JP6388255B2 - 緊急通報装置 - Google Patents

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Description

本発明は、緊急通報装置に係り、特に車両バッテリ及び補助バッテリにより給電可能な緊急通報装置に関する。
従来、車両の衝突や乗員の体調不良等の緊急時に、車両から特定の緊急通報センターへ緊急通報を行うための緊急通報装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような緊急通報装置では、緊急時に緊急通報センターとの間の通信回線を確立し、現在位置情報や車両識別情報等を緊急通報センターへデータ通信すると共に、乗員と緊急通報センターのオペレータとの間の通話を可能とする。
緊急通報装置は、通常は車両バッテリにより給電されるが、車両バッテリの電圧低下時には補助バッテリにより給電されるようになっている。補助バッテリは1次電池である。このため、補助バッテリが誤って電力消費されることを回避する必要がある。例えば、車両バッテリや電源ハーネスの交換作業等において電源供給ラインの電圧が低下すると、緊急通報装置は自動的に補助バッテリから給電されるようになり、少なくとも交換作業の間は、補助バッテリの電力が消費されるおそれがある。そこで、特許文献1に記載の緊急通報装置では、補助バッテリからの電源供給をコネクタの着脱やスイッチ操作によりオンオフ制御できるように構成されている。
さらに、車両バッテリや電源ハーネスの交換作業等において、補助バッテリが電源として用いられることを防止するため、電源を車両バッテリから補助バッテリへ切換える電源切換え条件として、電源供給ラインの電圧低下という条件に加えて、電源供給ラインの電圧が低下したときに(又はその直前に)車両がイグニッションオン状態であったという条件を付加することも行われている。
このため、緊急通報装置は、車両バッテリの電源供給ラインの電圧を監視すると共に、IG信号ラインを介して受信するIG信号(イグニッションオン状態であることを示す信号)を監視するようになっている。
特開2000−227983号公報
しかしながら、車両衝突等により、IG信号ラインが断線した後、電源供給ラインの電圧が低下した場合には、上記電源切換え条件が満足されず、緊急通報装置には車両バッテリ及び補助バッテリの双方から電力供給が行われないことになる。このように、従来、緊急時であるにもかかわらず、緊急通報装置を使用できない状況が生じ得るという問題があった。
また、上記電源切換え条件を満足する状況が生じても、例えば、IG信号が生じているときに、車両衝突や電源ケーブルの交換作業等によって電源供給ラインの電圧が低下したとしても、できるだけ補助バッテリの電力消費を抑制できれば好適である。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、車両緊急通報装置への電源を車両バッテリから補助バッテリへ切換える際の信頼性を向上させることが可能な緊急通報装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、緊急通報センターと通信を行うための通信回路部と、車両バッテリに接続され、通信回路部へ電力供給する電源部と、電源部へ接続可能な補助バッテリと、車両のイグニッションオン状態において、車両バッテリの電圧値が所定閾電圧値よりも低下したときに、補助バッテリを電源部に接続する電源切換部と、を備えた緊急通報装置であって、電源部は、車両バッテリに接続された電源供給ライン、及び、車両のイグニッションオン状態を示すIG信号を伝送するためのIG信号ラインに接続され、車両バッテリとIG信号ラインのIG信号のそれぞれを電源として通信回路部へ電力供給可能に構成されており、電源切換部は、IG信号ライン、及び、IG信号ラインとは別にIG信号を含むデータ伝送を行う車内通信回線のうちの少なくとも一方からIG信号を取得すると、車両がイグニッションオン状態であると判定するように構成されており、電源切換部は、車両のイグニッションオン状態において、車両バッテリの電圧値が所定閾電圧値よりも低下したときに、補助バッテリに接続された補助電源供給ラインを電源部に付加的に接続することを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、電源部は、車両バッテリに接続された電源供給ラインと、IG信号ラインとに接続されており、常時は、車両バッテリとIG信号ラインのIG信号の両方を電源として用いることができる。このように、本発明では、電源を2系統で取得可能としたので、車両衝突等により、イグニッションオン状態で電源供給ラインとIG信号ラインのうちの一方が断線したとしても、他方を電源として緊急通報装置を作動させることができる。
また、本発明では、電源切換部が、IG信号ラインのIG信号と、車内通信回線の通信データ中のIG信号の少なくともいずれか一方を取得することにより、車両がイグニッションオン状態であるか否かを判定することができる。このため、本発明では、車両衝突等により、IG信号ラインと車内通信回線のうちの一方が断線した後、電源供給ラインの電圧が低下した場合であっても、他方からIG信号を取得可能であるので、補助バッテリへの切換え条件を満足させて、補助バッテリを電源部へ接続することができる。このように、本発明では、IG信号を2系統で取得可能としたので、IG信号ライン(又は車内通信回線)の断線により、緊急通報装置を使用できないという状況を回避することにより、補助バッテリへの電源切換えの信頼性を向上させることができる。
また、本発明において好ましくは、IG信号ラインのIG信号は、所定の電圧値を有する信号であり、補助バッテリが電源部に接続された状態において、IG信号ラインのIG信号の電圧値が補助バッテリの電圧値よりも大きい場合には、電源部は、IG信号ラインのIG信号を電源として通信回路部へ電力供給する。
このように構成された本発明によれば、IG信号ラインのIG信号が所定の電圧値を有しており、車両バッテリの電圧値が低下して補助バッテリが電源部に接続された場合であっても、IG信号ラインのIG信号の電圧値が補助バッテリの電圧値よりも大きければ、補助バッテリを電源として用いることなく、IG信号ラインのIG信号を電源として用いることができる。
したがって、本発明では、例えば、車両衝突や電源ハーネスの交換作業等において、電源供給ラインの電圧値が低下して補助バッテリが電源部に接続されたとしても、必ずしも補助バッテリから電源供給されるとは限らない。このため、本発明では、補助バッテリへの電源切換え後であっても、IG信号ラインのIG信号を電源として用いることにより、補助バッテリの電力消費を抑制し得る。
具体的には、IG信号ラインのIG信号は、電源供給ラインの電圧値と同じ電圧値を有する。即ち、IG信号ラインのIG信号が車両バッテリの電圧値と同じであるので、電源供給ラインの電圧低下の原因が電源供給ライン自体にあって車両バッテリは正常に機能するのであれば、補助バッテリへの電源切換え後であっても、IG信号ラインのIG信号が電源として用いられ得るため、補助バッテリの電力消費を抑制することができる。
したがって、本発明では、緊急通報装置への電源供給ライン、IG信号ライン、車内通信回線のいずれか1つの接続が切断されたとしても、補助バッテリを消費することなく、緊急通報装置を使用し得る。
また、本発明において好ましくは、電源供給ライン又はIG信号ラインに接続され、電源部への電源として機能するコンデンサを更に備えている。
このように構成された本発明によれば、常時は、コンデンサは電源供給ライン又はIG信号ラインを電源として充電され、電源供給ライン及びIG信号ラインの電圧低下時に、コンデンサから電源部へ電力供給することができる。このため、電源供給ライン及びIG信号ラインが電圧低下しても、コンデンサからの電力供給により、補助バッテリへの電源切換え処理を確実に行うことができる。
また、本発明において好ましくは、電源切換部は、車両エンジンのクランキング時には、車両バッテリの電圧値が所定閾電圧値よりも低下しても補助バッテリを電源部に接続しない。
このように構成された本発明によれば、車両バッテリの電圧が低下する車両エンジンのクランキング時には、車両バッテリの電圧値が閾電圧値よりも低下しても、補助バッテリへの電源切換え処理が行われない。例えば、寒冷時でのエンジン始動や車両バッテリが劣化しているような場合には、車両エンジンのクランキング時に、車両バッテリの電圧値が閾電圧値よりも低下するおそれがある。このような場合に、補助バッテリが電源部に接続されると、補助バッテリが消費されるおそれがある。したがって、本発明では、車両エンジンのクランキング時には補助バッテリへの電源切換え処理を禁止することにより、補助バッテリの電力消費を抑制することができる。
本発明によれば、車両緊急通報装置への電源を車両バッテリから補助バッテリへ切換える際の信頼性を向上させることが可能な緊急通報装置を提供することができる。
本発明の実施形態の緊急通報システムの説明図である。 本発明の実施形態の緊急通報装置の電気ブロック図である。 本発明の実施形態の緊急通報装置の電源切換え処理の説明図である。 本発明の実施形態の緊急通報装置の電源切換え処理のフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本発明の実施形態の緊急通報システム及び緊急通報装置の概要を説明する。図1は緊急通報システムの説明図、図2は緊急通報装置の電気ブロック図である。
図1に示すように、緊急通報装置10を備えた車両1は、緊急時(例えば、車両衝突や乗員の急病等)、基地局3及び通信回線網4を介して緊急通報センター2との間で通信回線を確立可能に構成されている。車両1は、GPS衛星5を用いて自車の現在位置情報を取得し、確立された通信回線を介して、現在位置情報や車両識別情報等をデータ通信する。また、乗員と緊急通報センター2のオペレータとの間で音声通話が可能となる。これにより、緊急通報センター2を介して、救急車の手配等の必要な処置を迅速に行うことができる。
図2に示すように、緊急通報装置10は、制御部11と、測位モジュール12と、無線通信処理部13と、記憶部14と、音処理部15と、手動通報スイッチ18と、補助バッテリ19と、電源部20とを備えている。
制御部11は、例えばCPU等で構成されており、車両緊急信号に応答して、以下に説明する緊急通報処理や電源切換え処理を実行する。
測位モジュール12は、GPS衛星5からGPS信号を受信して現在位置情報を取得する。無線通信処理部13は、基地局3及び通信回線網4を介して、緊急通報センター2との間で無線通信(データ通信及び音声通信)を行う。記憶部14は、車両識別情報や緊急通報センター2の通信アドレス(電話番号)等を格納する。
音処理部15は、車内に配置されたマイク16及びスピーカ17に接続されており、乗員が緊急通報センター2のオペレータと通話する際に、音声信号と電気信号との間で変換処理を行うように構成されている。
手動通報スイッチ18は、乗員の急病等により緊急通報センター2へ通報する必要が生じた場合に、乗員が操作することにより、車両緊急信号を制御部11へ入力可能に構成されている。
補助バッテリ19は、一次バッテリであり、常時は使用されることなく、外部電源消失時に、外部電源に代わって所定期間だけ緊急通報処理等のための電源として機能することができる。
電源部20は、車両1に搭載された車両バッテリ30に接続されており、常時は、車両バッテリ30から電力供給を受けて、通信回路部10Aを構成する制御部11,測位モジュール12,無線通信処理部13,記憶部14,音処理部15等に、それぞれ所定の電力を供給する。
また、緊急通報装置10は、図示しないインタフェース回路を介して車内通信回線40(例えば、車内LAN;Local Area Network)であるCAN)に接続されている。車内通信回線40には、車両1内の種々のECUが接続されており、これらECUは車内通信回線40を介して通信データの送受信を行う。例えば、車内通信回線40には、エアバッグECU41やエンジンスタートECU42が接続されている。
エアバッグECU41は、図示しない加速度センサ等を用いて車両1の衝突を検知する車両衝突検知センサを備え、車両衝突を検知した場合に、エアバッグを所定の態様で展開するように構成されている。このとき、エアバッグECU41は、車両緊急信号である衝突検知信号を車内通信回線40を介して送信する。緊急通報装置10は、車内通信回線40上の衝突検知信号を車両緊急信号として読み取ることができる。
エンジンスタートECU42は、車両1のエンジン起動を制御しており、IG信号(イグニッションオン状態を示すIGオン信号)の生成条件が満足されると(例えば、乗員によるエンジンスタートスイッチの押下や、乗員によるエンジンキーシリンダへ差し込んだエンジンキーのイグニッションオン(IG−ON)位置又はスタート位置への回転操作)、IG信号を車内通信回線40を介して送信する。エンジンスタートECU42は、例えば、通信データ中のIG信号のステータスをオフからオン又はクランキングにすることにより、イグニッションオン状態であることを送信する。
なお、イグニッションオン状態とは、車両1のイグニッション系の電源ラインにバッテリ電圧が供給される状態であり、車両1のすべての電装品が動作可能になる状態である。そして、イグニッションオン状態は、上述のように生成のためのスイッチ押下やキー操作によるイグニッションオン操作を行ってから所定のイグニッションオフ操作を行うまで維持される。また、イグニッションオフ状態とは、車両1のイグニッション系の電源ラインにバッテリ電圧が供給されない状態である。
また、これと同時に、エンジンスタートECU42は、種々のECUを含む車載部品へハードワイヤ(IG信号ライン)を介してIG信号を出力する。この場合、エンジンスタートECU42は、IG信号ラインの電圧レベルをLowレベルからHighレベルへ昇圧することにより、イグニッションオン状態であることを送信する。ハードワイヤを介してIG信号を受けた車載部品は、車両エンジンの起動可能状態となる。
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態の電源部における電源切換え処理について説明する。図3は、電源切換え処理の説明図、図4は電源切換え処理のフローチャートである。
車両バッテリ30は、電源供給ライン31を介して電源部20に接続されており、電源供給ライン31にはダイオード26aが配置され、電流の流れる方向が車両バッテリ30から電源部20の方向のみに制限されている。図3では、この電源供給ライン31により供給される電源が「+B」として示されている。+B電源の電圧は車両バッテリ30の出力電圧と等しく、+B電源の最大出力電圧は、車両バッテリ30の最大出力電圧と等しく、例えば12Vである。
また、電源供給ライン31には、車両バッテリ30と電源部20との間(具体的には、ダイオード26a,26b,26cと電源部20との間)に、コンデンサ21が配置されている。コンデンサ21は、通常は、車両バッテリ30の+B電源(及びIG信号ライン43のIG信号)により、所定の電圧に充電されているが、例えば、+B電源の電圧が低下して、車両バッテリ30から補助バッテリ19への電源切換え時に、電源部20へ所定時間だけ電力供給することができる。これにより、電源切換え処理等における、緊急通報装置10のシャットダウンを防止することができる。
エンジンスタートECU42は、IG信号ライン43を介して、電源供給ライン31上のノード31aに接続されている。ノード31aは、ダイオード26aと電源部20との間に位置している。また、IG信号ライン43にはダイオード26bが配置され、電流の流れる方向がエンジンスタートECU42から電源部20の方向のみに制限されている。エンジンスタートECU42は、IG信号の生成条件が満足されると、IG信号ライン43を介してIG信号を送信する。
図3に模式的に示すように、エンジンスタートECU42には、車両バッテリ30から+B電源が供給されており、接続スイッチ33を介して車両バッテリ30の電源供給ライン31とIG信号ライン43とが接続されている。エンジンスタートECU42は、IG信号の生成条件が満足されると、接続スイッチ33を閉じることにより、IG信号ライン43をLowレベルの電圧レベルから+B電源と等しいHighレベルの電圧レベルに昇圧する。したがって、IG信号ライン43のIG信号は、+B電源と等しい電圧を有する時間的に連続した信号である。よって、IG信号ライン43のIG信号は、イグニッションオン状態であることを表すと共に、+B電源と同様に電源として用いることが可能である。
補助バッテリ19は、一次バッテリであり、補助電源供給ライン19aを介して、電源供給ライン31上のノード31aに接続されている。また、補助電源供給ライン19aにはダイオード26cが配置され、電流の流れる方向が補助バッテリ19から電源部20の方向のみに制限されている。
さらに、補助電源供給ライン19aには、補助バッテリ19とダイオード26cとの間に接続スイッチ22が配置されている。接続スイッチ22は、常時は、補助バッテリ19の電力を電源部20へ供給しないように開状態となっている。また、補助バッテリ19の最大供給電圧値は、車両バッテリ30の最大供給可能電圧値(本例では12V)よりも低い値に設定されている(例えば、9V)。
本実施形態では、このような構成により、電源部20は、車両バッテリ30の+B電源、IG信号ライン43のIG信号、及び、補助バッテリ19を、それぞれ電源として、通信回路部10Aの各モジュールへ電力供給することが可能である。
接続スイッチ22は、電源切換部23により、所定の電源切換え条件下において、開状態から閉状態へ切換えられる。なお、電源切換部23は、制御部11の機能の一部として構成してもよいし、制御部11とは別個の回路として構成してもよい。
電源切換部23は、電圧低下判定部24と、IG判定部25とを有している。
電圧低下判定部24は、電源供給ライン31の+B電源の電圧値を監視し、+B電源電圧が所定の閾値電圧値(例えば、7V)よりも低いか否かを判定する。このため、電圧低下判定部24は、図示しない電圧測定回路を有している。
IG判定部25は、IG信号ライン43のIG信号と、車内通信回線40上のエンジンスタートECU42による通信データのIG信号とを監視し、少なくともいずれか一方のIG信号を検出すると、車両1がイグニッションオン状態であると判定する。このため、IG判定部25は、IG信号ライン43のIG信号の電圧値を測定するための電圧測定回路(図示せず)を有している。また、IG判定部25は、図示しないインタフェース回路を介して車内通信回線40上の通信データのIG信号を取得する。
電源切換部23は、電源切換え条件が成立すると(即ち、IG判定部25により車両1がイグニッションオン状態であると判定された状態で、且つ、電圧低下判定部24により+B電源電圧が所定の閾値電圧値よりも低いと判定されると)、接続スイッチ22を開状態から閉状態へ切換える処理を行う。
図4に示す処理フローは、所定期間毎に制御部11によって繰返し実行される。制御部11は、車両1がイグニッションオン状態であるか否かを判定する(S10)。具体的には、制御部11は、IG信号ライン43のIG信号を受信している場合(IG信号ライン43の電圧レベルがHighレベル)、又は、車内通信回線40上の通信データでIG信号を受信している場合(IG信号のステータスがオン又はクランキング)、イグニッションオン状態であると判定し(S10;Yes)、ステップS11へ移行する。一方、いずれのIG信号も受信しない場合(S10;No)、車両1がイグニッションオン状態ではないので、処理は終了される。
次に、制御部11は、車両バッテリ30の+B電源電圧が所定の閾電圧値よりも低いか否かを判定する(S11)。車両バッテリ30の+B電源電圧が所定の閾電圧値よりも低い場合(S11;Yes)、制御部11は、接続スイッチ22を閉じて、補助バッテリ19を電源部20へ接続する(S12)。このような状況が生じるのは、例えば、走行中に車両衝突が発生して、緊急通報装置10が車両バッテリ30から電力供給を受けることができなくなる場合か、車両整備中にイグニッションオン状態にしたまま、電源ハーネス等の交換作業を行ったような場合である。
車両整備中における+B電源電圧の低下であれば、必ずしも補助バッテリ19を電源部20へ接続しなくてもよく、むしろ補助バッテリ19の電力浪費を回避するためには、補助バッテリ19を電源部20へ接続しない方が好ましい。しかしながら、本実施形態では、車両衝突において予期しない状況により緊急通報できなくなるかもしれないというリスクを回避するため、補助バッテリ19を電源部20へ接続するように構成されている。
一方、車両バッテリ30の+B電源電圧が所定の閾電圧値以上である場合(S11;No)、イグニッションオン状態で且つ車両バッテリ30の電圧値が正常であるので、処理は終了される。
電源切換え処理(S12)に引き続き、制御部11は、車両緊急信号を受信したか否かを判定する(S13)。この車両緊急信号は、車両衝突検知によりエアバッグECU41から出力されるか、乗員操作によって手動通報スイッチ18から出力される。車両緊急信号を受信した場合(S13;Yes)、制御部11は、緊急通報処理を実行する(S14)。具体的には、制御部11は、無線通信処理部13を介して、記憶部14に格納されていた通信アドレスの緊急通報センター2と車両1との間の通信回線を確立し、所定のデータ通信(現在位置情報、車両識別情報等)を行うと共に、緊急通報センター2との音声通話を可能とする。
そして、例えば、緊急通報センター2のオペレータが電話機をオンフックして、通信回線が切断されると、緊急通報センター2との間の緊急通報が終了する。緊急通報が終了すると、制御部11は、接続スイッチ22を閉状態から開状態へ切換えて、補助バッテリ19を電源部20から切り離し(S15)、処理を終了する。
次に、本実施形態の緊急通報装置の作用について説明する。
本実施形態では、電源部20は、車両バッテリ30に接続された電源供給ライン31と、IG信号ライン43とに接続されており、常時は、車両バッテリ30とIG信号ライン43のIG信号の両方を電源として用いることができる。このように、本実施形態では、電源を2系統で取得可能としたので、車両衝突等により、イグニッションオン状態で電源供給ライン31とIG信号ライン43のうちの一方が断線したとしても、他方を電源として緊急通報装置10を作動させることができる。
また、本実施形態では、電源切換部23が、IG信号ライン43のIG信号と、車内通信回線40の通信データ中のIG信号の少なくともいずれか一方を取得することにより、車両1がイグニッションオン状態であるか否かを判定することができる。このため、本実施形態では、車両衝突等により、IG信号ライン43と車内通信回線40のうち一方が断線した後、電源供給ライン31の電圧が低下した場合であっても、断線していない他方からIG信号を取得可能であるので、補助バッテリ19への電源切換え条件を満足させて、補助バッテリ19を電源部20へ接続することができる。このように、本実施形態では、IG信号を2系統で取得可能としたので、IG信号ライン43(又は車内通信回線40)の断線により、緊急通報装置10を使用できないという状況を回避することにより、補助バッテリ19への電源切換えの信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態では、IG信号ライン43のIG信号が所定の電圧値を有しており、車両バッテリ30の電圧値が低下して補助バッテリ19が電源部20に接続された場合であっても、IG信号ライン43のIG信号の電圧値が補助バッテリ19の電圧値よりも大きければ、補助バッテリ19を電源として用いることなく、IG信号ライン43のIG信号を電源として用いることができる。
即ち、図3を参照すると、IG信号ライン43と補助電源供給ライン19aは、それぞれダイオード26b,26cを介してノード31aに接続されているので、IG信号の電圧値の方が、補助バッテリ19の電圧値よりも大きい場合は、補助バッテリ19から電源部20への電流の流れが阻止されるため、IG信号が優先的に電源として用いられる。
なお、本実施形態では、ダイオード等による受動回路によって、IG信号を補助バッテリ19よりも優先的に電源として使用する構成を形成しているが、これに限らず、制御部11が、IG信号での電圧値が所定値以上である場合に、接続スイッチ等を用いてIG信号ライン43を補助電源供給ライン19aよりも優先的に電源部20へ接続するように構成してもよい。
したがって、本実施形態では、例えば、車両衝突や電源ハーネスの交換作業等において、電源供給ライン31の電圧値が低下して補助バッテリ19が電源部20に接続されたとしても、必ずしも補助バッテリ19から電源供給されるとは限らない。このため、本実施形態では、補助バッテリ19への電源切換え後であっても、IG信号ライン43のIG信号を電源として用いることにより、補助バッテリ19の電力消費を抑制し得る。
具体的には、IG信号ライン43のIG信号は、電源供給ライン31の電圧値と同じ電圧値を有する。即ち、IG信号ライン43のIG信号が車両バッテリ30の電圧値と同じであるので、電源供給ライン31の電圧低下の原因が電源供給ライン31自体にあって車両バッテリ30は正常に機能するのであれば、補助バッテリ19への電源切換え後であっても、IG信号ライン43のIG信号が電源として用いられるため、補助バッテリ19の電力消費を抑制することができる。
したがって、本実施形態では、緊急通報装置10への電源供給ライン31、IG信号ライン43、車内通信回線40のいずれか1つの接続が切断されたとしても、補助バッテリ19を消費することなく、緊急通報装置10を使用し得る。
また、本実施形態では、常時は、コンデンサ21は電源供給ライン31又はIG信号ライン43を電源として充電されており、電源供給ライン31及びIG信号ライン43の電圧低下時に、コンデンサ21から電源部20へ電力供給することができる。このため、電源供給ライン31及びIG信号ライン43の電圧が低下しても、コンデンサ21からの電力供給により、補助バッテリ19への電源切換え処理を確実に行うことができる。
また、本実施形態では、車両バッテリ30の電圧が低下する車両エンジンのクランキング時には、車両バッテリ30の電圧値が閾電圧値よりも低下しても、補助バッテリ19への電源切換え処理が行われない。電源切換部23は、車内通信回線40上のIG信号のステータスにより、車両エンジンのクランキングを判断することができる。
詳しくは、寒冷時や車両バッテリ30が劣化しているような場合には、車両エンジンのクランキング時に、車両バッテリ30の電圧値が閾電圧値よりも低下するおそれがある。そして、このような場合に、補助バッテリ19が電源部20に接続されると、補助バッテリ19が消費されるおそれがある。したがって、本実施形態では、車両エンジンのクランキング時には補助バッテリ19への電源切換え処理を禁止することにより、補助バッテリ19の電力消費を抑制することができる。
なお、上述のように、クランキング時に補助バッテリ19への電源切換え処理を禁止してもよいが、それにもかかわらず、このような禁止処理を行わない構成としてもよい。例えば、クランキング時に他車両が自車両に衝突したことにより、電源供給ライン31の電圧値が低下した場合には、電源としてのIG信号ライン43のIG信号も途絶えるおそれがあるため、早期に補助バッテリ19への電源切換え処理を実行すると好適である。
1 車両
2 緊急通報センター
3 基地局
4 通信回線網
5 GPS衛星
10 緊急通報装置
10A 通信回路部
11 制御部
12 測位モジュール
13 無線通信処理部
14 記憶部
15 音処理部
18 手動通報スイッチ
19 補助バッテリ
19a 補助電源供給ライン
20 電源部
21 コンデンサ
22 接続スイッチ
23 電源切換部
24 電圧低下判定部
25 IG判定部
30 車両バッテリ
31 電源供給ライン
31a ノード
33 接続スイッチ
40 車内通信回線
43 IG信号ライン

Claims (5)

  1. 緊急通報センターと通信を行うための通信回路部と、
    車両バッテリに接続され、前記通信回路部へ電力供給する電源部と、
    前記電源部へ接続可能な補助バッテリと、
    車両のイグニッションオン状態において、前記車両バッテリの電圧値が所定閾電圧値よりも低下したときに、前記補助バッテリを前記電源部に接続する電源切換部と、
    を備えた緊急通報装置であって、
    前記電源部は、前記車両バッテリに接続された電源供給ライン、及び、車両のイグニッションオン状態を示すIG信号を伝送するためのIG信号ラインに接続され、前記車両バッテリと前記IG信号ラインのIG信号のそれぞれを電源として前記通信回路部へ電力供給可能に構成されており、
    前記電源切換部は、前記IG信号ライン、及び、前記IG信号ラインとは別にIG信号を含むデータ伝送を行う車内通信回線のうちの少なくとも一方からIG信号を取得すると、車両がイグニッションオン状態であると判定するように構成されており
    前記電源切換部は、車両のイグニッションオン状態において、前記車両バッテリの電圧値が所定閾電圧値よりも低下したときに、前記補助バッテリに接続された補助電源供給ラインを前記電源部に付加的に接続する、緊急通報装置。
  2. 前記IG信号ラインのIG信号は、所定の電圧値を有する信号であり、
    前記補助バッテリが前記電源部に接続された状態において、前記IG信号ラインのIG信号の電圧値が前記補助バッテリの電圧値よりも大きい場合には、前記電源部は、前記IG信号ラインのIG信号を電源として前記通信回路部へ電力供給する、請求項1に記載の緊急通報装置。
  3. 前記IG信号ラインのIG信号は、前記電源供給ラインの電圧値と同じ電圧値を有する、請求項2に記載の緊急通報装置。
  4. 前記電源供給ライン又は前記IG信号ラインに接続され、前記電源部への電源として機能するコンデンサを更に備えている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の緊急通報装置。
  5. 前記電源切換部は、車両エンジンのクランキング時には、前記車両バッテリの電圧値が所定閾電圧値よりも低下しても前記補助バッテリを前記電源部に接続しない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の緊急通報装置。
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