JP6393799B1 - 飲料用抽出袋の製造方法および飲料用抽出袋 - Google Patents

飲料用抽出袋の製造方法および飲料用抽出袋 Download PDF

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Abstract

【課題】付加価値をもたせることが可能な飲料用抽出袋の製造方法および飲料用抽出袋を提供すること。
【解決手段】飲料用抽出袋(1)の製造方法は、不織布シート(50a)を折り曲げる折り曲げ工程(S1)と、加圧ローラ(52)によって凹状の文字・絵柄模様(30)を付与する模様付与工程(S2)と、表側シート部(10)と裏側シート部(20)とを加熱融着するシール工程(S3)と、加熱融着されている部分を切断して、飲料用抽出袋(1)を分離するカット工程(S4)とを備える。
【選択図】図8

Description

この発明は、飲料用抽出袋の製造方法および飲料用抽出袋に関し、特に、袋本体内に茶葉類やだし類などを収容して、熱湯中に茶葉類やだし類などを抽出するために用いられる飲料用抽出袋の製造方法および飲料用抽出袋に関する。
従来から、適量の茶葉類やだし類などを開口部から袋部に収容させて、開口部の一方の端縁から外方に延出した張り出し片を折り返すことにより開口部を覆って、湯沸しなどに入れて煮出すことで、飲料類やだし汁類などを抽出することができるティーバッグが知られている。
このようなティーバッグとして、たとえば、特許文献1(実用新案登録第2538933号公報)および特許文献2(特開平2−57520号公報)が挙げられる。特許文献1には、開口部の両側縁部にそれぞれエンボス加工を施したティーバックが開示されている。特許文献2には、取り出し紐を有するパックの製造方法が開示されている。
実用新案登録第2538933号公報 特開平2−57520号公報
特許文献1のティーバッグは、開口部の両側縁部にそれぞれエンボス加工が施されているため、煮出して湿潤させることによりエンボス加工の部分が重なり合って一体化し、開口部の閉じ具合がよくなる。また、特許文献2のパックは、取り出し紐が付いているため、煮出し後にパックを取り出しやすい。このように、特許文献1および特許文献2のティーバッグは、煮出す際の工夫がなされているものの、製品の成熟化に伴い、意匠性の向上や独自性を付与させることが求められている。
本発明は、付加価値をもたせることが可能な飲料用抽出袋の製造方法および飲料用抽出袋を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る飲料用抽出袋の製造方法は、所定位置に配置されたロールから連続的に引き出された不織布シートを折り曲げて、少なくとも表側シート部と裏側シート部とを重ね合わせる折り曲げ工程と、表面に凸状模様を有する加圧ローラによって、重ね合わされた表側シート部と裏側シート部とを加圧し、重ね合わされた表側シート部と裏側シート部とに凸状模様を食い込ませて、凸状模様に対応した凹状の文字・絵柄模様を付与する模様付与工程と、シート走行方向に対して直交する線上に沿って、表側シート部と裏側シート部とを加熱融着するシール工程と、表側シート部と裏側シート部とが加熱融着されている部分を切断して、飲料用抽出袋を分離するカット工程とを備える。
好ましくは、模様付与工程は、加圧ローラによって重ね合わされた表側シート部と裏側シート部との折り曲げ部分を押圧して、表側シート部と裏側シート部との間の折り曲げ部分に、シート走行方向に延びる折り目を付与する折り目付与工程をさらに備える。
好ましくは、加圧ローラは、表面が平滑な金属ローラと、金属ローラの表面に付着した凸状模様付きのシートとを含む。
好ましくは、模様付与工程は、表側シート部と裏側シート部とを加熱することなく、常温で行われる。
本発明の一態様に係る飲料用抽出袋は、底部を折り目として重ね合わされた表側シート部と裏側シート部とを含み、両側部が加熱融着された不織布製の飲料用抽出袋であって、表側シート部と裏側シート部は、重ね合わされた表側シート部と裏側シート部とにまたがった圧痕によって、同じ位置に凹状の文字・絵柄模様を有し、文字・絵柄模様が形成されている部分は、他の部分に比べてそのシート厚みが小さく、繊維密度が高い。
本発明によれば、付加価値をもたせることが可能な飲料用抽出袋の製造方法および飲料用抽出袋を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る飲料用抽出袋の一例を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る飲料用抽出袋の一例を示す背面図である。 図1のIII−III線に沿った端面図である。 図1のIV−IV線に沿った端面図である。 図1のV−V線に沿った端面図である。 本発明の実施の形態に係る飲料用抽出袋に茶葉類を入れた状態を示す背面図である。 図6のVII−VII線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態に係る飲料用抽出袋の製造方法を模式的に示す大要図である。 加圧ローラを示す斜視図である。 模様付シートの平面図である。 図10のXI−XI線に沿った断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<飲料抽出用袋について>
図1〜図3を参照して、本発明の一実施の形態の飲料用抽出袋1について説明する。以下の説明において、矢印Aは上下方向を示している。また、図1で示す面を表面、図2で示す面を裏面という。
本実施の形態に係る飲料用抽出袋1は、たとえば、不織布を袋状にしたものである。飲料用抽出袋1の内部に茶葉類やだし類などを収容させて熱湯に投入して煮出すことで、飲料類やだし汁類などを抽出することができる。本実施の形態で用いられる不織布は、たとえば、ポリエステルを主要繊維素材としたものである。
飲料用抽出袋1は、たとえば、平面視略矩形形状である。飲料用抽出袋1は、底部を折り目として重ね合わされた表側シート部10と裏側シート部20とを含む。飲料用抽出袋1の両側部は、加熱融着された融着部40が形成されている。表側シート部10および裏側シート部20の上部は、開放されている。表側シート部10および裏側シート部20の下部は、内方に折り返されてまち部41が形成されている。これにより、飲料用抽出袋1は、表側シート部10と裏側シート部20とまち部41と融着部40とで囲まれた収納部42を有する。なお、外方とは、飲料用抽出袋1の内部にある収納部42から表側シート部10または裏側シート部20(飲料用抽出袋1の外面を形成する面)に向かう方向であり、内方とは、外方の反対の方向である。
表側シート部10は、矩形形状の表部11と、表部11から連続して外方に折り返された外方折り返し部12とを有する。外方折り返し部12は、収納部42を閉じる場合の蓋の役割を果たす。
裏側シート部20は、矩形形状の裏部21と、裏部21から連続して内方に折り返された内方折り返し部22とを有する。内方折り返し部22は、外方折り返し部12を蓋として使用する際、外方折り返し部12の補強的な役割を果たす。
表側シート部10は、凹状の文字・絵柄模様30を有し、裏側シート部20は、凹状の文字・絵柄模様31を有している。凹状とは、表面から裏面に向かって凹んでいることをいう。ここで、文字・絵柄模様とは、たとえば、文字(漢字、数字、アルファベットなど)、自然物(動植物、風景、人物など)、人工物(車、建物など)、または、標章(文字、図形、記号など)の模様を意味する。図1,2において、文字・絵柄模様30,31として、花および蝶の模様を例示的に付しているが、これらに限定されることはない。
図4,5に示すように、凹状の文字・絵柄模様30,31は、重ね合わされた表側シート部10と裏側シート部20とにまたがった圧痕により施されている。凹状の文字・絵柄模様30,31は、後述する加圧ローラ52の加圧により施される。表側シート部10と裏側シート部20とは重ね合わされた状態で加圧ローラ52により加圧されるため、表側シート部10の文字・絵柄模様30は、外方から内方に向かって凹み、裏側シート部20の文字・絵柄模様31は、内方から外方に向かって凹んでいる。つまり、表側シート部10の文字・絵柄模様30は、裏側シート部20の文字・絵柄模様31に入り込んでいる。これにより、凹状の文字・絵柄模様30,31は、表側シート部10と裏側シート部20の同じ位置に形成される。図1に示す表側シート部10の文字・絵柄模様30と、図2に示す裏側シート部20の文字・絵柄模様31とは、対称に表れる。
上述のように、文字・絵柄模様30,31は、加圧ローラ52の加圧により施されている。そのため、凹状の文字・絵柄模様30が形成されている部分の厚みW2は、他の部分の厚みW1に比べて小さく、凹状の文字・絵柄模様30が形成されている部分の繊維密度は、他の部分の繊維密度に比べて高い。他の部分とは、文字・絵柄模様30が形成されていない部分をいい、融着部40を含まない。ここで、繊維密度とは、不織布の断面における単位面積当たり(厚み方向)の繊維の本数のことである。繊維密度が高くなることで、文字・絵柄模様30の色が他の部分よりも濃くなるため、文字・絵柄模様30に別途着色を付さずとも、加圧ローラ52の押圧だけで模様を付すことが可能である。裏側シート部20の文字・絵柄模様31は、表側シート部10の文字・絵柄模様30と同様である。
飲料用抽出袋1の表側シート部10および裏側シート部20に凹状の文字・絵柄模様30,31を付すことで、飲料用抽出袋1の意匠性を向上させることができ、飲料用抽出袋1の付加価値を高めることができる。
従来、ティーバッグに模様を付したものとして、不織布を模様状に切り取って、ティーバッグの表面に貼り付けたものが知られている。このようなティーバッグでは、模様の部分の不織布が厚くなり、抽出量が低下するため、ティーバックの機能を低下させてしまう。これに対し、本実施の形態に係る飲料用抽出袋1は、加圧により文字・絵柄模様30,31が付されているため、抽出量が低下することはなく、機能はそのままで付加価値を高めることができる。
<飲料抽出用袋の使用方法について>
次に、図6,7を参照して、飲料用抽出袋1の使用方法について説明する。
飲料用抽出袋1の開口部から収納部42に所定量の茶葉類またはだし類などを収容する。表側シート部10の外方折り返し部12を手で掴んで表部11から立ち上げて、裏側シート部20の裏部21側に折り返して、裏部21に重ね合わせる。このようにして、簡単に収納部42に蓋をすることができ、熱湯に投入して煮立てることができる。これにより、適量の茶葉類またはだし類などを使用して、適量の飲料類またはだし汁類を抽出することができる上に、煮出し中に収納部42に収納した茶葉類やだし類などが抽出液中に飛び出すことがない。
飲料用抽出袋1の文字・絵柄模様30,31は、表側シート部10と裏側シート部20とにまたがった圧痕により施されている。このため、外方折り返し部12を裏部21側に折り返しても、図6に示すように、裏面の下方は裏側シート部20の文字・絵柄模様31となり、裏面の上方は表側シート部10の文字・絵柄模様30となる。これにより、裏面の模様は外方折り返し部12を折り返す前と同じであるため、使用状態としても良好である。
また、収納部42に茶葉類またはだし類などを収納することで、文字・絵柄模様30,31以外の部分から茶葉類またはだし類などの濃い色が透けて見え、文字・絵柄模様30がより浮き出て見えるため、使用状態としてもさらに良好である。
<袋製造装置について>
図8〜図11を参照して、飲料用抽出袋1の製造装置(以下、袋製造装置5という)の一例について説明する。図8は、理解容易のために、紙面の上半分において、袋製造装置5における不織布シート50aの流れを示し、紙面の下半分において、袋製造装置5の工程毎の不織布シート50aの形状を示している。
特に図8を参照して、袋製造装置5は、主に、原反ロール50と、折り曲げユニット51と、加圧ローラ52と、熱シールローラ54と、カットローラ56とを備える。原反ロール50は、長尺状の不織布シート50aが巻回されている。
折り曲げユニット51は、原反ロール50から引き出された不織布シート50aを折り畳んで表側シート部10と裏側シート部20とを形成する部分であり、周知の構造を採用することができる。
加圧ローラ52は、折り畳まれた不織布シート50aを加圧して、文字・絵柄模様30,31を付与する部分である。加圧ローラ52の下方には、加圧ローラ52と伴回転する受けローラ53が配置されている。加圧ローラ52と受けローラ53との隙間は、調整することができる。加圧ローラ52の構造については、後述する。
熱シールローラ54は、文字・絵柄模様30,31が付与された不織布シート50aを加熱融着して融着部40を形成する部分である。熱シールローラ54の外周面には、軸方向に延びる熱シール部541が設けられている。熱シール部541は、たとえば、4つ設けられており、不織布シート50aを一定間隔毎に加熱融着する。熱シール部541により、平行に延びる二重線の融着部40が形成される。熱シールローラ54の下方には、熱シールローラ54と伴回転する受けローラ55が配置されている。なお、熱シールローラ54は、周知の構造を採用することができる。
カットローラ56は、長尺状の不織布シート50aを1つの飲料用抽出袋1に切断する部分である。カットローラ56の外周面には、軸方向に延びる刃部561が設けられている。刃部561は、たとえば、4つ設けられており、二重線の融着部40の間を切断する。これにより、カットローラ56が一回転することにより、4つの飲料用抽出袋1を形成することができる。カットローラ56の下方には、台座57が配置されている。なお、カットローラ56は、周知の構造を採用することができる。
図9〜図11を参照して、加圧ローラ52について説明する。
加圧ローラ52は、表面が平滑な金属ローラ520と、金属ローラ520の表面に付着した凸状模様付きのシート522(以下、模様付シート522という。)とを含む。金属ローラ520は、円柱形状であり、たとえば、鉄などの金属製である。金属ローラ520の軸部521は、袋製造装置5の駆動部に接続されており、金属ローラ520は、軸部521を中心に回転する。
模様付シート522は、シート形状であり、たとえば、合成樹脂製である。模様付シート522は、金属ローラ520の外周に巻き付けられ、たとえば、粘着シールなどで貼り付けられている。図10を参照して、模様付シート522の長手方向の両端部524は、回転方向に対して傾斜している。模様付シート522の両端部524と、回転方向に延びる側端部525とが交わる角部526は、鋭角にならないように回転方向に対して直交する方向に切断されている。これにより、加圧ローラ52が回転する際に、不織布シート50aが加圧ローラ52に引っかかることがない。
模様付シート522は、表面に凸状模様523が形成されている。凸状模様523は、上述した文字・絵柄模様30,31に対応する模様である。凸状模様523の厚さW3は、文字・絵柄模様30,31が不織布シート50a上にしっかりと表れるようにするために、1mm以上であることが好ましい。1mmより薄いと、不織布シート50aに対する食い込み力が弱くなり、文字・絵柄模様30,31が目立たない。
上述のように、模様付シート522は、金属ローラ520の外周に取り外し自在に貼り付けられるため、模様付シート522を簡単に取り外すことができる。これにより、様々な模様を選択することができ、不織布シート50aに簡単かつ安価に様々な文字・絵柄模様を施すことができる。
<飲料用抽出袋の製造方法について>
図8を参照して、飲料用抽出袋1の製造方法の一例について、詳細に説明する。飲料用抽出袋1の製造方法は、折り曲げ工程S1と、模様付与工程S2と、シール工程S3と、カット工程S4とを備え、袋製造装置5を用いて行われる。
まず、長尺状の不織布シート50aが巻いてあるロール状の原反ロール50を用意する。不織布シート50aは、長尺状のままで矢印方向に連続的に引き出される。
不織布シート50aは、長尺状のままで折り曲げユニット51に供給される。長尺状の不織布シート50aは、折り曲げユニット51で袋状に折り曲げられる(折り曲げ工程S1)。折り曲げ工程S1は、所定位置に配置された原反ロール50から連続的に引き出された不織布シート50aを折り曲げて、少なくとも表側シート部10と裏側シート部20とを重ね合わせる工程である。この工程で、表側シート部10の外方折り返し部12、裏側シート部20の内方折り返し部22、および、まち部41が形成される。
次に、折り曲げられた不織布シート50aは、加圧ローラ52および受けローラ53の間に供給されて、文字・絵柄模様30,31が付与される(模様付与工程S2)。模様付与工程S2は、表面に凸状模様523を有する加圧ローラ52によって、重ね合わされた表側シート部10と裏側シート部20とを加圧し、重ね合わされた表側シート部10と裏側シート部20とに凸状模様523を食い込ませて、凸状模様523に対応した凹状の文字・絵柄模様30,31を付与する工程である。
具体的には、不織布シート50aは、表側シート部10が上方、裏側シート部20が下方に位置する状態で加圧ローラ52および受けローラ53の間に供給され、加圧ローラ52と受けローラ53とに挟み込まれる。加圧ローラ52の凸状模様523が不織布シート50aに食い込み、表側シート部10および裏側シート部20に凹状の文字・絵柄模様30,31が付与される。表側シート部10に形成される文字・絵柄模様30と、裏側シート部20に形成される文字・絵柄模様31とは、同一方向から視認すると、同一形状となる。すなわち、表側シート部10を表面から視認した場合の文字・絵柄模様30と、裏側シート部20を裏面から視認した場合の文字・絵柄模様31とは、対称に表れる。
模様付与工程S2は、表側シート部10と裏側シート部20とを加熱することなく、常温で行われる。加熱すると不織布シート50aを傷付けてしまうおそれがあり、温度が低いと模様が付きにくい可能性がある。そのため、模様付与工程S2は、加熱もせず冷却もせず、非加熱の室温加工で行うことが好ましい。
模様付与工程S2は、折り目付与工程を兼ねていてもよい。折り目付与工程とは、加圧ローラ52によって重ね合わされた表側シート部10と裏側シート部20との折り曲げ部分を押圧して、表側シート部10と裏側シート部20との間の折り曲げ部分に、シート走行方向に延びる折り目を付与する工程である。加圧ローラ52は、文字・絵柄模様31を付与するとともに、表側シート部10と裏側シート部20を形成する折り目を付与する。折り目付与工程により、シール工程S3で施される融着部40の位置がずれることを防止する。折り目付与工程が模様付与工程S2を兼ねていることにより、折り目付与工程を別途設ける必要がないため、作業工程を短縮することができる。
模様が付与された不織布シート50aは、熱シールローラ54および受けローラ55の間に供給されて、加熱融着されて融着部40が付与される(シール工程S3)。シール工程S3は、シート走行方向に対して直交する線上に沿って、表側シート部10と裏側シート部20とを加熱融着する工程である。より詳細には、熱シールローラ54は、たとえば、4つの熱シール部541を備えており、熱シールローラ54を一回転させることによって、4つの融着部40を形成することができる。
シールされた不織布シート50aは、カットローラ56および台座57の間に搬送される。不織布シート50aは、長手方向に略直交する融着部40の間に設けられる切断線32によって切断される(カット工程S4)。カット工程S4は、表側シート部10と裏側シート部20とが加熱融着されている融着部40を切断して、飲料用抽出袋1を分離する工程である。より詳細には、図8に示すように、カットローラ56は、たとえば、4つの刃部を備え、カットローラ56を一回転させることによって、融着部40を切断して、1つの飲料用抽出袋1を形成することができる。形成された飲料用抽出袋1は、図示しないコンベアによって搬送される。
このように製造することで、簡易な設備で、模様を付与した飲料用抽出袋1を製造することができる。これにより、飲料用抽出袋1に付加価値をもたせるとともに、飲料用抽出袋1を安価に提供することができる。
なお、上記実施の形態において、模様付与工程S2は、折り目付与工程を兼ねているとして説明した。しかし、模様付与工程S2の後に折り目付与工程があってもよいし、折り目付与工程の後に模様付与工程S2があってもよく、折り目付与工程は、独立して設けられていてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 飲料用抽出袋、5 袋製造装置、10 表側シート部、11 表部、12 外方折り返し部、20 裏側シート部、21 裏部、22 内方折り返し部、30,31 文字・絵柄模様、32 切断線、40 融着部、41 まち部、42 収納部、50 原反ロール、50a 布シート、51 折り曲げユニット、52 加圧ローラ、53,55 受けローラ、54 熱シールローラ、56 カットローラ、57 台座、520 金属ローラ、521 軸部、522 模様付シート、523 凸状模様、524 両端部、525 側端部、526 角部、541 熱シール部、561 刃部、S1 折り曲げ工程、S2 模様付与工程、S3 シール工程、S4 カット工程。

Claims (5)

  1. 所定位置に配置されたロールから連続的に引き出された不織布シートを折り曲げて、少なくとも表側シート部と裏側シート部とを重ね合わせる折り曲げ工程と、
    表面に凸状模様を有する加圧ローラと、前記加圧ローラと対向して設けられる受けローラとの間に、重ね合わされた前記表側シート部と前記裏側シート部とを供給して、重ね合わされた前記表側シート部と前記裏側シート部とに前記凸状模様を食い込ませることで、前記凸状模様に対応した凹状の圧痕模様を、前記圧痕模様以外の他の部分に比べてそのシート厚みを小さく、繊維密度が高くなるように付与する模様付与工程と、
    シート走行方向に対して直交する線上に沿って、前記表側シート部と前記裏側シート部とを加熱融着するシール工程と、
    前記表側シート部と前記裏側シート部とが加熱融着されている部分を切断して、飲料用抽出袋を分離するカット工程とを備える、飲料用抽出袋の製造方法。
  2. 前記模様付与工程は、前記加圧ローラによって重ね合わされた前記表側シート部と前記裏側シート部との折り曲げ部分を押圧して、前記表側シート部と前記裏側シート部との間の折り曲げ部分に、シート走行方向に延びる折り目を付与する折り目付与工程をさらに備える、請求項1に記載の飲料用抽出袋の製造方法。
  3. 前記加圧ローラは、表面が平滑な金属ローラと、前記金属ローラの表面に付着した凸状模様付きのシートとを含む、請求項1または2に記載の飲料用抽出袋の製造方法。
  4. 前記模様付与工程は、前記表側シート部と前記裏側シート部とを加熱することなく、常温で行われる、請求項1〜3のいずれかに記載の飲料用抽出袋の製造方法。
  5. 底部を折り目として重ね合わされた表側シート部と裏側シート部とを含み、両側部が加熱融着された不織布製の飲料用抽出袋であって、
    前記表側シート部と前記裏側シート部は、重ね合わされた前記表側シート部と前記裏側シート部とにまたがった圧痕によって、同じ位置に凹状の圧痕模様を有し、
    前記圧痕模様が形成されている部分は、他の部分に比べてそのシート厚みが小さく、繊維密度が高い、飲料用抽出袋。
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