JP6378812B2 - 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法 - Google Patents

2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法 Download PDF

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Description

[0001]本出願は、2011年10月14日出願の米国仮出願61/547,330(その内容を参照として本明細書中に包含する)に対する優先権を主張する。
[0002]本出願は、2011年11月11日出願の米国出願13/287,199(このそれぞれの内容を参照として本明細書中に包含する)の一部継続出願である。
[0003]本出願はまた、2007年7月6日出願の米国仮出願60/958,468に対する優先権を主張している2008年7月2日出願の米国出願12/167,159(これらのそれぞれの内容を参照として本明細書中に包含する)の一部継続出願でもある。
[0004]本発明は、フッ素化有機化合物の製造方法、より詳しくはフッ素化オレフィンの製造方法、更により詳しくは2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)の製造方法に関する。
[0005]テトラフルオロプロペン(2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)など)のようなヒドロフルオロオレフィン(HFO)は、現在、有効な冷媒、消火剤、熱伝達媒体、噴射剤、起泡剤、発泡剤、気体状誘電体、滅菌剤キャリア、重合媒体、粒状物除去流体、キャリア流体、バフ研磨剤、置換乾燥剤、及び動力サイクル作動流体であることが知られている。クロロフルオロカーボン(CFC)及びヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)(これらはいずれも地球オゾン層を損傷する可能性がある)とは異なり、HFOは塩素を含まず、したがってオゾン層を脅威にさらさない。HFO−1234yfはまた、低い毒性を有する低地球温暖化化合物であることが示されており、したがって可動型空調における冷媒に関する益々厳しくなっている要求を満足することができる。したがって、HFO−1234yfを含む組成物は、中でも、上述の用途の多くにおいて用いるように開発されている材料である。
[0006]HFOを製造する幾つかの方法が公知である。例えば、米国特許4,900,874(Iharaら)においては、水素ガスをフッ素化アルコールと接触させることによって
フッ素含有オレフィンを製造する方法が記載されている。これは比較的高い収率のプロセスであるように思われるが、高温の水素ガスを商業的スケールで取扱うことは危険である。また、現場での水素プラントの建築のような水素ガスを商業的に製造するコストは経済的に高コストである。
[0007]米国特許2,931,840(Marquis)においては、塩化メチル及びテトラフ
ルオロエチレン又はクロロジフルオロメタンを熱分解することによってフッ素含有オレフィンを製造する方法が記載されている。このプロセスは比較的低い収率のプロセスであり、有機出発材料の非常に大きな割合が、プロセスにおいて用いる触媒を失活させる傾向がある相当量のカーボンブラックなどの望まれておらず及び/又は重要でない副生成物に転化する。
[0008]トリフルオロアセチルアセトン及び四フッ化イオウからHFO−1234yfを製造することが記載されている(Banksら, Journal of Fluorine Chemistry, vol.82, 2
号, p.171〜174(1997)を参照)。また、米国特許5,162,594(Krespan)にお
いては、テトラフルオロエチレンを液相中で他のフッ素化エチレンと反応させてポリフルオロオレフィン生成物を生成させるプロセスが開示されている。
米国特許4,900,874 米国特許2,931,840 米国特許5,162,594
Banksら, Journal of Fluorine Chemistry, vol.82, 2号, p.171〜174(1997)
[0009]しかしながら、HFO−1234yfのようなヒドロフルオロオレフィンを製造する経済的な手段に対する必要性が未だ存在する。本発明はとりわけこの必要性を満足する。
[0010]本発明は、部分的に、反応器内で2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb)をHFO−1234yfへ脱塩化水素化する間に、反応器の材料のハロゲン化によって形成される不純物が、HFO−1234yfから2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)への選択率の逆転を引き起こすという驚くべき発見に関連する。したがって、本発明は、反応器内の不純物の存在を、特に(排他的ではないが)反応器の停止及び/又はメンテナンス中において、或いは供給材料中の空気又は湿分によって引き起こして減少させることによってHFO−1234yfの選択率を向上させる方法に関する。この目的のために、不純物の存在を減少させ、HFO−1234yfへの反応の選択率を向上させる。
[0011]一形態においては、本発明は、(a)反応器を不活性ガスでパージし;(b)場合によっては、不純物を酸化するのに有効な条件下で酸化剤を反応器中に導入することによって反応器内の不純物を酸化し;(c)不純物を還元するのに有効な条件下で還元剤を反応器中に導入することによって反応器内の不純物を還元し;(d)反応器を通して還元剤及び/又は不活性ガスを流しながら、反応器を雰囲気温度に冷却し;そして(e)還元剤及び/又は不活性ガスによって反応器内の正圧を維持する;ことによって、反応器が不純物を実質的に含まないように金属合金内表面を有する反応器から不純物を除去する方法に関する。本明細書において用いる「実質的に含まない」という規定は、反応器内の不純物の量が減少して、HCFC−244bbのHFO−1234yfへの転化の選択率が適度に向上するか、及び/又はHCFC−244bbのHCFO−1233xfへの転化の選択率が減少することを意味する。不純物としては、金属ハロゲン化物、金属酸化物、及び/又は炭素質物質を挙げることができるが、これらに限定されない。金属ハロゲン化物は、例えばNi、Cr、Fe、Mo、Nb、Cu、及びCoのハロゲン化物を含んでいてよい。
[0012]幾つかの態様においては、パージ工程において反応器中に導入する不活性ガスとしては、例えばHe、Ar、N、及びこれらの組み合わせが挙げられる。幾つかの態様においては、反応器は、約100℃〜約700℃、約200℃〜約600℃、約300℃〜約500℃、又は約400℃〜約500℃の温度において不活性ガスでパージする。一態様においては、パージは、不活性ガスの連続流の条件下で行う。他の態様においては、反応器を不活性ガスで加圧し、次にパージが達成されるのに十分な僅かな時間減圧する。これらの態様の組み合わせを実施することもできる。
[0013]幾つかの態様においては、反応器内の不純物を酸化する工程は、反応器内の炭素質物質を燃焼除去するのに有効な条件下で酸化剤を反応器中に導入することを含む。かかる酸化剤としては、HO、CO、O、空気、O、Cl、NO、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。幾つかの態様においては、酸化は、約100℃〜約700℃、約200℃〜約600℃、約300℃〜約500℃、又は約400℃〜約500℃の温度で行う。一態様においては、酸化は酸化剤の連続流の条件下で行う。他の態様においては、酸化剤を希釈するか又は希釈形態で供給する。好適な希釈剤としては、N、Ar、及びHeのような不活性ガスが挙げられる。この態様の1つの実施においては、酸化剤は酸素であり、窒素で希釈する。希釈は、実用的に可能な限り高く、例えば酸化剤の約0.1体積%であってよい。好ましい態様においては、希釈後の酸化剤の濃度は、約0.5〜約21体積%、好ましくは1〜約5体積%、より好ましくは約2〜約3体積%の範囲である。
[0014]幾つかの態様においては、反応器内の不純物を還元する工程は、金属ハロゲン化物又は金属酸化物を金属に転化させるのに有効な条件下で還元剤を反応器中に導入することを含む。かかる還元剤としては、H、NH、CO、及びC〜C12炭化水素、並びにこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。幾つかの態様においては、還元剤は希釈するか又は希釈形態で供給する。好適な希釈剤としては、N、Ar、及びHeのような不活性ガスが挙げられる。この態様の1つの実施においては、還元剤は水素であり、窒素で希釈する。希釈は、実用的に可能な限り高く、例えば還元剤の約0.1体積%であってよい。好ましい態様においては、希釈後の還元剤の濃度は、約0.5〜約20体積%、好ましくは約1〜約5体積%、より好ましくは約2〜約2.5体積%の範囲である。幾つかの態様においては、還元は、約100℃〜約700℃、約200℃〜約600℃、約300℃〜約500℃、又は約400℃〜約500℃の温度で行う。一態様においては、還元は還元剤の連続流の条件下で行う。一態様においては、このようにして還元にかけた反応器を、その後に正圧下に保持するか、又は還元剤及び/又は不活性ガスでシールして、将来使用できる状態にすることができる。
[0015]一形態においては、本発明は、(a)反応器が不純物を実質的に含まないように反応器から不純物を除去し;(b)反応器内にHCFC−244bbを含む出発組成物を供給し;(c)反応器内において出発組成物を脱塩化水素化触媒と接触させて、HFO−1234yfを含む最終組成物を生成させる;ことを含む2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法に関する。不純物を除去する工程は、(i)反応器を不活性ガスでパージし;(ii)場合によっては、不純物を酸化するのに有効な条件下で酸化剤を反応器中に導入することによって反応器内の不純物を酸化し;(iii)不純物を還元するのに有効な条件下で還元剤を反応器中に導入することによって反応器内の不純物を還元し;(iv)反応器を通して還元剤及び/又は不活性ガスを流しながら、反応器を雰囲気温度に冷却し;そして(v)還元剤及び/又は不活性ガスによって反応器内の正圧を維持する;ことによって行う。
[0016]本発明の更なる態様及び有利性は、本明細書に与える開示事項に基づいて当業者に容易に明らかになるであろう。
[0017]一態様によれば、本発明は、従前にHCFC−244bbのHFO−1234yfへの脱ハロゲン化水素化転化にかけた反応器から不純物を除去する方法に関する。反応器は、好ましくは(排他的ではないが)、HFO−1234yfへの選択率を減少させる1種類以上の不純物を含む金属合金内表面を含む。本明細書に与える1以上の方法を用いて、特に(排他的ではないが)反応器の停止又はメンテナンス中に、不純物を反応器から実質的に除去する。この反応器を、HCFC−244bbを含む出発又は中間体材料を用
いるHFO−1234yfを製造するための製造プロセスにおいて用いると、これは不純物を実質的に含まない。したがって、本発明は、反応器から不純物を除去してHFO−1234yf転化プロセスの全効率を向上させる方法を提供する。
[0018]幾つかの形態においては、HFO−1234yfの製造は、一般に、下記:
(i)固体触媒を充填した蒸気相反応器内における(CX=CCl−CHX又はCX−CCl=CH或いはCX−CHCl−CHCX)+HF→2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)+HCl;
(ii)液体フッ化水素化触媒を充填した液相反応器内における2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)+HF→2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb);及び
(iii)蒸気相反応器内における2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb)→2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf);
(上記において、Xは、独立してF、Cl、Br、及びIから選択され、但し少なくとも1つのXはフッ素ではない)
の少なくとも3つの反応工程を含む。
[0019]第1の反応工程における出発材料は、式I、II、及び/又はIII:
CX=CCl−CHX (式I);
CX−CCl=CH (式II);又は
CX−CHCl−CHX (式III)
(式中、Xは、独立して、F、Cl、Br、及びIから選択され、但し少なくとも1つのXはフッ素ではない)
にしたがう1種類以上の塩素化化合物である。幾つかの態様においては、これらの化合物は少なくとも1つの塩素を含み、Xの大部分は塩素であるか、或いは全てのXは塩素である。
[0020]第1工程においては、出発組成物(幾つかの態様においては、1,1,2,3−テトラクロロプロペン(HCO−1230xa)、2,3,3,3−テトラクロロプロペン(HCO−1230xf)、及び/又は1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパン(HCC−240db)を含む)を、第1の蒸気相反応器(フッ素化反応器)内で無水HFと反応させて、少なくともHCFO−1233xf(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン)及びHClの混合物を生成させる。反応は、約200〜400℃の温度、及び約0〜200psigの圧力において行うことができる。蒸気相反応器から排出される流出流は、場合によっては、未反応のHF、未反応の出発組成物、重質中間体、HFC−245cbなどのような更なる成分を含む可能性がある。
[0021]この反応は、蒸気相フッ素化反応のために好適な任意の反応器内で行うことができる。反応器は、ハステロイ、インコネル、モネルのようなフッ化水素及び触媒の腐食作用に抵抗性の材料から構成することができる。蒸気相プロセスの場合においては、反応器に蒸気相フッ素化触媒を充填する。当該技術において公知の任意のフッ素化触媒をこのプロセスにおいて用いることができる。好適な触媒としては、クロム、アルミニウム、コバルト、マンガン、ニッケル、及び鉄の酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物、その無機塩、及びこれらの混合物(これらはいずれも場合によってはハロゲン化されていてもよい)が挙げられるが、これらに限定されない。本発明のために好適な触媒の組合せとしては、非排他的にCr、FeCl/炭素、Cr/Al、Cr/AlF、Cr/炭素、CoCl/Cr/Al、NiCl/Cr/Al、CoCl/AlF、NiCl/AlF、及これらの混合物が挙げられる。酸化クロム/酸化アルミニウム触媒は、米国特許5,155
,082(参照として本明細書中に包含する)に記載されている。結晶質酸化クロム又はアモルファス酸化クロムのようなクロム(III)酸化物が好ましく、アモルファス酸化クロムが最も好ましい。酸化クロム(Cr)は商業的に入手可能な材料であり、種々の粒径で購入することができる。少なくとも98%の純度を有するフッ素化触媒が好ましい。フッ素化触媒は、過剰であるが、少なくとも反応を推進するのに十分な量で存在させる。
[0022]反応のこの第1工程は、必ずしも蒸気相反応に限定されず、米国公開特許出願20070197842(その内容を参照として本明細書中に包含する)において開示されているもののような液相反応又は液相と蒸気相の組み合わせを用いて行うこともできる。また、反応は、バッチ式、連続式、又はこれらの組み合わせで行うことができるとも意図される。反応が液相反応を含む態様に関しては、反応は接触反応又は非接触反応であってよい。ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化スズ、ハロゲン化タリウム、ハロゲン化鉄、及びこれらの2以上の組み合わせなどの金属ハロゲン化物触媒のようなルイス酸触媒を用いることができる。幾つかの態様においては、SbCl、SbCl、SbF、SnCl、TiCl、FeCl、及びこれらの2以上の組み合わせなど(しかしながらこれらに限定されない)の金属塩化物及び金属フッ化物を用いる。
[0023]2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを形成するためのプロセスの第2工程においては、HCFO−1233xfをHCFC−244bbに転化させる。一態様においては、この工程は、液相反応器(これはTFE又はPFAライニングしていてよい)内において液相中で行うことができる。かかるプロセスは、約70〜120℃の温度範囲及び約50〜120psigにおいて行うことができる。
[0024]任意の液相フッ素化触媒を本発明において用いることができる。非包括的なリストとしては、ルイス酸、遷移金属ハロゲン化物、遷移金属酸化物、第IVb族金属ハロゲン化物、第Vb族金属ハロゲン化物、又はこれらの組み合わせが挙げられる。液相フッ素化触媒の非排他的な例は、ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化スズ、ハロゲン化タンタル、ハロゲン化チタン、ハロゲン化ニオブ、及びハロゲン化モリブデン、ハロゲン化鉄、フッ素化ハロゲン化クロム、フッ素化酸化クロム、又はこれらの組み合わせである。液相フッ素化触媒の非排他的な具体例は、SbCl、SbCl、SbF、SnCl、TaCl、TiCl、NbCl、MoCl、FeCl、SbClのフッ素化種、SbClのフッ素化種、SnClのフッ素化種、TaClのフッ素化種、TiClのフッ素化種、NbClのフッ素化種、MoClのフッ素化種、FeClのフッ素化種、又はこれらの組み合わせである。五塩化アンチモンが最も好ましい。
[0025]これらの触媒は、失活してきたら、当該技術において公知の任意の手段によって容易に再生することができる。触媒を再生する1つの好適な方法は、触媒を通して塩素流を流すことを含む。例えば、液相フッ素化触媒1ポンドあたり約0.002〜約0.2ポンド/時の塩素を液相反応に加えることができる。これは、例えば約65℃〜約100℃の温度において約1〜約2時間又は連続的に行うことができる。
[0026]反応のこの第2工程は、必ずしも液相反応に限定されず、米国公開特許出願20070197842(その内容を参照として本明細書中に包含する)において開示されているもののような蒸気相反応又は液相と蒸気相の組み合わせを用いて行うこともできる。この目的のために、HCFO−1233xfを含む供給流を約50℃〜約400℃の温度に予め加熱して、触媒及びフッ素化剤と接触させる。触媒にはかかる反応のために用いられる標準的な蒸気相試薬を含ませることができ、フッ素化剤としては、フッ化水素など(しかしながらこれに限定されない)の当該技術において一般的に知られているものを挙げることができる。
[0027]HFO−1234yf製造の第3工程においては、HCFC−244bbを第2の蒸気相反応器(脱塩化水素化反応器)に供給し、脱塩化水素化して所望の生成物の2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させる。この反応器には、HCFC−244bbを接触脱塩化水素化してHFO−1234yfを生成させることができる触媒を含ませる。
[0028]触媒は、金属ハロゲン化物、ハロゲン化金属酸化物、中性(又は0の酸化状態)の金属又は金属合金、或いはバルク若しくは担持形態の活性炭であってよい。金属ハロゲン化物又は金属酸化物触媒としては、一価、二価、及び三価金属のハロゲン化物、酸化物、並びにこれらの混合物/組み合わせ、より好ましくは一価及び二価金属のハロゲン化物、及びこれらの混合物/組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。構成成分の金属としては、Cr3+、Fe3+、Mg2+、Ca2+、Ni2+、Zn2+、Pd2+、Li、Na、K、及びCsが挙げられるが、これらに限定されない。構成成分のハロゲンとしては、F、Cl、Br、及びIが挙げられるが、これらに限定されない。有用な一価又は二価金属のハロゲン化物の例としては、LiF、NaF、KF、CsF、MgF、CaF、LiCl、NaCl、KCl、及びCsClが挙げられるが、これらに限定されない。ハロゲン化処理としては、従来技術において公知の任意のもの、特にハロゲン化源としてHF、F、HCl、Cl、HBr、Br、HI、及びIを用いるものを挙げることができる。
[0029]中性、即ち0価の金属、金属合金、及びこれらの混合物を用いる場合には、有用な金属としては、Pd、Pt、Rh、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Cr、Mn、及び合金又は混合物としての上記の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。触媒は担持又は非担持であってよい。金属合金の有用な例としては、SS316、モネル400、インコネル825、インコネル600、インコネル625が挙げられるが、これらに限定されない。かかる
触媒は、別個の担持又は非担持成分としてか、及び/又は反応器及び又は反応器壁の一部として与えることができる。
[0030]好ましいが非限定的な触媒としては、活性炭、ステンレススチール(例えばSS316)、オーステナイトニッケルベースの合金(例えばインコネル625)、ニッケル、フッ素化10%CsCl/MgO、10%CsCl/MgFが挙げられる。好適な反応温度は約300〜550℃であり、好適な反応圧力は約0〜150psigの間であってよい。反応器流出流は苛性スクラバー又は蒸留カラムに供給し、HClの副生成物を除去して酸を含まない有機生成物を生成させることができ、これは場合によっては当該技術において公知の精製技術の1つ又は任意の組み合わせを用いて更なる精製にかけることができる。
[0031]反応は、約200℃〜約800℃、約300℃〜約600℃、又は約400℃〜約500℃の温度範囲において行うことができる。好適な反応器圧力は、約0psig〜約200psig、約10psig〜約100psig、又は約20〜約70psigの範囲である。
[0032]蒸気相HCFC−244bb脱塩化水素化においては、US−20090240090(その内容を参照として本明細書中に包含する)に記載のようにHCFO−1233xfのフッ化水素化から形成することができるHCFC−244bb供給材料を気化器に連続的に供給し、気化した供給材料を反応器に供給する。HCFO−1233xfの不完全な転化、及びその沸点がHCFC−244bbと近接していること、並びに幾つかの条件下においてはHCFC−244bb及びHCFO−1233xfの共沸混合物又は共沸混合物様の組成物が形成されることのために、これらの2つの化合物の分離は困難である。この理由のために、HCFC−244bb供給材料は一般にある程度の量のHCFO
−1233xfを含む。脱塩化水素化反応は、約5%以上、約20%以上、又は約30%以上のHCFC−244bbの転化率を達成する条件下で行うことができる。反応は、約200℃〜約800℃、約300℃〜約600℃、又は約400℃〜約500℃の範囲の温度で行うことができ;反応器圧力は、約0psig〜約200psig、約10psig〜約100psig、又は約20〜約70psigの範囲であってよい。
[0033]一般に、脱塩化水素化反応器からの流出流は、処理して所望の分離度及び/又は他の処理度を達成することができる。生成するHFO−1234yfに加えて、流出流は、一般に、HCl、未転化のHCFC−244bb、及びHCFO−1233xf(主としてHCFO−1233xfのフッ化水素化の前段の工程から繰り越される)を含む。場合によっては、次に脱塩化水素化反応の結果物からHClを回収する。HClの回収は通常の蒸留によって行い、それを留出物から除去する。或いは、HClは、水又は苛性スクラバーを用いることによって回収又は除去することができる。水抽出器を用いる場合には、HClは水溶液として除去される。苛性溶液を用いる場合には、HClは水溶液中の塩化物塩として系から除去される。HClを回収又は除去した後、有機流を分離のために蒸留カラムに送ることができる。カラムの塔頂から回収されるHFO−1234yfは更なる精製のために他のカラムに送ることができ、一方、リボイラー内に蓄積されるHCFO−1233xf及びHCFC−244bbの混合物のフラクションは、HCFC−244bbの再循環のために脱塩化水素化反応器に戻すことができ、残りはHCFO−1233xfの再循環のためにHCFO−1233xfフッ化水素化反応器に戻すことができる。
[0034]本出願人らは、驚くべきことに、上記の1以上のサイクルの後において、HFO−1234yfを形成するためのHCFC−244bbの脱塩化水素化において用いる反応器は、金属ハロゲン化物のような不純物を含むことを発見した。かかる不純物は、次の脱塩化水素化サイクル中に反応器内に残留していると、HFO−1234yfへの選択率が減少し、望ましくない副生成物であるHCFO−1233xfへの選択率が増加する。理論に縛られることは意図しないが、NiX(X=F又はCl)、CrX、FeX、MoX、NbX、CoXなどのような金属ハロゲン化物が、反応器の金属成分(例えばインコネル625)のハロゲン化によって付随的に形成されると考えられる。これらの金属ハロゲン化物、特に三価金属のハロゲン化物は、HCFC−244bbをHCFO−1233xfへ転化させる脱フッ化水素化触媒として作用する。本発明は、反応器の停止及び/又はメンテナンス中に反応器内の不純物の含量を減少させ、それによりHFO−1234yfの選択率を向上させ、同様にHCFO−1233xfの形成を減少させることによってこの問題に対する解決策を与える。
[0035]この目的のために、反応器が不純物を実質的に含まないように反応器内の不純物を除去する。本明細書において用いる「不純物」という用語は、HCFC−244bbのHFO−1234yfへの選択率を減少させ、及び/又はHFO−1234yfからHCFO−1233xfへの選択率の逆転を増加させる任意の化合物又は複数の化合物の組み合わせを包含する。かかる不純物としては、金属ハロゲン化物、金属酸化物、及び炭素質物質を挙げることができるが、これらに限定されない。本明細書において用いる「実質的に含まない」という規定は、反応器内の不純物の量が減少して、HCFC−244bbのHFO−1234yfへの転化の選択率が適度に向上し、及び/又はHCFC−244bbのHCFO−1233xfへの転化の選択率が減少することを意味する。「実質的に含まない」という規定は本明細書において定義するようなものであってよいが、一形態においては、「実質的に含まないレベル」まで不純物を除去することによって、HCFC−244bbのHFO−1234yfへの選択率が、少なくとも90%又はそれ以上、95%又はそれ以上、或いは97%又はそれ以上、或いは99%又はそれ以上、或いは99.5%又はそれ以上に向上する。選択率は、形成される生成物(HFO−1234yf)のモル数を消費された反応物質のモル数で割ることによるか、或いは当該技術において公知の
標準的な方法を用いて計算することができる。
[0036]反応器から不純物を除去する工程は、HCFC−244bbの脱塩化水素化反応を停止した後に、金属合金反応器を、下記の:(1)反応器を不活性ガスでパージし;(2)場合によっては、不純物を酸化するのに有効な条件下で酸化剤を反応器中に導入することによって反応器内の不純物を酸化し;(c)不純物を還元するのに有効な条件下で還元剤を反応器中に導入することによって反応器内の不純物を還元し;(d)反応器を通して還元剤及び/又は不活性ガスを流しながら、反応器を雰囲気温度に冷却し;そして(e)還元剤及び/又は不活性ガスによって反応器内の正圧を維持する;処理にかけることによって行うことができる。幾つかの態様においては、不純物としては、金属ハロゲン化物、金属酸化物、及び炭素質物質が挙げられるが、これらに限定されない。金属ハロゲン化物としては、例えば、Ni、Cr、Fe、Cu、Mo、Nb、及びCoのハロゲン化物を挙げることができる。
[0037]パージ工程において反応器中に導入する不活性ガスとしては、He、Ar、N、及びこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。パージ工程は、約100℃〜約700℃、約200℃〜約600℃、約300℃〜約500℃、又は約400℃〜約500℃の温度範囲において行うことができる。
[0038]酸化剤は、反応器内の炭素質物質を燃焼除去するのに有効な条件下で反応器中に導入することができる。この目的のために、酸化剤としては、HO、CO、O、空気、O、Cl、NO、及びこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。かかる酸化剤は純粋であってよく、或いはN、Ar、及びHeのような不活性ガスで希釈することができる。この態様の1つの実施においては、酸化剤は酸素であり、窒素で希釈する。希釈は、実用的に可能な限り高く、例えば酸化剤の約0.1体積%であってよい。好ましい態様においては、希釈後の酸化剤の濃度は、約0.5〜約21体積%、好ましくは1〜約5体積%、より好ましくは約2〜約3体積%の範囲である。酸化工程は、約100℃〜約700℃、約200℃〜約600℃、約300℃〜約500℃、又は約400℃〜約500℃の温度範囲において行うことができる。他の好ましい態様においては、酸素源として空気を用い、希釈空気を用いる。更に他の好ましい態様においては、水蒸気−空気デコーキングプロセスにおいて水蒸気と一緒に空気を用い、ここでは、空気は炭素質物質を燃焼除去するために用い、水蒸気は燃焼温度を低く維持して最高許容温度を超えないようにするために用いる。
[0039]還元剤は、金属ハロゲン化物又は金属酸化物を金属に転化させるのに有効な条件下で反応器中に導入することができる。この目的のために、還元剤としては、H、NH、及びC〜C12炭化水素を挙げることができるが、これらに限定されない。幾つかの態様においては、還元剤は希釈するか又は希釈形態で供給する。好適な希釈剤としては、N、Ar、及びHeのような不活性ガスが挙げられる。この態様の1つの実施においては、還元剤は水素であり、窒素で希釈する。希釈は、実用的に可能な限り高く、例えば還元剤の約0.1体積%であってよい。好ましい態様においては、希釈後の還元剤の濃度は、約0.5〜約20体積%、好ましくは約1〜約5体積%、より好ましくは約2〜約2.5体積%の範囲である。還元工程は、約100℃〜約700℃、約200℃〜約600℃、約300℃〜約500℃、又は約400℃〜約500℃の温度範囲で行うことができる。
[0040]幾つかの態様においては、冷却工程は、He、Ar、N、及びこれらの組み合わせなど(しかしながらこれらに限定されない)の不活性ガスの存在下で行う。同様に、次の反応を行うまで反応器内を正圧に維持する工程は、He、Ar、N、及びこれらの組み合わせなど(しかしながらこれらに限定されない)の不活性ガスを用いて行うことが
できる。還元剤を用いて正圧を維持する態様においては、還元剤としては、H、NH、C〜C12炭化水素、及びこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。幾つかの態様においては、反応器内を正圧に維持する工程は、不活性ガスで希釈した還元剤を用いて行うことができる。
[0041]以下は本発明の実施例であり、限定としては解釈されない。
[0042]実施例1:
[0043]本実施例は、1000時間超のHCFC−244bbの脱塩化水素化のために用い、停止後に室温において空気に約2ヶ月間曝露したインコネル625反応器の性能を示す。
[0044]直径3/4インチの円筒形のインコネル625反応器を3区域電気炉中に浸漬した。反応器の内部に配置した多点式熱電対を用いてプロセス温度を記録した。99.1GC面積%のHCFC−244bb、及び0.6GC面積%のHCFO−1233xfを含む供給材料を垂直に設置した反応器の底部中に供給し、反応区域に到達する前に気化させた。反応は、480℃、0psig、及び12g−有機物質/時の条件下で行った。流出ガスをガスサンプリングチューブに通し、ガスサンプリングチューブの内容物のGC分析によって反応の進行を一定時間毎に観察した。結果は、運転10時間の間において、平均のHCFC−244bb転化率、HFO−1234yf選択率、及びHCFO−1233xfは、それぞれ99.7%、5.3%、及び92.4%であったことが示され、これは、運転の初めの1000時間の後に処理していない反応器は、HCFC−244bbの脱フッ化水素化に関して脱塩化水素化に関するよりも活性であったことを示す。
[0045]実施例2:
[0046]本実施例は、1000時間超のHCFC−244bbの脱塩化水素化のために用い、停止後に、480℃において水素流中で2時間処理し、次に室温において窒素中に約2ヶ月間保持した(空気に曝露しなかった)インコネル625反応器の性能を示す。
[0047]直径3/4インチの円筒形のインコネル625反応器を3区域電気炉中に浸漬した。反応器の内部に配置した多点式熱電対を用いてプロセス温度を記録した。99.1GC面積%のHCFC−244bb、及び0.6GC面積%のHCFO−1233xfを含む供給材料を垂直に設置した反応器の底部中に供給し、反応区域に到達する前に気化させた。反応は、480℃、0psig、及び12g−有機物質/時の条件下で行った。流出ガスをガスサンプリングチューブに通し、ガスサンプリングチューブの内容物のGC分析によって反応の進行を一定時間毎に観察した。結果は、運転10時間の間において、平均のHCFC−244bb転化率、HFO−1234yf選択率、及びHCFO−1233xfは、それぞれ30.0%、99.5%、及び0.4%であったことが示され、これは、運転の初めの1000時間の後に水素処理した反応器は、HCFC−244bbの脱塩化水素化に関して脱フッ化水素化に関するよりも活性であったことを示す。
本発明は以下の態様を含む。
[1]
(a)反応器を不活性ガスでパージし;
(b)場合によっては、不純物を酸化するのに有効な条件下で酸化剤を反応器中に導入することによって反応器内の不純物を酸化し;
(c)不純物を還元するのに有効な条件下で還元剤を反応器中に導入することによって反応器内の不純物を還元し;
(d)反応器を通して還元剤及び/又は不活性ガスを流しながら、反応器を雰囲気温度に冷却し;そして
(e)還元剤及び/又は不活性ガスによって反応器内の正圧を維持する;
工程を含む、反応器が不純物を実質的に含まないように金属合金内表面を含む反応器から不純物を除去する方法。
[2]
反応器内の不純物が、金属ハロゲン化物、金属酸化物、及び炭素質物質からなる群から選択される、[1]に記載の方法。
[3]
金属ハロゲン化物が、Ni、Cr、Fe、Mo、Nb、Cu、及びCoのハロゲン化物を含む、[2]に記載の方法。
[4]
パージ工程において反応器中に導入する不活性ガスが、He、Ar、N、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される気体を含む、[1]に記載の方法。
[5]
不活性ガスがNを含む、[4]に記載の方法。
[6]
パージ工程を約100℃〜約700℃の温度で行う、[4]に記載の方法。
[7]
パージ工程を約200℃〜約600℃の温度で行う、[4]に記載の方法。
[8]
パージ工程を約300℃〜約500℃の温度で行う、[4]に記載の方法。
[9]
パージ工程を約400℃〜約500℃の温度で行う、[4]に記載の方法。
[10]
酸化剤を、反応器内の炭素質物質を燃焼除去するのに有効な条件下で反応器中に導入する、[2]に記載の方法。
[11]
酸化工程において反応器中に導入する酸化剤が、HO、CO、O、空気、O、Cl、NO、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される気体を含む、[10]に記載の方法。
[12]
酸化ガスが空気を含む、[11]に記載の方法。
[13]
酸化工程を約100℃〜約700℃の温度で行う、[11]に記載の方法。
[14]
酸化工程を約200℃〜約600℃の温度で行う、[11]に記載の方法。
[15]
酸化工程を約300℃〜約500℃の温度で行う、[11]に記載の方法。
[16]
酸化工程を約400℃〜約500℃の温度で行う、[11]に記載の方法。
[17]
還元剤を、金属ハロゲン化物又は金属酸化物を金属に転化させるのに有効な条件下で反応器中に導入する、[2]に記載の方法。
[18]
還元工程において反応器中に導入する還元剤が、H、NH、及びC〜C12炭化水素からなる群から選択される気体を含む、[17]に記載の方法。
[19]
還元性ガスがHを含む、[18]に記載の方法。
[20]
還元工程を約100℃〜約700℃の温度で行う、[18]に記載の方法。
[21]
還元工程を約200℃〜約600℃の温度で行う、[18]に記載の方法。
[22]
還元工程を約300℃〜約500℃の温度で行う、[18]に記載の方法。
[23]
還元工程を約400℃〜約500℃の温度で行う、[18]に記載の方法。
[24]
(a)(i)反応器を不活性ガスでパージし;
(ii)場合によっては、不純物を酸化するのに十分に高い温度において酸化剤を反応器に通すことによって反応器内の不純物を酸化し;
(iii)不純物を還元するのに十分に高い温度において還元剤を反応器に通すことによって反応器内の不純物を還元し;
(iv)反応器を通して還元剤及び/又は不活性ガスを流しながら、反応器を雰囲気温度に冷却し;そして
(v)還元剤及び/又は不活性ガスによって反応器内の正圧を維持する;
工程を含む方法で、反応器が不純物を実質的に含まないように反応器から不純物を除去し;そして
(b)反応器中に2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを含む出発組成物を供給し;そして
(c)反応器内において、出発組成物を、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを含む最終組成物を生成させるのに有効な条件下で接触させる;
ことを含む2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法。

Claims (19)

  1. 2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンの脱塩化水素化反応を脱塩化水素化の反応器において行っているときの当該反応における2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの選択率を向上させる方法であって、
    (a)脱塩化水素化反応を停止し;
    (b)(i)反応器を不活性ガスでパージし;
    (ii)不純物を還元するのに有効な条件下で還元剤を反応器に通すことによって反応器内の不純物を還元し;
    (iii)反応器を通して還元剤及び/又は不活性ガスを流しながら、反応器を雰囲気温度に冷却し;そして
    (iv)還元剤及び/又は不活性ガスによって反応器内の正圧を維持する;
    (v)反応器中に2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを供給し、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを脱塩化水素化して2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを形成する
    工程に反応器の内表面を供することによって反応器から金属ハロゲン化物及び金属酸化物から選ばれる不純物を除去する
    工程を含む方法。
  2. 炭素質物質が反応器の内表面に存在し、前記炭素質物質を酸化するのに有効な条件下で酸化剤を反応器中に導入することによって前記炭素質物質を除去する、請求項に記載の方法。
  3. 金属ハロゲン化物が、Ni、Cr、Fe、Mo、Nb、Cu、及びCoのハロゲン化物を含む、請求項に記載の方法。
  4. パージ工程において反応器中に導入する不活性ガスが、He、Ar、N、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される気体を含む、請求項に記載の方法。
  5. パージ工程を100℃〜700℃の温度で行う、請求項に記載の方法。
  6. パージ工程を300℃〜500℃の温度で行う、請求項に記載の方法。
  7. パージ工程を400℃〜500℃の温度で行う、請求項に記載の方法。
  8. 酸化剤を、反応器内の炭素質物質を燃焼除去するのに有効な条件下で反応器中に導入する、請求項に記載の方法。
  9. 酸化工程において反応器中に導入する酸化剤が、HO、CO、O、空気、O、Cl、NO、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される気体を含む、請求項に記載の方法。
  10. 酸化工程を100℃〜700℃の温度で行う、請求項に記載の方法。
  11. 酸化工程を300℃〜500℃の温度で行う、請求項に記載の方法。
  12. 酸化工程を400℃〜500℃の温度で行う、請求項に記載の方法。
  13. 還元剤を、金属ハロゲン化物又は金属酸化物を金属に転化させるのに有効な条件下で反応器中に導入する、請求項に記載の方法。
  14. 還元工程において反応器中に導入する還元剤が、H、NH、及びC〜C12炭化水素からなる群から選択される気体を含む、請求項に記載の方法。
  15. 還元性ガスがHを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 還元工程を100℃〜700℃の温度で行う、請求項14に記載の方法。
  17. 還元工程を300℃〜500℃の温度で行う、請求項14に記載の方法。
  18. 還元工程を400℃〜500℃の温度で行う、請求項14に記載の方法。
  19. 前記反応器の内表面が合金から構成される、請求項に記載の方法。
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