JP6384593B2 - 電子機器及び表示制御プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器及び表示制御プログラムに関する。
近年、タッチパネルを備える電子機器が普及してきている。タッチパネルは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスに、利用者(以下、ユーザとも称す)の操作による接触位置の座標を検出するデバイスを重畳させて組合せた入力デバイスである。タッチパネルを備える電子機器として、例えば、PC(Personal Computer)、携帯電話機、スマートフォン、ノートPC、タブレットPC、PDA(Personal Data Assistance)、ゲーム機、ナビゲーション装置等が例示できる。
上記の電子機器では、消費電力を抑制するために、レジューム(Resume)機能を搭載する機器が増えてきている。レジューム機能を搭載する電子機器は、例えば、非操作時の表示デバイスを消灯状態とし、操作ボタン等の操作を検出して消灯状態の表示デバイスを点灯させる。点灯状態に復帰した表示デバイスには消灯前の表示画面が表示される。
近年の電子機器では、表示デバイスの大画面化やデザインを重視した構造が増加する傾向にある。表示デバイスの大画面化やデザインを重視した電子機器では、電源等の操作ボタンが操作し難い位置や見つけ難い位置に配置される場合がある。電源等の操作ボタンが操作し難い位置等に配置された電子機器では、例えば、タッチパネル等のセンシングを利用したレジューム機能が提供される場合がある。電子機器では、タッチパネル等のセンシングを利用することで、例えば、電源等の操作ボタンが操作し難い位置等に配置された場合であっても、レジューム機能に関する操作性の確保が可能となる。
なお、本明細書で説明する技術の前提となる一般的技術が記載されている先行技術文献としては、以下の特許文献が存在している。
特開2014−68402号公報
ところで、タッチパネル等のセンシングを利用したレジューム機能では、タッチパネル面への誤接触による画面点灯が生じる虞がある。誤接触による画面点灯を防止するため、近接センサを用いることが提案されている。近接センサは、電子機器に近接する対象物を検出するセンサである。例えば、スマートフォン等の電子機器では、ユーザの顔等を近接センサで検出している場合、タッチパネル等は通話の際に生じる顔等のタッチパネル面への接触検出を抑制する。タッチパネル面への接触検出が抑制されたスマートフォン等では、例えば、通話の際に生じた誤接触による画面点灯の防止が可能となる。
しかしながら、近接センサを用いる上述のケースでは、例えば、タッチパネル面に指等を接触させた状態で衣服のポケットや鞄,箱,机の引き出し等の収納先からスマートフォン等を取り出した状態では、近接する対象物は検出されない。このため、スマートフォン等は、抑制されているタッチパネル面への接触を検出し、消灯状態の表示デバイスを点灯させることになる。点灯された表示デバイスには、消灯前の表示画面が表示される。タッチパネル面に指等を接触させた状態で鞄等の収納先からスマートフォン等を取り出した場合には、表示デバイスに表示された情報を第3者に閲覧される虞があった。
1つの側面では、本発明は、表示画面の消灯状態からの、ユーザの意図しない復帰を抑制する技術の提供を目的とする。
上記技術は、次の電子機器の構成によって例示できる。すなわち、電子機器は、表示デバイスと、表示デバイスに重畳され、物体による接触を検出する第1検出部と、表示デバイスに対して近接状態にある物体を検出する第2検出部と、表示デバイスが消灯状態で第1検出部が第1の接触を検出したときに第2検出部が近接状態にある物体を検出している場合には消灯状態を維持すると共に、第2検出部が近接状態にある物体を検出していない場合に第1検出部の検出した第2の接触が第2検出部による近接状態にある物体の検出時点から継続しているか否かを判定し、第2の接触が継続していると判定された場合には、表示デバイスの消灯状態を維持する制御部と、を備える。
上記の電子機器によれば、表示画面の消灯状態からの、ユーザの意図しない復帰を抑制する技術が提供できる。
本実施形態の電子機器のハードウェア構成の一例を示す図である。 本実施形態の電子機器の他のハードウェア構成の一例を示す図である。 本実施形態の電子機器の他のハードウェア構成の一例を示す図である。 本実施形態の接触状態検出処理を例示するフローチャートである。 本実施形態の加速度センサを用いた接触状態検出処理を例示するフローチャートである。 近接センサ監視プログラムの処理を例示するフローチャートである。 加速度センサ監視プログラムの処理を例示するフローチャートである。 タイマープログラムの処理を例示するフローチャートである。
以下、図面を参照して、一実施形態に係る電子機器について説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、電子機器は実施形態の構成には限定されない。
以下、図1から図8の図面に基づいて、電子機器を説明する。
<実施形態>
図1に、本実施形態の電子機器のハードウェア構成の一例を例示する。本実施形態の電子機器10は、例えば、タッチパネルを入力デバイスに備える。タッチパネルは、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスに、利用者(以下、ユーザとも称す)の操作による接触位置の座標を検出するデバイスを重畳させて組合せた入力デバイスである。
タッチパネルを備える電子機器10には、例えば、PC(PC:Personal Computer)、携帯電話機、スマートフォン、ノートPC、タブレットPC、PDA(Personal Data Assistance)、ゲーム機、デジタルカメラ、ナビゲーション装置等の電子機器が含まれる。なお、タッチパネルを有する電子機器10は、例えば、音楽プレーヤー、腕時計型やリストバンド型といったユーザの身体に装着可能なウェアラブル式の電子機器であってもよい。
本実施形態の電子機器10は、近接する対象物の存在を検知する近接センサを入力デバイスに備える。近接センサは、例えば、赤外線、電磁波、超音波、静電容量、磁界強度等の変化から該センサに近接する対象物の存在を検出する。但し、近接する対象物の存在を検知するセンサは、近接センサに限定されない。電子機器10に近接する対象物の存在を検知可能なセンサであればよい。近接する対象物の存在を検知するセンサとして、例えば、照度センサが例示できる。照度センサは、例えば、電子機器10の周囲の明るさ(入射光量)を検知するセンサである。電子機器10は、例えば、照度センサで検知された周囲の明るさ(入射光量)に基づいて、電子機器10に近接する対象物の存在を検知するとすればよい。以下では、近接センサを、電子機器10に近接する対象物の存在を検知するセンサ例として説明する。
本実施形態の電子機器10では、例えば、タッチパネルのセンシングを利用したレジューム機能が提供される。電子機器10は、例えば、非操作時のタッチパネルの表示デバイスを消灯状態に移行させる。消灯状態に移行された表示デバイスは、タッチパネルのセンシングを利用したレジューム機能により点灯状態に復帰する。電子機器10では、消灯状態のタッチパネルに対する接触に基づいて、消灯状態となった表示デバイスが点灯状態に復帰する。点灯状態に復帰した表示デバイスには消灯前の表示画面が表示される。電子機器10では、非操作時の消費電力が抑制されると共に、レジューム機能に関する操作性が確保される。
但し、本実施形態の電子機器10は、例えば、消灯状態となった表示デバイス面への接触を検出した際に、近接状態にある対象物の存在の有無を検知する。近接状態にある対象物の存在の有無は、近接センサ等により検知される。本実施形態の電子機器10は、例えば、消灯状態となった表示デバイス面への接触を検出した際に、近接状態にある対象物の存在が検知されている場合には、表示デバイスの消灯状態を維持する。
そして、本実施形態の電子機器10は、例えば、近接状態にある対象物が検知されなくなった後に検出された接触が、対象物の近接状態から継続されている接触であるか否かを判定する。本実施形態の電子機器10は、例えば、近接状態にある対象物の存在が検知されなくなった後に検出された接触が、近接状態にある対象物の存在を検知したときから継続されている接触である場合には、表示デバイスの消灯状態を維持する。また、本実施形態の電子機器10は、例えば、対象物の近接状態の検知がなくなった後に検出された接触が対象物の近接状態から継続されている接触ではない場合には、消灯状態の表示デバイスを点灯状態に復帰させる。
この結果、本実施形態の電子機器10は、タッチパネル面に指等を接触させた状態で衣類のポケットや鞄,箱,袋,机の引き出し等の収納先から電子機器10を取り出した場合であっても、消灯状態から点灯状態に誤って復帰してしまうことを防止できる。本実施形態の電子機器10では、消灯状態から復帰した表示デバイスに表示された表示情報が第3者に閲覧される可能性を軽減できる。本実施形態の電子機器10では、タッチパネル等のセンシングを用いた表示画面の消灯状態からの、ユーザの意図しない復帰を抑制する技術が提供できる。本実施形態の電子機器10では、タッチパネル等のセンシングを利用したレジューム(Resume)機能の操作性が向上できる。
〔装置構成〕
図1に例示の電子機器10は、接続バスB1によって相互に接続されたCPU(Central Processing Unit)11、主記憶部12、補助記憶部13、入力部14、出力部15、通信部16を有する。主記憶部12及び補助記憶部13は、電子機器10が読み取り可能な記録媒体である。
また、電子機器10は、接続バスB1に接続する第1サブプロセッサ17、第2サブプロセッサ18を有する。入力部14のタッチセンサ14aは第1サブプロセッサ17に接続し、IR近接センサ14bおよび加速度センサ14cは第2サブプロセッサ18に接続する。第1サブプロセッサ17と第2のサブプロセッサ18は、接続バスB1とは独立して相互に接続する。
電子機器10は、CPU11が補助記憶部13に記憶されたプログラムを主記憶部12の作業領域に実行可能に展開し、プログラムの実行を通じて周辺機器の制御を行う。また、電子機器10では、第1サブプロセッサ17および第2サブプロセッサ18は、それぞれの内蔵メモリに記憶されたプログラムを内蔵メモリの作業領域に実行可能に展開し、プログラムの実行を通じて周辺機器の制御を行う。これにより、電子機器10は、所定の目的に合致した機能を実現することができる。なお、第1のサブプロセッサ17の内蔵メモリには、ROM17aおよびRAM17bが含まれる。また、第2のサブプロセッサ18の内蔵メモリには、ROM18aおよびRAM18bが含まれる。
図1に例示の電子機器10において、CPU11は、電子機器10全体の制御を行う中央処理演算装置である。CPU11は、補助記憶部13に格納されたプログラムに従って処理を行う。主記憶部12は、CPU11がプログラムやデータをキャッシュしたり、作業領域を展開したりする記憶媒体である。主記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含む。
補助記憶部13は、各種のプログラム及び各種のデータを読み書き自在に記録媒体に格納する。補助記憶部13は、外部記憶装置とも呼ばれる。補助記憶部13には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。OSは、例えば、搭載されたアプリケーションプログラム(以下、アプリとも称す)に対し、管理するリソースへのインターフェースをアプリケーションプログラムに提供する。
電子機器10に搭載されたアプリは、OSを介して提供されたリソースへのインターフェースにより、アプリ機能を実現する。OSは、通信部16を介して接続される外部装置等とのデータの受け渡しを行う通信インターフェースプログラムを含む。外部装置等には、例えば、図示しないネットワーク上の、PCやサーバ等の他の電子機器、外部記憶装置等が含まれる。
補助記憶部13は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ソリッドステートドライブ装置、ハードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)装置等である。また、補助記憶部13としては、例えば、CDドライブ装置、DVDドライブ装置、BDドライブ装置等が提示できる。記録媒体としては、例えば、不揮発性半導体メモリ(フラッシュメモリ)を含むシリコンディスク、ハードディスク、CD、DVD、BD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード等がある。
入力部14は、ユーザ等からの操作指示等を受け付ける。入力部14は、カメラ、入力ボタン、タッチセンサ14a、ポインティングデバイス、マイクロフォン等の入力デバイスである。入力部14には、キーボード、ワイヤレスリモコン等が含まれるとしてもよい。ポインティングデバイスには、例えば、タッチパネル、マウス、トラックボール、ジョイスティック等が含まれる。また、入力部14には、IR近接センサ14b、加速度センサ14c等の各種センサが含まれる。
なお、タッチセンサ14aから入力された情報は、第1プロセッサ17を介し接続バスB1に出力される。また、IR近接センサ14b、加速度センサ14cから入力された情報は、第2プロセッサを介し接続バスB1に出力される。入力部14の他のデバイスから入力された情報は接続バスB1に出力される。接続バスB1に出力された各種入力情報は、CPU11に通知される。
出力部15は、CPU11で処理されるデータや記憶部12に記憶されるデータを出力する。出力部15は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)15a、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electroluminescence)パネル、有機ELパネル等の表示デバイスを含む。また、出力部15には、プリンタ、スピーカ等の出力デバイスが含まれる。
なお、入力部14のタッチセンサ14aは、例えば、出力部15のLCD15a等の表示デバイスに重畳させて組合せることにより、タッチパネルとして機能する。タッチセンサ14aは、例えば、LCD15a等の表示デバイス面に対する接触位置の座標を検出する。なお、以下では、例えば、タッチパネルの表示デバイスの表示領域とタッチセンサ14aの検出領域とは、ほぼ一致するとして説明する。また、LCD15a等の表示デバイス面を“タッチパネル面”とも称する。
通信部16は、例えば、電子機器10が接続するネットワーク等とのインターフェースである。ネットワークには、例えば、インターネット等の公衆ネットワーク、通信基地局を含む携帯電話網等の無線ネットワーク、LAN(Local Area Network)等が含まれる。
第1プロセッサ17および第2プロセッサ18は、低消費電力のマイコンである。低消費電力のマイコンは、例えば、動作に係るエネルギー効率を最大とするように、アクティブ時の動作電流等が相対的に少ないプロセスを用いて設計されている。低消費電力マイコンは、ROM,RAM等の内蔵するメモリを用いて動作する。
第1プロセッサ17は、電子機器10の備えるタッチパネル面への接触に係る処理を行う。タッチパネル面への接触は、第1プロセッサ17に接続するタッチセンサ14aを介して行われる。第1プロセッサ17は、内蔵メモリに格納されたプログラムに従って、タッチパネル面への接触に係る処理を行う。内蔵メモリは、第1プロセッサ17が読み取り可能な記憶媒体であり、第1プロセッサ17がプログラムやデータをキャッシュしたり、作業領域を展開したりする記憶媒体を含む。第1プロセッサ17の内蔵メモリには、例えば、ROM17aやRAM17bが含まれる。
第2プロセッサ18は、電子機器10に近接する対象物の検知に係る処理を行う。電子機器10に近接する対象物の検知に係る処理は、第2プロセッサ18に接続するIR近接センサ14bを介して行われる。また、第2プロセッサ18は、電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度の検知に係る処理を行う。電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度の検知に係る処理は、加速度センサ14cを介して行われる。第2プロセッサ18は、内蔵メモリに格納されたプログラムに従って、上述の処理を行う。内蔵メモリは、第2プロセッサ18が読み取り可能な記憶媒体であり、第2プロセッサ18がプログラムやデータをキャッシュしたり、作業領域を展開したりする記憶媒体を含む。第2プロセッサ18の内蔵メモリには、例えば、ROM18aやRAM18bが含まれる。
〔処理構成〕
次に、本実施形態の電子機器10の、タッチパネル等のセンシングを利用したレジューム機能に係る処理について説明する。本実施形態の電子機器10の、タッチパネル等のセンシングを利用したレジューム機能は、接続バスB1に相互に接続されたCPU11、第1プロセッサ17、第2プロセッサ18の処理により提供される。以下、CPU11、第1プロセッサ17、第2プロセッサの処理構成のそれぞれについて説明を行う。
(CPU処理構成)
電子機器10のCPU11は、例えば、補助記憶部13に記憶されているOS、各種プログラムや各種データを読み出して実行することで、搭載された各種アプリ機能を提供する。搭載された各種アプリ機能の提供により、電子機器10ではタッチパネル等のセンシングを利用したレジューム機能が提供される。
例えば、電子機器10のCPU11は、タッチパネルの点灯状態の表示デバイスに表示された操作オブジェクトに対する接触操作を受け付ける。CPU11は、接続バスB1に接続する第1プロセッサ17を介してタッチパネルで検出された接触操作に係る座標を受け付ける。CPU11は、接続バスB1を介して受け付けた接触操作に係る座標に基づいて、操作オブジェクトに関連付けられた処理を実行する。
例えば、電子機器10のCPU11は、接触操作に基づいて表示デバイスの画面上に表示された複数の操作オブジェクトの中から対象となる操作オブジェクトを特定する。特定された操作オブジェクトには、例えば、文字入力アプリ、ブラウザアプリといったアプリ機能が関連付けられていると想定する。CPU11は、対象となる操作オブジェクトに関連付けられた各種プログラムや各種データを読み出して実行することで、アプリ機能を提供する。
接触操作に基づいて文字入力アプリが特定された場合を想定する。文字入力アプリを提供する電子機器10のCPU11は、例えば、接触状態でタッチパネル面を移動する接触位置の座標を時系列データとして受け付ける。CPU11は、例えば、受け付けた時系列データから、タッチパネル面に手書き入力された文字の軌跡を特定する。CPU11は、例えば、特定された手書き入力された文字の軌跡をタッチパネルの表示デバイスに出力する。文字入力アプリを提供する電子機器10の表示デバイスには、例えば、手書き入力された軌跡に基づく文字“あ”等が表示される。
また、接触操作に基づいてブラウザアプリが特定された場合を想定する。ブラウザアプリを提供する電子機器10では、例えば、インターネットを介して接続された各サイトの提供する各種コンテンツがタッチパネルの表示画面に表示される。CPU11は、接触位置の座標の時系列データから、例えば、表示画面上に表示されたコンテンツに対するユーザ等の接触操作を特定する。
CPU11は、例えば、タッチパネル面に接触させた操作指等を弾くように移動させるフリック操作を検出した場合には、移動方向に応じて表示画面をスクロールさせる。電子機器10のタッチパネルに表示されたコンテンツの表示位置は、フリック操作方向に表示位置が移動する。また、CPU11は、例えば、タッチパネル面に接触させた操作指等を接触位置から離脱させるタップ操作を検出した場合には、接触位置に表示されたコンテンツの操作オブジェクトに関連付けられた操作を行う。例えば、電子機器10では、タップ操作に基づいて、タッチパネルの表示画面上に表示されたコンテンツが提供する情報の表示切替等が行われる。
電子機器10のCPU11は、例えば、表示画面上に所定の情報が表示された状態で一定期間に亘り、タッチパネル面への接触を検出しない、或いは、入力部14を介して入力操作を受け付けない場合には、点灯状態にある表示デバイスを消灯状態に移行させる。一定期間の間、タッチパネル面への接触を検出しない、或いは、入力部14を介して入力操作を受け付けない場合には、非操作状態にあると判断できるからである。電子機器10は、例えば、非操作状態のタッチパネルの表示デバイスを消灯状態に移行させることにより、非操作状態の電力消費を抑制する。
なお、一定期間は、例えば、表示情報が表示された状態で、点灯状態にある表示デバイスの消費電力を実験的に測定し、測定した消費電力に基づいて点灯状態から消灯状態への移行期間を定めることができる。また、一定期間は、例えば、電子機器10のユーザの操作入力を介して予め設定された期間としてもよい。
非操作状態の電子機器10のCPU11は、例えば、LCD15a等の表示デバイスを消灯状態に移行させると共に、タッチセンサ14aに接続する第1プロセッサ17を「接触検出モード」に切り替える。ここで、第1プロセッサ17の「接触検出モード」とは、低消費電力で消灯状態のタッチパネル面に発生した接触の有無を検出するモードである。電子機器10は、「接触検出モード」に移行した第1プロセッサ17により、消灯状態に移行したタッチパネル面に対する接触の有無を検出する。なお、CPU11は、例えば、第1プロセッサ17の「接触検出モード」への移行と共に、CPU11の電源状態を省電力モードの待機状態に移行させるとしてもよい。
「接触検出モード」に移行した第1プロセッサ17では、例えば、接触状態検出プログラムが実行される。接触状態検出プログラムの実行により、消灯状態となったタッチパネルに対する接触の有無が検出される。「接触検出モード」に移行した第1プロセッサ17は、CPU11に対し、接続バスB1を介して消灯状態の表示デバイスを点灯状態に復帰させるレジューム復帰の通知を行う。
CPU11は、例えば、第1プロセッサ17のレジューム復帰の通知を割り込み処理の入力として受け付ける。CPU11は、例えば、割り込み処理入力の受け付けを契機として、消灯状態にあるタッチパネルの表示デバイスを点灯状態に復帰させる。なお、CPU11は、例えば、表示デバイスの消灯状態への移行と共に待機状態に移行する場合には、割り込み処理入力の受け付けを契機として運用状態に復帰するとすればよい。運用状態に移行したCPU11は、消灯状態にあるタッチパネルの表示デバイスを点灯状態に復帰させればよい。
なお、電子機器10のCPU11は、表示デバイスのレジューム復帰と共に第1プロセッサ17を運用状態に復帰させる。「接触検出モード」から運用状態に復帰した第1プロセッサ17では、例えば、タッチセンサ14aの検知信号に基づいて、接触位置に係るタッチパネルの座標が算出される。第1プロセッサ17で算出された接触位置に係る座標は、接続バスB1を介して運用状態のCPU11に引き渡される。運用状態のCPU11では、例えば、接続バスB1を介して受け付けた接触位置に係る座標に基づいて、上述した各種アプリ機能が提供される。
また、非操作状態の電子機器10のCPU11は、例えば、LCD15a等の表示デバイスを消灯状態に移行させると共に、第2プロセッサ18を起動させる。図1に例示の第2プロセッサ18には、近接状態にある対象物を検知するIR近接センサ14b、及び、加速度センサ14cが接続されている。起動した第2プロセッサ18では、接続されたIR近接センサ14bの検知信号に基づく近接センサ監視プログラムが実行される。また、起動した第2プロセッサ18では、接続された加速度センサ14cの検知信号に基づく加速度センサ監視プログラムが実行される。
第2プロセッサ18では、近接センサ監視プログラムの実行により、IR近接センサ14bから取得したセンサ信号に基づいて電子機器10に近接する対象物の存在の有無を表す近接状態監視信号が生成される。第2プロセッサ18は、例えば、生成した近接状態監視信号を「接触検出モード」に移行した第1プロセッサ17に通知する。「接触検出モード」に移行した第1プロセッサ17では、第2プロセッサ18から通知された近接状態監視信号に基づいて接触状態検出プログラムの処理が行われる。
また、第2プロセッサ18では、加速度センサ監視プログラムの実行により、加速度センサ14cから取得したセンサ信号に基づいて、鉛直下方方向に対する電子機器10の相対角度を端末角度として特定する。第2プロセッサ18は、例えば、特定した端末角度を「接触検出モード」に移行した第1プロセッサ17に通知する。「接触検出モード」に移行した第1プロセッサ17では、第2プロセッサ18から通知された、近接状態監視信号、端末角度に基づいて、加速度センサを用いた接触状態検出プログラムの処理が行われる。第1プロセッサ17は、接触状態検出プログラムの実行により、CPU11に対するレジューム復帰を通知する。
レジューム復帰の通知を受けた電子機器10のCPU11は、例えば、第2プロセッサ18に対し、近接センサ監視プログラムの処理の終了を通知する。また、電子機器10のCPU11は、加速度センサプログラムの処理が実行されている場合には、第2プロセッサ18に対し、加速度センサプログラムの処理の終了を通知する。電子機器10のCPU11は、各種処理プログラムを終了した第2プロセッサ18を待機状態に移行させる。
(第1プロセッサ処理構成)
第1プロセッサ17は、例えば、ROM17a、RAM17b等に記憶されている各種プログラムや各種データを読み出して実行することで、タッチパネル面への接触に係る処理を行う。第1プロセッサ17は、例えば、CPU11からの通知に基づいて、“モード1”、“モード2”、“モード3”といった3種類の、タッチパネル面への接触に係る処理形態を提供する。
“モード1”は、例えば、電子機器10のCPU11が運用状態の際に提供される処理形態である。“モード1”の処理形態では、例えば、第1プロセッサ17は、タッチセンサ14aの検出信号に基づいて、点灯状態にあるタッチパネル面への操作指等の接触位置に係る座標を算出する。算出された接触位置に係る座標は、例えば、接続バスB1を介して運用状態のCPU11に通知される。
“モード2”は、例えば、電子機器10のCPU11がスリープ状態の際に提供される処理形態である。“モード2”の処理形態では、例えば、第1プロセッサ17は、低消費電力の待機状態となる。“モード2”の処理形態では、タッチパネル面への接触及び接触位置に係る処理は抑制される。
“モード3”は、例えば、非操作時のタッチパネルの表示デバイスが消灯状態のときに提供される処理形態である。“モード3”は、既に説明した「接触検出モード」の処理形態である。“モード3”の第1プロセッサ17では、接触状態検出プログラムが実行される。接触状態検出プログラムの実行により、本実施形態の電子機器10の備える、タッチパネルのセンシングを利用したレジューム機能が提供される。
“モード3”の第1プロセッサ17は、消灯状態にある表示デバイス面に対する接触の有無を検出する。また、“モード3”の第1プロセッサ17は、消灯状態にあるタッチパネル面への操作指等の接触位置に係る座標の算出を抑制する。このため、“モード3”の第1プロセッサ17は、“モード1”の処理形態に対して相対的に消費電力を抑制できる。“モード3”の第1プロセッサ17は、低消費電力で消灯状態にある表示デバイス面に対する接触の有無を検出することができる。
なお、第1プロセッサ17の提供する処理形態が、上述の3種類に限定されるわけではない。電子機器10が提供する性能、該電子機器10に含まれる各種デバイスの消費電力等に応じて複数の処理形態を提供することができる。以下、タッチパネル面への接触に係る処理が抑制される“モード2”を除く、“モード1”、“モード3”の処理形態についての第1プロセッサ17の処理を説明する。
・モード1
図1に例示のように、第1プロセッサ17には、タッチセンサ14aが接続される。タッチセンサ14aは、例えば、表示デバイス面(タッチパネル面)に対する接触により生じた静電容量、電圧、圧力、光、振動等の物理量の変化を検出信号として第1プロセッサ17に出力する。第1プロセッサ17は、例えば、タッチセンサ14aから出力される検出信号を10msといった所定の周期間隔でサンプリングする。サンプリングされたタッチセンサ14aの検出信号は、時系列データとして取得される。
第1プロセッサ17は、サンプリングされた検出信号に基づいて表示デバイス面に対する操作指等の接触を検出する。また、第1プロセッサ17は、接触状態を示す検出信号の時系列データの変化から、接触された操作指等の離脱を検出する。第1プロセッサ17は、タッチセンサ14aから出力される検出信号に基づいて、表示デバイス面に対する接触および離脱位置の座標を算出する。
なお、第1プロセッサ17で算出される座標は、例えば、組合せられたLCD15a等の表示デバイスの左上角部を原点とし、表示デバイスの左右方向をX軸、上下方向をY軸とした(X,Y)の2次元座標として表すことができる。第1プロセッサ17は、算出された接触位置の2次元座標を時系列データとして接続バスB1を介し、CPU11に通知する。
・モード3(接触検出モード)
“モード3”の第1プロセッサ17では、接触状態検出プログラムが実行される。接触状態検出プログラムの実行により、タッチセンサ14aから出力される検出信号に基づいて、消灯状態にある表示デバイス面に対する接触の有無が検出される。但し、消灯状態にあるタッチパネル面への操作指等の接触位置に係る座標の算出は抑制される。
また、図1に例示のように、第1プロセッサ17には、接続バスB1とは独立して第2プロセッサ18が接続される。“モード3”の第1プロセッサ17には、第2プロセッサ18で生成された近接状態監視信号および電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度としての端末角度が通知される。
第1プロセッサ17は、例えば、消灯状態にある表示デバイス面への接触を検出したときに、近接状態監視信号に基づいて近接状態にある対象物の存在の有無を検知する。第1プロセッサ17は、例えば、消灯状態にある表示デバイス面への接触を検出したときに、近接状態にある対象物の存在が検知されている場合には、レジューム復帰を抑制する。第1プロセッサ17は、例えば、近接状態にある対象物の存在が検知されている場合には、消灯状態にある表示デバイス面への接触を検出しても、CPU11へのレジューム復帰の通知は行わない。
また、第1プロセッサ17は、例えば、近接状態にある対象物の存在が検知されなくなった後に検出された接触が、近接状態の対象物の存在が検知されている状態から継続されている接触であるか否かを判定する。第1プロセッサ17は、例えば、近接状態にある対象物の存在が検知されなくなった後に検出された接触が、近接状態の対象物の存在が検知されている状態から継続されている接触である場合には、レジューム復帰を抑制する。第1プロセッサ17は、CPU11へのレジューム復帰の通知は行わない。
一方、第1プロセッサ17は、例えば、近接状態にある対象物の存在が検知されなくなった後に検出された接触が、近接状態にある対象物の存在が検知されている状態から継続されている接触でない場合には、レジューム復帰を行う。つまり、電子機器10は、一旦、近接した対象物が検知されなくなった後、再度、消灯状態の表示デバイス面に対する接触が検出された場合には、消灯状態の表示デバイスを点灯状態に復帰させる。なお、第1プロセッサ17は、例えば、接続バスB1を介してCPU11へのレジューム復帰の通知を実行する。
第1プロセッサ17のレジューム復帰の通知に基づいて、CPU11は、例えば、消灯状態にあるLCD15a等の表示デバイスを点灯状態に復帰させる。また、第1プロセッサ17からレジューム復帰の通知を受け付けたCPU11は、例えば、第1プロセッサ17に対して処理形態の切り替えを通知する。CPU11は、例えば、第1プロセッサ17に対して実行中の“モード3”の処理形態を“モード1”に移行させる切り替え通知を行う。
第1プロセッサ17は、CPU11からの“モード1”への切り替え通知に基づいて“モード3”の処理形態を“モード1”の処理形態に移行させる。“モード1”の処理形態に移行した第1プロセッサ17では、上記した、タッチパネル14aの検出信号に基づく接触位置の座標の算出が実行される。
(第2プロセッサ処理構成)
第2プロセッサ18は、例えば、ROM18a、RAM18b等に記憶されている各種プログラムや各種データを読み出して実行することで、近接状態にある対象物の検知に係る処理を行う。近接状態にある対象物の検知に係る処理は、例えば、近接センサ監視プログラムの実行により行われる。
同様にして、第2プロセッサ18は、ROM18a、RAM18b等に記憶されている各種プログラムや各種データを読み出して実行することで、鉛直下方方向に対する相対角度の特定に係る処理を行う。鉛直下方方向に対する相対角度の特定に係る処理は、例えば、加速度センサ監視プログラムの実行により行われる。
第2プロセッサ18は、例えば、CPU11からの通知に基づいて、“待機状態”、“運用状態”といった2種類の処理形態を提供する。“待機状態”は、例えば、電子機器10のCPU11がスリープ状態の際に提供される処理形態である。“待機状態”の処理形態では、例えば、第2プロセッサ18は、低消費電力の待機状態となる。“待機状態”の処理形態では、近接状態にある対象物の検知に係る処理、鉛直下方方向に対する相対角度の特定に係る処理は抑制される。
“運用状態”は、例えば、非操作時のタッチパネルの表示デバイスが消灯状態のときに提供される処理形態である。“運用状態”の処理形態では、例えば、第2プロセッサ18は、近接センサ監視プログラムを実行し、近接状態にある対象物の検知に係る処理を行う。同様にして、第2プロセッサ18は、例えば、加速度センサ監視プログラムを実行し、鉛直下方方向に対する相対角度の特定に係る処理を行う。
なお、第2プロセッサ18の提供する処理形態が、2種類に限定されるわけではない。電子機器10が提供する性能、該電子機器10に含まれる各種デバイスの消費電力等に応じて複数の処理形態を提供することができる。以下、“運用状態”の処理形態について第2プロセッサ18の処理を説明する。
・運用状態
図1に例示のように、第2プロセッサ18には、IR近接センサ14bが接続される。IR近接センサ14bは、赤外線を送出する発光素子と赤外線を受信して電気信号等に変換する受光素子とを組合せた赤外線型の近接センサである。IR近接センサ14bは、例えば、タッチパネル面と同一面に配置され、タッチパネル面に近接する対象物の存在を検知する。
赤外線型のIR近接センサ14bでは、例えば、赤外線を発光する発光素子、受光素子が一般的に用いられる。発光素子から送出された赤外線は、近接する対象物によって反射され、受光素子で受光される。IR近接センサ14bの受光素子は、例えば、近接する対象物によって反射された赤外線の強度を感知して、該感知強度に応じた電気信号を第2プロセッサ18に出力する。
なお、第2プロセッサ18に接続する近接センサが赤外線型に限定されるわけではない。例えば、静電気を利用した「静電容量型」、超音波を利用した「超音波型」、電磁波を利用した「電磁波型」の近接センサであってもよい。対象物の近接を電気信号等の変化として検知可能な近接センサであればよい。以下、IR近接センサを例として、第2プロセッサ18の処理を説明する。
第2プロセッサ18は、IR近接センサ14bから出力された電気信号に基づいて、近接する対象物との間の距離を検知する。近接する対象物との間の距離は、例えば、電気信号のレベルに応じて検知される。第2プロセッサ18は、例えば、検知された対象物との間の距離が、所定値以下であることを判定する。第2プロセッサ18は、例えば、IR近接センサ14bから出力された電気信号のレベルと閾値との比較を行い、対象物との間の距離が、所定値以下であることを判定する。
ここで、閾値は、例えば、予め対象物を電子機器10に近接させて近接状態とし、対象物との距離を実験的に計測することで求められ、予め電子機器10に保持されるようにすればよい。そして、電子機器10は、所定値に対応する、近接センサから出力される電気信号のレベルを計測し、計測されたレベルを近接状態にある対象物との距離を判定するための閾値と比較すればよい。また、所定値は、例えば、電子機器10のユーザによる操作入力を介して予め設定されるとしてもよい。所定値の一例として、3cm等のセンチメートル単位の距離が例示できる。
近接センサ監視プログラムを実行する第2プロセッサ18は、例えば、近接状態にある対象物との間の距離の判定の結果を“近接状態監視信号”として、第1プロセッサ17に出力する。“近接状態監視信号”は、例えば、接触状態検出プログラムを実行中の第1プロセッサ17に出力される。第2プロセッサ18の“近接状態監視信号”は、接続バスB1とは独立して第1プロセッサ17に出力される。
“近接状態監視信号”は、例えば、“1/0”、“H/L”といった2値の状態を表すステータス信号として表すことができる。例えば、近接センサ監視プログラムを実行する第2プロセッサ18は、近接状態にある対象物との間の距離が所定値以下である場合には、状態値“0(L)”のステータス信号を“近接状態監視信号”として出力する。同様にして、第2プロセッサ18は、近接状態にある対象物との間の距離が所定値を超える場合には、状態値“1(H)”のステータス信号を“近接状態監視信号”として出力する。
「静電容量型」、「超音波型」、「電磁波型」の近接センサであっても同様の処理が可能である。例えば、「静電容量型」の近接センサの場合には、対象物の近接により静電容量の変化が電気信号として出力される。また、例えば、「超音波型」、「電磁波型」の近接センサの場合には、対象物の近接により反射された超音波、電磁波の変化が電気信号として出力される。第2プロセッサ18は、IR近接センサ14bの場合と同様に、距離に対応して出力される電気信号のレベルと所定距離に対応する閾値との比較を行うことにより、“近接状態監視信号”を生成できる。
なお、第2プロセッサ18に接続するセンサは、近接する対象物の存在を検知可能なセンサであれば、近接センサに限定されない。例えば、電子機器10の周囲の明るさ(入射光量)をフォトダイオード、フォトトランジスタ等の受光素子で検出し、検出した明るさに応じたレベルの電気信号を出力する照度センサが例示できる。
図2に、照度センサ14dを備える電子機器10のハードウェアの構成例を例示する。電子機器10の備える照度センサ14dは、接続バスB1とは独立して第2プロセッサに接続される。
近接する対象物を検知するセンサとして照度センサ14dを用いる場合では、第2プロセッサ18は、IR近接センサ14bの場合と同様に、閾値を用いることで“近接状態監視信号”を生成できる。例えば、電子機器10のユーザは、照度センサ14dを備える電子機器10に対して、実験的に対象物を近接させ、対象物との距離と照度センサ14dから出力される電気信号のレベルとを計測する。そして、照度センサ14dを備える電子機器10の第2プロセッサ18は、所定距離に対応する照度センサ14dの電気信号の出力レベルを近接状態を判定するための閾値とすればよい。
照度センサ14dを備える第2プロセッサ18は、例えば、近接センサ監視プログラムの実行と共に照度センサ14dから出力される電気信号を取得する。第2プロセッサ18では、取得した電気信号のレベルと予め実験により特定された閾値との比較を行うことで、“近接状態監視信号”が生成される。
また、近接する対象物の存在を検知可能な他のセンサとして、例えば、MR(magnetoresistive)センサが例示できる。MRセンサでは、電子機器10の周囲の磁界の強さを磁気抵抗素子で検出し、検出した磁界の強さに応じたレベルの電気信号が出力される。図3に、MRセンサ14eを用いた場合の電子機器10のハードウェアの構成例を例示する。MRセンサ14eを備える場合でも、第2プロセッサ18は、接続バスB1とは独立してMRセンサ14eに接続する。
第2プロセッサ18は、MRセンサ14eを用いる場合であっても、閾値を用いることで“近接状態監視信号”を生成できる。但し、MRセンサ14eは、対象物との距離に応じた磁界の強さを検出するため、近接状態の検出対象となる対象物は、例えば、磁石等が配置された物体に限定される。例えば、スマートフォン等の電子機器10を保護するための、磁石等が埋め込まれた専用の保護ケースが例示できる。例えば、電子機器10は、保護ケースに収納された状態で鞄や衣類のポケットに収納されるといった使用形態が想定される。電子機器10は、保護ケースに収納されることにより、落下等の衝撃からタッチパネルの表示デバイスを保護することができる。
MRセンサ14eを用いる場合にも、IR近接センサ14b、照度センサ14dと同様にして、対象物の近接状態を判定するための閾値を求めることができる。すなわち、電子機器10のユーザは、例えば、MRセンサ14eを備える電子機器10に対して、磁石等が配置された対象物を実験的に近接させ、対象物との距離とMRセンサ14dから出力される電気信号のレベルとを計測する。そして、電子機器10の第2プロセッサ18は、所定距離に対応するMRセンサ14eの電気信号の出力レベルを近接状態を判定するための閾値とすればよい。
MRセンサ14eを備える第2プロセッサ18は、例えば、近接センサ監視プログラムの実行と共にMRセンサ14eから出力される電気信号を取得する。第2プロセッサ18では、取得した電気信号のレベルと予め実験により特定された閾値との比較を行うことで、“近接状態監視信号”が生成される。
IR近接センサ14b、照度センサ14d、MRセンサ14eの各センサの検出信号に基づいて生成された“近接状態監視信号”は、接続バスB1とは独立して第2プロセッサ18に接続する第1プロセッサ17に出力される。近接センサ監視プログラムを実行する第2プロセッサ18は、接触状態検出プログラムを実行する第1プロセッサ17に“近接状態監視信号”を出力する。
次に、第2プロセッサ18で実行される、電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度の特定に係る処理について説明する。図1から図3に例示のように、第2プロセッサ18には、加速度センサ14cが接続される。加速度センサ14cは、鉛直下方方向への重力による加速度を検出する。また、加速度センサ14cは、電子機器10のタッチパネルの左右方向をX軸、上下方向をY軸、タッチパネル面に直交する奥行き、手前方向をZ軸とする3軸方向の加速度を検出する。なお、3軸方向の加速度は、各方向への加速度と鉛直下方方向への重力加速度との合力として検出される。加速度センサ14cにより検出された加速度は、例えば、各軸方向の加速度値として第2プロセッサ18に出力される。
第2プロセッサ18は、例えば、加速度センサ14cから出力された各軸方向の加速度値に基づいて、電子機器10の鉛直下方方向を基準軸とする相対角度を算出する。電子機器10の鉛直下方方向を基準軸とする相対角度は、例えば、三角関数等を用いて算出される。なお、加速度センサ14cは、例えば、電子機器10の鉛直下方方向を基準軸とする相対角度を第2プロセッサ18に出力するとしてもよい。
加速度センサ監視プログラムを実行する第2プロセッサ18は、例えば、電子機器10の鉛直下方方向を基準軸とする相対角度を“端末角度”として、第1プロセッサ17に出力する。第2プロセッサ18からの“端末角度”は、接続バスB1とは独立して接続する第1プロセッサ17に出力される。加速度センサ監視プログラムを実行する第2プロセッサ18は、接触状態検出プログラムを実行する第1プロセッサ17に“端末角度”を出力する。
〔処理フロー〕
以下、図4、5に例示のフローチャートを参照し、本実施形態のタッチパネルのセンシングを利用した状態検出処理を説明する。図4は、近接状態にある対象物の検知に基づく状態検出処理のフローチャートの例示である。図5は、近接状態にある対象物の検知、及び、電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度に基づく状態検出処理のフローチャートの例示である。
(対象物の近接検知に基づく状態検出処理)
図4に例示の状態検出処理では、電子機器10は、例えば、消灯状態にある表示デバイス面への接触を検出した際に、近接状態にある対象物の存在が検知されている場合には、表示デバイスの消灯状態を維持する。また、電子機器10は、例えば、近接状態にある対象物の存在が検知されなくなった後に検出された接触が、近接状態にある対象物の存在を検知したときから継続されている接触である場合には、表示デバイスの消灯状態を維持する。そして、電子機器10は、例えば、対象物の近接状態の検知がなくなった後に検出された接触が対象物の近接状態から継続されている接触ではない場合には、消灯状態の表示デバイスを点灯状態に復帰させる。
図4に例示のフローチャートにおいて、状態検出処理の開始は、第1プロセッサ17に対する“モード3”への切り替えの通知のときが例示できる。電子機器10は、例えば、非操作時のLCD15a等の表示デバイスを点灯状態から消灯状態に移行する。ここで、非操作時とは、例えば、LCD15a等の表示画面上に表示情報が表示された状態で一定期間に亘り、タッチパネル面への接触を検出しない場合、或いは、入力部14を介して入力操作を受け付けない場合が例示できる。
なお、一定期間は、例えば、LCD15a等の表示デバイスに表示情報を実験的に表示させて点灯状態にある表示デバイスの消費電力量を計測し、計測した消費電力量に基づいて点灯状態から消灯状態への移行期間を定めることができる。また、一定期間は、例えば、電子機器10のユーザの操作入力を介して予め設定された期間としてもよい。
電子機器10は、例えば、LCD15a等の表示デバイスを消灯状態に移行させると共に、タッチセンサ14aに接続する第1プロセッサ17を“モード3”に切り替える。“モード3”に移行した第1プロセッサ17では、接触状態検出プログラムが実行される。接触状態検出プログラムが実行される第1プロセッサ17では、消灯状態のLCD15a等の表示デバイス面に発生した接触の有無が検出される。
電子機器10は、例えば、LCD15a等の表示デバイスを消灯状態に移行させると共に、第2プロセッサ18を起動させる。起動された第2プロセッサ18では、近接センサ監視プログラムが実行される(S1)。近接センサ監視プログラムの実行により、電子機器10に近接する対象物の存在の有無が判定される。第2プロセッサ18は、電子機器10に近接する対象物の存在の有無の判定結果を、“近接状態監視信号”として第1プロセッサ17に出力する。なお、S1の近接センサ監視プログラムの処理は、図6で詳細を説明する。
電子機器10は、例えば、消灯状態の表示デバイス面の接触状態を変数“D”に格納する(S2)。ここで、変数“D”は、例えば、消灯状態にある表示デバイス面の接触の有無が格納される変数である。例えば、“モード3”に移行した電子機器10の第1プロセッサ17では、消灯状態にあるLCD15a等の表示デバイス面の接触状態がタッチセンサ14aを介して取得される。第1プロセッサ17は、例えば、タッチセンサ14aから出力される検出信号を10msといった所定の周期間隔でサンプリングする。タッチセンサ14aの検出信号は、サンプリング周期間隔の時系列データとして取得される。
変数“D”には、時系列データとして所定の周期間隔でサンプリングされた、連続する2つの検出信号に対する接触状態が保存される。例えば、変数“D”には、最新のサンプリングで取得された検出信号に対する接触状態、及び、直前のサンプリングで取得された検出信号に対する接触状態が連続して一対となり、保存される。
例えば、変数“D”に保存される、最新のサンプリングに対する接触状態を“D[0]”、直前のサンプリングに対する接触状態を“D[1]”として表すとする。変数“D”に保持された連続する2つの接触状態は、“D[1:0]”として表すことができる。
S2の処理では、電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、最新のサンプリングで取得した検出信号に対する接触状態を、変数“D[0]”に保存する。ここで、接触状態は、例えば、“1”、“0”の2値の状態値として表すことができる。
例えば、電子機器10の第1プロセッサ17は、サンプリングされた検出信号に基づいて消灯状態のLCD15a等の表示デバイス面に対する接触を検出した場合には、変数“D[0]”に“1”との状態値を格納する。同様にして、電子機器10の第1プロセッサ17は、消灯状態のLCD15a等の表示デバイス面に対する接触が検出しない場合には、変数“D[0]”に“0”との状態値を格納する。
電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、取得した検出信号に対する接触状態をサンプリングの度に、最新の状態値が格納される変数“D[0]”に保存する。なお、最新のサンプリングで検出信号が取得されたときには、変数“D[0]”には、直前のサンプリングで取得された検出信号に対する状態値が格納されている。変数“D[0]”に格納されている直前のサンプリングに対する状態値は、例えば、最新のサンプリングに対する状態値の保存前に、変数“D[1]”にシフトされる。この結果、変数“D”には、最新のサンプリングで取得された検出信号に対する状態値と直前のサンプリングで取得された検出信号に対する状態値が連続して保持される。
なお、変数“D[1:0]”の初期値は、表示デバイス面に対する接触を検出していない状態を示す、“D[1]=0”、“D[0]=0”である。
S3の処理では、電子機器10は、例えば、電子機器10に近接する対象物の存在の有無を判定する。電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、S1の処理で起動された第2プロセッサ18から出力される近接状態監視信号を取得する。第1プロセッサ17は、例えば、取得した近接状態監視信号の状態が“H”ステータスであるか“L”ステータスであるかを判定する。
なお、電子機器10に近接する対象物の存在が検知されている場合には、例えば、近接状態監視信号は“L”ステータスとして出力される。また、電子機器10に近接する対象物の存在が検知されていない場合には、例えば、“近接状態監視信号”は“H”ステータスとして出力される。
電子機器10は、例えば、取得した近接状態監視信号の状態が“L”ステータスの場合には(S3,L)、S2の処理に移行し、S2−S3の処理を繰り返す。電子機器10では、近接する対象物の存在が検知されている場合には、近接状態の対象物の存在が検知されなくなるまで、S2−S3の処理が繰り返される。一方、電子機器10は、例えば、取得した近接状態監視信号の状態が“H”ステータスの場合には(S3,H)、S4の処理に移行する。電子機器10では、近接する対象物の存在が検知されていない場合には、S4−S11の処理が実行される。
S4の処理では、電子機器10は、例えば、S2の処理により、変数“D[0]”に保持された状態値が“1”であるか“0”であるかの判定を行う。電子機器10は、例えば、変数“D[0]”に保持された状態値が“0”である場合には(S4,0)、S2の処理に移行し、S2−S4の処理を繰り返す。電子機器10では、最新の状態値が消灯状態にある表示デバイス面への接触を検出していない場合には、S2−S4の処理が繰り返される。
一方、電子機器10は、例えば、変数“D[0]”に保持された状態値が“1”である場合には(S4,1)、S5の処理に移行する。S5の処理では、直前の状態値に基づいて接触を検出しているか否かが判定される。電子機器10では、最新の状態値が、消灯状態にある表示デバイス面への接触を検出している場合では、直前の状態値が接触を検出しているか否かが判定される。S4−S5の処理により、最新のサンプリングで検出された接触が、直前のサンプリングから継続する接触であるか否かが判定される。
S5の処理では、電子機器10は、例えば、直前の接触状態を格納する変数“D[1]”に保持された状態値が“1”であるか“0”であるかの判定を行う。S5の処理において、変数“D[1]”に保持された状態値が“1”、すなわち、消灯状態にある表示デバイス面への接触を検出している場合には、最新のサンプリングで検出された接触が、直前のサンプリングから継続する接触であると判断できる。
一方、変数“D[1]”に保持された状態値が“0”、すなわち、消灯状態にある表示デバイス面への接触を検出していない場合では、最新のサンプリングで検出された接触は、直前のサンプリングから継続する接触ではないと判断できる。
電子機器10は、例えば、変数“D[1]”に格納された状態値が“0”である場合には(S5,0)、S6の処理に移行する。すなわち、電子機器10では、最新のサンプリングで検出された接触が、直前のサンプリングから継続する接触ではない場合には、S6−S9に示すレジューム復帰の処理が行われる。
一方、電子機器10は、例えば、変数“D[1]”に格納された状態値が“1”である場合には(S5,1)、S10の処理に移行する。すなわち、電子機器10では、最新のサンプリングで検出された接触が、直前のサンプリングから継続する接触である場合には、S10−S11の消灯状態を維持する処理が行われる。
S6の処理では、電子機器10は、例えば、消灯状態のLCD15a等の表示デバイスを点灯状態に復帰させる。電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、CPU11に対して、消灯状態の表示デバイスを点灯状態に復帰させるジューム復帰の通知を行う。電子機器10のCPU11は、例えば、第1プロセッサ17からの通知に基づいて、消灯状態のLCD15a等の表示デバイスを点灯状態に移行する。
なお、CPU11の電源状態が省電力モードの待機状態(スリープ状態)に移行している場合では、CPU11は、例えば、第1プロセッサ17からの通知により、待機状態に移行した電源状態を運用状態に復帰させる。そして、運用状態に復帰したCPU11が、消灯状態にあるLCD15a等の表示デバイスを点灯状態に移行させるとしてもよい。
S7の処理では、電子機器10は、例えば、消灯状態にある表示デバイス面の接触状態を表す状態値が格納される、変数“D[1:0]”に保持された状態値を初期状態に設定する。電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、変数“D[1:0]”に保持された状態値を“D[1]=0”、“D[0]=0”といった初期値に設定する。
S8の処理では、電子機器10は、例えば、タッチセンサ14aが接続する第1プロセッサ17を“モード1”に遷移させる。電子機器10のCPU11は、例えば、接続バスB1を介し、第1プロセッサ17に対して“モード1”への遷移を通知する。第1プロセッサ17は、CPU11からの通知に基づいて、“モード3”の処理形態を“モード1”の処理形態に移行させる。なお、電子機器10の第1プロセッサ17では、例えば、“モード1”への処理形態の移行と共に、接触状態検出プログラムが終了される。
“モード1”に移行した第1プロセッサ17では、例えば、タッチセンサ14aの検出信号に基づいて、点灯状態にあるタッチパネル面への操作指等の接触位置に係る座標が算出される。算出された接触位置に係る座標は、例えば、接続バスB1を介して運用状態のCPU11に通知される。
S9の処理では、電子機器10は、例えば、S1の処理で開始された近接センサ監視プログラムを終了させる。電子機器10のCPU11は、例えば、接続バスB1を介し、第2プロセッサ18に対して近接センサ監視プログラムの終了を通知する。第2プロセッサ18は、CPU11からの通知に基づいて、実行中の近接センサ監視プログラムを終了させる。CPU11は、近接センサ監視プログラムを終了した第2プロセッサ18を待機状態に移行させる。
S10の処理では、電子機器10は、例えば、変数“D[0]”に保持された状態値が“1”であるか“0”であるかの判定を行う。電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、変数“D[0]”に保持された状態値が“1”である場合には(S10,1)、S11の処理に移行する。
S11の処理では、電子機器10は、例えば、最新のサンプリングで取得した検出信号に対する接触状態を、変数“D[0]”に保存し、S10の処理に移行する。電子機器10では、S4−S5の処理で判定された、直前のサンプリングから継続する接触が検出されなくなるまでS10−S11の処理が繰り返される。
すなわち、S10−S11の処理により、電子機器10は、近接状態にある対象物の存在が検知されなくなった後でも、表示デバイス面への接触が継続している場合には、表示デバイスの消灯状態を維持することができる。例えば、電子機器10は、タッチパネルの表示デバイス面に指等を接触させた状態で鞄等から取り出された場合であっても、表示デバイス面への接触が継続している状態では、消灯状態にある表示デバイスの点灯状態へのレジューム復帰を抑制できる。
一方、S10の処理において、電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、変数“D[0]”に保持された状態値が“0”である場合には(S10,0)、S2の処理に移行する。電子機器10では、S4−S5の処理で判定された、直前のサンプリングから継続する接触が検出されなくなった場合には、最新のサンプリングされた検出信号に基づいてS2−S11の処理が実行される。
電子機器10では、例えば、表示デバイス面に指等を接触させた状態で鞄等から取り出した後に、接触させた指等を表示デバイス面から離脱させ、新たに消灯状態の表示デバイスに指等を接触させることで、点灯状態へのレジューム復帰が可能となる。電子機器10では、ユーザの意図する接触により、消灯状態の表示デバイスを点灯状態に復帰させることが可能となる。
ここで、電子機器10で実行されるS2の処理は、表示デバイスに重畳され、物体による接触を検出する第1検出ステップの一例である。また、電子機器10の第1プロセッサ17等は、表示デバイスに重畳され物体による接触を検出する第1検出部の一例としてS2の処理を実行する。
また、電子機器10で実行されるS1の処理は、表示デバイスに対して近接状態にある物体を検出する第2検出ステップの一例である。また、電子機器10の第2プロセッサ18等は、表示デバイスに対して近接状態にある物体を検出する第2検出部の一例としてS1の処理を実行する。
また、電子機器10で実行されるS3−S5(1)、S10−S11の処理は、表示デバイスが消灯状態で第1検出部が第1の接触を検出したときに第2検出部が近接状態にある物体を検出している場合には消灯状態を維持すると共に、第2検出部が近接状態にある物体を検出していない場合に第1検出部の検出した第2の接触が第2検出部による近接状態にある物体の検出時点から継続しているものであるか否かを判定し、第2の接触が継続しているものであると判定された場合には、表示デバイスの消灯状態を維持する制御ステップの一例である。また、電子機器10の第1プロセッサ17等は、表示デバイスが消灯状態で第1検出部が第1の接触を検出したときに第2検出部が近接状態にある物体を検出している場合には消灯状態を維持すると共に、第2検出部が近接状態にある物体を検出していない場合に第1検出部の検出した第2の接触が第2検出部による近接状態にある物体の検出時点から継続しているか否かを判定し、第2の接触が継続していると判定された場合には、表示デバイスの消灯状態を維持する制御部の一例としてS3−S5(1)、S10−S11の処理を実行する。
また、電子機器10で実行されるS3−S5(0)、S6−S9の処理は、第2の接触が継続していないと判定された場合には、表示デバイスの消灯状態から復帰する制御ステップの一例である。また、電子機器10のCPU11、第1プロセッサ17、第2プロセッサ18等は、第2の接触が継続していないと判定された場合には、表示デバイスの消灯状態から復帰する制御部の一例としてS3−S5(0)、S6−S9の処理を実行する。
以上、説明したように、本実施形態の電子機器10では、例えば、表示デバイスが消灯状態となった電子機器10に近接する対象物の存在の有無を検知することができる。電子機器10は、例えば、消灯状態にある表示デバイス面への接触を検出した際に、近接状態の対象物の存在の有無を判定することができる。
判定の結果、電子機器10は、例えば、近接状態にある対象物が検知されている場合には、表示デバイスの消灯状態を維持することができる。一方、電子機器10は、近接状態にある対象物が検知されていない場合には、検出した接触について、近接状態の対象物を検知している状態から継続する接触であるか否かをさらに判定できる。
この結果、本実施形態の電子機器10は、近接状態の対象物を検知しない状態の接触が、近接状態にある対象物を検知している状態から継続する接触である場合には、表示デバイスの消灯状態を維持することができる。また、本実施形態の電子機器10は、近接状態の対象物を検知しない状態の接触が、近接状態にある対象物を検知している状態から継続する接触でない場合には、消灯状態の表示デバイスを点灯状態に復帰させることができる。
本実施形態の電子機器10は、タッチパネル面に指等を接触させた状態で鞄等の収納先から電子機器10を取り出した場合であっても、消灯状態から点灯状態に誤って復帰してしまうことを防止できる。本実施形態の電子機器10では、消灯状態から復帰した表示デバイスに表示された表示情報が第3者に閲覧される可能性を軽減できる。本実施形態の電子機器10は、タッチパネルのセンシングを用いた表示画面の消灯状態からの、ユーザの意図しない復帰を抑制する技術が提供できる。本実施形態の電子機器10では、タッチパネルのセンシングを利用したレジューム(Resume)機能の操作性が向上できる。
(対象物の近接検知および端末の相対角度に基づく状態検出処理)
次に、図5に例示のフローチャート参照し、近接状態にある対象物の検知、及び、電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度に基づく状態検出処理を説明する。なお、図5に例示のフローチャートにおいて、図4に例示のフローチャートと共通する処理には、図4と同一の符番を付与し、説明を省略する。
図5に例示の状態検出処理では、電子機器10は、例えば、図4に例示の状態検出処理に、鉛直下方方向に対する相対角度が所定の角度範囲内であることを条件として加え、消灯状態にある表示デバイスを点灯状態に復帰させる。
図5に例示のフローチャートにおいて、S12の処理では、電子機器10は、例えば、加速度センサ監視プログラムを実行する。加速度センサ監視プログラムは、第2プロセッサ18で実行される。加速度センサ監視プログラムの実行により、電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度が算出される。第2プロセッサ18は、算出された電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度を、“端末角度B”として第1プロセッサ17に出力する。なお、S12の加速度センサ監視プログラムの処理は、図7で詳細を説明する。
なお、電子機器10では、加速度センサ監視プログラムは、消灯状態の表示デバイスを点灯状態に復帰させたCPU11からの通知により終了する(S13)。S13の処理では、電子機器10のCPU11は、例えば、接続バスB1を介し、第2プロセッサ18に対して加速度センサ監視プログラムの終了を通知する。第2プロセッサ18は、CPU11からの通知に基づいて、実行中の加速度センサ監視プログラムを終了させる。CPU11は、加速度センサ監視プログラムを終了した第2プロセッサ18を待機状態に移行させる。
図5に例示の状態検出処理では、電子機器10は、例えば、最新のサンプリングで検出された接触が、直前のサンプリングから継続する接触である場合には、S10−S11,S14−S21の処理を実行する。なお、最新のサンプリングで検出された接触が、直前のサンプリングから継続する接触であるか否かの判定は、S4−S5の処理により行われる。また、S10−S11の処理は、S14−S21の処理の実行後に行われる。
図5に例示のフローチャートの、S5の処理において、電子機器10は、例えば、変数“D[1]”に格納された状態値が“1”である場合には(S5,1)、S14の処理に移行する。電子機器10では、最新のサンプリングで検出された接触が、直前のサンプリングから継続する接触である場合には、S14−S21,S10−S11の処理が実行される。
S14の処理では、電子機器10は、例えば、鉛直下方方向に対する電子機器10の相対角度を判定するためのタイマープログラムを開始する。タイマープログラムにより、電子機器10の第1プロセッサ17では、最新のサンプリングで検出された接触が、直前のサンプリングから継続する接触であると判定されたときからの経過時間Tが計測される。電子機器10では、計測された経過時間Tに基づいて、所定期間内での電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度が判定される。
ここで、所定期間とは、例えば、鞄等から取り出された電子機器10が使用状態にあると推定されるまでの期間である。所定期間は、例えば、電子機器10を鞄等に収納し、収納された電子機器10を取り出して使用状態となるまでの期間を実験的に計測することで設定することができる。また、所定期間は、例えば、電子機器10のユーザの操作入力により、予め設定されるとしてもよい。図5に例示の状態検出処理では、所定期間の一例として“5000ms”といったms単位の期間を例示する。なお、S14のタイマープログラムの処理は、図8で詳細を説明する。
S15の処理では、電子機器10は、例えば、鉛直下方方向を基準軸とした電子機器10の相対角度が所定の角度範囲であることを判定する。ここで、所定の角度範囲とは、例えば、タッチパネルを有する電子機器10が使用状態にあると推定される鉛直下方方向に対する相対角度である。所定の角度範囲は、例えば、使用状態の電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度を実験的に計測し、計測した相対角度に基づいて設定することができる。また、所定の角度範囲は、例えば、電子機器10のユーザの操作入力により、予め設定されるとしてもよい。図5に例示の状態検出処理では、所定の角度範囲の一例として“0度<相対角度<+50度”の角度範囲を例示する。
S15の処理において、電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、S12の処理で加速度センサ監視プログラムが開始された第2プロセッサ18の出力する端末角度Bを取得する。第1プロセッサ17は、取得した端末角度Bが“0度<端末角度B<+50度”の角度範囲であるか否かを判定する。
電子機器10は、例えば、取得した端末角度Bが“0度<端末角度B<+50度”の角度範囲である場合には(S15,YES)、S16の処理に移行する。S16の処理では、電子機器10の第1プロセッサ17は、S14の処理で開始したタイマープログラムを終了し、経過時間Tの計測を終了する。電子機器10は、S16の処理の終了後、S6の処理に移行する。S6の処理では、電子機器10は、例えば、消灯状態にあるLCD15a等の表示デバイスを点灯状態に復帰させる。
一方、電子機器10は、例えば、取得した端末角度Bが“0度<端末角度B<+50度”の角度範囲にない場合には(S15,NO)、S17の処理に移行する。S17の処理では、電子機器10は、例えば、変数“D[0]”に保持された状態値が“1”であるか“0”であるかの判定を行う。
電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、変数“D[0]”に保持された状態値が“0”である場合には(S17,0)、S21の処理に移行する。S21の処理では、電子機器10の第1プロセッサ17は、S14の処理で開始したタイマープログラムを終了し、経過時間Tの計測を終了する。電子機器10は、S21の処理の終了後、S2の処理に移行する。
電子機器10では、S14の処理で開始されたタイマープログラムによる経過時間Tの計測中に直前のサンプリングから継続する接触が検出されなくなった場合には、最新のサンプリングされた検出信号に基づいてS2−S21の処理が実行される。
一方、電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、変数“D[0]”に保持された状態値が“1”である場合には(S17,1)、S18の処理に移行する。S18の処理では、電子機器10は、例えば、最新のサンプリングで取得した検出信号に対する接触状態を、変数“D[0]”に保存し、S19の処理に移行する。
S19の処理では、電子機器10は、例えば、S14の処理で開始したタイマープログラムで計測された経過時間Tが、所定期間である5000ms未満であるか否かを判定する。電子機器10の第1プロセッサ17は、例えば、タイマープログラムで計測された経過時間Tを取得し、取得された経過時間Tが、5000ms未満であるか否かを判定する。
電子機器10は、例えば、取得した経過時間Tが5000ms未満である場合には(S19,YES)、S15の処理に移行し、S15−S19の処理を繰り返す。一方、電子機器10は、例えば、取得した経過時間Tが5000ms未満でない場合には(S19,NO)、S20の処理に移行し、タイマープログラムを終了する。電子機器10の第1プロセッサ17は、計測された経過時間Tが所定期間以上の場合には、タイマープログラムを終了する。電子機器10では、例えば、所定期間内に、使用状態にあると推定される角度範囲の相対角度が検知されない場合には、S20のタイマープログラムの終了処理後に、S10−S11の処理が実行される。
ここで、電子機器10で実行されるS12の処理は、表示デバイスの表示面の鉛直下方方向に対する相対角度をさらに特定する第2検出ステップの一例である。また、電子機器10の第2プロセッサ18等は、表示デバイスの表示面の鉛直下方方向に対する相対角度をさらに特定する第2検出部の一例としてS12の処理を実行する。
また、電子機器10で実行されるS3−S5(1)、S6−S9、S14−S21の処理は、第2の接触が継続していると判定された場合であっても、第2検出部で特定された相対角度が使用状態にあると推定される所定の角度範囲である場合には、表示デバイスの消灯状態から復帰する制御ステップの一例である。また、電子機器10のCPU11、第1プロセッサ17、第2プロセッサ18等は、第2の接触が継続していると判定された場合であっても、第2検出部で特定された相対角度が使用状態にあると推定される所定の角度範囲である場合には、表示デバイスの消灯状態から復帰する制御部の一例として、S3−S5(1)、S6−S9、S14−S21の処理を実行する。
以上、説明したように、電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度(端末角度)を検知する電子機器10では、図4に例示の状態検出処理に加え、検知された相対角度に基づいてS12−S21の処理を実行する。
S12−S21の処理では、電子機器10は、加速度センサ監視プログラムの処理により、例えば、電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度を端末角度として検知することができる。また、電子機器10は、タイマープログラムの処理により、近接状態の対象物が検知されている状態で検出された接触が継続している判定されたときからの経過時間を計測することができる。
S12−S21の処理では、電子機器10は、経過時間が所定期間を過ぎるまでの間に検知された端末角度について、使用状態にあると推定される角度範囲にあるか否かを判定できる。電子機器10は、例えば、検知された端末角度が使用状態にあると推定される角度範囲にある場合には、消灯状態にある表示デバイスを点灯状態に復帰することができる。この結果、電子機器10は、近接状態の対象物が検知されている状態で検出された接触が、近接状態の対象物を検知しない状態において継続している場合であっても、検知された端末角度に基づいてレジューム復帰を行うことが可能となる。本実施形態の電子機器10では、タッチパネルのセンシングを利用したレジューム機能の操作性が向上できる。
(近接状態監視プログラム)
次に、図6に例示のフローチャートを参照し、図4、5に例示のS1の、近接状態にある対象物の存在の有無を検知する近接状態監視プログラムの処理を説明する。近接状態監視プログラムは、IR近接センサ14bが接続される第2プロセッサ18で実行される。
図6に例示のフローチャートにおいて、S31の処理では、第2プロセッサ18は、例えば、IR近接センサ14bから出力される電気信号を取得する。電子機器10に対して近接状態にある対象物は、IR近接センサ14bの電気信号のレベルに基づいて検知される。
S31の処理では、第2プロセッサ18は、取得した電気信号のレベルが所定の閾値以上であるか否かを判定する。ここで、所定の閾値とは、近接状態にある対象物との相対距離を判定するための閾値である。IR近接センサ14bから取得した電気信号のレベルが閾値以上の場合には、近接状態にある対象物が存在すると判定できる。一方、IR近接センサ14bから取得した電気信号のレベルが閾値未満の場合には、近接状態にある対象物は存在しないと判定できる。
なお、所定の閾値は、例えば、予め対象物を電子機器10に近接させて近接状態とし、対象物との距離と該距離に対応するIR近接センサ14bから出力される電気信号のレベルとを計測することで実験的に求めることができる。所定の閾値は、近接する対象物を判定するための距離に応じて設定できる。また、所定の閾値は、例えば、電子機器10のユーザの操作入力により、予め設定されるとしてもよい。
第2プロセッサ18は、例えば、取得した電気信号のレベルが所定の閾値以上の場合には(S31,NERA)、S33の処理に移行する。一方、第2プロセッサ18は、例えば、取得した電気信号のレベルが所定の閾値未満の場合には(S31,FAR)、S32の処理に移行する。S32、S33の処理では、近接状態の対象物に存在を表す近接状態監視信号のステータス値が設定される。なお、近接状態監視信号は、接触状態検出プログラムを実行中の第1プロセッサ17に出力される。
S32の処理では、第2プロセッサ18は、例えば、近接状態監視信号のステータス値を“H”に設定する。また、S33の処理では、第2プロセッサ18は、例えば、近接状態監視信号のステータス値を“L”に設定する。S32−S33の処理後、第2プロセッサ18は、S34の処理に移行する。
S34の処理では、第2プロセッサ18は、例えば、近接センサ監視プログラムの終了指示の有無を判定する。近接センサ監視プログラムの終了の指示は、例えば、図4、5等に例示のフローチャートのS9の処理により行われる。
第2プロセッサ18は、例えば、近接センサ監視プログラムの終了指示が無い場合には(S34,NO)、S31の処理に移行し、S31−S34の処理を繰り返す。第2プロセッサ18では、近接センサ監視プログラムの終了指示が通知されるまで、S31−S34の処理が繰り返される。
一方、第2プロセッサ18は、例えば、近接センサ監視プログラムの終了指示がある場合には(S34,YES)、S35の処理に移行する。S35の処理では、第2プロセッサ18は、接続するIR近接センサ14bの動作を終了する。第2プロセッサ18は、S35の処理後、実行中の近接センサ監視プログラムを終了する。
なお、図2に例示のように、近接する対象物を検知するセンサとして照度センサ14dを用いる場合では、第2プロセッサ18は、S31の処理において、照度センサ14dから出力される電気信号のレベルを取得するとすればよい。そして、第2プロセッサ18は、照度センサ14dの出力レベルに対応する距離判定の閾値を用いて、近接状態の対象物の存在を判定するとすればよい。S32−S33の処理では、第2プロセッサ18は、照度センサ14dから出力される電気信号のレベルに基づいて、近接状態監視信号のステータス値を設定できる。
なお、近接センサ監視プログラムの終了の指示がある場合には、例えば、第2プロセッサ18は、S35の処理で、接続された照度センサ14cの動作を終了するとすればよい。図2に例示の電子機器10では、照度センサ14dの出力信号に基づいて、近接状態監視信号を生成することが可能となる。
また、図3に例示のように、近接する対象物を検知するセンサとしてMRセンサ14eを用いる場合では、第2プロセッサ18は、S31の処理において、MRセンサ14eから出力される電気信号のレベルを取得するとすればよい。但し、MRセンサ14eは、対象物との距離に応じた磁界の強さを検出するため、近接状態の検出対象となる対象物は、例えば、磁石等が配置された専用の保護ケース等に限定される。
そして、第2プロセッサ18は、MRセンサ14eの出力レベルに対応する距離判定の閾値を用いて、近接状態の対象物の存在を判定するとすればよい。S32−S33の処理では、第2プロセッサ18は、MRセンサ14eから出力される電気信号のレベルに基づいて、近接状態監視信号のステータス値を設定できる。
また、第2プロセッサ18は、近接センサ監視プログラムの終了の指示がある場合には、S35の処理で、接続されたMRセンサ14eの動作を終了するとすればよい。図3に例示の電子機器10では、MRセンサ14eの出力信号に基づいて、近接状態監視信号を生成することが可能となる。
(加速度センサ監視プログラム)
次に、図7に例示のフローチャートを参照し、図5に例示のS12の、電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度を特定する加速度センサ監視プログラムの処理を説明する。加速度センサ監視プログラムは、加速度センサ14cが接続される第2プロセッサ18で実行される。
図7に例示のフローチャートにおいて、S41の処理では、第2プロセッサ18は、例えば、加速度センサ14cから出力されるX軸、Y軸、Z軸方向の加速度を取得する。加速度センサ14cは、例えば、電子機器10のタッチパネルの左右方向をX軸、上下方向をY軸、タッチパネル面に直交する奥行き、手前方向をZ軸とする3軸方向の加速度を検出する。3軸方向の加速度は、各方向への加速度と鉛直下方方向への重力加速度との合力として検出される。
S41の処理では、第2プロセッサ18は、例えば、加速度センサ14cから出力された各軸方向の加速度値に基づいて、電子機器10の鉛直下方方向を基準軸とする相対角度を算出する。電子機器10の鉛直下方方向を基準軸とする相対角度は、例えば、三角関数等を用いて算出される。なお、加速度センサ14cは、例えば、電子機器10の鉛直下方方向を基準軸とする相対角度を第2プロセッサ18に出力するとしてもよい。
S42の処理では、第2プロセッサ18は、例えば、鉛直下方方向に対する相対角度を端末角度Bに保存する。端末角度Bに保存された相対角度は、図5に例示の接触状態検出プログラムを実行中の第1プロセッサ17に出力される。第1プロセッサ17では、例えば、図5のS15の処理により、第2プロセッサ18から出力された端末角度Bが取得される。第1プロセッサ17では、取得した端末角度Bに基づいて、電子機器10の状態が使用状態にあると推定される角度範囲にあるか否かが判定される。
S43の処理では、第2プロセッサ18は、例えば、加速度センサ監視プログラムの終了指示の有無を判定する。加速度センサ監視プログラムの終了の指示は、例えば、図5に例示のフローチャートのS13の処理により行われる。第2プロセッサ18は、例えば、加速度センサ監視プログラムの終了指示が無い場合には(S43,NO)、S41の処理に移行する。第2プロセッサ18では、加速度センサ監視プログラムの終了指示が通知されるまで、S41−S43の処理が繰り返される。
一方、第2プロセッサ18は、例えば、加速度センサ監視プログラムの終了指示がある場合には(S43,YES)、S44の処理に移行する。S44の処理では、第2プロセッサ18は、接続する加速度センサ14cの動作を終了する。第2プロセッサ18は、S44の処理後、実行中の加速度センサ監視プログラムを終了する。
(タイマープログラム)
次に、図8に例示のフローチャートを参照し、図5に例示のS14のタイマープログラムの処理を説明する。タイマープログラムは、“モード3”の処理形態の第1プロセッサ17で実行される。タイマープログラムに実行により、近接状態にある対象物の存在が検知されなくなった後の接触が、近接状態の対象物を検知している状態で検出された接触の継続であると判定されたときからの経過時間が計測される。
図7に例示のフローチャートにおいて、S51の処理では、第1プロセッサ17は、例えば、実行中の接触状態検出プログラムからの、タイマープログラムの開始指示の有無を判定する。図5に例示のフローチャートにおいて、S14の処理が、タイマープログラムの開始指示となる。
第1プロセッサ17は、例えば、タイマープログラムの開始指示がある場合には(S51,YES)、S52の処理に移行する。一方、第1プロセッサ17は、例えば、タイマープログラムの開始指示がない場合には(S51,NO)、タイマープログラムの開始指示があるまで待機する。なお、第1プロセッサ17では、S51の“YES”判定を契機として経過時間Tの計測が開始される。
S52の処理では、第1プロセッサ17は、例えば、経過時間Tを計測するための単位時間が経過するまで待機する。なお、経過時間Tを計測するための単位時間の設定は、例えば、電子機器10に含まれる各種デバイスの性能等に応じて設定される。例えば、単位時間として、ms単位、10ms単位等が例示できる。図8の例は、時間計測のための単位時間として“1ms”を設定した場合の一例である。第1プロセッサ17は、単位時間の経過後にS53の処理に移行する。
S53の処理では、第1プロセッサ17は、単位時間に基づいて経過時間Tをインクリメントする。インクリメント後の経過時間Tは、インクリメント前の経過時間に単位時間を足し合わせた、“T=T+1ms”に更新される。
S53の処理後、第1プロセッサ17は、S54の処理に移行する。S54の処理では、第1プロセッサ17は、例えば、実行中の接触状態検出プログラムからの、タイマープログラムの終了指示の有無を判定する。図5に例示のフローチャートにおいて、S16、S20、S21の処理が、タイマープログラムの終了指示となる。
例えば、図5のフローチャートにおいて、S15の判定により、電子機器10の鉛直下方方向に対する相対角度が、使用状態と推定される角度範囲に含まれる場合には、タイマープログラムの終了指示が行われる。また、例えば、同図のS17の判定により、近接状態の対象物を検知している状態において検出された接触の継続であると判定された接触が検出されなくなった場合には、タイマープログラムの終了指示が行われる。また、例えば、同図のS19の判定により、経過時間Tが所定期間を超える場合には、タイマープログラムの終了指示が行われる。
図8に例示のフローチャートに戻り、S54の処理において、第1プロセッサ17は、例えば、タイマープログラムの終了指示が無い場合には(S54,NO)、S52の処理に移行する。第1プロセッサ17では、タイマープログラムの終了指示が通知されるまで、S52−S54の処理が繰り返される。一方、第1プロセッサ17は、例えば、タイマープログラムの終了指示がある場合には(S54,YES)、タイマープログラムを終了する。
《コンピュータが読み取り可能な記録媒体》
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
10 電子機器
11 CPU
12 主記憶部
13 補助記憶部
14 入力部
14a タッチセンサ
14b IR近接センサ
14c 加速度センサ
14d 照度センサ
14e MRセンサ
15 出力部
15a LCD
16 通信部
17 第1プロセッサ
18 第2プロセッサ

Claims (4)

  1. 表示デバイスと、
    前記表示デバイスに重畳され、物体による接触を検出する第1検出部と、
    前記表示デバイスに対して近接状態にある物体を検出する第2検出部と、
    前記表示デバイスが消灯状態で前記第1検出部が第1の接触を検出したときに前記第2検出部が近接状態にある物体を検出している場合には前記消灯状態を維持すると共に、前記第2検出部が近接状態にある物体を検出していない場合に前記第1検出部の検出した第2の接触が前記第2検出部による前記近接状態にある前記物体の検出時点から継続しているか否かを判定し、前記第2の接触が前記継続していると判定された場合には、前記表示デバイスの消灯状態を維持する制御部と、
    を備える電子機器。
  2. 前記制御部は、前記第2の接触が前記継続していないと判定された場合には、前記表示デバイスの消灯状態から復帰する、請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記第2検出部は、前記表示デバイスの表示面の鉛直下方方向に対する相対角度をさらに特定し、
    前記制御部は、前記第2の接触が前記継続していると判定された場合であっても、前記第2検出部で特定された前記相対角度が使用状態にあると推定される所定の角度範囲である場合には、前記表示デバイスの消灯状態から復帰する、請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 表示デバイスと、前記表示デバイスに重畳され、物体による接触を検出する第1検出部と、前記表示デバイスに対して近接状態にある物体を検出する第2検出部と、を有するコンピュータに、
    前記表示デバイスが消灯状態で前記前記第1検出部が第1の接触を検出したときに前記第2検出部が近接状態にある物体を検出している場合には前記消灯状態を維持すると共に、前記第2検出部が近接状態にある物体を検出していない場合に前記第1検出部の検出した第2の接触が前記第2検出部による前記近接状態にある前記物体の検出時点から継続しているか否かを判定し、前記第2の接触が前記継続していると判定された場合には、前記表示デバイスの消灯状態を維持する制御ステップと、
    を実行させるための表示制御プログラム。
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