電極52は排気管25内を流れる排気ガス中のNOX(すなわち排気ガス中の成分のうち濃度検出対象である成分)と反応しない電極として構成される。具体的には参照電極52は、例えば白金、金、パラジウム等の貴金属またはその合金から成り、固体電解質素子51の表面上に焼付け、蒸着等せしめられる。検出電極53は、固体電解質素子51の表面上に設けられる金属硝酸塩層53aと、この金属硝酸塩層53a上に設けられる貴金属あるいはその合金または導電性セラミックの層(以下、「貴金属層」と称す)53bとを有する。金属硝酸塩層53aとしては硝酸ナトリウム、硝酸バリウムやその複合塩などが使用され、例えば溶融塩を固体電解質素子51上に塗布することによって設けられる。貴金属層53bは、金属硝酸塩層53a上に焼付け、蒸着等せしめられる。
参照電極52および検出電極53は起電力測定回路54に接続される。起電力測定回路54は、参照電極52と検出電極53との間に生じる起電力に比例した電圧を出力部55に出力する。このように構成されたNOXセンサ29においては、検出電極53についてはNOXセンサ29が曝される排気ガス中のNOX濃度に応じて単極電位が変化するのに対し、参照電極52についてはNOX濃度に無関係に一定の単極電位が生じる。したがって、参照電極52と検出電極53との間にはNOXセンサ29が曝される排気ガス中のNOX濃度に応じた起電力が生じ、起電力測定回路54によってこれら電極52、53間に生じる起電力(以下、「電極間起電力」と称す)を測定することで、排気ガスのNOX濃度に応じた出力電圧を得ることができる。一般に、参照電極52と検出電極53との間にはNOX濃度の対数に比例した起電力が生じ、よってNOX濃度の対数に比例した出力電圧が得られる。
さらに、本実施形態のNOXセンサ29は、上記電極52、53が配置されている表面とは反対側の固体電解質素子51の表面上に絶縁層56を介して設けられたヒータ57を有する。ヒータ57は、固体電解質素子51、参照電極52および検出電極53から成る電極構造体(検出部)58を加熱、昇温する。このようなヒータ57は、従来から起電力式センサに用いられているが、これは以下の理由による。
すなわち、電極間起電力は、排気ガス中のNOX濃度のみならず、電極構造体の温度に応じても変化する。この様子を図3に示す。図3は、異なるNOX濃度について電極構造体の温度と起電力との関係を示す図である。図3から分かるように、電極構造体の温度が高くなると電極間起電力は小さくなり、逆に電極構造体の温度が低くなると電極間起電力は大きくなる。よって、電極構造体の温度を一定に維持しないと、センサによって排気ガス中のNOX濃度に応じた出力を得ることが困難であり、NOX濃度の検出精度が低いものとなってしまう。このため、ヒータにより電極構造体の温度をほぼ一定に保つように電極構造体を加熱することで、NOX濃度の検出精度を高く維持するようにしている。
ところで、NOXセンサによる排気ガス中のNOX濃度の検出にあたっては、NOX濃度が比較的低い濃度範囲(以下、「低濃度範囲」と称す)にある場合であっても、比較的高い濃度範囲(以下、「高濃度範囲」と称す)にある場合であっても、NOX濃度を高精度に検出することができる必要がある。
例えば、内燃機関の排気管25に設けられたNOX吸蔵還元触媒23等の排気浄化触媒の劣化を判定する場合には、NOX吸蔵還元触媒23の劣化により浄化されずにNOX吸蔵還元触媒23の下流に流出することとなった微量(例えば、数十ppm以下)のNOXを検出する必要がある。すなわち、この場合、低濃度範囲にあるNOX濃度を高精度に検出することができる必要がある。
一方、NOX吸蔵還元触媒23は、このNOX吸蔵還元触媒23に流入する排気ガスの空燃比(NOX吸蔵還元触媒23上流側の排気通路25、燃焼室5および吸気通路に供給された空気と燃料との比率)がリーンであるときには排気ガス中のNOXを吸蔵すると共にほぼ理論空燃比またはリッチになるとNOX吸蔵還元触媒23に吸蔵されているNOXを離脱・還元させる。そしてNOX吸蔵還元触媒23では、そのNOX吸蔵能力を維持するために、NOX吸蔵還元触媒23に吸蔵されているNOXを定期的に離脱させる必要があり、そのためにNOX吸蔵還元触媒23に流入する排気ガスの空燃比をほぼ理論空燃比またはリッチにする制御(以下、「NOX離脱制御」と称す)を行う必要がある。このNOX離脱制御を行う場合、NOX吸蔵還元触媒23からのNOXの離脱量が多いと、NOXが還元されずにNOX吸蔵還元触媒23の下流に流出する。流出したNOX量に基づいてNOX離脱制御の調整を行うのに、NOX吸蔵還元触媒23の下流に流出することとなったNOXの量を検出する必要がある。この場合、上述したNOX吸蔵還元触媒23の劣化を検出する場合に比べて高い濃度(例えば、1000ppm程度)でNOXが流出することがあり、特にそのような場合のNOX濃度の検出が必要であるため、高濃度範囲にあるNOX濃度を高精度に検出することができる必要がある。
このように低濃度範囲および高濃度範囲のいずれの濃度範囲においてもNOX濃度を高精度に検出することについての要求に対し、従来では、二重の検出回路を設けることで対処してきた。すなわち、高濃度範囲にあるNOX濃度を検出すべきときには高濃度検出回路を用い、低濃度範囲にあるNOX濃度を検出すべきときには低濃度検出回路を用いる。NOX濃度が低いときの方が高いときに比べて電極間起電力が小さいことから、低濃度検出回路における増幅率は高濃度検出回路における増幅率よりも高く設定されている。
しかしながら、このように二重の検出回路を設けると検出回路が複雑なものとなり、その製造に必要なコストも高いものとなる。さらに、低濃度検出回路を用いた場合には小さい電極間起電力を高い増幅率で増幅してNOXセンサからの出力とするため、排気ガス中のNOX濃度が低いときにはセンサ出力における誤差が大きくなってしまう。
ここで、上述したように起電力式のNOXセンサ29においては、電極構造体58の温度に応じて電極間起電力が変わり、これに伴ってNOXセンサ29の出力電圧も変わる。図3に示したように排気ガス中のNOX濃度が同一であっても、電極構造体58の温度が低くなると電極間起電力およびNOXセンサ29の出力電圧が大きくなる。
図4は、排気ガス中のNOX濃度とNOXセンサ29の出力電圧との関係を電極構造体58の温度が異なるそれぞれの場合について示したものである。x軸は排気ガス中のNOX濃度の対数を示し、y軸はセンサの出力電圧を示す。図中の二本のグラフは、それぞれ電極構造体58の温度が高い場合(650℃)と電極構造体58の温度が低い場合(600℃)におけるNOX濃度とNOXセンサ29の出力との関係を示す。図4より、NOXセンサ29の出力電圧が排気ガス中のNOX濃度の対数に比例することが分かる。
また、図4から分かるように、電極構造体58の温度が低い場合には電極構造体58の温度が高い場合に比べて、全NOX濃度域において出力電圧が大きく且つ全NOX濃度域においてNOX濃度の対数に対する出力電圧の比例係数が大きい。したがって、電極構造体58の温度が高い場合、排気ガス中のNOX濃度が高くてもNOXセンサ29の出力電圧が高くなり過ぎることはない。しかしながら、この場合、排気ガス中のNOX濃度が低いとNOX濃度変化に対するNOXセンサ29の出力電圧の変化が小さい。このため、電極構造体58の温度が高いときは、排気ガス中のNOX濃度が高いときにNOX濃度を検出するのに向いている。
一方、電極構造体58の温度が低い場合、排気ガス中のNOX濃度が低くても僅かなNOX濃度変化に対してNOXセンサ29の大きな出力電圧の変化を得られる。しかしながら、この場合、排気ガス中のNOX濃度が高いとNOXセンサ29の出力電圧が大きくなり過ぎてしまう。このため、電極構造体58の温度が低いときは、排気ガス中のNOX濃度が低いときにNOX濃度を検出するのに向いている。
そこで、本発明はこのような性質を利用して、NOXセンサ29の出力以外のパラメータに基づいて排気ガス中のNOXがとり得る濃度範囲(以下、「予想濃度範囲」と称す)を推定し、予想濃度範囲に対応するNOXセンサ29の出力が所定出力範囲内に維持されるように、電極構造体58の温度を調整するようにしている。すなわち、予想濃度範囲が低く、よって微量のNOXを検出しようとする場合には、電極構造体58の温度を比較的低温(例えば600℃。以下、「低設定温度」と称す)にして、NOX濃度に対するNOXセンサ29の出力電圧を高いものとする。一方、予想濃度範囲が高く、よって多量のNOXを検出しようとする場合には、電極構造体58の温度を比較的高温(例えば、650℃。以下、「高設定温度」と称す)にして、NOX濃度に対するNOXセンサ29の出力を低いものとする。
このように、予想濃度範囲が低いときにNOX濃度に対するNOXセンサ29の出力電圧を上げ、予想濃度範囲が高いときにNOX濃度に対するNOXセンサ29の出力電圧を下げることで、結果的に、NOX濃度が各予想温度範囲にあるときにおけるNOX濃度に対するNOXセンサ29の出力範囲を所定の出力範囲内に維持することができる。すなわち、本発明の濃度検出装置によれば、予想濃度範囲に応じて電極構造体58の温度を変更することで、NOX濃度が予想濃度範囲にあるときにおけるNOXセンサ29の出力電圧が所定の出力範囲内に維持される。したがって、本発明の濃度検出装置では予想濃度範囲が低いときに用いる検出回路と予想濃度範囲が高いときに用いる検出回路との二重の検出回路を設けることなく、各予想濃度範囲におけるNOX濃度を高精度に検出することができる。
本実施形態では、NOX吸蔵還元触媒23下流の排気管25にNOXセンサ29が設けられている。そして、上述した予想濃度範囲を推定するのに用いられるNOXセンサ29の出力以外のパラメータとしては、例えば内燃機関の運転状態を表すパラメータ(以下、「運転パラメータ」と称す)等が利用される。
例えば、内燃機関が通常運転を行っているときには、機関本体1から排出された排気ガス中のNOXはNOX吸蔵還元触媒23によって浄化されるため、NOXセンサ29に達する排気ガス中にはNOXはほとんど存在しない。したがって、各種運転パラメータにより内燃機関が通常運転を行っていると判断されるときには、NOX吸蔵還元触媒23下流を流れる排気ガス中のNOX濃度は低く、上述したようにNOX吸蔵触媒23の劣化を判定するのに適しており、予想濃度範囲が低濃度範囲とされる。
一方、NOX離脱制御が行われているときには、上述したようにNOX吸蔵還元触媒23からのNOXの離脱量が多いとNOXがNOX吸蔵還元触媒23の下流に流出し、NOXセンサ29に達する排気ガス中のNOX濃度が高くなる。したがって、各種運転パラメータにより内燃機関がNOX離脱制御を行っていると判断されるときには、NOX吸蔵還元触媒23下流を流れる排気がガス中のNOX濃度が高くなる場合があり、予想濃度範囲が高濃度範囲とされる。なお、NOX離脱制御中、実際にはNOX濃度は低い場合もあるが、このような場合であっても予想濃度範囲は高濃度範囲とされる。
また、NOX離脱制御以外で、NOX吸蔵還元触媒23下流を流れる排気ガス中のNOXの予想濃度範囲が高濃度範囲とされる制御(高濃度制御)としては硫黄被毒再生制御等が挙げられる。ここで、硫黄被毒再生制御とは、NOX吸蔵還元触媒23に吸蔵されたSOXを離脱させるために行う制御をいい、NOX吸蔵還元触媒23に吸蔵されたNOXを離脱させるために行うNOX離脱制御とは異なる制御である。すなわち、NOX吸蔵還元触媒23は排気ガス中のNOXだけでなくSOXをも吸蔵し、吸蔵されたSOXはNOX離脱制御によっては離脱されないため、NOX離脱制御とは別に、吸蔵されたSOXを離脱させるために硫黄被毒再生制御が行われる。この硫黄被毒再生制御でもNOX離脱制御と同様にNOX吸蔵還元触媒23に吸蔵されたNOXが離脱せしめられ、NOX吸蔵還元触媒23からのNOXの離脱量が多いと、NOXが還元されずにNOX吸蔵還元触媒23の下流に流出する。よって、硫黄被毒再生制御が行われているときにも排気ガス中のNOXの予想濃度範囲が高濃度範囲とされる。
上述したようにNOX濃度に対するNOXセンサ29の出力を変更するためには電極構造体58の温度を調整する必要があり、このような電極構造体58の温度の調整はヒータ57によって行われる。すなわち、電極構造体58の作動温度は、その温度を低設定温度とする場合であっても高設定温度とする場合であっても電極構造体58が配置される排気管25内を流れる排気ガスの温度よりも高く、したがっていずれの場合であってもヒータ57によって電極構造体58を昇温する必要がある。よって、電極構造体58の温度の調整は、電極構造体58の作動温度を高設定温度とする場合と低設定温度とする場合とでヒータ57から電極構造体58に加える熱量を変えることによって行われる。
具体的には、電極構造体58を目標温度に調整するのは以下のような制御のうちのいずれかの制御によって行われる。一つ目の制御としては、ヒータ57の抵抗値が上記目標温度に応じて変わる所定値となるようにヒータ57の温度を制御するフィードバック制御が挙げられる。これは、ヒータ57の抵抗値がヒータ57の温度に応じて変わることを利用したものである。二つ目の制御としては、電極構造体58の温度を検出する温度センサ(例えば熱電対)によって電極構造体58の温度を実際に検出し、この温度センサによって検出される温度が上記目標温度となるようにヒータ57の温度を制御するフィードバック制御が挙げられる。三つ目の制御としては、NOXセンサ29のインピーダンスが上記目標温度に応じて変わる所定値となるようにヒータ57の温度を制御するフィードバック制御が挙げられる。これは、NOXセンサ29のインピーダンスが電極構造体58の温度に応じて変わることを利用したものである。
なお、内燃機関が通常運転を行っているときにNOX離脱制御を開始しようとする場合、NOX離脱制御の実行開始前に電極構造体58の目標温度を高くし、NOX離脱制御の実行が開始されるときには電極構造体58の温度が高設定温度となっているようにする。すなわち、予想濃度範囲が低濃度範囲にあるときであってNOX離脱制御を開始することにより予想濃度範囲が高くなることが推定される場合には、NOX離脱制御の実行開始によりNOX濃度が実際に高くなる前に予め電極構造体58の目標温度が高温とされる。
すなわち、電極構造体58の温度を低設定温度から高設定温度にするのに多少の時間がかかるため、NOX離脱制御の実行開始と電極構造体58の目標温度の変更とを同時に行うと、電極構造体58の温度が高設定温度になる前から実際のNOX濃度が高くなってしまう場合がある。このため、NOXセンサ29の出力が大きくなり過ぎてしまう事態が生じる可能性がある。これに対して、本実施形態では、電極構造体58の温度を予め上昇させて、実際のNOX濃度が高濃度範囲に達したときには電極構造体58が高設定温度となっているようにすることで、NOXセンサ29の出力が大きくなり過ぎてしまう事態の発生を防止している。
図5は、電極構造体58の温度制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。まずステップ101では、NOX離脱制御が実行されているか否かが判定される。NOX離脱制御が実行されているか否かは、例えば燃料噴射量やスロットル開度等の内燃機関の運転パラメータを制御するECU31によりNOX離脱制御が実行されているか否かにより判定される。ステップ101においてNOX離脱制御が実行されていないと判定された場合には、ステップ102へと進む。ステップ102ではNOX離脱制御開始条件が成立しているか否かが判定される。NOX離脱制御開始条件は、例えばNOX吸蔵還元触媒23によるNOX吸蔵量が一定量を超えた等、NOX吸蔵還元触媒23からNOXを離脱させる必要があるときに成立する。
ステップ102においてNOX離脱制御開始条件が成立していないと判定された場合にはステップ103へと進む。ステップ103では電極構造体58の目標温度Ttrが低設定温度(本実施形態では600℃)に設定される。したがって、ヒータ57により電極構造体58の温度が低設定温度となるようにフィードバック制御が行われる。次いでステップ104では、高温フラグXTがセット解除状態(XT=0)とされる。高温フラグXTは、電極構造体58の温度が高温となっているときにセットされ、高温となっていないときにはセット解除されるフラグである。
一方、ステップ102においてNOX離脱制御開始条件が成立していると判定された場合にはステップ105へと進む。ステップ105では電極構造体58の目標温度Ttrが高設定温度(本実施形態では650℃)に設定される。したがって、ヒータ57により電極構造体58の温度が高温となるようにフィードバック制御が行われる。次いで、ステップ106では、遅延制御が行われる。この遅延制御とは、NOX離脱制御開始条件が成立しているにも関わらず、NOX離脱制御の開始をその条件成立から一定時間遅らせる制御である。この一定時間は、電極構造体58の目標温度Ttrが低設定温度から高設定温度に変更されてからヒータ9により実際に電極構造体58の温度が高設定温度になるまでにかかると予想される時間であり、本実施形態では予め定められている。そして、この遅延制御の終了と共に、NOX離脱制御が開始される。次いで、ステップ107では、高温フラグXTがセットされる(XT=1)。
NOX離脱制御が開始されると、次のルーチンにおいてステップ101からステップ108へと進む。ステップ108ではひき続き電極構造体58の目標温度Ttrが高設定温度に設定され、続くステップ109では高温フラグXTがセット状態に維持される(XT=1)。
図6は、NOXセンサ29による濃度算出制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。まず、ステップ151では、NOXセンサ29の出力電圧Vsが検出される。次いでステップ152では、上記温度制御で用いられる高温フラグXTがセットされているか否かが判定される。ステップ152において高温フラグXTがセットされていない(XT=0)と判定された場合、すなわち電極構造体58の温度が低設定温度となっている場合には、ステップ153へと進む。ステップ153では、ステップ151で検出された出力電圧Vsおよび低温用マップからNOX濃度が算出される。一方、ステップ152において高温フラグXTがセットされている(XT=1)と判定された場合、すなわち電極構造体58の温度が高設定温度となっている場合には、ステップ154へと進む。ステップ154では、ステップ151で検出された出力電圧Vsおよび高温用マップからNOX濃度が算出される。
なお、低温用マップおよび高温用マップは、NOXセンサ29の出力電圧VsとNOX濃度との関係を示した二次元マップであり、例えば図4に示したようなマップである。特に、低温用マップは図4の600℃の直線に対応するマップであり、高温用マップは図4の650℃の直線に対応するマップである。これらマップはECU31のROM34に格納されており、これらマップにおける出力電圧VsとNOX濃度との関係は、予め実験によりまたは計算により求められる。
なお、上記実施形態では、電極構造体の温度を低濃度範囲および高濃度範囲の二つの濃度範囲にそれぞれ対応する低設定温度と高設定温度のいずれかに調整する場合について説明しているが、このように三つまたはそれ以上の濃度範囲にそれぞれ対応する三つまたはそれ以上の温度に調整するようにしてもよい。この場合、ECU31には各設定温度毎に電極構造体の温度とNOX濃度との関係を示すマップが格納される。このように、設定温度を増やすことにより、各濃度範囲に対応するNOXセンサ29の出力範囲をより狭い範囲に限定することができるようになる。
次に、本発明の第二実施形態の濃度検出装置について説明する。第二実施形態の濃度検出装置の構成は基本的に第一実施形態の濃度検出装置の構成と同様である。
ただし、第二実施形態の濃度検出装置では、第一実施形態の濃度検出装置と異なり、センサによって検出されるNOX濃度が一定値以上である場合と、一定値未満の場合とで目標温度を変更するようにしている。すなわち、NOX濃度が一定値以上である場合には目標温度を高くし、NOX濃度が一定値未満である場合には目標温度を低くする。これにより、NOX濃度が高いときにはNOX濃度に対するセンサ出力が小さくなり、NOX濃度が低いときにはNOX濃度に対するセンサ出力が大きくなる。
具体的には、電極構造体の温度が低設定温度になっている場合にセンサの出力が上記一定値に対応する出力以上となった場合、すなわちNOX濃度が上記一定値以上になった場合には電極構造体の目標温度を高設定温度に変更する。逆に、電極構造体の温度が高設定温度になっている場合にセンサの出力が上記一定値に対応する出力未満となった場合、すなわちNOXの濃度が上記一定値未満になった場合には電極構造体の目標温度を低設定温度に変更する。
なお、上記各実施形態では、電極構造体58の温度が上昇するとNOX濃度に対するNOXセンサ29の出力電圧が小さくなる形式の起電力式センサを用いた場合について説明しているが、起電力式センサの構成によっては電極構造体58の温度が上昇するとNOX濃度に対するNOXセンサ29の出力電圧が大きくなる形式の起電力式センサも存在する。このような起電力式センサについても上記実施形態と同様に用いることが可能である。この場合、予想濃度範囲が低濃度範囲とされている場合、例えば内燃機関の通常運転時には電極構造体の温度を高温にし、一方、検出対象温度が高く設定されている場合、例えばNOX離脱制御実行時には電極構造体の温度を低温にすることとなる。
また、上記各実施形態では、検出電極と参照電極とを共に排気ガスに曝してNOXを検出する形態の起電力式センサを用いた場合について説明しているが、例えば検出電極のみを排気ガスに曝し、参照電極を排気ガスに曝さずに大気雰囲気に曝すようにした形態の起電力式センサ等、他のタイプの起電力式センサを用いてもよい。また、上記実施形態では、起電力式センサを用いた場合について説明しているが、他のタイプのセンサに用いてもよい。ただし、他のタイプの起電力式センサおよび他のタイプのセンサとしては、その出力値が対象雰囲気中のNOX等の濃度のみならず、センサの検出部の温度によって変化するようなセンサであることが必要である。
他のタイプのセンサとしては、半導体式センサが挙げられる。半導体式センサとは、金属酸化物半導体の電気抵抗が対象雰囲気中のNOX等の濃度により変化することを利用し、金属酸化物半導体を対象雰囲気中に配置すると共にこの金属酸化物半導体に一定の電圧を印加して、流れる電流を測定することにより対象雰囲気中のNOX等の濃度を検出するセンサである。金属酸化物半導体の電気抵抗もNOX等の濃度のみならず、金属酸化物半導体自体の温度によっても変化するため、上記実施形態と同様に使用することができる。
さらに、上記各実施形態では内燃機関の排気ガス中のNOX濃度を検出するための濃度検出装置の場合について説明しているが、濃度検出装置の対象雰囲気は内燃機関の排気ガス中に限られるものではない。また、濃度検出装置の対象雰囲気が内燃機関の排気ガスである場合でも、濃度検出対象成分はNOXに限られず、COやHC等の他の成分であってもよい。
本発明のセンサが利用される内燃機関を示す図である。 本発明のセンサの構造を示す。 異なるNOX濃度における電極構造体の温度と起電力との関係を示す。 NOX濃度とセンサの出力電圧との関係を電極構造体の温度が異なるそれぞれの場合について示す。 電極構造体の温度制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 センサによる濃度算出制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1…機関本体
23…NOX吸蔵還元触媒
25…排気管
29…NOXセンサ
31…ECU
51…固体電解質素子
52…参照電極
53…検出電極
54…起電力測定回路
56…絶縁体
57…ヒータ
58…電極構造体

Claims (5)

  1. 対象雰囲気中の所定成分の濃度を検出する検出部を具備し、前記所定成分の濃度に対する上記検出部の出力が該検出部の温度に応じて異なる濃度検出装置において、
    上記検出部の温度を目標温度となるように制御する温度制御手段と、上記検出部の出力とは別のパラメータに基づいて上記所定成分がとり得る濃度範囲を推定する濃度範囲推定手段とをさらに具備し、上記温度制御手段は、上記濃度範囲推定手段によって推定された濃度範囲に対応する上記検出部の出力が所定出力範囲内に維持されるように上記目標温度を変更する濃度検出装置。
  2. 上記温度制御手段は、上記検出部の出力が一定出力範囲内または一定値以上に維持されるように上記目標温度を調整する請求項1に記載の濃度検出装置。
  3. 上記対象雰囲気が内燃機関の排気ガスであると共に上記検出部の出力は該検出部の温度が高くなると小さくなり、上記温度制御手段は、内燃機関の通常運転時に比べて上記所定成分の濃度が高くなる高濃度制御が上記内燃機関において実行されることにより上記所定成分の濃度範囲高くなると推定される場合に、上記高濃度制御の実行開始前に上記目標温度を高くする請求項1または2に記載の濃度検出装置。
  4. 上記対象雰囲気が内燃機関の排気ガスであり、上記濃度範囲推定手段は、内燃機関の運転状態に基づいて上記所定成分がとり得る濃度範囲が低濃度範囲であるかまたは該低濃度範囲よりも高い高濃度範囲であるかを推定し、上記温度制御手段は、上記濃度範囲推定手段により上記所定成分がとり得る濃度範囲が低濃度範囲であると推定された場合には予め定められた温度を目標温度とし、上記濃度範囲推定手段により上記所定成分がとり得る濃度範囲が高濃度範囲であると推定された場合には上記予め定められた温度とは異なる予め定められた温度を目標温度とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の濃度検出装置。
  5. 対象雰囲気中の所定成分の濃度を検出する検出部を具備し、前記所定成分の濃度に対する上記検出部の出力が該検出部の温度に応じて異なる濃度検出装置において、
    上記検出部の温度を目標温度となるように制御する温度制御手段をさらに具備し、該温度制御手段は上記検出部により検出される上記所定成分の濃度が一定値以上の場合と一定値未満の場合とで目標温度を変更する濃度検出装置。
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