JP6391313B2 - イヤーマフの支持構造 - Google Patents
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Description
また、従来のイヤーマフの支持構造においては、ヘッドバンドに対するイヤーパッドの角度を変更した状態で位置決めすることができなかったり、イヤーパッド同士を密着するように接近させてコンパクトな形態とした状態を安定して維持することができないという問題がある。
特許文献8に記載の「保温用耳覆い」は、ストッパーを突設したバンド部材の端部を、耳当てカップのバンド差込み口に差し込むことで、バンド部材に耳当てカップを固定する技術を開示しているが、耳当て体をヘッドバンドの内側にて密着するように折り畳み接近させてコンパクトな形態とすることができるものではない。
また、従来のイヤーマフの支持構造においては、ヘッドバンドに対するイヤーパッドの角度を変更した状態で位置決めすることができなかったり、イヤーパッド同士を密着するように接近させてコンパクトな形態とした状態を安定して維持することができないという問題がある。
また、本発明の他の目的は、イヤーパッドの位置を変更した複数の状態を安定して維持することができる機能性に優れたイヤーマフの支持構造を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、イヤーパッド同士を密着させた状態を安定して得ることができるイヤーマフの支持構造を提供することにある。
当該ヘッドバンドの両端部に配置され、耳を覆うイヤーパッドを支持するためのイヤーカップと、
前記ヘッドバンド及びイヤーカップとを連結し、イヤーパッドの位置を使用者の頭部方向である左右方向と、当該左右方向と交差する方向である前後方向とにそれぞれ回動させるための連結構造と、
からなり、ヘッドバンドの内側にてイヤーパッド同士を密着するように接近させてコンパクトな形態とすることができるイヤーマフのための支持構造であって、
前記連結構造が、
(1)前記ヘッドバンドの端部に回動可能に装着される連結部と、当該連結部の一縁部に形成され上下方向に引き延ばされた断面形状を有する軸受部と、当該軸受部の軸心方向と交差する方向にて当該軸受部を通過するように設けられた開口部と、からなるバンドジョイントと、
(2)前記軸受部にて軸支される軸部と、当該軸部から延設され、前記開口部を通過した後に前記イヤーカップに固定される延長部と、からなるカップジョイントと、
を有しており、
前記ヘッドバンドの端部は、前記軸受部の上部面に当接することでそれらの相対角度を選択的にロックして安定させることができ、さらに、
前記バンドジョイントと前記カップジョイントの少なくとも一方を変形させて、前記軸受部に対して前記軸部を強制的に嵌め込むことで、前記軸部が前記軸受部から抜け出さないように保持する固定部を設けたイヤーマフの支持構造。」を最も主要な特徴とするものである。
また、前記固定部は、前記バンドジョイントの前記軸受部の開口部と隣接して形成された第二の抜け止め突起であってもよい。
また、本発明の前記軸部と前記軸受部は、前記バンドジョイントと前記カップジョイントとの相対的な取付角度を選択的にロックできる凹凸を備え、イヤーパッドが使用時に開いた状態又はイヤーパッドがコンパクトに重ね合わされた状態を保持できるようになっているものであってもよい。
前記ダルマ孔の大径部に前記頭部を挿通してから前記回転軸をダルマ孔の小径部に嵌め込むことで、ヘッドバンドの端部にバンドジョイントを組み付けることができるようになっているものであってもよい。
前記ヘッドバンドの端部は、前記ダルマ孔の小径部にて回動可能に軸支される回転軸であって、先端部に大径の頭部を有する回転軸を備えており、
前記ダルマ孔の大径部に前記頭部を挿通してから前記回転軸をダルマ孔の小径部に強制的に嵌め込むことで、ヘッドバンドの端部にバンドジョイントを組み付けることができるようになっているものであってもよい。
従って、部品点数を抑えることができ、また、細かいピンを組み付けるというような作業が不要であり、イヤーマフの支持構造を簡単かつ迅速に組み付けることができる。
よって、持ち運び易く、外観上も優れており、商品価値の高いイヤーマフを提供することができる。
さらに、本発明の前記ダルマ孔の小径部を、ヘッドバンドの端部において、前記ダルマ孔の大径部より通常使用時のイヤーパッドに近い側に形成することで、大径部から回転軸が抜け出すことを効果的に防止することができる。
当該ヘッドバンドの両端部に配置され、耳を覆うイヤーパッドを支持するためのイヤーカップと、
前記ヘッドバンド及びイヤーカップとを連結し、イヤーパッドの位置を使用者の頭部方向である左右方向と、当該左右方向と交差する方向である前後方向とにそれぞれ回動させるための連結構造と、
からなり、ヘッドバンドの内側にてイヤーパッド同士を密着するように接近させてコンパクトな形態とすることができるイヤーマフのための支持構造であって、
前記連結構造が、
(1)前記ヘッドバンドの端部に回動可能に装着される連結部と、当該連結部の一縁部に形成され上下方向に引き延ばされた断面形状を有する軸受部と、当該軸受部の軸心方向と交差する方向にて当該軸受部を通過するように設けられた開口部と、からなるバンドジョイントと、
(2)前記軸受部にて軸支される軸部と、当該軸部から延設され、前記開口部を通過した後に前記イヤーカップに固定される延長部と、からなるカップジョイントと、
を有しており、
前記ヘッドバンドの端部は、前記軸受部の上部面に当接することでそれらの相対角度を選択的にロックして安定させることができ、さらに、
前記バンドジョイントと前記カップジョイントの少なくとも一方を変形させて、前記軸受部に対して前記軸部を強制的に嵌め込むことで、前記軸部が前記軸受部から抜け出さないように保持する固定部を設けたイヤーマフの支持構造」であって、以下において説明する実施の形態などにより好適に具体化することができる。
図1に示すように、本発明の実施形態のイヤーマフ1の支持構造Fは、好ましくはポリアセタール(POM)のような低摩擦で強度と耐久性に優れた合成樹脂から成形される複数の部品からなり、それらの部品を組み付けることで製造されるものである。
そして、前記ヘッドバンド10の端部、バンドジョイント20、カップジョイント30によって、前記ヘッドバンド10及びイヤーカップ40とを連結し、イヤーパッド2の位置を使用者の頭部方向である左右方向と、当該左右方向と交差する方向である前後方向とにそれぞれ回動させるための連結構造Jが構成される。
前記イヤーマフ1は、そのヘッドバンド10の両端部に配置されるイヤーカップ40によってイヤーパッド2を保持するようになっており、イヤーマフ1の支持構造Fは、布製カバー3にて覆われるようになっている。
また、前記外側バンド体12の一端部にはL字状に折り曲げ形成した一対の係止部14が設けられており、それらの係止部14の間に内側バンド体11を挿通して保持できるようになっている。
なお、前記内側バンド体11の内側面の両側縁部には、前記係止部14がスライド移動できる空間を構成する薄肉部15が形成されており、係止部14の頭部側への突出量を抑制することができるようになっている。
前記連結部21は、その内側面に、前記ダルマ孔4の小径部4bにて回動可能に軸支される回転軸5であって、先端部に大径の頭部5aを有する回転軸5を備えており、前記ダルマ孔4の大径部4aに前記頭部5aを挿通してから前記回転軸5をダルマ孔4の小径部4bに強制的に嵌め込むことで、ヘッドバンド10の端部にバンドジョイント20を組み付けることができるようになっている。
即ち、前記小径部4bと前記回転軸5とにより、前記バンドジョイント20の連結部21は、前記ヘッドバンド10の端部に回動可能に装着され、簡単にそれらの結合が外れることはないようになっている。
さらに、前記カップジョイント30の上端部に形成された軸部31の軸心方向の長さt3は、不等式 t1>t3>t2 を満たす寸法に設定されている。
また、前記バンドジョイント20は、前記軸受部22の開口部23周縁を部分的に拡開する斜状部23aを有し、前記カップジョイント30の延長部32が開口部23を通過し易くしている。
一方、前記カップジョイント30の軸部31は、その軸心方向に沿った外面に突条を備えている。この突条は、前記軸受部22の凹部7a,7bに対して選択的に係合する凸部8であって、カップジョイント30とバンドジョイント20の相対的な位置関係(角度)を選択してロックし、安定させる機能を発揮するものである。
よって、このカップジョイント30の全体形状は、略「T」字状又は髭剃り具のようになっている。
前記ジョイント挿入口41の外側面及び内側面は、係止板部42,43となっており、そのジョイント挿入口41に挿入された前記延長部32の係止突起33,34が当接することで、前記カップジョイント30とイヤーカップ40とを組み付けることができるようになっている。
そこで、イヤーマフ1の支持構造Fを構成する各部品を組み付けてイヤーマフ1の支持構造Fを組み立てる方法の一例について説明する。
次に、前記両バンド体11,12のダルマ孔4の大径部4aに、前記バンドジョイント20の回転軸5の頭部5aを通す。この場合、図9(A)(B)に示すように、バンドジョイント20を横向きにすることで、軸受部22が作業の邪魔にならないようにする。
そして、図9(C)(D)に示すようにバンドジョイント20を下方に押し下げることで、回転軸5をダルマ孔4の小径部4bに強制的に嵌め込み、ヘッドバンド10とバンドジョイント20とを組み立てる。
この時、同時にカップジョイント30の軸部31は、バンドジョイント20の軸受部22内に形成された固定部6を上側から下側へスライド移動して強制的に乗り越え、軸受部22の下部から軸部31が抜け出すことを防止できるようになる。
上記バンドジョイント20とカップジョイント30との組み付けは、主にバンドジョイント20の軸受部22がごく僅かに弾性変形することで行われる。
従って、ヘッドバンド10、バンドジョイント20及びカップジョイント30の組付作業を迷うこと無く簡単かつ迅速に行うことができる。
このように組み付けられたヘッドバンド10、バンドジョイント20及びカップジョイント30には、布製カバー3を装着し、イヤーカップ40には、イヤーパッド2を縫い込むようにして布製カバー3を装着する。
さらに、図2(C)に示すように、イヤーマフ1をコンパクトに折り畳んだ状態を安定して維持することができる。
この場合、回転軸5が環状部13を通過できないため、環状部13を係止部14のような形態とし、係止部14の間を通過した回転軸5に連結部21を装着するような構成が考えられる。
例えば、カップジョイント30の固定部9を弾性変形させることで、軸部31が軸受部22と係合した後に軸受部22から抜け出さないようにして実施してもよい。
また、本発明のイヤーマフの支持構造の他の実施形態として、1本のバンド体からなるヘッドバンド10を使用し、その両端部にダルマ孔4又は回転軸5を設けて実施することもできる。
2 イヤーパッド
3 布製カバー
4 ダルマ孔
4a 大径部
4b 小径部
5 回転軸
5a 頭部
6 固定部(第二の抜け止め突起)
7a 凹部
7b 凹部
8 凸部
9 固定部(第一の抜け止め突起)
10 ヘッドバンド
11 内側バンド体
12 外側バンド体
13 環状部
14 係止部
15 薄肉部
16 面取部
20 バンドジョイント
21 連結部
22 軸受部
22a 上部面
23 開口部
23a 斜状部
30 カップジョイント
31 軸部
32 延長部
33 係止突起
34 係止突起
40 イヤーカップ
41 ジョイント挿入口
42 係止板部
43 係止板部
F イヤーマフの支持構造
J 連結構造
t1 開口部の外面側の開口幅
t2 開口部の内面側の開口幅
t3 軸部の軸心方向の長さ
θ 角度(図11において86度)
Claims (10)
- 弧状に湾曲したヘッドバンドと、
当該ヘッドバンドの両端部に配置され、耳を覆うイヤーパッドを支持するためのイヤーカップと、
前記ヘッドバンド及びイヤーカップとを連結し、イヤーパッドの位置を使用者の頭部方向である左右方向と、当該左右方向と交差する方向である前後方向とにそれぞれ回動させるための連結構造と、
からなり、ヘッドバンドの内側にてイヤーパッド同士を密着するように接近させてコンパクトな形態とすることができるイヤーマフのための支持構造であって、
前記連結構造が、
(1)前記ヘッドバンドの端部に回動可能に装着される連結部と、
当該連結部の一縁部に形成され上下方向に引き延ばされた断面形状を有する軸受部と、
当該軸受部の軸心方向と交差する方向にて当該軸受部を通過するように設けられた開口部と、
からなるバンドジョイントと、
(2)前記軸受部にて軸支される軸部と、
当該軸部から延設され、前記開口部を通過した後に前記イヤーカップに固定される延長部と、
からなるカップジョイントと、
を有しており、
前記ヘッドバンドの端部は、前記軸受部の上部面に当接することでそれらの相対角度を選択的にロックして安定させることができ、さらに、
前記バンドジョイントと前記カップジョイントの少なくとも一方を変形させて、前記軸受部に対して前記軸部を強制的に嵌め込むことで、前記軸部が前記軸受部から抜け出さないように保持する固定部を設けたことを特徴とするイヤーマフの支持構造。 - 前記固定部は、前記カップジョイントの前記軸部近傍の延長部に形成された第一の抜け止め突起であることを特徴とする請求項1に記載のイヤーマフの支持構造。
- 前記固定部は、前記バンドジョイントの前記軸受部の開口部と隣接して形成された第二の抜け止め突起であることを特徴とする請求項1に記載のイヤーマフの支持構造。
- 前記バンドジョイントは、前記軸受部の開口部周縁を部分的に拡開する斜状部を有し、前記カップジョイントの延長部が開口部を通過し易くしていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のイヤーマフの支持構造。
- 前記軸部と前記軸受部は、前記バンドジョイントと前記カップジョイントとの相対的な取付角度を選択的にロックできる凹凸を備え、イヤーパッドが使用時に開いた状態又はイヤーパッドがコンパクトに重ね合わされた状態を保持できるようになっていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のイヤーマフの支持構造。
- イヤーパッドがコンパクトに重ね合わされた状態で保持される際に、前記前記バンドジョイントと前記カップジョイントとの相対的な取付角度は、前記バンドジョイントの連結部が回動する平面と、前記カップジョイントに固定されるイヤーカップの開口面との為す角度が86度±2度の範囲となるように設定されていることを特徴とする請求項5に記載のイヤーマフの支持構造。
- 前記ヘッドバンドの端部は、径の異なる大小2つの透孔を部分的に重ねたダルマ孔を備えており、
前記連結構造を構成する連結部は、前記ダルマ孔の小径部にて回動可能に軸支される回転軸であって、先端部に大径の頭部を有する回転軸を備えており、
前記ダルマ孔の大径部に前記頭部を挿通してから前記回転軸をダルマ孔の小径部に嵌め込むことで、ヘッドバンドの端部にバンドジョイントを組み付けることができるようになっていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のイヤーマフの支持構造。 - 前記ダルマ孔の小径部は、ヘッドバンドの端部において、前記ダルマ孔の大径部より通常使用時のイヤーパッドに近い側に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のイヤーマフの支持構造。
- 前記連結構造を構成する連結部は、径の異なる大小2つの透孔を部分的に重ねたダルマ孔を備えており、
前記ヘッドバンドの端部は、前記ダルマ孔の小径部にて回動可能に軸支される回転軸であって、先端部に大径の頭部を有する回転軸を備えており、
前記ダルマ孔の大径部に前記頭部を挿通してから前記回転軸をダルマ孔の小径部に強制的に嵌め込むことで、ヘッドバンドの端部にバンドジョイントを組み付けることができるようになっていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のイヤーマフの支持構造。 - 前記バンドジョイントは、ヘッドバンドの端部に形成した複数の面取部が選択的に当接することで、バンドジョイントとヘッドバンドとの相対的な取付角度をロックし、イヤーパッドの前後位置を選択できるようになっていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載のイヤーマフの支持構造。
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