JP6378621B2 - 用時溶解型点眼容器キット並びにこれに用いる点眼ノズル - Google Patents

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Description

本発明は、製品状態から流通段階及び保管段階等の使用が開始されるまでの間は、錠剤等の固形薬剤と、この固形薬剤を溶解させるための液体とに分離させておき、使用するとき(用時)に初めて前記固形薬剤を液体に溶解させるという用時溶解型の薬品等を収容し取り扱うために用いられる用時溶解型点眼容器キット並びにこの用時溶解型点眼容器キットに用いる点眼ノズルに関する。
使用が開始されるまでの間は、溶解用の容器とは別に溶解用の薬剤(錠丸剤等)を包装材中に収容保管しておき、用時において、初めて、包装材を破って薬剤を容器内に落とし込み、その容器内に予め入れておいた希釈液等の液体に溶解させるという用時溶解型の医薬品が、従来提案されてきた(例えば特許文献1〜3)。
ところが、特許文献1で提案のものでは、包装を破ってガイド部品から取り出した錠剤を経口にて摂取し錠剤が未溶解の液体を点眼容器から点眼したり、前記ガイド部品から取り出した錠剤を口に含んで点眼容器内の液体と共に飲み込んだり、というような誤操作や誤使用が発生するおそれが考えられる。又、特許文献2で提案のものでは、用時においてキャップを外し、錠剤ホルダを容器から取り外して天地を逆転させた上で、その逆転させた姿勢で容器に対し再度装着させてキャップの針で孔開けする必要があり、さらに、特許文献3で提案のものでは、用時においてキャップを外した容器の口部に対し中栓を所定の向きに装着し、その上で前記キャップをねじ込んで錠剤が中栓から外れて下方に落下するまで強く押し下げる必要があるため、いずれも、このような操作手順を単なる説明書等の記載だけで使用者に理解させるのは容易ではなく、使用者が途方に暮れるおそれがあるという不都合な点を抱えている。
これらの不都合を解消すべく本出願人は開発を進め、用時においては、例えば天地逆転した上での再装着や、キャップ押し下げによる錠剤の落とし込み等の特別な操作を使用者に強いることなく、固形薬剤の液体への溶解操作が自動的に完了するようにすることにより、誤操作・誤使用・溶解忘れの発生を回避しつつ、容易な取り扱いで、かつ、確実性に富んだ用時溶解を実現させ得る用時溶解型点眼容器キットやこれに用いる点眼ノズルを本出願人は既に提案している(例えば特許文献4参照)。
実公昭61−25794号公報 実公昭60−18350号公報 特開平9−328173号公報 特許第4608301号公報
しかしながら、用時溶解型の点眼容器キットとして製品化する過程、点眼ノズルに薬剤を収容させる工程において不都合発生が予想され、これを解決すべく本出願人は開発を進めている。すなわち、本出願人が既に提案している用時溶解型の点眼容器キットにおいては、希釈液等を収容させてキャップにより密閉した状態の容器本体と、薬剤(例えば錠剤)をセットして全体を密封包装した状態の点眼ノズルとの双方を併せて1つの包装材により包装して製品化しているが、特に点眼ノズルに対し薬剤をセットする工程に手間取ることが予想される。点眼ノズルはキャップ付きのノズル本体に対し比較的細長い筒状のホルダ部を着脱可能に装着したものであるが、薬剤をセットする工程は、ノズル本体と分離された状態のホルダ部の上端開口から薬剤を挿入し内底に落とし込んで収容させ、その上でホルダ部をノズル本体に組み付けることで薬剤収容済みの点眼ノズルが完成する。通常は、点眼ノズルの部品の製造は合成樹脂成形を主とする工場で行い、薬剤のセットは部品の供給を受けて製薬を主とする工場で行うというように分担業務により製品化が行われているため、薬剤をセットする工程として、予め組み付けられたホルダ部をノズル本体から一旦外して分離させる作業が事前に必要となる。
又、本出願人は、ノズル本体とホルダ部とを別部品とはせずに両者を一体に形成し、ホルダ部先端に薬剤を収容するための一対の挟持片を形成した点眼ノズルも提案しているが、この場合にも、薬剤をセットする際に、一対の挟持片に狙い通りの位置に位置決めした上で押し込んで挟持させるという作業に手間取るばかりでなく、押し込む際に薬剤の表面が擦れたり削られたりして粉を発生させてしまうおそれも考えられる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、薬剤をセットする製品化のための工程において予想される前記の不都合を解消して容易で簡単な作業で薬剤を確実に収容させ得る、用時溶解型に用いるための点眼ノズル並びに用時溶解型点眼容器キットを提供することにある。
前記目的を達成するために、口部で開口し1つの空間を構成する内部に収容予定液位まで所定量の液体成分が収容されて前記口部がキャップにより密閉状態に仮栓された容器本体と、この容器本体とは別に独立して保管されて用時において前記液体成分が収容された容器本体に装着されることにより用時溶解型点眼容器を構成することになる点眼ノズルとを備え、前記点眼ノズルは、前記容器本体の口部に対し密封状態に装着可能なキャップ状の装着部と、この装着部から上方に突出するノズル部と、前記キャップを取り外せば口部から前記容器本体内に下向きに入れ込むことができ下方に突出した突出端部位に固体成分が少なくともその一部を露出させた状態で収容されたホルダ部とを備える一方、前記固体成分を収容した点眼ノズルが前記液体成分を収容した容器本体の口部に前記装着部により装着されてその口部を密封した装着状態では、前記ノズル部の先端側に開口する点眼用のノズル孔を通してのみ前記容器本体内と外部とが連通され、かつ、前記固体成分を収容した突出端部位が前記容器本体の内部の液体成分の収容予定液位よりも下方位置まで沈み前記固体成分が液体成分中に浸漬された状態になるように前記突出端部位の突出長さが定められ、内部に前記液体成分を収容させて前記口部をキャップにより密封状態に仮栓した状態の前記容器本体と、前記ホルダ部に固体成分を収容させて前記容器本体とは別に全体を密封包装した状態の前記点眼ノズルとの双方が併せて1つの包装材により包装されて提供されるように構成されてなる用時溶解型点眼容器キットを対象にして、次の特定事項を備えることとした。すなわち、前記ホルダ部として、開口を有しこの開口から内部に前記固体成分を装入可能な収容凹部と、この収容凹部の開口から前記固体成分の脱落を阻止するよう前記収容凹部の開口を閉止するための当止部とを前記突出端部位に備えたものとし、前記固体成分を前記収容凹部と当止部との間の内部空間に保持する構成とする(請求項1)。
本発明の場合、固体成分をホルダ部の収容凹部内に落とし込んで装入させれば収容凹部内に容易にかつ確実に収容させることが可能となる上に、その操作も固体成分を落とし込むだけで済み押し込む等の操作が不要であるため、固体成分の表面が削られる等の不都合発生のおそれも無くすことが可能となる。しかも、収容凹部に収容されてその開口が当止部により閉止されるため、固体成分をホルダ部の突出端部位に収容された状態に確実に維持させることが可能となる。これにより、以後、点眼ノズルを用いた用時溶解型点眼容器キットの製造時、その点眼容器キットの流通段階、使用時に包装材を破って容器本体に装着する用時溶解時等においても、固体成分を点眼ノズルのホルダ部に確実に収容・保持された状態に維持させることが可能となって、用時溶解型点眼容器キットとして確実に機能させ得ることになる。
本発明の用時溶解型点眼容器キットにおいて、ホルダ部の収容凹部として、ホルダ部の突出端部位に形成される底壁と、この底壁の周囲から下方に延出する側壁とで下方に開口するよう形成された内部空間により構成することができる一方、ホルダ部の当止部として、収容凹部を構成する側壁に対し下から着脱可能に係合させて前記開口を閉止するためのカバー部材により構成することができる(請求項2)。このようにすることにより、請求項1の収容凹部と当止部とによる固体成分の収容・保持を、より具体化することができる上に、本発明の用時溶解型点眼容器キットによる作用を確実に得られるようになる。
又、本発明の用時溶解型点眼容器キットにおいて、ホルダ部の当止部として、ホルダ部の突出端部位に形成された底壁により構成することができる一方、ホルダ部の収容凹部として、底壁部と、この底壁部の周囲から上方に延出する側壁部とから上方に開口するよう形成し前記当止部に対し下から着脱可能に係合される収容部材の内部空間により構成することができる(請求項3)。このようにすることにより、請求項2の場合と同様に、請求項1の収容凹部と当止部とによる固体成分の収容・保持を、より具体化することができる上に、本発明の用時溶解型点眼容器キットによる作用を確実に得られるようになる。
さらに、本発明の用時溶解型点眼容器キットにおいて、ホルダ部として、装着部から下方に突出するよう一体に形成された突出杆部を備え、収容凹部と当止部とを突出杆部の突出端部位に設けるようにすることができる(請求項4)。このようにすることにより、ホルダ部の一部を構成する突出杆部が装着部と一体に形成されているため、固体成分をホルダ部に収容させる際の取り扱いを容易化させることが可能となる。
一方、以上の発明において用いる点眼ノズルに係る発明では、口部で開口し1つの空間を構成する内部に収容予定液位まで所定量の液体成分が収容されて前記口部がキャップにより密閉状態に仮栓された容器本体とは別に独立して保管されて用時において前記液体成分が収容された容器本体に装着されることにより用時溶解型点眼容器を構成することになる点眼ノズルであって、前記容器本体の口部に対し密封状態に装着可能なキャップ状の装着部と、この装着部から上方に突出するノズル部と、前記キャップを取り外せば口部から前記容器本体内に下向きに入れ込むことができ下方に突出した突出端部位に固体成分が少なくともその一部を露出させた状態で収容されるホルダ部とを備える一方、前記液体成分を収容した容器本体の口部に前記装着部により装着されてその口部を密封した装着状態では、前記ノズル部の先端側に開口する点眼用のノズル孔を通してのみ前記容器本体内と外部とが連通され、かつ、前記固体成分を収容した突出端部位が前記容器本体の内部の液体成分の収容予定液位よりも下方位置まで沈み前記固体成分が液体成分中に浸漬された状態になるように前記突出端部位の突出長さが定められてなる点眼ノズルを対象にして、次の特定事項を備えることとした。すなわち、前記ホルダ部として、開口を有しこの開口から内部に前記固体成分を装入可能な収容凹部と、この収容凹部の開口から前記固体成分の脱落を阻止するよう前記収容凹部の開口を閉止するための当止部とを前記突出端部位に備えるようにし、前記固体成分を前記収容凹部と当止部との間の内部空間に保持する構成とした(請求項5)。
この発明の場合、固体成分を収容凹部内に落とし込んで装入させれば収容凹部内に容易にかつ確実に収容させることが可能となる上に、その操作も固体成分を落とし込むだけで済み押し込む等の操作が不要であるため、固体成分の表面が削られる等の不都合発生のおそれも無くすことが可能となる。しかも、収容凹部に収容されてその開口が当止部により閉止されるため、固体成分をホルダ部の突出端部位に収容された状態に確実に維持させることが可能となる。これにより、以後、この点眼ノズルを用いた用時溶解型点眼容器キットの製造時、その点眼容器キットの流通段階、使用時に包装材を破って容器本体に装着する用時溶解時等における点眼ノズルの取り扱いにおいても、固体成分を点眼ノズルのホルダ部に確実に収容・保持された状態に維持させることが可能となる。
本発明の点眼ノズルにおいて、ホルダ部の収容凹部として、ホルダ部の突出端部位に形成される底壁と、この底壁の周囲から下方に延出する側壁とで下方に開口するよう形成された内部空間により構成することができる一方、ホルダ部の当止部として、前記収容凹部を構成する側壁に対し下から着脱可能に係合させて前記開口を閉止するためのカバー部材により構成することができる(請求項6)。このようにすることにより、請求項5の収容凹部と当止部とによる固体成分の収容・保持を、より具体化することができる上に、本発明の点眼ノズルによる作用を確実に得られるようになる。
本発明の点眼ノズルにおいて、ホルダ部の当止部として、ホルダ部の突出端部位に形成された底壁により構成することができる一方、ホルダ部の収容凹部として、底壁部と、この底壁部の周囲から上方に延出する側壁部とから上方に開口するよう形成され前記当止部に対し下から着脱可能に係合される収容部材の内部空間により構成することができる(請求項7)。このようにすることにより、請求項6の場合と同様に、請求項5の収容凹部と当止部とによる固体成分の収容・保持を、より具体化することができる上に、本発明の点眼ノズルによる作用を確実に得られるようになる。
さらに、本発明の点眼ノズルにおいて、ホルダ部として、装着部から下方に突出するよう一体に形成された突出杆部を備え、収容凹部と当止部とを突出杆部の突出端部位に設けるようにすることができる(請求項8)。このようにすることにより、ホルダ部の一部を構成する突出杆部が装着部と一体に形成されているため、固体成分をホルダ部に収容させる際の取り扱いを容易化させることが可能となる。
以上、説明したように、用時溶解型点眼容器キットの発明によれば、固体成分をホルダ部の収容凹部内に落とし込んで装入させれば収容凹部内に容易にかつ確実に収容させることができる上に、その操作も固体成分を落とし込むだけで済み押し込む等の操作が不要であるため、固体成分の表面が削られる等の不都合発生のおそれも無くすことができる。しかも、収容凹部に収容されてその開口が当止部により閉止されるため、固体成分をホルダ部の突出端部位に収容された状態に確実に維持させることができる。これにより、以後、点眼ノズルを用いた用時溶解型点眼容器キットの製造時、その点眼容器キットの流通段階、使用時に包装材を破って容器本体に装着する用時溶解時等においても、固体成分を点眼ノズルのホルダ部に確実に収容・保持された状態に維持させることができるようになり、用時溶解型点眼容器キットとして確実に機能させることができるようになる。
特に、請求項2の用時溶解型点眼容器キットによれば、ホルダ部の収容凹部として、ホルダ部の突出端部位に形成される底壁と、この底壁の周囲から下方に延出する側壁とで下方に開口するよう形成された内部空間により構成する一方、ホルダ部の当止部として、収容凹部を構成する側壁に対し下から着脱可能に係合させて前記開口を閉止するためのカバー部材により構成することにより、本発明の収容凹部と当止部とによる固体成分の収容・保持を、より具体化することができる上に、本発明の用時溶解型点眼容器キットによる作用を確実に得ることができるようになる。
請求項3の用時溶解型点眼容器キットによれば、ホルダ部の当止部として、ホルダ部の突出端部位に形成された底壁により構成する一方、ホルダ部の収容凹部として、底壁部と、この底壁部の周囲から上方に延出する側壁部とから上方に開口するよう形成し前記当止部に対し下から着脱可能に係合される収容部材の内部空間により構成することにより、請求項2の場合と同様に、本発明の収容凹部と当止部とによる固体成分の収容・保持を、より具体化することができる上に、本発明の用時溶解型点眼容器キットによる作用を確実に得ることができるようになる。
請求項4の用時溶解型点眼容器キットによれば、ホルダ部として、装着部から下方に突出するよう一体に形成された突出杆部を備え、収容凹部と当止部とを突出杆部の突出端部位に設けるようにすることにより、ホルダ部の一部を構成する突出杆部が装着部と一体に形成されているため、固体成分をホルダ部に収容させる際の取り扱いを容易化させることができるようになる。
又、点眼ノズルに係る発明によれば、固体成分を収容凹部内に落とし込んで装入させれば収容凹部内に容易にかつ確実に収容させることができる上に、その操作も固体成分を落とし込むだけで済み押し込む等の操作が不要であるため、固体成分の表面が削られる等の不都合発生のおそれも無くすことができる。しかも、収容凹部に収容されてその開口が当止部により閉止されるため、固体成分をホルダ部の突出端部位に収容された状態に確実に維持させることができる。これにより、以後、この点眼ノズルを用いた用時溶解型点眼容器キットの製造時、その点眼容器キットの流通段階、使用時に包装材を破って容器本体に装着する用時溶解時等における点眼ノズルの取り扱いにおいても、固体成分を点眼ノズルのホルダ部に確実に収容・保持された状態に維持させることができる。
特に請求項6の点眼ノズルによれば、ホルダ部の収容凹部として、ホルダ部の突出端部位に形成される底壁と、この底壁の周囲から下方に延出する側壁とで下方に開口するよう形成された内部空間により構成する一方、ホルダ部の当止部として、前記収容凹部を構成する側壁に対し下から着脱可能に係合させて前記開口を閉止するためのカバー部材により構成することにより、点眼ノズルの収容凹部と当止部とによる固体成分の収容・保持を、より具体化することができる上に、点眼ノズルによる作用を確実に得ることができるようになる。
請求項7の点眼ノズルによれば、ホルダ部の当止部として、ホルダ部の突出端部位に形成された底壁により構成する一方、ホルダ部の収容凹部として、底壁部と、この底壁部の周囲から上方に延出する側壁部とから上方に開口するよう形成され前記当止部に対し下から着脱可能に係合される収容部材の内部空間により構成することにより、請求項6の場合と同様に、点眼ノズルの収容凹部と当止部とによる固体成分の収容・保持を、より具体化することができる上に、点眼ノズルによる作用を確実に得ることができるようになる。
さらに、請求項8の点眼ノズルによれば、ホルダ部として、装着部から下方に突出するよう一体に形成された突出杆部を備え、収容凹部と当止部とを突出杆部の突出端部位に設けるようにすることにより、ホルダ部の一部を構成する突出杆部が装着部と一体に形成されているため、固体成分をホルダ部に収容させる際の取り扱いを容易化させることができるようになる。
本発明の第1実施形態の製品化が完了した納入状態の用時溶解型点眼容器キットを示す断面説明図である。 点眼ノズルを容器本体に装着した状態を示す拡大断面説明図である。 図1の点眼ノズルに対し薬剤をセットする工程を説明するための、点眼ノズルの分解斜視図である。 図3の工程を説明するための、点眼ノズルの部分拡大断面説明図である。 図1の納入状態から中身を取り出す状況を示す説明図である。 用時溶解のために薬剤付き点眼ノズルを容器本体に装着する工程を説明するための、分解斜視図である。 第2実施形態を示す図2対応図である。 第3実施形態の用時溶解型点眼容器キットを示す図1対応図である。 図8の点眼ノズルに対し薬剤をセットする工程を説明するための、点眼ノズルの分解斜視図である。 第3実施形態の図2対応図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る用時溶解型点眼容器キットを用いた用時溶解型医薬品の納入形態を示す。この納入形態で製造完了から流通及び保管等の段階を経て、医師,看護士又は患者等の使用者が実際に使用する時(用時)まで前記の納入形態のままにされる。
すなわち、前記納入形態においては、内部に液体成分として希釈液等の液体Lを所定量(収容予定液位まで)収容させて口部21がキャップ22により密閉された状態の容器本体2と、ホルダ部34に固体成分として錠剤Sを収容させて全体をアルミピロー包装4により密封包装した状態の点眼ノズル3との双方を併せて1つの包装材5により包装されている。なお、納入形態における点眼ノズル3を密封包装する手段は、防湿機能を維持させ得ればアルミピロー包装以外でもよい。
前記容器本体2は、所定の合成樹脂成形によりその胴部が柔軟性を有するボトル状に形成されたものであり、口部21の外周面に螺ネジ部が形成されている。キャップ22も合成樹脂成形により形成され、口部21の螺ネジ部にねじ込みにより着脱可能とされている。そして、このキャップ22は、口部21にねじ込まれた閉栓状態(図1に示す状態)では口部21の開口縁の内周面、先端周面及び外周面のいずれか一以上と密着して容器本体2内を密封し得るようになっている。このキャップ22により、容器本体2は内部に液体Lを収容した状態で密封された仮栓状態を維持し得るようになっている。
前記点眼ノズル3は、容器本体2の口部21に対し密封状態に装着可能なキャップ状の装着部31と、この装着部31からその中心軸上を上方に突出するノズル部32と、このノズル部32を上から覆う保護キャップ33と、容器本体2のキャップ22を取り外せばその口部21から容器本体2内に下向きに入れ込むことができ装着部31から中心軸上を下方に突出した突出端部位341に錠剤Sが一部を露出させた状態で収容されるホルダ部34とを備える。
装着部31は、図2にも示すように、下方に開口するように周壁311と頂壁312とからキャップ状に形成されており、頂壁312から上方に筒壁313が突出される一方、頂壁312から下方に前記ホルダ部34の一部を構成することになる筒状壁314が所定量突出され、これらが合成樹脂成形により一体に形成されている。筒状壁314の上面は開口されて筒壁313と連通され、後述のスリット開口部315と共にノズル孔352と容器本体2内とを連通させている。周壁311の内周面には螺ネジ部が形成され、前記容器本体2の口部21の外周面の螺ネジ部へのねじ込みにより着脱可能とされ、口部21にねじ込まれた閉栓状態(図2に示す状態)では、口部21の開口縁の内周面、先端周面及び外周面のいずれか一以上と密着して容器本体2内を密封し得るようになっている。又、筒壁313内には上から下に中栓部材35が内嵌されて装着されており、この中栓部材35によりノズル部32が構成されている。すなわち、中栓部材35は、筒壁313の内周面に密着するように圧入気味に挿入される外筒壁351と、内部にノズル孔352を形成した内筒壁353との二重筒構造を有し、かかる中栓部材35を筒壁313の上部に装着することにより、装着部31から上方に突出するノズル部32が形成されることになる。
保護キャップ33は合成樹脂成形により形成され、その内周面には、前記装着部31の筒壁313の外周面に形成された螺ネジ部に対しねじ込みにより着脱可能な螺ネジ部を有し、上部内面には前記ノズル孔352の先端開口に嵌り込んで密閉し得る球状凸部331が形成されている。
ホルダ部34は、突出杆部を構成する前記筒状壁314と、この筒状壁314の突出端部位341を構成する下端部(突出端部)に形成された収容凹部342と、この収容凹部342の下端開口側から着脱可能に取り付けられて当止部を構成することになるカバー部材36とを備えて構成されている。筒状壁314の周囲には周方向に複数本のスリット開口部315,315,…が形成され、下端部には端面を構成する底壁316と、この底壁316の周囲からさらに下方に突出する側壁317が形成されている。この側壁317にも前記のスリット開口部315,315…と同様のスリット開口部318が周方向に対し間欠的に形成されている。前記の底壁316と側壁317とによって、下方に開口しこの開口から内部空間に対し錠剤Sを装入可能な収容凹部342が構成されている。前記スリット開口部315は、容器本体2の内部とノズル孔352との間を連通させて容器本体2内の薬液を流通させるものであり、自由に流通させ得る限りその数や形状は問わない。又、筒状壁314として、円筒状のものを図示しているが、これに限らず、角筒状のものなどで構成することもできる。
又、カバー部材36は、底壁部361と、この底壁部361の周囲から上方に延出された側壁362とを有し、この側壁362の内周面を前記収容凹部342の側壁317の外周面に着脱可能に連結させることにより、収容凹部342の下端開口を閉止して内部空間に収容された錠剤Sが下端開口から脱落しないように保持するようになっている。カバー部材36の連結は、カバー部材36の側壁362の内周面を前記側壁317の外周面に対し下端開口側から上に被せて押し込むことにより、前記側壁317の外周面に形成された係止凸条317a(図3又は図4参照)に対し前記側壁362の内周面に形成された係合部362aが互いに係合することで行われる。連結を外すには、カバー部材36を収容凹部342から離れる側に引くことにより前記係合が外れ、カバー部材36が外れるようになっている。カバー部材36の側壁362においては、前記係合部362aが形成された上側部分は無端の周壁とされ、下側部分は周方向に対し間欠的に開口窓363,363,…が形成され、内部の錠剤Sを容器本体2内の液体Lに露出させるようにしている。なお、錠剤Sを露出させるための開口として、開口窓の他に底壁部361や底壁316に透孔を明けることができる。
そして、ホルダ部34において前記の収容凹部342やカバー部材36が配置される突出端部位の突出長さ、すなわち、筒状壁314の頂壁部312からの突出長さは、後述の如く装着部31を容器本体2の口部21に装着させた状態で、収容凹部342の底壁316が内部の液体Lの収容予定液位よりも下に位置するように定めればよい。要するに、口部21に点眼ノズル3を装着させた状態において、収容凹部342に収容された錠剤Sが液体L中に浸漬し得るように設定する。その際、完全に液体L中に没入しなくてもよく、液体Lに錠剤Sが接触して溶解し得るように少なくとも一部が液体Lに浸漬し得るようにすればよい。
以上の点眼ノズル3のホルダ部34に対し錠剤Sをセットするための工程について、図3及び図4に基づいて説明する。図3及び図4は本来の状態の点眼ノズル3(図1又は図2参照)の天地を逆転した状態で分解したものを示している。錠剤Sをセットするには、点眼ノズル3の天地を逆転させて筒状壁314の突出端部位341にある収容凹部342の開口が上向きになるように配置する。そして、この状態の収容凹部342内に上から錠剤Sを装入し、次いで、カバー部材36を上から外嵌させて連結させる。かかる点眼ノズル3を用いた工程の場合、錠剤Sを収容凹部342内に装入させるのは収容凹部342の開口から下方に落下させればよいだけであり、錠剤Sを収容凹部342内に容易に収容させることができ、かつ、錠剤Sを押し込む等の操作が不要であるため錠剤Sの表面が削られる等の不都合発生のおそれも無くすことができる。しかも、収容凹部342に収容された状態であれば、周囲が側壁317により囲まれているため、そのままで錠剤Sの収容状態を確実に維持させることができる。そして、カバー部材36の連結により収容凹部342の開口が閉止されるため、以後、点眼ノズル3の天地を再度逆転させても、錠剤Sを収容凹部342内に確実に保持することができる。たとえ、錠剤Sの上下方向位置の変動が生じるとしても、それを収容凹部342の狭い内部空間(底壁316と底壁部361との間)に制限することができるようになる。なお、本実施形態におけるカバー部材36は収容凹部342からの錠剤Sの脱落を阻止する当止部としての役割が主であるため、単に底壁部361だけで収容凹部342の開口を閉止するためのカバー部材を構成することもできる。
ここで、収容凹部342のサイズ(内径又は側壁317の内面同士の相対向面間隔)は、錠剤Sの外径Dよりも大に設定すればよく、最小で錠剤Sとほぼ同等に設定することができる。又、収容凹部342の入口側(開口側)のサイズL1(図4参照)が錠剤Sの外径Dよりも大に、奥端側(底壁316側)のサイズL2が錠剤Sの外径Dと同等になるように、側壁317の内面を開口側に向けて拡径する傾斜面にすることができる。この場合、錠剤Sを収容凹部342内に落とし込めば、錠剤Sは底壁316と側壁317の内面とに接触した状態で緩支持させることができる。これにより、以後の取り扱いの際に急激な衝撃を受けて収容凹部342内で相対移動することによる損傷発生のおそれを確実に解消することができる。
次に、図1の納入形態の用時溶解型点眼容器キットを使用する際には、使用者が前記の点眼ノズル3を容器本体2に装着して点眼容器に組み立てるだけで、錠剤Sの液体Lに対する用時溶解が行われることになる。
すなわち、包装材5を破り、キャップ22付き容器本体2と、アルミピロー包装4にて包装された点眼ノズル3とを取り出す。次いで、容器本体2(図5参照)からキャップ22を取り外す一方、アルミニウムピロー包装4を破って内から点眼ノズル3を取り出し、取り出した点眼ノズル3(図6参照)をキャップ22が取り外された容器本体2の口部21に装着させる。この装着は、ホルダ部34を下に保護キャップ33を上にした点眼ノズル3を、先ず、そのホルダ部34から口部21に入れ容器本体2内を下向きに入れ込んでいき、次に、装着部31を口部21の螺ネジ部に対し最後までねじ込むことにより、完了する。
点眼ノズル3を容器本体2に装着した状態(図2参照)では、ホルダ部34の突出端部位341が液体Lの液面よりも下方位置まで沈み、これにより、収容凹部342内の錠剤Sが液体L中に浸漬された状態になる。この浸漬された状態のままでも液体Lに対する錠剤Sの溶解は進行するが、全体を振るなどすることにより溶解が促進される。一方、前記の点眼ノズル3を容器本体2に装着した状態では、容器本体2の口部21が前記装着部31により密封されるため、上下を逆転させて容器本体2の胴部を押圧すれば錠剤Sの溶解後の薬液がノズル孔352を通して外部に滴下するという点眼容器となる。すなわち、前記の点眼ノズル3の容器本体2に対する装着という操作又は作業を行うことにより、点眼容器の組立が完了すると共に、錠剤Sの液体Lに対する用時溶解が自動的に行われることになる。
以上の用時溶解型点眼容器キットの場合には、点眼容器を組み立てる操作手順が点眼ノズル3を容器本体2に装着させればよいという必然的かつ常識的な操作手順であるため、使用者をして誤使用・誤操作を招くことなく点眼容器の組立を確実に完了させることができ、その組立完了により錠剤Sの液体Lに対する用時溶解をも自動的に開始させることができる。これにより、用時溶解のために特別な操作又は特別な操作手順を経ないと用時溶解を行わせることができないという従来の部品又は容器と比べ、本実施形態の場合には何ら特別な操作を行うことなく、用時溶解を容易かつ確実に行わせることができるようになる。加えて、点眼容器に組立てないと点眼をすることはできず、点眼容器に組み立てれば用時溶解が自動的に行われるため、溶解忘れという事態が生じる余地はなく、用時溶解型の医薬品としての用法を確実に遵守させることができる。
さらに、用時溶解型点眼容器キットを製造する際に、点眼ノズル3に錠剤Sをセットするための工程を、前述の如く、錠剤Sの損傷発生等のおそれもなく容易に行うことができる上に、収容凹部342に収容された状態を確実に維持させることができる。このため、用時溶解の際にも錠剤Sの溶解を確実なものとすることができ、点眼ノズル3を用いて用時溶解型点眼容器を構成することができる。
又、アルミピロー包装4により錠剤S付きの点眼ノズル3を密封包装しているため、その錠剤Sの防湿を図ることができ、水分吸着も防止することができる。さらに、前記の容器本体2への装着作業は保護キャップ33又は装着部31を掴んで行われる一方、錠剤Sはホルダ部34に収容されているため、錠剤Sが使用者の手に直接に触れることはないため、錠剤Sを衛生的に保持することができる上に、容器本体2又はその口部21がたとえ極めて小さいサイズのものであったとしても錠剤Sを落下させるというような事態も起こり得ない。
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態に係る点眼ノズル3aを用いて用時溶解型点眼容器に組み付けた状態を示したものである。この点眼ノズル3aは、第1実施形態における筒状壁314(図2参照)を杆状又は棒状の突出杆部319に変更した点で第1実施形態と異なり、その他の点においては第1実施形態と同じ構成を有している。以下、第1実施形態と異なる点について詳細に説明し、第1実施形態と同じ構成要素については第1実施形態と同じ符号を付すに止めて詳細説明を省略する。
ホルダ部34aの一部を構成する突出杆部319は、装着部31の頂壁312から下方に中心軸上に沿って突出するように装着部31と一体に形成されたものであり、筒壁313の下端開口縁から例えば放射状に中心に向けて延びる支持アーム319a,319a,…を介して上端が支持されたものである。隣接する支持アーム319a,319a間の開口が容器本体2内の液体Lをノズル孔352に流通させるための、容器本体2内と筒壁313内との間の連通路となる。そして、突出杆部319の突出端部位341に第1実施形態と同様の底壁316a及び側壁317が形成されている。
以上の第2実施形態においても、第1実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。
<第3実施形態>
図8は第1実施形態に係る用時溶解型点眼容器キットを用いた用時溶解型医薬品の納入形態を示したものである。この第3実施形態の点眼ノズル3bは特にホルダ部34bが第1実施形態のホルダ部34と異なる構成を有する点で異なる。以下、第1実施形態と同じ構成要素には第1実施形態と同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ホルダ部34bは、図9に用時溶解型点眼容器にした場合の詳細を示すように、突出杆部を構成する筒状壁314と、この筒状壁314の突出端部位341を構成する下端部(突出端部)の底壁316bを覆うように着脱可能に連結される収容部材37とを備えて構成されている。この収容部材37は、特にその内部空間によって錠剤Sを収容するための収容凹部342bが構成されている点を除き、第1実施形態のカバー部材36とほぼ同様の構成を備えている。そして、第3実施形態においては前記の底壁316が当止部を構成することになり、底壁316bの上方位置の筒状壁314の外周面には係合凸条314aが形成されている。
詳細に説明すると、収容部材37は、底壁部371と、この底壁部371の周囲から上方に延出された側壁部372とを有しており、この側壁部372の上側部分が無端の周壁とされて内周面に係合部372a(図10も参照)が形成される一方、側壁部372の下側部分と底壁部371とで囲まれる内部空間により錠剤Sの収容凹部342bが構成されることになる。従って、この下側部分の収容部材37の内径や高さが錠剤Sのサイズに応じて定められ、例えば、収容部材37の特に下側部分の内径が錠剤Sの外径以上に、高さが錠剤Sの高さ以上に設定されている。又、側壁部372の下側部分には周方向に間欠的に開口窓373,373,…が形成され、内部に収容された錠剤Sを容器本体2内の液体Lに露出させるようにしている。なお、錠剤Sを露出させるための開口として、開口窓の他に透孔を明けるようにしてもよく、又、底壁部371や底壁316に透孔を明けるようにすることができる。収容部材37の筒状壁314の突出端に対する連結は次のようにして行う。すなわち、収容部材37の側壁372の内周面を前記筒状壁314の外周面に対し押し込むことにより、前記側壁317の係止凸条314a(図9又は図10参照)に対し前記側壁部372の係合部372aが互いに係合することで行われる。連結を外すには、収容部材37を筒状壁314から離れる側に引くことにより前記係合が外れ、収容部材37が外れるようになっている。
第3実施形態の点眼ノズル3bのホルダ部34bに対し錠剤Sをセットするための工程について、図9を参照しつつ説明する。図9は、第1実施形態の図3及び図4の場合とは異なり、本来の状態の点眼ノズル3b(図8又は図10参照)のままで分解したものを示している。錠剤Sをセットするには、まず、収容部材37の内部に錠剤Sを上から落とし込んで装入し、次いで、内部に錠剤Sを収容した状態の収容部材37を装着部31の筒状壁314の突出端に対し連結させる。これにより、錠剤Sは筒状壁314側の底壁316bと、収容部材37の底壁部371とに上下を挟まれた状態でホルダ部34bの突出端部位に保持させることができ、第1実施形態の場合と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、点眼ノズル3bを用いた工程の場合、錠剤Sを収容部材37内に装入させるのは収容部材37の開口から下方に落下させればよいだけであり、錠剤Sを収容部材37内に容易に収容させることができ、かつ、錠剤Sを押し込む等の操作が不要であるため錠剤Sの表面が削られる等の不都合発生のおそれも無くすことができる。しかも、収容部材37内に収容された状態であれば、周囲が側壁372により囲まれているため、以後は収容部材37を扱うだけでよく、錠剤Sの収容状態を確実に維持させることができる。そして、収容部材37の連結によりその開口が底壁316bによって閉止されるため、以後、点眼ノズル3bをどのように扱っても、錠剤Sを収容部材37内に確実に保持することができるようになる。
なお、第3実施形態の点眼ノズル3bを用いた錠剤Sをセットする工程としては、第1実施形態(図3又は図4参照)の如く点眼ノズル3bの天地を本来の状態から逆転した状態で行うことができる。すなわち、点眼ノズル3bの天地を逆転すれば、筒状壁314が上向きに突出し、突出端である底壁316bの底面が上向き面として配置されるため、この底壁316の上向き面に錠剤Sを載置し、載置された錠剤Sに対し上から、天地逆転させた収容部材37を被せ筒状壁314の突出端に対し連結するようにすればよい。これによっても、錠剤Sを収容部材37の内部空間により構成される収容凹部内に収容されて保持された状態にすることができ、前記の作用効果と同様のものを得ることができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は以上の第1〜第3実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記実施形態では固体成分として錠剤Sを示したが、錠剤Sではなく顆粒状の薬剤を固体成分としてもよい。この場合には、その顆粒状の薬剤をネット袋等に一旦収容させた上で用いることができる。又、ノズル部32の突出方向である上方とは、装着部31から真っ直ぐ上に突出する場合の他に、装着部31から斜め上方に突出する場合や、装着部31から少しだけ真っ直ぐ上に突出した後に屈曲して斜め上方に突出する場合等も含まれる。第1又は第2実施形態のカバー部材36の底壁部361あるいは第3実施形態の筒状壁314の底壁316bにより構成される当止部としては、固体成分である錠剤等の脱落を防止することができればよく、全面が壁部となった壁に限らず、網状のものや、フランジ状のもの、リブ状のものによっても構成することができる。突出杆部を装着部と一体に形成しているが、これに限らず、両者を別体にて形成し、突出杆部を装着部に対し嵌合,係合等の手段により結合可能とし、錠剤Sを収容・保持するためのホルダ部34,34bを錠剤Sのサイズ等に応じて交換可能とすることができる。
2 容器本体
3 点眼ノズル
5 包装材
21 口部
22 キャップ
31 装着部
32 ノズル部
34,34a,34b ホルダ部
35 中栓部材(ノズル部)
36 カバー部材(当止部)
37 収容部材
316 底壁
316b 底壁(当止部)
317 側壁
314 筒状壁(突出杆部)
319 突出杆部
341 突出端部位
342,342b 収容凹部
352 ノズル孔
S 錠剤(固体成分)
L 液体(液体成分)

Claims (8)

  1. 口部で開口し1つの空間を構成する内部に収容予定液位まで所定量の液体成分が収容されて前記口部がキャップにより密閉状態に仮栓された容器本体と、この容器本体とは別に独立して保管されて用時において前記液体成分が収容された容器本体に装着されることにより用時溶解型点眼容器を構成することになる点眼ノズルとを備え、
    前記点眼ノズルは、前記容器本体の口部に対し密封状態に装着可能なキャップ状の装着部と、この装着部から上方に突出するノズル部と、前記キャップを取り外せば口部から前記容器本体内に下向きに入れ込むことができ下方に突出した突出端部位に固体成分が少なくともその一部を露出させた状態で収容されたホルダ部とを備える一方、前記固体成分を収容した点眼ノズルが前記液体成分を収容した容器本体の口部に前記装着部により装着されてその口部を密封した装着状態では、前記ノズル部の先端側に開口する点眼用のノズル孔を通してのみ前記容器本体内と外部とが連通され、かつ、前記固体成分を収容した突出端部位が前記容器本体の内部の液体成分の収容予定液位よりも下方位置まで沈み前記固体成分が液体成分中に浸漬された状態になるように前記突出端部位の突出長さが定められ、
    内部に前記液体成分を収容させて前記口部をキャップにより密封状態に仮栓した状態の前記容器本体と、前記ホルダ部に固体成分を収容させて前記容器本体とは別に全体を密封包装した状態の前記点眼ノズルとの双方が併せて1つの包装材により包装されて提供されるように構成されてなる用時溶解型点眼容器キットにおいて、
    前記ホルダ部は、開口を有しこの開口から内部に前記固体成分を装入可能な収容凹部と、この収容凹部の開口から前記固体成分の脱落を阻止するよう前記収容凹部の開口を閉止するための当止部とを前記突出端部位に備え、前記固体成分を前記収容凹部と当止部との間の内部空間に保持するように構成されている、
    ことを特徴とする用時溶解型点眼容器キット。
  2. 請求項1に記載の用時溶解型点眼容器キットであって、
    前記ホルダ部の収容凹部は、前記ホルダ部の突出端部位に形成される底壁と、この底壁の周囲から下方に延出する側壁とで下方に開口するよう形成された内部空間により構成される一方、前記ホルダ部の当止部は、前記収容凹部を構成する側壁に対し下から着脱可能に係合されて前記開口を閉止するためのカバー部材により構成されている、用時溶解型点眼容器キット。
  3. 請求項1に記載の用時溶解型点眼容器キットであって、
    前記ホルダ部の当止部は、前記ホルダ部の突出端部位に形成された底壁により構成される一方、前記ホルダ部の収容凹部は、底壁部と、この底壁部の周囲から上方に延出する側壁部とから上方に開口するよう形成され前記当止部に対し下から着脱可能に係合される収容部材の内部空間により構成されている、用時溶解型点眼容器キット。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の用時溶解型点眼容器キットであって、
    前記ホルダ部は、前記装着部から下方に突出するよう一体に形成された突出杆部を備え、前記収容凹部と当止部とは前記突出杆部の突出端部位に設けられている、用時溶解型点眼容器キット。
  5. 口部で開口し1つの空間を構成する内部に収容予定液位まで所定量の液体成分が収容されて前記口部がキャップにより密閉状態に仮栓された容器本体とは別に独立して保管されて用時において前記液体成分が収容された容器本体に装着されることにより用時溶解型点眼容器を構成することになる点眼ノズルであって、
    前記容器本体の口部に対し密封状態に装着可能なキャップ状の装着部と、この装着部から上方に突出するノズル部と、前記キャップを取り外せば口部から前記容器本体内に下向きに入れ込むことができ下方に突出した突出端部位に固体成分が少なくともその一部を露出させた状態で収容されるホルダ部とを備える一方、前記液体成分を収容した容器本体の口部に前記装着部により装着されてその口部を密封した装着状態では、前記ノズル部の先端側に開口する点眼用のノズル孔を通してのみ前記容器本体内と外部とが連通され、かつ、前記固体成分を収容した突出端部位が前記容器本体の内部の液体成分の収容予定液位よりも下方位置まで沈み前記固体成分が液体成分中に浸漬された状態になるように前記突出端部位の突出長さが定められてなる点眼ノズルにおいて、
    前記ホルダ部は、開口を有しこの開口から内部に前記固体成分を装入可能な収容凹部と、この収容凹部の開口から前記固体成分の脱落を阻止するよう前記収容凹部の開口を閉止するための当止部とを前記突出端部位に備え、前記固体成分を前記収容凹部と当止部との間の内部空間に保持するように構成されている、
    ことを特徴とする点眼ノズル。
  6. 請求項5に記載の点眼ノズルであって、
    前記ホルダ部の収容凹部は、前記ホルダ部の突出端部位に形成される底壁と、この底壁の周囲から下方に延出する側壁とで下方に開口するよう形成された内部空間により構成される一方、前記ホルダ部の当止部は、前記収容凹部を構成する側壁に対し下から着脱可能に係合されて前記開口を閉止するためのカバー部材により構成されている、点眼ノズル
  7. 請求項5に記載の点眼ノズルであって、
    前記ホルダ部の当止部は、前記ホルダ部の突出端部位に形成された底壁により構成される一方、前記ホルダ部の収容凹部は、底壁部と、この底壁部の周囲から上方に延出する側壁部とから上方に開口するよう形成され前記当止部に対し下から着脱可能に係合される収容部材の内部空間により構成されている、点眼ノズル。
  8. 請求項5〜請求項7のいずれかに記載の点眼ノズルであって、
    前記ホルダ部は、前記装着部から下方に突出するよう一体に形成された突出杆部を備え、前記収容凹部と当止部とは前記突出杆部の突出端部位に設けられている、点眼ノズル。
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