JP5280989B2 - 携帯端末及び制御プログラム - Google Patents
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Description
≪実施の形態1≫
<外観>
図1は、実施の形態1に係る携帯電話機100の閉じられた状態の外観を示す斜視図であり、図2は、実施の形態1に係る携帯電話機100の開かれた状態の外観を示す斜視図であり、図3は、実施の形態1に係る携帯電話機100の閉じられた状態の外観を示す正面図である。
図1では、図示を省略しているが、図3に示すように、携帯電話機100は、閉じられた状態で外部に露出する筐体2の表面に、サブLCD101と、タッチパッド102を備える。
また、同図に示すキーの種類及びキーの並び順は一例であり、適宜変更することができる。
また、以下の説明では、ユーザが指等をタッチパッド102に接触させ、タッチパッド102上のキーを選択することを、キーを押すともいう。
図4は、携帯電話機100の主要部の機能構成を示すブロック図である。
携帯電話機100は、同図に示すように、サブLCD101、タッチパッド102、計時部104、スピーカ105、マイク106、バイブレータ107、通信部108、制御部110、及びアプリケーション実行部120を備える。
ここで、サブLCD101は、制御部110からの指示を受けて文字等の画像を表示する機能を有する。
計時部104は、タイマやカウンタにより実現され、制御部110の指示に従って、計時を開始し、点灯時間(例えば、10s)を経過したときに制御部110に通知する機能を有する。
通信部108は、アンテナを介して基地局との間で電波の送受信を行う回路であり、受信信号を復調し制御部110へ伝達する機能、及び制御部110から伝達された信号を変調し送信する機能を有する。
算出部111は、非調整状態と調整状態との2つの状態を切替部112からの指示に応じて切り替えて動作し、非調整状態では、接触されているキー毎に、そのキーの座標範囲における接触面積の増減に応じて0〜1024の範囲で増減する値を算出し、その値をそのまま上記キー接触値とし、調整状態では、接触されているキー毎に、そのキーの座標範囲における接触面積の増減に応じて0〜1024の範囲で増減する値の、上記単位時間(この例では25ms)前のキー接触値に対する変化量が既定値(以下では、「30」とする)以内となるように調整した値を上記キー接触値とする。
なお、接触されているキーの座標範囲における接触面積の増減に応じて0〜1024の範囲で増減する値としては、例えば、そのキーの座標範囲内の静電容量を表すための値の総和を0〜1024の範囲の値を取るようにスケール変換した値を用いることができる。
切替部112は、算出部111の状態及び算出部111により算出されたキー接触値に基づいて、算出部111の状態を切り替えさせる機能を有する。
切替部112は、調整状態である算出部111により算出されたキー接触値のいずれかがキー押し検出閾値を超えた場合に、算出部111の状態を非調整状態に切り替えさせ、非調整状態である算出部111により算出されたキー接触値の全てがリリース検出閾値未満になった場合に、算出部111の状態を調整状態に切り替えさせる。
なお、切替部112が算出部111の状態を切り替えるタイミングについては、後に詳細に説明する(図5参照)。
キー決定部113は、算出部111により算出されたキー接触値が多重押し検出閾値(例えば、「580」であるものとする)以上であるキーが既定数以上存在する(以下、「多重押し」という)場合、及び多重押し検出閾値以上である各キーの間の位置にリリース検出閾値(580)以下のキーが存在する場合を除き、キー押し検出閾値(632)以上の最大値のキーを原則として対象キーと決定する。
ライト制御部115は、算出部111により算出されたキー接触値に基づいて、バックライト103の点灯及び消灯を制御する機能を有する。バックライト103の点灯及び消灯をどのように制御するかについては後述する(図6参照)。
表示制御部117は、アプリケーション実行部120からの指示に従って、サブLCD101に画像等を表示させる機能を有する。
<キー接触値>
ユーザの指等により接触されたキーについてのキー接触値が、算出部111の状態に応じてどのように変化するかを、図5を用いて説明する。
同図に示すように、横軸は時刻を、縦軸は、ユーザの指等により接触されたある1つのキーについてのキー接触値を示しているが、キー接触値が0〜511までの範囲については図示を省略している。また、GNDは、ユーザの指等がキーに接触しているか否かを判定するために用いられる閾値(一例として、「512」)を表している。
時刻T1は、ユーザの指等により、あるキーへの接触が開始されたタイミングを示している。
キー接触値がキー押し検出閾値以上になったときに、切替部112は、算出部111を非調整状態に切り替えさせるため、時刻T2において、切替部112は、算出部111を非調整状態に切り替えさせる。その結果、キー接触値は、調整された値ではなくなるため、時刻T2〜T3において、キー接触値は一気に増加し、以降、時刻T5まで、キー接触値は、そのキーについての接触面積の増減に応じて変化する。
算出部111は、非調整状態であるため、時刻T4〜時刻T5において、キー接触値は一気に減少する。
時刻T5は、キー接触値が、リリース検出閾値以下となったタイミングを示している。
以下、この算出部111の状態の切り替えによる効果について、より詳しく説明する。
キー接触値は、上述のように、タッチパッド102から出力される静電容量を表すための値に基づいて算出部111により算出されるが、この静電容量を表すための値は、通話や一般的な携帯電話機が備えるカメラの撮影等によるノイズの影響によっても変動するものである。
しかしながら、キーへの接触が開始された時刻T1から、キー接触値がキー押し検出閾値に達する時刻T2までは、算出部111は調整状態で動作するので、キーにおける接触面積の増減に応じて増減する値の単位時間内の変化が既定値(30)以内になるように調整した値がキー接触値とされるので、ノイズの影響によりキー接触値が一気にキー押し検出閾値を越えるようなことは生じ得ず、上述のような誤動作の発生を適切に防ぐことができる。
<動作>
<制御処理>
次に、上記構成を備える携帯電話機100の動作について、図6を用いて説明する。
同図おいて点線で示す間欠動作状態、及び通常動作状態は、携帯電話機100が備えるプロセッサの状態を示しており、間欠動作状態とは、フレーム時間(この例では、100ms)毎に、フレーム時間よりも短い所定時間(例えば、10ms)だけ、プロセッサが動作する省電力の状態をいい、通常動作状態とは、常時プロセッサが動作する状態をいう。
なお、例えば、クロック発生器(不図示)からプロセッサへのクロック信号を停止させることで、スリープ状態を実現でき、クロック信号を、タイマ(不図示)により、フレーム時間毎に上記所定時間だけ供給するように制御することで、間欠動作状態を実現でき、クロック信号を、常時、プロセッサへ供給することで、通常動作状態を実現できる。
プロセッサの状態が、スリープ状態から間欠動作状態へと遷移すると、制御部110のライト制御部115は、算出部111が算出した最新の各キー接触値に基づいて、割込検出閾値以上であるキーが存在するか否かをフレーム時間(この例では100ms)毎に判定し(ステップS1)、所定回(例えば、2回)の判定において、割込検出閾値以上であるキーが存在しない場合には(ステップS1:NO)、特に何もすることなく制御処理を終了し、プロセッサの状態は再びスリープ状態へと遷移する。
割込検出閾値以上であるキーが存在する場合には(ステップS1:YES)、ライト制御部115は、そのキーのうち、キー押し検出閾値(この例では「632」)以上のキーがあるか否かを判定し(ステップS2)、キー押し検出閾値以上のキーがない場合には(ステップS2:NO)、リリース検出閾値以上のキーがないか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS5において、いずれかの隣接するキーのキー接触値がリリース検出閾値以下である場合には(ステップS5:YES)、後述するステップS12に進む。
次に、制御部110は、後述するキー押し判定処理(図7参照)を行い(ステップS9)、ライト制御部115は、点灯時間を経過したか否かを判定する(ステップS10)。具体的には、ライト制御部115は、計時部104から点灯時間を経過した旨の通知がなされた場合には、肯定的な判定(ステップS10:YES)を行うことになる。
続いて、ライト制御部115は、算出部111が算出した最新の各キー接触値に基づいて、リリース検出閾値以上であるキーが存在しないか否かを判定し(ステップS12)、リリース検出閾値以上であるキーが存在する間(ステップS12:NO)、フレーム時間(この例では100ms)毎に、ステップS12の判定処理を行い、リリース検出閾値以上であるキーが存在しない場合(ステップS12:YES)、制御処理を終了し、プロセッサの状態は、スリープモードへと遷移する。
<キー押し判定処理>
続いて、ステップS9のキー押し判定処理について説明する。
同図に示すように、キー決定部113は、算出部111が算出した最新の各キー接触値に基づいて、多重押し検出閾値以上であるキーの数がいくつあるかを判定し(ステップS21)、該当のキーの数が0である場合には(ステップS21:0)、キー決定部113は、特に処理を行うことなくキー押し判定処理を終了する。
なお、ステップS22で、算出部111の状態を、非調整状態へと切り替えさせるのは、算出部111の状態が調整状態である場合において、多重押しが検出されたときに、タッチパッド102からの接触が離された後、全てのキーのキー接触値がキー押し検出閾値未満となって、次の対象キーの決定をなるべく早く行えるようにするためである。
また、ステップS21において、該当のキーの数が1つ〜4つである場合には(ステップS21:1以上5未満)、キー決定部113は、上述のステップS5と同様に、その該当のキーに含まれる2つのキーの組合せそれぞれについて、その組合せに係る2つのキーそれぞれと隣接するキーのキー接触値がリリース検出閾値以下であるか否かを判定する(ステップS23)。多重押し検出閾値以上の2つのキーそれぞれに隣接する1つのキーがリリース検出閾値以下であるような場合には、ユーザの指等による通常の操作ではないと考えられるため、対応処理が実行されること(誤動作)を防ぐ必要があるためである。
対象キーが決定済でない場合には(ステップS25:NO)、キー決定部113は、キー接触値が最大であるキーを対象キーと決定する(ステップS26)。なお、最大のキー接触値に係るキーが複数ある場合には、予めキーに定められている優先順位に従って対象キーを決定するが、この例では、より左上に配置されているキーを優先するものとする。例えば、最大のキー接触値に係るキーが1キーと2キーと4キーである場合には、1キーを対象キーと決定する。
ここで、キー押しイベントとは、キーが押されたことを示すイベントであり、押されたキーとして対象キーの識別情報を含むものである。
該当のキーの数が1つ以上である場合には(ステップS30:1以上)、フレーム時間(この例では、100ms)毎に、ステップS31の判定を行い、該当のキーの数が0である場合には(ステップS31:0)、キー決定部113は、対象キーの決定を解除し(ステップS32)、切替部112は、算出部111の状態を、非調整状態から調整状態へと切り替えさせる(ステップS33)。
<具体例による動作の説明>
本願において、特に重要なバックライト103の点灯及び消灯の制御に係る携帯電話機100の動作を、具体例を用いて説明する。
なお、同図(a)、(c)に示すタッチパッド102における斜線は、バックライト103が消灯し、タッチパッド102に配置された各種キーを示すマークが視認できない状態であることを示している。
まず、図8(a)に示すように、バックライト103が消灯した状態であるタッチパッド102にユーザが指を接触させた場合の携帯電話機100の動作例を、図6及び図7のフローチャートに即して説明する。
以下の説明では、ユーザが1本の指をタッチパッド102に接触させる以外に、他の接触は生じなかったものとし、また、以下の説明を開始する時点で、プロセッサの状態はスリープ状態であったものとして説明する。
ユーザの指が接触したキーのキー接触値が割込検出閾値以上になると(ステップS1:YES)、キー決定部113は、キー押し検出閾値以上のキーがあるか否かを判定し(ステップS2)、ユーザの指が接触したキーのキー接触値がキー押し検出閾値以上になると(ステップS2:YES)、キー接触値が多重押し検出閾値以上であるキーの数が5つ以上あるか否かの判定(ステップS4)と、キー接触値が多重押し検出閾値以上であるキーに含まれる2つのキーの組合せそれぞれについて、その組合せに係る2つのキーそれぞれと隣接するキーのキー接触値がリリース検出閾値以下であるかの判定(ステップS5)を、この例では、フレーム時間毎に6回行う。ユーザが1本の指をタッチパッド102に接触させた場合、ステップS4及びS5のいずれにおいても肯定的な判定がなされないので(ステップS6:NO)、プロセッサの状態は、間欠動作状態から通常動作状態へと遷移し、ライト制御部115は、バックライト103を点灯させ(ステップS7)、計時部104に点灯時間の計時を開始させ(ステップS8)、キー押し判定処理(ステップS9)へ進む。
図8(b)の状態で、例えば、ユーザが9キーに指を接触させ、9キーが対象キーとして決定されて(図7のステップS26)、この9キーに割り当てられた処理(対応処理)が実行(ステップS30)された場合、キー決定部113は、一旦リセットした上で、計時部104に点灯時間の計時を開始させ(ステップS34)、キー押し判定処理を終了する。
例えば、ユーザが全くキー操作を行わない場合、キー接触値が多重押し検出閾値以上のキーの数は「0」なので(図7のステップS21:0)、キー決定部113は、特に何もせずキー押し判定処理を終了し、点灯時間を経過するまで、ステップS9のキー押し判定処理を繰り返し実行し、点灯時間を経過すると(ステップS10:YES)、ライト制御部115は、バックライト103を消灯させる(ステップS11)。この結果、タッチパッド102は、図8(a)に示すように、バックライト103が消灯した状態になる。
<ユーザが手のひらを接触させた場合>
次に、図8(a)に示すように、バックライト103が消灯した状態であるタッチパッド102にユーザが手のひらを接触させた場合の携帯電話機100の動作例を、図6のフローチャートに即して説明する。
タッチパッド102からの入力を受け付けると、プロセッサの状態は、スリープ状態から間欠動作状態へと遷移し、このプロセッサがメモリ上のプログラムを実行することにより、キー決定部113は、算出部111が算出した最新の各キー接触値に基づいて、割込検出閾値以上であるキーが存在するか否かを判定する(図6のステップS1)。
≪変形例≫
以下では、図6のステップS5及び図7のステップS23で説明した、キー接触値が多重押し検出閾値以上である2つのキーそれぞれと隣接するキーのキー接触値がリリース検出閾値以下であることを検出する方法とは異なる方法で、ユーザの指等による通常の操作以外のタッチパッド102への接触を検出する例を説明する。
<動作>
<制御処理>
変形携帯電話機の動作について、図9及び図10を用いて説明する。
同図に示す変形携帯電話機の制御処理は、図6に示す携帯電話機100における制御処理のステップS5に替えてステップS45がある点が、携帯電話機100の制御処理と異なる。
続いて、変形ライト制御部は、図6のステップS12と同様に、リリース検出閾値以上であるキーが存在しないか否かの判定処理を行い(ステップS52)、特に、リリース検出閾値以上であるキーが存在しない場合に(ステップS52:YES)、制御処理を終了し、プロセッサの状態は、スリープモードへ遷移する。
続いて、ステップS49のキー押し判定処理について説明する。
図10は、変形携帯電話機におけるキー押し判定処理(図9のステップS49)を示すフローチャートである。
同図に示す変形携帯電話機のキー押し判定処理は、図7に示す携帯電話機100における制御処理のステップS23が存在しない点と、ステップS75及びS76の処理が追加されている点とが、携帯電話機100のキー押し判定処理と異なる。
特定キーのキー接触値が多重押し検出閾値未満である場合には(ステップS75:NO)、変形キー決定部は、図7のステップS27〜S29で説明したのと同様に、対象キーのキー接触値から、対象キーの上のキーのキー接触値を引いた値が、既定値(50)以下であるか否かを判定し(ステップS67)、その判定結果に応じて対象キーの変更処理を行い(ステップS68)、切替部112は非調整状態への切替処理を実行し(ステップS69)、ステップS61から再び処理を開始する。
再度、ステップS76で特定キーのキー接触値が多重押し検出閾値以上であるか否かを判定するのは、特定キーへの接触の開始が対象キーへの接触の開始より遅れて行われる場合があるためである。
例えば、ユーザの1本の指で、通常、同時に接触すると想定できる範囲の数より大きい値を上記既定数と定めた場合において、この既定数以上の範囲の接触が検出されたときには、ユーザの指以外がタッチパッドに接触したと推定できる。
≪補足≫
以上、本発明に係る携帯端末を、実施の形態1及び変形例(以下、単に「実施の形態」ともいう)に基づいて説明したが、以下のように変形することも可能であり、本発明は上述した実施の形態で示した通りの携帯電話機に限られないことは勿論である。
(2)実施の形態に係る携帯電話機は、図3に示すように、サブLCD101とタッチパッド102とが別個に存在しているものとして説明したが、サブLCD101とタッチパッド102とを組み合わせた、いわゆるタッチパネルを含むものであってもよい。
また、タッチパネルは、使用する表示機器として、画像等を表示するLCDで文字等を表示する場合に限定されるものではなく、照明部とこの照明部の上に配置され、文字や図柄の形をした透過部とを有するシートとの組合せ等を用いることもできる。この場合、ユーザは、例えばシート上の所定の文字の形の透過部の位置を押下することにより、タッチパッドの静電容量を変化させ、当該シート上の所定の文字の入力を行う。
即ち、キー接触値は、上述したように、タッチパッド102から出力される静電容量を表すための値に基づいて算出されるため、ユーザの指等がキーに接触していない状態においてタッチパッド102から出力される静電容量を表すための値を予め測定しておき、その値に基づいてGNDを決定することが望ましい。
(5)実施の形態においては、ユーザの指等で操作した場合に、同時に4つまでのキーに接触し得るとの前提の下、接触されているキーの数が5つ以上であった場合に、多重押しと判定するものとして説明したが、これは一例であり、2つ以上の既定数のキーが接触された場合に多重押しと判断するようにしてもよい。なお、ユーザの指等で操作した場合に同時に接触し得るキーの数は、ユーザの指の大きさ等により多少のばらつきがあると考えられる。従って、例えば、実施の形態に係る携帯電話機の運用開始時において、実際にユーザにキー操作を行わせ、いくつのキーが同時に接触されたかをカウントし、その数以上のキーが接触された場合に、多重押しと判断するようにしてもよい。また、ユーザが多重押しと判断すべきキーの数を設定できるようにしてもよい。
図7のステップS22が実行されるときには、ユーザの指以外の身体の一部や、実施の形態に係る携帯電話機が入っている鞄の中にある他の物がタッチパッド102に接触している等、ユーザの指等による通常の操作が行われている状況ではないと考えられるためである。つまり、このような状況では、次のキー操作に対応する処理をなるべく早く行えるようにする必要性が低いと考えられるためである。
(7)図7のステップS27及び図10のステップS67では、対象キー(キー接触値が最大値であるキー)のキー接触値と、対象キーの上のキーのキー接触値との差分が既定値(この例では50)以下であるか否かを判定するものとして説明したが、対象キーの上のキーだけなく、対象キーの右及び左のキーのキー接触値との差分が既定値以下であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、対象キーのキー接触値と、対象キーの上、右、及び左のキーのキー接触値との差分をそれぞれ算出し、算出したいずれかの差分が既定値以下である場合には、差分が最も小さくなったキーに対象キーを決定するようにしてもよい。
(8)また、図7のステップS27及び図10のステップS67では、対象キー(キー接触値が最大値であるキー)のキー接触値と、対象キーの上のキーのキー接触値との差分が既定値(50)以下であるか否かを判定するものとして説明したが、例えば、対象キーの上のキーのキー接触値がキー押し検出閾値より大きい既定値以上であるか否かを判定するようにしてもよい。上述の(7)で説明したように、対象キーのキー接触値との差分を算出するキーを、対象キーの右のキー、及び(又は)左のキーとした場合においても、同様の変形が可能である。
(9)実施の形態に係る携帯電話機は、バックライト103が消灯した状態であるときに、キー接触値がキー押し検出閾値以上であるキーが存在すると、ユーザの指等による通常の操作以外の理由により、タッチパッド102への接触が行われているかの判定(図6のステップS4又は図9のステップS44と、図6のステップS5又は図9のステップS45)を6回、つまり、6フレーム時間を限度に行うものとして説明した。
(10)実施の形態では、1種類の点灯時間を用いた例を説明したが、図6のステップS8又は図9のステップS48で計時を開始する点灯時間と、図7のステップS34又は図10のステップS74で計時を開始する点灯時間とを変えてもよい。
(11)なお、本実施の形態では、タッチパッド102を照明するためのバックライト103は、タッチパッド102に含まれるとしたが、本発明はこのような場合に限定されるものではない。例えば、バックライト103は、筐体の厚み方向においてタッチパッド102に重ねられている場合以外にも、筐体の厚み方向においてタッチパッド102に重ねられていない場所に配置されていてもよい。
即ち、この変形に係るタッチパッド(以下、「変形タッチパッド」という)が、キー毎に、接触面積の増減に応じて0〜1024の範囲で増減する値を出力するようにし、この変形に係る算出部(以下、「変形算出部」という)が自己の状態(非調整状態と調整状態)に応じて、キー接触値を算出するようにしてもよい。
(14)実施の形態において説明したタッチパッド102からの入力に対する処理(図6、図7、図9、図10参照)をCPUに実行させるためのプログラムを、記録媒体に記録し又は各種通信路等を介して、流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM、フラッシュメモリ等がある。流通、頒布されたプログラムは、機器におけるCPUで読み取り可能なメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのCPUがそのプログラムを実行することにより実施の形態で示した各携帯電話機の各機能が実現される。
例えば、ユーザの1本の指で、通常、同時に接触すると想定できる範囲の数より大きい値を上記既定数と定めた場合において、この既定数以上の範囲の接触が検出されたときには、ユーザの指以外がタッチパッドに接触したと推定できる。
(16)また、前記制御部は、更に前記点灯の開始から第2時間以内に、前記タッチパッド上のいずれかの範囲が接触されたか否かを判定し、否定的な判定を行った場合には、前記照明部を消灯させ、肯定的な判定を行った場合には、前記照明部を消灯させないこととしてもよい。
(17)また、前記制御部は、更に前記点灯の開始から第2時間以内に、前記タッチパッド上のいずれかの範囲が接触された場合には、当該接触が離されてから第3時間以内に前記タッチパッドが接触されたか否かを判定し、否定的な判定を行った場合には、前記照明部を消灯させ、肯定的な判定を行った場合には、前記照明部を消灯させないこととしてもよい。
(18)また、前記タッチパッドは、接触を検出すると、当該接触の度合いを示す値を出力するものであり、前記携帯端末は、更に、前記タッチパッド上の複数の範囲を管理しており、前記タッチパッドから出力された接触の度合いを示す値に基づいて、当該タッチパッド上で接触が検出された範囲毎に、当該範囲の接触の度合いを示す値を算出する算出部と、前記制御部による前記検出に用いられる第1閾値と、第1閾値より小さい第2閾値とを保持する保持部を備え、前記制御部は、前記照明部が消灯している場合において、前記算出部により算出された値が第1閾値以上である範囲が存在する場合に前記タッチパッド上への接触を検出し、当該検出後、第1時間以内に、前記算出部により算出された値が第2閾値以上である範囲の数が既定数以上になった場合にのみ、前記肯定的な判定を行うこととしてもよい。
従って、検出された範囲よりも、接触の度合いが低い範囲が既定数以上検出された場合にも、照明部が点灯してしまい消費電力が増大してしまう可能性を低減できる。
例えば、ユーザの1本の指で、通常、相互に隣接しない2つの範囲に同時に接触しないように、各範囲の大きさ及び位置を定めた場合において、算出部により算出された値が第2閾値以上である、相互に隣接しない2つの範囲が存在した場合には、ユーザの指以外がタッチパッドに接触したと推定できる。
(20)また、前記照明部が、前記タッチパッドに配置されたバックライトであることとしてもよい。
(21)本発明に係るタッチパッド及び照明部は、実施の形態に係るタッチパッド102及びバックライト103に相当し、本発明に係る制御部は、実施の形態に係るライト制御部115に相当し、本発明に係る算出部及び保持部は、実施の形態に係る算出部111に相当する。
3 入力キー
4 LCD
100 携帯電話機
101 サブLCD
102 タッチパッド
103 バックライト
104 計時部
105 スピーカ
106 マイク
107 バイブレータ
108 通信部
110 制御部
111 算出部
112 切替部
113 キー決定部
114 イベント通知部
115 ライト制御部
116 音声処理部
117 表示制御部
120 アプリケーション実行部
Claims (7)
- タッチパッドと、
前記タッチパッドを照明するための照明部と、
前記照明部が消灯している場合において、前記タッチパッド上のいずれかの範囲への接触を検出すると、当該検出後、第1時間以内に、前記タッチパッド上で接触されている範囲の数が既定数以上になったか否かを判定し、否定的な判定を行った場合には、前記照明部を点灯させ、肯定的な判定を行った場合には、前記照明部を点灯させない制御部とを備える
ことを特徴とする携帯端末。 - 前記制御部は、更に
前記点灯の開始から第2時間以内に、前記タッチパッド上のいずれかの範囲が接触されたか否かを判定し、否定的な判定を行った場合には、前記照明部を消灯させ、肯定的な判定を行った場合には、前記照明部を消灯させない
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。 - 前記制御部は、更に
前記点灯の開始から第2時間以内に、前記タッチパッド上のいずれかの範囲が接触された場合には、当該接触が離されてから第3時間以内に前記タッチパッドが接触されたか否かを判定し、否定的な判定を行った場合には、前記照明部を消灯させ、肯定的な判定を行った場合には、前記照明部を消灯させない
ことを特徴とする請求項2記載の携帯端末。 - 前記タッチパッドは、接触を検出すると、当該接触の度合いを示す値を出力するものであり、
前記携帯端末は、更に、
前記タッチパッド上の複数の範囲を管理しており、前記タッチパッドから出力された接触の度合いを示す値に基づいて、当該タッチパッド上で接触が検出された範囲毎に、当該範囲の接触の度合いを示す値を算出する算出部と、
前記制御部による前記検出に用いられる第1閾値と、第1閾値より小さい第2閾値とを保持する保持部を備え、
前記制御部は、前記照明部が消灯している場合において、前記算出部により算出された値が第1閾値以上である範囲が存在する場合に前記タッチパッド上への接触を検出し、当該検出後、第1時間以内に、前記算出部により算出された値が第2閾値以上である範囲の数が既定数以上になった場合にのみ、前記肯定的な判定を行う
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。 - 前記制御部は、更に
前記照明部が消灯している場合において、前記タッチパッド上のいずれかの範囲への接触を検出すると、当該検出後、第1時間以内に、前記算出部により算出された値が第2閾値以上である、相互に隣接しない2つの範囲が存在したか否かを判定し、否定的な判定を行った場合にのみ、前記照明部の前記点灯を行う
ことを特徴とする請求項4記載の携帯端末。 - 前記照明部が、前記タッチパッドに配置されたバックライトである
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。 - タッチパッドと、前記タッチパッドを照明するための照明部とを備える携帯端末で用いられる制御プログラムであって、
前記照明部が消灯している場合において、前記タッチパッド上のいずれかの範囲への接触を検出すると、当該検出後、第1時間以内に、前記タッチパッド上で接触されている範囲の数が既定数以上になったか否かを判定し、否定的な判定を行った場合には、前記照明部を点灯させ、肯定的な判定を行った場合には、前記照明部を点灯させない制御ステップを含む
ことを特徴とする制御プログラム。
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