JP6396562B1 - リフティングマグネットの制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】容量素子を過電圧から保護しつつ、消磁時間を短縮することができるリフティングマグネットの制御システムを提供する。【解決手段】交流電源10と、整流回路11と、容量素子15と、整流回路11の出力を電磁石コイル6に供給し、直列接続されている第1および第2のスイッチング素子31,32と、直列接続されている第3および第4のスイッチング素子33,34と、を有するHブリッジ回路30と、を有しているリフティングマグネットの制御システム1であって、さらに、容量素子15とHブリッジ回路30の間に並列接続され、かつ互いに直列接続されている第5および第6のスイッチング素子35,36と、第1および第2のスイッチング素子31,32の間に一方端が接続され、第5および第6のスイッチング素子35,36の間に他方端が接続されている抵抗素子25とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、荷役作業や建設作業で吊り荷を持ち上げて移動させるためのリフティングマグネットの制御システムに関する。
リフティングマグネットは、電流を特定の方向に流してマグネット(電磁石コイル)を励磁することで、金属部材等の吊り荷を吸着して持ち上げるものである。吊り荷の釈放はマグネットの消磁、具体的には電磁石コイルに蓄積されたエネルギーを電源側に回生し、回路に設けられる抵抗素子や容量素子によってエネルギーを吸収した後、電流を逆向きに流して電磁石コイルを逆励磁することにより行う。例えば、特許文献1〜4には、リフティングマグネットの駆動回路が開示されている。
特開2007−119160号公報 特開2010−23955号公報 特開2009−215054号公報 特開2008−214083号公報
特許文献1〜4に記載された駆動回路では、逆励磁時に電磁石コイルに蓄積されたエネルギーを抵抗素子により吸収することができないため、容量素子に過度に電圧が掛かったり、消磁時間が長引くおそれがある。そこで、本発明は容量素子を過電圧から保護しつつ、消磁時間を短縮することができるリフティングマグネットの制御システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決し得た本発明のリフティングマグネットの制御システムは、交流電源と、交流電源に接続されている整流回路と、整流回路の出力端に接続されている容量素子と、整流回路の出力を、リフティングマグネットの電磁石コイルに供給し、互いに直列接続されている第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子と、互いに直列接続されている第3のスイッチング素子および第4のスイッチング素子と、を有するHブリッジ回路と、を有しているリフティングマグネットの制御システムであって、さらに、容量素子とHブリッジ回路の間に並列接続され、かつ互いに直列に接続されている第5のスイッチング素子および第6のスイッチング素子と、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子の間に一方端が接続され、第5のスイッチング素子と第6のスイッチング素子の間に他方端が接続されている抵抗素子と、を有する点に要旨を有する。本発明の制御システムは、6つのスイッチング素子と、上記のように接続されている抵抗素子を有しているため、電磁石コイルに蓄積されたエネルギーを励磁動作時だけでなく、逆励磁動作時にも抵抗素子により吸収することができる。このため、コンデンサを過電圧から保護しつつ、消磁時間を短縮することができる。
さらに、第1のスイッチング素子〜第6のスイッチング素子の導通状態を制御する制御回路と、を有し、制御回路は、電磁石コイルに蓄積された電気エネルギーを抵抗素子、容量素子またはHブリッジ回路側に回生させる回生動作時に、電磁石コイルとHブリッジ回路との間、または電磁石コイルと抵抗素子との間で閉ループ回路を形成するように第1のスイッチング素子〜第6のスイッチング素子を制御することが好ましい。
制御回路は、電磁石コイルに蓄積された電気エネルギーを抵抗素子、容量素子またはHブリッジ回路側に回生させる回生動作時に、電磁石コイルとHブリッジ回路との間、および電磁石コイルと抵抗素子との間で閉ループ回路を形成するように第1のスイッチング素子〜第6のスイッチング素子を制御することが好ましい。
制御回路は、回生動作時に電磁石コイルの回生電流が所定値以下であると判別したときに、電磁石コイルとHブリッジ回路との間で閉ループ回路を形成するように第1のスイッチング素子〜第6のスイッチング素子を制御することが好ましい。
回生動作時に整流回路の高電位側出力端に接続されている高電位側電路において、電磁石コイルから前記閉ループ回路側に向かって回生電流が流れたときに、制御回路は、第1のスイッチング素子を断続的に導通させ、第5のスイッチング素子を連続的に導通させ、残りのスイッチング素子を不通とすることが好ましい。
第1のスイッチング素子の断続的な導通間隔が100Hz以上1kHz以下であってもよい。
本発明のリフティングマグネットの制御システムによれば、電磁石コイルに蓄積されたエネルギーを励磁動作時だけでなく逆励磁動作時にも抵抗素子により吸収することができる。このため、コンデンサを過電圧から保護しつつ、消磁時間を短縮することができる。
本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムの構成を示す回路図を表す。 本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムのマグネット電圧、マグネット電流およびコンデンサ電圧を示す波形図を表す。 本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムの励磁動作を示す回路図を表す。 本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムの励磁後の回生動作の第1段階を示す回路図を表す。 本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムの励磁後の回生動作の第2段階を示す回路図を表す。 本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムの励磁後の回生動作の第3段階を示す回路図を表す。 本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムの逆励磁動作の第1段階を示す回路図を表す。 本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムの逆励磁動作の第2段階を示す回路図を表す。 本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムの逆励磁後の回生動作の第1段階を示す回路図を表す。 本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムの逆励磁後の回生動作の第2段階を示す回路図を表す。
以下、下記実施の形態に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
本発明のリフティングマグネットの制御システムは、油圧ショベルのアームの先端部に設けられているリフティングマグネットによって、荷役作業中や建設作業中に金属部材等の吊り荷の吸着および釈放動作を行うために用いられる。図1に本発明の実施の形態に係るリフティングマグネットの制御システムの構成を示す。図1に示すように、制御システム1は、交流電源10と、整流回路11と、容量素子15と、Hブリッジ回路30とを有している。リフティングマグネット5には、電磁石コイル6が内蔵されており、通電すると磁力を発生する。リフティングマグネット5の直径は、1100mm以上、1300mm以上、または1500mm以上であってもよく、2000mm以下であってもよい。以下では、リフティングマグネットの制御システムを単に「制御システム」と称することがある。また、リフティングマグネットを単に「マグネット」と称することがある。
交流電源10は、リフティングマグネット5の電磁石コイル6に電力を供給する。交流電源10としては、商用電源、誘導発電機、同期発電機が挙げられるが、中でも発電効率が高く小型に構成することができる永久磁石同期発電機が好ましい。図1では、交流電源10に第1の電源電路10A、第2の電源電路10B、第3の電源電路10Cが接続されている。
整流回路11は交流電源10に接続されている。例えば、図1に示すように、整流回路11としては、6個のダイオードを含むブリッジ回路によって構成することができる。図1ではダイオード12Aと12B、12Cと12D、12Eと12Fがそれぞれ直列接続されており、これら3組が並列に接続されている。ダイオード12Aと12Bの間には第1の電源電路10Aが接続され、同様に、ダイオード12Cと12Dの間には第2の電源電路10Bが接続され、ダイオード12Eと12Fの間には第3の電源電路10Cが接続されている。このように回路を構成することにより三相全波整流を行うことができる。ダイオードの代わりにサイリスタを使用してもよく、ダイオードとサイリスタを組み合わせて整流回路11を構成してもよい。また、整流回路11を3個のダイオードを含むブリッジ回路により構成して、三相半波整流を行ってもよい。
容量素子15は整流回路11の出力端に接続されており、後述する抵抗素子、容量素子15またはHブリッジ回路30側に回生された電気エネルギーを蓄積する。図1では、整流回路11の高電位側出力端Hには高電位側電路20が接続され、整流回路11の低電位側出力端Lには低電位側電路21が接続され、容量素子15(平滑用コンデンサ)の一方端が高電位側電路20に接続され、他方端が低電位側電路21に接続されている。すなわち、容量素子15は整流回路11と並列に接続されている。
Hブリッジ回路30は、整流回路11の出力を、リフティングマグネット5の電磁石コイル6に供給するものであり、互いに直列接続されている第1のスイッチング素子31および第2のスイッチング素子32と、互いに直列接続されている第3のスイッチング素子33および第4のスイッチング素子34と、を有するHブリッジ回路30と、を有している。このようにHブリッジ回路30を設けることにより、電磁石コイル6に供給される電流の向きを制御することができる。
さらに、本発明の制御システム1は、容量素子15とHブリッジ回路30の間に並列接続され、かつ互いに直列に接続されている第5のスイッチング素子35および第6のスイッチング素子36を有している。
第1のスイッチング素子31〜第6のスイッチング素子36としては、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor:IGBT)、バイポーラトランジスタ、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor:MOSFET)を用いることができるが、スイッチの切り換えを高速に行う観点からはIGBTを用いることが好ましい。図1では第1のスイッチング素子31〜第6のスイッチング素子36として、IGBTが設けられている例を示している。第1のスイッチング素子31〜第6のスイッチング素子36のコレクタ−エミッタ間には、負荷電流を転流するための第1のダイオード41〜第6のダイオード46がそれぞれ逆並列に接続されていることが好ましい。なお、複数のスイッチング素子が1つのモジュールに組み込まれていてもよい。
制御システム1は、第1のスイッチング素子31と第2のスイッチング素子32の間に一方端が接続され、第5のスイッチング素子35と第6のスイッチング素子36の間に他方端が接続されている抵抗素子25を有している。抵抗素子25は、回生動作時に電磁石コイル6に蓄積されたエネルギーを吸収する回生抵抗として機能する。図1では1つの抵抗素子25が設けられている例を示したが、複数の抵抗素子25が直列接続されていてもよい。
制御システム1は、6つのスイッチング素子31〜36と、上記のように接続されている抵抗素子25を有しているため、電磁石コイル6に蓄積されたエネルギーを励磁後だけでなく、逆励磁後にも抵抗素子25により吸収することができる。このため、コンデンサを過電圧から保護しつつ、消磁時間を短縮することができる。制御システム1の詳細な動作については後述する。
さらに、制御システム1は、第1のスイッチング素子31〜第6のスイッチング素子36の導通状態を制御する制御回路50を有していることが好ましい。図1に示すように、制御回路50は第1のスイッチング素子31〜第6のスイッチング素子36であるIGBTのベース端子に接続されている。詳細には、制御回路50は、吊り荷の釈放開始(吸着終了命令)から所定時間が経過するか、または電磁石コイル6の回生電流が所定値になったときに、電磁石コイル6とHブリッジ回路30との間、または電磁石コイル6と抵抗素子25との間で閉ループ回路を形成するように第1のスイッチング素子31〜第6のスイッチング素子36の導通状態を制御することが好ましい。電磁石コイル6の回生電流に代えて電磁石コイル6の電圧を計測し、所定値になったときに、上記閉ループ回路を形成するようにスイッチング素子を制御してもよい。容量素子15の保護のため、コンデンサ電圧Vcの最大値は容量素子15の定格電圧よりも低く設定され、より好ましくは定格電圧の60%以下の値に設定される。制御回路50は、直流電源電圧を供給するバッテリー51と接続されていることが好ましい。また、制御回路50は、油圧ショベルの運転席に設けられている操作盤52に接続されていることが好ましい。
電磁石コイル6のインダクタンスが大きい場合、電磁石コイル6の両端に印加される電圧が0Vになると逆起電力が発生してスパイク電圧が生じることがあるため、Hブリッジ回路30と電磁石コイル6の間にスナバ回路等の保護回路が接続されていることが好ましい。
励磁から釈放までの制御システム1の一連の動作について、図2〜図10を参照して説明する。図2は、第1のスイッチング素子31〜第6のスイッチング素子36の導通状態と、電磁石コイル6の両端に印加される電圧Vout(以下、「マグネット電圧Vout」と称することがある)、電磁石コイル6を流れる電流Iout(以下、「マグネット電流Iout」と称することがある)、および容量素子15の両端に印加される電圧Vc(以下、「コンデンサ電圧Vc」と称することがある)の時間波形の関係を示すグラフである。図3〜図10は、それぞれ第1ステップ(励磁動作)、第2ステップ(励磁後の回生動作の第1段階)、第3ステップ(励磁後の回生動作の第2段階)、第4ステップ(励磁後の回生動作の第3段階)、第5ステップ(逆励磁動作の第1段階)、第6ステップ(逆励磁動作の第2段階)、第7ステップ(逆励磁後の回生動作の第1段階)、第8ステップ(逆励磁後の回生動作の第2段階)における各スイッチング素子31〜36の導通状態を示す回路図である。図2に示すマグネット電流Ioutは、高電位側電路20において電磁石コイル6から整流回路11への向きを正の値、逆向きを負の値として記載している。
(第1ステップ)励磁動作
図2および図3に示すように、交流電源10によって発生した三相の交流電源電圧が整流回路11を介してHブリッジ回路30に印加される。このとき、第1のスイッチング素子31および第4のスイッチング素子34をONにし、残りのスイッチング素子32,33,35,36をOFFにしている。定格励磁時は、交流電源10から第1のスイッチング素子31、電磁石コイル6、第4のスイッチング素子34の順に電流が流れることにより、吊り荷をマグネットに吸着することができる。このとき、図2に示すように第1のスイッチング素子31を断続的に導通させ、第4のスイッチング素子34を連続的に導通させてもよい。このように第1のスイッチング素子31のON、OFFを所定の周波数で切り換えるPWM制御を用いることにより、マグネット電圧Voutを効率よく制御することができ、マグネットの定格電流に合わせた電流制御ができる。マグネットの直径が1300mm以上等、比較的大きい場合にはマグネット電流Ioutが大きくなる傾向にあるため、第1のスイッチング素子31を断続的に導通させることが好ましい。
(第2ステップ)励磁後の回生動作の第1段階
吊り荷を釈放するために、電磁石コイル6に蓄積された電気エネルギーを抵抗素子25、容量素子15またはHブリッジ回路30側に回生するための回生動作を行う。吊り荷の釈放開始は、油圧ショベルのレバーの上部等に設けられているスイッチ、あるいは操作盤52にあるスイッチやレバー等の入力手段を用いて吸着終了信号を入力することにより行う。入力された吸着終了信号は、制御回路50に伝達され、制御回路50によって各スイッチング素子の導通状態が制御される。容量素子15を緩速充電するために、制御回路50は、上記回生動作時に電磁石コイル6とHブリッジ回路30との間、または電磁石コイル6と抵抗素子25との間で閉ループ回路を形成するように第1のスイッチング素子31〜第6のスイッチング素子36を制御することが好ましい。より好ましくは、上記回生動作時に、電磁石コイル6とHブリッジ回路30との間、および電磁石コイル6と抵抗素子25との間で閉ループ回路を形成するように第1のスイッチング素子31〜第6のスイッチング素子36を制御する。
詳細には、図4に示すように第1のスイッチング素子31、第5のスイッチング素子35をONにし、残りのスイッチング素子32,33,34,36をOFFにしている。図2に示すように、回生動作を開始すると電磁石コイル6には回生電流が流れてマグネット電圧Voutの大きさは緩やかに上昇する。また、容量素子15(コンデンサ)が電磁石コイル6に蓄積された電気エネルギーを吸収するため、コンデンサ電圧Vcは徐々に増加する。第1のスイッチング素子31をONにしているため、第1のスイッチング素子31、電磁石コイル6、第3のダイオード43、容量素子15の順に電流が流れ、電磁石コイル6とHブリッジ回路30の間で閉ループ回路が形成される。また、第5のスイッチング素子35をONにしているため、第5のスイッチング素子35、抵抗素子25、電磁石コイル6、第3のダイオード43の順にも電流が流れ、電磁石コイル6と抵抗素子25との間でも閉ループ回路が形成されている。このように回生動作の初期段階で電磁石コイル6とHブリッジ回路30との間で閉ループ回路を形成することにより、回生電流を必要以上に下げることなく電磁石コイル6に蓄積されたエネルギーを容量素子15で吸収することができる。また、電磁石コイル6と抵抗素子25の間で閉ループ回路を形成することにより、電磁石コイル6に蓄積されたエネルギーを抵抗素子25で吸収することができるため、容量素子15を過電圧から保護することができる。このため、耐圧容量が小さい傾向にある小型のコンデンサも採用することができる。
より具体的には、回生動作時に整流回路11の高電位側出力端Hに接続されている高電位側電路20において、電磁石コイル6から閉ループ回路側に向かって回生電流が流れたときに、制御回路50は、第1のスイッチング素子31を断続的に導通させ、第5のスイッチング素子35を連続的に導通させ、残りのスイッチング素子32,33,34,36を不通とすることが好ましい。このように第1のスイッチング素子31のON、OFFを所定の周波数で切り換えるPWM制御を用いることにより、マグネット電圧Voutを効率よく制御することができ、コンデンサ電圧Vcが過度に増大することを抑制できる。
上記第1ステップまたは第2ステップにおいて、第1のスイッチング素子31の断続的な導通間隔は、100Hz以上、200Hz以上、または300Hz以上であってもよく、あるいは1kHz以下、800Hz以下、または600Hz以下であってもよい。第1のスイッチング素子31の導通間隔を上記のように設定することにより、コンデンサを過電圧から保護することができる。
(第3ステップ)励磁後の回生動作の第2段階
容量素子15を過電圧から保護しながら、引き続き充電する。例えば、制御回路50が吸着終了信号の開始から所定時間が経過したと判別したときに、図5に示すように、第5のスイッチング素子35をONにし、残りのスイッチング素子をOFFにする。図2に示すように、最初、磁石コイルと抵抗素子と第2ステップで放出して残った電気エネルギーによりコンデンサ電圧Vcはピークまで増加するが、電磁石コイル6と抵抗素子25との間で閉ループ回路が形成されているため、抵抗素子25による放熱により、その後はマグネット電圧Voutと電磁石コイルの回生電流(マグネット電流Iout)は徐々に低下する。吸着終了信号開始からの経過時間に限られず、制御回路50が電磁石コイル6の回生電流や電圧が所定値になったと判別したときに第3ステップを開始してもよい。
(第4ステップ)励磁後の回生動作の第3段階
制御回路50は、第2ステップ〜第3ステップに従い、回生電圧(マグネット電圧Vout)が規定値以下となるように制御した後、回生動作時に電磁石コイル6の回生電流が所定値以下と判別したときに、電磁石コイル6とHブリッジ回路30との間で閉ループ回路を形成するように第1のスイッチング素子31〜第6のスイッチング素子36を制御することが好ましい。詳細には、図6に示すように、全てのスイッチング素子をOFFにすることで、図2に示すように容量素子15はピーク充電され、コンデンサ電圧Vcは最大になるが、マグネット電圧Voutを急激に低下させることができる。図6に示す回路状態はコンデンサに最も負荷が掛かるが、本発明では図4に示すように、回生動作の初期に電磁石コイル6に蓄積されたエネルギーを抵抗素子25で吸収しながら容量素子15を充電しているため、容量素子15への負荷を軽減することができる。
(第5ステップ)逆励磁動作の第1段階
次に、逆励磁動作を行う。例えば、電磁石コイルの回生電流が0Aであると判別したときに、図7に示すように、制御回路50によって第3のスイッチング素子33および第6のスイッチング素子36をONにし、残りのスイッチング素子をOFFする。電磁石コイル6には、定格励磁時とは逆向きの励磁電流(交流電源からの電流)と、容量素子15からの電流(コンデンサ電流)が流れる。電流は、第3のスイッチング素子33、電磁石コイル6、抵抗素子25、第6のスイッチング素子36、容量素子15の順に流れる。抵抗素子25を含む閉ループ回路を形成しているため、電磁石コイル6に急激な電流(突入電流)が流れることを抑制しつつ、容量素子15を放電することができる。
(第6ステップ)逆励磁動作の第2段階
制御回路50が、例えば逆励磁動作の開始(第5ステップの開始)から所定時間が経過したと判別したときに、図8に示すように、第2のスイッチング素子32および第3のスイッチング素子33をONにし、残りのスイッチング素子をOFFにする。電流は、第3のスイッチング素子33、電磁石コイル6、第2のスイッチング素子32の順に流れる。逆励磁動作開始(第5ステップ開始)からの経過時間に限られず、制御回路50が電磁石コイル6の励磁電流や電圧が所定値になったと判別したときに第6ステップを開始してもよい。
(第7ステップ)逆励磁後の回生動作の第1段階
逆励磁動作により電磁石コイル6に蓄積されたエネルギーを、閉ループ回路側に回生させる回生動作を行う。例えば、制御回路50が励磁電流が所定値以上と判別したときに、図9に示すように、第6のスイッチング素子36をONにし、残りのスイッチング素子をOFFにする。本発明は従来の制御システムと異なり、6つのスイッチング素子31〜36を有し、抵抗素子25を上記のように接続している。このとき、マグネット電圧Voutやマグネット電流Iout(回生電流)は徐々に減少する。これにより、励磁後だけでなく逆励磁後も電磁石コイル6に蓄積された電気エネルギーを抵抗素子25で吸収できるため、容量素子15を過電圧から好適に保護することができる。
(第8ステップ)逆励磁後の回生動作の第2段階
制御回路50が電磁石コイル6の回生電流が所定値以下と判別したときに、図10に示すように、全てのスイッチング素子31〜36をOFFにする。これにより、コンデンサがピーク値まで充電される一方、マグネット電圧Voutおよびマグネット電流Ioutが低下し、やがてマグネット電圧Voutおよびマグネット電流Ioutがそれぞれほぼ0V、0Aとなる。その結果、電磁石コイル6は消磁され、吊り荷を釈放することができる。
吸着および釈放の作業効率を高める観点では、釈放操作開始から完了までの時間、すなわち第2ステップの開始から第8ステップの完了までの時間は5秒以内であることが好ましく、より好ましくは4秒以内、さらに好ましくは3秒以内である。
1:制御システム
5:リフティングマグネット
6:電磁石コイル
10:交流電源
11:整流回路
12A〜12F:ダイオード
15:容量素子
20:高電位側電路
21:低電位側電路
25:抵抗素子
30:Hブリッジ回路
31:第1のスイッチング素子
32:第2のスイッチング素子
33:第3のスイッチング素子
34:第4のスイッチング素子
35:第5のスイッチング素子
36:第6のスイッチング素子
41:第1のダイオード
42:第2のダイオード
43:第3のダイオード
44:第4のダイオード
45:第5のダイオード
46:第6のダイオード
50:制御回路
51:バッテリー
52:操作盤

Claims (6)

  1. 交流電源と、
    前記交流電源に接続されている整流回路と、
    前記整流回路の出力端に接続されている容量素子と、
    前記整流回路の出力を、リフティングマグネットの電磁石コイルに供給し、互いに直列接続されている第1のスイッチング素子および第2のスイッチング素子と、互いに直列接続されている第3のスイッチング素子および第4のスイッチング素子と、を有するHブリッジ回路と、を有しているリフティングマグネットの制御システムであって、
    さらに、前記容量素子と前記Hブリッジ回路の間において前記容量素子に並列接続され、かつ互いに直列に接続されている第5のスイッチング素子および第6のスイッチング素子と、
    前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子の間に一方端が接続され、前記第5のスイッチング素子と前記第6のスイッチング素子の間に他方端が接続されている抵抗素子と、を有することを特徴とするシステム。
  2. さらに、前記第1のスイッチング素子〜前記第6のスイッチング素子の導通状態を制御する制御回路と、を有し、
    前記制御回路は、前記電磁石コイルに蓄積された電気エネルギーを前記抵抗素子、前記容量素子または前記Hブリッジ回路側に回生させる回生動作時に、前記電磁石コイルと前記Hブリッジ回路との間、または前記電磁石コイルと前記抵抗素子との間で閉ループ回路を形成するように前記第1のスイッチング素子〜前記第6のスイッチング素子を制御する請求項1に記載のシステム。
  3. さらに、前記第1のスイッチング素子〜前記第6のスイッチング素子の導通状態を制御する制御回路と、を有し、
    前記制御回路は、前記電磁石コイルに蓄積された電気エネルギーを前記抵抗素子、前記容量素子または前記Hブリッジ回路側に回生させる回生動作時に、前記電磁石コイルと前記Hブリッジ回路との間、および前記電磁石コイルと前記抵抗素子との間で閉ループ回路を形成するように前記第1のスイッチング素子〜前記第6のスイッチング素子を制御する請求項1に記載のシステム。
  4. 前記制御回路は、前記回生動作時に前記電磁石コイルの回生電流が所定値以下であると判別したときに、前記電磁石コイルと前記Hブリッジ回路との間で閉ループ回路を形成するように前記第1のスイッチング素子〜前記第6のスイッチング素子を制御する請求項2または3に記載のシステム。
  5. 前記回生動作時に前記整流回路の高電位側出力端に接続されている高電位側電路において、前記電磁石コイルから前記閉ループ回路側に向かって回生電流が流れたときに、前記制御回路は、前記第1のスイッチング素子を断続的に導通させ、前記第5のスイッチング素子を連続的に導通させ、残りのスイッチング素子を不通とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のシステム。
  6. 前記第1のスイッチング素子の断続的な導通間隔が100Hz以上1kHz以下である請求項5に記載のシステム。
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