JP6396828B2 - ディスクブレーキ装置 - Google Patents
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Description
これらの梃子式のキャリパブレーキでは、前記パッドアッセンブリが摩耗すると、ブレーキが効き始める時期が遅れて制動距離が長くなるという問題があった。
そこで、下記特許文献1には、ウェッジカム式ブレーキにおいて、ブレーキアームに、パッドアッセンブリの摩耗に伴う過剰ストロークが発生することがないように、ウェッジカムが形成されたカムシャフトの先端部に自動隙間調整機構を配設することが開示されている。
ブレーキアーム503,503の各基端部には、出力軸となるリンクロッド507,507の外側端が球面ブッシュ508により支持されており、このリンクロッド507,507の内側端は、球面ブッシュ509により、ローラアーム510,510に連結、支持されている。そして、ローラアーム510,510の下端は、ベアリング511,511を介してストラット512の両端部に軸支されて、リンク式倍力装置を構成している。
カムシャフト513の下側への移動に伴い、ローラアーム510,510の上端に取り付けられたカムローラ518,518は、カムシャフト513にナット519により取り付けられたウェッジカム520の傾斜面に乗り上げることになる。ウェッジカム520の傾斜面へのカムローラ518,518の乗上げによって、ローラアーム510,510は拡開方向に揺動して、ローラアーム510,510の略中間部に球面ブッシュ509,509により連結・支持されたリンクロッド507,507を梃子の原理によって倍力して外方(図面左右方向)へ軸動させる。これによって、ブレーキアーム503,503の各基端部をブレーキアーム軸504,504を揺動中心として拡開方向に移動させて、ブレーキアーム503,503の開放端部に配設されたパッドアッセンブリ506,506を図示しないディスクロータに挟圧させてブレーキ動作が行われる。
自動隙間調整機構は、図17に示すように、車体側に固定され、静止部となるボディ501に対して支持されたスリーブ部材522と、その内周部に嵌合された調整ロッド523と、この調整ロッド523内に摺動自在に嵌合されたカムシャフト513、そして、過剰ストローク時に調整ロッド523の後端面(図17の上端側)に、ウェッジカム520の前端面(図17の下端側)が衝接するように構成されている。
スリーブ部材522の内周面には、フリクション部材524が配設されている。なお、フリクション部材524により調整ロッド523の外周面に作用する摩擦力は、チャンバスプリング517の復元力より確実に大きくなるよう設定されているため、チャンバスプリング517の復元力が作用しても、互いの摺動は確実に規制されるようになっている。
(1) ブレーキ本体側の静止部に対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられる入力部材と、
前記入力部材と同軸に配置され、前記ブレーキ本体側の静止部に対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられる出力部材と、
前記入力部材と前記出力部材との間に介装され、前記入力部材及び前記出力部材の何れか一方の部材の一方向可逆ねじに螺合するとともに、何れか他方の部材の接触面に摩擦面が押付けられる方向に弾性付勢されて摩擦係合し、前記入力部材が駆動方向に所定のストローク以上移動して戻る時に、前記出力部材から開放されて回転する回転部材と、
前記ブレーキ本体側の静止部に対してフリクション部材によって摩擦保持される調整部材と、を備え、
前記調整部材が、軸方向に前記所定のストローク内移動自在に前記出力部材を保持することを特徴とするブレーキ用オートアジャスタ装置。
ブレーキ作動に伴い、パッド摩耗による過剰ストローク(所定のストローク以上)が生じる際には、静止部に対する調整部材の軸方向位置が移動し、静止部に対する出力部材の軸方向初期位置が調整され、パッド摩耗に対して自動的に隙間調整が行われる。また、入力部材が駆動方向に所定のストローク以上移動して戻る時には、接触面に対する摩擦面の摩擦力が小さくなり、出力部材から開放された回転部材が回転して螺合が進むことにより、入力部材に対する出力部材の軸方向距離が拡大され、静止部に対して入力部材を軸方向初期位置に戻す位置調整が自動的に行われる。そこで、入力部材は、パッド摩耗量に係わらず、常に静止部に対して軸方向初期位置に復帰することができる。
従って、上記(1)の構成のブレーキ用オートアジャスタ装置は、ブレーキ作動時に、パッド摩耗量に係わらず常に一定の応答時間で種々のブレーキ装置を作動させることができる。
ウェッジカムを一体に形成した前記出力部材が、駆動ピストンの駆動力により軸方向に移動する前記入力部材を介して軸方向に移動されることによって、前記ウェッジカムのカム作用によりブレーキアームの基端部が拡開揺動され、
前記出力部材が前記所定のストローク以上移動した際に、前記出力部材の先端部に嵌合された前記調整部材が前記ブレーキ本体側の静止部に対して軸方向の相対位置を調整して前記出力部材の軸方向の初期位置を変更することにより、前記ブレーキアームの揺動隙間が調整され、
前記入力部材が駆動方向に前記所定のストローク以上移動して戻る時に、前記入力部材に設けた前記一方向可逆ねじに螺合する回転部材との間の回転により前記ウェッジカムに対して前記入力部材の軸方向の相対位置を調整して前記入力部材の軸方向の初期位置を変更することにより、前記駆動ピストンの初期位置が一定にされることを特徴とするブレーキ。
従って、ブレーキ作動時に、パッド摩耗量に係わらず常に一定の応答時間でウェッジカム式ブレーキを良好に作動させることができる。
前記ウェッジカムの内周面に形成した前記接触面に前記摩擦面が摩擦係合するように付勢される前記回転部材が、前記入力部材が駆動方向に前記所定のストローク以上移動して戻る時に、前記ウェッジカムから開放されて回転することにより、前記入力部材に対する軸方向の初期位置が変更されることを特徴とする上記(2)に記載のブレーキ。
前記回転部材の摩擦面は、前記ウェッジカムに固定されたスプリングシートと前記回転部材の後端面に配設されたスラストベアリングとの間に介装された第2圧縮ばねにより、前記接触面に摩擦係合するように付勢され、
前記出力部材が前記所定のストローク以上移動した際に、前記出力部材の先端部に嵌合された前記調整部材が前記ブレーキ本体側の静止部に対して軸方向の相対位置を調整して前記出力部材の軸方向の初期位置を変更することにより、前記ブレーキアームの揺動隙間が調整され、
前記フリクション部材は、ブレーキ作動に伴い、前記出力部材が前記所定のストローク以上移動した際、摩擦力を発生することなく、前記調整部材が前記スリーブ部材に対して軸方向に移動して、前記出力部材の軸方向初期位置の変更を許容するとともに、ブレーキが解除された際は、前記出力部材に作用する戻り力に抗し、前記調整部材が前記スリーブ部材に対して移動するのを抑止する摩擦力を発生させ、
前記第1圧縮ばねのばね力が、前記第2圧縮ばねのばね力よりも大きく、且つ前記フリクション部材の摩擦力よりも小さくなるように設定されることを特徴とする上記(3)に記載のブレーキ。
従って、ブレーキ作動時に、パッド摩耗量に係わらず常に一定の応答時間でエアーシリンダを用いたウェッジカム式ブレーキを良好に作動させることができる。
図1及び図2は、ウェッジカム式ブレーキを備えた鉄道車両用ディスクブレーキの全体構造を示し、ボディ1はサポート2を介して、車体側に固定され、サポート2の反対側には、一対のブレーキアーム3、3の中間部がブレーキアーム軸4、4によってそれぞれ軸支される。
ブレーキアーム3、3の各開放端(サポート2の反対側)には、パッドホルダ5を介してパッドアッセンブリ6、6が装着されている。
図3は、ブレーキが非作動の初期状態における図2のIII−III断面を示しており、ブレーキアーム3、3の各基端部には、出力軸となるリンクロッド7、7の外側端が球面ブッシュ8により支持されており、このリンクロッド7、7の内側端は、球面ブッシュ9により、ローラアーム10、10に連結、支持されている。そして、ローラアーム10、10の下端は、ベアリング11、11を介してストラット12の両端部に軸支されて、リンク式倍力装置を構成している。
カムロッド21の軸方向先端側(下側)への移動に伴い、ローラアーム10、10の上端に取り付けられたカムローラ18、18は、カムロッド21の基端部に取り付けられたウェッジカム20の傾斜面に乗り上げることになる。
ブレーキ本体側の静止部となるエアーシリンダ14に対してスピンドル13を軸方向初期位置に戻す位置調整機構は、図8及び図9に示すように、ブレーキ本体側の静止部であるエアーシリンダ14及びスリーブ部材22に対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられるスピンドル13と、スピンドル13と同軸に配置され、エアーシリンダ14及びスリーブ部材22に対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられるウェッジカム20と、スピンドル13とウェッジカム20との間に介装される回転部材38と、を備える。
スピンドル13の一方向可逆ねじ50は、エアーピストン16の駆動力によりスピンドル13に駆動方向の推力が掛かる時は、回転部材38に対する回転抵抗が大きくなるように、非対称のねじ山断面形状を有している(図9参照)。
パッド摩耗に対して自動的に隙間調整を行う隙間調整機構は、図10の(a)に示すように、車体側に固定され、静止部となるボディ1に対して支持されたスリーブ部材22と、そのスリーブ部22Aの内周部に嵌合された円筒状の調整部材23と、この調整部材23内に摺動自在に嵌合されたカムロッド21とを備え、そして、図12の(a)で後述するように、過剰ストローク時に調整部材23の後端面23a(図10の(a)中、上端側)に、ウェッジカム20の前端面20a(図10の(a)中、下端側)が衝接するように構成されている。
スリーブ部材22のスリーブ部22Aの内周面には、フリクション部材24が配設され、止め輪25によって抜け止めされている。なお、フリクション部材24により調整部材23の外周面に作用する摩擦力は、チャンバスプリング17の復元力より確実に大きくなるよう設定されているため、チャンバスプリング17の復元力が作用しても、互いの摺動は確実に規制される。
スピンドル13の先端部には、一面13aが加工されており、調整部材23の下端部23B内に配置したプレート41の穴にも一面を設けている。そこで、下端部23B内に止め輪43で抜け止めされたプレート41の穴に嵌挿されたスピンドル13は、調整部材23を介して、回り止めされる。
自動的に隙間調整を行う隙間調整機構は、静止部であるボディ1に支持されたスリーブ部材22と、そのスリーブ部22Aの内周部に嵌合された調整部材23と、この調整部材23内に摺動自在に嵌合されたカムロッド2113と、さらには、過剰ストローク時に調整部材23の後端面23aに前端面20aが衝接することになるウェッジカム20とから構成される。
図11の(a)は、図3と同様、ブレーキ用オートアジャスタ装置はもとよりブレーキも非作動の初期状態を示し、この状態から、エアーピストン16により、チャンバスプリング17の復元力に抗してスピンドル13を軸方向他方側(図面下側)に作動させると、図11の(b)に示すように、通常のブレーキ作動状態となり、カムロッド21に取り付けられて形成されたウェッジカム20の傾斜面にカムローラ18、18が乗り上げる。この際、スピンドル13とカムロッド21との間に介装された回転部材38は回転せず、スピンドル13に対するカムロッド21の軸方向位置は変わらない。
この状態からブレーキ動作が解除されると、カムロッド21は、スピンドル13と伴にチャンバスプリング17の復元力により、初期位置に復帰すべく図面上方へ後退する。その結果、カムロッド21の先端部の径大部21Aが調整部材23における径小段差部23Aに衝接して初期位置となる。このように、カムロッド21が調整部材23に対して軸方向に自在に移動するので、スリーブ部材22に対するカムロッド21の軸方向初期位置も変わらない。
パッド等が摩耗すると、ブレーキアーム3の揺動ストロークが増大し、ひいては、スピンドル13と伴にカムロッド21のストロークが通常の範囲(所定のストロークL)を逸脱して過剰ストロークとなり、軸方向下方側に移動する。
これによって、調整部材23の後端面23aにウェッジカム20の前端面20aが衝接することになる。カムロッド21が過剰ストロークによりさらに進行(下降)すると、図12の(a)に示すように、静止部であるスリーブ部材22と調整部材23との間に配設されたフリクション部材24の摩擦による抵抗値を超えて、スリーブ部材22に対する調整部材23の軸方向位置が移動し、スリーブ部材22に対するカムロッド21の軸方向初期位置が調整され、パッド摩耗に対して自動的に隙間調整が行われる。
パッド摩耗に対して自動的に隙間調整が行われ、ブレーキが解除されると、この状態から、チャンバスプリング17の復元力により、カムロッド21が調整部材23内を初期位置に戻り、カムロッド21の先端部の径大部21Aが調整部材23における径小段差部23Aに衝接して初期位置となる。
パッド等の摩耗により起因した過剰ストロークによって生じたブレーキアーム3、3の揺動隙間を解消すべく補償された隙間調整により、調整部材23がスリーブ部材22から相対的に進行して突出した状態となっていることから、隙間調整後のカムロッド21の初期位置は原位置よりも隙間調整された調整部材23の突出分だけウェッジカム20も進行した位置にあり、したがって、ウェッジカム20の傾斜面とカム係合するローラアーム10、10も拡開した状態となっている。つまり、パッド等の摩耗分だけ予め進行した隙間調整状態が現出される。
図13の(b)に、本実施形態におけるブレーキ用オートアジャスタ装置における最大位置調整時のブレーキ非作動状態を示す。
従って、本実施形態に係るブレーキ用オートアジャスタ装置は、ブレーキ作動時に、パッド摩耗量に係わらず常に一定の応答時間でウェッジカム式ブレーキを作動させることができる。
従って、ブレーキ作動時に、パッド摩耗量に係わらず常に一定の応答時間でエアーシリンダ14を用いたウェッジカム式ブレーキを良好に作動させることができる。
本第2実施形態に係るフローティングキャリパ式ディスクブレーキは、車輪と共に回転するディスクロータ100と、ディスクロータ100の軸方向側面に対向する状態で配置されたインナパッド106及びアウタパッド107と、インナパッド106に対向する側が開口したシリンダ114を有するキャリパ122と、軸方向の変位が可能にシリンダ114内に装着されており、ロータ側端部に底部を有する有底円筒状のピストン(出力部材)120と、ピストン120の内側に配置されており、図示しない油圧ピストン(駆動ピストン)の駆動力に基づいて、インナパッド106及びアウタパッド107とディスクロータ100の両側面との間の隙間が解消されるまで、チャンバスプリング(第1圧縮ばね)117の復元力に抗してピストン120をディスクロータ100に向けて軸方向に押し出す駆動軸(入力部材)113と、を備える。
出力部材であるピストン120は、駆動軸113と同軸に配置され、キャリパ122のシリンダ114内に収容され、軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられている。
ブレーキ本体側の静止部となるキャリパ122に対して駆動軸113を軸方向初期位置に戻す位置調整機構は、ブレーキ本体側の静止部であるキャリパ122支持孔122Aに対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられる駆動軸113と、駆動軸113と同軸に配置され、キャリパ122のシリンダ114に対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられるピストン120と、駆動軸113とピストン120との間に介装される回転部材138と、を備える。
インナパッド106及びアウタパッド107のパッド摩耗に対して自動的に隙間調整を行う隙間調整機構は、車体側に固定され、静止部となるキャリパ122のシリンダ114と、ピストン120の後端部と、ピストン120の外周部に嵌合された円筒状の調整部材123とを備え、そして、過剰ストローク時に調整部材123の後端面123a(図12の中、右端側)に、ピストン120に固定した止め輪(係止突起)145が衝接するように構成されている。
自動的に隙間調整を行う隙間調整機構は、静止部であるキャリパ122のシリンダ114と、ピストン120の後端部と、ピストン120の外周部に嵌合された調整部材123と、さらには、過剰ストローク時に調整部材123の後端面123aに衝接することになる止め輪145とから構成される。
更に、ピストン120の最前端部とシリンダ114との間には、ダストブーツ143が設けられている。
本第3実施形態に係るフローティングキャリパ式ディスクブレーキは、車輪と共に回転するディスクロータ100と、ディスクロータ100の軸方向側面に対向する状態で配置されたインナパッド106及びアウタパッド107と、インナパッド106に対向する側が開口したシリンダ214を有するキャリパ222と、軸方向の変位が可能にシリンダ214内に装着されており、ロータ側端部に底部を有する有底円筒状のピストン(出力部材)220と、ピストン220の内側に配置されており、図示しない油圧ピストン(駆動ピストン)の駆動力に基づいて、インナパッド106及びアウタパッド107とディスクロータ100の両側面との間の隙間が解消されるまで、チャンバスプリング(第1圧縮ばね)217の復元力に抗してピストン220をディスクロータ100に向けて軸方向に押し出す駆動軸(入力部材)213と、を備える。
出力部材であるピストン220は、駆動軸213と同軸に配置され、キャリパ222のシリンダ214内に収容され、軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられている。
ブレーキ本体側の静止部となるキャリパ222に対して駆動軸213を軸方向初期位置に戻す位置調整機構は、ブレーキ本体側の静止部であるキャリパ322支持孔222Aに対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられる駆動軸213と、駆動軸213と同軸に配置され、キャリパ222のシリンダ214に対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられるピストン220と、駆動軸213とピストン220との間に介装される回転部材238と、を備える。
インナパッド106及びアウタパッド107のパッド摩耗に対して自動的に隙間調整を行う隙間調整機構は、車体側に固定され、静止部となるキャリパ222のシリンダ214と、ピストン220の後端部と、ピストン220の外周部に嵌合された調整部材223とを備え、そして、過剰ストローク時に調整部材223の後端面223a(図15中、右端側)に、ピストン220に固定した止め輪(係止突起)145が衝接するように構成されている。
自動的に隙間調整を行う隙間調整機構は、静止部であるキャリパ222のシリンダ214と、ピストン220の後端部と、ピストン220の外周部に嵌合された調整部材223と、さらには、過剰ストローク時に調整部材223の後端面223aに衝接することになる止め輪145とから構成される。
さらに、調整部材のスリーブ部材に対する摩擦付与部材としてのフリクション部材の材質、摩擦係数の選定、あるいは、スリーブ部材の内周側に配設するものに代えて、調整部材の外周側に配設するなどの配設形態、カムロッドの先端部における径大部と調整部材における径小段差部との衝接形態も適宜選定できる。
また、上記実施形態では、鉄道車両用ブレーキを用いて説明したが、大型トラック等の自動車等にも本発明を適用できることは明らかである。
2 サポート
3 ブレーキアーム
4 ブレーキアーム軸
5 パッドホルダ
6 パッドアッセンブリ
7 リンクロッド
10 ローラアーム
13 スピンドル(入力部材)
20 ウェッジカム(出力部材)
21 カムロッド
22 スリーブ部材(静止部)
23 調整部材
24 フリクション部材
38 回転部材
Claims (7)
- ブレーキ本体側の静止部に対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられる入力部材と、
前記入力部材と同軸に配置され、前記ブレーキ本体側の静止部に対して軸方向に移動可能かつ相対回転不能に取り付けられる出力部材と、
前記入力部材と前記出力部材との間に介装され、前記入力部材及び前記出力部材の何れか一方の部材の一方向可逆ねじに螺合するとともに、何れか他方の部材の接触面に摩擦面が押付けられる方向に弾性付勢されて摩擦係合し、前記入力部材が駆動方向に所定のストローク以上移動して戻る時に、前記出力部材から開放されて回転する回転部材と、
前記ブレーキ本体側の静止部に対してフリクション部材によって摩擦保持される調整部材と、を備え、
前記調整部材が、軸方向に前記所定のストローク内移動自在に前記出力部材を保持することを特徴とするブレーキ用オートアジャスタ装置。 - 請求項1に記載のブレーキ用オートアジャスタ装置を備えたウェッジカム式ブレーキであって、
ウェッジカムを一体に形成した前記出力部材が、駆動ピストンの駆動力により軸方向に移動する前記入力部材を介して軸方向に移動されることによって、前記ウェッジカムのカム作用によりブレーキアームの基端部が拡開揺動され、
前記出力部材が前記所定のストローク以上移動した際に、前記出力部材の先端部に嵌合された前記調整部材が前記ブレーキ本体側の静止部に対して軸方向の相対位置を調整して前記出力部材の軸方向の初期位置を変更することにより、前記ブレーキアームの揺動隙間が調整され、
前記入力部材が駆動方向に前記所定のストローク以上移動して戻る時に、前記入力部材に設けた前記一方向可逆ねじに螺合する回転部材との間の回転により前記ウェッジカムに対して前記入力部材の軸方向の相対位置を調整して前記入力部材の軸方向の初期位置を変更することにより、前記駆動ピストンの初期位置が一定にされることを特徴とするブレーキ。 - 前記調整部材が、前記ブレーキ本体側の静止部に固定されたスリーブ部材の内周に前記フリクション部材を介して嵌合され、前記出力部材が前記所定のストローク以上移動した際に、前記ウェッジカムの前端面が前記調整部材の後端面に衝接して、前記スリーブ部材に対する前記調整部材の軸方向の相対位置が変更され、
前記ウェッジカムの内周面に形成した前記接触面に前記摩擦面が摩擦係合するように付勢される前記回転部材が、前記入力部材が駆動方向に前記所定のストローク以上移動して戻る時に、前記ウェッジカムから開放されて回転することにより、前記入力部材に対する軸方向の初期位置が変更されることを特徴とする請求項2に記載のブレーキ。 - 前記駆動ピストンは、ブレーキ作動に伴い、第1圧縮ばねの復元力に抗して前記入力部材の軸方向先端側に駆動され、
前記回転部材の前記摩擦面は、前記ウェッジカムに固定されたスプリングシートと前記回転部材の後端面に配設されたスラストベアリングとの間に介装された第2圧縮ばねにより、前記接触面に摩擦係合するように付勢され、
前記出力部材が前記所定のストローク以上移動した際に、前記出力部材の先端部に嵌合された前記調整部材が前記ブレーキ本体側の静止部に対して軸方向の相対位置を調整して前記出力部材の軸方向の初期位置を変更することにより、前記ブレーキアームの揺動隙間が調整され、
前記フリクション部材は、ブレーキ作動に伴い、前記出力部材が前記所定のストローク以上移動した際、摩擦力を発生することなく、前記調整部材が前記スリーブ部材に対して軸方向に移動して、前記出力部材の軸方向初期位置の変更を許容するとともに、ブレーキが解除された際は、前記出力部材に作用する戻り力に抗し、前記調整部材が前記スリーブ部材に対して移動するのを抑止する摩擦力を発生させ、
前記第1圧縮ばねのばね力が、前記第2圧縮ばねのばね力よりも大きく、且つ前記フリクション部材の摩擦力よりも小さくなるように設定されることを特徴とする請求項3に記載のブレーキ。 - 前記入力部材は、前記ブレーキ本体側の静止部に対して軸方向に移動自在、且つ回転不能に取り付けられた前記調整部材を介して、回り止めされることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載のブレーキ。
- 前記駆動ピストンが、エアーシリンダにより駆動されることを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載のブレーキ。
- 請求項2〜6の何れか1項に記載のブレーキを備えたことを特徴とする鉄道車両用ディスクブレーキ。
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