JP6391831B2 - 電動機及び空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機及び電動機を備えた空気調和機に関するものである。
特許文献1には、回転子軸と、この回転子軸と一体成形され、一端面に複数個の凸部を有する回転子と、複数個の凸部及び回転子軸に嵌合して回転子の一端面に固定保持された円板状の慣性質量体とを備え、複数個の凸部がゲート跡である電動機が開示されている。
実開昭62−68473号公報
上記従来の電動機では、樹脂注入口であるゲートは凸部に形成されることから、回転子の成形時に凸部には成形圧力が直接かかり、凸部は金型に押し付けられ、凸部の金型からの離型性が悪化し、型開き時に凸部が金型に張り付くことがある。金型に成形品が張り付くと連続成形が困難となり、生産性の低下が問題となる。また、金型に張り付いた成形品を取り外す際に、凸部が折れ又は凸部に亀裂が発生することもあり、品質上も問題となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、生産性及び品質の向上が可能な電動機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電動機は、回転子軸と、前記回転子軸の外周面上に配置され、前記回転子軸の軸方向に互いに対向する第1および第2の端面を有し、成形により形成された環状の回転子マグネットと、前記軸方向における前記回転子マグネットの一端部に組み付けられ、前記軸方向に貫通する複数個の穴を有する環状の位置検出用マグネットと、を備え、前記回転子マグネットは、前記第1の端面に設けられ、前記位置検出用マグネットが載置される複数個の台座と、前記複数個の台座上にそれぞれ設けられ、複数個の成形用のゲートの跡をそれぞれ有すると共に、前記複数個の穴をそれぞれ通る第1の個数の突起と、前記第2の端面に設けられた第2の個数の凹部と、を有し、前記第2の個数は、前記第1の個数以上である。
本発明によれば、生産性及び品質の向上が可能になる、という効果を奏する。
実施の形態1に係る電動機の構成を示す図 実施の形態1において軸受が組み付けられた回転子を示す図 実施の形態1に係る回転子を示す図 実施の形態1において回転子軸が組み付けられた回転子マグネットを示す図 実施の形態1において位置検出用マグネットを示す図 実施の形態1において回転子の組立を示す図 実施の形態1に係る電動機の回転子の製造方法を示した製造フロー図 実施の形態2に係る空気調和機の構成の一例を示す図
以下に、本発明の実施の形態に係る電動機及び空気調和機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る電動機の構成を示す図、図2は、軸受が組み付けられた回転子を示す図、図3は、回転子を示す図、図4は、回転子軸が組み付けられた回転子マグネットを示す図、図5は、位置検出用マグネットを示す図、図6は、回転子の組立を示す図である。以下、図1から図6を参照して、本実施の形態に係る電動機の構成について説明する。
図1に示すように、電動機100は、モールド固定子40、モールド固定子40の内側に配置される回転子20、及びモールド固定子40の軸方向の一端部に取り付けられる金属製のブラケット30を備える。電動機100は、例えば、ブラシレスDCモータ又はステッピングモータである。
モールド固定子40は、固定子42と、基板46が組付けられた固定子42を覆うモールド樹脂部41とを備える。すなわち、モールド固定子40は、基板46が組付けられた固定子42をモールド樹脂部41の材料であるモールド樹脂で一体に成形して形成される。ここで、モールド樹脂は、例えば不飽和ポリエステルである熱硬化性樹脂である。基板46は、一般に強度的に弱い構造であるため、低圧成形が望ましく、そのため、モールド成形には不飽和ポリエステル樹脂のような熱硬化性樹脂が用いられる。
固定子42は、電磁鋼板を積層した固定子コア43と、固定子コア43に施された絶縁部44と、絶縁部44に巻付けられたコイル45とを備えている。絶縁部44は、熱可塑性樹脂で固定子コア43に一体成形され、又は熱可塑性樹脂で成形された別体の成形品を固定子コア43に組付けて施される。ここで、熱可塑性樹脂は例えばポリブチレンテレフタレートである。
基板46は、絶縁部44に組付けられている。基板46には、磁気検出素子47が実装され、磁気検出素子47は回転子20の位置を検出するセンサ回路を構成する。磁気検出素子47は図3の位置検出用マグネット11と対向して配置され、位置検出用マグネット11から発生する磁気を検出することで回転子20の位置を検出する。また、電動機100がブラシレスDCモータである場合は、電動機100は基板46に設けられた図示しない駆動回路により回転子20の位置に応じてコイル45の通電制御をする。これにより、電動機100の高効率で低騒音な駆動を行うことができる。
回転子20には、回転子軸1が一体に設けられる。すなわち、回転子20の軸孔48に回転子軸1が挿通されている。回転子軸1には一対の軸受21a,21bが組付けられる。モールド固定子40に設けられた中空部49には、軸受21a,21bが組付けられた回転子20が挿入される。軸受21aは、基板46側に配置され、軸受21bはブラケット30側に配置される。ブラケット30側は負荷側であるので、軸受21bは、電動機100の負荷側に配置され、ブラケット30によって支持される。また、軸受21aは、電動機100の反負荷側に配置され、モールド樹脂部41によって支持される。なお、負荷側はモールド固定子40から突出した回転子軸1の先端側であり、反負荷側は、負荷側と反対側である。
図2(a)は、軸受21a,21bが組み付けられた回転子20を負荷側から見た側面図、図2(b)は、図2(a)におけるA−A断面図、図2(c)は、軸受21a,21bが組み付けられた回転子20を反負荷側から見た側面図である。図3(a)は、回転子20を負荷側から見た側面図、図3(b)は、図3(a)におけるB−B断面図、図3(c)は、回転子20を負荷側から見た側面図である。図4(a)は、回転子軸1が組み付けられた回転子マグネット10を負荷側から見た側面図、図4(b)は、図4(a)におけるC−C断面図、図4(c)は、回転子軸1が組み付けられた回転子マグネット10を反負荷側から見た側面図である。図5(a)は、位置検出用マグネット11の平面図、図5(b)は、図5(a)におけるD−D断面図である。
図2から図5に示すように、回転子20は、回転子軸1と、回転子軸1と同軸的に回転子軸1の外周面上に配置され、軸方向に互いに対向する第1および第2の端面を有し、成形材料の成形により形成された回転子マグネット10と、回転子軸1と同軸的に配置され、回転子軸1の軸方向における回転子マグネット10の一端部に組み付けられた位置検出用マグネット11とを備えている。なお、以下では、回転子軸1の軸方向を単に「軸方向」という。回転子軸1の軸方向は、回転子マグネット10の軸方向であり、位置検出用マグネット11の軸方向でもある。
回転子マグネット10には、周方向にN極とS極とが交互となるように磁極が形成される。回転子マグネット10の軸方向の一端面である第1の端面には複数個の台座7が設けられており、位置検出用マグネット11は複数個の台座7上に載置されている。すなわち、位置検出用マグネット11は複数個の台座7に当接する。また、各台座7上には突起5が設けられ、突起5は位置検出用マグネット11に設けられた穴15を通り、突起5の先端部が熱溶着されて位置検出用マグネット11が回転子マグネット10に固定される。この際、突起5の先端部は熱溶着されて熱溶着部35を形成する。熱溶着部35の高さは、位置検出用マグネット11の検出部14と同じか、又は低くなっている。
また、軸受21aは位置検出用マグネット11の円筒部12の端面に当接するまで回転子軸1に圧入され、軸受21bは回転子マグネット10の軸受当接部4に当接するまで回転子軸1に圧入される。軸受21a,21bは、例えば玉軸受である。
回転子マグネット10は、2層構造であり、第1の環状層であるバックヨーク3を内層とし、第2の環状層であるプラスチックマグネット9を外層とする。すなわち、回転子マグネット10は、回転子軸1の外周面上に配置された環状のバックヨーク3と、バックヨーク3の外周面上に配置された環状のプラスチックマグネット9とを備えている。バックヨーク3は、軟磁性粉末又はフェライト粉末を含有した熱可塑性樹脂を成形して形成される。熱可塑性樹脂は例えばポリアミドである。バックヨーク3は、回転子軸1の外周面に回転子軸1と一体に成形され、回転子軸1に固定される。なお、バックヨークは、軟磁性粉末及びフェライト粉末の双方を含有した熱可塑性樹脂で成形して形成してもよい。プラスチックマグネット9は、希土類磁石粉末を含有した熱可塑性樹脂を成形して形成される。プラスチックマグネット9は、バックヨーク3の外周面にバックヨーク3と一体に成形される。軸方向における回転子軸1の中央部の外周面にはローレット2が施されている。ローレット2は、回転子軸1のバックヨーク3からの抜け止め及び回り止めとなる。
バックヨーク3の外周は、波形状に形成され、周方向に凹凸を繰り返している。また、回転子マグネット10の磁極は、バックヨーク3の外周の凹凸と関連して設定される。例えば、バックヨーク3の外周の波形状の凹部に磁極が配置され、凸部に磁極間が配置されるように配向(着磁)することができる。なお、バックヨーク3の外周の波形状の凸部に磁極が配置され、凹部に磁極間が配置されるように配向(着磁)することもできる。
バックヨーク3は、基板46側の端面に円筒部8を備え、基板46と反対側の端面に軸受当接部4を備えている。詳細には、円筒部8は、バックヨーク3の基板46側の端面における軸孔48の周囲に設けられ、予め決められた高さで基板46側に突出している。円筒部8は、台座7よりもバックヨーク3の径方向の内側に設けられる。円筒部8は、位置検出用マグネット11を介して軸受21aを受け止める。軸受当接部4は、バックヨーク3の円筒部8が設けられた端面と反対側の端面における軸孔48の周囲に設けられ、予め決められた高さで基板46側と反対側に突出している。
また、円筒部8の内径は、円筒部8の端面から一定の深さまでは、回転子軸1の外径より大きくなっている。これにより、バックヨーク3の成形時のバリ発生が抑制され、品質の向上が図られる。
バックヨーク3の円筒部8が設けられた端面は回転子マグネット10の第1の端面の一部を成し、バックヨーク3の当該端面には、複数個の台座7と、各台座7上に設けられ、各台座7から軸方向に伸びる突起5が設けられている。複数個の突起5は、バックヨーク3の周方向に均等に配置されている。また、複数個の突起5の径方向における位置は互いに等しい。ここで径方向は、バックヨーク3の径方向である。また、複数個の突起5の高さは互いに等しい。突起5の高さは、回転子軸1の突起5側の一端から台座7の端面までの軸方向長よりも短くなっている。図示例では、台座7は、3個形成され、突起5も3個形成されている。
複数個の台座7は、円筒部8と一体に形成されている。複数個の台座7は、円筒部8から径方向外向きに放射状に伸びている。また、円筒部8の端面の高さと台座7の端面の高さは同じであり、これらの端面は同一面を形成する。台座7と円筒部8は位置検出用マグネット11の設置面となり、位置検出用マグネット11はこれらによって軸方向に位置決めされる。
なお、第1の個数である突起5の個数は、図示例に限定されず、3個以外の複数個でもよいし、あるいは1個でもよい。ただし、突起5は、位置検出用マグネット11の組付けに使用されるので、バランスをとるために複数個設けることが一般的である。また、台座7は、突起5の個数に応じて1又は複数個設けることができる。また、台座7は円筒部8から分離して形成することもできる。この場合、複数個の台座7を連結して単一の台座とすることもでき、台座7の個数は突起5の個数とは独立に設定することができる。
突起5は、外周多角形状とすることができる。図示例では、突起5は外周八角形状である。一方、穴15は円形状である。突起5を穴15に挿通させ、突起5の先端部を熱溶着することで、位置検出用マグネット11をバックヨーク3に固定することができる。ここで、突起5を円柱状とした場合には、突起5を挿通させるために突起5と穴15との間に隙間が必要となり、この隙間がガタとなり、回転子マグネット10と位置検出用マグネット11との同芯が悪化する。
そこで、本実施の形態では、突起5を外周多角形状にし、突起5を穴15に挿通させる際に、突起5の外周の角が穴15の縁で削れるように、突起5及び穴15の寸法設計をする。こうすることで、突起5を穴15に挿通させた状態でのガタがなくなり、位置検出用マグネット11を調芯することができる。従って、回転子マグネット10と位置検出用マグネット11との同芯が向上し、回転子20の位置検出精度が向上するため、電動機100の効率及び性能が向上する。
また、突起5には、バックヨーク3を成形する際に樹脂注入口として使用されるゲート6が形成される。バックヨーク3は、ゲート6から軟磁性粉末又はフェライト粉末を含有した熱可塑性樹脂が注入されて成形される。一般に、バックヨーク3の端面に設けたゲートを切断する場合、切断箇所が端面から突出し不具合を引き起こすことがあるため、切断箇所が端面から突出しないように、ゲートの周辺に凹部を設けることで不具合を抑制する。しかしながら、バックヨーク3に凹部を設けることは、回転子マグネット10のマグネット量を少なくし、また、回転子マグネット10がアンバランスになるため、磁力低下及び磁束密度分布の歪率悪化につながり、電動機100の効率及び性能低下が懸念される。
本実施の形態では、先端部が熱溶着されて潰れる突起5にゲート6を設けたので、ゲート6の切断箇所の突出による品質不具合も発生せず、また、回転子マグネット10に凹部を設ける必要もないので、電動機100の効率及び性能低下を抑制することができる。
さらに、本実施の形態では、突起5を台座7に設けたので、突起5の先端部を熱溶着する際に、位置検出用マグネット11が押さえられても位置検出用マグネット11の浮き上がり及び変形が台座7によって抑制され、組立の品質が向上する。
さらに、本実施の形態では、突起5の高さを、回転子軸1の突起5側の一端から台座7の端面までの軸方向長よりも短くしたので、位置検出用マグネット11を回転子マグネット10に組付ける際、位置検出用マグネット11の穴15に突起5を通すよりも先に、位置検出用マグネット11の軸孔13に回転子軸1が通されるので、位置検出用マグネット11と回転子マグネット10の芯だしがなされ、組立が容易になる。
なお、ゲート6は、バックヨーク3の成形後には、ゲートの跡として突起5に残る。ゲートの跡は、射出成形時のゲート6の位置を示す痕跡であり、突起5にはゲート6に相当する跡が形成される。
バックヨーク3の端面のうち位置検出用マグネット11側と反対側の端面は回転子マグネット10の第2の端面の一部を成し、バックヨーク3の当該端面には、複数個の凹部16が設けられている。すなわち、バックヨーク3の軸受当接部4が設けられた端面には、複数個の凹部16が設けられている。図示例では、第2の個数である凹部16の個数は6個であり、突起5の個数である3個以上である。複数個の凹部16は、バックヨーク3の軸からの径方向における距離及びバックヨーク3の上記端面からの深さが互いに等しい複数個の凹部16aと、複数個の凹部16aとはバックヨーク3の軸からの径方向における距離及びバックヨーク3の上記端面からの深さが異なる1個の凹部16bとからなる。ここで、径方向とは、バックヨーク3の径方向である。バックヨーク3の軸は、回転子軸1の軸であり、回転子マグネット10の軸でもある。また、複数個の凹部16aは、バックヨーク3の周方向に均等に配置されている。図示例では、凹部16aの個数は5個である。具体的には、凹部16aの深さは凹部16bの深さよりも大きい。また、凹部16aは、凹部16bよりも径方向の内側に配置されている。このように、突起5が設けられたバックヨーク3の端面と反対側のバックヨーク3の端面に複数個の凹部16を設けることにより、以下に詳細を説明するように、型開き時のバックヨーク3の金型への張り付きが抑制される。
バックヨーク3は、突起5が形成されたゲート6から成形材料を射出して成形される。この場合、突起5は図示しない固定側金型に配置される。従って、突起5に最も成形圧力がかり、突起5と固定側金型との摩擦力が増大し、固定側金型の離型力が増大する。図示しない可動側金型の離型力よりも固定側金型の離型力が大きくなると、型開き時に突起5が固定側金型に張り付きやすくなり、実際に突起5が固定側金型に張り付いた場合には、連続成形が困難となり、生産性が悪化することとなる。また、固定側金型に張り付いた成形品を取り外す際に、突起5が折れ又は突起5に亀裂が発生することもあり、後工程まで不具合品が流れることもあり、品質上の問題となる。
型開き時、成形品は可動側金型にあり、成形品を可動側金型に設けられたエジェクタピンで突き出し成形品を取り出すことで連続成形が可能になる。固定側金型への張り付き抑制は、抜きテーパを大きくすることが一般的である。図示例では、突起5の外周がゲート6側から台座7側にかけて大きくなるテーパ形状とするが、突起5のゲート6側の外径をより小さくすることで抜きテーパを大きくすることができる。これにより、固定側金型の離型力を抑制し、突起5の固定側金型への張り付きを抑制することができる。
しかしながら、突起5を位置検出用マグネット11の穴15に挿通させ、先端部を熱溶着することで位置検出用マグネット11を回転子マグネット10に固定するので、突起5のテーパを大きくすると位置検出用マグネット11の穴15のガタが発生し、調芯が不十分になることが懸念される。
そこで、本実施の形態では、突起5が設けられた端面と反対側の端面に複数個の凹部16を設け、可動側金型と成形品との摩擦力を増大させ、固定側金型の離型力よりも可動側金型の離型力を大きくすることで、型開き時のバックヨーク3の固定側金型への張り付きを抑制する。すなわち、ゲート6が形成される突起5の抜きテーパ形状を大きくすることなく、突起5が設けられた端面と反対側の端面には複数個の凹部16を設ける。これにより、バックヨーク3の連続成形が可能になり、生産性の向上と低コスト化が図れると共に、突起5の折れ又は亀裂の発生も抑制できるので品質も向上する。
なお、凹部16の個数及び深さは、固定側金型の離型力に応じて設定されるが、凹部16の個数を突起5の個数以上とすることで可動側金型の離型力を増大させることができる。また、凹部16の個数及び深さは、複数個の凹部16の表面積の総和が複数個の突起5の表面積の総和以上となるように設定することができる。
また、図示例では、凹部16の断面形状を円形としているが、これに限定されず、他の形状でもよい。例えば、突起5と同様に、凹部16の断面形状を多角形状とすることもできる。なお、断面形状は、軸方向に垂直な断面による形状である。
なお、突起5が設けられた端面と反対側の端面に複数個の凹部16を設ける代わりに、複数個の凸部を設けることでも可動側金型の離型力を増大させることができる。ただし、この場合は、凸部の凸形状により、成形に必要な樹脂量が増加し、コストアップにつながる。
凹部16は、軸受当接部4の外側に配置されると共に、バックヨーク3の外周から一定の距離だけ径方向の内側に配置される。これにより、凹部16に妨げられることなくバックヨーク3の径方向の肉厚が確保され、回転子マグネット10の磁力を得るのに十分な磁路が確保される。特に、複数個の凹部16aは、径方向に対してバックヨーク3の外周よりも軸受当接部4の外周側に配置されている。
また、図示例では、凹部16の個数は突起5の個数よりも多いが、凹部16の個数は突起5の個数に等しくてもよい。凹部16の個数が突起5の個数に等しい場合は、凹部16は軸方向に突起5の位置と対向する位置に配置することができる。すなわち、1又は複数個の凹部16と1又は複数個の突起5とを1対1に対応させ、互いに対応する凹部16と突起5の周方向及び径方向における位置を等しくすることができる。ここで、周方向及び径方向は、バックヨーク3の周方向及び径方向である。ここで、径方向における位置は、バックヨーク3の軸からの径方向における距離である。なお、凹部16の個数が突起5の個数に等しい場合に、凹部16の周方向における位置のみを突起5の周方向における位置に合せることもできる。また、凹部16aの個数を突起5の個数に等しくし、1又は複数個の凹部16aと1又は複数個の突起5とを1対1に対応させ、互いに対応する凹部16aと突起5の周方向及び径方向における位置を等しくすることができる。なお、凹部16aの個数が突起5の個数に等しい場合に、凹部16aの周方向における位置のみを突起5の周方向における位置に合せることもできる。
また、凹部16の個数が突起5の個数よりも多い場合は、凹部16はバックヨーク3の周方向に均等に配置することができる。このように配置することで、型開き時の突起5の離型力に対し効率的に凹部16の離型力が作用し、安定して固定側金型へのバックヨーク3の張り付きを抑制することができる。また、バックヨーク3のバランスをとることができる。また、また、凹部16aの個数が突起5の個数よりも多い場合に、凹部16aをバックヨーク3の周方向に均等に配置することもできる。この場合も同様の効果を奏する。
凹部16bは、複数個の凹部16aよりも深さが浅くなっている。また、凹部16bは、複数個の凹部16aよりも径方向の外側に配置されている。これにより、凹部16bは複数個の凹部16aから区別しやすくなっている。そこで、このような凹部16bは、プラスチックマグネット9の成形工程又は回転子マグネット10の着磁工程での位置決めに使用することができる。
また、位置決め用の凹部16bはエジェクタピンで形成することができる。具体的には、可動側金型に設けられた図示しないエジェクタピンを凹部16bの長さ分だけ金型内に配置した状態でバックヨーク3を成形すればよい。これにより、金型を簡素化し、金型製作費用の低減が図れる。なお、複数個の凹部16aの一部又は全部をエジェクタピンで形成することも可能である。
回転子マグネット10は、金型にバックヨーク3をセットし、バックヨーク3の外周面にプラスチックマグネット9を一体に成形することで形成される。この際、プラスチックマグネット9の内周には、バックヨーク3の外周の波形状が転写され、バックヨーク3の外周とプラスチックマグネット9の内周が互いに噛み合う波形状となることから、プラスチックマグネット9の内周の波形状は回り止めとなる。また、バックヨーク3の外周を波形状として磁路を形成するので、磁束密度分布を任意に調整可能となっている。
プラスチックマグネット9を成形する金型にバックヨーク3をセットする場合、例えば可動側金型にバックヨーク3の円筒部8を備えた端面側を挿入するときは、バックヨーク3の外周の波形状と突起5を可動側金型の予め決められた位置に合せる必要がある。この場合、3個の突起5は周方向に均等配置され、可動側金型へのセットで位置を選ばないが、バックヨーク3の外周の波形状は回転子マグネット10の極数によるため、波形状の凹凸の個数は一般に突起5の個数の倍数ではなく、突起5の配置と波形状に対称性がないため、プラスチックマグネット9の成形用の金型とバックヨーク3との位置合せが必要となる。セット中に見えなくなる突起5で位置決めをするのは困難なため、突起5が設けられた端面と反対側の端面に設けられた凹部16bを基準として、バックヨーク3を位置決めして金型にセットする。これにより、バックヨーク3の位置決めが容易になり、生産性が向上する。さらに、バックヨーク3とプラスチックマグネット9の配向が精度よく一致することで回転子マグネット10の磁気特性の安定化が図れ、電動機100の性能が向上すると共に、電動機100の音及び振動の低減が図れる。
また、凹部16bは、プラスチックマグネット9の成形用の金型とバックヨーク3との位置合せのみならず、回転子マグネット10の着磁工程でも位置決めとして用いることができる。すなわち、回転子マグネット10を図示しない着磁ヨークに挿入する際に、回転子マグネット10と着磁ヨークとの位置合わせに凹部16bを利用することができる。これにより、着磁精度の向上と安定化が図れ、電動機100の性能が向上する。
なお、回転子マグネット10は、バックヨーク3の外周面にプラスチックマグネット9を成形する構成としたが、回転子マグネット10を1層構造とし、回転子マグネット10の全体をプラスチックマグネット9のみで構成することもできる。この場合でも、凹部16bは着磁工程での位置決めとして用いることができる。
図5に示すように、位置検出用マグネット11は、中央部に軸孔13が設けられた環状である。位置検出用マグネット11は、回転子マグネット10側と反対側の端面に、軸孔13が設けられた円筒部12を径方向の内側に有すると共に、磁気検出素子47と対向して設けられて位置検出に利用される環状の検出部14を径方向の外側に有する。ここで、径方向は、位置検出用マグネット11の径方向である。すなわち、軸孔13の周囲に回転子軸1と同軸的に設けられた円筒部12が、位置検出用マグネット11の回転子マグネット10側と反対側の端面から突出している。また、円筒部12よりも径方向の外側でかつ検出部14よりも径方向の内側における位置検出用マグネット11の部分は、平板状でかつ環状であり、当該部分に軸方向に貫通する複数個の穴15が設けられる。穴15は、回転子マグネット10の突起5に対応した位置に設けられる。なお、円筒部12が最も肉厚で、次に検出部14が肉厚で、穴15が設けられた部分が最も肉薄で、当該部分が位置検出用マグネット11の一端面を規定する。また、位置検出用マグネット11は、軸方向に非対称で、回転子マグネット10の側は平面状である。
穴15には、回転子マグネット10の突起5が挿通され、突起5の先端部が熱溶着されることで、位置検出用マグネット11が回転子マグネット10に固定される。このように、位置検出用マグネット11が回転子マグネット10に機械的に固定されるので、組立の信頼性が向上する。また、位置検出用マグネットの肉厚を、穴15が設けられた部分を最も肉薄にしたので、突起5の先端部を熱溶着した熱溶着部35の高さは、位置検出用マグネット11の検出部14と同じか、又は低くすることができる。これにより、電動機100の組込み時に、熱溶着部35がモールド固定子に接触することがなく、組立の信頼性が向上する。
円筒部12の外径は軸受21aの内輪外径と同等又は少し大きく、かつ、軸受21aの外輪内径よりも小さく、軸受21aの内輪のみを受けるようになっている。軸受21aは、円筒部12の端面に当接するまで回転子軸1に圧入され、軸受21aの位置決めがされる。軸受21aは、検出部14よりも径方向の内側に配置される。
このように、本実施の形態では、位置検出用マグネット11の検出部14と基板46の磁気検出素子47との間隔は、回転子20においては、位置検出用マグネット11単体で決まることとなり、寸法の管理及び調整が容易になる。そのため、検出部14と磁気検出素子47との距離の精度が向上されるため、回転子20の位置を精度良く検出することが可能となり、電動機100の制御性及び性能の向上を図ることができる。
回転子20の組立を図6に示す。図6(a)は、回転子マグネット10に位置検出用マグネット11を組付ける前の回転子マグネット10及び位置検出用マグネット11の斜視図、図6(b)は、位置検出用マグネット11が組付けられた回転子マグネット10の斜視図、図6(c)は、突起5の先端部が熱溶着されて位置検出用マグネット11が固定された回転子マグネット10の斜視図である。
回転子マグネット10の台座7が設けられた端面と位置検出用マグネット11の平面を向かい合わせ、回転子マグネット10の回転子軸1を位置検出用マグネット11の軸孔13に挿通させる(図6(a))。先に回転子軸1を円筒部12の軸孔13に挿通させることで、回転子マグネット10と位置検出用マグネット11の概略な芯だしがされ、回転子マグネット10の突起5と位置検出用マグネット11の穴15の位置決めが容易になる。
回転子マグネット10の複数個の突起5を、位置検出用マグネット11の複数個の穴15に挿通させ、位置検出用マグネット11が回転子マグネット10の台座7に当接するまで組付ける(図6(b))。この際、回転子マグネット10の多角形状の突起5が位置検出用マグネット11の穴15に挿入され、外周の角が削れるため、ガタがなくなり、位置検出用マグネット11が調芯される。そのため、回転子マグネット10と位置検出用マグネット11の同芯が向上し、精度良く回転子20の位置が検出できるようになるため、電動機100の効率及び性能が向上する。
位置検出用マグネット11の穴15から突出した回転子マグネット10の突起5の先端部を熱融着することで、位置検出用マグネット11が回転子マグネット10に固定され、回転子20となる(図6(c)、図3)。
図7は、本実施の形態に係る電動機の回転子の製造方法を示した製造フロー図である。電動機の回転子の製造方法の概略は次の通りである。
(1)ステップ1:回転子軸1の加工をする。併せて、位置検出用マグネット11の成形をする。
(2)ステップ2:バックヨーク3の成形をする。すなわち、回転子軸1の外周面にバックヨーク3を射出成形で一体に成形する。この際、バックヨーク3の端面のうち突起5が設けられた端面と反対側の端面に凹部16を設ける。これにより、バックヨーク3の固定側金型への張り付きを抑制し、連続成形が可能となる。成形後にバックヨーク3を脱磁する。併せて、位置検出用マグネット11を脱磁する。
(3)ステップ3:プラスチックマグネット9の成形をする。すなわち、バックヨーク3の外周面にプラスチックマグネット9を射出成形で一体に形成し、回転子マグネット10を製作する。プラスチックマグネット9の成形用の金型にバックヨーク3をセットする際に、凹部16bを位置決めに用いる。凹部16bを位置決めに用いることで作業が容易となるだけでなく、磁力の配向が精度よく一致することで回転子マグネット10の磁気特性の安定化が図れ、電動機100の性能が向上すると共に、電動機100の音及び振動の低減が図れる。製作後に、回転子マグネット10を脱磁する。
(4)ステップ4:位置検出用マグネット11を回転子マグネット10に組付ける。この際、回転子マグネット10の突起5を位置検出用マグネット11の穴15に挿通させ、位置検出用マグネット11を台座7に当接させるようにして組付ける。
(5)ステップ5:突起5の先端部を熱溶着し、位置検出用マグネット11を回転子マグネット10に固定し、回転子20を製作する。
(6)ステップ6:回転子20を着磁する。着磁では、バックヨーク3の位置決めの凹部16bを位置決めに用いる。これにより、着磁精度の向上と安定化が図れる。
(7)ステップ7:位置検出用マグネット11の円筒部12と回転子マグネット10の軸受当接部4に当接するまで軸受21a,21bを回転子軸1に組付ける。
以上説明したように、本実施の形態では、バックヨーク3の軸方向の端面のうち複数個の突起5が設けられた端面と反対側の端面に複数の凹部16を設け、凹部16の個数を突起5の個数以上としたので、バックヨーク3の成形時にバックヨーク3の固定側金型への張り付きが抑制され、バックヨーク3の連続成形が可能となり、バックヨーク3の生産性が向上する。さらに、バックヨーク3の連続成形において、突起5の折れ又は亀裂の発生が抑制され、バックヨーク3の品質が向上する。従って、電動機100の生産性の向上、品質の向上、及びコストの低減を図ることができる。
なお、本実施の形態では、突起5の個数を複数個とし、凹部16の個数を突起5の個数以上の複数個としたが、突起5の個数を1個とし、凹部16の個数を1個以上とすることもできる。また、突起5の個数にかかわらず、凹部16を1個以上設けた場合でも、バックヨーク3の成形時においてバックヨーク3の固定側金型への張り付きを抑制する効果が得られる。また、本実施の形態では、ゲート6は複数個の突起5にそれぞれ設けられるとしたが、ゲート5は複数個の突起5のうちの一部に設けられる構成でもよい。
また、本実施の形態では、複数個の凹部16のうちの一つの凹部16bは、回転子マグネット10の第2の端面からの深さを複数個の凹部16のうちの凹部16aとは異なるようにしたので、凹部16bは凹部16aから区別しやすく、プラスチックマグネット9の成形工程及び回転子20の着磁工程での位置決めとして用いることができる。これにより、生産性及び着磁精度の向上と安定化が図れ、電動機100の生産性向上、品質の向上、性能の向上及び低コスト化につながる。
一般に、複数個の凹部16のうちの1つの凹部16bが、回転子マグネット10の軸からの径方向における距離、回転子マグネット10の第2の端面からの深さ及び軸方向に垂直な断面形状の少なくとも1つについて、他の凹部16aの各々とは異なるようにすることで、凹部16bは凹部16aから区別しやすくなり、プラスチックマグネット9の成形工程及び回転子20の着磁工程での位置決めとして用いることができる。なお、凹部16bを位置決めとして用いるためには、凹部16aから区別できればよいので、上記以外にも、軸方向に垂直な断面形状以外の形状、あるいは半径により区別することもできる。ここで、軸方向に垂直な断面形状以外の形状は、例えば軸方向を含む断面形状である。ただし、回転子マグネット10の第2の端面からの深さ及び軸方向に垂直な断面形状は識別が容易である。また、位置決めに用いる凹部16は複数個でもよい。一般に、複数個の凹部16のうちの少なくとも1つが、軸からの径方向における距離、形状、深さおよび半径の少なくとも1つについて、複数個の凹部16のうちの他の各々と異なる場合には、複数個の凹部16のうちの少なくとも1つをプラスチックマグネット9の成形工程及び回転子20の着磁工程で位置決めとして用いることができる。例えば、図3(a)において、凹部16bを2個設け、これらの2個の凹部16bを位置決めに用いることができる。
また、本実施の形態では、回転子マグネット10の突起5を位置検出用マグネット11の穴15に挿通させ、位置検出用マグネット11を台座7に当接させ、突起5の先端部を熱溶着することで、位置検出用マグネット11を回転子マグネット10に固定し、かつ、突起5に成形用のゲート6を設けるようにしている。このように、ゲート6が設けられた突起5の先端部を熱溶着するので、ゲート6の切断箇所の突出がなくなり、当該切断箇所の突出が他の部位に接触し、あるいは、当該切断箇所から樹脂粉が出るといった不具合を抑制することができる。また、従来のように、回転子マグネット10の端面に当該切断箇所の突出を抑制する凹部を設ける必要がないので、磁力低下及び磁束密度分布の歪率悪化を抑制し、電動機100の効率及び性能の向上につながる。
また、本実施の形態では、突起5の先端部が熱溶着されることで、位置検出用マグネット11が回転子マグネット10に固定される。このように、位置検出用マグネット11が回転子マグネット10に機械的に固定されるので、組立の信頼性が向上する。また、このような簡易な工程で位置検出用マグネット11を回転子マグネット10に固定することができるので、コストも低減される。また、熱溶着部35の高さは、位置検出用マグネット11の検出部14と同じか、又は低くなっているので、モータ組込み時、熱溶着部35がモールド固定子に接触することがなく、組立の信頼性が向上する。
また、本実施の形態では、突起5は台座7に設けられているので、突起5を熱融着する際に位置検出用マグネット11が押さえられても台座7により位置検出用マグネット11の浮き上がり及び変形が抑制され、組立の品質が向上する。
また、本実施の形態では、軸受21bは回転子マグネット10の軸受当接部4に当接されて位置決めされ、軸受21aは位置検出用マグネット11の円筒部12の端面に当接されて位置決めされている。このように、位置検出用マグネット11側の軸受21aを位置検出用マグネット11の円筒部12のみで位置決めすることで、位置検出用マグネット11の検出部14と磁気検出素子47との間隔が、回転子20においては、位置検出用マグネット11単体で決まる。そのため、部品が複数個関与する場合に比べて、寸法の管理及び調整が容易で、組立精度を向上させることができ、回転子20の位置を精度良く検出することが可能となり、電動機100の制御性及び性能並びに信頼性の向上を図ることができる。また、位置検出用マグネット11側の軸受21aを位置検出用マグネット11で直接位置決めすることで、部品点数が削減し、コストも低減される。
また、本実施の形態では、軸受21aの圧入荷重は位置検出用マグネット11の円筒部12及び回転子マグネット10の円筒部8によって支えられるので、位置検出用マグネット11の変形が抑制され、組立の品質が向上する。
なお、本実施の形態のその他の効果は、構成の説明と共に既に説明した通りである。
実施の形態2.
図8は、本実施の形態に係る空気調和機の構成の一例を示す図である。空気調和機300は、室内機310と、室内機310に接続される室外機320とを備える。室内機310には室内機用送風機(図示せず)が搭載され、室外機320には室外機用送風機330が搭載されている。そして、室外機用送風機330及び室内機用送風機には、その駆動源として実施の形態1の電動機100が使用されている。空気調和機300の主用部品である室外機用送風機330及び室内機用送風機に電動機100を用いることにより、生産性が向上し、品質が向上し、性能が向上し及び低コストな空気調和機300を得ることが可能となる。
なお、実施の形態1の電動機100は、空気調和機以外の電気機器に搭載することもでき、この場合も、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 回転子軸、2 ローレット、3 バックヨーク、4 軸受当接部、5 突起、6 ゲート、7 台座、8 円筒部、9 プラスチックマグネット、10 回転子マグネット、11 位置検出用マグネット、12 円筒部、13 軸孔、14 検出部、15 穴、16,16a,16b 凹部、20 回転子、21a,21b 軸受、30 ブラケット、35 熱溶着部、40 モールド固定子、41 モールド樹脂部、42 固定子、43
固定子コア、44 絶縁部、45 コイル、46 基板、47 磁気検出素子、48 軸孔、49 中空部、300 空気調和機、310 室内機、320 室外機、330 室外機用送風機。

Claims (7)

  1. 回転子軸と、
    前記回転子軸の外周面上に配置され、前記回転子軸の軸方向に互いに対向する第1および第2の端面を有し、環状の回転子マグネットと、
    前記軸方向における前記回転子マグネットの一端部に配置され、前記軸方向に貫通する複数個の穴を有する環状の位置検出用マグネットと、
    を備え、
    前記回転子マグネットは、
    前記第1の端面に設けられ、前記位置検出用マグネットが載置される複数個の台座と、
    前記複数個の台座上にそれぞれ設けられ、複数個の成形用のゲートの跡をそれぞれ有すると共に、前記複数個の穴をそれぞれ通る第1の個数の突起と、
    前記第2の端面に設けられた第2の個数の凹部と、
    を有し、
    前記第2の個数は、前記第1の個数以上である電動機。
  2. 前記第2の個数は、前記第1の個数に等しく、
    前記第2の個数の凹部は、それぞれ、前記軸方向に前記第1の個数の突起の位置と対向する位置に配置される請求項1に記載の電動機。
  3. 前記第2の個数は、前記第1の個数よりも多く、
    前記第2の個数の凹部は、前記回転子マグネットの周方向に均等に配置されている請求項1に記載の電動機。
  4. 前記第2の個数の凹部のうちの1つは、前記軸方向に垂直な断面形状と前記第2の端面からの深さの少なくとも1つについて、前記第2の個数の凹部のうちの他の各々とは異なる請求項1に記載の電動機。
  5. 前記回転子マグネットは、前記回転子軸の外周面上に配置され、軟磁性粉末及びフェライト粉末の少なくとも一方を含有する樹脂から形成された第1の環状層と、前記第1の環状層の外周面上に配置され、希土類磁石粉末を含有する樹脂から形成された第2の環状層とを有し、
    前記複数個の台座及び前記第1の個数の突起は、前記第1の端面の一部を成す前記軸方向における前記第1の環状層の一端面に設けられ、
    前記第2の個数の凹部は、前記第2の端面の一部を成す前記軸方向における前記第1の環状層の他端面に設けられる請求項1に記載の電動機。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の電動機を備える空気調和機。
  7. 回転子軸と、
    前記回転子軸の外周面上に配置され、前記回転子軸の軸方向に互いに対向する第1および第2の端面を有し、環状の回転子マグネットと、
    前記軸方向における前記回転子マグネットの一端部に配置され、前記軸方向に貫通する穴を有する環状の位置検出用マグネットと、
    を備え、
    前記回転子マグネットは、
    前記第1の端面に設けられ、前記位置検出用マグネットが載置される台座と、
    前記台座上に設けられ、成形用のゲートの跡を有すると共に、前記穴を通る突起と、
    前記第2の端面に設けられた凹部と、
    を有する電動機。
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