JP6389693B2 - 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置及びその制御方法に関するものである。
デジタルカメラ等の撮像装置に搭載する撮像素子としては、低電圧、低消費電力等の点からCMOSイメージセンサが用いられる頻度が増してきている。
ところで、近年のCMOSイメージセンサは、より高画素化が進む一方で、例えばフルHD動画のように1920x1080の画素数を30fpsまたは60fpsで出力するといった高フレームレートでの撮影のニーズも高まっている。このようなニーズに対し、高画素数を有するCMOSイメージセンサで高フレームレート撮影を達成させるために出力する画像信号を低画素数化する手法として、間引き手法が知られている。間引き手法では、所定の周期で画素を読み飛ばすことで低画素化し、データレートを下げることで高フレームレート化している。
この手法では所定の周期で画素を読み飛ばすので、撮像される画質の特徴として、被写体のエッジ検出に有利である反面、折り返しノイズの一種であるモアレが目立ちやすいという問題がある。そこで、モアレを低減する手法として、間引き手法では読み飛ばしていた画素の信号を、隣接する読み出し画素の信号と混合し、低画素化して出力する手法がいくつか提案されている。例えば特許文献1で紹介されている画素混合手法は、行選択回路によって複数行を同時に選択し、出力させることで複数行の画素信号の混合出力を行っている。
特許第4723994号公報
しかしながら、前述のような複数行を同時に選択する混合出力を行う読み出し駆動を、撮像装置が有する様々なフレームレートの駆動モードに応じて行った場合、以下のような問題が発生する。
上記した垂直方向の画素混合方式では、当該画素行の中にそれぞれ構成されるソースフォロワ回路に均等な電流が流れるときに、最も平均化効果が高くなる。しかしながら、混合対象画素の中に明るい(信号電荷が多く、すなわち信号電位の低い)画素と暗い(信号電荷が少く、信号電位の高い)画素とが含まれていた場合、専ら暗い画素を構成するソースフォロワ回路の方に、垂直出力線を介して優先的に電流が供給されてしまう。このことにより、明るい画素を構成するソースフォロワ回路にはほとんど電流が供給されなくなり、暗い画素との平均化に寄与することができなくなってしまう。したがって仮に混合対象のうち明るい画素の信号レベルがさらに増加した場合であっても電流の主な経路である暗い画素の出力に引っ張られ、垂直出力線上の信号電位Voutは理想的な平均値まで伸びて行かず、いわゆる高輝度での非線形性が生じる。
これにより、ホワイトバランスなどの信号処理を施した画像は、固体撮像素子の分光特性や光源の種類によって、信号レベルが通常低いことにより比較的線形性を維持したR,B信号と、非線形で十分な信号の得られていないG信号とを現像することとなる。その結果、特に空間周波数が高く高輝度な被写体においてマゼンタ色の色付きが生じてしまう。
上記のように画素混合後の出力が非線形になってしまう現象は、画素に供給する電流を増加させることで出力が線形に保たれる領域を広げることにより改善可能である。しかしながら、高フレームレートを達成するためにまとめて読み出す行数を増やす際に、1画素に供給する電流量を適切な電流量に維持したままにしようとすると、画素混合する行数が多くなるほど、消費電力を増大させてしまうという問題が発生する。逆に、垂直出力線に供給する電流量を駆動モードによらず一定にしようとすると、画素混合する行数が多い駆動モードほど、1画素に供給可能な電流量が小さくなるため、信号出力が線形性を維持できる領域が狭まり、上記のマゼンタ色の色づきを増長させてしまう。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数種類のフレームレートに応じて垂直方向(列方向)の画素混合を行う場合に、フレームレートによらず良好な画質の画像を取得できる撮像装置を提供することである。
本発明に係わる撮像装置は、行方向および列方向に2次元状に配列された複数の画素と、前記列方向に前記画素の信号を読み出すための列出力線と、前記複数の画素のうち任意の数の行を前記列出力線に電気的に接続する接続手段とを有する撮像素子と、前記複数の画素から、第1の行間隔で、該第1の行間隔の中の行の信号をまとめた信号を読み出す第1のモードと、該第1のモードとは異なる第2の行間隔で、該第2の行間隔の中の行の信号をまとめた信号を読み出す第2のモードとを有し、前記接続手段に、前記第1のモードと第2のモードにおいて、前記列出力線に対して同時に同じ数の行を接続させるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、複数種類の駆動モードに応じて列方向の画素混合を行う場合に、駆動モードによらず良好な画質の画像を取得できる撮像装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態の撮像装置の構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態の撮像素子の概略回路図。 撮像素子の画素部の詳細回路図。 垂直混合する画素の組み合わせを示す図。 静止画撮影時の駆動方法を示すタイミングチャート。 第1の動画撮影時の駆動方法を示すタイミングチャート。 第2の動画駆動時の駆動方法を示すタイミングチャート。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態の撮像装置は、複数の動画駆動モード間で、垂直出力線(列出力線)の定電流源が供給する電流量及び垂直画素混合を行う行数を揃えるものである。
図1は、本発明の一実施形態に係わる撮像装置の構成を示すブロック図である。図1において、光学系101はレンズ及び絞りなどからなり、被写体像を結像させる。メカニカルシャッタ(メカシャッタと図示する)102は、撮像素子への光路を開閉する。撮像素子103は入射光を電気信号に変換する。
また、アナログ信号処理回路104は、撮像素子103から出力される画像信号に対してアナログ信号処理を行う。タイミング信号発生回路105は撮像素子103およびアナログ信号処理回路104を動作させる信号を発生する。駆動回路106は光学系101、メカニカルシャッタ102を駆動する。デジタル信号処理回路107は撮影した画像データに必要なデジタル信号処理を行う。
また、画像メモリ108は信号処理された画像データを記憶する。画像記録媒体(記録媒体と図示する)109は撮像装置から取り外し可能な記録媒体である。記録回路110は信号処理された画像データを画像記録媒体109に記録する。画像表示装置111は信号処理された画像データを表示する。表示回路112は画像表示装置111に画像を表示する。
また、システム制御部113は撮像装置全体を制御する。不揮発性メモリ(ROM)114はシステム制御部113で実行される制御方法を記載したプログラム、プログラムを実行する際に使用されるパラメータやテーブル等の制御データ、および、キズアドレス等の補正データを記憶しておく。揮発性メモリ(RAM)115は不揮発性メモリ114に記憶されたプログラム、制御データおよび補正データを転送して記憶しておき、システム制御部113が撮像装置を制御する際に使用する。また、撮影モード設定部116はISO感度設定などの撮影条件設定や、静止画撮影と動画像撮影の切り替えなどを行う。
以下、上述のように構成された撮像装置における撮影動作について説明する。撮影動作に先立ち、撮像装置の電源投入時等のシステム制御部113の動作開始時において、不揮発性メモリ114から必要なプログラム、制御データおよび補正データを揮発性メモリ115に転送して記憶しておくものとする。また、これらのプログラムやデータは、システム制御部113が撮像装置を制御する際に使用する。また、必要に応じて、追加のプログラムやデータを不揮発性メモリ114から揮発性メモリ115に転送したり、システム制御部113が直接不揮発性メモリ114内のデータを読み出して使用したりするものとする。
まず、光学系101は、システム制御部113からの制御信号により駆動され、適切な明るさに設定された被写体像を撮像素子103上に結像させる。次に、メカニカルシャッタ102は、静止画像撮影時においては、システム制御部113からの制御信号により、必要な露光時間となるように撮像素子103の動作に合わせて撮像素子103を遮光するように駆動される。この時、撮像素子103が電子シャッタ機能を有する場合は、メカニカルシャッタ102と併用して、必要な露光時間を確保してもよい。またメカニカルシャッタ102は、動画像撮影時及びライブビュー駆動時においては、システム制御部113からの制御信号により、常に撮像素子103が露光されるように、開放状態で維持される。
撮像素子103は、システム制御部113により制御されるタイミング信号発生回路105が発生する動作パルスをもとにした駆動パルスで駆動され、被写体像を光電変換により電気信号に変換する。変換された電気信号は、入射光量に応じて設定された増幅率のゲインが掛けられ、アナログ画像信号として出力される。
撮像素子103から出力されたアナログの画像信号は、システム制御部113により制御されるタイミング信号発生回路105が発生する動作パルスにより、アナログ信号処理回路104の内部において処理される。この処理では、入射光量に応じて設定された増幅率のゲインがアナログ信号に掛けられ、オプティカルブラック(OB)領域の信号出力を基準電圧としてクランプされ、デジタル画像信号に変換される。
次に、アナログ信号処理回路104から出力されたデジタル画像信号は、システム制御部113により制御されるデジタル信号処理回路107の内部において処理される。この処理では、デジタル画像信号に対して、色変換、ホワイトバランス、ガンマ補正等の画像処理、解像度変換処理、画像圧縮処理等が施される。
画像メモリ108は、信号処理中のデジタル画像信号を一時的に記憶したり、信号処理されたデジタル画像信号である画像データを記憶したりするために用いられる。デジタル信号処理回路107で信号処理された画像データや画像メモリ108に記憶されている画像データは、記録回路110において画像記録媒体109に適したデータ(例えば階層構造を持つファイルシステムデータ)に変換される。そして、画像記録媒体109に記録されたり、デジタル信号処理回路107で解像度変換処理を施された後、表示回路112において画像表示装置111に適した信号(例えばNTSC方式のアナログ信号等)に変換されて画像表示装置111に表示されたりする。
ここで、デジタル信号処理回路107においては、システム制御部113からの制御信号により信号処理をせずにデジタル画像信号をそのまま画像データとして、画像メモリ108や記録回路110に出力してもよい。また、デジタル信号処理回路107は、システム制御部113から要求があった場合に、信号処理の過程で生じたデジタル画像信号や画像データの情報をシステム制御部113に出力する。例えば、画像の空間周波数、指定領域の平均値、圧縮画像のデータ量等の情報、あるいは、それらから抽出された情報などである。さらに、記録回路110は、システム制御部113から要求があった場合に、画像記録媒体109の種類や空き容量等の情報をシステム制御部113に出力する。
次に、画像記録媒体109に画像データが記録されている場合の再生動作について説明する。システム制御部113からの制御信号により記録回路110は、画像記録媒体109から画像データを読み出す。また、同じくシステム制御部113からの制御信号によりデジタル信号処理回路107は、画像データが圧縮画像であった場合には、画像伸長処理を行い、画像メモリ108に記憶する。画像メモリ108に記憶されている画像データは、デジタル信号処理回路107で解像度変換処理を実施された後、表示回路112において画像表示装置111に適した信号に変換されて画像表示装置111に表示される。
次に、撮像素子103の読み出し回路について図2を用いて説明する。撮像素子103は、複数の単位画素200が水平方向(行方向)および垂直方向(列方向)に2次元状(行列状)に配置されている。なお、図2においては単位画素200を4行4列の計16個図示するが、実際は数百万、数千万の単位画素200で構成される。また、単位画素200はベイヤー配列に従って並べられ、それぞれ一般に赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタが設けられる。ここでは、投射光として一般的に用いられることの多い赤外光や、より反射光の受光効率を上げることを目的として、赤外フィルタや透明フィルタを形成した画素を配置してもよい。垂直シフトレジスタ201は、各行ごとに接続される信号線を介してリセットパルス信号PRESn、転送パルス信号PTXn、セレクトパルス信号PSELnを供給することで、各行の画素を選択・駆動する。単位画素200のフローティングディフュージョン部303(図3参照)で変換された信号は垂直出力線(列出力線)202A,202B等を通り列回路203に入力される。電流源負荷219はソースフォロアアンプ305(図3参照)のトランジスタの負荷となる。列回路203で処理された信号は水平シフトレジスタ204により水平出力線(行出力線)205,206を通り出力アンプ207に転送される。
続いて列回路203の回路構成を説明する。列回路203は、クランプ容量C0208、フィードバック容量Cf209、オペアンプ210、基準電圧Vrefを供給する基準電源211、フィードバック容量Cf(209)の両端をショートさせるためのスイッチ212を備える。スイッチ212は、PC0R信号により制御される。また、電圧信号を保持するための容量CTS(213),容量CTN(214)、容量への書き込みを制御するためのスイッチ215,216を備える。スイッチ215は信号PTSにより制御され、スイッチ216は信号PTNにより制御される。スイッチ217,218は、電圧信号を保持するための容量CTS(213),容量CTN(214)に保持された電圧信号をそれぞれ水平出力線205,206を介して、出力アンプ207に出力する。スイッチ217は水平シフトレジスタ204の水平シフトレジスタ204からの信号PHSにより制御され、スイッチ218は水平シフトレジスタ204からの信号PHNにより制御される。
次に、図3は、本実施形態における撮像素子103の単位画素200を示す回路図である。
単位画素200は、1つのフォトダイオード301を有する。このフォトダイオード301には1つの転送スイッチ302が接続される。また、転送スイッチ302にはフローティングディフュージョン部303が接続される構成となっている。フローティングディフュージョン部303にはリセットスイッチ304とソースフォロアアンプ305が接続され、ソースフォロアアンプ305にはセレクトスイッチ306が接続されている。ここでリセットスイッチ304およびソースフォロアアンプ305のドレインが基準電位VDD307を共有している。
フォトダイオード301は、単位画素毎に設けられた不図示のマイクロレンズを通過した光を受光し、その受光量に応じた信号電荷を生成する光電変換部として機能する。転送スイッチ302は、フォトダイオード301で発生した電荷をフローティングディフュージョン部303に転送する。転送スイッチ302は、転送パルス信号PTXnによって制御される。フローティングディフュージョン部303は、フォトダイオード301から転送された電荷を一時的に保持するとともに、保持した電荷を電圧信号に変換する電荷電圧変換部として機能する。
リセットスイッチ304は、フローティングディフュージョン部303の電位を基準電位VDD307にリセットする。リセットスイッチ304は、リセットパルス信号PRESnによって制御される。ソースフォロアアンプ305は、MOSトランジスタと基準電位VDD307からなるソースフォロア回路であり、フローティングディフュージョン部303に保持した電荷に基づく電圧信号を増幅して、画素信号として出力する。セレクトスイッチ306は、ソースフォロアアンプ305で増幅された画素信号を垂直出力線202に出力する。垂直出力線202は列を共有する複数の単位画素200で共有される。セレクトスイッチ306は、セレクトパルス信号PSELnによって制御される。
次に、動画駆動モードにおいて、垂直方向に画素混合を行う際の混合画素の組み合わせの1例について、図4を用いて説明する。本実施形態の撮像装置は、動画駆動モードを2種類有する。具体的には、低速で読み出す第1の動画駆動モードでは、垂直方向(列方向)の3つの画素の信号を同時に読み出す構成であり、高速で読み出す第2の動画駆動モードでは、垂直方向(列方向)の5画素中3つの画素の信号を同時に読み出す構成である。
図4は、本実施形態における垂直画素混合の組み合わせの1例を示す説明図である。図4に示す画素200中の文字「R」、「G」は、それぞれ画素上のカラーフィルタの種類を示しており、「R」は赤のフィルタ、「G」は緑のフィルタを備える画素であることを示す。また、任意の数の画素200を垂直出力線に電気的に接続可能であり、画素200同士を結ぶ線は、それぞれ垂直画素混合をする際の画素の組み合わせを示すものである。静止画駆動の際は、すべての行の画素は垂直画素混合せずに読み出すため、画素200同士の線は結ばれずに示している。
第1の動画駆動モードでは、本実施形態においては、垂直方向の3画素の信号を混合して読み出す構成であるとし、異なる3つの画素200同士を結んで示している。具体的には、「R」の画素については、n行目の画素200とn−2行目及びn+2行目の画素200を結んで示している。すなわち、n−2行目、n行目、n+2行目の画素200の信号が混合されて同時に読み出される。同様に「G」の画素については、n+1行目、n+3行目、n+5行目の画素200の信号が混合されて同時に読み出される。
第2の動画駆動モードでは、本実施形態においては、垂直方向の5画素中3画素の信号を混合して読み出す構成であるとし、異なる3つの画素200同士を結んで示している。具体的には、「R」の画素については、n行目の画素200とn−2行目及びn+2行目の画素200を結んで示している。すなわち、n−2行目、n行目、n+2行目の画素200の信号が混合されて同時に読み出される。同様に「G」の画素については、n+3行目、n+5行目、n+7行目の画素200の信号が混合されて同時に読み出される。また、n−4行目やn−1行目の画素200など、図中に斜線で記す画素200からは信号が読み出されない。
この第2の動画駆動モードでは、第1の動画駆動モードよりも早いフレームレートで信号を読み出すために、第1の動画駆動が3行間隔で同じ色の画素信号を読み出すのに対し、5行間隔で同じ色の画素信号を読み出している。但し、5行間隔で読み出す際に選択可能な5行の画素全てを同時に選択し、各行の画素の信号を混合して読み出してしまうと、第1の動画駆動モードに対して1画素あたりに供給できる電流量が小さくなってしまう。そして、信号出力が線形性を維持できる領域が狭まり、マゼンタ色の色づきを増長させてしまう。そこで、5行間隔で読み出す第2の動画駆動モードにおいても、第1の動画駆動モードと同じ3行の画素を同時に選択し、1画素あたりに供給できる電流量を揃えることで、上記マゼンタ色の色づきを抑えることを可能としている。
次に、静止画駆動モード、動画駆動モードのそれぞれにおける、読み出しタイミング及びその制御について、図5、図6、図7を用いて説明する。図5は、本実施形態における静止画駆動モードにおける画素信号読み出し方法を示すタイミングチャートである。この駆動タイミングでは、フォトダイオード301で発生した電荷を垂直混合せずに、1行毎に読み出す形態である。
まず、時刻T=t0〜t14の期間において、ある行nの画素に対する信号読み出し駆動を行う。時刻T=t0で、1水平走査期間の開始を示す信号HDが立ち下がることに伴い、ある行nの画素に対する信号読み出し駆動が開始される。時刻T=t0では、リセットパルス信号PRESがHiの状態であるためにリセットスイッチ304がオンされており、フローティングディフュージョン部303がリセットされている。時刻T=t1で転送パルス信号PTXnをHiとすることで転送スイッチ302がオンし、n行目の画素のフォトダイオード301をリセットする。時刻T=t2で転送パルス信号PTXnをLoとすることで転送スイッチ302がオフし、n行目の画素のフォトダイオード301における電荷蓄積を開始する。
蓄積開始後、時刻T=t3でセレクトパルス信号PSELnをHiとすることでセレクトスイッチ306がオンし、n行目の画素のソースフォロアアンプ305を動作状態とする。時刻T=t4でリセットパルス信号PRESnをLoとすることでリセットスイッチ304をオフし、n行目の画素のフローティングディフュージョン部303のリセットを解除する。このときのフローティングディフュージョン部303の電位を垂直出力線202にリセット信号レベル(ノイズ成分)として読み出し、列回路203に入力する。
列回路203において、時刻T=t5で信号PC0RをLoとしてスイッチ212をオフし、オペアンプ210の基準電圧Vrefの出力バッファを解除し、時刻T=t6,t7で信号PTNをHi,Loとしてスイッチ216を動作させることで、容量CTN214にリセット信号レベルを書き込む。
次に、時刻T=t8で転送パルス信号PTXnをHiとして転送スイッチ302をオンし、n行目の画素のフォトダイオード301に蓄積された光電荷のフローティングディフュージョン部303への転送を開始する。その後、時刻T=t9で転送パルス信号PTXnをLoとして転送スイッチ302をオフし、電荷転送を終了する。このような一連のプロセスで転送された電荷量に応じたフローティングディフュージョン部303の電位変動が垂直出力線202に光信号レベル(光成分+ノイズ成分)として読み出され、列回路203に入力される。
列回路203において、時刻T=t10,t11で信号PTSをHi,Loとしてスイッチ215を動作させることで容量CTS213に光信号レベルを書き込む。なお、容量CTS213,CTN214に信号を書き込む際に、クランプ容量C0208とフィードバック容量Cf209の比に応じた反転ゲインがかかり出力される。その後、時刻T=t12でリセットパルス信号PRESをHiとしてリセットスイッチ304をオンし、フローティングディフュージョン部303をリセット状態にする。
次に、容量CTS213,容量CTN214に保持された信号を水平シフトレジスタ204により読み出す。時刻T=t13〜t14の間に、列回路203ごとに順次、信号PHS,PHNをHi,Loとしてスイッチ217,218を動作させることで容量CTS213,容量CTN214に保持された信号は水平出力線205,206を通る。そして、出力アンプ207で差動信号レベル(光成分)として出力される。
続けて、時刻T=t14〜t28の期間において、次の行n+1の画素に対する信号読み出しを行う。但し、行n+1の画素に対する信号読み出しタイミングは、先に時刻T=t0〜t14の期間に対して説明したタイミングに対し、行nの画素に対して制御を行うためのセレクトパルス信号PSELn,リセットパルス信号PRESn,転送パルス信号PTXnのそれぞれで行った制御を、行n+1の画素に対して行うためのセレクトパルス信号PSELn+1,リセットパルス信号PRESn+1,転送パルス信号PTXn+1によって行n+1の画素に対して行うだけであるため、詳細な説明は省略する。時刻T=t28以降も、更に次の行n+2,n+3,…と順に読み出していく。
以上のようにして、画素からの信号読み出し駆動を、各行毎に順に行うことにより、静止画駆動モードの読み出し駆動を実現している。
図6は、本実施形態における第1の動画駆動モードにおける画素信号読み出し方法を示すタイミングチャートである。この駆動タイミングでは、フォトダイオード301で発生した電荷を垂直方向3画素毎に同時に読み出すことで、垂直混合して読み出す形態である。
まず、時刻T=t0〜t14の期間において、図4で説明した3つの行n−2,n,n+2の画素に対する信号読み出し駆動を行う。この期間の読み出しは、3つの行n−2,n,n+2の画素に対する信号読み出し駆動が、図5を用いて説明した静止画駆動時の行nの画素に対する読み出し駆動に相当し、その他のタイミングに関しては同じであるため、詳細な説明は省略する。
続けて、時刻T=t16〜t28の期間において、図4で説明した3つの行n+1,n+3,n+5の画素に対する信号読み出し駆動を行う。この期間の読み出しも、3つの行n+1,n+3,n+5の画素に対する信号読み出し駆動が、図5を用いて説明した静止画駆動時の行n+1の画素に対する読み出し駆動に相当し、その他のタイミングに関しては同じであるため、詳細な説明は省略する。時刻T=t28以降も、更に次の行n+4,n+6,n+8の画素混合信号から順に読み出していく。
以上のようにして、画素からの信号読み出し駆動を、3行毎に順に行うことにより、第1の動画駆動モードの読み出し駆動を実現している。
図7は、本実施形態における第2の動画駆動モードにおける画素信号読み出し方法を示すタイミングチャートである。この駆動タイミングでは、フォトダイオード301で発生した電荷を、垂直方向5画素中3画素毎に同時に読み出すことで、垂直混合して読み出す形態である。
まず、時刻T=t0〜t14の期間において、図4で説明した3つの行n−2,n,n+2の画素に対する信号読み出し駆動を行う。この期間の読み出しは、3つの行n−2,n,n+2の画素に対する信号読み出し駆動が、図5を用いて説明した静止画駆動モードの行nの画素に対する読み出し駆動に相当し、その他のタイミングに関しては同じであるため、詳細な説明は省略する。
続けて、時刻T=t16〜t28の期間において、図4で説明した3つの行n+3,n+5,n+7の画素に対する信号読み出し駆動を行う。この期間の読み出しも、3つの行n+3,n+5,n+7の画素に対する信号読み出し駆動が、図5を用いて説明した静止画駆動時の行n+1の画素に対する読み出し駆動に相当し、その他のタイミングに関しては同じであるため、詳細な説明は省略する。
なお、図4で説明したn−4行目やn−1行目の画素などの信号が読み出されずに間引かれる行画素への制御については図7では示していないが、例えば、対応するセレクトパルス信号PSELn−4,PSELn−1を常時Loとすることでセレクトスイッチ306をオフのままとし、間引かれる行の画素が垂直出力線に接続されないようにする。
以上のようにして、画素からの信号読み出しを、5行中3行毎に行うことにより、第2の動画駆動時の読み出し駆動を実現している。
以上、図1〜図7を用いて説明したように、本実施形態に係る撮像装置においては、低速で読みだす第1の動画駆動モード、高速で読み出す第2の動画駆動モードのそれぞれの駆動モードで、垂直出力線に供給する電流を同じ電流量とした上で、垂直画素混合を行う画素数を、第1の動画駆動モード時と第2の動画駆動モード時で同じ画素数とすることができる。
複数の動画駆動モードの各モードにおいて垂直画素混合を行う画素数を同数とすることで、1画素に供給される電流値が揃い、各種画像特性が揃う。さらに、画素混合出力信号が線形性を保つ領域も同程度となり、画像に影響のない範囲の信号量と使用可能範囲の信号量を制御することで、各モード共通で適切な画質を得ることを実現できる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
例えば、本発明の第1の実施形態において、垂直画素混合を実施するモードを、動画駆動モードとして説明をしてきた。しかし、本発明はこれに限定されず、例えば動画モードの代わりに、撮像装置によって得られた画像信号を、表示装置にリアルタイムに表示するライブビュー駆動モードに置き換えても構わない。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
101:光学系、102:メカシャッタ、103:撮像素子、116:撮影モード選択部、200:単位画素、201:垂直シフトレジスタ、202:垂直出力線、203:列回路、204:水平シフトレジスタ、301:フォトダイオード 、302:転送スイッチ、303:フローティングディフュージョン部

Claims (12)

  1. 行方向および列方向に2次元状に配列された複数の画素と、前記列方向に前記画素の信号を読み出すための列出力線と、前記複数の画素のうち任意の数の行を前記列出力線に電気的に接続する接続手段とを有する撮像素子と、
    前記複数の画素から、第1の行間隔で、該第1の行間隔の中の行の信号をまとめた信号を読み出す第1のモードと、該第1のモードとは異なる第2の行間隔で、該第2の行間隔の中の行の信号をまとめた信号を読み出す第2のモードとを有し、前記接続手段に、前記第1のモードと第2のモードにおいて、前記列出力線に対して同時に同じ数の行を接続させるように制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像素子は、前記列出力線ごとに定電流源を有し、前記制御手段は、前記定電流源が供給する電流量を前記第1のモードと第2のモードとで同じになるように制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の行間隔よりも前記第2の行間隔の方が大きい場合に、前記制御手段は、前記第2のモードで前記列出力線に対して接続される行の数を前記第1のモードで前記列出力線に対して接続される行の数に合わせることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記列出力線に対して同時に接続される行の信号は混合されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記列出力線に対して接続される行の数が、前記第1または第2の行間隔の中の行の数よりも少ない場合には、前記第1または第2の行間隔の中の行のうち前記列出力線に対して接続されない行の信号は間引かれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 行方向および列方向に2次元状に配列された複数の画素と、前記列方向に前記画素の信号を読み出すための列出力線と、前記複数の画素のうち任意の数の行を前記列出力線に電気的に接続する接続手段とを有する撮像素子を備える撮像装置を制御する方法であって、
    前記複数の画素から、第1の行間隔で、該第1の行間隔の中の行の信号をまとめた信号を読み出す第1のモードと、該第1のモードとは異なる第2の行間隔で、該第2の行間隔の中の行の信号をまとめた信号を読み出す第2のモードとを有し、前記接続手段に、前記第1のモードと第2のモードにおいて、前記列出力線に対して同時に同じ数の行を接続させるように制御する制御工程を有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  7. 前記撮像素子は、前記列出力線ごとに定電流源を有し、前記制御工程では、前記定電流源が供給する電流量を前記第1のモードと第2のモードとで同じになるように制御することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置の制御方法。
  8. 前記第1の行間隔よりも前記第2の行間隔の方が大きい場合に、前記制御工程では、前記第2のモードで前記列出力線に対して接続される行の数を前記第1のモードで前記列出力線に対して接続される行の数に合わせることを特徴とする請求項6または7に記載の撮像装置の制御方法。
  9. 前記列出力線に対して同時に接続される行の信号を混合することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置の制御方法。
  10. 前記列出力線に対して接続される行の数が、前記第1または第2の行間隔の中の行の数よりも少ない場合には、前記第1または第2の行間隔の中の行のうち前記列出力線に対して接続されない行の信号を間引くことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の撮像装置の制御方法。
  11. 請求項6乃至10のいずれか1項に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 請求項6乃至10のいずれか1項に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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