JP6396177B2 - 故障検出装置、それを備えた空気調和装置、及び故障検出方法並びにプログラム - Google Patents

故障検出装置、それを備えた空気調和装置、及び故障検出方法並びにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、故障検出装置、それを備えた空気調和装置、及び故障検出方法並びにプログラムに関するものである。
例えば、インバータエアコンに用いられる圧縮機は、インバータを構成する上下対の3相分の6個の半導体素子を順次オンオフ制御させることで生成される交流電流で駆動される圧縮機モータにより、駆動されている。
ところで、圧縮機が起動不良である場合、半導体素子または圧縮機に不良が生じていることが考えられるが、どちらの不良であるか判断が付けられない場合がある。そのため、従来は、圧縮機を駆動する圧縮機モータに電力供給するインバータの出力端に、半導体素子の不良の有無をテストするためのチェッカーを接続し、半導体素子に不良が生じているか否かを判断していた。
下記特許文献1では、インバータを構成するインバータブリッジ素子のオンオフを切り替えることにより、短絡電流により検出される素子破壊と、通常V/F((Voltage/Frequency)モードにより交流電動機を駆動して検出される過負荷とを区別して表示することが記載されている。
特開昭63−99778号公報
しかしながら、従来のようにチェッカーを用いる場合には、インバータからの出力端にチェッカーを接続する配備作業や、チェッカーのメンテナンス作業が必要となり、コストがかかるという問題があった。また、素子に生じる故障は、短絡故障に限られず開放故障も含まれるが、上記特許文献1の方法では、素子に開放故障が生じている場合には、検出できず、インバータの不具合を正確に検出できないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡便に、かつ、安価にインバータの不具合を正確に検出することのできる故障検出装置、それを備えた空気調和装置、及び故障検出方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の参考例は、直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出装置であって、前記モータと前記インバータ回路とが未接続状態とされ、前記インバータ回路は、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する第1半導体素子と下アーム回路を構成する第2半導体素子とが直列接続された素子対を複数備えており、各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える駆動手段と、前記インバータ回路に流れる電流値を検出する電流検出手段と、各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びどちらか一方が前記第1所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する不具合判定手段とを具備する故障検出装置を提供する。
本発明の参考例の構成によれば、上アーム回路を構成する第1半導体素子と下アーム回路を構成する第2半導体素子とが直列に接続された素子対が複数備えられ、正負の電源線から供給された直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出装置は、各素子対において、モータはインバータ回路と未接続状態とされており、第1半導体素子及び第2半導体素子を同時に第1所定期間オン状態にすると、不具合がなければ、第1半導体素子と第2半導体素子とを通じて電流が流れるので、インバータ回路には電流が流れることが推定されるが、所望の電流値が検出されなければ不具合(例えば、開放故障または駆動手段の故障)が生じていると判定される。また、各素子対において、第1半導体素子または第2半導体素子のどちらか一方を第1所定期間オン状態にすると、不具合がなければ、モータはインバータ回路と未接続状態とされており、一方はオフ状態にされているのでインバータ回路に電流が流れないことが推定されるが、電流が検出されれば不具合(例えば、短絡故障または駆動手段の故障)が生じていると判定される。
このように、本発明の参考例によれば、インバータ回路を構成する素子対の第1半導体素子及び第2半導体素子を同時に第1所定期間オン状態、或いは一方を第1所定期間オン状態に切り替えた場合に検出されるインバータ回路の電流値に基づいて、簡便にインバータ回路の不具合有無を検出できる。また、本発明の参考例によれば、従来用いていた異常判定機器が不要となるので、異常判定機器の配備やメンテナンスが不要になり、異常判定機器の費用も不要となる。
また、第1半導体素子または第2半導体素子の1つずつをオン状態に切り換えて故障を検出する第2制御においては、不具合箇所が明確になり、確実な検査となる。
本発明の参考例は、直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出装置であって、前記モータと前記インバータ回路とが接続状態とされ、前記インバータ回路は、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する半導体素子である第1半導体素子と下アーム回路を構成する前記半導体素子である第2半導体素子とが直列に接続された素子対を複数備えており、各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える駆動手段と、前記インバータ回路に流れる電流値を検出する電流検出手段と、各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びいずれか一の前記素子対のどちらか一方の前記半導体素子が前記第1所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する不具合判定手段とを具備し、前記不具合判定手段は、いずれか一の前記素子対のどちらか一方の前記半導体素子を前記第1所定期間オン状態にしても第1所定値以上の前記電流値が検出されない場合には、前記第1所定期間より長い期間である第2所定期間オン状態にする第3制御をし、前記第3制御の結果、第2所定値以上の前記電流値が検出されれば、他の前記素子対に不具合があると判定する故障検出装置を提供する。
本発明の参考例の構成によれば、上アーム回路を構成する第1半導体素子と下アーム回路を構成する第2半導体素子とが直列に接続された素子対が複数備えられ、正負の電源線から供給された直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出装置は、各素子対において、第1半導体素子及び第2半導体素子を同時に第1所定期間オン状態にすると、不具合がなければ、第1半導体素子と第2半導体素子とを通じて電流が流れるので、インバータ回路には電流が流れることが推定されるが、所望の電流値が検出されなければ不具合(例えば、開放故障)が生じていると判定される。また、いずれか一の素子対において、第1半導体素子または第2半導体素子のどちらか一方を第1所定期間オン状態にすると、他方の半導体素子はオフ状態にされているので、不具合がなければ、インバータ回路に電流が流れないことが推定されるが、電流が検出されれば不具合(例えば、短絡故障)が生じていると判定される。
さらに、いずれか一の素子対のどちらか一方の半導体素子を第1所定期間オン状態にしたときに電流検出手段で電流が検出されなくても、第1所定期間より長い第2所定期間オン状態にした場合に第2所定値以上の電流が検出された場合には、接続されるモータのインダクタンス成分によって電流が上昇したものと推定される。その場合には、他の素子対を構成する半導体素子に電流が流れることを示すので、こうした場合には他の素子対の不具合(例えば、短絡故障)が生じていると判定できる。
このように、本発明の参考例によれば、インバータ回路を構成する素子対の第1半導体素子及び第2半導体素子を同時に第1所定期間オン状態、或いは一方を第1所定期間オン状態に切り替えた場合に検出されるインバータ回路の電流値、及び第1所定期間より長い第2所定期間オン状態に切り換えた場合に検出されるインバータ回路の電流値に基づいて、簡便にインバータ回路の不具合有無を検出できる。また、本発明の参考例によれば、従来用いていた異常判定機器が不要となるので、異常判定機器の配備やメンテナンスが不要になり、異常判定機器の費用も不要となる。
本発明の参考例の構成に示したように、インバータ回路にモータを接続したまま検査することができるので、モータ未接続のテストの場合と比較して、モータを取り外す作業が省略でき、不具合検出手順が簡便となる。
本発明は、直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出装置であって、前記モータと前記インバータ回路とが接続状態とされ、前記インバータ回路は、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する半導体素子である第1半導体素子と下アーム回路を構成する前記半導体素子である第2半導体素子とが直列に接続された素子対を複数備えており、各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える駆動手段と、前記インバータ回路に流れる電流値を検出する電流検出手段と、各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びどちらか一方が第2所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する不具合判定手段とを具備し、前記不具合判定手段は、前記電流値が第1所定値以上となるまでの期間である第2所定期間が所定時間未満であれば、オン状態にした前記半導体素子と同一前記素子対におけるオフ状態の前記半導体素子の不具合と判定し、前記第2所定期間が所定時間以上であれば、オン状態にした前記半導体素子と異なる前記素子対における前記半導体素子の不具合と判定する故障検出装置を提供する。
本発明の構成によれば、上アーム回路を構成する第1半導体素子と下アーム回路を構成する第2半導体素子とが直列に接続された素子対が複数備えられ、正負の電源線から供給された直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出装置は、各素子対において、第1半導体素子及び第2半導体素子を同時に第1所定期間オン状態にすると、モータはインバータ回路と接続状態とされており、不具合がなければ、第1半導体素子と第2半導体素子とを通じて電流が流れるので、インバータ回路には電流が流れることが推定されるが、所望の電流値が検出されなければ不具合(例えば、開放故障)が生じていると判定される。また、各素子対において、第1半導体素子または第2半導体素子のどちらか一方を第2所定期間オン状態にすると、モータはインバータ回路と接続状態とされており、不具合がなければ、一方はオフ状態にされているのでインバータ回路に電流が流れないことが推定されるが、電流が検出されれば不具合(例えば、短絡故障)が生じていると判定される。さらに、この第2所定期間が、所定値未満であれば、オン状態に制御した素子対と同じ素子対の他の半導体素子に不具合があると判定され、第2所定期間が所定値以上であれば、接続されるモータのインダクタンス成分によって徐々に電流が上昇したものと推定されるので、オン状態に制御した素子対と異なる素子対における半導体素子(すなわち、オン状態にされた半導体素子から、モータを介して接続される半導体素子)に不具合があると判定される。
このように、本発明によれば、インバータ回路を構成する素子対の第1半導体素子及び第2半導体素子を同時に第1所定期間オン状態、或いは一方を第2所定期間オン状態に切り替えた場合に検出されるインバータ回路の電流値に基づいて、簡便にインバータ回路の不具合有無を検出できる。また、本発明によれば、従来用いていた異常判定機器が不要となるので、異常判定機器の配備やメンテナンスが不要になり、異常判定機器の費用も不要となる。
また、第1半導体素子または第2半導体素子の1つずつをオン状態に切り換えて故障を検出する第2制御においては、不具合箇所が明確になり、確実な検査となる。
本発明の構成に示したように、インバータ回路にモータを接続したまま検査することができるので、モータ未接続のテストの場合と比較して、モータを取り外す作業が省略でき、不具合検出手順が簡便となる。
また、第2制御の半導体素子をオンさせる時間(第2所定期間)を指定せず、電流値を超えるまでの期間の長さに応じて、不具合箇所を判定することにより、過剰に過電流を流すことがなく、安全に不具合判定できる。
上記故障検出装置の前記不具合判定手段は、少なくともいずれか一の前記素子対において前記不具合を検出した場合に、前記インバータ回路または前記駆動手段に前記不具合があると判定してもよい。
流れるはずの電流が検出されなければ開放故障とされ、流れるべきでない電流が検出されれば短絡故障とされるが、開放故障及び短絡故障であるかどうかは、素子対を構成する第1半導体素子または第2半導体素子そのものに不具合が生じているケースに加え、第1半導体素子または第2半導体素子を駆動する駆動手段に不具合が生じているケースが考えられる。本発明によれば、インバータ回路または駆動手段のいずれかに不具合があることとして判定しているので、こうした判定がされた場合には、インバータ回路及び制御手段を交換することにより、安全側に対処でき、確実な不具合の解消に繋がる。
また、インバータ回路を構成する素子対のうち、1つでも不具合が検出されればインバータ回路は正常に動作しないので、少なくとも一の素子対で不具合が検出された場合に不具合があると判定することによって、故障検出を速やかに行うことができる。
上記故障検出装置において、前記第1所定期間は、前記インバータ回路に与えられるキャリア周波数を所定数で分割した場合の1パルス分の期間としてもよい。
キャリア周波数を所定数で分割した場合の1パルス分の極短時間で第1半導体素子及び/または第2半導体素子がオン状態にされた場合であっても、インバータ回路に流れ電流検出手段で検出される電流値は大きな値となる。これにより、1パルス分の極短時間のオン時間であっても十分に開放故障及び短絡故障を検出できる。なお、例えば、キャリア周波数を5〔kHz〕とし、1周期は200〔μ秒〕とする場合に、1パルス分の極短時間は数〔μ秒〕程度とする。
上記故障検出装置において、前記第2所定期間は、前記第1所定期間で与えられる前記1パルスを複数パルス与える期間としてもよい。
第1所定期間で与えていたパルスのパルス数を増やすことで簡便に第2所定期間に調整できる。
上記故障検出装置において、前記第2所定期間は、前記第1所定期間で与えられる前記1パルスの期間より長くした1パルスで与えられる期間としてもよい。
パルスの長さを長くする調整をすることで、簡便に第2所定期間を調整できる。
上記故障検出装置の前記インバータ回路は、不具合判定を行うテストモードと、前記不具合判定を行わない通常モードとが切り替え可能とされており、
前記不具合判定手段は、前記テストモードが選択された場合のみ有効とされてもよい。
不具合判定は、通常モードでは行なわず、テストモードが選択された場合のみ有効とされるので、不必要に故障検出手順が行われることがない。
上記故障検出装置において、前記第1制御によって検出される不具合を開放故障とし、前記第2制御によって検出される不具合を短絡故障とし、前記短絡故障よりも先に前記開放故障を検査することとしてもよい。
第1半導体素子及び第2半導体素子を同時にオン状態にする開放故障を検出する手順を短絡故障の検出する手順より先に行う方が、故障有無の切り分けを簡便にすることができる。
本発明は、上記いずれかに記載のインバータ回路の故障検出装置と、上アーム回路及び下アーム回路の直列回路を内蔵した素子対が複数設けられ、かつ、各前記素子対は、前記上アーム回路を構成する第1半導体素子と、前記下アーム回路を構成する第2半導体素子とを備えるインバータ回路と前記インバータ回路の負荷であり、空気調和装置の圧縮機を駆動するモータと、を具備する空気調和装置を提供する。
本発明の参考例は、直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出方法であって、前記モータと前記インバータ回路とが未接続状態とされ、前記インバータ回路は、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する第1半導体素子と下アーム回路を構成する第2半導体素子とが直列接続された素子対を複数備えており、各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える第1過程と、前記インバータ回路に流れる電流値を検出する第2過程と、各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びどちらか一方が前記第1所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する第3過程とを具備する故障検出方法を提供する。
本発明の参考例は、直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出プログラムであって、前記モータと前記インバータ回路とが未接続状態とされ、各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える第1処理と、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する第1半導体素子と下アーム回路を構成する第2半導体素子とが直列接続された素子対を複数備えているインバータ回路に流れる電流値を検出する第2処理と、各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びどちらか一方が前記第1所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する第3処理とをコンピュータに実行させるための故障検出プログラムを提供する。
本発明の参考例は、直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出方法であって、前記モータと前記インバータ回路とが接続状態とされ、前記インバータ回路は、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する半導体素子である第1半導体素子と下アーム回路を構成する前記半導体素子である第2半導体素子とが直列に接続された素子対を複数備えており、各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える第1過程と、前記インバータ回路に流れる電流値を検出する第2過程と、各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びいずれか一の前記素子対のどちらか一方の前記半導体素子が前記第1所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する第3過程とを有し、前記第3過程は、いずれか一の前記素子対のどちらか一方の前記半導体素子を前記第1所定期間オン状態にしても第1所定値以上の前記電流値が検出されない場合には、前記第1所定期間より長い期間である第2所定期間オン状態にする第3制御をし、前記第3制御の結果、第2所定値以上の前記電流値が検出されれば、他の前記素子対に不具合があると判定する故障検出方法を提供する。
本発明の参考例は、直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出プログラムであって、前記モータと前記インバータ回路とが接続状態とされ、前記インバータ回路は、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する半導体素子である第1半導体素子と下アーム回路を構成する前記半導体素子である第2半導体素子とが直列に接続された素子対を複数備えており、各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える第1処理と、前記インバータ回路に流れる電流値を検出する第2処理と、各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びいずれか一の前記素子対のどちらか一方の前記半導体素子が前記第1所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する第3処理とをコンピュータに実行させ、前記第3処理は、いずれか一の前記素子対のどちらか一方の前記半導体素子を前記第1所定期間オン状態にしても第1所定値以上の前記電流値が検出されない場合には、前記第1所定期間より長い期間である第2所定期間オン状態にする第3制御をし、前記第3制御の結果、第2所定値以上の前記電流値が検出されれば、他の前記素子対に不具合があると判定する故障検出プログラムを提供する。
本発明は、直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出方法であって、前記モータと前記インバータ回路とが接続状態とされ、前記インバータ回路は、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する半導体素子である第1半導体素子と下アーム回路を構成する半導体素子である第2半導体素子とが直列に接続された素子対を複数備えており、各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える第1過程と、前記インバータ回路に流れる電流値を検出する第2過程と、各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びどちらか一方が第2所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する第3過程とを具備し、前記第3過程は、前記電流値が第1所定値以上となるまでの期間である第2所定期間が所定時間未満であれば、オン状態にした前記半導体素子と同一前記素子対におけるオフ状態の前記半導体素子の不具合と判定し、前記第2所定期間が所定時間以上であれば、オン状態にした前記半導体素子と異なる前記素子対における前記半導体素子の不具合と判定する故障検出方法を提供する。
本発明は、直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出プログラムであって、前記モータと前記インバータ回路とが接続状態とされ、各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える第1処理と、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する半導体素子である第1半導体素子と下アーム回路を構成する半導体素子である第2半導体素子とが直列に接続された素子対を複数備えているインバータ回路に流れる電流値を検出する第2処理と、各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びどちらか一方が第2所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する第3処理とをコンピュータに実行させ、前記第3処理は、前記電流値が第1所定値以上となるまでの期間である第2所定期間が所定時間未満であれば、オン状態にした前記半導体素子と同一前記素子対におけるオフ状態の前記半導体素子の不具合と判定し、前記第2所定期間が所定時間以上であれば、オン状態にした前記半導体素子と異なる前記素子対における前記半導体素子の不具合と判定するための故障検出プログラムを提供する。
本発明は、簡便に且つ安価にインバータの不具合を検出できるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る空気調和装置の概略構成である。 本発明の第1の実施形態に係るインバータ装置の概略構成を示した回路図の一例である。 本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路のスイッチング素子に与えるパルス波形の一例の図である。 本発明の第1の実施形態に係るインバータ回路のスイッチング素子にパルスを与えた場合に検出される時間と電流の関係を示した図の一例を示している。 本発明の第1の実施形態に係るインバータ制御装置の動作フローである。 図3の動作フローの続きである。 図3及び図4の動作フローの続きである。 本発明の第2の実施形態に係る第3制御において、スイッチング素子を第2所定期間オン状態にする場合のパルス波形の例である。 本発明の第2の実施形態に係る第3制御において、スイッチング素子を第2所定期間オン状態にした場合の時間と電流値との関係の一例である。 本発明の第2の実施形態に係るインバータ制御装置の動作フローである。 図10の動作フローの続きである。 本発明の第3の実施形態に係る第3制御において、スイッチング素子のオン状態の期間に応じて、判定結果を異ならせる動作フローである。
以下に、本発明に係る故障検出装置、それを備えた空気調和装置、及び故障検出方法並びにプログラムの実施形態について、図面を参照して説明する。
以下では、本発明の故障検出装置を、空気調和装置の圧縮機モータを駆動するインバータ回路を制御するインバータ制御装置に適用した場合の各実施形態について説明する。なお、本発明の故障検出装置によって制御されるインバータ回路の適用先は、空気調和装置の圧縮機モータに限られず、交流電源からの交流電力を直流電力に変換して用いるような装置に対して広く適用可能である。
〔第1の実施形態〕
図1には、本発明の第1の実施形態に係る空気調和装置100の概略構成図が示されている。空気調和装置100は、室外機20と、少なくとも1台以上の室内機30と、室内機30に接続されているリモコン40とを備えて構成されている。室外機20と室内機30は、図示省略の冷媒配管を介して接続されているとともに、室外機20と室内機30およびリモコン40は、それぞれ通信線を介して接続されている。
室内機30は、室内の天井等に設置され、冷媒配管及び電気配線を介して屋外の適所に設置された室外機20と接続されて用いられる。また、室内機30は、吸込口から空気を吸い込み、DCファンモータにより駆動されるファンによって吹出口に送り出す。
室外機20は、室内機30に設けられる熱交換器(図示略)と共に冷凍サイクルを構成し、空気調和装置100に供給する冷媒の調整機能を担うものである。また、室外機20は、インバータ回路3と、圧縮機モータ4と、電流センサ6と、表示部8とを備えるとともに、インバータ回路3の制御、インバータの不具合判定(故障検出)及び不具合の判定結果を通知するインバータ制御装置(故障検出装置を含む)2を備えている。
表示部8は、例えば、室外機20の基板上のLEDや、7セグメントLEDであり、不具合があると判定された場合(詳細は後述する)は、インバータ制御装置2からの指令により、インバータ回路3または駆動部(詳細は後述する)21に不具合がある旨を表示する。
なお、不具合の情報は通信線を介して、室内機30に設けられる表示部31及びリモコン40の表示部46に送信されることで、表示部31及び表示部46においても表示可能とされている。
リモコン40は、異常表示部等を含む表示部46や空気調和装置100の操作や異常表示消去をする操作部47等を備えている。
図2は、本実施形態に係るインバータ回路3の概略構成を示した回路図である。
本実施形態に係るインバータ回路3は、入力端子P、Nを介して入力される直流電力をインバータ回路3において3相交流電力に変換して、圧縮機モータ(モータ)4に供給する。なお、本実施形態では、3相交流電圧により駆動される圧縮機モータ4を駆動対象としているため、インバータ回路3の出力は3相となっているが、これに限られず、2相の出力を供給する構成とされていてもよい。
インバータ回路3には、直流母線(電源線)Lを通じて直流電圧が供給される。
インバータ回路3は、直流電力が供給される正(P)側と負(N)側の直流母線Lと接続され、U相、V相、W相の各相に対応して設けられた上アーム回路を構成する第1スイッチング素子(第1半導体素子)U1,V1,W1と、下アーム回路を構成する第2スイッチング素子(第2半導体素子)U2,V2,W2とが直列接続された半導体モジュール(素子対)5u,5v,5wを3つ備えている。以下、特に明記しない場合には、半導体モジュールを半導体モジュール5として示す。
なお、本実施形態においては、素子対5u,5v,5wをそれぞれ半導体モジュールとし、半導体モジュールを複数備えてインバータ回路3を構成することとして説明しているが、これに限定されない。例えば、素子対5u,5v,5wが1つのパッケージとなった半導体モジュールを備えてインバータ回路3を構成していてもよく、その場合には、以下の「半導体モジュール」との記載を「素子対(第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とが直列接続されたスイッチング素子対)」と読み替える。第2の実施形態及び第3の実施形態についても同様である。
インバータ回路3は、直流電圧から3相交流電圧を生成し、生成した3相交流電圧を圧縮機モータ4に供給する。これらのスイッチング素子が駆動部21(後述する)により制御されることにより、圧縮機モータ4に供給される3相交流電圧(インバータ出力)が制御される。
電流センサ6は、直流母線Lを流れる直流電流Idcを検出し、検出された直流電流Idcをインバータ制御装置2に出力する。ここで、電流センサ6の一例としては、シャント抵抗が挙げられる。なお、図1では、電流センサ6を直流電源の負極側に設けているが、正極側に設けることとしてもよい。
インバータ制御装置2は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)であり、以下に記載する各処理を実行するためのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体を有しており、CPUがこの記録媒体に記録されたプログラムをRAM等の主記憶装置に読み出して実行することにより、以下の各処理が実現される。コンピュータ読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等が挙げられる。
インバータ制御装置2は、圧縮機モータ4の回転数を、上位の制御装置(図示略)から与えられる回転数指令ωに一致させるようなPWM信号を相毎に生成し、インバータ回路3に与える。また、インバータ制御装置2は、インバータ回路3またはインバータ回路3を駆動する駆動部21に不具合があるか否かを判定して、判定結果を出力する。
具体的には、インバータ制御装置2は、駆動部(駆動手段)21と、電流検出部(電流検出手段)22と、不具合判定部(不具合判定手段)23と、切替部24とを備えている。
なお、図2においては、インバータ回路3と圧縮機モータ4が接続される図を例示しているが、本第1の実施形態のインバータ制御装置2において不具合検出(故障検出)をする場合には、インバータ回路3と圧縮機モータ4とは非接続状態とされる。
駆動部21は、各第1スイッチング素子U1,V1,W1及び各第2スイッチング素子U2,V2,W2のオンオフ状態を切り替える。
具体的には、駆動部21は、不具合の有無を判定する場合に、各半導体モジュール5において、第1スイッチング素子U1,V1,W1及び第2スイッチング素子U2,V2,W2を、同時に第1所定期間オン状態に制御する第1制御と、各半導体モジュール5において、上アーム回路(第1スイッチング素子U1,V1,W1)及び下アーム回路(第2スイッチング素子U2,V2,W2)のどちらか一方を第1所定期間オン状態に制御する第2制御とを行う。
電流検出部22は、インバータ回路3に流れる電流値を検出する。具体的には、電流センサ6から電流値の情報を取得して、電流値を検出し、検出結果を不具合判定部23に出力する。
不具合判定部23は、各半導体モジュール5において、第1スイッチング素子U1,V1,W1及び第2スイッチング素子U2,V2,W2が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びどちらか一方が第1所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される電流値に基づいて、不具合の有無を判定する。また、不具合判定部23は、不具合と判定される基準となる所定の電流値(過電流)の情報を有しており、第1制御及び第2制御によって検出された電流値が過電流であるか否かに応じて、不具合があるか否かを判定する。
なお、不具合判定部23は、少なくともいずれか一の半導体モジュール5において不具合を検出した場合に、インバータ回路3または駆動部21に不具合があると判定する。
これは、流れるはずの電流が検出されなければ開放故障とされ、流れるべきでない電流が検出されれば短絡故障とされるが、開放故障及び短絡故障であるかどうかは、半導体モジュールを構成する第1スイッチング素子U1,V1,W1または第2スイッチング素子U2,V2,W2の素子そのものに不具合が生じているケースに加え、第1スイッチング素子U1,V1,W1または第2スイッチング素子U2,V2,W2を駆動する駆動部21に不具合が生じているケースが考えられるためである。
そのため、本実施形態では、インバータ回路3または駆動部21のいずれかに不具合があることとして判定するので、不具合があると判定された場合には、インバータ回路3及び駆動部21の両方を交換すれば、安全側に対処でき、確実な不具合の解消に繋がる。また、インバータ回路3を構成する半導体モジュール5のうち、1つでも不具合が検出されればインバータ回路3は正常に動作しないので、少なくとも一の半導体モジュール5で不具合が検出された場合に不具合があると判定することによって、故障検出を速やかに行うことができる。
ここで、第1所定期間は、インバータ回路3に与えられるキャリア周波数を所定数で分割した場合の1パルス分の期間とする。
図3は、駆動部21によって第1スイッチング素子U1,V1,W1及び第2スイッチング素子U2,V2,W2をオン状態にする場合に、各スイッチング素子(第1スイッチング素子U1,V1,W1及び第2スイッチング素子U2,V2,W2)に与えるパルスの一例を示している。図3に示されるように、第1所定期間は、キャリア周波数を所定数で分割した場合の1パルス分の期間とする。例えば、キャリア周波数が5〔kHz〕とし、1周期が200〔μ秒〕とした場合には、第1所定期間は数〔μ秒〕程度とする。
また、第1所定期間が数〔μ秒〕程度であっても、各スイッチング素子のオンオフ制御によってインバータ回路3に流れる電流(すなわち、電流センサ6で検出される電流値)は、図4に示されるように、極短時間であっても急峻な電流変化が得られる程度の電流が流れる。
ここで、不具合判定部23による不具合の判定について説明する。
本実施形態においては、半導体モジュール5毎にそれぞれ第1制御及び第2制御を行う。ここでは、第一に半導体モジュール5uに対して第1制御及び第2制御を行い、続いて半導体モジュール5v、半導体モジュール5wの順にそれぞれ第1制御及び第2制御を行うこととする。
第1制御により第1スイッチング素子U1及び第2スイッチング素子U2が同時に第1所定期間オン状態にされた場合に、通常動作(つまり、不具合が生じていない)であれば、電流センサ6で所定の電流値(例えば、図4)が計測されると推定される。これに対し、第1制御により第1スイッチング素子U1及び第2スイッチング素子U2が同時に第1所定期間オン状態にされた場合であっても、電流センサ6で所定の電流値が計測されない場合には、第1スイッチング素子U1または第2スイッチング素子U2の少なくとも一方に開放故障(オープン破壊)が生じている、或いは、U相を駆動する駆動部21に不具合が生じていると判定される。
また、第2制御により第1スイッチング素子U1(または第2スイッチング素子U2)を第1所定期間オン状態にされた場合、他方の第2スイッチング素子U2(または第1スイッチング素子U1)はオフ状態にされているので、通常動作(つまり、不具合が生じていない)であれば、電流センサ6で電流値は計測されないことが推定される。これに対し、第2制御により第1スイッチング素子U1(または第2スイッチング素子U2)が第1所定期間オン状態にされた場合に、電流センサ6で図4に示すような電流値が計測された場合には、他方の第2スイッチング素子U2(または第1スイッチング素子U1)に短絡故障(短絡破壊)が生じている、或いは、U相を駆動する駆動部21に不具合が生じていることと判定される。
こうして、U相に対して第1制御及び第2制御を行い、不具合が生じていると判定された場合には、判定処理を終了して、現在のインバータ回路3及び駆動部21に不具合があることとして、判定する。
U相に対する第1制御及び第2制御で不具合が検出されない場合には、続いてV相について同様に第1制御及び第2制御を行い、V相においても不具合が検出されない場合にはW相について同様に第1制御及び第2制御を行う。
なお、インバータ制御装置2は、不具合判定を行う「テストモード」と、不具合判定を行わない「通常モード」とを有しており、切替部24によって「テストモード」と「通常モード」とが切り替え可能とされている。なお、テストモードが選択される場合には、不具合判定用のテストプログラムのみが稼働するようにしている。
切替部24は、例えば、室外機20に設けられるスイッチとし、管理者によってスイッチが押下されることによってテストモードと通常モードとが切り替えられてもよいし、リモコン40の操作部47においてテストモードを起動するためのボタン押下(例えば、通常モードでは使わない組み合わせでボタンを押下する等)によってテストモードと通常モードとが切り替えられてもよい。
不具合判定部23による不具合の判定は、切替部24によって「テストモード」が選択された場合のみ有効とされることにより、通常の空調運転の際に、不必要に短絡電流を流すことがなく、安全である。
以下に本実施形態に係るインバータ制御装置2の作用について図5から図7を用いて説明する。
管理者により、インバータ回路3の不具合判定を行うテストモードが選択されると、インバータ制御装置2において、不具合判定を行うための制御プログラムが読み出される。
U相の第1スイッチング素子U1及び第2スイッチング素子U2が第1所定期間オン状態に制御される(図5のステップSA1)。過電流が検出されたか否かが判定され(図5のステップSA2)、過電流が検出されなかった場合には、第1スイッチング素子U1または第2スイッチング素子U2が開放故障している、或いは、第1スイッチング素子U1または第2スイッチング素子U2を駆動させる駆動部21が不良であると判定し(図5のステップSA3)、本処理を終了する。
図5のステップSA2において、過電流が検出された場合には、第1スイッチング素子U1及び第2スイッチング素子U2をオフ状態にし(図5のステップSA4)、続いて、V相の第1スイッチング素子V1及び第2スイッチング素子V2が第1所定期間オン状態にされる(図5のステップSA5)。過電流が検出されたか否かが判定され(図5のステップSA6)、過電流が検出されなかった場合には、第1スイッチング素子V1または第2スイッチング素子V2が開放故障している、或いは、第1スイッチング素子V1または第2スイッチング素子V2を駆動させる駆動部21が不良であると判定し(図5のステップSA7)、本処理を終了する。
図5のステップSA6において、過電流が検出された場合には、第1スイッチング素子V1及び第2スイッチング素子V2をオフ状態にし(図5のステップSA8)、続いてW相の第1スイッチング素子W1及び第2スイッチング素子W2が第1所定期間オン状態にされる(図5のステップSA9)。過電流が検出されたか否かが判定され(図5のステップSA10)、過電流が検出されなかった場合には、第1スイッチング素子W1または第2スイッチング素子W2が開放故障している、或いは、第1スイッチング素子W1または第2スイッチング素子W2を駆動させる駆動部21が不良であると判定し(図5のステップSA11)、本処理を終了する。
図5のステップSA10において、過電流が検出された場合には、第1スイッチング素子W1及び第2スイッチング素子W2をオフ状態にし、第1制御を終了し(図5のステップSA12)、続いて第2制御としてU相から判定を進める(図6に進む)。
本実施形態に係る第2制御では、第2スイッチング素子のオン制御より先に第1スイッチング素子をオン制御しているが、第1スイッチング素子のオン制御より先に第2スイッチング素子のオン制御することとしてもよい。
U相の第1スイッチング素子U1を第1所定期間オン状態にし、第2スイッチング素子U2はオフ状態のままとする(図6のステップSA13)。過電流が検出されたか否かが判定され(図6のステップSA14)、過電流が検出された場合には、第1スイッチング素子U1をオフ状態にし(図6のステップSA15)、同相の他のスイッチング素子、即ち、第2スイッチング素子U2が短絡故障、或いは第2スイッチング素子U2を駆動する駆動部21が不良であると判定し(図6のステップSA16)、本処理を終了する。
図6のステップSA14において、過電流が検出されない場合には、第1スイッチング素子U1をオフ状態にし、続いて、第2スイッチング素子U2を第1所定期間オン状態にする(図6のステップSA17)。過電流が検出されたか否かが判定され(図6のステップSA18)、過電流が検出された場合には、第2スイッチング素子U2をオフ状態にし(図6のステップSA19)、他方のスイッチング素子、即ち、第1スイッチング素子U1が短絡故障、或いは第1スイッチング素子U1を駆動する駆動部21が不良であると判定し(図6のステップSA20)、本処理を終了する。
図6のステップSA18で過電流が検出されない場合には、第2スイッチング素子U2がオフ状態にされ、続いてV相の第1スイッチング素子V1が第1所定期間オン状態にされる(図6のステップSA21)。過電流が検出されるか否かが判定され(図6のステップSA22)、過電流が検出された場合には、第1スイッチング素子V1をオフ状態にし(図6のステップSA23)、同相で他方のスイッチング素子、即ち、第2スイッチング素子V2が短絡故障、或いは第2スイッチング素子V2を駆動する駆動部21が不良であると判定し(図6のステップSA24)、本処理を終了する。
図6のステップSA22において、過電流が発生していない場合には、第1スイッチング素子V1をオフ状態にし、続いて第2スイッチング素子V2を第1所定期間オン状態にする(図6のステップSA25)。
過電流が検出されたか否かが判定され(図7のステップSA26)、過電流が検出された場合には、第2スイッチング素子V2をオフ状態にし(図7のステップSA27)、同相で他方のスイッチング素子、即ち第1スイッチング素子V1が短絡故障、或いは、第1スイッチング素子V1を駆動する駆動部21が不良であると判定し(図7のステップSA28)、本処理を終了する。
図7のステップSA26で過電流が検出されない場合には、第2スイッチング素子V2をオフ状態にし、続いてW相の第1スイッチング素子W1を第1所定期間オン状態にする(図7のステップSA29)。過電流が検出されるか否かが判定され(図7のステップSA30)、過電流が検出された場合には、第1スイッチング素子W1がオフ状態にされ(図7のステップSA31)、同相で他方のスイッチング素子、即ち、第2スイッチング素子W2が短絡故障している、或いは第2スイッチング素子W2を駆動する駆動部21が不良であると判定し(図7のステップSA32)、本処理を終了する。
図7のステップSA30で過電流が検出されない場合には、第1スイッチング素子W1をオフ状態にし、第2スイッチング素子W2を第1所定期間オン状態にする(図7のステップSA33)。過電流が検出されたか否かが判定され(図7のステップSA34)、過電流が検出された場合には、第2スイッチング素子W2をオフ状態にし(図7のステップSA35)、同相で他方のスイッチング素子、即ち、第1スイッチング素子W1が短絡故障している、或いは、第1スイッチング素子W1を駆動する駆動部21が不良であると判定し(図7のステップSA36)、本処理を終了する。
なお、図7のステップSA34において、過電流が検出されなかった場合には、インバータ回路3は正常であると判定し、本処理を終了する(図7のステップSA37)。
判定結果は、室外機20の基板上のLED,7セグメントLED等の表示部8で不具合(故障)表示するようにしてもよいし、通信を介して室内機30に不具合(故障)の情報を送信して表示部31上で表示させてもよいし、通信を介してリモコン40に不具合(故障)の情報を送信して表示部46上で表示させてもよい。
これにより、室外機20、室内機30、及びリモコン40のいずれかを確認することにより、管理者が不具合の有無を速やかに把握できる。
以上説明してきたように、本実施形態に係るインバータ制御装置2、それを備えた空気調和装置100、及び故障検出方法並びにプログラムによれば、各半導体モジュール5において、第1制御をすると、不具合がなければ、第1スイッチング素子U1,V1,W1と第2スイッチング素子U2,V2,W2とを通じて電流が流れるので、インバータ回路3には電流が流れることが推定されるが、所望の電流値が検出されなければ不具合(例えば、開放故障または駆動部21の故障)が生じていると判定される。また、各半導体モジュール5において、第2制御をすると、圧縮機モータ4はインバータ回路3と未接続状態とされており、不具合がなければ、一方のスイッチング素子がオフ状態にされているので、インバータ回路3に電流が流れないことが推定されるが、電流が検出されれば不具合(例えば、短絡故障または駆動部21の故障)が生じていると判定される。
このように、本実施形態によれば、第1制御または第2制御を行った場合に検出されるインバータ回路3の電流値に基づいて、簡便にインバータ回路3の不具合有無を検出できる。また、本実施形態によれば、従来用いていた異常判定機器が不要となるので、異常判定機器の配備やメンテナンスが不要になり、異常判定機器の費用も不要となる。
また、第1スイッチング素子U1,V1,W1または第2スイッチング素子U2,V2,W2の1つずつをオン状態に切り換えて故障を検出する第2制御においては、不具合箇所が明確になり、確実な検査を行うことができる。
なお、第2制御より第1制御を先に行う方が、不具合(故障)有無の切り分けを簡便にすることができるので、本実施形態においては、第2制御よりも先に第1制御を行っている。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について図1、図2及び図8から図11を用いて説明する。本実施形態は、インバータ制御装置2において故障検出をするにあたり、インバータ回路3と圧縮機モータ4とが接続状態とされている点と第3制御を行う点で、上述した第1の実施形態と異なる。以下、本実施形態について、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
本第2の実施形態においては、インバータ制御装置2において故障検出をするにあたり、インバータ回路3と圧縮機モータ4とは接続状態とされている。
不具合判定部23は、各半導体モジュール5u,5v,5wにおいて、第1スイッチング素子U1,V1,W1及び第2スイッチング素子U2,V2,W2が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びいずれか一の半導体モジュール5u,5v,5wの上アーム下アームどちらか一方のスイッチング素子が第1所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される電流値に基づいて、不具合の有無を判定する。
また、不具合判定部23は、いずれか一の半導体モジュール5u,5v,5wの上アーム下アームどちらか一方のスイッチング素子を第1所定期間オン状態にしても第1所定値以上の電流値が検出されない場合には、第1所定期間より長い期間である第2所定期間オン状態にする第3制御をし、第3制御の結果、第2所定値以上の電流値が検出されれば、他の半導体モジュール5u,5v,5wの(オン状態にしたスイッチング素子のアームとは逆側の)スイッチング素子に不具合があると判定する。
ここで、第1所定期間は、インバータ回路3に与えられるキャリア周波数を所定数で分割した場合の1パルス分の期間とし、第2所定期間は、1パルス分の期間を第1所定期間より長く設定する(図8参照)。
なお、本実施形態においては、第2所定期間は、1パルス分の期間を第1所定期間より長く設定することとして説明するが、これに限定されず、例えば、第1所定期間で与えられる1パルスを複数パルス(例えば、10パルス)与え、第2所定期間としてもよい。
図9には、第3制御において、第2所定期間スイッチング素子をオン状態にした場合に得られる時間と電流値との関係の一例が示されている。
上述したように、第3制御をする場合には、各相と圧縮機モータ4とが図2に示されるように接続状態にされているので、例えば、U相の第2スイッチング素子U2をオフ状態にし、第1スイッチング素子U1を第2所定期間オン状態にした場合に、正常動作(つまり、不具合がない)の場合には電流センサ6による電流値は検出されないが、圧縮機モータ4を介して接続される他相(例えば、V相、W相)に短絡故障が生じている場合には、電流センサ6によって電流値が検出される。このとき、圧縮機モータ4を通して電流が流れると、インダクタンス成分等の影響によって、電流センサ6から検出される電流値は徐々に上昇する(図9参照)。
このように、第3制御の場合に検出される電流値の時間変化は、第1制御及び第2制御と比較して緩やかになるので、第3制御における電流値の時間変化に基づいて過電流か否かを判定する場合には、この点を勘案するとよい。なお、第3制御における電流値の時間変化(つまり、時間に対する電流値の傾き)は、インバータ回路3に接続されるモータに応じて制御チューニングする必要がある。
以下に本実施形態に係るインバータ制御装置2の作用について図2から図10及び図11を用いて説明する。なお、本実施形態における第1制御は、第1の実施形態と同様であるため(図5参照)、説明を省略し、本実施形態の第2制御の開始から説明をする。
第1制御で不具合がないと判定されると(図5参照)、図10に進み、U相の第1スイッチング素子U1を第1所定期間オン状態にする(図10のステップSB1)。過電流が検出されたか否かが判定され(図10のステップSB2)過電流が検出された場合には第1スイッチング素子U1をオフ状態にし(図10のステップSB3)、同相の他方のスイッチング素子、即ち第2スイッチング素子U2が短絡故障している、或いは第2スイッチング素子U2を駆動させる駆動部21が不良であると判定され(図10のステップSB4)、本処理を終了する。
図10のステップSB2において、過電流が検出されない場合には、第1スイッチング素子U1を一旦オフ状態にし、第1スイッチング素子U1を第2所定期間オン状態にする(図10のステップSB5)。第2所定期間オン状態にすることにより過電流が検出されたか否かが判定され(図10のステップSB6)、過電流が検出された場合には、第1スイッチング素子U1をオフ状態にし(図10のステップSB7)、他相かつ他アームのスイッチング素子、即ち、圧縮機モータ4を介して接続状態にされるV相の第2スイッチング素子V2またはW相の第2スイッチング素子W2が短絡故障している、或いは、V相の第2スイッチング素子V2またはW相の第2スイッチング素子W2を駆動する駆動部21が不良であると判定される(図10のステップSB8)。
図10のステップSB6において、過電流が検出されない場合には、第1スイッチング素子U1をオフ状態にし、第2スイッチング素子U2を第1所定期間オン状態にする(図10のステップSB9)。過電流が検出されるか否かが判定され(図11のステップSB10)、過電流が検出された場合には、第2スイッチング素子U2をオフ状態にし(図11のステップSB11)、同相で他方のスイッチング素子、即ち、第1スイッチング素子U1が短絡故障している或いは第1スイッチング素子U1を駆動する駆動部21が不良であると判定される(図11のステップSB12)。
図11のステップSB10において、過電流が検出されない場合には、第2スイッチング素子U2を一旦オフ状態にし、その後第2スイッチング素子U2の第2所定期間オン状態にする(図11のステップSB13)。過電流が検出されたか否かが判定され(図11のステップSB14)、過電流が検出された場合には、第2スイッチング素子U2をオフ状態にし(図11のステップSB15)、他相の第1スイッチング素子V1または第1スイッチング素子W1が短絡故障している、或いは他相の第1スイッチング素子V1または第1スイッチング素子W1を駆動する駆動部21が不良であると判定される(図11のステップSB16)。
なお、図11のステップSB14において、過電流が検出されない場合には、インバータ回路3は正常であると判定され(図11のステップSB17)、本処理を終了する。
以上説明してきたように、本実施形態に係るインバータ制御装置2、それを備えた空気調和装置100、及び故障検出方法並びにプログラムによれば、第1スイッチング素子U1,V1,W1と第2スイッチング素子U2,V2,W2とが直列に接続された半導体モジュール5が複数備えられ、正負の直流母線Lから供給された直流電力を交流電力に変換して圧縮機モータ4に電力供給するインバータ回路3のインバータ制御装置2は各半導体モジュール5において、第1制御をすると不具合がなければ、第1スイッチング素子U1,V1,W1と第2スイッチング素子U2,V2,W2とを通じて電流が流れるので、インバータ回路3には電流が流れることが推定されるが、所望の電流値が検出されなければ不具合(例えば、開放故障)が生じていると判定される。
また、各半導体モジュール5において、第2制御をすると、同相の他方のスイッチング素子はオフ状態にされているので、不具合がなければ、インバータ回路3に電流が流れないことが推定されるが、電流が検出されれば不具合(例えば、短絡故障)が生じていると判定される。
さらに、第2制御によって電流が検出されなくても、第3制御によって電流が検出されると、他相の半導体モジュール5を構成するスイッチング素子に電流が流れることを示すので、こうした場合には他の半導体モジュール5を構成するスイッチング素子に不具合(例えば、短絡故障)が含まれると判定される。なお、このとき検出される電流は、接続される圧縮機モータ4のインダクタンス成分等の影響により、第1制御及び第2制御より緩やかな変化率となる。
このように、本実施形態によれば、インバータ回路3を構成する半導体モジュール5を第1制御、第2制御、及び第3制御し、インバータ回路3に流れる電流値に基づいて、簡便にインバータ回路3の不具合有無を検出できる。
本実施形態の構成では、インバータ回路3に圧縮機モータ4を接続したまま検査することができるので、第1の実施形態で示される圧縮機モータ4を未接続として検査する場合と比較して、圧縮機モータ4を取り外す作業が省略でき、不具合検出手順が簡便となる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について図1、図2及び図11を用いて説明する。本実施形態に係るインバータ制御装置2は、第2制御において、スイッチング素子をオン状態にする場合のパルスのオン期間を指定せず、過電流が検出された場合に過電流が検出された期間の長さに応じて不具合箇所の判定を異ならせる点で、上述した第1の実施形態、第2の実施形態と異なる。以下、本実施形態について、第1の実施形態、第2の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
不具合判定部23は、電流値が第1所定値以上となるまでの期間である第2所定期間が所定時間未満であれば、オン状態にしたスイッチング素子と同一の半導体モジュール5u,5v,5wにおけるオフ状態のスイッチング素子の不具合と判定し、第2所定期間が所定時間以上であれば、オン状態にしたスイッチング素子と異なる半導体モジュール5における(オン状態にしたアームと逆側のアームの)スイッチング素子の不具合と判定する。
以下に本実施形態に係るインバータ制御装置2の作用について図2及び図12を用いて説明する。なお、本実施形態における第1制御は、第1の実施形態、第2の実施形態と同様であるため、説明を省略し(図5参照)、本第3実施形態の第2制御の開始から説明をする。
第1制御により不具合がないと判定されると(図5参照)、続いて、U相の第1スイッチング素子U1がオン状態にされる(図12のステップSC1)。過電流が検出されたか否かが判定され(図12のステップSC2)、過電流が検出された場合に第1スイッチング素子U1がオフ状態にされる(図12のステップSC3)。検出された過電流が所定時間内か否かが判定され(図12のステップSC4)、過電流が流れた時間が所定時間未満であれば、第2スイッチング素子U2が短絡破壊または第2スイッチング素子U2を駆動する駆動部21が不良であると判定され(図12のステップSC5)、本処理を終了する。
また、過電流が流れた時間が所定時間以上である場合には、オン状態にされたスイッチング素子とは異なる相の他方のスイッチング素子(例えば、V相の第2スイッチング素子V2またはW相の第2スイッチング素子W2)において、短絡破壊またはそれらスイッチング素子を駆動する駆動部21が不良であると判定される(図12のステップSC6)。
また、図12のステップSC2において、過電流が発生していないと判定された場合には、第1スイッチング素子U1をオフ状態にし、第2スイッチング素子U2をオン状態にする(図12のステップSC7)。過電流が検出されたか否かが判定され(図12のステップSC8)、過電流が発生した場合には、第2スイッチング素子U2がオフ状態にされ(図12のステップSC9)過電流が所定時間内か否かが判定される(図12のステップSC10)。
過電流が所定時間未満であれば、他方のスイッチング素子である第1スイッチング素子U1の短絡破壊、または第1スイッチング素子U1を駆動する駆動部21が不良であると判定される(図12のステップSC11)。図12のステップSC10において、過電流が所定時間以上であると判定された場合には、他相の他アームのスイッチング素子であるV相の第1スイッチング素子V1またはW相の第1スイッチング素子W1が短絡故障しているか、駆動させる駆動部21が不良であると判定される(図12のステップSC12)。
なお、図12のステップSC8において、過電流が検出されなかった場合には、インバータ回路3は正常であると判定される(図12のステップSC13)。
以上説明してきたように、本実施形態に係るインバータ制御装置2、それを備えた空気調和装置100、及び故障検出方法並びにプログラムによれば、第2所定期間が、所定値未満であれば、オン状態に制御した半導体モジュール5と同じ半導体モジュール5の他のスイッチング素子に不具合があると判定され、第2所定期間が所定値以上であれば、オン状態に制御した半導体モジュール5と異なる半導体モジュール5における他のアーム側のスイッチング素子に不具合があると判定される。
このように、本実施形態によれば、インバータ回路3を構成する半導体モジュールの第1半導体素子及び第2半導体素子を同時に第1所定期間オン状態、或いは一方を第2所定期間オン状態に切り替えた場合に検出されるインバータ回路3の電流値に基づいて、簡便にインバータ回路の不具合有無を検出できる。
また、本発明によれば、従来用いていた異常判定機器が不要となるので、異常判定機器の配備やメンテナンスが不要になり、異常判定機器の費用も不要となる。
また、本実施形態のように、スイッチング素子に与えるパルスは時間を指定しなくても、所望の過電流が検出された時点でスイッチング素子をオフにして、それまでにパルスがオンされた時間を遡って確認するので、パルスの時間制御をする必要がなく、簡便に検査できる。
また、本第3の実施形態の構成に示したように、インバータ回路3に圧縮機モータ4を接続したまま検査することができるので、圧縮機モータ4が未接続となっている検査の場合と比較して、圧縮機モータ4を取り外す作業が省略でき、不具合検出手順が簡便となる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
2 インバータ制御装置(故障検出装置を含む)
3 インバータ回路
4 圧縮機モータ
5u,5v,5w 半導体モジュール(素子対)
6 電流センサ
21 駆動部
22 電流検出部
23 不具合判定部
24 切替部
U1,V1,W1 第1スイッチング素子
U2,V2,W2 第2スイッチング素子

Claims (8)

  1. 直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出装置であって、
    前記モータと前記インバータ回路とが接続状態とされ、
    前記インバータ回路は、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する半導体素子である第1半導体素子と下アーム回路を構成する前記半導体素子である第2半導体素子とが直列に接続された素子対を複数備えており、
    各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える駆動手段と、
    前記インバータ回路に流れる電流値を検出する電流検出手段と、
    各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びどちらか一方がオン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する不具合判定手段とを具備し、
    前記不具合判定手段は、前記電流値が第1所定値以上となるまでの期間である第2所定期間が所定時間未満であれば、オン状態にした前記半導体素子と同一前記素子対におけるオフ状態の前記半導体素子の不具合と判定し、前記第2所定期間が所定時間以上であれば、オン状態にした半導体素子と異なる前記素子対における前記半導体素子の不具合と判定する故障検出装置。
  2. 前記不具合判定手段は、少なくともいずれか一の前記素子対において前記不具合を検出した場合に、前記インバータ回路または前記駆動手段に前記不具合があると判定する請求項に記載の故障検出装置。
  3. 前記第1所定期間は、前記インバータ回路に与えられるキャリア周波数を所定数で分割した場合の1パルス分の期間とする請求項1または2に記載の故障検出装置。
  4. 前記インバータ回路は、不具合判定を行うテストモードと、前記不具合判定を行わない通常モードとが切り替え可能とされており、
    前記不具合判定手段は、前記テストモードが選択された場合のみ有効とされる請求項1から請求項のいずれかに記載の故障検出装置。
  5. 前記第1制御によって検出される不具合を開放故障とし、前記第2制御によって検出される不具合を短絡故障とし、
    前記短絡故障よりも先に前記開放故障を検査する請求項1から請求項に記載のいずれかに故障検出装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれかに記載のインバータ回路の故障検出装置と、
    上アーム回路及び下アーム回路の直列回路を内蔵した素子対が複数設けられ、かつ、各前記素子対は、前記上アーム回路を構成する第1半導体素子と、前記下アーム回路を構成する第2半導体素子とを備えるインバータ回路と、
    前記インバータ回路の負荷であり、空気調和装置の圧縮機を駆動するモータと、
    を具備する空気調和装置。
  7. 直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出方法であって、
    前記モータと前記インバータ回路とが接続状態とされ、
    前記インバータ回路は、前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する半導体素子である第1半導体素子と下アーム回路を構成する前記半導体素子である第2半導体素子とが直列に接続された素子対を複数備えており、
    各前記第1半導体素子及び各前記第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える第1過程と、
    前記インバータ回路に流れる電流値を検出する第2過程と、
    各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びどちらか一方が第2所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する第3過程とを具備し、
    前記第3過程は、前記電流値が第1所定値以上となるまでの期間である第2所定期間が所定時間未満であれば、オン状態にした前記半導体素子と同一前記素子対におけるオフ状態の前記半導体素子の不具合と判定し、前記第2所定期間が所定時間以上であれば、オン状態にした前記半導体素子と異なる前記素子対における前記半導体素子の不具合と判定する故障検出方法。
  8. 直流電力を交流電力に変換してモータに電力供給するインバータ回路の故障検出プログラムであって、
    前記モータと前記インバータ回路とが接続状態とされ、
    各第1半導体素子及び各第2半導体素子のオンオフ状態を切り替える第1処理と、
    前記直流電力が供給される正負の電源線と接続され、上アーム回路を構成する半導体素子である第1半導体素子と下アーム回路を構成する前記半導体素子である第2半導体素子とが直列に接続された素子対を複数備えているインバータ回路に流れる電流値を検出する第2処理と、
    各前記素子対において、前記第1半導体素子及び前記第2半導体素子が、同時に第1所定期間オン状態にされる第1制御、及びどちらか一方が第2所定期間オン状態にされる第2制御によって検出される前記電流値に基づいて、不具合の有無を判定する第3処理とをコンピュータに実行させ、
    前記第3処理は、前記電流値が第1所定値以上となるまでの期間である第2所定期間が所定時間未満であれば、オン状態にした前記半導体素子と同一前記素子対におけるオフ状態の前記半導体素子の不具合と判定し、前記第2所定期間が所定時間以上であれば、オン状態にした前記半導体素子と異なる前記素子対における前記半導体素子の不具合と判定するための故障検出プログラム。
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