JP6392606B2 - 内燃機関用オイルポンプ - Google Patents

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本発明は、内燃機関の潤滑系に使用される歯形を用いた容積型の内燃機関用オイルポンプに関する。
内燃機関に用いられるトロコイド曲線による歯形を用いた容積型のオイルポンプは、従来、オイルポンプハウジングとロータが、ともに鉄系材料で形成されていたが、近年、軽量化の要請からアルミ系材料で形成することが検討されている。
軽量化を促進するために、オイルポンプハウジングとロータのいずれもアルミ系材料で形成したオイルポンプが提案されている(特許文献1参照)。
特開平11−2189号公報
特許文献1に開示された歯形を用いた容積型のオイルポンプは、アウタロータとインナロータを粉末アルミニウム合金製として強度を確保し、オイルポンプハウジングもアルミニウム合金製としたものである。
オイルポンプハウジングとロータとをともにアルミ系材料で形成したので、互いに熱膨張率が略同じであり、よって、オイルポンプハウジングとロータとの間のクリアランスは、温度変化に対して略一定である。
低温時には、オイル粘度が高くなるので、フリクションが増加して始動性に影響するので、オイルポンプハウジングとロータとの間のクリアランスを大きく採ってフリクションを低減させたいが、クリアランスを大きく設定しておくと、高温時にクリアランスが大きく維持されて、ポンプ効率が低下するとともに、オイル粘度が低くなって油圧も確保し難くなる。
高温時に合わせてクリアランスを小さく設定するときは、異物の侵入によるフリクションロスや異物によるアルミ系材料のオイルポンプハウジングおよびロータへの損傷が課題となる。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、軽量化を図りつつ低温時に始動性を良好に確保し、高温時には油圧を確保しつつポンプ効率を高くすることができるとともに異物によるフリクションロスも低減できる内燃機関用オイルポンプを供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、
内燃機関のクランク軸の回転がオイルポンプ駆動軸に伝達されてオイルポンプハウジング(85h)内のアウタロータ(87o)とインナロータ(87i)を回転するトロコイド曲線による歯形を用いた容積型の内燃機関用オイルポンプにおいて、
オイルポンプハウジングが鉄系材料で形成され、
前記オイルポンプハウジング内を回転するアウタロータとインナロータがアルミ系材料で形成され、
前記オイルポンプハウジングに対する前記アウタロータおよび前記インナロータの軸方向のサイドクリアランスは、前記アウタロータの径方向のラジアルクリアランスより小さく、かつ、低温時に、前記内燃機関用オイルポンプの上流側に設けられたオイルフィルタのろ過可能な異物の最小粒径にサイドクリアランスの温度変化による最大クリアランス変化量を加えた大きさに設定されることを特徴とする内燃機関用オイルポンプである。
請求項2記載の発明は、
請求項1記載の内燃機関用オイルポンプにおいて、
前記内燃機関用オイルポンプがオイルストレーナを介してオイルを吸入する吸入油路の前記内燃機関用オイルポンプと前記オイルストレーナとの間に、前記オイルフィルタが設けられることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、
請求項2記載の内燃機関用オイルポンプにおいて、
前記内燃機関用オイルポンプの吐出油路と前記吸入油路との間には、リリーフバルブが介装されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、
請求項2または請求項3のいずれか1項記載の内燃機関用オイルポンプにおいて、
前記内燃機関は、クランクケースに変速機を備え、
前記変速機の変速用の油圧クラッチにオイルを供給するクラッチ用オイルポンプが、前記内燃機関用オイルポンプとは別個に設けられ、
前記クラッチ用オイルポンプは、アルミ系材料で形成されたオイルポンプハウジング内を、鉄系材料で形成されたアウタロータとインナロータが回転する歯形を用いた容積型のオイルポンプであることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、
請求項4記載の内燃機関用オイルポンプにおいて、
前記内燃機関用オイルポンプは、前記クラッチ用オイルポンプよりも軸方向幅が小さいことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、
請求項4または請求項5記載の内燃機関用オイルポンプにおいて、
前記オイルフィルタから下流で分岐して前記内燃機関用オイルポンプと前記クラッチ用オイルポンプにオイルが吸入されることを特徴とする。
請求項1記載の内燃機関用オイルポンプによれば、始動時など低温時には、オイル粘度が高く油圧が上昇してポンプの駆動抵抗(フリクション)が上がるが、オイルポンプハウジングに対するアウタロータおよびインナロータの軸方向のサイドクリアランスは、オイルフィルタのろ過可能な異物の最小粒径にサイドクリアランスの温度変化による最大クリアランス変化量を加えた大きさに設定されているので、オイル粘度が高くてもフリクションを低減することができ、よって始動時の駆動トルクを低減し、始動性の向上を図ることができる。
なお、オイル粘度が高く油圧が上昇するので、低温時にも潤滑に必要な油圧は確保される。
そして、鉄系材料のオイルポンプハウジングに対するアルミ系材料のアウタロータとインナロータの膨張率の違いにより、高温時には、サイドクリアランスが減少することで、ポンプ効率が上昇しており、オイル粘度も低下して、フリクションが低く抑えられ、油圧は十分確保することができる。
また、高温時に、サイドクリアランスは減少するが、オイルフィルタのろ過可能な異物の最小粒径より以下にならないので、オイルポンプの異物によるフリクションロスを低減することができる。
請求項2記載の内燃機関用オイルポンプによれば、オイルポンプがオイルストレーナを介してオイルを吸入する油路のオイルポンプとオイルストレーナとの間に、前記オイルフィルタが設けられるので、オイルポンプにオイルが吸入されるまでに、オイルストレーナによりまず大きな粒径の異物は除去され、次段でオイルフィルタによりろ過可能な異物の最小粒径より大きい異物が除去されることになり、粒径の大きい異物が確実に除去されてオイルポンプに吸入され、サイドクリアランスが減少する高温時にも、オイルポンプのフリクションロスを減らし、オイルポンプの耐久性の向上を図ることができる。
請求項3記載の内燃機関用オイルポンプによれば、内燃機関用オイルポンプの吐出油路と吸入油路との間には、リリーフバルブが介装されるので、機関回転数が高いときに、吐出圧が過大となっても、リリーフバルブが余剰オイルを吸入油路に放出し、油圧システムを保護することができる。
また、機関回転数が低いときにも、油温が低い低温時は、オイルの粘度が高いため、オイルポンプの回転数が低くても、管路内の油圧が相応に上昇し、その油圧が過大となれば、リリーフバルブが余剰オイルを吸入油路に放出することができる。
請求項4記載の内燃機関用オイルポンプによれば、内燃機関は、変速機の変速用の油圧クラッチにオイルを供給するクラッチ用オイルポンプは、アルミ系材料で形成されたオイルポンプハウジング内を、鉄系材料で形成されたアウタロータとインナロータが回転する歯形を用いた容積型のオイルポンプであるので、該クラッチ用オイルポンプは、温度の上昇とともにサイドクリアランスは大きくなる。

したがって、低温時には、サイドクリアランスは小さく設定されるため、ポンプ効率が上昇しており、オイルの粘度も高いことから、始動直後のクラッチ制御圧を速やかに確保することができる。
また、高温時には、サイドクリアランスは大きくなり、フリクションが低減することでポンプ効率を維持して、必要なクラッチ制御圧は確保することができる。
請求項5記載の内燃機関用オイルポンプによれば、内燃機関用オイルポンプは、クラッチ用オイルポンプよりも軸方向幅が小さいので、始動時のフリクションの増加を防止して始動性を高めることができるとともに、内燃機関用オイルポンプの軸方向の幅を狭くして小型化を図ることができる。
請求項6記載の内燃機関用オイルポンプによれば、オイルフィルタの下流で分岐して内燃機関用オイルポンプとクラッチ用オイルポンプにオイルが吸入されるので、オイルフィルタとオイルストレーナの2段にわたってろ過することになり、粒径の大きい異物が確実に除去されたオイルを、内燃機関用オイルポンプとクラッチ用オイルポンプが吸入することができ、共に耐久性を向上させることができるとともに、オイルフィルタおよびオイルストレーナを共通に使用でき、部品点数を減らし潤滑系の構成を簡素化することができる。
本発明の一実施の形態に係るオイルポンプを備えた内燃機関の斜め後ろから視た全体斜視図である。 同内燃機関の後面図である。 同内燃機関のクランクケーススペーサおよび後側機関ケースカバー等を取り外した後面図である。 同内燃機関の後側機関ケースカバー等を取り外した後面図である。 図3および図4のV−V矢視断面図である。 オイルポンプユニットの断面図である。 図6の要部拡大説明図である。 同内燃機関のオイル循環路の概略図である。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図8に基づいて説明する。
本実施の形態に係る内燃機関Eは、主変速機Tmと副変速機Tsが組み合わされた動力伝達装置とともにパワーユニットPを構成して4輪駆動可能な不整地走行用車両に搭載されるものである。
なお、本明細書の説明および特許請求の範囲において、前後左右の向きは、本実施の形態に係る不整地走行用車両1の直進方向を前方とする通常の基準に従うものとする。
図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、RRは車両後方をそれぞれ示す。
内燃機関Eは、直列2気筒の水冷式4ストローク内燃機関であり、この内燃機関Eのクランク軸20を車体前後方向に指向させた所謂縦置きの姿勢で、パワーユニットPは車体フレームに搭載される。
内燃機関Eのクランク軸20を軸支するクランクケース21は、上側クランクケース21Uと下側クランクケース21Lからなる上下割りのクランクケース構造をなし、上側クランクケース21Uは斜め右上方にシリンダブロック22を延出しており、その上にシリンダヘッド23とシリンダヘッドカバー24が順次重ねられて突出している(図1,図3参照)。
下側クランクケース21Lの底は、オイルが溜まるオイルパン21Pを構成している。
クランクケース21は右方に膨出して主変速機Tmを収容する(図3参照)。
この主変速機Tmは、内燃機関Eのクランク軸20の右方に位置し、主変速機Tmの前方に略重なって副変速機Tsが突設されている。
内燃機関Eのクランクケースより後方の部材を省略した後面図である図3を参照して、 シリンダブロック22の前後2つのシリンダボアにそれぞれピストン25が往復摺動可能に嵌挿され、クランク軸20のクランクウエブ20w,20w間のクランクピン20pとピストン25のピストンピン25pとを、コンロッド26が連接してクランク機構を構成している。
そして、図3に示されるように、車体とともに内燃機関Eが水平姿勢にある場合、上下割りの上側クランクケース21Uと下側クランクケース21Lの割り面は、右側を下方に傾斜しており、この傾斜した割り面上にクランク軸20とともに主変速機Tmの一対の変速機軸であるメイン軸31とカウンタ軸32のうちのカウンタ軸32が配置されて、クランク軸20とカウンタ軸32は上側クランクケース21Uと下側クランクケース21Lに挟まれて回転自在に軸支され、カウンタ軸32の上方にメイン軸31が上側クランクケース21Uに回転自在に軸支されている。
一方、クランク軸20の左方には、バランサ軸41が下側クランクケース21Lにベアリング40f,40rを介して軸支されている。
以上のメイン軸31,カウンタ軸32,バランサ軸41は、いずれもクランク軸20と平行で前後方向に指向している。
図5を参照して、前後方向に指向するクランク軸20は、気筒毎にカウンタウエイトを備えた1対のクランクウエブ20w,20wが前後に形成されており、クランク軸20の前端には、ACジェネレータ37が設けられており、ACジェネレータ37とクランクウエブ20wとの間にバランサ駆動歯車27が嵌着されている。
クランク軸20のクランクウエブ20wより後方には、プライマリ駆動歯車28が嵌着されている。
主変速機Tmのメイン軸31は、長尺のメイン軸内筒31aの外周にメイン軸外筒31bとクラッチ部外筒31cが前後に並んで回転自在に嵌合して構成されている。
メイン軸31には6個の駆動変速歯車31gが設けられ、カウンタ軸32には駆動変速歯車31gに対応して、これらと常時噛み合う6個の被動変速ギヤ32gが設けられている。
奇数変速段の駆動変速歯車31gはメイン軸内筒31aに、偶数変速段の駆動変速歯車31gはメイン軸外筒31bに設けてある。
第1クラッチ30aと第2クラッチ30bとからなる一対のツインクラッチ30はクラッチ部外筒31c上に構成されており、クラッチ部外筒31cの中央にプライマリ従動歯車29、その両側に第1クラッチ30aと第2クラッチ30bのクラッチアウタ30ao、30boがスプライン嵌合して軸方向の移動を規制されて設けられている。
中央のプライマリ従動歯車29がクランク軸20に設けられたプライマリ駆動歯車28に噛合する。
そして、第1クラッチ30aのクラッチインナ30aiはメイン軸内筒31aに軸方向の移動を規制されてスプライン嵌合され、第2クラッチ30bのクラッチインナ30biはメイン軸外筒31bに軸方向の移動を規制されてスプライン嵌合されている。
クラッチアウタ30ao(30bo)側の一緒に回転する駆動摩擦板とクラッチインナ30ai(30bi)側の一緒に回転する被動摩擦板とを交互に配列した摩擦板群30af(30bf)を加圧プレート30ap(30bp)が加圧可能である。
加圧プレート30ap,30bpを選択的に駆動する油圧回路が、メイン軸内筒31aとクラッチ部外筒31cに形成され、油圧制御装置35がクラッチカバー36に形成されている(図2参照)。
油圧制御装置35により制御されて加圧プレート30apが駆動されて摩擦板群30afが加圧されると、第1クラッチ30aが接続し、プライマリ従動歯車29に入力された動力がメイン軸内筒31aに伝達され、奇数変速段の駆動変速歯車31gが回転する。
他方、油圧制御装置35の切り換え制御により加圧プレート30bpが駆動されて摩擦板群30bfが加圧されると、第2クラッチ30bが接続し、プライマリ従動歯車29に入力された動力がメイン軸外筒31bに伝達され、偶数変速段の駆動変速歯車31gが回転する。
図5を参照して、クランク軸20の左側に平行に配置されたバランサ軸41は、前後にバランサウエイト41w,41wを備えており、前側のバランサウエイト41wは、クランク軸20の前側の1対のクランクウエブ20w,20wの間を旋回し、後側のバランサウエイト41wは、クランク軸20の後側の1対のクランクウエブ20w,20wの間を旋回する位置にある。
バランサ軸41のベアリング34fより前方に突出した前端部にはバランサ従動歯車42がバランサ軸41の前端面に螺入されたボルト43により締結されている。
バランサ従動歯車42は、クランク軸20に設けられたバランサ駆動歯車27に噛合し、クランク軸20の回転が、バランサ軸41に伝達される。
バランサ軸41は、クランク軸20と等速で、かつ逆方向に回転駆動され、内燃機関Eのクランク機構による1次振動を抑制する。
このバランサ軸41の前方には、前記ACジェネレータ37を前方から覆うジェネレータカバー38に設けられた水ポンプ50が配設されており、ジェネレータカバー38の軸受筒部38sに回転自在に軸支された水ポンプ駆動軸51が、バランサ軸41と同軸に配置されている。
そして、バランサ軸41の前端面に螺着されたボルト43の頭部には、連結凹部43aが形成されており、水ポンプ駆動軸51の後端から後方へ突出した連結凸部51aが、バランサ軸41の前端のボルト43の頭部の連結凹部43aに嵌合して連結し、バランサ軸41の回転が水ポンプ駆動軸51に伝達されて水ポンプ50が駆動される。
ジェネレータカバー38の軸受筒部38sの前方に水ポンプボディ53が取り付けられ、水ポンプボディ53には、水ポンプ駆動軸51に固着されたインペラ52が収容されるとともに、吸入ポート53iと吐出ポート53eが形成されている。
図3に示されるように、互いに合わされた上側クランクケース21Uと下側クランクケース21Lの後面は、後方に突出した後周壁21r,21rにより大きく囲われた空間を有し、後周壁21r,21rの端面は同一の鉛直合わせ面をなす。
この後周壁21r,21rの端面にクランクケーススペーサ70を介して後側機関ケースカバー90と前記クラッチカバー36が後方から被せられる(図1,図2,図5参照)。
バランサ軸41の後方には、オイルポンプユニット60がクランクケーススペーサ70に支持されて設けられる(図5参照)。
クランク軸20より右方のツインクラッチ30の後方にクラッチカバー36が被せられ、クランク軸20およびクランク軸20より左方のオイルポンプユニット60を含むクランクケース21の左側の後方を後側機関ケースカバー90が覆う。
本パワーユニットPの潤滑は、ドライサンプ方式を採用しており、本オイルポンプユニット60は、オイルタンクToにオイルを汲み上げるスカベンジングポンプPsと、オイルタンクToから油圧ツインクラッチ30にオイルを圧送するクラッチ用オイルポンプPcと、内燃機関の各潤滑部位にオイルを供給する内燃機関用オイルポンプPeを一体にユニット化したものである(図5,図6参照)。
図5を参照して、スカベンジングポンプPs,クラッチ用オイルポンプPc,内燃機関用オイルポンプPeは、いずれもトロコイド曲線による歯形を用いた容積型のオイルポンプであり、共通のオイルポンプ駆動軸61を有し、同オイルポンプ駆動軸61に各ロータが取り付けられている。
この3つのオイルポンプPs,Pc,Peの共通のオイルポンプ駆動軸61は、バランサ軸41の後方に同軸に位置し、オイルポンプ駆動軸61の前端から突出した連結凸部61bとバランサ軸41の後端に形成された連結凹部41bが嵌合して連結し、バランサ軸41の回転がオイルポンプ駆動軸61に伝達されて、3つのオイルポンプPs,Pc,Peが同時に駆動される。
このオイルポンプユニット60が設けられるクランクケーススペーサ70は、クランクケース21の後周壁21rに対応する前周壁が前方に突出して形成されている。
前周壁内は、左側が側壁71で塞がれ、右側に大きな円開口70sが形成されている。
円開口70sにはツインクラッチ30が貫挿される(図4参照)。
クランクケーススペーサ70の側壁71の略中央に、クランク軸20の後端を軸受する軸受凹部71dがあり、軸受凹部71d内にクランク軸20を回転自在に軸支するベアリング19rが嵌合される(図5参照)。
クランクケーススペーサ70の側壁71の軸受凹部71dよりさらに左側に寄ったところに、オイルポンプ駆動軸61を軸支する軸受孔71jが穿孔されている(図4参照)。
図6を参照して、クランクケーススペーサ70の側壁71の前面には、軸受孔71jの周囲にスカベンジングポンプボディ65が被さるように取り付けられる。
スカベンジングポンプボディ65は、クランクケーススペーサ70の側壁71の軸受孔71jと同軸に軸受孔65jを有し、スカベンジングポンプボディ65の後面には、軸受孔65jの周囲に円形に凹んだスカベンジングポンプ室66が形成され、スカベンジングポンプ室66内に円環状をしたアウタロータ67oが回転自在に嵌合され、同アウタロータ67oの内歯にオイルポンプ駆動軸61に係止ピン67ipにより共に回転するように係止して軸支されたインナロータ67iが外歯を噛み合わせて配設されて、スカベンジングポンプPsが構成される。
なお、スカベンジングポンプボディ65の後面に開口したスカベンジングポンプ室66は、クランクケーススペーサ70の側壁71の前面で塞がれる。
クランクケーススペーサ70の側壁71の後面には、軸受孔71jの周りに円形に凹んだクラッチオイルポンプ室72が形成され、クラッチオイルポンプ室72内に円環状をしたアウタロータ73oが回転自在に嵌合され、同アウタロータ73oの内歯にオイルポンプ駆動軸61に係止ピン73ipにより共に回転するように係止して軸支されたインナロータ73iが外歯を噛み合わせて配設されて、クラッチ用オイルポンプPcが構成される。
クランクケーススペーサ70の側壁71の後面のクラッチオイルポンプ室72は、オイルポンププレート80の前面で塞がれる。
オイルポンププレート80には、クランクケーススペーサ70の側壁71の軸受孔71jと同軸に軸受孔80jを有し、オイルポンプ駆動軸61が貫通する。
エンジンオイルポンプボディ85がオイルポンププレート80をクランクケーススペーサ70との間に挟むように後方から取り付けられる。
エンジンオイルポンプボディ85は、オイルポンププレート80の軸受孔80jと同軸に軸受孔85jを有し、エンジンオイルポンプボディ85の前面には、軸受孔85jの周囲に円形に凹んだエンジンオイルポンプ室86が形成され、エンジンオイルポンプ室86内に円環状をしたアウタロータ87oが回転自在に嵌合され、同アウタロータ87oの内歯にオイルポンプ駆動軸61に係止ピン87ipにより共に回転するように係止して一体に回転すべく軸支されたインナロータ87iが外歯を噛み合わせて配設されて、内燃機関用オイルポンプPeが構成される。
なお、エンジンオイルポンプボディ85の前面に開口したエンジンオイルポンプ室86は、オイルポンププレート80の後面で塞がれる。
図6を参照して、クランクケーススペーサ70のクラッチオイルポンプ室72内にアウタロータ73oとインナロータ73iを組み込んでオイルポンプ駆動軸61を貫挿しておき、クランクケーススペーサ70の前面にスカベンジングポンプボディ65をスカベンジングポンプ室66にアウタロータ67oとインナロータ67iを組み込んで重ねて複数の締結ボルト62aで締結し、クランクケーススペーサ70の後面にオイルポンププレート80を挟んで、エンジンオイルポンプボディ85をエンジンオイルポンプ室86にアウタロータ87oとインナロータ87iを組み込んで重ねて複数の締結ボルト62bで締結することで、スカベンジングポンプPs,クラッチ用オイルポンプPc,内燃機関用オイルポンプPeを一体にユニット化したオイルポンプユニット60が構成され、クランクケーススペーサ70に支持されて設けられる。
なお、スカベンジングポンプボディ65,クランクケーススペーサ70,オイルポンププレート80,エンジンオイルポンプボディ85には、各オイルポンプPs,Pc,Peの各吸入ポート,各吐出ポートおよび油路が形成されている。
内燃機関用オイルポンプPeのアウタロータ87oとインナロータ87iおよびエンジンオイルポンプ室86の軸方向幅は、クラッチ用オイルポンプPcのアウタロータ73oとインナロータ73iおよびクラッチオイルポンプ室72の軸方向幅より小さく構成されている(図6参照)。
図4は、内燃機関Eのクランクケース21の後面に、クランクケーススペーサ70が取り付けられた状態を示している。
クランクケーススペーサ70にはオイルポンプユニット60が設けられている。
このクランクケーススペーサ70の側壁71の後方に後側機関ケースカバー90が被せられる。
図1を参照して、後側機関ケースカバー90は、クランクケーススペーサ70の側壁71の輪郭に沿った後周壁70q(図4参照)に対応する前周壁90pが側壁91から前方に突出して形成されており、クランクケーススペーサ70の側壁71の後周壁70qと後側機関ケースカバー90の前周壁90pとが連結されると、後周壁70qと前周壁90pに囲まれて、クランクケーススペーサ70の側壁71と後側機関ケースカバー90の側壁91との間にオイルタンクToが形成される。
図1および図2を参照して、後側機関ケースカバー90の側壁91には、後方に膨出するようにして、クラッチ用オイルフィルタFcのフィルタハウジング95とオイルフィルタFeのより大型のフィルタハウジング96が形成されている。
後側機関ケースカバー90の側壁91の中央高さ位置で、オイルポンプユニット60と略同じ高さ位置に、オイルフィルタFeのフィルタハウジング96が中心軸を略左右に指向させた円筒形状に形成されており、このフィルタハウジング96の下方に、クラッチ用オイルフィルタFcのより小型のフィルタハウジング95が中心軸を略左右に指向させた円筒形状に形成されている。
フィルタハウジング95,96内にはフィルタエレメントが環状に収納される。
また、後側機関ケースカバー90のオイルタンクToを構成する側壁91の上部には、オイルクーラ100が取り付けられ、オイルクーラ100からオイルタンクTo内に直接冷却されたオイルが流出する。
本水冷式内燃機関Eのバランサ軸41の後方に設けられたオイルポンプユニット60の3つのオイルポンプPs,Pc,Peによるオイル供給構造のオイル循環路の概略図を図8に示し、簡単に説明する。
スカベンジングポンプPsは、オイルパン21Pに溜まったオイルをオイルストレーナ63を介して吸入油路a1に汲み上げ、吐出油路a2に吐出し、吐出されたオイルは、オイルクーラ100に流入し、オイルクーラ100により冷却されたオイルは、オイルタンクTo内に流出される。
なお、オイルクーラ100の上流側の油路から分岐した油路にリリーフバルブ68sが設けられて、油圧が所定圧を超えると、オイルクーラ100を介さずに直接オイルタンクToに流出される。
クラッチ用オイルポンプPcは、オイルタンクToに溜まったオイルをオイルストレーナ64およびオイルフィルタFeを介して吸入油路b1に汲み上げ、吐出油路b2に吐出し、吐出されたオイルは、オイルフィルタFeより目の細かいクラッチ用オイルフィルタFcに流入し、クラッチ用オイルフィルタFcによりろ過されたオイルが、油圧制御装置35およびツインクラッチ30に供給される。
なお、クラッチ用オイルポンプPcの上流側吸入油路b1と下流側吐出油路b2との間にはリリーフバルブ68cが介装されている。
内燃機関用オイルポンプPeは、オイルタンクToに溜まったオイルをオイルストレーナ64およびオイルフィルタFeを介して吸入油路c1に汲み上げ、吐出油路c2に吐出し、吐出されたオイルは、内燃機関Eの各潤滑部位に供給される。
なお、内燃機関用オイルポンプPeの上流側吸入油路c1と下流側吐出油路c2との間にはリリーフバルブ68eが介装されている。
オイルフィルタFeの下流で分岐して内燃機関用オイルポンプPeとクラッチ用オイルポンプPcにオイルが吸入されるので、オイルフィルタFeとオイルストレーナ64の2段にわたってろ過することになり、まず1段目のオイルストレーナ64によりまず大きな粒径の異物は除去され、次段でオイルフィルタによりろ過可能な異物の最小粒径より大きい異物が除去されることになり、粒径の大きい異物が確実に除去されて内燃機関用オイルポンプPeおよびクラッチ用オイルポンプPcに吸入され、内燃機関用オイルポンプPeとクラッチ用オイルポンプPcのフリクションロスを減らし、内燃機関用オイルポンプPeとクラッチ用オイルポンプPcの耐久性の向上を図ることができる。
内燃機関用オイルポンプPeとクラッチ用オイルポンプPcは、オイルフィルタFeおよびオイルストレーナ64を共通に使用でき、部品点数を減らし潤滑系の構成を簡素化することができる。
以上のように構成されるオイル循環路に介装されるスカベンジングポンプPs,クラッチ用オイルポンプPc,内燃機関用オイルポンプPeは、図6に示すように、オイルポンプユニット60として一体化されている。
ここに、クランクケーススペーサ70は、クランクケース21および後側機関ケースカバー90と同じくアルミ系材料で形成されている。
したがって、クラッチ用オイルポンプPcのクラッチオイルポンプ室72を構成するクラッチオイルポンプハウジング71hは、クランクケーススペーサ70の側壁71に形成されるもので、よってアルミ系材料で形成されている。
クラッチ用オイルポンプPcのアウタロータ73oとインナロータ73iは鉄系材料で形成されている。
また、同様に、スカベンジングポンプPsは、スカベンジングポンプ室66を構成するスカベンジングポンプハウジング65hは、アルミ系材料で形成されるスカベンジングポンプボディ65に形成され、よって、スカベンジングポンプハウジング65hはアルミ系材料で形成され、スカベンジングポンプPsのアウタロータ67oとインナロータ67iは鉄系材料で形成されている。
他方、内燃機関用オイルポンプPeは、エンジンオイルポンプ室86を構成するエンジンオイルポンプハウジング85hは、鉄系材料で形成されるエンジンオイルポンプボディ85に形成され、よって、オイルポンプハウジング85hは鉄系材料で形成され、内燃機関用オイルポンプPeのアウタロータ87oとインナロータ87iはアルミ系材料で形成されている。
なお、オイルポンププレート80は、鉄系材料で形成されている。
鉄系材料のエンジンオイルポンプハウジング85hにアルミ系材料のアウタロータ87oとインナロータ87iが組み込まれた内燃機関用オイルポンプPeにおいて、熱膨張率の小さいエンジンオイルポンプハウジング85hと熱膨張率の大きいアウタロータ87oおよびインナロータ87iとの間のクリアランスは、温度が上昇するに従い小さくなる。
内燃機関用オイルポンプPeは、エンジンオイルポンプハウジング85hに対するアウタロータ87oおよびインナロータ87iの軸方向のサイドクリアランスCsが、エンジンオイルポンプハウジング85hに対するアウタロータ87oの径方向のラジアルクリアランスCrより小さく設定されている(図7参照)。
また、このラジアルクリアランスCrより小さいエンジンオイルポンプハウジング85hに対するアウタロータ87oおよびインナロータ87iの軸方向のサイドクリアランスCsを、低温時に、内燃機関用オイルポンプPeの上流側に設けられたオイルフィルタFeのろ過可能な異物の最小粒径にサイドクリアランスの運転領域の温度変化による最大クリアランス変化量を加えた大きさに設定する。
内燃機関用オイルポンプPeは、始動時など一般に低温時には、ラジアルクリアランスCrより小さいサイドクリアランスCsが、オイルフィルタFeのろ過可能な異物の最小粒径にサイドクリアランスの運転領域の温度変化による最大クリアランス変化量を加えた大きさに略等しい大きさとなっているので、低温でオイル粘度が高く油圧が上昇してポンプの駆動抵抗(フリクション)が上がる傾向にあるが、大きなサイドクリアランスCsによりフリクションを低減することができ、よって始動時の駆動トルクを低減し、始動性の向上を図ることができる。
なお、オイル粘度が高く油圧が上昇するので、低温時にも潤滑に必要な油圧は確保される。
そして、鉄系材料のエンジンオイルポンプハウジング85hに対するアルミ系材料のアウタロータ87oとインナロータ87iの膨張率の違いにより、高温時には、サイドクリアランスCsが減少することで、ポンプ効率が上昇しており、オイル粘度も低下して、フリクションが低く抑えられ、必要な油圧は十分確保することができる。
また、高温時に、サイドクリアランスCsは減少するが、オイルフィルタのろ過可能な異物の最小粒径より以下にならないので、オイルポンプの異物によるフリクションロスを低減することができる。
さらに、アルミ系材料のアウタロータ87oとインナロータ87iの異物による損傷も減らして、アウタロータ87oとインナロータ87iの耐久性を向上させることができる。
前記したように、内燃機関用オイルポンプPeがオイルストレーナ64を介してオイルを吸入する油路の内燃機関用オイルポンプPeとオイルストレーナ64との間に、オイルフィルタFeが設けられるので、内燃機関用オイルポンプPeにオイルが吸入されるまでに、オイルストレーナ64によりまず大きな粒径の異物は除去され、次段のオイルフィルタFeによりろ過可能な異物の最小粒径より大きい異物が除去されることになり、粒径の大きい異物が確実に除去されて内燃機関用オイルポンプPeに吸入され、サイドクリアランスCsが減少する高温時にも、内燃機関用オイルポンプPeのフリクションロスを減らし、特にアルミ系材料のアウタロータ87oとインナロータ87iを用いる内燃機関用オイルポンプPeの耐久性の向上を図ることができる。
内燃機関用オイルポンプPeの吐出油路c2と吸入油路c1との間には、リリーフバルブ68eが介装されるので、機関回転数が高いときに、吐出圧が過大となっても、リリーフバルブ68eが余剰オイルを吸入油路に放出し、油圧システムを保護することができる。
また、機関回転数が低いときにも、油温が低い低温時は、オイルの粘度が高いため、内燃機関用オイルポンプPeの回転数が低くても、管路内の油圧が相応に上昇するので、その油圧が過大となれば、リリーフバルブ68eが余剰オイルを吸入油路c1に放出することができる。
主変速機Tmの変速用の油圧ツインクラッチ30および油圧制御装置35にオイルを供給するクラッチ用オイルポンプPcは、アルミ系材料で形成されたクラッチオイルポンプハウジング71h内を、鉄系材料で形成されたアウタロータ73oとインナロータ73iが回転するトロコイド曲線による歯形を用いた容積型のオイルポンプであるので、該クラッチ用オイルポンプPcは、温度の上昇とともにサイドクリアランスCsは大きくなる。
したがって、低温時には、サイドクリアランスCsは小さく設定されるため、ポンプ効率が上昇しており、オイルの粘度も高いことから、始動直後のクラッチ制御圧を速やかに確保することができる。
また、高温時には、サイドクリアランスCsは大きくなり、フリクションが低減することでポンプ効率を維持して、必要なクラッチ制御圧は確保することができる。
内燃機関用オイルポンプPeのアウタロータ87oとインナロータ87iおよびエンジンオイルポンプ室86の軸方向幅は、クラッチ用オイルポンプPcのアウタロータ73oとインナロータ73iおよびエンジンオイルポンプ室72の軸方向幅より小さく構成されているので、内燃機関用オイルポンプPeは、幅狭のアウタロータ87oとインナロータ87iにより始動時のフリクションの増加を防止して始動性を高めることができるとともに、内燃機関用オイルポンプPeの軸方向の幅を狭くして小型化を図ることができる。
以上、本発明に係る内燃機関用オイルポンプにつき説明したが、本発明の態様は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むものである。
P…パワーユニット、E…内燃機関、
To…オイルタンク、Ps…スカベンジングポンプ、Pc…クラッチ用オイルポンプ、Pe…内燃機関用オイルポンプ、
Fc…クラッチ用オイルフィルタ、Fe…オイルフィルタ、
1…不整地走行用車両、20…クランク軸、21…クランクケース、22…シリンダブロック、23…シリンダヘッド、30…ツインクラッチ、35…油圧制御装置、41…バランサ軸、50…水ポンプ、51…水ポンプ駆動軸、
60…オイルポンプユニット、61…オイルポンプ駆動軸、
65…スカベンジングポンプボディ、65h…スカベンジングポンプハウジング、66…スカベンジングポンプ室、67o…アウタロータ、67i…インナロータ、
70…クランクケーススペーサ、71…側壁、71h…クラッチオイルポンプハウジング、72…クラッチオイルポンプ室、73o…アウタロータ、73i…インナロータ、80…オイルポンププレート、
85…エンジンオイルポンプボディ、85h…エンジンオイルポンプハウジング、86…エンジンオイルポンプ室、87o…アウタロータ、87i…インナロータ、
90…後側機関ケースカバー、95,96…フィルタハウジング、100…オイルクーラ。

Claims (6)

  1. 内燃機関(E)のクランク軸(20)の回転がオイルポンプ駆動軸(61)に伝達されてオイルポンプハウジング(85h)内のアウタロータ(87o)とインナロータ(87i)を回転するトロコイド曲線による歯形を用いた容積型の内燃機関用オイルポンプ(Pe)において、
    前記オイルポンプハウジング(85h)が鉄系材料で形成され、
    前記オイルポンプハウジング(85h)内を回転する前記アウタロータ(87o)と前記インナロータ(87i)がアルミ系材料で形成され、
    前記オイルポンプハウジング(85h)に対する前記アウタロータ(87o)および前記インナロータ(87i)の軸方向のサイドクリアランス(Cs)は、前記アウタロータ(87o)の径方向のラジアルクリアランス(Cr)より小さく、かつ、低温時に、前記内燃機関用オイルポンプ(Pe)の上流側に設けられたオイルフィルタ(Fe)のろ過可能な異物の最小粒径にサイドクリアランスの温度変化による最大クリアランス変化量を加えた大きさに設定されることを特徴とする内燃機関用オイルポンプ。
  2. 前記内燃機関用オイルポンプ(Pe)がオイルストレーナ(64)を介してオイルを吸入する吸入油路(c1)の前記内燃機関用オイルポンプ(Pe)と前記オイルストレーナ(64)との間に、前記オイルフィルタ(Fe)が設けられることを特徴とする請求項1記載の内燃機関用オイルポンプ。
  3. 前記内燃機関用オイルポンプ(Pe)の吐出油路(c2)と前記吸入油路(c1)との間には、リリーフバルブ(68e)が介装されることを特徴とする請求項2記載の内燃機関用オイルポンプ。
  4. 前記内燃機関(E)は、クランクケース(21)に変速機(Tm)を備え、
    前記変速機(Tm)の変速用の油圧クラッチ(30)にオイルを供給するクラッチ用オイルポンプ(Pc)が、前記内燃機関用オイルポンプ(Pe)とは別個に設けられ、
    前記クラッチ用オイルポンプ(Pc)は、アルミ系材料で形成されたオイルポンプハウジング(71h)内を、鉄系材料で形成されたアウタロータ(73o)とインナロータ(73i)が回転するトロコイド式のオイルポンプであることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれか1項記載の内燃機関用オイルポンプ。
  5. 前記内燃機関用オイルポンプ(Pe)は、前記クラッチ用オイルポンプ(Pc)よりも軸方向幅が小さいことを特徴とする請求項4記載の内燃機関用オイルポンプ。
  6. 前記オイルフィルタから下流で分岐して前記内燃機関用オイルポンプ(Pe)と前記クラッチ用オイルポンプ(Pc)にオイルが吸入されることを特徴とする請求項4または請求項5記載の内燃機関用オイルポンプ。
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