JP6375499B2 - 浴槽 - Google Patents
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Description
このような負担を軽減するために、浴槽の出入り部の側壁に、この側壁の上面から床面側に向けて切り欠かれた切欠部を設け、この切欠部を液密状態で塞ぐ開閉自在の閉塞部材を有するものが提案されている(特許文献1)。
また、浴槽のエプロンの一部に人が入れるようにドアを付け、ドアを閉めてお湯を入れてもお湯が漏れないようにした浴槽が提案されている(特許文献2)。
この発明は、既存の浴槽を撤去することなく、既存の浴槽を改良する構造を提案することにより、高齢者や障害者の方々が楽に出入りできる浴槽を提供することを目的とする。
この発明の第1の要旨とするところは、
床面から上側に突出する側壁を有する浴槽であって、前記浴槽の前記側壁に、この側壁の上端面から前記床面側に向けて設けられた切欠部があり、前記切欠部が開閉ユニットで密封封止されている浴槽であって、
前記開閉ユニットは、板状部材と、前記板状部材が嵌り込むとともに前記浴槽の側壁に固定される固定部材とからなり、
前記板状部材は、その両側壁と底部には凸部または凹部が設けられており、
前記固定部材は、一対の柱状部材と、この一対の柱状部材と連結するとともに、この一対の柱状部材と一体になっている床部材と、挟持板とよりなり、
前記一対の柱状部材は前記板状部材の両側壁が嵌り込むものであり、
前記床部材は前記板状部材の底部が嵌り込むものであり、
前記挟持板は前記一対の柱状部材の両側面にそれぞれ取り付けられており、
前記浴槽の切欠部には前記固定部材が配置され、前記固定部材の挟持板にて前記浴槽の側壁が挟持されるとともに、前記固定部材の床部材の底部が前記浴槽の切欠部の底部に密着、固定されており、
前記板状部材の凸部または凹部が、前記固定部材の柱状部材の両側壁と底部に設けられた固定部材側凹部または固定部材側凸部に嵌め込まれており、前記板状部材は、前記固定部材の前記柱状部材と前記床部材で囲まれるスペースに対して上下方向に移動するものであることを特徴とする浴槽である。
この発明の第2の要旨とするところは、
床面から上側に突出する側壁を有する浴槽であって、前記浴槽の前記側壁に、この側壁の上端面から前記床面側に向けて設けられた切欠部があり、前記切欠部が開閉ユニットで密封封止されている浴槽であって、
前記開閉ユニットは、板状部材と、前記板状部材が嵌り込むとともに前記浴槽の側壁に固定される固定部材とからなり、
前記板状部材は、その両側壁と底部には凸部または凹部が設けられており、
前記固定部材は、一対の柱状部材と、この一対の柱状部材と連結するとともに、この一対の柱状部材と一体になっている床部材と、挟持板とよりなり、
前記一対の柱状部材は前記板状部材の両側壁が嵌り込むものであり、
前記床部材は前記板状部材の底部が嵌り込むものであり、
前記挟持板は前記一対の柱状部材の両側面にそれぞれ取り付けられており、
前記浴槽の切欠部には前記固定部材が配置され、前記固定部材の挟持板にて前記浴槽の側壁が挟持されるとともに、前記固定部材の床部材の底部が前記浴槽の切欠部の底部に密着、固定されており、
前記板状部材の凸部または凹部が、前記固定部材の柱状部材の両側壁と底部に設けられた固定部材側凹部または固定部材側凸部に嵌め込まれており、
前記板状部材は、当該板状部材の上面一端部が前記固定部材に取り付けられており、当該取り付け位置を支点とし、前記板状部材の上面他端部が自由端となって回動し、前記板状部材が前記固定部材の前記柱状部材と前記床部材で囲まれるスペースに対して移動するものであることを特徴とする浴槽である。
さらに、この発明の第3の要旨とするところは、前記浴槽の前記切欠部の内側底部側には踏み台が設けられている、第1の要旨または第2の要旨に記載の浴槽である。
また、この発明にかかる浴槽によれば、既存の浴槽に改良を加えることで、浴槽を撤去せずに高齢者、障害者の方々が楽に出入りできる浴槽が提供できる。より具体的には、浴槽の側壁に取り外しのできる板状部材を設けているので、この板状部材を取り外すことで浴槽の側壁の一部を低くすることができ、身障者や高齢者の方々が入浴しやすくなる。
図1は、浴室内に設置した浴槽を示す斜視図で、浴槽1に開閉ユニットが設置、固定される前の状態を示している。
図1において、浴室に設置されている浴槽1は床面2から上側に側壁3が突出している。浴槽1の出入り側の側壁3の一部に、破線4で区画された略四角形状の側壁板材5が示されている。この側壁板材5の底部は床面2より上方に位置している。
図2において、破線4で区画された側壁を切断して形成された切欠部6が示されており、切欠部6を形成することで側壁板材5が取り除かれる。
まず、板状部材7について説明する。この板状部材7の左右の側壁にはそれぞれ凸部8a、凸部8bが設けられており、底部にも凸部9が設けられている。凸部8a、凸部8bと凸部9は互いにその端部同士が繋がっている。なお、凸部8a、凸部8b、および凸部9としては、弾性材、たとえば、ゴム材などが用いられ、固定部材11と密着状態が作りだせるものが用いられる。また板状部材7の上面には取っ手10が取り付けられている。なお、この板状部材7として、切欠部6を形成したときに取り除かれた側壁板材5を用いても良い。
固定部材側凹部18a、18bは柱状部材12a、12bに直接設けても良いし、別の素材で構成しても良い。また、固定部材側凹部19は床部材13に直接設けても良いし、別の素材で構成しても良い。要は、固定部材側凹部18a、18b、および19を構成する素材としては、板状部材7の凸部8a、凸部8b、および凸部9と密着し、かつ板状部材7を上下動させるときに支障がない素材を用いればよい。例えば、固定部材側凹部18a、18b、および19を別の素材で構成する場合、凸部8a、凸部8b、および凸部9の構成材料であるゴムなど同じような弾性材を用いてもよい。
図3に示した開閉ユニットUのうち、固定部材11を図2に示した浴槽1の切欠部6に位置させる。このとき、固定部材11の空間16および空間17を浴槽1の側壁3に配置し、固定部材11の挟持板14a、14b、および挟持板15a、15bを浴槽1の側壁3に接着剤などを用いてしっかりと密着、固定する。また、固定部材11の床部材13の底部も切欠部6の底部に接着剤などで固定し、密着状態に仕上げる。このようにして、図4に示すように、切欠部6に開閉ユニットUをセットした浴槽1が完成することになる。なお、このときは、板状部材7はあらかじめ固定部材11に嵌め込んでもよいし、固定部材11を浴槽1に先に取り付けた後に板状部材7を嵌め込んでもよい。
また、図5に示すように、浴槽1のスペースSの内側底部側には、踏み台20が設けられている。
図6は開閉ユニットの他の例を示しており、先の開閉ユニットと同じ構成のものについては、同じ符号を用いている。
この開閉ユニットの大きな特徴は、板状部材7が、この板状部材7の上面一端部が固定部材11に対して固定され、板状部材7の上面他端部が自由端となって回動するように取り付けられている点にある。
具体的には、図7(A)、(B)に示す蝶番Hを用いている。(A)は蝶番タイプのもの、(B)はゴム、プラスチックなど折曲可能な可撓性部材からなるベルトタイプのものである。
板状部材7はその上面一端部に蝶番Hの一方端が取り付けられ、蝶番Hの他方端部が固定部材11に取り付けられている。このような構成によれば、蝶番Hを取付けた位置を支点として、板状部材7の上面他端部が自由端となって回動し、板状部材7が固定部材11の柱状部材11の柱状部材12a、12bと床部材13で囲まれるスペースSを回動しながら移動することになる。
図8は、板状部材7が固定部材11に嵌り込んで浴槽1のスペースSを閉塞した状態を示している。
浴槽1から出る場合は、浴槽1からお湯を浴槽1の底部にある排出口から流出させる一方、板状部材7を右側に回動させると、切欠部6が開放され、高齢者、身障者の方々が浴槽1内から低くなったスペースSを跨いで浴槽2から楽に出ることができる。
2 床面
3 側壁
6 切欠部
7 板状部材
8a、8b 凸部
9 凸部
11 固定部材
12a、12b 柱状部材
13 床部材
14a、14b 挟持板
15a、15b 挟持板
16、17 空間
18a、18b 固定部材側凹部
19 固定部材側凹部
H 蝶番
S スペース
U 開閉ユニット
Claims (3)
- 床面から上側に突出する側壁を有する浴槽であって、前記浴槽の前記側壁に、この側壁の上端面から前記床面側に向けて設けられた切欠部があり、前記切欠部が開閉ユニットで密封封止されている浴槽であって、
前記開閉ユニットは、板状部材と、前記板状部材が嵌り込むとともに前記浴槽の側壁に固定される固定部材とからなり、
前記板状部材は、その両側壁と底部には凸部または凹部が設けられており、
前記固定部材は、一対の柱状部材と、この一対の柱状部材と連結するとともに、この一対の柱状部材と一体になっている床部材と、挟持板とよりなり、
前記一対の柱状部材は前記板状部材の両側壁が嵌り込むものであり、
前記床部材は前記板状部材の底部が嵌り込むものであり、
前記挟持板は前記一対の柱状部材の両側面にそれぞれ取り付けられており、
前記浴槽の切欠部には前記固定部材が配置され、前記固定部材の挟持板にて前記浴槽の側壁が挟持されるとともに、前記固定部材の床部材の底部が前記浴槽の切欠部の底部に密着、固定されており、
前記板状部材の凸部または凹部が、前記固定部材の柱状部材の両側壁と底部に設けられた固定部材側凹部または固定部材側凸部に嵌め込まれており、前記板状部材は、前記固定部材の前記柱状部材と前記床部材で囲まれるスペースに対して上下方向に移動するものであることを特徴とする浴槽。 - 床面から上側に突出する側壁を有する浴槽であって、前記浴槽の前記側壁に、この側壁の上端面から前記床面側に向けて設けられた切欠部があり、前記切欠部が開閉ユニットで密封封止されている浴槽であって、
前記開閉ユニットは、板状部材と、前記板状部材が嵌り込むとともに前記浴槽の側壁に固定される固定部材とからなり、
前記板状部材は、その両側壁と底部には凸部または凹部が設けられており、
前記固定部材は、一対の柱状部材と、この一対の柱状部材と連結するとともに、この一対の柱状部材と一体になっている床部材と、挟持板とよりなり、
前記一対の柱状部材は前記板状部材の両側壁が嵌り込むものであり、
前記床部材は前記板状部材の底部が嵌り込むものであり、
前記挟持板は前記一対の柱状部材の両側面にそれぞれ取り付けられており、
前記浴槽の切欠部には前記固定部材が配置され、前記固定部材の挟持板にて前記浴槽の側壁が挟持されるとともに、前記固定部材の床部材の底部が前記浴槽の切欠部の底部に密着、固定されており、
前記板状部材の凸部または凹部が、前記固定部材の柱状部材の両側壁と底部に設けられた固定部材側凹部または固定部材側凸部に嵌め込まれており、
前記板状部材は、当該板状部材の上面一端部が前記固定部材に取り付けられており、当該取り付け位置を支点とし、前記板状部材の上面他端部が自由端となって回動し、前記板状部材が前記固定部材の前記柱状部材と前記床部材で囲まれるスペースに対して移動するものであることを特徴とする浴槽。 - 前記浴槽の前記切欠部の内部底側には、踏み台が設けられている、請求項1または請求項2に記載の浴槽。
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