JP6386122B2 - 検体液の計測装置及び計測方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、検体液の物理情報を計測するための検体液の計測装置及び計測方法に関する。
検体液中に含まれる特定物質を検査するために、特定物質からの蛍光を検出する手法が知られている。この手法では、ppmからppbオーダで含まれる微量物質の場合、光量が微弱で検出が困難となる場合がある。また、検体液の検査においては、検査容器内の液量(液面高さ)を測定したい場合がある。しかし、検査容器内へ微量(1mL以下)の液体を滴下する場合など、滴下液量のばらつきや溶媒の蒸発等により、液量を精度良く測定することは困難であった。
特開2002−310912号公報 特開2009−287999号公報
発明が解決しようとする課題は、検体液の物理情報を精度良く計測するための検体液の計測装置及び計測方法を提供することである。
実施形態の検体液の計測装置は、検体液に接触する傾斜面を持つ透光性の光学部分を有し、前記検体液を溜めるための容器と、前記容器の底部に設けられ、前記検体液からの光の強度のプロファイルを検出する光センサと、前記光センサの検出信号の強度のプロファイルに基づいて前記検体液の液面高さを測定する測定部と、を具備している。前記光学部分の前記傾斜面の下端は前記光センサの内側に配置されている。
第1の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。 検体液の液面高さの違いによるセンサ側への光の滲み出しの様子を示す模式図である。 光センサの画素の位置と検出信号強度との関係を示す特性図である。 光センサの画素の位置と検出信号強度の変化との関係を示す特性図である。 検出信号強度と検体液の濃度との関係を示す特性図である。 液面高さと光の広がり幅との関係を示す特性図である。 液面高さと検出信号強度との関係を示す特性図である。 第1の実施形態の計測装置を用いた計測方法を説明するためのフローチャートである。 第2の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。 第3の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。 第3の実施形態における入射光の屈折の様子を示す模式図である。 光センサで得られるイメージ像及び階調値を示す図である。 光の入射角度θとd/hとの関係を示す特性図である。 第4の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。 第5の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。 光学部材の傾斜角θ0 と、光の屈折角θ,d/h,及び反射角θとの関係を示す特性図である。 第6の実施形態に係わる検体液の計測装置の要部構成を示す断面図である。 励起光及び蛍光のスペクトルとフィルタの透過率との関係を示す特性の概略図である。 第6の実施形態の計測装置を用いた計測方法を説明するためのフローチャートである。 第7の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。 底壁部の表面に微細な凸部又は親水部を設けた例を示す斜視図である。 底壁部の表面に周期的凹凸による撥水面を設けた例を示す斜視図である。 周期的凹凸の一部にピニングパターンを設けた例を示す断面図である。 液滴の界面で光が屈折する様子を示す模式図である。 センサ面における光の明るさを示す模式図である。 液滴の体積とセンサ面における明るさとの関係を示す模式図である。 第6の実施形態の計測装置の製造工程を示す断面図である。
以下、実施形態の検体液の計測装置を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。この装置は、検体液中の特定物質の濃度を測定するものである。
図中の10は、基板11及び側壁12を有し、検体液20を溜めるための検査容器である。この容器10は、例えばガラスや樹脂等の透明材料からなり、開口部が矩形又は円形に形成されている。
基板11上に、蛍光を検出するための光センサ30が設けられている。光センサ30は、画素を2次元的に配置した2次元の光学センサアレイであり、検体液20からの蛍光を効率良く検出するように分光特性が調整されたものとなっている。より具体的には、光センサ30は半導体チップとして作製されたCMOSイメージセンサ乃至はCCDイメージセンサであってよい。
容器10内には、検体液20に接触するテーパ側面(傾斜面)を有する、透光性の物質からなる光学部材41が設置されている。この光学部材41は、例えば、直角三角形の三角柱の形状であり、互いに垂直の2つの側面が容器10の側面及び底面に接し、残りの1つの側面が検体液20に接するようになっている。なお、検体液20に接する面の形状は平面には限定されず、形状が既知であれば湾曲状或いは階段状の構造を伴っていても良い。さらに、光学部材41は、容器10の左右にそれぞれ設置されている。これにより、容器10の実質的な内面を、上側が広がった形状にするものとなっている。これにより、検体液20の溶媒の蒸発が促進される。
なお、容器10の開口部が円形の場合、光学部材41は、内周面に上側に広がったテーパを有し、上側の開口を下側の開口よりも大きくしたリング状の形状であっても良い。また、側壁12と光学部材41は一体に形成しても良い。即ち、側壁12を内側に傾斜面を有する構造に形成し、側壁12に光学部材41の機能を持たせることにより、光学部材41を省略することも可能である。
容器10の上方には、検体液20に光を照射するための光源51が設けられている。この光源51は、検体液20中の特定物質を励起して蛍光を発生させるための励起光61を発生するものであり、検体液20の表面全体に垂直方向から励起光61を照射するものとなっている。また、光源51は任意の波長光を出力する分光光源であっても良いし、特定の波長を透過する光学フィルタや光線を平行化するレンズ等の光学部品を備えていても良い。ここで、特定物質とは、励起光61の照射により蛍光を発生する物質(いわゆる蛍光体)乃至は検出対象物質とその物質に特異的に結合する蛍光体との結合体全体、又は遺伝子工学的に導入された蛍光タンパク質である。
特定物質からの蛍光は、光センサ30によって検出される。そして、光センサ30の検出信号は測定部70により処理される。この測定部70は、光センサ30の検出信号に基づいて、検体液20中に含まれる特定物質の濃度を測定するものとなっている。具体的には測定部70は、検出信号を記憶するメモリ、検出信号の強度と特定物質の濃度との関係を記憶するメモリ、検出信号の強度と液面高さとの関係を記憶するメモリ、更には各種メモリの記憶情報から検体液の液面高さや検体液中の特定物質の濃度を算出する算出回路等を有している。
容器10内の検体液20は、溶媒の蒸発による特定物質の濃縮(以下、蒸発濃縮)により液面高さ(液量)が減少すると共に、濃度が上昇する。光センサ30で得られる検出信号の強度は、図2(a)に示すように液面高さが高い場合と、図2(b)に示すように液面高さが低い場合とでは異なる。具体的には、液面高さが高い場合は信号強度は弱く、液面高さが低い場合は信号強度は強くなる。さらに、液面高さによって、光学部材41を介して光センサ30に届く蛍光の広がりが異なる。このため、液面高さが低い場合に比して液面高さが高い場合は、光の滲み出しが大きくなり、光センサ30の周辺部における検出強度が強くなる。
なお、図2(a)(b)中のhは検体液20の液面高さ、θは光学部材41の傾斜角(例えば60度)、rは土手内半径(例えば0.05mm)、bは光センサ30の表面に形成された中間層の厚さ(例えば0.05μm)である。なお、中間層は、センサ表面を検体液等から保護するための保護層であり、所望の分光特性を得るための光学フィルタ層、フォトダイオードを電気的に制御するための単層又は複数層の多層配線層からなる。
図3は、光センサ30の画素の位置と検出信号強度との関係を示す特性図である。光センサ30で得られる検出信号の強度は、中央部が高く周辺部で低いものとなり、更に液面高さが低い方が中央部の検出信号強度は大きくなる。ここで、中央部の信号強度情報は特定物質の濃度と液面高さに対応し、周辺部の傾斜は液面高さに対応する。即ち、特定物質の濃度が高くなると中央部の信号強度が大きくなる。さらに、検体液20の液面高さによって周辺部の検出信号強度変化のプロファイルが変化する。なお、ここで云うプロファイルとは、光センサ30の各画素の検出信号強度分布と、その時間的な変化である。
図4は、図3の信号強度を微分したものであり、液面高さの違いによって、信号強度の画素位置に対する微分(又は差分)の最大値と最小値との幅Wが異なってくる。従って、Wから液面高さを測定することが可能となる。即ち、光強度変化(平面方向の微分)から蛍光の広がり幅(W)を計算することにより、液面高さを測定することができる。
図5は、センサ中央部における規格化した検出信号強度と検体液20の濃度との関係を示す特性図である。検体液20中の特定物質の濃度が高くなるほど光強度が大きくなっている。また、図6は、検体液20の液面高さと光の広がり幅との関係を示す特性図である。液面高さが高くなるほど広がり幅が大きくなっている。
これらの関係から、センサ中央部における規格化した検出信号強度と濃度との関係を予め既知の濃度の検体液を用いて実験的に測定しておき、そのデータをテーブル化し、測定部70内のメモリに記憶しておけば、センサ中央部の光強度から濃度を算出することができる。さらに、液面高さと光の広がり幅との関係を予め既知の液量の検体液を用いて実験的に測定しておき、そのデータをテーブル化し、測定部70内のメモリに記憶しておけば、広がり幅Wから液面高さを算出することができる。
なお、センサ中央部の信号強度は、検体液20中の特定物質の濃度だけではなく、液面高さ(液量)によっても変化する。従って、信号強度と液面高さ及び濃度との関係を予め既知の濃度と液量の検体液を用いて実験的に求めておくことによって、光センサ30の信号強度から濃度を測定することが可能となる。具体的には、液面高さ毎に図5に示すようなデータをテーブル化しておき、更に図6に示すようなデータをテーブル化しておく。そして、光センサ30の検出信号から液面高さを求め、更に検体液20中の特定物質の濃度を求めることができる。
また、前記テーブル化されたデータは、実験を行うたびに実験者が取得しても良いし、実験毎には取得せず、予め取得しテーブル化されたデータをメモリに書き込んで繰り返し用いても良い。実験を行うたびに取得する場合は、温度等の実験環境によって生じる誤差を取り除くことができる。予めメモリに書き込んでおく場合は、実験者の実験手続きを簡素化できる。
また、検体液20は溶媒が蒸発することによって濃縮される。検体液20が濃縮されると、検体液20の液面高さが下がる。図7に示すように、検体液20の液面高さが下がることで、光センサ30に届く光量が増え、検出信号の強度が大きくなる。このため、高い検出感度で測定するためには、検体液20を濃縮させた方が望ましい。但し、検体液20が余りに濃縮されると、検出信号の強度が大幅に低下する現象(いわゆる濃度消光)が生じる場合があるため、検出信号強度が最大となる時点を測定できるように計測を所定の時間間隔で繰り返すことが望ましい。
次に、本実施形態の計測装置を用いた計測方法を、図8のフローチャートを参照して更に説明する。
まず、既知の濃度の検体液20に対する検量線を作成する(S1)。具体的には、液面高さ(液量)毎に、図5に示すような特定物資の濃度と検出信号強度との関係を表す検量線を作成し、測定部70内のメモリに記憶しておく。さらに、図6に示すような蛍光の広がり幅と液面高さとの関係を表す検量線を作成し、測定部70のメモリに記憶しておく。
次いで、容器10内に検体液20を一定量だけ滴下することにより、容器10内に検体液20を溜める(S2)。このとき、容器10の間口が広いことから、容器10内に検体液20を容易に滴下することが可能である。
次いで、光源51から励起光61を照射し、容器10内の検体液20に励起光61を照射する。この励起光61の照射により検体液20中で発生した蛍光を、光センサ30で検出する。そして、光センサ30の検出信号から検体液20の液面高さを測定する(S3)。具体的には、光センサ30の検出信号から蛍光の広がり幅Wを求め、広がり幅Wから検体液20の液面高さhを算出する。
続いて、光センサ30の検出信号強度情報から検体液20の濃度を測定する(S4)。具体的には、光センサ30の中央部における蛍光強度と液面高さに基づき、測定部70のメモリに記憶された検量線を参照して、検体液20の濃度を算出する。さらに、液面高さの変化から、検体液20の蒸発濃縮前の濃度を算出する。
そして、検体液20を蒸発濃縮しながら、S3,S4を一定時間毎に複数回繰り返す(S5)。この時間間隔は数10msから数分、乃至は数時間であってよく、液面高さや濃度の算出結果から実験の途中に時間間隔に変更を加えても良い。これにより、濃縮による等価的な感度向上が期待できる。また、濃度が高すぎることで蛍光が弱まる現象(濃度消光)の前に測定を終了することができる。
このように本実施形態によれば、検体液を溜めるための検査容器10内に、検体液20に接する傾斜面を有する光学部材41が設けられ、更に容器10の底部に蛍光を検出する光センサ30が設けられている。従って、容器10内に滴下された検体液20に励起光61を全面照射し、検体液20中からの蛍光を光センサ30で2次元的に検出することにより、検体液20の液面高さ(液量)及び検体液20中の特定物質の濃度を高精度に測定することができる。
また、液面高さの測定が可能となることから、一定時間毎に液面高さの低下を測定することができ、これにより検体液20の濃縮度の変化も測定可能となる。さらに、前記図7のように、液面高さと検出信号強度情報との関係から、検出信号強度が高い状態での検査が可能となる。即ち、高い感度で測定することが可能となる。従って、例えばppmからppbオーダで含まれる物質の検出に有効となる。
(第2の実施形態)
図9は、第2の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、容器10の上方に、容器10内に気体を導入するための第1のノズル(吸気機構)81と、容器10上の気体を排出するための第2のノズル(排気機構)82とが設置されたことである。容器10内に導入する気体としては空気でも良いし、CO2 濃度が所定の値(例えば5%)に調整された空気でも良いし、アルゴンや窒素等の不活性ガスであっても良い。
なお、容器10は、密閉された暗箱(計測用チャンバ)90に収容されていても良いし、大気中に解放されていても良い。
このように、第1の実施形態の構成に加えて吸気/排気機構を設けることにより、第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のこと、検体液20の濃縮の制御や加速が可能となる。さらに、検体液20を濃縮する際に光源51が結露するのを未然に防止することができる利点もある。
(第3の実施形態)
図10は、第3の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。この装置は、検体液20の液面高さを測定するものである。
容器10内に、検体液20とは屈折率の異なる光透過材料で形成された光学部材42が設置されている。この光学部材42は、図1の光学部材41と同様に三角柱の形状を有し、互いに垂直な2つの側面が容器10の左側の側面及び底面に接し、残りの側面が検体液20に接するようになっている。
なお、光学部材42は、容器10の少なくとも一方の側面に設置されていればよい。光学部材42としては、合成石英、ポリスチレン等の透明プラスチックやアクリル等の透明樹脂であることが望ましく、その屈折率が検体液20の屈折率と大きく異なることが望ましい。検体液20が水系の場合、屈折率は1.3〜1.4付近である。例えば、合成石英の屈折率は1.47であり、ポリスチレンの屈折率は1.59となっている。
光源52は、励起光である必要はなく、通常の可視光を発生するものであり、LED等の単色光を発生するものが望ましい。この光源52は、容器10の開口部程度の面積で垂直方向から光62を照射できるようになっている。ここで、入射光62は計算モデルの容易性の点から平行光であることが望ましい。以下、入射光62は平行光として説明する。また、光センサ30は、蛍光センサではなく、光源52からの光を検出できる通常の光学センサであり、2次元のアレイセンサである。
このような構成において、容器10内に上方から平行光62を全面照射すると、図11に示すように、入射光(平行光)62は光学部材42で屈折する。このとき、検体液20から光学部材42に入射する光と、空気中から光学部材42に入射する光とでは屈折角が異なる。即ち、空気と光学部材42との屈折率差と、検体液20と光学部材42の屈折率差と、が異なることから、各々の屈折角が異なる。このため、光センサ30の入射面において、空気中から光学部材42へ入射した光の位置は、検体液20から光学部材42へ入射した光の位置に対してdだけずれる。
従って、図12(a)に光センサ30で得られるイメージ像、図12(b)に検出信号の階調値を示すように、検体液20の界面近傍で光センサ30の検出信号は極端に小さくなる。そして、この部分が検体液20の界面位置に相当することになる。つまり、光センサ30の検出信号から検体液20の液面高さを測定することが可能となる。
ここで、光センサ30の表面における入射位置のずれ量をd、液面の高さをhとした場合、図13に示すように、d/hは、入射角度θが大きくなるに伴い大きくなり、更に光学部材42の屈折率が大きいほど大きくなる。従って、光学部材42としてポリスチレン等の屈折率の高い材料を用いるのが望ましい。
このように本実施形態によれば、容器10内に検体液20とは屈折率の異なる光学部材42を設置しておき、容器10の上方から光を全面照射し、光学部材42を透過する光を光センサ30で検出することにより、検体液20の液面高さを精度良く測定することができる。即ち、光の屈折を利用することによって、検体液20の体積を精度良く測定することができる。
(第4の実施形態)
図14は、第4の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。なお、図10と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
第4の実施形態が第3の実施形態と異なる点は、光を全面照射する代わりに、微小スポット光63を照射することにある。即ち、光源53は、スポット光63を垂直方向から容器10内に照射できるようになっている。さらに、光源53は、水平方向(光センサ30のアレイ面と平行な方向)にスキャンすることが可能となっていてもよい。
本実施形態の場合、検体液20と光学部材42の屈折率差と、空気と光学部材42の屈折率差との違いから、検体液20から光学部材42へ入射する光の屈折角と、空気中から光学部材42へ入射する光の屈折角が異なる。このため、第3の実施形態と同様に、光センサ30の入射面において、空気中から光学部材42へ入射した光の位置は、検体液20から光学部材42へ入射した光の位置に対してdだけずれる。
スポット光63が検体液20の界面よりも右側に照射される場合に光センサ30で得られるスポット像65は、入射スポット光63のスポット径とほぼ同じとなる。しかし、スポット光63が検体液20の界面付近に照射される場合に光センサ30で得られるスポット像66は、入射スポット光63のスポット径よりも左右に広がったものとなる。即ち、検体液20の界面付近では光センサ30による検出スポット像の形が大きく変化する。従って、光センサ30で検出されたスポット像から、所定の液面高さになったことが判別できる。
さらに、光源53によるスポット光63を水平方向にスキャンすることにより、検体液20の任意の液面高さを測定することが可能となる。また、設定したい液面位置にスポット光63を照射しながら容器10内に検体液20を滴下し、スポット像が大きくなる位置で滴下を止めるようにすれば、検体液20を決められた高さまで導入することが可能となる。
このように本実施形態によれば、容器10内に検体液20とは屈折率の異なる光学部材42を設置しておき、容器10の上方からスポット光63を照射し、光学部材42を透過する光を光センサ30で検出することにより、検体液20の液面高さを精度良く測定することができる。即ち、光の屈折を利用することによって、検体液20の液面高さを精度良く測定することができる。
(第5の実施形態)
図15は、第5の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。なお、図10と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
第5の実施形態の構成は、図10及び図14と実質的に同じである。図10及び図14と異なる点は、光を容器10の上方から照射するのではなく、水平方向から照射することである。即ち、図には示さないが、光源は容器10の上方ではなく側方に設けられている。また、側壁には光を透過する部材(ガラスやポリスチレン等)が用いられている。なお、図中の95は、容器10の上方に位置する各種の構造体を示している。
第5の実施形態の場合も、検体液20から光学部材42へ入射する光の屈折角と、空気中から光学部材42へ入射する光の屈折角が異なる。照射光としては、第3の実施形態のように全面照射でも良いし、第4の実施形態のようにスポット照射でも良い。
全面照射の場合、図12に示すように、光センサ30の検出信号の階調値から検体液20の液面高さを算出することができる。また、スポット照射の場合、光センサ30で得られるスポット像の形から検体液20の液面高さを算出することができる。
図16は、光学部材42の傾斜角と屈折角、反射角、ずれ量との関係を示す特性図の一例である。横軸は光学部材42の傾斜角度θ0 、左側の縦軸は屈折各及び反射角θ、右側の縦軸はセンサ位置におけるずれ量d/hである。
Aは検体液20から光学部材42に入射する光の屈折角、Bは空気中からから光学部材42に入射する光の屈折角、CはAとBの場合のずれ量の差、Dは光学部材42における反射角である。
屈折角θは、光学部材42の傾斜角θ0 が大きくなるに伴い小さくなる。ずれ量d/hは、光学部材42の傾斜角θ0 が大きくなるに伴い大きくなる。反射角θは、光学部材42の傾斜角θ0 が大きくなるに伴い小さくなり、傾斜角θ0 が45度の時は90度である。
このように本実施形態においても、検体液20の液面高さを精度良く測定することができる。また、光学部材42の傾斜角度を45度にしておくことは、反射光が全て垂直方向になることから望ましい。即ち、光学部材42で反射した1次反射光は構造体95方向へ向かうが、構造体95に対して垂直でない角度で入射する場合、構造体95での2次反射光は入射光(1次反射光)とは異なる角度で反射される。これは、迷光となって測定に誤差が生じさせるため、望ましくない。傾斜角度が45度の場合は、2次反射光は1次反射光と逆向きに同じ光線軌跡を辿るため、迷光とはならない。なお、構造体95の1次反射光が入射する部分は、黒アルマイト加工や黒樹脂を塗布するなどにより低反射加工がされていることが望ましい。
(第6の実施形態)
図17は、第6の実施形態に係わる検体液の計測装置の要部構成を示す断面図である。なお、図10と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。この装置は、検体液20の液面高さ及び濃度を測定するものである。
基本的な構成は第3の実施形態と同様であるが、光源54は、発光波長を切り替えることが可能となっており、例えば励起光61と励起光61とは異なる波長の平行光62とを切り換えて照射可能となっている。光センサ30は、励起光61及び平行光62による照射の波長を共に検出可能となっている。
なお、図中の31は光センサ30の画素、32は画素31を分離する絶縁体、33は画素31を保護するための保護絶縁層、34は光学フィルタを示している。なお、保護絶縁層33は画素を集積回路的に制御するための単層又は複数層の配線層を含んでいても良い。光学フィルタ34は、図18に示すように、励起光61よりも波長の長い光を通すものとなっている。即ち、励起光61対しては透過率が低く、それよりも長い波長に対しては透過率が高くなっている。なお、光学フィルタ34としては、誘電体の多層膜フィルタ、有機系の吸収フィルタ、及びプラズモンフィルタなどを用いることができる。
従って、光源54から励起光61を照射した場合、光センサ30では励起光61は殆ど検出されず、蛍光体が発する蛍光が検出される。一方、光源54から平行光62を照射した場合、光センサ30では照射光そのものが検出される。
次に、本実施形態の計測装置を用いた計測方法を、図19のフローチャートを参照して更に説明する。
まず、既知の濃度の検体液20に対する検量線を作成する(S11)。次いで、容器10内に検体液20を一定量だけ滴下することにより、容器10内に検体液を溜める(S12)。ここまでは、図8のフローチャートと同様である。
次いで、光源54から平行光62を照射する(S13)。そして、光センサ30の検出信号から液面高さを算出する(S14)。即ち、図12(a)に示すようなイメージ像、又は図12(b)に示すような階調値から検体液20の液面高さを算出する。
次いで、光源54から励起光61を照射し、容器10内の検体液20に励起光61を照射する。この励起光61の照射により検体液20中で発生した蛍光を、光センサ30で検出する。(S15)。そして、光センサ30の検出信号から検体液20の濃度を算出する(S16)。具体的には、光センサ30で得られる蛍光強度と液面高さに基づき、測定部70のメモリに記憶された検量線を参照して、検体液20の濃度を算出し、更に検体液20の蒸発濃縮前の濃度を算出する。
そして、検体液20を蒸発濃縮しながら、S13〜16を複数回繰り返す(S15)。これにより、濃縮による等価的な感度向上が期待できる。また、濃度が高すぎることで蛍光が弱まる現象(濃度消光)の前に測定を終了することができる。
このように本実施形態においても、検体液20の液面高さ及び濃度を測定することができる。
(第7の実施形態)
図20は、第7の実施形態に係わる検体液の計測装置を示す概略構成図である。なお、図17と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
図17と同様に、基板11上に、可視光及び蛍光を検出するための光センサ30が設けられている。光センサ30は、画素を2次元的に配置した2次元の光学センサアレイであり、例えば半導体チップとして作製されたCMOSイメージセンサやCCDイメージセンサである。光センサ30上に保護絶縁層33を介して光学フィルタ34が設けられ、光学フィルタ34上に検体液を溜めるための容器100が設けられている。
容器100は、平坦な底壁部110と矩形又は円形の枠状の側壁部120を有し、例えばPDMS(poly dimethyl siloxane)で形成されている。
底壁部110は、検体液に接触する表面(容器の底面)が撥水性を有する透光性の光学部材であり、例えばHMDS(hexamethyldisilane)処理等により撥水化されている。底壁部110の材料としては、撥水性を有するものが望ましいが、必ずしもPDMSに限らず、他の成型可能なプラスチック材料、有機材料を用いることが可能である。さらに、その表面をパラキシレン系ポリマーやSiO2 ,TiO2 等の無機材料でコートした構造とすることも可能である。これらの材料で十分な撥水性が得られない場合は、HMDS処理等により表面を撥水化すればよい。
底壁部110の表面に1個又は複数個のピニングパターン130が設けられている。このピニングパターン130は、検体液の局在化に寄与するものであり、微小な突起であっても良いし、親水性を有するものであっても良い。ピニングパターン130を複数個設ける場合は、周期的に配置すればよい。
図21(a)は、底壁部110の表面の一部に円形又は矩形の微細な凸部131を設けた例である。このような凸パターンは検体液を局在化させるためのピニングパターンとして機能する。なお、凸部131の幅は例えば10〜50μm、高さは例えば1〜5μmとすれば良い。また、凸部131の上面にAu等のメタルパターンを形成することにより親水化をはかっても良い。
図21(b)は、底壁部110の表面の一部を円形又は矩形にプラズマで処理することにより親水化した例である。親水部132は、検体液を局在化させるためのピニングパターンとして機能する。また、プラズマ処理する代わりに、Au等のメタルパターンを形成することによっても親水部132を作製することができる。
プラズマ処理で親水化する場合は、撥水面上にレジストを塗布し、親水部を形成する部分でレジストを除去する。続いて、プラズマに晒した後に、レジストを剥離する。また、メタルパターンを形成する場合は、リフトオフ法により、撥水面上の親水部を形成すべき部分にメタル膜を成膜できる。或いは、撥水面上にメタル膜を成膜した後、親水部を形成すべき部分にレジストパターンを残すように形成し、レジストパターンをマスクにメタル膜をエッチングで除去する。その後、レジストを剥離する。
なお、底壁部110の表面を撥水化するために、図22に示すように、PDMSの底壁部の表面に周期的凹凸による撥水面を設けても良い。具体的には、直径100〜200nmφ、高さ300〜500nmのPDMS微細柱115を200〜400nmピッチで周期的に配列することにより、150度を超える接触角の超撥水面を得ることができる。
また、このような周期的凹凸を利用した構造において、図23(a)に示すように、一部に微細柱のない領域135を設けることにより、撥水面の一部にピニングパターンを設けた構造を得ることができる。さらに、図23(b)に示すように、一部の微細柱115を他よりも高く形成することにより、撥水面の一部に突起136を設けた構造を得ることができる。このような構成であっても、前記図21(a)(b)と同様に、撥水面の一部にピニングパターンを設けた構成を実現することができる。
光源54は、第6の実施形態と同様に発光波長を切り替えることが可能となっており、例えば励起光61と励起光61とは異なる波長の平行光(例えば、可視光)62とを切り換えて照射可能となっている。光センサ30は、励起光61及び平行光62による照射の波長を共に検出可能となっている。
このような構成において、容器100内に検体液20を滴下した後、検体液20を蒸発させると、検体液20は濃縮されてピニングパターン130に局在化する。即ち、ピニングパターン130に検体液20の液滴21が発生する。
ピニングパターン130に微小な液滴21が局在化している状態で平行光62を照射すると、図24に示すように、液滴21の界面で光が屈折する。このため、センサ面上の2次元的な位置により光の強度が異なってくる。
即ち、図25に示すように、光センサ30の中央部30aが非常に明るく、その周りが暗い領域30bとなり、更にその外側が明るい領域30cとなる、リング状の光学像が得られる。ここで、暗い領域30bの幅(ドーナツ幅)Lは、液滴21の体積によって変化する。
具体的には、図26(a)〜(c)に示すように、蒸発濃縮により液滴21の体積が小さくなるに伴いドーナツ幅Lは減少し、液滴21の体積が一定以下になるとドーナツ幅Lは消失する。従って、ドーナツ幅Lから液滴21の体積(液量)を測定することが可能となる。即ち、リング状の光学像を、液滴の体積に関する光学モデルを用いて解析することで液滴21の体積を測定することができる。さらに、液滴21の体積は液滴21の高さに比例することから、液滴21の高さを測定することも可能となる。
ここで、ドーナツ幅Lから液滴21の体積を測定するためには、容器100の底面とセンサ面との距離が重要である。距離が余りに近すぎると、体積変化に対するドーナツ幅Lの変化が小さくなり、精度良い測定ができなくなる。これとは逆に、距離が遠すぎると、前記図26(c)のようにドーナツが消失してしまい、測定ができなくなる。従って、精度良い測定ができる範囲で、光学部材(底壁部110)、絶縁層33、及びフィルタ34のトータル厚みを十分に薄くする必要がある。
なお、液滴が完全に蒸発しきって検体が析出した後の検体液の形状は液滴21のような球欠状とならず、光学解析からの方法で体積が測定できないことがある。この場合は、次のような手法での体積見積もりが可能である。
まず、リファレンスサンプルを作製し、その蛍光量と体積を求める。具体的には、測定対象の検体液と同じ液体(リファレンスサンプルとしての検体液)を、蒸発後も球欠状になる程度に多めに底壁部110上に滴下し、蒸発させて検体液を球欠状に析出させる。次いで、この球欠状に析出した検体液の体積V0と蛍光量P0を測定する。体積V0は、別途測定装置を用いて検体液の形状、又は質量(と密度)から求め、蛍光量P0は光センサ30により求める。
次いで、本サンプル、即ち測定対象の検体液の蛍光量の測定を行い、リファレンスサンプルの結果と比較することで、蒸発後の体積を求める。具体的には、測定対象の検体液を一定量だけ低壁部110上に滴下した後、蒸発、析出させる。このときの蛍光量P2を、光センサ30で測定する。析出後の検体液の体積V2は、V2=P2/P0×V0から求めることができる。リファレンスサンプルと本サンプルの測定は、同一の計測装置を用いて行ってもよいし、別の計測装置を用いてもよい。
また、本実施形態においても第6の実施形態と同様に、励起光61を照射し、光センサ30で液滴21からの蛍光を検出することにより、液滴21の濃度を検出することが可能となる。
このように本実施形態では、平行光62の照射により液滴21の体積(液量)を測定することができ、励起光61の照射により液滴21の濃度を測定することができる。そしてこの場合、撥水性の表面の一部に凸部や親水部等のピニングパターン130を設けているため、ピニングパターン130に液滴21を確実に局在化させることができる。従って、検査の確実性と共に検査精度の向上をはかることができる。
しかも、検体液20を局在化させるために複雑な加工を要せず、撥水面の一部に凸部や親水部を設けるのみの構成で実現できる利点もある。
図27は、本実施形態の計測装置の製造工程を示す断面図である。
まず、基板11上に光学フィルタ34まで形成しておく。即ち、基板11上に光センサ30を形成し、その上に保護絶縁層33及び光学フィルタ34を形成しておく(図27(a))。
一方、容器100のパターン及びピニングパターン130の凹部を有するモールド治具200を用意する。具体的には、容器100の底壁部110に対応する凹部110a、側壁部120に対応する凹部120a、及びピニングパターン130に対応する凹部130aが形成されたモールド治具200を用意する(図27(b))。
そして、モールド治具200の凹部にPDMS150を滴下し、凹部内にPDMS150を充填する。続いて、加熱等によりPDMS150を硬化させる。これにより、PDMSからなる容器100が作製される(図27(c))。
次いで、PDMSによる容器100が形成されたモールド治具200を、凹部を下にして基板11上の光学フィルタ34に接着する(図27(d))。
その後、容器100からモールド治具200を剥離することにより、前記図20に示すような計測装置が完成することになる。
(変形例)
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。
容器内に設ける光学部材の材料は、仕様に応じて適宜変更可能である。第1及び第2の実施形態の場合は、透光性であればよい。第3乃至第6の実施形態の場合は、透光性で、且つ検体液と異なる屈折率であれば良い。
光センサは、その基板を必ずしも容器の底壁とするのではなく、透明材料で形成された底壁を有する容器の場合、容器の外側で容器の底壁の下面に接するように設置しても良い。この場合、容器の底壁と光学部材の屈折率が同じであるのが望ましい。
光センサは、必ずしもアレイセンサのように2次元センサに限らず、ラインセンサのような1次元センサであっても良い。
また、検体液中の特定物質が蛍光体ではなく発光体である場合、励起のための光源は省略することも可能である。この場合、光センサは検体液中の特定物質からの発光を検出できるものであれば良い。
第4及び第6の実施形態は、主として垂直方向から照明を行う構成について述べており、第5の実施形態は、主として水平方向から照明を行う構成について述べているが、当然のことながら斜め方向から照明を行うことによっても第4乃至第6の実施形態と同様の手続きによって同様の効果を得ることができる。従って、光源、光学部材、及び光センサの位置関係は、実施形態での角度に限定されずに適宜変更可能である。
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
(付記)
(1)検体液に接触する傾斜面を持つ透光性の光学部分を有し、検体液を溜めるための容器と、容器の底部に設けられ、検体液からの光を検出する光センサと、光センサの検出信号に基づいて検体液中に含まれる特定物質の濃度、又は検体液の液面高さ若しくは液量を測定する測定部と、を具備したことを特徴とする検体液の計測装置。
(1-2)容器の上方に設けられ、容器内の検体液に光を照射する光源を、更に有する。
(1-3)光学部材は、内周面に上側に広がった傾斜面を有するリング形状である。
(1-4)光センサは、検体液からの蛍光を検出する。
(1-5)測定部は、光センサの検出信号の強度から検体液中に含まれる特定物質の濃度を算出する。
(1-6)測定部は、光センサの検出信号のプロファイルから検体液の液面高さ又は液量を算出する。
(1-7)測定部は、光センサの検出信号のプロファイルから検体液の液面高さを求め、光センサの検出信号強度と検体液の液面高さ又は液量との関係から、検体液中に含まれる特定物質の濃度を測定する。
(1-8)測定部は、検体液の液面高さと光センサの検出信号強度との関係を求め、検出信号強度が最大となる液面高さ付近で、光センサの検出信号に基づいて測定を行う。
(1-9)容器の上方に、気体を導入するための吸気機構と、気体を排出するための排気機構と、を更に有する。
(1-10)光学部材は、直角三角形の三角柱の形状であり、互いに垂直な2つの側面が容器の底面及び側面に接し、残りの1つの側面が検体液に接するように設けられている。
(1-11)光学部材は、検体液の屈折率と異なる屈折率を有する。
(1-12)容器内の検体液に垂直方向又は水平方向から光を全面照射し、光センサの検出信号の階調値から検体液の液面高さを測定する。
(1-13)容器内の検体液に垂直方向又は水平方向から光をスポット照射し、光センサで得られるスポット像の形から検体液の液面高さを測定する。
(2)検体液を溜めるための容器と、前記容器の一部として設けられ、内周面に上側に広がった傾斜面を有するリング形状であり、前記内周面が前記検体液に接触する透光性の光学部材と、前記容器の上方に設けられ、前記容器内の前記検体液中に蛍光発生のための励起光を照射する光源と、前記容器の底部に設けられ、前記容器内の前記検体液中からの蛍光を検出する蛍光センサと、前記蛍光センサの検出信号に基づいて前記検体液中の特定物質の濃度を測定する測定部と、を具備したことを特徴とする検体液の計測装置。
(2-1)測定部は、光センサの検出信号のプロファイルから検体液の液面高さを求め、光センサの検出信号強度と検体液の液面高さとの関係から、検体液中に含まれる特定物質の濃度を測定する。
(2-2)容器の上方に、気体を導入するための吸気機構と、前記気体を排出するための排気機構と、を更に有する。
(3)検体液を溜めるための容器と、前記容器内の側部に設けられ、屈折率が前記検体液とは異なる透光性材料からなり、前記容器の底面と成す角度が90度よりも小さく、前記検体液に接触する傾斜面を有する光学部材と、前記容器内に光を照射する光源と、前記容器の底部に設けられ、前記検体液からの光を検出する光センサと、前記光センサの検出信号に基づいて前記検体液の液面高さを測定する測定部と、を具備したことを特徴とする検体液の計測装置。
(3-1)光学部材は、直角三角形の三角柱の形状であり、互いに垂直な2角側面が容器の底面及び側面に接し、残りの1つの側面が前記検体液に接するように設けられている。
(3-2)光源は、単一波長の平行光を全面照射するものであり、光センサの検出信号の階調値から検体液の液面高さを測定する。
(3-3)光源は、単一波長の平行光をスポット照射するものであり、光センサで得られるスポット像の形から検体液の液面高さを測定する。
(4)検体液を溜めるための容器と、前記容器の底部として設けられ、前記検体液と接触する面が撥水性であり、且つ前記撥水性の面の中に1個若しくは複数個の凸部又は親水部を有する透光性の光学部材と、前記容器の底部の前記検体液に接する面と所定距離離して設けられ、前記検体液からの光を検出する光センサと、前記光センサの検出信号に基づいて、前記凸部又は親水部に局在化する前記検体液の体積を測定する測定部と、を具備したことを特徴とする検体液の計測装置。
(4-2)前記容器内に前記検体液を溜め、前記容器内の前記検体液を蒸発させ、前記検体液を前記凸部又は前記親水部上に液滴として局在化させ、前記検体液の局在化後に、前記容器の上方からの光を照射によって前記光センサで得られるリング状の光学像を前記測定部で測定し、前記リング状の光学像を、前記液滴の体積に関する光学モデルを用いて解析することで前記液滴の体積を測定する、ことを特徴とする検体液の計測方法。
(5)容器内の検体液に光を照射し、前記検体液の界面で屈折した光を前記容器の下方で光センサにより検出し、前記光センサの検出信号から前記検体液の液面高さ、液量、又は前記検体液中に含まれる特定物質の濃度を測定することを特徴とする検体液の計測方法。
10…検査容器
11…基板
12…側壁
20…検体液
21…液滴
30…光センサ
41,42…光学部材
51,52,53,54…光源
61…入射光(励起光)
62…入射光(平行光)
63…入射光(スポット光)
65,66…スポット像
70…測定部
81…第1のノズル(吸気機構)
82…第2のノズル(排気機構)
90…計測用チャンバ
95…構造体
100…容器
110…底壁部
120…側壁部
130…ピニングパターン
131…凸部
132…親水部
200…モールド治具

Claims (10)

  1. 検体液に接触する傾斜面を持つ透光性の光学部分を有し、前記検体液を溜めるための容器と、
    前記容器の底部に設けられ、前記検体液からの光の強度のプロファイルを検出する光センサと、
    前記光センサの検出信号の強度のプロファイルに基づいて前記検体液の液面高さを測定する測定部と、
    を具備し、前記光学部分の前記傾斜面の下端は前記光センサの内側に配置されていることを特徴とする検体液の計測装置。
  2. 前記容器の上方に設けられ、前記容器内の前記検体液に光を照射する光源を、更に有することを特徴とする、請求項1記載の検体液の計測装置。
  3. 前記光学部は、内周面に上側に広がった前記傾斜面を有するリング形状であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の検体液の計測装置。
  4. 前記光センサは、前記検体液からの蛍光を検出することを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の検体液の計測装置。
  5. 前記測定部は、前記検体液中に含まれる特定物質の濃度又は前記検体液の液量を更に測定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の検体液の計測装置。
  6. 前記測定部は、前記光センサの検出信号の強度から前記検体液中に含まれる特定物質の濃度を算出する、又は前記光センサの検出信号のプロファイルから前記検体液の液量を求めることを特徴とする、請求項に記載の検体液の計測装置。
  7. 前記測定部は、前記光センサの検出信号強度と前記検体液の液面高さ又は液量との関係から、前記検体液中に含まれる特定物質の濃度を測定することを特徴とする、請求項に記載の検体液の計測装置。
  8. 前記測定部は、前記光センサの検出信号の強度のプロファイルの周囲部の値に基づいて前記検体液の液面高さを測定する請求項1に記載の検体液の計測装置。
  9. 検体液を溜めるための容器と、
    前記容器内の側部に設けられ、屈折率が前記検体液とは異なる透光性材料からなり、前記容器の底面と成す角度が90度よりも小さく、前記検体液に接触する傾斜面を有する光学部材と、
    前記容器内に光を照射する光源と、
    前記容器の底部に設けられ、前記検体液からの光の強度のプロファイルを検出する光センサと、
    前記光センサの検出信号の強度のプロファイルに基づいて前記検体液の液面高さを測定する測定部と、
    を具備し、前記光学部分の前記傾斜面の下端は前記光センサの内側に配置されていることを特徴とする検体液の計測装置。
  10. 前記測定部は、前記光センサの検出信号の強度のプロファイルの最小値となる箇所に基づいて前記検体液の液面高さを測定する請求項9に記載の検体液の計測装置。
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