JP6390464B2 - 媒体収納庫、及び、媒体取扱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、破壊や盗難等の犯罪行為(非常事態)の発生時に、液体を噴射して媒体を汚損させる液体噴射機構を有する媒体収納庫、及び、当該媒体収納庫を搭載する媒体取扱装置に関する。
従来、媒体を取り扱う媒体取扱装置の一種として、現金を取り扱う現金取扱装置がある。現金取扱装置には、現金取扱装置を破壊して、内部に収納されている媒体(紙幣)を盗む犯罪行為(非常事態)の発生時に、液体噴射ノズルから媒体(紙幣)に対して液体(インク)を噴射して媒体を汚損させる機能が付与されている。ここで、「汚損」とは、液体が媒体の内部に浸透している状態を意味している。この機能は、例えば、装置に搭載されている媒体収納庫に液体噴射機構を設けることによって実現している(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
媒体収納庫は、内部に紙葉状の媒体を収納する箱型の収納庫である。媒体収納庫は、装置から取り外した状態で運搬することができるように、装置に対して取り付け及び取り外しが自在なカセットユニットとして構成されている場合が多い。
液体噴射機構は、仮に、前記した犯罪行為(非常事態)が発生することがあった場合に、媒体収納庫の内部に収納されている媒体を汚損させて、媒体を使用することが困難な状態にする。これによって、液体噴射機構は、盗まれた媒体が使用されることを防止する。また、液体噴射機構は、仮に、盗まれた媒体が使用されるようなことがあった場合に、盗まれた媒体が使用されたことを発見し易くするとともに、盗まれた媒体を使用した人物を特定し易くし、もって、前記した犯罪行為(非常事態)が再度発生することを抑止する。
EP1209312 特開2011−145939号公報
しかしながら、従来の媒体収納庫は、以下に説明するように、紙葉状の媒体を収納する収納空間の上方に配置される部材の配置可能な空間を増大させることが望まれている、という課題があった。
例えば、媒体収納庫の中には、液体噴射ノズルを、紙葉状の媒体(紙幣)を収納する収納空間の上方に配置し、液体噴射ノズルから媒体(紙幣)に対して液体を直接噴射させる構成になっているものがあった。このような構成の媒体収納庫は、後記する横型の媒体収納庫に多い。ただし、このような構成の媒体収納庫は、横型の媒体収納庫だけでなく、後記する縦型の媒体収納庫にも存在する。以下、このような構成の媒体収納庫を「従来の媒体収納庫」と称する。
ここで、「横型の媒体収納庫」とは、媒体(紙幣)の短手方向側辺(又は長手方向側辺)を上下方向に起立させた状態で、媒体(紙幣)を前後方向に重ねて収納する構成になっている媒体収納庫を意味している。また、「縦型の媒体収納庫」とは、媒体(紙幣)の紙面を上下方向に重ねて収納する構成になっている媒体収納庫を意味している。
なお、前記した構成の媒体収納庫が横型の媒体収納庫に多い理由は、横型の媒体収納庫が各媒体(紙幣)を起立させた状態で内部に収納しており、各媒体(紙幣)の上方から液体を噴射させると、液体が各媒体(紙幣)の紙面に沿って自重で下方向に流れてゆき、その結果、少ないインク量で各媒体(紙幣)を広範囲に効率よく汚損させることができるからである。
しかしながら、従来の媒体収納庫は、液体噴射ノズルが収納空間の上方に配置されている。そのため、従来の媒体収納庫は、収納空間の上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド等)の配置可能な空間が液体噴射ノズルによって制限され易い構成になっていた。したがって、従来の媒体収納庫は、収納空間の上方に配置される部材の配置可能な空間を増大させることが望まれていた。
ここで、「アッパーガイド」とは、媒体の上下方向の位置を規制するガイド部材を意味している。アッパーガイドは、収納空間の内部に収納される媒体(紙幣)のサイズに応じて、上下方向の配置位置が適宜変更される構成になっている。アッパーガイドは、例えば、横型の媒体収納庫の内部に形成された収納空間の上方に配置されている。
ただし、収納空間の上方に配置される部材は、アッパーガイドに限らず、様々な部材(例えば、ローラ等)が想定され得る。そのため、このような課題は、横型の媒体収納庫に限らず、縦型の媒体収納庫にも関連する課題である。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、紙葉状の媒体を収納する収納空間の上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド等)の配置可能な空間を増大させた媒体収納庫、及び、当該媒体収納庫を搭載する媒体取扱装置を提供することを主な目的とする。
前記目的を達成するため、第1発明は、内部に紙葉状の媒体を収納する収納空間を有する媒体収納庫であって、前記収納空間の上方に配置された上方配置部材と、液体噴射ノズルから液体を噴射する液体噴射機構とを有し、前記液体噴射ノズルの液体噴射方向は、前記上方配置部材の下面の方向に設定されている構成とする。
この媒体収納庫は、液体噴射ノズルから媒体に対して液体を直接噴射させずに、上方配置部材の下面に向けて噴射する構成になっている。この媒体収納庫では、液体は、上方配置部材の下面に向けて噴射されると、下面に沿って流れた後に、下面から収納空間の内部に落下する。これによって、この媒体収納庫は、収納空間の内部に収納された媒体に液体を付着させる。この媒体収納庫では、液体噴射ノズルが収納空間の上方に配置されていない。そのため、液体噴射ノズルが収納空間の上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド等)の配置可能な空間を制限することがない。したがって、この媒体収納庫は、収納空間の上方に比較的広い空間を確保することができ、収納空間の上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド等)の配置可能な空間を増大させることができる。
また、第2発明は、媒体を取り扱う媒体取扱装置であって、第1発明に係る媒体収納庫を搭載する構成とする。
第1発明によれば、紙葉状の媒体を収納する収納空間の上方に配置される部材の配置可能な空間を増大させた媒体収納庫を提供することができる。
また、第2発明によれば、第1発明に係る媒体収納庫を搭載する媒体取扱装置提供することができる。
実施形態1に係る媒体収納庫を搭載する媒体取扱装置の構成を示す図である。 実施形態1に係る媒体収納庫の外部の構成を示す図である。 実施形態1に係る媒体収納庫の筺体の下側を構成する容器部の構成を示す図である。 実施形態1に係る媒体収納庫の筺体の上側を構成する蓋部の構成を示す図である。 実施形態1に係る媒体収納庫で用いるアッパーガイドの構成を示す図である。 実施形態1に係る媒体収納庫で用いる液体噴射機構の構成を示す図である。 実施形態1に係る媒体収納庫の内部の構成を示す図である。 実施形態1に係る媒体収納庫の液体噴射機構の作動時の動作を示す説明図である。 実施形態2に係る媒体収納庫の内部の構成を示す図である。 実施形態2に係る媒体収納庫の主要部の構成を示す図である。 第1変形例に係る媒体収納庫の構成を示す図である。 第2変形例に係る媒体収納庫の構成を示す図である。 第3変形例に係る媒体収納庫の構成を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
[実施形態1]
以下、本実施形態1につき、(1)媒体収納庫を搭載する媒体取扱装置の構成、(2)媒体収納庫の外部構成、(3)媒体収納庫の筺体の下側を構成する容器部の構成、(4)媒体収納庫の筺体の上側を構成する蓋部の構成、(5)媒体収納庫で用いるアッパーガイドの構成、(6)媒体収納庫で用いる液体噴射機構の構成、(7)媒体収納庫の内部の配置構成、(8)媒体収納庫の液体噴射機構の作動時の動作、及び、(9)媒体収納庫の主な特徴の順で説明する。
(1)媒体収納庫を搭載する媒体取扱装置の構成
以下、図1を参照して、本実施形態1に係る媒体収納庫11を搭載する媒体取扱装置1の構成につき説明する。図1は、媒体取扱装置1の構成を示す図である。
媒体取扱装置1は、例えば、キャッシュディスペンサ(CD)や現金自動預け払い機(ATM)等である。ここでは、媒体取扱装置1がキャッシュディスペンサ(CD)である場合を想定して説明する。また、媒体が紙幣であるものとして説明する。
また、図1に示す「前」、「後」、「右」、及び、「左」の各方向は、媒体取扱装置1を操作する作業者が媒体取扱装置1を見たときの方向を意味している。また、以下、「右」側に配置された構成要素と「左」側に配置された構成要素とを区別する場合に、各構成要素に与えられた符号の末尾に、「右」側を表す英文字「R」、又は、「左」側を表す英文字英文字「「L」を付して説明する。
図1に示すように、媒体取扱装置1は、紙幣を収納する収納ユニット2、及び、紙幣の束を搬送する束搬送ユニット3を有している。収納ユニット2は、搬送路8、媒体収納庫11、鑑別部12、集積部13、リジェクト収納庫15、取り込み収納庫16、出金口17、及び、シャッタ18を備えている。また、束搬送ユニット3は、搬送機構4として、上ベルト5a、下ベルト5b、ラッセル板6、及び、可動搬送ガイド7を備えている。
搬送路8は、紙幣が搬送される通路である。搬送路8の周囲には、紙幣を搬送する搬送機構(図示せず)が配置されている。
媒体収納庫11は、紙幣を収納する収納庫である。
鑑別部12は、紙幣の金種や枚数、出金の可否等を鑑別する装置である。
集積部13は、媒体収納庫11から搬送された紙幣を集積する部位である。
リジェクト収納庫15は、媒体収納庫11から搬送された紙幣が鑑別部12で出金に適さないと鑑別された紙幣(リジェクト紙幣)を収納する収納庫である。
取り込み収納庫16は、出金口17に一定時間以上取り残されている紙幣を収納する収納庫である。
出金口17は、紙幣が媒体取扱装置1の外部へ放出される部位である。
シャッタ18は、出金口17を選択的に開放又は閉鎖する部材である。
上ベルト5a及び下ベルト5bは、紙幣を上下方向から挟み込んで搬送する部材である。
ラッセル板6は、紙幣の後端よりも後方の位置から前方向に移動することによって、紙幣を前方向に押圧する部材である。
可動搬送ガイド7は、前後方向に移動することによって、集積部13の上方に設けられた開口部13opと取り込み収納庫16の上方に設けられた開口部16opとを選択的に開放又は閉鎖する部材である。
媒体取扱装置1は、紙幣の搬送ルートとして、出金ルート21、リジェクトルート22、集積ルート23、放出ルート24、及び、取り込みルート29を備えている。
出金ルート21は、各媒体収納庫11から出金口17までを結ぶルートである。
リジェクトルート22は、集積部13とリジェクト収納庫15との間の位置からリジェクト収納庫15までを結ぶルートである。
集積ルート23は、集積部13とリジェクト収納庫15との間の位置から集積部13までを結ぶルートである。
放出ルート24は、上ベルト5aと下ベルト5bとの間の位置から出金口17までを結ぶルートである。
取り込みルート29は、出金口17から取り込み収納庫16までを結ぶルートである。
本実施形態1では、媒体取扱装置1は、4つの媒体収納庫11を搭載している。以下、4つの媒体収納庫11を区別する場合に、上から順番に、「媒体収納庫11a,11b,11c,11d」と称する。
ここでは、媒体収納庫11が横型の媒体収納庫(すなわち、紙幣の短手方向側辺(又は長手方向側辺)を上下方向に起立させた状態で、紙幣を前後方向に重ねて収納する構成になっている媒体収納庫)である場合を想定して説明する。
また、本実施形態1では、リジェクト収納庫15及び取り込み収納庫16は、単一の収納庫によって構成されている。つまり、媒体取扱装置1は、単一の収納庫の内部を2つの空間に分割し、一方の空間をリジェクト収納庫15とし、他方の空間を取り込み収納庫16として用いている。
また、本実施形態1では、集積部13及びリジェクト収納庫15は、隣接して配置されている。搬送路8は、最下段の媒体収納庫11dの後方の位置から、媒体収納庫11c,11b,11aの後方、及び、鑑別部12の内部を通って、集積部13とリジェクト収納庫15との間の位置に達するように形成されている。搬送路8は、集積部13とリジェクト収納庫15との間の位置で集積部13側とリジェクト収納庫15側とに分岐している。
また、上ベルト5a及び下ベルト5bは、図示せぬ駆動機構によって駆動されて走行する。同様に、ラッセル板6及び可動搬送ガイド7も、図示せぬ駆動機構によって駆動されて移動する。これらの部材を駆動する駆動機構の駆動源は、同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。
上ベルト5a及び可動搬送ガイド7は、上下方向に対向配置されており、互いの対向部分が密着するように配置されている。また、上ベルト5a及び下ベルト5bは、上下方向に対向配置されており、互いの対向部分が密着するように配置されている。一方、ラッセル板6及び可動搬送ガイド7は、ラッセル板6又は可動搬送ガイド7が移動しても互いに衝突しないように、互いを避ける形状に形成されている。
上ベルト5aの長さは、可動搬送ガイド7と下ベルト5bとの合計の長さよりも長くなっている。上ベルト5aは、媒体取引装置1の前端付近と後端付近とに設けられた一組のローラ対によって張架されている。上ベルト5aを張架するローラ対のいずれか一方のローラは、回転駆動して上ベルト5aを走行させる駆動ローラとなっており、また、他方のローラは、上ベルト5aの走行に従動して回転する従動ローラとなっている。一方、下ベルト5bは、媒体取引装置1の前端付近と開口部16opの手前付近とに設けられた一組のローラ対によって張架されている。ここでは、下ベルト5bを張架するローラ対のいずれか一方のローラが駆動ローラとなっており、他方のローラが従動ローラとなっている場合を想定して説明する。ただし、下ベルト5bを張架するローラ対の双方のローラは従動ローラにしてもよい。
かかる構成において、媒体取扱装置1は、出金時に、以下のように動作する。
まず、媒体取扱装置1は、操作者からの指示に応じて、任意の金種の紙幣を該当金種の媒体収納庫11の中から搬送路8に順次繰り出し、繰り出した紙幣を鑑別部12で鑑別しながら、出金ルート21に沿って、集積部13とリジェクト収納庫15との間の位置まで搬送する。
この後、媒体取扱装置1は、鑑別部12で出金に適さないと鑑別された紙幣(リジェクト紙幣)を、リジェクトルート22に沿ってリジェクト収納庫15側に搬送して、リジェクト収納庫15の内部に収納する。また、媒体取扱装置1は、鑑別部12で出金してもよいと鑑別された紙幣を、集積ルート23に沿って集積部13側に搬送して、集積部13の内部に収納する。
集積部13の内部には、紙幣が集積されるステージ14が配置されている。媒体取扱装置1は、任意の枚数の紙幣の束が集積されると、ステージ14を上昇させる。このとき、可動搬送ガイド7は、ステージ14の上昇に合わせて開口部13opを開放する位置に移動する。また、ラッセル板6は、紙幣に衝突しない位置に退避している。
媒体取扱装置1は、ステージ14を上昇させると、紙幣の後端よりも後方に位置させておいたラッセル板6を、ステージ14の上に集積されている紙幣の束が前方向に移動するように、上ベルト5a及び下ベルト5bを走行させるとともに、ラッセル板6を紙幣の後端よりも後方の位置から前方向に移動させる。これにより、媒体取扱装置1は、ラッセル板6で紙幣の束を前方向に押圧しながら、上ベルト5a及び下ベルト5bで紙幣の束を放出ルート24に沿って前方向に搬送する。
このとき、紙幣の束は、ステージ14の上から可動搬送ガイド7の上に移動する。そして、紙幣の束は、上ベルト5aと可動搬送ガイド7との間を通過した後、上ベルト5aと下ベルト5bとの間を通過して、出金口17の近傍の位置まで搬送される。
媒体取扱装置1は、紙幣の束を出金口17の近傍の位置まで搬送すると、シャッタ18を開放するとともに、上ベルト5a及び下ベルト5bを走行させる。これにより、媒体取扱装置1は、紙幣の束を前方向に搬送する。その結果、紙幣の束の一部分が、出金口17から外に突出した状態になる。これにより、顧客は、媒体取扱装置1から紙幣の束を受け取ることができる。
媒体取扱装置1は、顧客が紙幣の束を受け取ったことを検知すると、シャッタ18を閉鎖して、次の取引に対応可能な状態になる。
ただし、媒体取扱装置1は、顧客が紙幣の束を受け取らずに、紙幣の束が出金口17に一定時間以上取り残されたときに、可動搬送ガイド7を後方に移動させて、開口部16opを開放させるとともに、紙幣の束が後方向に移動するように、上ベルト5a及び下ベルト5bを走行させる。これにより、媒体取扱装置1は、取り込みルート29に沿って、紙幣の束を装置の内部に取り込み、取り込まれた紙幣を取り込み収納庫16の内部に収納する。この後、媒体取扱装置1は、シャッタ18を閉鎖して、次の取引に対応可能な状態になる。
かかる構成において、媒体取扱装置1は、媒体収納庫11に対する不正行為を防止するために、頑丈な部材で媒体収納庫11の周囲を覆っている。しかしながら、それでも、媒体取扱装置1が破壊されて、媒体収納庫11が盗まれてしまう可能性がある。そこで、媒体収納庫11には、液体噴射機構50(図4、図6(a)参照)が設けられている。ここでは、液体がインクである場合を想定して説明する。以下、液体を「インク」と称する。
液体噴射機構50(図4、図6(a)参照)は、媒体取扱装置1が破壊される等の犯罪行為(非常事態)の発生を検知すると、媒体収納庫11の内部に収納されている媒体(ここでは、紙幣)に対してインクを噴射して媒体を汚損させる機構である。液体噴射機構50は、非常事態の発生時に、媒体を汚損させることによって、媒体を使用することが困難な状態にする。これにより、液体噴射機構50は、盗まれた媒体が使用されることを防止する。また、液体噴射機構50は、仮に、盗まれた媒体が使用されるようなことがあった場合に、盗まれた媒体が使用されたことを発見し易くするとともに、盗まれた媒体を使用した人物を特定し易くし、もって、前記した犯罪行為(非常事態)が再度発生することを抑止する。
(2)媒体収納庫の外部の構成
以下、図2を参照して、媒体収納庫11の外部の構成につき説明する。図2は、媒体収納庫11の外部の構成を示す図である。媒体収納庫11は、内部に紙葉状の媒体(ここでは、紙幣)を収納する箱型の収納庫である。
図2に示すように、媒体収納庫11の筺体31は、箱状に形成されている。その筺体31は、蓋部32と容器部33とを備えている。蓋部32は、筺体31の上側を構成する上部材であり、容器部33の上部分を覆っている。容器部33は、筺体31の下側を構成する下部材であり、内部に媒体(ここでは、紙幣)を収容している。
蓋部32は、回動支点36によって回動自在に容器部33に取り付けられている。蓋部32は、回動支点36を中心にして、矢印A1の方向に回動することにより開き、また、矢印A2の方向に回動することにより閉じる。筺体31は、好ましくは、上部材としての蓋部32と、下部材としての容器部33とに、分離可能な構成になっているとよい。本実施形態1では、蓋部32は、インクを弾く性質を有する材料によって構成されている。
図2に示す例では、媒体収納庫11は、前面に、取っ手34、及び、鍵穴35を備えている。取っ手34は、作業者によって把持される部位である。鍵穴35は、蓋部32を回動不能に施錠する図示せぬ施錠部を解錠するための鍵を差し込む穴である。
(3)媒体収納庫の筺体の下側を構成する容器部の構成
以下、図3を参照して、容器部33の構成につき説明する。図3は、容器部33の構成を示す図である。
図3に示すように、容器部33は、紙幣9の短手方向側辺を上下方向に起立させた状態で、多数枚の紙幣9を前後方向に重ねて収納する構成になっている。容器部33は、内部に、押板37を備えている。押板37は、紙幣9を矢印B1の方向に押圧する板状の部材である。押板37は、紙幣9の前方に配置されており、図示せぬ付勢部材によって矢印B1の方向に付勢されている。矢印B1の方向には、図示せぬ分離部が配置されている。分離部は、出金時に、多数枚の紙幣9を1枚ずつに分離し、図示せぬ開口部を介して各紙幣9を搬送路8(図1参照)に繰り出す。
なお、図3には示されていないが、容器部33は、内部に、サイドガイド48(図7参照)、及び、ロアガイド49(図7参照)を備えている。本実施形態1では、2つのサイドガイド48R,48Lが媒体収納庫11のセンタCL(図7参照)の右側と左側とに配置されている。サイドガイド48及びロアガイド49の詳細については、後記する「(7)媒体収納庫の内部の構成」の章で説明する。
(4)媒体収納庫の筺体の上側を構成する蓋部の構成
以下、図4を参照して、蓋部32の構成につき説明する。図4は、下面32a側から見た蓋部32の構成を示す図である。
図4に示すように、蓋部32は、下面32aに、アッパーガイド41を備えている。アッパーガイド41は、収納空間SP(図7参照)の上方に配置され、かつ、紙幣9の上下方向の位置を規定するガイド部材である。アッパーガイド41の詳細については、後記する「(5)媒体収納庫で用いるアッパーガイドの構成」の章で説明する。
また、蓋部32は、下面32aに、前記した液体噴射機構50を備えている。液体噴射機構50は、液体噴射ノズル51、及び、液体タンク52を備えている。液体噴射ノズル51は、インクを噴射する部材である。液体タンク52は、インクを予め貯蔵する容器である。液体噴射ノズル51は、液体タンク52よりも収納空間SP(図7参照)に近い側に配置されている。本実施形態1では、2つの液体噴射機構50R,50Lが収納空間SP(図7参照)の上方から右側に外れた位置と左側に外れた位置とに配置されている。右側の液体噴射機構50Rと左側の液体噴射機構50Lとは、左右を逆にした構成になっている。液体噴射機構50の詳細については、後記する「(6)媒体収納庫で用いる液体噴射機構の構成」の章で説明する。
(5)媒体収納庫で用いるアッパーガイドの構成
以下、図5を参照して、アッパーガイド41の構成につき説明する。図5は、アッパーガイド41の構成を示す図である。図5(a)は、アッパーガイド41の下面側の形状を示している。また、図5(b)は、アッパーガイド41を図5(a)に示すX2−X2線に沿って切断して得られる断面の形状を示している。
図5(a)に示すように、アッパーガイド41は、一定以上の強度を確保して、収納空間SPの内部に収納された紙幣9の上下方向に位置を規制することができるように、側面部分が下面部分から上方向に折り曲げられた形状になっている。
また、アッパーガイド41の下面は、平坦面42と平坦面43とが段差状に交互に形成された形状になっている。平坦面42は、平坦面43よりも下方に突出している。平坦面42は、収納空間SP(図7参照)の内部に収納された紙幣9の上下方向の位置を規制する規制面として機能する。一方、平坦面43は、紙幣9の上下方向の位置の規制には関与しない面となっている。以下、平坦面42を「規制面42」と称し、平坦面43を「非規制面43」と称する。非規制面43には、アッパーガイド41の上面側に貫通する複数の孔部44が形成されている。各孔部44は、アッパーガイド41の上面に溜まったインクを下側に流して、収納空間SP(図7参照)の内部に収納された紙幣9の上に落下させる流路として機能する。
図5(b)に示すように、アッパーガイド41の上面側の孔部44の縁部分には、面取り加工部45が形成されている。つまり、孔部44の縁部分には、面取り加工により孔部44に向かって傾斜する傾斜面が形成されている。これにより、アッパーガイド41は、上面に溜まったインクの下側への流れを促す構成になっている。
(6)媒体収納庫で用いる液体噴射機構の構成
以下、図6を参照して、液体噴射機構50の構成につき説明する。図6は、液体噴射機構50の構成を示す図である。図6(a)は、右斜め上方向から見た左側の液体噴射機構50Lの構成を示している。また、図6(b)は、正面方向から見た左側の液体噴射機構50Lの構成を示している。また、図6(c)は、左側の液体噴射ノズル51Lに形成された潰し加工部64と液体噴射孔65との配置関係を示している。
図6(a)に示すように、液体噴射ノズル51は、長尺な円筒状の胴体部61を備えている。胴体部61は、後記するルートブロック56側から順に、流入部62、中空部63、及び、潰し加工部64に大別される。
流入部62は、後記するルートブロック56に連結されており、インクがルートブロック56側から流入する部分である。
中空部63は、中空状に形成されており、インクがその内部を流動する部分である。中空部63には、内部から外部に貫通するように、複数の液体噴射孔65が列状に形成されている。液体噴射ノズル51は、各液体噴射孔65からインクを外部に向けて噴射する。
潰し加工部64は、平板状になるように、潰し加工が施された部分である。潰し加工部64は、インクが外部に漏れないように密封された構造になっている。潰し加工部64は、後記する固定面66(図6(c)参照)に密着する。
一方、液体タンク52は、収納部53、液体押出板54、圧力発生部(ガス発生器)55、ルートブロック56、及び、噴射弁57を備えている。
収納部53は、内部にインクを予め収納している構成要素である。
液体押出板54は、液体噴射機構50の作動時に、圧力発生部55側から押圧を受けることによって収納部53側に移動して、収納部53を噴射弁57側に押し潰す板状の部材である。
圧力発生部55は、液体噴射機構50の作動時に、液体押出板54を収納部53側に押圧する構成要素である。圧力発生部55は、例えば、ガス発生器によって構成されている。
ルートブロック56は、液体タンク52と液体噴射ノズル51とを連結する部材である。
噴射弁57は、液体噴射機構50の非作動時に、インクを収納部53の内部に封止するとともに、液体噴射機構50の作動時に、インクをルートブロック56側に流入させる弁である。
噴射弁57は、液体タンク52とルートブロック56との間に配置されている。噴射弁57は、可撓性の材料によって構成されている。噴射弁57は、液体噴射機構50の非作動時に、収納部53側に突出した形状になっている。しかしながら、噴射弁57は、液体噴射機構50が作動すると、圧力発生部55側からの押圧を受けることによって変形して、ルートブロック56側に突出した形状になる。
図6(b)に示すように、液体噴射ノズル51は、液体タンク52の側方に配置されている。また、図6(c)に示すように、液体噴射ノズル51の潰し加工部64には、固定孔67が形成されている。固定孔67は、蓋部32の下面32a(図4参照)側に形成された固定面66と潰し加工部64とを図示せぬ締結部材で固定するための孔である。固定面66は、潰し加工部64を当接させて液体噴射ノズル51を固定するための面である。固定面66は、平坦面状に形成されている。ここでは、媒体収納庫11が媒体取扱装置1に搭載されたときに、固定面66が略水平になるように形成されているものとして説明する。
液体噴射ノズル51の各液体噴射孔65は、一律に、液体噴射ノズル51の中心点を中心にして、液体噴射ノズル51の中心点を通る水平面から一定の角度θ65だけ斜め上方となる、中空部63の壁面部分に形成されている。
(7)媒体収納庫の内部の構成
以下、図7を参照して、媒体収納庫11の内部の構成につき説明する。図7は、媒体収納庫11の内部の構成を示す図である。図7は、媒体収納庫11の筺体31を図2に示すX1−X1線に沿って切断して得られる断面の形状を示している。本実施形態1では、媒体収納庫11は、液体噴射ノズル51から紙幣9に対してインクを直接噴射させずに、収納空間SPの上方に配置された部材(以下、「上方配置部材」と称する)の下面に向けて噴射する構成になっている。ここでは、「上方配置部材」が「蓋部32」であり、また、「上方配置部材の下面」が「蓋部32の下面32a」である場合を想定して説明する。また、蓋部32の下面32aの形状が全体的に平坦な水平面になっている(特に、下面32aの少なくともインクが噴射される部分の形状が平坦な水平面になっている)ものとして説明する。
図7に示すように、媒体収納庫11の内部は、媒体収納庫11のセンタCLを中心にして、左右対称な構成になっている。媒体収納庫11は、前記したアッパーガイド41、スタッド47、サイドガイド48、ロアガイド49、及び、前記した液体噴射機構50を備えている。
スタッド47は、アッパーガイド41を蓋部32の下面32aに取り付けるための部材である。
サイドガイド48は、紙幣9(図8参照)が収納される収納空間SPの横に配置され、かつ、収納空間SPの内部に収納される紙幣9(図8参照)の左右方向の位置を規定するガイド部材である。
ロアガイド49は、収納空間SPの底に配置され、かつ、収納空間SPの内部に収納される紙幣9(図8参照)を下から支持するガイド部材である。
本実施形態1では、ロアガイド49は、媒体収納庫11の内側の底面から任意の高さL1の位置に配置されている。そして、2つのサイドガイド48R,48Lがロアガイド49の上面側に配置されている。右側のサイドガイド48Rは、図示せぬ取り付け機構によって左右方向(矢印A48Rの方向)に位置を変更可能な状態でロアガイド49の上面側に取り付けられている。同様に、左側のサイドガイド48Lも、図示せぬ取り付け機構によって左右方向(矢印A48Lの方向)に位置を変更可能な状態でロアガイド49の上面側に取り付けられている。
また、媒体収納庫11の内部の収納空間SPの上方には、アッパーガイド41を上下方向(矢印A41の方向)に配置可能な空間が確保されている。媒体収納庫11は、収納空間SPの内部に収納される紙幣9のサイズに応じて、異なる長さのスタッド47を用いることにより、アッパーガイド41の上下方向の位置を適宜変更することができる。つまり、スタッド47は、長さの異なる複数種類のものが予め用意されている。スタッド47は、収納空間SPの内部に収納される紙幣9のサイズに応じた長さのものが用いられる。これにより、スタッド47は、アッパーガイド41の上下方向(矢印A41の方向)の位置を調整する調整部材として機能する。
媒体収納庫11は、収納空間SPの内部に収納される紙幣9(図8参照)のサイズに合わせて、アッパーガイド41、及び、2つのサイドガイド48R,48Lの位置が調整される。
収納空間SPmaxは、最大サイズ媒体のサイズに合わせて、アッパーガイド41、及び、2つのサイドガイド48R,48Lの位置を調整したときの空間である。以下、収納空間SPmaxを「最大サイズ媒体収納空間SPmax」と称する。ここで、「最大サイズ媒体」とは、使用することが予測される、長手方向(又は短手方向)のサイズが最大の媒体を意味している。
また、収納空間SPminは、最小サイズ媒体のサイズに合わせて、アッパーガイド41、及び、2つのサイドガイド48R,48Lの位置を調整したときの空間である。以下、収納空間SPminを「最小サイズ媒体収納空間SPmin」と称する。ここで、「最小サイズ媒体」とは、使用することが予測される、長手方向(又は短手方向)のサイズが最小の媒体を意味している。
「最大サイズ媒体収納空間SPmax」の大きさは、最大サイズ媒体の長手方向のサイズW9maxと短手方向のサイズH9maxとに対し、長手方向に(W9max+α)(mm)で、かつ、短手方向に(H9max+β)(mm)の大きさになっている。
ここで、「α」及び「β」は、運用に応じて適宜設定される任意の値である。
一方、「最小サイズ媒体収納空間SPmin」の大きさは、最小サイズ媒体の長手方向のサイズW9minと短手方向のサイズH9minとに対し、長手方向に(W9min+α)(mm)で、かつ、短手方向に(H9min+β)(mm)の大きさになっている。
媒体収納庫11は、液体噴射ノズル51が上方配置部材とアッパーガイド41との間で、かつ、収納空間SP(ここでは、最大サイズ媒体収納空間SPmax)の上方から外側に外れた位置に配置された構成になっている。また、媒体収納庫11は、液体噴射ノズル51の液体噴射方向(具体的には、噴射の中心方向DILq(図8参照))が上方配置部材の下面の方向に設定された構成になっている。
具体的には、右側の液体噴射ノズル51Rは、蓋部32の下面32aとアッパーガイド41との間で、かつ、収納空間SP(ここでは、最大サイズ媒体収納空間SPmax)の上方から右側に外れた位置に配置されている。そして、右側の液体噴射ノズル51Rの噴射の中心方向DILq(図8参照)は、蓋部32の下面32aの方向に設定されている。
また、左側の液体噴射ノズル51Lは、蓋部32の下面32aとアッパーガイド41との間で、かつ、収納空間SP(ここでは、最大サイズ媒体収納空間SPmax)の上方から左側に外れた位置に配置されている。そして、左側の液体噴射ノズル51Lの噴射の中心方向DILq(図8参照)は、蓋部32の下面32aの方向に設定されている。
このような液体噴射ノズル51R,51Lは、それぞれ、蓋部32の下面32aに対して、斜め下方向からインクを噴射する。
(8)媒体収納庫の液体噴射機構の作動時の動作
以下、図4及び図8を参照して、媒体収納庫11の液体噴射機構50の作動時の動作につき説明する。図8は、媒体収納庫11の液体噴射機構50の作動時の動作を示す説明図である。
液体噴射機構50の作動時において、まず、圧力発生部55(図4参照)が、液体押出板54を収納部53側に押圧する。液体押出板54は、圧力発生部55側から押圧を受けることによって収納部53側に移動して、収納部53を噴射弁57側に押し潰す。
このとき、噴射弁57は、収納部53側に突出した形状からルートブロック56側に突出した形状に変形する。これにより、インクは、収納部53からルートブロック56に流れ込み、さらに、ルートブロック56に連結されている液体噴射ノズル51に流れ込む。そして、インクは、液体噴射ノズル51の液体噴射孔65から蓋部32の下面32aに向けて噴射される(図8参照)。図8に示す矢印Alqは、インクの流れを示している。
右側の液体噴射ノズル51Rと左側の液体噴射ノズル51Lとは、ほぼ同じタイミングでインクを噴射する。2つの液体噴射ノズル51R,51Lから噴射されたインクは、それぞれ、蓋部32の下面32aに当たり、下面32aに沿って媒体収納庫11のセンタCLの方向に流れる。その結果、右側の液体噴射ノズル51Rから噴射されたインクの流れと左側の液体噴射ノズル51Lから噴射されたインクの流れとが媒体収納庫11のセンタCL付近で衝突する。すると、インクは、自重で下面32aから収納空間SPの内部に落下する。これによって、媒体収納庫11は、収納空間SPの内部に収納された各紙幣9にインクを付着させる。
なお、実験によれば、液体噴射ノズル51の噴射の中心方向DILqと蓋部32の下面32aの少なくともインクが噴射される部分との内角θ1が45°以下に設定されている場合に、インクがセンタCLの方向に良好に流れることが確認されている。したがって、内角θ1は、好ましくは、45°以下に設定されているとよい。ただし、内角θ1は、任意の角度の許容誤差を含む値(例えば、許容誤差を10°とする場合に、55°以下の値)であってもよい。
(9)媒体収納庫の主な特徴
以下、媒体収納庫11の主な特徴につき、従来の媒体収納庫と比較して説明する。
(a)従来の媒体収納庫は、液体噴射ノズルを収納空間の上方に配置し、液体噴射ノズルから紙幣に対してインクを直接噴射させる構成になっていた。このような従来の媒体収納庫では、液体噴射ノズルが収納空間の上方に配置されている。そのため、液体噴射ノズルが収納空間の上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド等)の配置可能な空間を制限している。
これに対して、本実施形態1に係る媒体収納庫11は、液体噴射ノズル51を収納空間SPの上方から外れた位置に配置し、液体噴射ノズル51から紙幣9に対してインクを直接噴射させずに、斜め下方向から上方配置部材の下面(ここでは、蓋部32の下面32a)に向けてインクを噴射させ、その下面からインクを落下させる構成になっている。このような媒体収納庫11では、従来の媒体収納庫と異なり、液体噴射ノズル51が収納空間SPの上方に配置されていない。そのため、液体噴射ノズル51が収納空間SPの上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド41等)の配置可能な空間を制限することがない。したがって、媒体収納庫11は、収納空間SPの上方に比較的広い空間を確保することができ、従来の媒体収納庫よりも、収納空間SPの上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド等)の配置可能な空間を増大させることができる。
(b)従来の媒体収納庫は、液体噴射ノズルから紙幣に対してインクを直接噴射させる構成になっている。このような従来の媒体収納庫は、紙幣を広範囲に汚損させるために、液体噴射ノズルを収納空間の上端から一定の距離以上に上方に離間させる必要がある。そのため、従来の媒体収納庫は、筺体の上下方向の高さ寸法を余分に設けなければならず、これに伴って、サイズを大型化させる必要があった。
これに対して、本実施形態1に係る媒体収納庫11は、液体噴射ノズル51から紙幣9に対してインクを直接噴射させる構成になっていない。このような媒体収納庫11は、液体噴射ノズル51を収納空間SP(具体的には、最大サイズ媒体収納空間SPmax)の上端から一定の距離以上に上方に離間させる必要がない。そのため、媒体収納庫11は、従来の媒体収納庫と異なり、筺体31の上下方向の高さ寸法を余分に設ける必要がなく、サイズを大型化させる必要がない。したがって、媒体収納庫11は、従来の媒体収納庫よりも、サイズを小型化することができる。
(c)従来の媒体収納庫は、液体噴射ノズルを収納空間の上方に配置された構成になっている。その液体噴射ノズルは、各液体噴射孔から四方に広がるようにインクを噴射する。また、アッパーガイドは、比較的小さなサイズの紙幣が収納空間の内部に収納された場合に、比較的下方の位置に配置される。このような従来の媒体収納庫は、比較的小さなサイズの紙幣が収納空間の内部に収納された場合(つまり、アッパーガイドが比較的下方の位置に配置された場合)に、インクが四方に広がるように噴射されるととともに、アッパーガイドがインクの噴射方向上に割り込むことがあるため、インクがアッパーガイドの上面に当たってしまう可能性がある。この場合に、アッパーガイドが紙幣へのインクの付着を阻害してしまう。したがって、従来の媒体収納庫は、少ないインク量で紙幣を良好に汚損することができない可能性があった。なお、この課題は、液体噴射ノズルを2つのアッパーガイドの間に配置した構成にすれば、解決するようにも考えられる。しかしながら、このような構成は、他の部品や実装スペースの関係で、液体噴射ノズルが収納空間の上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド等)の配置可能な空間を制限してしまったり(前記した(a)の項参照)、又は、筺体の上下方向の高さ寸法を余分に設ける必要があったりする(前記した(b)の項参照)ため、好ましくない。
これに対して、本実施形態1に係る媒体収納庫11は、液体噴射ノズル51を収納空間SPの上方に配置された構成になっておらず、蓋部32の下面32aに対して右斜め下方向及び左斜め下方向からインクを噴射させる構成になっている。このような媒体収納庫11は、右側からのインクの流れと左側からのインクの流れとを媒体収納庫11のセンタCL付近で衝突させて、インクの自重で蓋部32の下面32aから収納空間SPの内部にインクを落下させる。このような媒体収納庫11は、比較的小さなサイズの紙幣9が収納空間SPの内部に収納された場合で、かつ、アッパーガイド41が比較的下方の位置に配置されたときであっても、従来の媒体収納庫と異なり、インクが四方に広がらないため、比較的大量のインクがアッパーガイド41の上面に当たってしまうことを抑制することができる。したがって、媒体収納庫11は、紙幣9に付着するインクの量を増加させることができ、従来の媒体収納庫よりも、少ないインク量で紙幣9を良好に汚損することができる。
(d)本実施形態1に係る媒体収納庫11のアッパーガイド41には、複数の孔部44(図5参照)が形成されている。そのため、媒体収納庫11では、仮に、インクがアッパーガイド41の上面側に落下した場合があったとしても、インクは、アッパーガイド41の上面に溜まらずに、各孔部44を通って、収納空間SPの内部に落下する。そのため、媒体収納庫11は、従来の媒体収納庫よりも、大量のインクを収納空間SPに供給することができる。したがって、媒体収納庫11は、これによっても、従来の媒体収納庫よりも、少ないインク量で紙幣9を良好に汚損することができる。
(e)従来の媒体収納庫は、液体噴射ノズルが収納空間の上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド等)の配置可能な空間を制限するため、金種毎に収納庫を開発する必要があった。そのため、従来の媒体収納庫のコストは、高騰し易かった。
これに対して、本実施形態1に係る媒体収納庫11は、液体噴射ノズルが収納空間の上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド等)の配置可能な空間を制限しないため、金種毎に収納庫を開発する必要がない。そのため、媒体収納庫11は、従来の媒体収納庫よりも、コストを抑制することができる。また、媒体収納庫11は、確実に紙幣9を汚損させることができるため、セキュリティを低下させることもない。
以上の通り、本実施形態1に係る媒体収納庫11によれば、紙葉状の媒体(紙幣9)を収納する収納空間SPの上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド41)の配置可能な空間を増大させることができる。
[実施形態2]
前記した実施形態1に係る媒体収納庫11では、インクが噴射される蓋部32の下面32aの形状が全体的に平坦な水平面になっている(特に、下面32aの少なくともインクが噴射される部分の形状が平坦な水平面になっている)。
これに対し、本実施形態2は、インクが噴射される蓋部32の下面32aの形状(特に、下面32aの少なくともインクが噴射される部分の形状)が平坦な水平面と平坦な傾斜面とを備える構成になっている媒体収納庫111を提供する。
以下、図9及び図10を参照して、本実施形態2に係る媒体収納庫111の構成につき説明する。図9は、媒体収納庫111の内部の構成を示す図である。図10は、媒体収納庫111の主要部の構成を示す図である。図10は、図9に示す領域Z1の構成を拡大して示している。
図9に示すように、本実施形態2に係る媒体収納庫111は、実施形態1に係る媒体収納庫11(図8参照)と比較すると、インクが噴射される蓋部32の下面32aの形状(特に、下面32aの少なくともインクが噴射される部分の形状)が平坦な水平面32bと平坦な傾斜面32cとを備える構成になっている点で相違している。
傾斜面32cは、液体噴射ノズル51に近い側が遠い側よりも下方に下がる形状になっている。液体噴射ノズル51は、傾斜面32cに向けてインクを噴射する。液体噴射ノズル51の噴射の中心方向DILqと傾斜面32cとの内角θ1は、45°以下に設定されている。また、液体噴射ノズル51の噴射の中心方向DILqと水平面32bとの内角θ2は、45°よりも大きく設定されている。ここで、「中心方向DILq」とは、噴射角度θLq(図10参照)で液体噴射孔65から噴射されるインクの噴射方向の中心方向を意味している。
図10に示すように、傾斜面32cに対する液体噴射ノズル51の配置位置(すなわち、傾斜面32cから液体噴射ノズル51までの距離)は、蓋部32の下面32aにインクが当たる幅Yが傾斜面32cの幅Xよりも小さくなるように、設定されている。
かかる構成において、本実施形態2に係る媒体収納庫111は、実施形態1に係る媒体収納庫11と比較した場合に、以下のような作用効果を有している。
例えば、実施形態1に係る媒体収納庫11では、仮に、液体噴射ノズル51と蓋部32の下面32aの水平面との内角(図8に示す内角θ1)の値を45°よりも大きく設定した場合に、蓋部32の下面32aのインクが噴射される部分に対するインクの入射角度(すなわち、内角θ1)が45°よりも大きくなる。そのため、センタCLの方向に流れるインク量が減少してしまう。したがって、媒体収納庫11は、仮に、液体噴射ノズル51と蓋部32の下面32aの水平面との内角の値を45°よりも大きく設定した場合に、紙幣9の汚損効率を低下させてしまう。
これに対して、本実施形態2に係る媒体収納庫111では、液体噴射ノズル51と蓋部32の下面32aの水平面32bとの内角(図9に示す内角θ2)の値を45°よりも大きく設定しているものの、蓋部32の下面32aのインクが噴射される部分(傾斜面32c)に対するインクの入射角度(すなわち、内角θ1)が45°以下に維持されている。そのため、センタCLの方向に流れるインク量が減少しない。したがって、媒体収納庫1111は、液体噴射ノズル51と蓋部32の下面32aの水平面32bとの内角の値を45°よりも大きく設定しているものの、紙幣9の汚損効率を低下させることがない。
このような媒体収納庫111は、実施形態1に係る媒体収納庫11よりも、蓋部32の下面32aの水平面32bに対して液体噴射ノズル51を大きく傾けて配置させることができる。そのため、媒体収納庫111は、液体噴射ノズル51の配置構成の自由度を向上させることができる。
以上の通り、本実施形態2に係る媒体収納庫111によれば、実施形態1に係る媒体収納庫11と同様に、紙葉状の媒体(紙幣9)を収納する収納空間SPの上方に配置される部材(例えば、アッパーガイド41)の配置可能な空間を増大させることができる。
しかも、媒体収納庫111によれば、実施形態1に係る媒体収納庫11に比べて、蓋部32の下面32aの水平面32bに対して液体噴射ノズル51を大きく傾けて配置させることができるため、液体噴射ノズル51の配置構成の自由度を向上させることができる。
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
例えば、前記した実施形態は、本発明の要旨を分かり易く説明するために詳細に説明したものである。そのため、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、本発明は、実施形態の構成に他の構成を追加したり、置き換えたりすることができる。また、本発明は、実施形態の構成から一部の構成を削除することができる。
例えば、本発明は、キャッシュディスペンサ(CD)や現金自動預け払い機(ATM)等の現金取扱装置だけでなく、発券機や、その他の装置に利用することができる。
(第1変形例)
また、例えば、アッパーガイド41は、図11に示す媒体収納庫111Aのアッパーガイド41Aのように変形することができる。図11は、第1変形例に係る媒体収納庫111Aの構成図である。図11に示すように、媒体収納庫111Aのアッパーガイド41Aの非規制面43から側面43aに亘る部分には、アッパーガイド41の上面(図示せず)側に貫通する複数の開口部46が形成されている。そのため、アッパーガイド41Aの上面側に溜まったインクは、孔部44だけでなく、開口部46を通って、収納空間SPの内部に落下する。なお、開口部46は、非規制面43から側面43aに亘る部分ではなく、側面43aだけに形成されるようにしてもよい。
このような媒体収納庫111Aは、実施形態1に係る媒体収納庫11よりも、短時間で、大量のインクを収納空間SPに供給することができる。したがって、媒体収納庫111Aは、実施形態1に係る媒体収納庫11よりも、短時間で、紙幣9を良好に汚損することができる。
(第2変形例)
また、例えば、前記した実施形態1に係る媒体収納庫11は、インクを蓋部32の下面32aに向けて噴射する構成になっている。つまり、前記した実施形態1に係る媒体収納庫11は、筺体31の上部材である蓋部32を、インクを噴射する「上方配置部材」として用いる構成になっている(実施形態2に係る媒体収納庫111も同様)。しかしながら、媒体収納庫11は、例えば、図12に示す媒体収納庫111Bのように、蓋部32以外の部材を「上方配置部材」として用いる構成に変形することができる。図12は、第2変形例に係る媒体収納庫111Bの構成図である。
図12に示すように、媒体収納庫111Bは、蓋部32と収納空間SPとの間に介装部材71を備える構成になっている。そして、媒体収納庫111Bは、インクを介装部材71の下面71aに向けて噴射する構成になっている。
このような媒体収納庫111Bは、例えば、インクを弾く性質を有する材料で介装部材71を構成した場合に、インクを弾く性質を有する材料で蓋部32を構成しなくてもよくなる。そのため、媒体収納庫111Bは、蓋部32の設計の自由度を向上させることや、蓋部32を製造するためのコストを低減させることができる。
(第3変形例)
また、例えば、媒体収納庫11は、例えば、図13に示す媒体収納庫111Cのように、筺体31の上部材である蓋部32の下面32a側に様々な部材を配置し、蓋部32を交換することによって、それらの部材を一括して交換する構成に変形することができる。図13は、第3変形例に係る媒体収納庫111Cの構成図である。
図13に示すように、媒体収納庫111Cの筺体31は、上部材である蓋部32と下部材である容器部33とに分離可能な構成になっている。蓋部32の下面32a側には、例えば、電池81や、基板82、基板82を覆う基板カバー83、液体噴射機構50等の部材が取り付けられている。
電池81及び液体噴射機構50は、蓋部32の下面32aの収納空間SPの上方から外れた位置に配置されている。一方、基板82及び基板カバー83は、蓋部32の下面32aの収納空間SPの上方に配置されている。電池81は、基板82や液体噴射機構50に電力を供給している。
基板82及び基板カバー83は、好ましくは、2つの液体噴射ノズル51R,51Lから噴射されたインクが媒体収納庫111CのセンタCL付近で落下するように、媒体収納庫111CのセンタCL付近に配置されているとよい。
なお、蓋部32の下面32aには、下面32aと基板カバー83との間を密封するリブ85が形成されている。そして、基板カバー83の露出面には、傾斜面84が形成されている。また、リブ85の露出面には、傾斜面86が形成されている。媒体収納庫111Cは、これらの傾斜面84,86によって、インクの落下を促すことができる。そのため、媒体収納庫111Cは、少ないインク量で紙幣9を良好に汚損することができる。
このような媒体収納庫111Cは、蓋部32を交換するだけで、これらの部材を一括して交換することができる。また、媒体収納庫111Cは、蓋部32を交換するだけで、例えば、液体噴射機構50を有する構成と液体噴射機構50を有していない構成と容易に変更することができる。
また、媒体収納庫111Cは、蓋部32を交換するだけで、運用に応じて仕様の異なる制御プログラムが実装された基板82を用いることができる。そのため、媒体収納庫111Cは、新しい機能を追加して搭載することができる。
なお、基板82によって実現される機能としては、例えば、液体噴射機構50を作動させる制御機能を挙げることができる。この制御機能では、例えば、基板82に実装された図示せぬ制御部が単体で判断することによって液体噴射機構50を作動させるようにしてもよいし、又は、基板82に実装された図示せぬ制御部が媒体取扱装置1側から送信される作動指示に従って液体噴射機構50を作動させるようにしてもよい。
また、基板82によって実現される機能としては、例えば、媒体収納庫111Cの内部や外部の温度、インクの噴射角度等の事項の異常を検知する異常検知機能を挙げることができる。
また、基板82によって実現される機能としては、例えば、媒体取扱装置1との間で無線通信を行う無線通信機能を挙げることができる。なお、基板82側から媒体取扱装置1側に送信される通信内容としては、例えば、媒体収納庫111Cに収納されている紙幣9の金種情報や枚数情報、異常を検知した場合の検知情報、液体噴射機構50を作動させた場合の作動情報等を挙げることができる。また、媒体取扱装置1側から基板82側に送信される通信内容としては、例えば、出金指示や、液体噴射機構50の作動指示等を挙げることができる。
1 媒体取扱装置
2 収納ユニット
3 束搬送ユニット
4 搬送機構
5a 上ベルト
5b 下ベルト
6 ラッセル板
7 可動搬送ガイド
8 搬送路
9 媒体(紙幣)
11(11a,11b,11c,11d),111,111A,111B,111C 媒体収納庫
12 鑑別部
13 集積部
13op,16op,46 開口部
14 ステージ
15 リジェクト収納庫
16 取り込み収納庫
17 出金口
18 シャッタ
21 出金ルート
22 リジェクトルート
23 集積ルート
24 放出ルート
29 取り込みルート
31 筺体
32 蓋部(上部材、上方配置部材)
32a,71a 下面
32b 水平面
32c,84,86 傾斜面
33 容器部(下部材)
34 取っ手
35 鍵穴
36 回動支点
37 押板
41 アッパーガイド
42 平坦面(規制面)
43 平坦面(非規制面)
43a 側面
44 孔部
45 面取り加工部
47 スタッド(調整部材)
48(48R,48L) サイドガイド
49 ロアガイド
50 液体噴射機構
51(51R,51L) 液体噴射ノズル
52 液体タンク
53 収納部
54 液体押出板
55 圧力発生部(ガス発生器)
56 ルートブロック
57 噴射弁
61 胴体部
62 流入部
63 中空部
64 潰し加工部
65 液体噴射孔
66 固定面
67 固定孔
71 介装部材(上方配置部材)
81 電池
82 基板
83 基板カバー
85 リブ
DILq 噴射の中心方向
H9max 最大サイズ媒体短手幅
H9min 最小サイズ媒体短手幅
SP 収納空間
SPmax 最大サイズ媒体収納空間
SPmin 最小サイズ媒体収納空間
W9max 最大サイズ媒体長手幅
W9min 最小サイズ媒体長手幅
θ1,θ2 内角
θ65 角度
θLq 噴射角度

Claims (14)

  1. 内部に紙葉状の媒体を収納する収納空間を有する媒体収納庫であって、
    前記収納空間の上方に配置された上方配置部材と、
    液体噴射ノズルから液体を噴射する液体噴射機構とを有し、
    前記液体噴射ノズルの液体噴射方向は、前記上方配置部材の下面の方向に設定されている
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  2. 請求項1に記載の媒体収納庫において、
    さらに、前記上方配置部材と前記収納空間との間に配置され、かつ、前記媒体の上下方向の位置を規制するアッパーガイドを有し、
    前記液体噴射ノズルは、前記上方配置部材と前記アッパーガイドとの間で、かつ、前記収納空間の上方から外側に外れた位置に配置されている
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の媒体収納庫において、
    前記液体噴射ノズルの液体噴射方向と前記上方配置部材の前記下面の少なくとも前記液体が噴射される部分との内角は、45°以下に設定されている
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  4. 請求項3に記載の媒体収納庫において、
    前記上方配置部材の前記下面は、水平面と傾斜面とを備えており、
    前記傾斜面は、前記液体噴射ノズルに近い側が遠い側よりも下方に下がる形状になっており、
    前記液体噴射ノズルは、前記傾斜面に向けて前記液体を噴射する
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  5. 請求項4に記載の媒体収納庫において、
    前記液体噴射ノズルの液体噴射方向と前記水平面との内角は、45°よりも大きく設定されているとともに、前記液体噴射ノズルの液体噴射方向と前記傾斜面との内角は、45°以下に設定されている
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  6. 請求項2に記載の媒体収納庫において、
    前記アッパーガイドの下面は、前記媒体の上下方向の位置を規制する規制面と、規制面以外の非規制面とを備えており、
    前記非規制面には、前記アッパーガイドの上面側に貫通する孔部が形成されている
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  7. 請求項6に記載の媒体収納庫において、
    前記孔部の縁部分は、面取り加工が施された形状である
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  8. 請求項2に記載の媒体収納庫において、
    前記アッパーガイドの下面は、前記媒体の上下方向の位置を規制する規制面と、規制面以外の非規制面とを備えており、
    前記非規制面から前記アッパーガイドの側面に亘る部分又は前記アッパーガイドの側面には、前記アッパーガイドの上面側に貫通する開口部が形成されている
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の媒体収納庫において、
    当該媒体収納庫の筺体は、上側を構成する上部材と下側を構成する下部材とに分離可能な構成になっており、
    前記上部材の下面側には、基板と、基板を覆う基板カバーと、前記液体噴射ノズルが取り付けられている
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  10. 請求項9に記載の媒体収納庫において、
    前記基板及び前記基板カバーは、前記上部材の下面の前記収納空間の上方に位置する部分に配置されており、
    前記上部材の下面には、当該下面と前記基板カバーとの間を密封するリブが形成されている
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  11. 請求項10に記載の媒体収納庫において、
    前記基板カバーの露出面及び前記リブの露出面には、前記液体の落下を促すための傾斜面が形成されている
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の媒体収納庫において、
    前記上方配置部材は、当該媒体収納庫の筺体の上側を構成する上部材である
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  13. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の媒体収納庫において、
    前記上方配置部材は、当該媒体収納庫の筺体の上側を構成する上部材と前記収納空間との間に配置された介装部材である
    ことを特徴とする媒体収納庫。
  14. 媒体を取り扱う媒体取扱装置であって、
    請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載の媒体収納庫を搭載する
    ことを特徴とする媒体取扱装置。
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