JP6396355B2 - 端末所持者検知システム - Google Patents
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Description
位置指紋では、予め試験的に様々な位置に発信端末を置き、それぞれの位置からの電波を受信してその強度情報を収集し、受信装置どうしの位置関係が既知であることも利用して、発信端末の位置と受信強度の関係を求めておく。そして、実際に位置を把握したい発信端末からの電波を受信して受信強度を調べ、求めておいた関係を参照して発信端末の位置を推定する。
ここで、例えば室内向けのシステムを構築することを考えると、小型の発信端末の所持者の他にも室内に人物が存在して移動した場合、時間の経過とともにお互いの位置関係は変化する。人物の体は電波の伝搬に関しては遮蔽物として作用するため、所持者が移動しなくても、受信強度は変化する。遮蔽の様子は人物どうしの位置関係により多様であり、発信端末の位置と受信強度の関係を事前に求めておくことは困難である。
その理由は、近年、スマートフォンやタブレット端末が小型化高性能化しており、簡単な操作で大量の情報を送信できるようになっている。するとそのような端末を鞄や着衣に隠し持っていても外見からはわからず、機密情報を扱う部屋に持ち込まれると情報漏洩の危険性があり、その所持者を発見、特定することが求められるからである。
図1は、機密性が高い部屋20の模式図である。部屋20には、2人の人物が存在しており、発信端末41として、例えばスマートフォンを着衣の中に隠し持つ人物A40の他に、発信端末を所持していない人物B50が存在している。
この例における端末所持者検知システムの目的は、発信端末を所持している人物A40を検知することである。
壁面などはそれぞれ一般的な建材を用いて作られており、完全な電波吸収体ではなく、少なくともある程度の強度で電波を反射する性質を持つとする。
また図示はしないが、部屋20には適宜机や椅子、機密情報が記された書類や記録媒体などの重要物を収納する金庫やカギ付きキャビネット類が備わっているものとする。以上の部屋20の内部の構造情報は、世界座標系にて表現されて既知でありシステム主装置の記憶部に記憶されているとする。
位置検出装置200は人物A40などを検出できるよう設置されるものとするが、図1に示すように、部屋の隅に大よそ人物の腰から肩の高さに設置されるのが好適である。複数でも良い。
位置検出装置200は、レーザーレーダータイプの距離センサーにて実現できる。他にも画像処理手段を備えることとして画像センサー(カメラ)でも良いし、床面21の下の全面に圧力センサを敷き詰めて人の体重のかかり具合から位置を検出するように実現しても良い。
図2(b)に、受信装置A300〜受信装置D303について、電波の到来方向を定義する座標系を示す。同図からわかるように、当該座標系は部屋20を見下ろした図2(a)において、右横が0度、半時計方向に増えていくよう定義されている。なお、各受信装置は壁面に全く隙間が無いように設置されているのではなく、図2(a)に模式的に示しているように多少の隙間は存在するので、強度は弱いながらも、壁面方向から到来する電波も存在する。
なお、それら装置間を結ぶ通信手段は、Ethernet(登録商標)、RS232C、RS485などの規格に則った有線方式、またはWi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などを利用した無線方式によって実現すればよいので、説明は省略する。
人物モデル112は、部屋20に存在し得る人物をポリゴンモデルやサーフェースモデルなどで3次元形状を表現した情報であり、少なくとも標準的な人間の体格として身長(170cm)、身幅(60cm)を表現したモデルである。そして人物モデル113は、その体表面における電波の反射率を有している。
経路算出部125は、モデル生成部115が生成した検知モデル、記憶部110に記憶されている構造情報111や人物モデル112を適宜参照し、部屋20に存在する各人物を順次発信端末41を所持していると仮定して候補者に設定し、その近傍位置から壁面における反射、他の人による遮蔽などを考慮して電波の伝搬経路を計算する。伝搬経路の計算は、コンピューターグラフィックスの分野で周知なレイトレーシング(Ray Tracing)法に準じた方法に基づいて行う。図4を用いて説明する。
図4(a)には人物A40が発信端末41を所持している候補者と仮定して、発信端末41からその周囲に伸びる矢印を示している。この矢印は発信端末41から送信された電波が伝搬し得る経路(伝搬経路)として求めたものである。伝搬経路は発信端末41を中心に、立体的に各方向に考えられるが、本実施の形態では簡単のために図4(a)に示すように上から見下ろした平面的に伝搬経路を考えて説明する。
経路算出部125は、壁における反射の回数に上限を設けてレイの長さ、すなわち電波が伝搬し得る最大距離を求める。例えば反射の回数の最大値を5回とする。
図4(a)では、図の簡単さのためにレイは13本示しており、また各レイの最大距離までは示していない。後述する処理では、レイの角度分解能は理論値の算出に影響するので、処理速度と必要な発信端末41の位置の推定精度とのバランスを考量して決定する。例えば、3度ごとにレイを考えることとすることができる。
図4(a)では、発信端末41から伸びた各レイは、特に他の移動者による影響は無く、各壁面などで反射を予め定めた回数まで繰り返してレイを伸ばすことになる。
これに対し図4(b)では、符号401に示すレイは、人物B50の体表面にて反射し、壁面D28にて反射した後に再度人物B50に届いており、レイ401に沿って伝搬した電波はいずれの受信装置にも到達することは無いことを示している。
このように、実際に発信端末401を所持している人物の他に人物が部屋20に存在すると、その所持していない人物は受信装置へまっすぐ電波を伝搬させないことになり、いわば遮蔽物として作用する。さらに人物は当然歩行してその位置を変えるため、遮蔽の様子も時間的に変化する。
図5(a1)〜(e1)は、人物A40が発信端末41を所持しており、人物B50は所持していない場合を示した模式図である。
図5(a1)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置A300における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(b1)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置B301における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(c1)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置C302における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(d1)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置D303における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(e1)には、人物A40が発信端末41を所持しているが、その近くにいる人物B50は所持していない様子を、図2の見取り図に対応させて示している。
図5(a2)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置A300における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(b2)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置B301における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(c2)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置C302における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(d2)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置D303における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(e2)には、人物B50が発信端末51を所持しているが、その近くにいる人物A40は所持していない様子を、図2の見取り図に対応させて示している。
図5(a3)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置A300における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(b3)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置B301における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(c3)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置C302における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(d3)に、受信強度理論値算出部130が求めた受信装置D303における受信強度の理論値を角度ごとのグラフとして示している。
図5(e3)には、人物A40が発信端末41を所持し、人物B50が発信端末41を所持している様子を、図2の見取り図に対応させて示している。
そのために受信強度理論値算出部130は、空気中における電波の減衰の程度を考慮するとともに、記憶部110の構造情報111として記憶されている各壁面や天井面22、床面21の表面における材質や細かな凹凸から定まる反射率、および各人物の体表面における反射率に従い、反射のたびに減衰が生じることを考慮し、経路算出部125が算出した伝搬経路上に沿って求めた伝搬距離に応じた受信強度の理論値を電波の到来角度ごとに求める。すなわち受信強度理論値算出部130は、伝搬距離が長いほど減衰が生じて受信強度が下がり、さらに伝搬経路上にて壁面や人物の体表面などで反射が発生すると、構造情報111と人物モデル112に記憶されている反射率を読み出して、反射率が小さいほど、電波は長距離に到達しにくいとして、弱い強度で受信されるとする。
なお人物A40が発信端末41を所持し、人物B50が発信端末51を所持している場合には、図5(c3)に示すように、人物A40のみが発信端末を所持している場合の強度の理論値500(一点鎖線)と人物B50のみが発信端末を所持している場合の強度の理論値502(点線)との重ね合わせとして理論値501(実線)を求めればよい。
ここで、位置検出装置200が複数の人物を検出すると、いずれの人物が発信端末を所持しているかが不明なことはもちろん、何人が所持しているかも不明である。従って、複数の人物それぞれが発信端末を所持しているか、所持していないかの組み合わせの数だけ理論値の組み合わせを求めることになる。例えば、4人が検出された場合には、全員が発信端末を所持していない場合を除いた(2の4乗―1)種類=15種類の理論値を求める。
経路算出部125の説明の箇所で述べたように、人物は電波について遮蔽物として作用し、発信端末と受信装置の間に他の人物が存在すると、その分だけ受信装置における受信強度は低下することになる。
図6(a)には、人物A40が発信端末41を所持しており、受信装置C302と発信端末41を結んだ直線上に人物B50が存在している様子が示されている。
本来、受信装置C302にて受信されるべき電波は、レイ600とレイ601に沿って伝搬するはずであり、受信強度理論値算出部130が算出する受信強度の理論値は図6(b)の点線602に示すものになるとする。
本発明にかかる端末所持者検知システムは、理論値と実測値との比較に基づき、いずれの人物が発信端末を所持しているかを推定するが、その際複数人の場合には人どうしの遮蔽の様子を考慮して理論値を算出し実測値と比較する。さらにその理論値は、逐次最新の人どうしの遮蔽の様子を考慮して更新されるため、複数人がいても、さらに時間的に移動しても精度良く推定できる。
実測値バッファ150は、各受信装置から送信されてきた、電波の実測値を時刻情報とともに一時記憶しておくバッファである。適宜半導体メモリーや磁気ディスクで実現できるが、独立した要素ではなく、記憶部110に一定の領域を確保して、記憶部110と一体化して実現してもよい。
図5の理論値の模式図で説明すると、比較決定部160は、まず実測値バッファ150から受信装置A300の実測値を読み出し、図5(a1)、(a2)、(a3)のそれぞれとの類似の程度を表す類似度を求める。この類似度は、正規化相関にて求めればよい。
すなわち、ある1時刻についてのみ注目して説明すると図5(a1)〜(d1)を用いて求められた類似度を平均した評価値、図5(a2)〜(d2)を用いて求められた類似度を平均した評価値、図5(a3)〜(d3)を用いて求められた類似度を平均した評価値を比較し、最も評価値が高い理論値の組み合わせから所持者を決定し、その結果を出力部170に出力する。
ただし、後述するように各時刻独立に所持者を決定すると、ノイズなどの影響で各時刻ごとに結果が次々と変わるので、一定時間分の類似度を参照するのが好適である。
あるいは、発信端末の持ち込みが判定された場合には、警備センタに待機している警備員が認識可能なように監視装置上の照明装置を点灯させたり、音声にて通報するなどの処理を行ってもよい。
さらには、発信端末の所持者に対して、情報漏洩につながりかねない当該端末を持ち込まないよう説明し、部屋の外の貴重品ロッカーに収納を依頼する音声案内を流してもよい。
端末所持者検知システムの動作にあたっては、図1に示すように位置検出装置200、各受信装置、各壁面、天井面22、床面21、什器類(不図示)など、部屋20の内部構造とその反射率が記憶部110の構造情報111に設定されており、人物モデル112も設定されているとする。そして主装置の各構成要素が適宜動作可能な状態であるとして、以下説明する。
ステップS100にて、位置検出装置200は、部屋20に存在する物体、特に人物の位置を世界座標系において検出し、システム主装置100の伝搬情報算出部120に送信する。位置検出装置200を複数用いている場合には、それぞれの出力結果から、同一の人物について検出結果をまとめ、同一人物を複数人と誤検出しないようにする。
なお、物体が検出されても、それが構造情報111に記憶された物体と一致するのみの場合など、無人状態と判定できる検出結果であるときは送信しなくてもよい。あるいは、伝搬情報算出部120にて無人状態と判断して以下に述べる処理は行わないようにしてもよい。
各受信装置は、アレイアンテナを備えているとし、それぞれのアンテナにて同時に受信した上で、公知のBeamformer法、MUSIC(Multiple Signal Classification)法などを用いて到来角を測定する。それら方法については、例えば、「電子情報通信学会 知識ベース 知識の森 4群-2編-8章 8-4 到来方向推定 http://www.ieice-hbkb.org/files/04/04gun_02hen_08.pdf#page=11」に記載されている。
受信強度の実測値は、各受信装置ごとに、また到来角度ごとに所定の単位、例えばデシベル(dB)にて表された数値として記憶される。また、最新の時刻のみならず、一定分過去についても記憶しておくものとし、最新時刻の実測値が得られると、最も古い実測値を順次消去していく。本実施の形態では図8に示すように、3時刻分を記憶する。3時刻よりも長くても短くてもよい。
これはステップS100にて位置検出装置200が人物を検出してない場合には、単に無人状態であることを意味し、人物を検出している場合には、そのいずれの人物も情報漏洩に使用可能な発信端末を所持していない状態であることを意味している。
受信強度の実測値のいずれかが、いずれかの人物が発信端末を所持していると判断される値の場合(ステップS120のYesの分岐)には以下の処理を行う。
まず経路算出部125は、位置検出装置200にて検出された人物から順次、発信端末を所持している候補者として選定し、ステップS125にて生成された検知モデルを参照して、その候補者から各受信端末まで電波が伝搬し得る伝搬経路をレイトレーシング法にて求める。これは図4にて人物A40が候補者となった場合を例に説明したとおりである。
経路算出部125は、求めたそれぞれの伝搬経路情報を受信強度理論値算出部130に出力する。
図9には、人物A40が候補者の場合の受信強度の理論値が、受信装置ごとに、かつ到来角ごとに示されている。
図9では、時刻がN〜N+2について求めた理論値が示されている。これは図9(e1)、(e2)、(e3)からわかるように、発信端末41を所持している人物A40が、所持していない人物B50とすれ違うように、壁面B24に向かって移動した場合の各時刻における受信強度の理論値である。
図10では、時刻がN〜N+2について求めた理論値が示されている。これは図10(e1)、(e2)、(e3)からわかるように、発信端末51を所持している人物B50が、所持していない人物A40とすれ違うように、壁面B24から離れるように移動した場合の受信強度の理論値である。
同様に 時刻N+1について、比較決定部160は、実測値(図8(a2)〜(d2))と、人物A40のみが候補者となった場合の理論値(図9(a2)〜(d2))、人物B50のみが候補者となった場合の理論値(図10(a2)〜(d2))、人物A40と人物B50が候補者となった場合の理論値(図11(a2)〜(d2))について、受信装置ごとに類似度を求め、記憶部110の一時記憶領域(不図示)に記憶する。
同様に 時刻N+2について、比較決定部160は、実測値(図8(a3)〜(d3))と、人物A40のみが候補者となった場合の理論値(図9(a3)〜(d3))、人物B50のみが候補者となった場合の理論値(図10(a3)〜(d3))、人物A40と人物B50が候補者となった場合の理論値(図11(a3)〜(d3))について、受信装置ごとに類似度を求め、記憶部110の一時記憶領域(不図示)に記憶する。
これらの処理における実測値と理論値の類似度は、正規化相関にて求めればよい。あるいは、運用上、部屋20の中にいることができる人物の数が多くないことが仮定でき、部屋20の内部の構造が単純で理論値と実測値のピークが明瞭に求まりやすいことが期待できる場合には、それぞれの最大ピークを示した角度どうしの差を求め、各受信装置についての和を類似度としてもよい。
そこで比較決定部160は、当該商が最も大きい候補者を発信端末の所持者として決定する。
例えば、図9〜図11に示す理論値では、図8に最も近い値を各時刻において示しているのが人物A40が候補者の図9であるので、人物A40を所持者として決定して出力部170に出力する。
但し、当該商が予め設定した閾値を超えない場合には、当該決定結果を棄却するものとする。
例えば、図6(a)に示す場合、受信装置C302における受信強度は人物B50による遮蔽により低下し、実測値のS/Nの劣化が懸念される。従って受信強度理論値算出部130が算出した受信強度の理論値が低い場合には、高い値が算出されないよう類似度計算の際に重み付けをするのが好適である。図12を用いて説明する。
発信端末の持ち方とは、人物A40に対し、その近傍位置として例えば右側(図13(a))、左側(図13(b))、前側(図13(c))、後ろ側(図13(d))の4種類である。
そこで、経路算出部125は、これまでに述べてきた方法による伝搬経路に加え、図13に示すそれぞれの持ち方も考慮した伝搬経路も算出することとし、受信強度理論値算出部130は、それぞれについて受信強度の理論値を求めてもよい。この場合、発信端末の持ち方も決めることができる。
図14(a)には、時刻Nにおいて人物A40が体の左側に発信端末41を所持しており、矢印43の方向に移動しようとしている様子が示されている。
図14(b)には、時刻N+1において人物A40が体の左側に発信端末41所持している様子が示されている。
図14(c)には、時刻N+1において人物A40が体の右側に発信端末41所持している様子が示されている。
図14(d)には、時刻N+1において人物A40が体の後側に発信端末41所持している様子が示されている。
図14(e)には、時刻N+1において人物A40が体の前側に発信端末41所持している様子が示されている。
さらに、体の反対側とそれ以外とでW2の大小に差を設けても良い。すなわち、短時間では発信端末を持ち変えるにしても、体の反対側に持ち変えるのは難しいので、より小さなW2としてもよい。
さらには、複数の候補者が選択される場合、それぞれの候補者が選択された場合の伝搬経路と受信強度の理論値を利用することに代え、改めてその都度伝搬経路と受信強度の理論値を再度計算しても良い。
さらに3つ以上の受信装置を用いる場合には、各受信装置が受信できる電波の到来方向についてバリエーションを確保すべく、また前述のように所持者自身の体による遮蔽をなるべく避けるべく任意の3つを選ぶと1つの平面が定義される位置関係を満たして設置されるのが好ましい。
以上、本発明の思想の範囲を超えない様々な形態で実現できる。
41・・・発信端末
50・・・端末非所持者
200・・・位置検出装置
300・・・受信装置A
120・・・伝搬情報算出部
125・・・経路算出部
130・・・受信強度理論値算出部
160・・・比較決定部
Claims (5)
- 監視空間内に設置され当該監視空間内を移動する複数の移動者のいずれかが所持した発信端末からの電波を受信する受信装置、前記複数の移動者それぞれの位置を検出する位置検出装置およびシステム主装置からなる端末所持者検知システムであって、
前記システム主装置は、
予め、前記監視空間内の各所における電波の反射率および当該監視空間における前記受信装置の位置を含む構造情報と、前記移動者の形状を模擬し当該移動者の表面における電波の反射率を含む人物モデルを記憶しておく記憶部と、
前記位置検出装置が検出した前記複数の移動者それぞれの位置に対応して前記人物モデルを仮想的に配置して検知モデルを生成するモデル生成部と、
前記移動者の中から前記発信端末を所持していると仮定した候補者を順次選択し、前記検知モデルと前記構造情報を参照し当該候補者の前記人物モデルの近傍位置から発信された電波が前記受信装置の位置にて受信される場合の受信強度の理論値を算出する伝搬情報算出部と、
前記候補者ごとの前記理論値のうち前記受信装置にて受信された受信強度の実測値に最も類似する理論値の前記候補者に対応した前記移動者が前記発信端末を所持すると決定する比較決定部と
を有することを特徴とした端末所持者検知システム。
- 前記伝搬情報算出部は、
前記候補者の前記人物モデルの前記近傍位置を複数通り設定し、当該近傍位置ごとに当該候補者の前記理論値を算出する
ことを特徴とした請求項1に記載の端末所持者検知システム。
- 前記伝搬情報算出部は、
前記構造情報に含まれた前記監視空間内の各所および前記検知モデルに含まれた前記人物モデルにて繰り返される電波の反射を模擬して前記近傍位置から前記受信装置まで電波が伝搬し得る経路と前記理論値を算出し、
その際に、前記経路上における反射回数に上限を設けて前記理論値を算出する
ことを特徴とした請求項1または2に記載の端末所持者検知システム。
- 前記記憶部は、さらに、前記位置検出装置が検出した時刻ごとに前記各候補者の前記理論値を記憶し、
前記比較決定部は、前記記憶部に記憶されている前記理論値のうち前記実測値に最も類似する理論値の候補者を前記発信端末を所持する移動者に決定する
ことを特徴とした請求項1から3のいずれか1項に記載の端末所持者検知システム。
- 前記端末所持者検知システムは、互いに所定以上離れた前記受信装置を3以上備え、当該複数の受信装置から任意の3つを選択すると平面が一意に決まるように設置されていることを特徴とした
請求項1から4のいずれか1つに記載の端末所持者検知システム。
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JP2017181137A (ja) | 2017-10-05 |
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