JP6392627B2 - 乾き度測定装置および乾き度測定方法 - Google Patents

乾き度測定装置および乾き度測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、湿り蒸気の乾き度を正確に測定するための乾き度測定装置および乾き度測定方法に関する。
水は沸点に達した後、水蒸気ガス(気相部分:飽和蒸気)と、水滴(液相部分:飽和水)とが混合した湿り蒸気となる。ここで、湿り蒸気に対する水蒸気ガスの重量比を、「乾き度」という。例えば、水蒸気ガスと水滴とが半分ずつ存在すれば、乾き度は0.5となる。また、水滴が存在せず、水蒸気ガスのみが存在する場合は、乾き度は1.0となる。熱交換器等において、湿り蒸気が保有する顕熱と潜熱とを有効に利用することや、水蒸気タービンにおいて、タービン翼の腐食を防止すること等の観点から、湿り蒸気の乾き度を1.0に近い状態にすることが望まれている。そのため、乾き度を測定する様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献1記載の発明は、配管に設けられた圧力調節弁の前後で全エンタルピに変化がないことを利用して、圧力調節弁の前後の湿り蒸気流量及び圧力に基づき、飽和蒸気表を用いて飽和水エンタルピと飽和蒸気エンタルピとを求めて、乾き度を算出する技術に関する。
また、特許文献2記載の発明は、乾き度を高速に測定するため、(a)湿り蒸気に光を照射する発光体と、(b)湿り蒸気を透過した光を受光する受光素子と、(c)湿り蒸気の温度又は圧力を測定する環境センサと、(d)湿り蒸気を透過した光の強度と、湿り蒸気の乾き度と、の関係を、温度又は圧力毎に保存する関係記憶部と、(e)受光素子による光の強度の測定値と、環境センサによる温度又は圧力の測定値と前記関係とに基づき、湿り蒸気の乾き度の値を特定する乾き度特定部とを備える乾き度測定装置に関する。
特開平8−312908号公報 特開2013−092457号公報
ここで、光が湿り蒸気を通過する際の吸光度は、当該光の波長によって異なることが知られている。
特許文献1及び2記載の発明において、光の波長によっては、湿り蒸気に対する吸光度が特に大きくなるため、吸光度の大きさに対応して大きく変化する光の強度を測定すれば高い精度で湿り蒸気の乾き度を測定できることになる。一方、吸光度が大きいということは、湿り蒸気を通過する光は大きく減衰するため、光の強度そのものが測定不能となるおそれがある。
そこで、本発明は、湿り蒸気の乾き度を広範囲に、かつ、可能な限り高精度に測定することを目的の一つとする。
本願発明者は、上記目的に鑑み、湿り蒸気に吸収されやすい光の波長と吸光度の変化の関係について鋭意研究した結果、トレードオフの関係にある測定精度と測定可能範囲との間で適切なバランスを保つ湿り蒸気の乾き度の測定技術に想到するに至った。具体的には、例えば、第1波長の光(例えば、1900nmの波長の光)が高い精度で乾き度を測定したい高精度測定範囲(例えば乾き度100%の近傍)において大きな吸光度を示し、第2波長の光(例えば1450nm付近の波長の光)が高精度測定範囲においては第1波長の光ほどには大きな吸光度を示さないとする。この場合、第1波長の光は高精度測定範囲では、吸光度の変化に対する乾き度の変化が小さいため、高い精度で吸光度に対する乾き度を測定できることになる。一方、第1波長の光は、吸光度が大きいが故に、湿り蒸気を通過する光路長が大きいと光の減衰量が大きくなって測定不能になるおそれがある。これに対し、第2波長の光は、高精度測定範囲では、第1波長の光ほどに精度が高くなることはないが、吸光度が小さいが故に、湿り蒸気を通過する光路長が大きくても測定不能となるほど光が減衰するおそれが少なく、比較的広範囲な乾き度の範囲で用いることが可能である。
そこで、可能な限り、第1波長の光を利用して乾き度を高精度に測定し、第1波長の光による測定が不可能な場合に、第2波長の光を利用するようにすれば、トレードオフの関係にある測定精度と測定可能範囲との間で適切なバランスを保つことが可能になることに想到し、以下の構成を備えることとした。
上記課題を解決するために、本発明の一側面に係る乾き度測定装置は、第1波長の光および前記第1波長よりも短い第2波長の光を発する発光部と、配管を流れる湿り蒸気を透過または反射した前記第1波長の光および前記第2波長の光の強度を検出する受光部と、前記第1波長の光または前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する乾き度測定部と、を備え、前記乾き度測定部は、前記第1波長の光の強度が設定強度より大きい場合に前記第1波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定し、前記第1波長の光の強度が前記設定強度以下である場合に前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する。
上記課題を解決するために、本発明の一側面に係る乾き度測定方法は、第1波長の光および前記第1波長よりも短い第2波長の光を発する発光ステップと、配管を流れる湿り蒸気を透過または反射した前記第1波長の光および前記第2波長の光の強度を検出する検出ステップと、前記第1波長の光または前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する乾き度測定ステップと、を含み、前記乾き度測定ステップは、前記第1波長の光の強度が設定強度より大きい場合に前記第1波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定し、前記第1波長の光の強度が前記設定強度以下である場合に前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する。
なお、本発明において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や装置が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や装置の機能が1つの物理的手段や装置により実現されても良い。
本発明によれば、受光部において検出される光の強度と設定強度との比較の結果に応じて、湿り蒸気の乾き度を測定するために最適な光の強度を選択し、当該光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定することにより、湿り蒸気の乾き度の高精度測定または湿り蒸気の乾き度の広範囲測定を適切に制御することができる。
本発明の実施形態に係る乾き度測定装置の受光部において測定される波長1900nmの光の強度と光路長との相関関係の一例を示した図である。 本発明の実施形態に係る乾き度測定装置の受光部において測定される波長1450nmの光の強度と光路長との相関関係の一例を示した図である。 各乾き度の蒸気の気相部分における、吸光度と光の波長との相関関係の一例を示した図である。 各乾き度の蒸気の液相部分における、吸光度と光の波長との相関関係の一例を示した図である。 本発明の実施形態に係る乾き度測定装置の模式図である。 本発明の実施形態に係る乾き度測定装置において湿り蒸気の乾き度を測定する処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
(定義)
本明細書で使用する主たる用語を以下のとおりに定義する。
「蒸気」:各実施形態では、水蒸気のことを意味するが、気相部分と液相部分との二相状態となる物質の蒸気であればよく、水蒸気に限定されない。
「乾き度」:蒸気中の気相部分の重量割合のことをいう。乾き度[%]=100[%]−湿り度[%]の関係がある。
「湿り蒸気」:乾き度Xが0−100[%]の蒸気をいう。
「飽和蒸気」:湿り蒸気の気相部分をいう。乾き飽和蒸気(飽和乾き蒸気)ともいう。
「飽和水」:湿り蒸気の液相部分をいう。
「光の強度」(光強度):光(電磁波)の強さを表す物理量をいい、その称呼や単位に限定はない。例えば、放射強度、光度、光量子束密度など、それぞれ単位が異なるが相互に換算可能な物理量である。
「吸光度」:光が湿り蒸気中を通過した際に光の強度がどの程度弱まるかを示す無次元量であり、光学密度ともいう。吸光度といっても光の吸収のみならず、散乱や反射により光の強度が弱まる場合も含む。
(原理説明)
図1乃至図4を参照しながら、本発明の原理を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る乾き度測定装置の受光部(図5における受光部12)において測定される波長1900nmの光の強度と光路長(図5における入射開口A1から射出開口A2までの長さ)との相関関係の一例を示した図である。図2は、本発明の実施形態に係る乾き度測定装置の受光部において測定される波長1450nmの光の強度と光路長との相関関係の一例を示した図である。
一般に、光は湿り蒸気を通過する際、湿り蒸気に吸収または反射され減衰する。そこで、本願発明者が、例示的に、乾き度100%の蒸気、乾き度90%以上〜100%未満の蒸気、及び、乾き度80%以上〜90%未満の蒸気を用い、光路長に応じて受光部において測定される光の強度がどのように変化するかを検討したところ、図1および図2に示すような結果が得られた。
すなわち、図1(1900nm波長の例)および図2(1450nm波長の例)に示すように、乾き度100%の蒸気、乾き度90%以上〜100%未満の蒸気、及び、乾き度80%以上〜90%未満の蒸気を用いた場合のすべてにおいて、光路長が長くなるにつれて、受光部により検出される光の強度が低下することが判った。また、その光の強度の低下率に関して、乾き度80%以上〜90%未満の蒸気、乾き度90%以上〜100%未満の蒸気、乾き度100%の蒸気の順で低下率が大きくなる。さらに、乾き度80%以上〜90%未満の蒸気および乾き度90%以上〜100%未満の蒸気を用いた場合の光の強度の低下率は相対的に高く、光路長が100mm以上になると、光の強度は特に低下することが判った。このように大きく減衰した光の強度は、受光部の検出感度を下回るおそれがあり、受光部において上記光の強度を測定することができないおそれがあることが明らかとなった。
また、図1と図2とを比較すると、光路長0mm〜光路長160mmのすべての光路長にわたって、1900nm波長の光の強度の低下率は1450nm波長の光の強度の低下率よりも大きい、すなわち、湿り蒸気に対して、1900nm波長の光の吸光度は、1450nm波長の光の吸光度に比べて高いことが明らかとなった。
図3は、各乾き度の蒸気の気相部分における、吸光度と光の波長との相関関係の一例を示した図である。図3に示すように、乾き度100%の蒸気、乾き度90%以上〜100%未満の蒸気、及び、乾き度80%以上〜90%未満の蒸気を用いた場合のすべてにおいて、蒸気の気相部分における、1450nm付近の波長の光の吸光度および1900nm付近の波長の光の吸光度がそれら以外の波長の光の吸光度に比べて大きいことが明らかとなった。また、特に、1900nm付近の波長の光の吸光度に関して顕著であるが、乾き度80%以上〜90%未満の蒸気、乾き度90%以上〜100%未満の蒸気、乾き度100%の蒸気の順で吸光度が大きくなることが明らかとなった。
図4は、各乾き度の蒸気の液相部分における、吸光度と光の波長との相関関係の一例を示した図である。図4に示すように、乾き度90%以上〜100%未満の蒸気、及び、乾き度80%以上〜90%未満の蒸気を用いた場合において、蒸気の液相部分における、1450nm付近の波長の光の吸光度および1900nm付近の波長の光の吸光度がそれら以外の波長の光の吸光度に比べて大きいことが明らかとなった。また、特に、1900nm付近の波長の光の吸光度に関して顕著であるが、乾き度80%以上〜90%未満の蒸気の吸光度は、乾き度90%以上〜100%未満の蒸気の吸光度よりも大きいことが明らかとなった。
上記のとおり、湿り蒸気に対して、1900nm(第1波長)の光の吸光度の変化率は、1900nmよりも短い1450nm(第2波長)の光の吸光度の変化率に比べて高いことが図3および図4からも明らかとなった。
ここで、湿り蒸気の乾き度を測定する際に、1900nm付近の波長の光を使用することによって、高感度測定が可能となる。上記したとおり、1450nm付近の波長の光よりも1900nm付近の波長の光のほうが、乾き度の変化に対する吸光度の変化がより大きくなる。すなわち、光の強度(吸光度)を測定する場合には、1450nm付近の波長の光よりも1900nm付近の波長の光のほうが、より高い精度で乾き度を測定できることになる。このため、たとえば、湿り蒸気の圧力が小さい、液相部分の量が少ないという条件下で乾き度を測定したい場合、光の強度の微小な変化を測定したい場合、乾き度100%付近を詳細に測定したい場合など、様々なケースで1450nm付近の波長の光よりも、1900nm付近の波長の光が重宝される。一方で、吸光度が大きいということは、湿り蒸気を通過する光が大きく減衰することであり、光路長が長いと光の強度を検出することができなくなることも意味している。
これに対し、1450nm付近の波長の光については、1900nm付近の波長の光に比べて吸光度の変化が緩慢であるため、乾き度を高精度に測定することには不向きであるが、湿り蒸気を通過する光の減衰がより少ない。このため、1450nm付近の波長に光は広範囲の乾き度領域において測定が可能である。
このように、1900nm付近の波長の光は、乾き度が100%の近傍において高精度に乾き度を測定できる一方、湿り蒸気を通過する光路長によっては測定不能になるおそれがある。これに対し、1450nm付近の波長の光は、乾き度に応じて測定精度が高くなることはないが、測定不能となるほど光が減衰するおそれがすくなく、広範囲な乾き度の範囲で用いることが可能である。
したがって、本発明においては、受光部において検出される光の強度と設定強度との比較の結果に応じて、湿り蒸気の乾き度を測定するために最適な光の強度を選択し、当該光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定することにより、湿り蒸気の乾き度の高精度測定または湿り蒸気の乾き度の広範囲測定を適切に制御することができる。以下、上記原理に鑑み本発明の実施形態を説明する。
(構成)
図5は、本発明の実施形態に係る乾き度測定装置の模式図である。図5に示すように、本実施形態に係る乾き度測定装置1は、例示的に、発光部11、受光部12、及びコンピュータ装置100を備えて構成される。また、コンピュータ装置100は、例示的に、機能ブロックとして、光強度比較部101および乾き度測定部103を備えて構成される。なお、上述した機能ブロックは、所定のソフトウェアプログラムをコンピュータ装置100が実行することにより機能的に実現される。
発光部11は、所定の波長の光を射出する発光手段である。例えば、発光部11としては、発光ダイオード、スーパールミネッセントダイオード、半導体レーザ、レーザ発振器、蛍光放電管、低圧水銀灯、キセノンランプ、及び電球等が使用可能である。
発光部11には、入射側筒21を接続してもよい。入射側筒21は、配管20の側壁を貫通して設けられ、配管20の側壁に設けられた光透過性のガラス窓(不図示)に接続される。例えば、入射側筒21により伝搬された光は、入射側筒21の端部から入射開口A1を介して光経路Lに沿って配管20の内部に進入する。入射側筒21には、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA:Poly(methyl methacrylate))からなるプラスチック光ファイバ、及び石英ガラスからなるガラス光ファイバ等が使用可能であるが、発光部11が発した光を伝搬可能であれば、これに限定されない。
配管20は、測定対象となる湿り蒸気が流通する配管である。配管20には、入射側筒21から照射され、配管20の内部の蒸気を透過又は反射した光が射出開口A2を介して進入する射出側筒22を接続してもよい。射出側筒22は、配管20の側壁を貫通して設けられ、配管20の側壁に設けられた光透過性のガラス窓(不図示)に接続される。射出側筒22の端部は、配管20の径方向での入射側筒21の端部と対向している。射出側筒22は、配管20のガラス窓を介して光経路Lに沿って配管20内部の蒸気を透過又は反射した光を受光部12に導くことが可能に構成されている。
なお、配管20の側壁に入射側筒21を設けずに発光部11を接近させて設けてもよく、配管20の側壁に射出側筒22を設けずに受光部12を接近させて設けてもよい。配管20は、乾き度測定装置1の一部の構成であるとしてもよく、乾き度測定装置1の一部の構成ではないとしてもよい。
受光部12は、配管20内の蒸気を透過又は反射した光を受けて、光の強度を検出し、及び/又は吸光度を計測する手段である。例えば、受光部12としては、フォトダイオード、フォトトランジスタ等の光電変換素子を使用可能である。受光部12は、蒸気を透過又は反射した光の強度に応じた光強度信号Sdをコンピュータ装置100に出力する。また、受光部12は、蒸気を透過又は反射した光の吸光度に応じた吸光度信号Saをコンピュータ装置100に出力する。なお、受光部12として、分光光度計など、光の強度及び/又は吸光度に対応する出力が得られる光学的計測機器を適用することも可能である。
また、本実施形態においては、受光部12は一つのみ設けられているが、受光部12は二つ以上あってもよく、受光部12の数に特に制限はない。さらに、受光部12については、蒸気を透過又は反射する光の強度及び/又は吸光度に対応する物理量を出力可能であれば、任意の構成が適用可能である。
コンピュータ装置100は、本発明の光強度比較部101として機能する演算手段である。また、コンピュータ装置100は、測定された光の強度又は吸光度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定する、本発明の乾き度測定部103として機能する演算手段である。コンピュータ装置100は、一例として、図示はしていないが、CPU(Central Processing Unit:中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、およびインターフェース(I/F)回路を備える。コンピュータ装置100には、例えば、外部記憶装置(不図示)が接続される。外部記憶装置には、例えば、コンピュータ装置100に本発明に係る乾き度測定方法を実行させるためのソフトウェアプログラムが記憶されている。コンピュータ装置100は、外部記憶装置等に記憶されている本発明に係る乾き度測定方法に係るソフトウェアプログラムをRAMに読み込んで実行することにより、乾き度測定部103が機能的に実現される。
光強度比較部101は、1900nm(第1波長)の光の強度と設定強度とを比較する機能ブロックである。また、光強度比較部101は、1450nm(第2波長)の光の強度と設定強度とを比較する機能ブロックである。例えば、光強度比較部101は、1900nmの光の強度と設定強度との大小関係を判断する。また、光強度比較部101は、1450nmの光の強度と設定強度との大小関係を判断する。1900nmの光の強度に対する設定強度と、1450nmの光の強度に対する設定強度と、は同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。
乾き度測定部103は、光の強度又は吸光度に基づいて蒸気の乾き度を測定する機能ブロックである。たとえば、乾き度測定部103は、受光部12により検出された光の強度、当該光の強度に対応する湿り蒸気の気相部分の面積および液相部分の面積、湿り蒸気の気相部分と液相部分との速度差、並びに湿り蒸気の気相部分と液相部分との密度差に基づいて、湿り蒸気の乾き度を演算するように構成されている。
乾き度測定部103は、1900nm(第1波長)の光または1450nm(第2波長)の光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定する。例えば、乾き度測定部103は、光強度比較部101が、1900nmの光の強度が設定強度より大きいと判断した場合に1900nmの光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定する。また、乾き度測定部103は、光強度比較部101が1900nmの光の強度が設定強度以下である場合に1450nmの光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定する。
また、乾き度測定部103は、光強度比較部101が、1450nmの光の強度が設定強度より大きいと判断した場合に1450nmの光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定する。また、乾き度測定部103は、光強度比較部101が1450nmの光の強度が設定強度以下である場合に1900nmの光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定する。
(動作)
図6を参照して本実施形態の動作の一例について説明する。図6は、本発明の実施形態に係る乾き度測定装置において湿り蒸気の乾き度を測定する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、発光部11は、1900nm(第1波長)の光および1450nm(第2波長)の光を発する(ステップSP1)。
次に、受光部12は、1900nmの光および1450nmの光の強度を検出する(ステップSP2)。
次に、光強度比較部101は、1900nmの光の強度と設定強度とを比較する(ステップSP3)。
次に、乾き度測定部103は、光強度比較部101による比較の結果に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定する(ステップSP4)。具体的には、乾き度測定部103は、1900nmの光の強度が設定強度より大きい場合に1900nmの光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定し、1900nmの光の強度が設定強度以下である場合に1450nmの光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定する。
本実施形態によれば、受光部12において検出される光の強度と設定強度との比較の結果に応じて、湿り蒸気の乾き度を測定するために最適な光の強度を選択し、当該光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定することにより、湿り蒸気の乾き度の高精度測定または湿り蒸気の乾き度の広範囲測定を適切に制御することができる。
(他の実施形態)
本実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
本実施形態においては、1450nm波長の光および1900nm波長の光を用いて説明を行ったが、これらの波長に限定されない。また、用いる波長は二つである必要はなく、三つ以上であってもよい。
また、本実施形態においては、受光部12において検出される光の強度と設定強度との比較の結果に応じて、湿り蒸気の乾き度を測定するために最適な光の強度を選択し、当該光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定しているが、他の方法を用いて、湿り蒸気の正確な乾き度を測定してもよい。たとえば、測定対象の湿り蒸気の乾き度をあらかじめ測定しておいて、当該乾き度と設定乾き度との比較の結果に応じて、湿り蒸気の乾き度を測定するために最適な光の強度を選択し、当該光の強度に基づいて湿り蒸気の乾き度を測定してもよい。たとえば、上記他の実施形態は、以下の付記のように表わされる。測定対象の湿り蒸気の乾き度をあらかじめ測定する際には、広範囲に乾き度を測定できる波長(例えば1450nm)の光を用いることが妥当である。
(付記1)
第1波長の光および前記第1波長とは異なる第2波長の光を発する発光部11と、
配管を流れる湿り蒸気を透過または反射した前記第1波長の光および前記第2波長の光の強度を検出する受光部12と、
前記第1波長の光または前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する乾き度測定部101と、を備え、
前記乾き度測定部は、あらかじめ測定された、湿り蒸気の乾き度が設定乾き度より大きい場合に前記第1波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定し、前記乾き度が前記設定乾き度以下である場合に前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する、
乾き度測定装置。
(付記2)
第1波長の光および前記第1波長とは異なる第2波長の光を発する発光ステップと、
配管を流れる湿り蒸気を透過または反射した前記第1波長の光および前記第2波長の光の強度を検出する検出ステップと、
前記第1波長の光または前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する乾き度測定ステップと、を含み、
前記乾き度測定ステップは、あらかじめ測定された、湿り蒸気の乾き度が設定乾き度より大きい場合に前記第1波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定し、前記乾き度が前記設定乾き度以下である場合に前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する、
乾き度測定方法。
1 乾き度測定装置
11 発光部
12 受光部
20 配管
21 入射側筒
22 射出側筒
100 コンピュータ装置
101 光強度比較部
103 乾き度測定部

Claims (2)

  1. 第1波長の光および前記第1波長よりも短い第2波長の光を発する発光部と、
    配管を流れる湿り蒸気を透過または反射した前記第1波長の光および前記第2波長の光の強度を検出する受光部と、
    前記第1波長の光または前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する乾き度測定部と、を備え、
    前記乾き度測定部は、前記第1波長の光の強度が設定強度より大きい場合に前記第1波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定し、前記第1波長の光の強度が前記設定強度以下である場合に前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する、
    乾き度測定装置。
  2. 第1波長の光および前記第1波長よりも短い第2波長の光を発する発光ステップと、
    配管を流れる湿り蒸気を透過または反射した前記第1波長の光および前記第2波長の光の強度を検出する検出ステップと、
    前記第1波長の光または前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する乾き度測定ステップと、を含み、
    前記乾き度測定ステップは、前記第1波長の光の強度が設定強度より大きい場合に前記第1波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定し、前記第1波長の光の強度が前記設定強度以下である場合に前記第2波長の光の強度に基づいて前記湿り蒸気の乾き度を測定する、
    乾き度測定方法。
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