JP6385103B2 - 順相・逆相カラムを備えた超臨界流体クロマトグラフとそれを用いた分析方法 - Google Patents

順相・逆相カラムを備えた超臨界流体クロマトグラフとそれを用いた分析方法 Download PDF

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Description

本発明は、移動相として超臨界流体を使用した超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)に関するものである。
近年、質量分析計をはじめとした検出器の高感度化、および検出時の分子の選択性の向上といった技術革新にともない、各種クロマトグラフィーと検出器を連結させることによって低分子化合物(おおよそ分子量が1000以下のもの)の網羅的定量分析が可能となってきた。例えば、生体内の代謝物総体に基づくオーム科学であるメタボロミクス研究においては、微生物・植物・動物、あるいは食品試料中の複雑な表現型を高解像度かつ定量的に解析できることから、基礎科学研究に貢献するだけではなく、創薬支援や毒性評価、食品機能解析など産業上の実用的研究においても強力な解析ツールとして使用されはじめている。また、残留農薬試験や残留薬物試験の分野においても必須の技術となっている。
一般的に、低分子化合物は物理化学的特性が多様であることから、包括的にそれらを測定するためには様々な分離技術が必要となる。一般的には、ガスクロマトグラフィー(GC)(非特許文献1参照。)、キャピラリー電気泳動(CE)(非特許文献2参照。)、液体クロマトグラフィー(LC)(非特許文献3参照。)がよく用いられている。
例えば代謝物の分析についてみると、疎水性代謝物である脂肪酸、ステロイド、カロテノイド、リン脂質、中性脂質、酸化脂質などはLC/MS(質量分析計)又はSFC/MSにより分析され、親水性代謝物である有機酸、アミノ酸、アミン、糖、糖アルコール、糖リン酸、ヌクレオチド、補酵素AなどはCE/MS、GC/MS、イオン対LC/MSにより分析されている。また、ペプチドなどのプロテオーム解析にはLC/MSが使用されている。
この中でも、LCは代謝物の分析には共通に使用されており、世界的に最も広く使用されているクロマトグラフィーの手法と言えるが、測定対象によって測定条件が異なっており、広い範囲の代謝物を1台のLCで同時に分離することはできない。測定対象物の特性に応じてカラムと移動相の組み合わせを細かく設定することで、親水性から疎水性の化合物を幅広く測定することができるということである。
LCには主に2つの分離モードがある。具体的には、親水性の修飾基を有する固定相を用い、移動相の極性を疎水性から親水性に向かうように勾配をかける順相クロマトグラフィー(吸着モード)と、疎水性の修飾基を有する固定相を用い、移動相を親水性から疎水性に向かうように勾配をかける逆相クロマトグラフィー(分配モード)が挙げられる。
SFCは超臨界流体を移動相に用いる。超臨界流体は臨界温度、臨界圧力を超えた状態の物質であり、低粘性、高拡散性というクロマトグラフィーとして好ましい性質をもっている。SFCは、高流速分析においても高い分離能を保ち、極性溶媒(モディファイア)の添加や温度、背圧を変化させることで、代謝物などの化合物に対してGCやLCにない幅広い分離モードを選択できる可能性をもっている。SFCにおいて一般的に用いられる二酸化炭素は、臨界圧力が7.38MPaであり、臨界温度が31.1℃と比較的常温に近く、引火性や化学反応性がなく、純度の高いものが安価に手に入ることなどから、SFCに最もよく利用されている。超臨界二酸化炭素(SCCO2)はヘキサンに近い低極性の物性をもっており、メタノールのような極性有機溶媒をモディファイアとして添加することによって、移動相の極性を大きく変化させることができる。よって、SFCは、これまで疎水性代謝物の代表である脂質類の高速分離分析に有用な分離分析手法として応用されてきた(非特許文献4、非特許文献5参照。)。
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LCにおける順相クロマトグラフィーでは、親水性化合物が固定相に保持され、移動相を徐々に親水性側に変化させることにより、極性が小さく固定相との相互作用が弱い化合物から溶出していく。一方、逆相クロマトグラフィーでは、疎水性化合物が固定相に保持され、移動相を徐々に疎水性側に変化させることにより、極性が大きく、固定相との相互作用が弱い化合物から溶出していく。これらの機構を用いることで、性質の異なる化合物の分離を達成できる。
しかしながら、LCによる化合物の保持・溶出のメカニズムから、逆相クロマトグラフィーと順相クロマトグラフィーの移動相条件は全く逆となるため、逆相系カラムと順相系カラムの同時使用はできない。そのため、どちらかの分離手法でしか分離できない化合物が存在する。また、両方を用いようとした場合、順相クロマトグラフィーを用いて分離し採取した画分を逆相クロマトグラフィーでさらに分離するか、又はその逆を行う必要がある。そのため、手間がかかることや手技が増えてしまうため分析の誤差が大きくなってしまうといった問題点がある。このように、LCの現状技術においては、代謝物分析などの多成分の分析で効果的な分離を達成することは難しい。
本発明は、LCでは実現できない親水性化合物と疎水性化合物の同時分析を実現することを目的とするものである。
本発明者らはSFCの新たな潜在特性を見出すために、これまでSFCが使用されていないアミノ酸や有機酸、核酸などの親水性化合物を対象としてSFCの分離分析を検討した。その結果、順相系カラムを用いたSFCにより親水性化合物の分離分析が実現可能であることを見出した。
そこで、これらの結果を踏まえ、親水性化合物の分離に有用な順相系カラムと疎水性化合物の分離に最適な逆相系カラムをタンデム、すなわち直列に接続し、SFCを実施したところ、分離能を維持し、かつ短い分析時間で、親水性から疎水性までの幅広い化合物の同時分析が可能となることを見出した。
本発明の超臨界流体クロマトグラフは、超臨界流体を含む移動相を送液する移動相送液部と、移動相送液部からの分析流路に配置され、分離媒体として順相系担体と逆相系担体をともに含む分離カラムと、移動相送液部と分離カラムとの間の分析流路に試料を注入する試料注入部と、分離カラムから溶出した試料成分を検出する検出器と、分析流路の移動相の流れに対して分離カラムの下流に配置され、分析流路内の移動相を超臨界流体状態に維持する圧力に保つ背圧弁と、を備えている。
本発明の動作原理又はメカニズムは以下の通りである。SFCは、移動相に低粘性、高拡散性の特徴をもつ超臨界流体、例えば超臨界二酸化炭素を用いた分離手法である。SFCを用いた場合、分離の手法は、超臨界流体とモディファイアを混合し密度を変化させることで溶出力を増加させるというSFC特有の移動相特性によって分離を行うため、順相や逆相のカラムによらず、移動相の極性勾配が同じとなる。そのため、これら二つの分離モードを同時に使用することができるのである。
カラムとしては以下の3系統を挙げることができる。
(1)順相カラムと逆相カラムを組み合わせて流路方向に直列に接続した順相−逆相タンデムカラム。そこで用いる順相カラムと逆相カラムとしては既製品を用いることができるが、新たに製作したものであってもよい。
(2)順相系担体と逆相系担体を混合してカラムに充填したミックスドカラム。
(3)カラム内に流れの方向に沿って順相系担体の層と逆相系担体の層を構築したハイブリッドカラム。
従来手法であるLCによる逆相クロマトグラフィーおよび順相クロマトグラフィーは、物理化学的特性が多様である低分子化合物の分離分析において有用な分析手法であることから世界的に最もよく使用されているクロマトグラフィーであるが、親水性化合物と疎水性化合物を同時に分析することは原理的に不可能である。したがって、測定対象化合物が増えれば、それに応じてカラムと溶媒を変更し、複数の分析装置と複数の手法の組み合わせが必要となることから、スループットは非常に悪くなる。
それに対し、本発明によるSFCの場合、逆相と順相のクロマトグラフィーを同一方向のグラジエント条件で成立させることができるため、順相系カラムと逆相系カラム、又は順相系担体と逆相系担体の同時利用により、代謝物のような幅広い化合物であっても同時に分離することができ、効率がよくなる。そのようなグラジエント条件は、例えば、超臨界二酸化炭素などの超臨界流体が主成分の条件からモディファイアの比率を増加させるものである。これは、超臨界流体にモディファイアを混合して密度を変化させることで溶出力を増加させるというSFC特有の溶出特性により可能になると考えられる。また、超臨界流体の低粘性と高拡散性の性質から、分析のスループットを低下させることなく、カラム長を容易に伸長させ分離能の向上を図れることも、本発明によるSFC分析の特徴であり、この事実は分析化学における革新的発見であると言える。このように、本発明によるSFC分析の手法を用いれば、幅広い化合物を同時に短時間で分析することが可能となる。そして、分析時間の短縮によって、作業効率の向上のみならず、有機溶媒等の消耗品の使用が軽減できるため、低コスト化や環境負荷への低減につながる。
本発明による分析技術は、測定対象が低分子化合物であれば、幅広く適応可能である。例えば、生体内の代謝物総体解析であるメタボロミクス研究をはじめ、疾患バイオマーカー探索、食品官能試験、毒性評価、残留農薬試験、残留薬物試験など多種多様なライフサイエンス研究分野において応用可能である。
一実施例の超臨界流体クロマトグラフを示す流路図である。 同実施例におけるクロマトグラムを示す図である。 比較例におけるクロマトグラムを示す図である。
一実施例の超臨界流体クロマトグラフを図1に示す。ボンベ2に収容された超臨界流体をSFCポンプ4により送液する送液流路6と、モディファイア溶液8をモディファイアポンプ10により送液するモディファイア送液流路12がミキサ14に接続されている。ポンプ4,10及びミキサ14を含む流路が移動相送液部である。
ミキサ14から移動相が送られる流路が分析流路16である。分析流路16上には、移動相の流れに対する上流側から、この分析流路16に試料を注入する試料注入部18、分離カラム20、背圧弁22及び検出器24が配置されている。分離カラム20はカラムオーブン21内に収容されて一定温度に保たれる。
超臨界流体としては、例えば液体状態の二酸化炭素を使用し、モディファイアとしては、例えばメタノール又はメタノール溶液を使用することができる。試料注入部は、例えばオートサンプラである。
分離カラム20は分離媒体として順相系担体と逆相系担体をともに含む。分離カラム20は1本の分析カラムによって構成することもできるが、複数本のカラムを直列に連結して構成することもできる。この実施例では、順相系担体のみを充填した順相系カラム1本と、逆相系担体のみを充填した逆相系カラム1本を直列に接続したタンデムカラムとして使用する。順相系カラムとしては、例えばシリカゲルを用いたシリカカラムを使用し、逆相系カラムとしてはシリカゲルにオクタデシルシリル基を修飾したODSカラムを使用することができる。
背圧弁22は分析流路16内の移動相を超臨界流体状態に維持するために、分析流路16内を一定圧力に保つものである。
検出器24としては、例えば質量分析計を使用する。背圧弁22の上流側の分析流路16内では移動相は超臨界状態又は液体状態であるが、背圧弁22の下流側では移動相は大気圧下に放出されるため、カラム20で分離されて溶出した試料成分は背圧弁22の下流側で移動相とともに霧状になって放出される。移動相の放出口と質量分析計のイオン化室の間に電圧(エレクトロスプレー電圧)を印加することにより、溶出した試料成分がイオン化され、質量分析計により分析される。
検出器24として質量分析計を使用する場合は、質量分析計のイオン化室での試料成分のイオン化を促進するために、カラム20と背圧弁22との間の分析流路に、イオン化補助剤となるメイクアップ溶液26をLCポンプ28により供給することが好ましい。メイクアップ溶液26としては、例えばメタノールなどの有機溶媒又は水に、ギ酸やアンモニア等のイオン化促進剤を含む溶液を使用することができる。
この実施例において、超臨界流体の液体二酸化炭素とモディファイア溶液のメタノールがミキサ14で混合され、移動相として分析流路16に導入される。グラジエント分析を行う場合は、液体二酸化炭素とメタノールの割合が時間とともに変化するように、制御部(図示略)に保持されたプログラムに従ってポンプ4,10の流量が調節される。分析流路16は背圧弁22によって内圧が所定の圧力に制御されており、分析流路16に導入された移動相は超臨界流体の状態が維持される。試料注入部18により注入された試料は超臨界流体となった移動相によって分離カラム20に搬送されて成分ごとに分離され、分離カラム20から背圧弁22を経て検出器24の質量分析計に導入されて検出される。
この実施例の超臨界流体クロマトグラフを用いて親水性化合物であるグアニン、グアノシンシン及びクレアチニンと、疎水性化合物であるトリアシルグリセロールを同時に測定した。その分析条件は次の通りである。
カラム:
順相系カラム:シリカカラム(Inertsil SIL-100A (GL Sciences Co.の製品))
充填材の粒径5μm、カラムの内径4.6mm、長さ250mm
逆相系カラム:ODSカラム (Inertsil ODS-3 (GL Sciences Co.の製品))
充填材の粒径5μm、カラムの内径4.6mm、長さ250mm
カラム温度:40℃
移動相の流量:2.0mL/分
試料注入量:2μL
分析流路内圧(背圧弁圧力):10MPa(40℃での圧力)
移動相:A(CO2)とB(0.1%W/Vギ酸アンモニウムのメタノール溶液)の混合溶液
移動相のグラジエント条件は表1の通りである。
Figure 0006385103
検出器として用いた質量分析計は三連四重極型質量分析計(島津製作所製LCMS-8040)であり、その測定条件は次の通りである。
イオン化モード:エレクトロスプレー、極性(+)
エレクトロスプレー電圧:4.5KV
脱溶媒管(DL)温度:250℃
ヒートブロック温度:400℃
霧化ガス(N2)流量:3.0L/分
乾燥ガス(N2)流量:0.03(設定15.0)L/分
CIDガス(Ar)圧力:0.23MPa
検出器電圧:−1.72kV
イオン化は大気圧イオン化法の一つであるエレクトロスプレーイオン化法を採用した。試料溶液を供給するキャピラリーと対向電極の間に高電圧(エレクトロスプレー電圧)を印加させるとともに霧化ガスを噴霧させることで、キャピラリー先端に円錐状の液体コーン(テイラーコーン)が形成され、その先端には高度に帯電した液滴が生成する。さらに、帯電した液滴はヒートブロックを通った乾燥ガスの噴霧および脱溶媒管にて溶媒が気化され,最終的にプロトン付加による正イオンやプロトン脱離による負イオンが生成される。その後、質量分析内部でArガスを用いた衝突活性化解離(CID)によって特定のイオンを開裂され、生じたフラグメントイオンの中で選択したイオンを検出器にて測定する原理となる。また、上記の装置パラメータは特質した値ではなく、エレクトロスプレーイオン化質量分析計において汎用的な数値である。
実施例の超臨界流体クロマトグラフを用いた分析結果を図2に示す。親水性化合物も疎水性化合物もともにカラムに保持された後に分離されている。このことから実施例の超臨界流体クロマトグラフによれば、親水性化合物と疎水性化合物を同時に分離して分析できることがわかる。
(比較例1)
実施例の超臨界流体クロマトグラフにおいて、分離カラム20を順相系カラムのみに変更したものを比較例1とする。比較例1の超臨界流体クロマトグラフを使用して実施例と同じ試料を分析した結果を図3(A)に示す。この場合は、親水性化合物はカラムに保持された後に溶出しているが、疎水性化合物はカラムに保持されずに出て行ってしまうことがわかる。すなわち、比較例1の超臨界流体クロマトグラフは、親水性化合物は分離分析できるが、疎水性化合物は分離分析できないことを示している。
(比較例2)
実施例の超臨界流体クロマトグラフにおいて、分離カラム20を逆相系カラムのみに変更したものを比較例2とする。比較例2の超臨界流体クロマトグラフを使用して実施例と同じ試料を分析した結果を図3(B)に示す。この場合は、逆に疎水性化合物はカラムに保持された後に溶出しているが、親水性化合物はカラムに保持されずに出て行ってしまうことがわかる。すなわち、比較例2の超臨界流体クロマトグラフは、疎水性化合物は分離分析できるが、親水性化合物は分離分析できないことを示している。
ここでは、タンデムカラムの例を示したが、順相系担体と逆相系担体を混合してカラムに充填したミックスドカラムであっても、カラム内に流れの方向に沿って順相系担体の層と逆相系担体の層を構築したハイブリッドカラムであっても、図2と同様の親水性化合物と疎水性化合物を分離できる結果が得られることは明らかである。それは次の理由からである。
カラムによる化合物分離は、カラム充填剤表面とのインタラクションによって実現するため、同一流路の中に同量の充填剤が入っている場合、流路に対するカラム表面積は同じになり、同程度の分離能をもつ。また、タンデムカラムにおけるカラム‐カラム間の流路の容積は、カラム容積に比して、無視できる程度であり、例えば、カラム内で上流側に順相系担体、下流側に逆相系担体が同表面積になるように充填されている場合、その順で流路構成したタンデムカラムと実質的に同一である。ハイブリッドカラムであれば、担体が作用する表面積で決まることになる。ただし、配管の有無や充填剤の詰まり具合により、ピーク形状には相応の影響がある。ミックスドカラムにおいては、順相系担体と逆相系担体とが均一に混合された状態でカラム内に充填されれば、各々の系の充填剤の詰まり具合は疎になることが考えられる。
実施例では、検出器として質量分析計を使用したが、質量分析計に代えて他の検出器、例えば紫外線検出器を使用することもできる。紫外線検出器の場合は分離カラム20と背圧弁22の間の分析流路に配置する。また、紫外線検出器の場合はメイクアップ溶液26を注入する必要はない。
4 SFCポンプ
10 モディファイアポンプ
14 ミキサ
16 分析流路
18 試料注入部
20 分離カラム
22 背圧弁
24 検出器

Claims (3)

  1. 超臨界流体を含む移動相を送液する移動相送液部と、
    前記移動相送液部からの超臨界流体を含む移動相が流れる分析流路に配置された分離カラムであって、順相系担体のみを分離媒体として充填した順相系カラムと逆相系担体のみを分離媒体として充填した逆相系カラムを含む少なくとも2本のカラムが流路方向に直列に接続されたタンデムカラム、順相系担体と逆相系担体を混合してカラムに充填して前記タンデムカラムと実質的に同一の分離能をもつように構成されたミックスドカラム、又はカラム内に流れの方向に沿って順相系担体の層と逆相系担体の層を構築して前記タンデムカラムと実質的に同一の分離能をもつように構成されたハイブリッドカラムのいずれかからなる分離カラムと、
    前記移動相送液部と前記分離カラムとの間で前記分析流路に試料を注入する試料注入部と、
    前記分離カラムから溶出した試料成分を検出する検出器と、
    前記分析流路の移動相の流れに対して前記分離カラムの下流に配置され、前記分析流路内の移動相を超臨界流体状態に維持する圧力に保つ背圧弁と、
    を備えた超臨界流体クロマトグラフ。
  2. 以下のステップ(A)から(E)のステップを含む分析方法。
    (A)請求項1に記載の超臨界流体クロマトグラフを用意するステップ、
    (B)前記移動相送液部から超臨界流体を含む移動相を送液し、その移動相における超臨界流体に対するモディファイアの割合を時間的に変化させるステップ、
    (C)前記試料注入部から疎水性化合物と親水性化合物を含む試料を注入するステップ、
    (D)前記疎水性化合物及び前記親水性化合物を前記分離カラムに保持させるステップ、
    及び
    (E)前記分離カラムに保持された前記疎水性化合物及び前記親水性化合物を前記分離カラムから溶出させ、前記分離カラムから溶出した前記疎水性化合物及び前記親水性化合物を前記検出器により検出するステップ。
  3. 前記疎水性化合物と親水性化合物は代謝物である請求項2に記載の分析方法。
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