JP6377006B2 - モータケーシング - Google Patents
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Description
モータ10はかご形誘導電動機である。モータ10は、外殻となるモータケーシング12と、モータケーシング12を外部部材14に据え付けるための脚部材16とを備える。モータケーシング12には、回転子及び固定子(不図示)と、回転軸18の一部とが収容される。外部部材14は、モータケーシング12の据え付け相手となる床面等の外部構造体である。
ケーシング本体20は、図2〜図4に示すように、回転軸18周りに設けられる四つの側面部30−1〜30−4を有する。複数の側面部30−1〜30−4は回転軸18を上下左右の四方から取り囲むように設けられる。複数の側面部30−1〜30−4には、上側面部30−1(第1側面部)と、上側面部30−1とは回転軸18を挟んだ逆側(下側)に設けられる下側面部30−2(第2側面部)と、上側面部30−1に対して右側に設けられる右側面部30−3(第3側面部)と、上側面部30−1に対して左側に設けられる左側面部30−4(第4側面部)とが含まれる。左側面部30−4には端子箱32(図2参照)を取り付けるための端子箱用座部34が設けられる。端子箱32には、固定子等のモータ内部機構に電力を供給するためのケーブルが接続される。以下、複数の側面部30−1〜30−4を区別しないときは、符号の末尾の「−1〜−4」の記載を省略する。
ケーシング本体20の外側には、図3、図4、図6に示すように、軸方向Xに隣り合う負荷側取付座部36A及び反負荷側取付座部36Bと、中間フィン40Cとにより囲まれる開放空間部46が形成される。開放空間部46は、ケーシング本体20の径方向外側に開放する。また、開放空間部46は、ケーシング本体20の周方向の一方に開放する。より詳細には、上側の組の取付座部36A−1、36B−1を鉛直上向きにした状態で、下側の組の取付座部36A−2、36B−2を用いて据え付ける場合を基準とする。上側の組の取付座部36を構成する取付座部36A、36Bと中間フィン40Cにより囲まれる開放空間部46は、図3、図6に示すように、ケーシング本体20を軸方向Xから見たとき、ケーシング本体20の軸心20cから左右方向Yに離れる側に開放する。たとえば、軸心20cに対して左右方向Yの一方(図示は右側)にある開放空間部46は、軸心20cから離れる側である右側に開放する。また、軸心20cに対して左右方向Yの他方(図示は左側)にある開放空間部46は、軸心20cから離れる側である左側に開放する。
上側の組の取付座部36A−1、36B−1を鉛直上向きにした状態で、下側の組の取付座部36A−2、36B−2を用いて据え付ける場合を基準にする。図7(a)は第1参考例に係るケーシング本体20を示す平面図である。本例のケーシング本体20は、負荷側取付座部36A及び反負荷側取付座部36Bの間に2本の中間フィン40Cが設けられる。このとき、負荷側取付座部36A及び反負荷側取付座部36Bと2本の中間フィン40Cとにより囲まれる開放空間部46は、ケーシング本体20の周方向に開放しておらず、その開放空間部46内の領域S1には水だまりが生じ易くなる。
図5に示すように、上側の組の取付座部36−1を鉛直上向きにした状態で、下側の組の取付座部36−2を用いて据え付ける場合を基準とする。上側の組のフィン40−1を構成する複数の負荷側末端フィン40A−1は、それぞれの根元部41の高さ位置が異なっている。ここでいう高さ位置とは、所定の水平面に対する高さ方向Zでの位置のことをいう。本実施形態では、外部部材14の据付面14a(図2参照)からの高さ方向Zでの位置となる。ただし、所定の水平面は据付面14aに限定されず、各フィンの根元部41よりも鉛直方向下側で任意に設定すればよい。
上側の組の負荷側取付座部36A−1と、反負荷側取付座部36B−1との間に設けられる中間フィン40C−1は、前述の複数の末端フィン40A−1、40B−1のうち、根元部41の高さ位置が最も高い末端フィン40A−1、40B−1(本図では左側の末端フィン40A−1、40B−1)と直線状に並ぶように設けられる。中間フィン40Cは、取付座部36A−1、36B−1の中央位置Cpよりもケーシング本体20の軸心20cに左右方向位置が近い側(本図では左側)に配置される。
図5に示すように、上側の組の取付座部36A−1、36B−1を鉛直上向きにする場合、ケーシング本体20の外周面のうち上側に臨む面領域に付着する水は、高さ位置の高い側から低い側に向けて流下しようとする。本実施形態でいえば、図5の範囲Sbでは、ケーシング本体20の軸心20cから離れる右側に向かう方向Pbに向けて流下しようとする。ここで、図8(b)に示すように、複数の末端フィン40A−1、40B−1のうち、根元部41の高さ位置が低い他の末端フィン40A−1、40B−1(図中右側の末端フィン40A−1、40B−1)と直線状に並ぶように中間フィン40Cを設ける場合、中間フィン40C−1より高位置側の領域S5にて、負荷側取付座部36A−1と反負荷側取付座部36B−1の間に流下する水が貯まり易くなる。
この場合を基準として、上側の組の取付座部36−1を構成する第1取付座部36A−1、36B−1及び第2取付座部36A−1、36B−1間に設けられる中間フィン40C−1のうち、最も鉛直上側にある中間フィン40C−1に着目する。この中間フィン40C−1は、負荷側取付座部36A−1及び反負荷側取付座部36B−1のそれぞれに接続される接続端部40Caを有する。この中間フィン40C−1の接続端部40Caの上方に臨む外側面には、鉛直上方に向かうにつれて接続相手となる負荷側取付座部36A又は反負荷側取付座部36Bに近づくような傾斜面40Cbが形成される。この傾斜面40Cbは、本実施形態では、鉛直上方に向かうにつれて接続相手となる取付座部36A、36Bに近づくように凹状の円弧状に形成されるが、直線状等に形成されてもよい。
ケーシング本体20の外周面を上側から下側にかけて水が流下する場合を考える。中間フィン40C−1の接続端部40Caまで水が流下したとき、中間フィン40C−1に傾斜面40Cbが形成されていないと、中間フィン40Cの接続端部40Caと取付座部36A−1、36B−1の間の奥まった箇所に水が貯まったまま流れ難くなる。この点、本実施形態では、中間フィン40C−1の接続端部40Caまで流下した水が傾斜面40Cbにより、中間フィン40C−1の接続端部40Caから中間部40Ccに向かう方向Pcに導かれ易くなる。この結果、中間フィン40C−1の中間部40Ccまで流下して中間フィン40C−1から下側に流れ落ちる水と合流し易くなり、中間フィン40C−1上に水が貯まり易くなるのを防止できる。
図5に示すように、上側の組の取付座部36A−1、36B−1を鉛直上向きにした状態で、下側の組の取付座部36A−2、36B−2を用いて据え付ける場合を基準とする。このとき、上側の組の取付座部36A−1、36B−1に接続される複数の末端フィン40A−1、40B−1は、それぞれの根元部41の高さ位置が異なっており、根元部41の高さ位置が低いものほど先端部43の高さ位置が低くなるように設けられる。
図10(a)は、図9の例と同様、上側の組の取付座部36−1を右向き、つまり、鉛直方向に対して横向きにした状態で、右側の組の取付座部36−3を用いて外部部材14の据付面14a(水平面)に据え付ける場合の中間フィン40C−1を示す断面図である。本図では、上側の組の取付座部36−1を構成する複数の取付座部36間に設けられる中間フィン40C−1のうち、最も鉛直上側にある中間フィン40C−1を示す。この状態を基準にして、この中間フィン40C−1の上方に臨む外側面48には、根元部41から先端部43に向かうにつれて、所定の水平面に対して下り傾斜となるような勾配が設けられる。本実施形態での所定の水平面とは据付面14a(図2参照)であるが、ここでは、説明のため、水平面と平行な仮想面Hpを図示する。前述の内容を換言すると、中間フィン40C−1よりも鉛直下側に所定の水平面を設定したときに、その外側面48は、根元部41から先端部43に向かうにつれて、水平面との間の距離が小さくなるように勾配がつけられている。
Claims (5)
- 脚部材を取り付け可能な複数個の取付座部を有するモータケーシングであって、
前記複数個の取付座部には、第1組の取付座部と、前記第1組の取付座部に対して周方向に離れて設けられる第2組の取付座部とが含まれ、
前記第1組の取付座部及び前記第2組の取付座部のそれぞれには、軸方向に離れた負荷側取付座部と反負荷側取付座部とが含まれ、
前記負荷側取付座部には、該負荷側取付座部より負荷側に延びる複数本の負荷側末端フィンが接続され、
前記反負荷側取付座部には、該反負荷側取付座部より反負荷側に延びる複数本の反負荷側末端フィンが接続され、
前記負荷側取付座部と前記反負荷側取付座部の間には前記軸方向に延びる一本のみの中間フィンが設けられることを特徴とするモータケーシング。 - 前記第1組の取付座部を鉛直上向きにした状態を基準として、
前記第1組の取付座部に接続される前記複数の末端フィンは、所定の水平面に対するそれぞれの根元部の高さ位置が異なっており、
前記第1組の取付座部間に設けられる前記中間フィンは、前記複数の末端フィンのうち、前記根元部の高さ位置が最も高い末端フィンと直線状に並ぶように設けられることを特徴とする請求項1に記載のモータケーシング。 - 前記中間フィンは、前記負荷側取付座部又は前記反負荷側取付座部に接続される接続端部を有し、
前記第1組の取付座部を鉛直方向に対して横向きにした状態を基準として、
前記第1組の取付座部間に設けられる前記中間フィンのうち、最も鉛直上側に設けられる中間フィンの接続端部の上方に臨む外側面には、鉛直上方に向かうにつれて該取付座部に近づくような傾斜面が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のモータケーシング。 - 前記第1組の取付座部を鉛直方向に対して横向きにした状態を基準として、
前記第1組の取付座部間に設けられる前記中間フィンのうち、最も鉛直上側に設けられる中間フィンの上方に臨む外側面には、該中間フィンの根元部から先端部に向かうにつれて、所定の水平面に対して下り傾斜となるような勾配が設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のモータケーシング。 - 前記第1組の取付座部を鉛直上向きにした状態を基準として、
前記第1組の取付座部に接続される前記複数の末端フィンは、所定の水平面に対するそれぞれの根元部の高さ位置が異なっており、前記根元部の高さ位置が低いものほど先端部の高さ位置が低くなるように設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のモータケーシング。
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