JP6374859B2 - ラッシュアジャスタ - Google Patents

ラッシュアジャスタ

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Description

本発明は、ラッシュアジャスタに関する。
特許文献1に開示のラッシュアジャスタは、シリンダヘッドの取付穴に挿入される筒状のシリンダ(ボディ)と、シリンダ内に軸線方向への往復移動を可能に組み付けられる筒状のプランジャとを備えている。プランジャ内には低圧室が設けられ、ボディ内にはプランジャの底壁(隔壁)との間に高圧室が設けられている。高圧室及び低圧室には作動油が貯留されている。底壁には、高圧室と低圧室とに連通する弁口(弁孔)が設けられ、高圧室には弁口を開閉可能な球状の弁部(弁体)が収容されている。プランジャの上昇時に弁部が弁口を開弁すると、低圧室の作動油が弁口を介して高圧室に流れるようになっている。
また、プランジャ内には、低圧室を斜めに横切るような態様で送油管が設けられている。送油管の一端部は、プランジャの周壁部を貫通して周壁部に固定され、送油管の他端は、プランジャ頂部の通気孔近傍に至る自由端として開口している。ここで、作動油は、シリンダヘッド側からシリンダの穿孔(ボディ側油孔)及び送油管を経て低圧室に流入し、液面レベルが送油管の自由端の高さ位置に至るまで貯留される。したがって、特許文献1の構成によれば、低圧室に十分な量の作動油が確保され、エンジン始動時に高圧室にエアが混入する事態を回避することが可能となっている。
特開2005−2953号公報
ところで、仮に、ラッシュアジャスタがその軸線を略水平に向けた状態でシリンダヘッドに設置される場合において、エンジン停止時にシリンダの穿孔及び送油管の一端が下向きに開口していると、低圧室の作動油が穿孔及び通気孔を通してシリンダヘッド側に流出し、作動油の液面レベルが弁口の径方向上端よりも下位に至るという事情がある。その結果、弁口内にエアが侵入してしまい、開弁時には高圧室にもエアが侵入して、ラッシュアジャスタの機能が損なわれるおそれがある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、軸線が水平又は水平に近づく方向に向けられた状態でシリンダヘッドに設置されるラッシュアジャスタの機能を良好に発揮させることを目的とする。
本発明は、軸線が水平又は水平に近づく方向に向けられた状態でシリンダヘッドに設置されるものであり、筒状のボディと、前記ボディ内に軸線方向に往復移動可能に挿入される筒状のプランジャとを備え、前記プランジャ内には低圧室が設けられ、前記ボディ内には前記プランジャの隔壁との間に高圧室が設けられ、前記隔壁には前記低圧室と前記高圧室とに連通する弁孔が設けられ、前記高圧室には前記弁孔を開閉可能な弁体が収容されており、前記弁体の開弁時に前記低圧室の作動油が前記弁孔を介して前記高圧室に流れるラッシュアジャスタであって、前記プランジャ内には、一端が弁孔に連通し、他端が前記低圧室の作動油に浸かるように鉛直下向きに開口する通油管が設けられているところに特徴を有する。
軸線が水平又は水平に近づく方向に向けられた状態でシリンダヘッドに設置される場合に、低圧室の作動油の貯油量が減少していても、弁孔が開弁されるに伴い、低圧室の作動油が通油管の他端から一端へと流れ、さらに弁孔を介して高圧室に流れ込むため、低圧室のエアが高圧室に侵入するのを防止することができる。その結果、高圧室にエアが侵入することに起因するラッシュアジャスタの機能低下を抑えることができ、ラッシュアジャスタの機能を良好に発揮させることができる。
本発明の実施例1に係るラッシュアジャスタの断面図である。 その要部拡大図である。 さらに、通油管が付勢部材の付勢力に抗して隔壁に近づく方向に押し込まれた状態をあらわす図である。 図3の具体図であり、図1の状態から通油管がエア抜き治具で押圧され、弁体が連係部で開弁されることにより、高圧室のエア抜き作業を行う状態をあらわす図である。 このラッシュアジャスタがシリンダヘッドに組み込まれた状態をあらわす図である。 本発明の実施例2に係るラッシュアジャスタの断面図である。 本発明の実施例3に係るラッシュアジャスタの断面図である。 図7の状態から屈曲部が伸長変位し、通油管の通油路を貫通したエア抜き治具によって弁体が開弁されることにより、高圧室のエア抜き作業を行う状態をあらわす図である。 実施例3の変形例の通油管の断面図である。 実施例4に係るラッシュアジャスタの断面図である。 実施例5に係るラッシュアジャスタにおいて、先端変位部の変位前の断面図である。 さらに先端変位部の変位後の断面図である。
本発明の好ましい形態を以下に示す。
前記通油管の前記一端から前記他端に至るまでの間には屈曲部が設けられている。通油管の屈曲部の屈曲位置や屈曲角度を調整することにより、低圧室の作動油の液面レベルと弁孔との位置関係を適正に補正することができるため、弁孔の形状や低圧室の内容積を従前のものからとくに変更する必要がない。
前記屈曲部の形態が一定に保持されるものであり、前記通油管には軸線方向と直交する径方向に張り出すフランジ部が設けられ、前記フランジ部の外周面が前記プランジャの周壁の内周面に摺動可能に配置されている。ボディとプランジャとは互いに相対回転可能になっているため、屈曲部の形態が一定に保持されるものにおいて、仮に、通油管がプランジャに固定されていると、通油管の他端が鉛直下向きに開口する状態を担保することができなくなる。その点、本構成によれば、フランジ部の外周面がプランジャの周壁の内周面に摺動可能に配置されているため、通油管の他端が鉛直下向きに開口する状態を維持することができる。
前記プランジャの周壁の内周面には、前記フランジ部の一端面と前記軸線方向で当接する段差面が設けられ、前記フランジ部の他端面と前記隔壁との間には、前記フランジ部を前記段差面に押し当てる方向に付勢する付勢部材が介設されている。通油管のフランジ部が付勢部材で付勢されてプランジャの段差面に押し当てられることにより、プランジャの周壁と通油管との隙間を埋めてシールすることができるため、該隙間を通して高圧室にエアが流れる事態を回避することができる。
前記通油管の一端開口と前記弁体との間には、前記通油管が前記付勢部材の付勢力に抗して前記隔壁に近づく方向に押し込まれた場合に、前記弁体と当接してこの弁体を開弁方向に移動させる連係部材が設けられている。通油管に屈曲部が設けられていると、弁孔の開口が屈曲部の屈曲先の部分(実施例における縦管部)で覆われることになるため、高圧室のエア抜き作業を行う際に、プランジャの頂部開口から差し込まれるエア抜き治具が縦管部等と干渉し、エア抜き治具が弁体を押圧可能な位置に至ることができなくなるおそれがある。仮に、エア抜き治具が弁体を押圧することができないと、弁体が開弁位置に至ることができず、高圧室のエアを抜くことができないという問題がある。その点、本構成によれば、エア抜き治具が通油管の縦管部に干渉すると、通油管が付勢部材の付勢力に抗して隔壁に近づく方向に押し込まれ、それに伴い、連係部材が弁体と当接して弁体が開弁方向に移動するため、高圧室のエア抜き作業を支障なく行うことができる。
前記屈曲部が変形可能な柔軟性を有する部分を含み、前記通油管の前記他端側が自重によって鉛直下向きに垂下する。ボディとプランジャとは互いに相対回転可能になっているため、通油管がプランジャに固定されていて、屈曲部の形態が一定に保持されていると、通油管の他端が鉛直下向きに開口する状態を担保することができない。しかし、本構成によれば、屈曲部が変形可能な柔軟性を有する部分を含み、通油管の他端側が自重によって鉛直下向きに垂下するようになっているため、たとえ通油管がプランジャに固定されていても、通油管の他端が鉛直下向きに開口する状態を担保することができる。
前記屈曲部が伸長変位することにより、前記通油管内の通油路が前記弁孔と軸線方向の同軸上の位置に配置される。通油管に屈曲部が設けられていると、弁孔の開口が屈曲部の屈曲先の部分(実施例における縦管部)で覆われることになるため、高圧室のエア抜き作業を行う際に、通常、プランジャの頂部開口から差し込まれるエア抜き治具が縦管部等と干渉し、エア抜き治具が弁体を押圧可能な位置に至ることができない。しかし、本構成によれば、屈曲部を伸長変位させることで、ラッシュアジャスタに特別な構造を付加しなくても、弁孔が通油管内の通油路と同軸上の位置に配置されて弁孔にエア抜き治具を差し込むことができる。そして、弁孔に差し込まれたエア抜き治具によって弁体が開弁方向に移動させられることにより、高圧室のエア抜き作業を支障なく行うことができる。
前記通油管の前記他端には重りが設けられ、前記重りの重量によって前記通油管の前記他端が鉛直下向きに付勢される。これによれば、通油管の他端が自然に鉛直下向きの状態になるから、通油管の構造が複雑にならずに済む。
前記通油管には、前記他端に向けて拡開する拡開部が設けられている。こうした拡開部が設けられることにより、低圧室のエアが通油管に吸い込まれにくくなるため、高圧室にエアが侵入するのをより確実に防止することができる。
前記通油管には、前記他端を前記作動油の液面から遠ざける方向に変位させる先端変位部が設けられている。この先端変位部によって通油管の他端が作動油の液面から遠ざかる方向に変位することにより、低圧室のエアが通油管に吸い込まれにくくなるため、高圧室にエアが侵入するのをより確実に防止することができる。
前記先端変位部が前記通油管の他の部分に比べて薄肉に形成されている。これによれば、先端変位部の変位動作の円滑性が担保される。
<実施例1>
本発明の実施例1を図1〜図5によって説明する。実施例1に係るラッシュアジャスタ10は、カム60とロッカアーム70とのバルブクリアランスを自動調整する油圧式のラッシュアジャスタであって、水平対向型のエンジン又は傾斜したエンジンのシリンダヘッド90に対して組み付けられる場合を例示するものである。なお、以下の説明において、上下、水平及び縦横の概念は、車両搭載時の状態を基準とするものである。
エンジンの動弁機構は、図5に示すように、シリンダヘッド90の吸気又は排気ポート91を開閉する機構であって、エンジンに同期して回転するカム60と、バルブ本体50に一体に設けられたバルブステム51と、カム60の回転に応じて揺動することでバルブステム51を押圧するロッカアーム70と、ロッカアーム70の一端部を揺動可能に支持するラッシュアジャスタ10とを備えている。
バルブステム51は、シリンダヘッド90の吸気又は排気ポート91に連なる貫通孔93に摺動可能に挿入され、コイルスプリング55によってバルブ本体50を閉弁させる方向に付勢されている。カム60が回転すると、ロッカアーム70が揺動するとともに、バルブステム51が貫通孔93内を摺動可能に往復移動し、これによってバルブ本体50が吸気又は排気ポート91を開閉するようになっている。
ロッカアーム70は、一端部71をラッシュアジャスタ10に支持させ、他端部72をバルブステム51に当接させ、且つ、一端部71と他端部72との間に設けられたローラ74にカム60を回転可能に接触させて、軸線を上下方向に向けた状態で配置されている。
ラッシュアジャスタ10は、シリンダヘッド90に横向きに開設された有底の取付孔94に挿入されることで、軸線を水平に向けた状態で配置されている。図1に示すように、ラッシュアジャスタ10は、軸線方向に長い円筒状のボディ11と、ボディ11内に軸線方向に往復移動可能に組み込まれる円筒状のプランジャ12とを備えている。
ボディ11は、円板状の端壁13と、端壁13の外周縁から延出する筒壁14とからなる。筒壁14の外周面には、ボディ側周回溝15が全周に亘って設けられている。また、筒壁14には、ボディ側周回溝15の溝奥面に開口するボディ側油孔16が径方向(軸線方向と直交する方向)に貫通して設けられている。筒壁14の開口端には、プランジャ12の抜け出しを阻止するためのリテーナ17が取り付けられている。
図1に示すように、プランジャ12は、軸線方向に細長く延出する周壁18と、周壁18とは別体とされていて周壁18の一端部の開口を閉じるように取り付けられる隔壁19とからなる。周壁18の他端部は、半球状に絞られた球部21とされている。プランジャ12がボディ11に組み付けられた状態では、球部21がボディ11の筒壁14の開口端からロッカアーム70側に突出し、突出する球部21の外周に、ロッカアーム70の一端部71が摺動可能に支持されるようになっている(図5を参照)。球部21の突出端には、頂部開口22が軸線方向に貫通して設けられている。頂部開口22は、プランジャ12の径方向中心で且つ軸線上の位置に配置されている。そして、プランジャ12内には、周壁18と隔壁19との間に、低圧室23が区画して設けられている。
周壁18の外周面は、ボディ11の筒壁14の内周面に摺動可能とされ、図1に示すように、筒壁14の内周面との間に、プランジャ側周回溝24が全周に亘って設けられている。また、周壁18には、プランジャ側周回溝24の溝奥面に開口するプランジャ側油孔25が径方向に貫通して設けられている。図5に示すように、取付孔94はシリンダヘッド90の油路96に連通しており、油路96から供給される作動油は、ボディ側周回溝15、ボディ側油孔16、プランジャ側周回溝24及びプランジャ側油孔25を経て低圧室23に貯留されるようになっている。
図1に示すように、周壁18の内周面には、一端寄りの位置に、圧入段差部26が設けられている。周壁18は、圧入段差部26を挟んだ一端側(後述する高圧室28側)が他端側よりも大きい開口径で構成されている。
隔壁19は、圧入段差部26に当て止めされた状態で周壁18の一端側に圧入されている。図2に示すように、隔壁19の径方向中心には、円形の弁孔27が軸線方向に貫通して設けられている。
また、ボディ11内には、端壁13、筒壁14及び隔壁19によって区画される高圧室28が設けられている。高圧室28には、弁孔27を開閉可能な球状の弁体29と、弁体29を保持するケージ31と、ケージ31内に収容されて弁体29を弁孔27側に付勢する圧縮コイルばねからなる第1スプリング32と、ケージ31の外周縁部と端壁13との間に介設されてプランジャ12をロッカアーム70側に付勢する圧縮コイルばねからなる第2スプリング33とが設けられている。弁体29は、低圧室23と高圧室28との圧力差に応じて弁孔27に接離可能に往復移動することが可能とされている。そして、弁体29が第1スプリング32の付勢力に抗して弁孔27から離れる方向に移動することにより、低圧室23の作動油が弁孔27を通して高圧室28に流動するようになっている。
ここで、ラッシュアジャスタ10の機能について説明する。カム60が回転し、ロッカアーム70がカム60側から押圧されると、プランジャ12がロッカアーム70の一端部に押圧されてボディ11に対して沈み込む方向に移動し、高圧室28の作動油が圧縮させられ、高圧室28の圧力が上昇する。かかる高圧室28の圧力上昇に伴い、高圧室28に貯留された若干の作動油が筒壁14の内周面と周壁18の外周面との間を通してプランジャ側周回溝24に流れ出る。これにより、ラッシュアジャスタ10の全長が作動油の流出分だけ短縮させられる。また、高圧室28の圧力上昇によってボディ11とプランジャ12とが剛体化し、ロッカアーム70に対するラッシュアジャスタ10の支点機能が発揮される。
さらなるカム60の回転に伴い、カム60側からロッカアーム70への押圧状態が解除されると、高圧室28内の圧力と第2スプリング33の付勢力とによってプランジャ12がボディ11に対して突出する方向に移動する。すると、高圧室28の圧力が低下し、低圧室23との間に圧力差が生じることで、弁体29が第1スプリング32の付勢力に抗して開弁させられる。弁体29が開弁させられると同時に、低圧室23の作動油が高圧室28に流れ、その流動分、ラッシュアジャスタ10の全長が伸長する。かくして、ラッシュアジャスタ10がロッカアーム70を適正位置で支持することが可能となり、カム60とロッカアーム70とのバルブクリアランスを実質的にゼロとなるように調整することが可能となる。
ところで、本実施例1のように、軸線を水平に向けた状態で設置されるラッシュアジャスタ10において、エンジン停止時に、ボディ側油孔16が下向きに開口していると、低圧室23の作動油がボディ側油孔16からシリンダヘッド90側に流出し、低圧室23の作動油の液面レベルが顕著に低下してしまうという事情がある。そうすると、その後のエンジン始動時に弁体29が開弁して低圧室23のエアが高圧室28に侵入するおそれがあるが、本実施例1においては、高圧室28へのエアの混入を防止するべく、プランジャ12内に、通油管40が組み込まれている。
図2に示すように、通油管40は、側面視略L字形の管本体41と、管本体41の一端部から径方向外側に全周に亘って張り出すフランジ部42とを有し、プランジャ12内(低圧室23)に軸線周りに相対回転可能に組み込まれている。実施例1の通油管40は、全体として一定の形態を保持可能な剛性を有している。管本体41内には通油路43が貫通しており、プランジャ12の伸長時に通油路43を通して低圧室23の作動油が高圧室28へと送油される。
図2に示すように、管本体41の長さ方向途中には屈曲部44が設けられている。管本体41は、屈曲部44を挟んで一端側に、軸線方向に延出する横管部45を有し、他端側に、軸線方向と直交する方向に延出する縦管部46を有している。フランジ部42は、横管部45の一端部外周に一体に連成されている。縦管部46の他端(下端)開口は、鉛直下向きに開口することで、低圧室23に貯留された作動油に浸かっている。一方、横管部45の一端開口は、後述する連係部材47を介して弁孔27に臨み、弁孔27内に挿入可能な後述する連係部材47の通油路43に連通している。
管本体41の一端には、通油路43の開口縁部に固定された形態の連係部材47が取り付けられている。連係部材47は、軸線方向に延出する円筒状をなし、内部に通油路43が管本体41側から同軸に連通して設けられている。また、連係部材47は、隔壁19の弁孔27内に挿入され、高圧室28の弁体29に接離可能とされている。連係部材47の外径は、弁孔27の内径よりも少し小さくされている。また、通油路43の内径は、弁孔27の内径よりも小さく、全長に亘って同一径で構成されている。
図2に示すように、フランジ部42の外周面には段差48が形成されており、段差48を挟んで一端部側が大径に形成され、他端部側が小径に形成されている。フランジ部42の段差48は、プランジャ12の周壁18の内周面に形成された段付き状の段差面49に対して軸線方向で当接可能とされている。フランジ部42の外周面は、段差48も含めて周壁18の内周面に対してほぼ全周に亘って当接可能(摺動可能)とされている。
フランジ部42の一端面には、通油路43と同心の円環状をなす係合溝39が凹設されている。そして、フランジ部42と隔壁19との間には、軸線方向に伸縮可能な付勢部材38が介設されている。付勢部材38は、一端部が隔壁19に当接し、他端部が係合溝39に嵌入して保持されている。通油管40は、付勢部材38によって段差48が段差面49に押し当てられる方向に付勢されている。そして、付勢部材38によって段差48が段差面49に押し当てられることで、通油管40とプランジャ12との間が気密にシールされるようになっている。ここで、付勢部材38の付勢力(荷重)は、通油管40の他端が鉛直下向きに開口する状態が維持されるように通油管40の自重よりも小さくされ、且つ、段差48が段差面49に押し当てられる状態を維持することが可能となる範囲で設定されている。
以上が実施例1のラッシュアジャスタ10の構造であり、続いて、作用を説明する。
組み付けに際し、プランジャ12内に、連係部材47を一体に取り付けた通油管40と付勢部材38が挿入され、続いて隔壁19が挿入されて、隔壁19が周壁18の一端部に圧入されて保持される。これにより、通油管40が付勢部材38に付勢されて段差面49に押し付けられるとともに、連係部材47が隔壁19の弁孔27内に挿入される。次いで、プランジャ12がボディ11に挿入される。高圧室28に収容される弁体29等の組み付け手順は従前と変わらない。図1に示すように、プランジャ12がボディ11に組み付けられると、連係部材47の一端が弁体29に近接しつつも当接しない状態で配置される。
低圧室23と高圧室28に作動油を導入するに際し、作動油中にラッシュアジャスタ10が漬け込まれ、その状態で、細棒状のエア抜き治具100がプランジャ12の頂部開口22から弁孔27へ向けて軸線方向に差し込まれる(図4を参照)。すると、エア抜き治具100の先端が通油管40の縦管部46に干渉し、通油管40にエア抜き治具100から押し込み力F(図3を参照)が付与される。押し込み力Fが付与された通油管40は付勢部材38の付勢力に抗して隔壁19に近づく方向に移動させられる。そして、図4に示すように、通油管40が移動させられるに伴い、連係部材47が弁体29に接近して当接し、弁体29が第1スプリング32の付勢力に抗して弁孔27から離間する方向に移動して開弁状態になる。これにより、ボディ側油孔16等から低圧室23に流入した作動油が通油管40の通油路43から弁孔27を経て高圧室28にも流れ込むことが可能となり、同時に高圧室28のエア抜きを行うことが可能となる。
また、エア抜き治具100が頂部開口22から引き抜かれる方向に移動すると、エア抜き治具100から通油管40への押し込み力Fが解除され、通油管40が付勢部材38の付勢力に応じて段差面49に押し当てられた状態まで復帰する。
続いて、ラッシュアジャスタ10がシリンダヘッド90の取付孔94に挿入され、動弁機構にラッシュアジャスタ10が組み込まれる。こうしてシリンダヘッド90の油路96から低圧室23に作動油が供給されると、低圧室23に適正量の作動油が貯留される。一方、エンジン停止時に、仮に、ボディ11のボディ側油孔16が下向きに開口していると、低圧室23の作動油がボディ側油孔16から抜け出て、作動油の液面レベルが頂部開口22と弁孔27のそれぞれの下端に規定される位置まで下がってしまうという事情がある。しかし、本実施例1の場合、図1に示すように、低圧室23の作動油の液面レベルが上記位置まで下がっても、通油管40の他端(縦管部46の他端)が鉛直下向きに開口していて作動油に浸かった状態を維持するため、その後のエンジン始動時に、弁体29が開弁されると、低圧室23の作動油が、通油管40の他端から通油路43に吸い込まれ、さらに通油管40の一端(連係部材47の一端)から弁孔27を経て高圧室28に流れることができる。したがって、高圧室28に低圧室23のエアが吸い込まれるのが防止され、エアの噛み込みに起因するラッシュアジャスタ10の機能低下を抑えることができる。
また、ボディ11及びプランジャ12が軸周りに回転しても、通油管40の他端が自重(重り)によって鉛直下向きに開口する状態を維持しつつ、フランジ部42の外周面が周壁18の内周面を摺動するため、通油管40の他端が常に作動油に浸かった状態を担保することができる。さらに、通油管40のフランジ部42が付勢部材38により付勢されてプランジャ12の段差面49に押し当てられた状態になることから、プランジャ12の周壁18と通油管40との隙間が埋められて気密にシールされる。その結果、プランジャ12の周壁18と通油管40との隙間を通して高圧室28にエアが流れる事態を回避することができる。
以上説明したように、実施例1によれば、通油管40を介することで低圧室23の作動油が高圧室28に安定且つ確実に送油されるため、高圧室28にエアが侵入するのが防止され、ラッシュアジャスタ10の機能を良好に発揮させることができる。この場合に、通油管40の長さ方向途中には屈曲部44が設けられているため、屈曲部44の屈曲位置や屈曲角度を調整することにより、低圧室23の作動油の液面レベルと弁孔27との位置関係を適正に補正することができる。その結果、弁孔27の形状や低圧室23の内容積を従前のものから大きく変更する必要もない。
また、実施例1によれば、通油管40に連係部材47が設けられ、通油管40がエア抜き治具100で押圧されたときに、弁体29が連係部材47で押圧されて開弁されるため、高圧室28のエア抜き作業を支障なく円滑に行うことができる。
<実施例2>
図6は、本発明の実施例2に係るラッシュアジャスタ10Aを示す。実施例2では、プランジャ12内に別体の管材30が組み込まれており、その点で実施例1とは異なる。もっとも、管材30が組み込まれる点を除けば、実施例2は実施例1と同様の構造である。このため、以下の説明において、実施例1と同一又は相当する構造には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
管材30は、両端開口の円筒状をなし、一端部がプランジャ12のプランジャ側油孔25に嵌め込まれて固定され、他端部がプランジャ12内に突出する自由端部とされている。管材30の内周及び外周は全長に亘って同一径とされ、つまり、管材30の厚みは全長に亘って一定とされている。管材30の他端開口34は、プランジャ12の中心軸近傍に至り、且つ、頂部開口22から差し込まれるエア抜き治具100の差し込み経路から外れた位置に退避して配置されている。このため、高圧室28のエア抜き作業を行う際に、エア抜き治具100が管材30と干渉することはなく、エア抜き作業を支障なく行うことができる。
ところで、一般的に、ラッシュアジャスタがシリンダヘッド90に水平姿勢で設置される場合に、ボディ側油孔16とプランジャ側油孔25がいずれも下向きに開口していると、低圧室23の作動油がプランジャ側油孔25からボディ側油孔16を経てシリンダヘッド90側に流出するため、低圧室23の作動油の液面レベルが顕著に低下するおそれがある。しかるに実施例2の場合、仮に、ボディ側油孔16とプランジャ側油孔25がいずれも下向きに開口していても、低圧室23の作動油が管材30の他端開口34からボディ側油孔16を経てシリンダヘッド90側に流出することから、作動油が少なくとも管材30の他端開口34で規定される液面レベルまで確保される。したがって、低圧室23の作動油の液面レベルが顕著に低下することはなく、通油管40の他端(縦管部46の他端)が作動油に浸かった状態を確実に維持することができる。
<実施例3>
図7及び図8は、本発明の実施例3に係るラッシュアジャスタ10Bを示す。実施例3では、通油管40Aの形態が実施例1とは異なり、またプランジャ12内における通油管40Aの組み付け構造が実施例1とは異なる。その他は、実施例1と同様の構造であるため、実施例3において、実施例1と同一又は相当する構造には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
通油管40Aは、実施例1の通油管40と違って、プランジャ12の内周面に実質的に固定された状態になっており、外周面に設けられた段差48がプランジャ12の周壁18の段差面49に圧入状態で保持されている。このため、フランジ部42には実施例1の係合溝39が設けられておらず、フランジ部42と隔壁19との間には実施例1の付勢部材38が介設されていない。フランジ部42の一端面は隔壁19に対して面接触状態で当接した状態になっており、通油管40Aと隔壁19との隙間が気密にシールされている。したがって、実施例3の場合、プランジャ12が軸周りに回転すると、プランジャ12に固定された通油管40Aも同期して軸周りに回転するようになっている。
管本体41の屈曲部44Aは、変形可能な柔軟性を有し、屈曲状態(図7を参照)と伸長状態(図8を参照)とに可動するように構成されている。ここで、通油管40Aの他端(縦管部46の他端)は、隣接する一端側の部分よりも重いウェイト部37(重り)として構成される。このため、屈曲部44Aは、自然状態ではウェイト部37によって通油管40Aの他端が鉛直下向きに開口するように、縦管部46が垂下する形態になっている(図7を参照)。
ここで、仮に、屈曲部44Aが一定の形態を維持するものであれば、実施例1のように、通油管40Aをプランジャ12内に相対回転可能に組み付けることで、通油管40Aの他端が常に鉛直下向きに開口するような構造にすることができる。しかし、仮に、屈曲部44Aが一定の形態を維持して、通油管40Aがプランジャ12内に固定されていると、プランジャ12の回転に伴い、通油管40Aの他端が鉛直上向きに開口することがあり、通油管40Aの他端が低圧室23の作動油に浸かることができなくなる事態が起こり得る。
その点、実施例3によれば、管本体41の屈曲部44Aが変形可能な柔軟性を有し、しかも自然状態では通油管40Aの他端がウェイト部37によって鉛直下向きに開口するように指向されているため、プランジャ12の回転停止によって通油管40Aに遠心力が作用しなくなると、屈曲部44Aの縦管部46がウェイト部37によって元の垂下状態へと自動的に復帰することができる。したがって、エンジン始動時には、通油管40Aの他端が低圧室23の作動油に浸かった状態になることが担保され、実施例1と同様、高圧室28に低圧室23のエアが送り込まれる事態が防止される。
また、実施例3の場合、図8に示すように、プランジャ12の球部21が下向きになるようにラッシュアジャスタ10Aを反転することにより、通油管40Aの他端がウェイト部37によって鉛直下向きに開口し、管本体41全体が上下方向に伸長した状態になる。このとき、通油管40Aの通油路43Aが上下方向に沿って配置され、通油路43Aと軸線方向(この場合は上下方向)の同軸上の位置に、弁孔27と頂部開口22が位置することになる。したがって、この状態で、エア抜き治具100が頂部開口22に差し込まれると、エア抜き治具100の先端部が通油管40Aの通油路43Aから弁孔27内に挿入されて弁体29に直接当接することができ、さらに弁体29を第1スプリング32の付勢力に抗して押圧することで、高圧室28のエアを支障なく抜き出すことができる。
上述したとおり、実施例3の通油管40Aは、屈曲部44Aが可動し得る柔軟性を有し、且つ耐熱性及び耐油性に優れた材質で構成されており、例えば、フッ素ゴム(FPM)、ニトリルゴム(NBR)、クロロピレンゴム(CR)、フッ素樹脂(PFA、PTFE、FEPなど)などの樹脂からなるゴム、樹脂チューブであるとよい。
もっとも、図9に示すように、通油管40Bとしては、上記樹脂で全体を構成せず、変形可能で柔軟性が必要とされる管本体41Bを上記樹脂で成形し、プランジャ12の内周面に固定されることで剛性が必要とされるフランジ部42Bを金属や上記樹脂以外の樹脂で構成することも可能である。そのようなフランジ部42Bの材質としては、鋳鋼(SC材)、普通鋼(SS材)、クロム鋼(SCr材)、クロムモリブデン鋼(SCM材)、ねずみ鋳鉄(FC材)、球状黒鉛樹脂(FCD材)、アルミニウムダイカスト(ADC材)などの炭素鋼、鋳鉄、アルミ合金が挙げられ、さらに、ポリアミド樹脂(PA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、塩素化ポリエーテル樹脂(CP)が挙げられる。
通油管40Bの構造としては、図9に示すように、管本体41Bの一端側の、外周側に外周フランジ部42BOを設け、内周側に内周フランジ部42BIを設け、外周フランジ部42BOと内周フランジ部42BIとの間に管本体41Bを挟持するものであるとよい。このような構造であれば、管本体41Bが屈曲したときに、フランジ部42Bと管本体41Bとの一体性が損なわれる事態を回避することができる。さらに、図示する場合は、管本体41Bの一端側に径方向外側に張り出す張出部41BPが設けられ、これによってフランジ部42Bと管本体41Bとの一体性がより高められた構造になっている。なお、管本体41Bとフランジ部42Bとは別々に組み合わされて構成されるものであってもよいが、二色成形やインサート成形で一体に構成されるものであってもよい。
<実施例4>
図10は、本発明の実施例4に係るラッシュアジャスタ10Cを示す。実施例4は、通油管40Cの縦管部46に拡開部81が設けられている点で実施例1と異なるが、拡開部81以外は実施例1と同様の構造である。よって、実施例4において、実施例1と同一又は相当する構造には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
通油管40Cには、屈曲部44から他端(下端)にかけて拡開するテーパ状の拡開部81が設けられている。拡開部81は、低圧室23の作動油に浸かった状態になっている。実施例4の場合、縦管部46の全体が拡開部81として構成される。拡開部81の開口径は、他端に向けて漸次大きくなり、他端において最大となる。また、拡開部81の外周面は、低圧室23の作動油の液面に対して鋭角に交差するテーパ状の拡開面82になっている。
ところで、エンジン始動時に、プランジャ12が伸長し、低圧室23の作動油が高圧室28側に流れる際には、低圧室23の作動油の液面が負圧によって通油管40Cの他端側に引っ張られ、作動油の液面上に存する低圧室23のエアが通油管40Cの他端開口に吸い込まれることが懸念される。しかるに実施例4の場合、低圧室23のエアが、拡開部81の拡開面82を伝わることから、他端開口に至るまでの沿面距離が長くなり、かつ拡開面82を伝わる途中で浮力によって上昇することにより、通油管40Cの他端開口に至る事態が回避される。その結果、高圧室28にエアが侵入するのをより確実に防止することができる。
<実施例5>
図11及び図12は、本発明の実施例5に係るラッシュアジャスタ10Dを示す。実施例4は、通油管40Dの縦管部46に拡開部81が設けられ、さらに拡開部81に先端変位部83が設けられている点で実施例1と異なる。また、通油管40Dの材質も実施例1とは異なる。その他は実施例1と同様の構造であり、実施例1と同一又は相当する構造には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
拡開部81は、実施例4と同様、通油管40Dの他端に向けて拡開するテーパ状に形成されている。もっとも、実施例4と異なり、拡開部81には、先端変位部83が設けられている。先端変位部83は、拡開部81の内周面において作動油に浸かる部分を全周に亘って凹ませた形態とされ、通油管40Dの他の部分(横管部45等)に比べて薄肉になっている。具体的には、先端変位部83は、拡開部81の拡開途中から他端にかけて一定の厚み(薄さ)で構成されている。
通油管40Dは、実施例3と同様、先端変位部83が可動し得る柔軟性を有する材質で構成されており、例えば、フッ素ゴム(FPM)、ニトリルゴム(NBR)、クロロピレンゴム(CR)、フッ素樹脂(PFA、PTFE、FEPなど)などの樹脂からなるゴム、樹脂チューブからなる。好ましくは、通油管40Dは、先端変位部83のみが可動し得るように構成される。
実施例5によれば、エンジン始動時に、プランジャ12が伸長し、低圧室23の作動油が先端変位部83の他端開口に向けて流れ、その流速が上昇することにより、先端変位部83が弾性的に変形し、他端開口が縮径しつつ下向きに変位する。その後、プランジャ12が最大限に伸びた上死点に至ると、先端変位部83の他端がプランジャ12の周壁18の内周面に密着する。さらに、プランジャ12が下降(沈降)に転じると、他端開口が拡径し、先端変位部83が元の形態に弾性的に復帰する。かくして、先端変位部83は、プランジャ12の往復移動に応じて変位動作を繰り返すことになる。
実施例5の場合、プランジャ12が伸長して低圧室23の作動油が高圧室28側に流れる際に、先端変位部83が変形することにより、通油管40Dの他端が作動油の液面から遠ざかる方向に変位するため、作動油の液面上に存する低圧室23のエアが通油管40Dの他端開口に吸い込まれるのが防止される。とくに、先端変位部83の他端がプランジャ12の周壁18の内周面に密着することにより、通油管40Dの通油路43が外部から遮断されるため、通油路43にエアが吸い込まれるのが確実に防止される。
<他の実施例>
以下、他の実施例を簡単に説明する。
(1)ラッシュアジャスタの軸線が水平に近づく方向に向けられ、ラッシュアジャスタが水平方向に対して傾斜した姿勢でシリンダヘッドに組み付けられるものであってもよい。
(2)通油管の縦管部は鉛直方向に対して傾斜して配置されるものであってもよい。
(3)屈曲部が弧状に湾曲する形態とされ、通油管が縦管部と横管部との区別なく設けられるものであってもよい。
(4)通油管が、一端から他端にかけて下り勾配で傾斜する形態とされ、縦管部と横管部との区別なく、且つ屈曲部を有さずに設けられるものであってもよい。
(5)フランジ部の外周面には段差が形成されず、フランジ部の端面外周部が周壁の段差面に当接する構成であってもよい。
(6)実施例1、2では、連係部材が通油管と一体に成形されるようにしてもよい。
(7)実施例4、5では、拡開部が縦管部の全体として構成されている必要はなく、少なくとも、低圧室の作動油に浸かる通油管の他端側が拡開部になっていればよい。
(8)実施例5では、拡開部が設けられず、直立円柱状の部分(実施例1の縦管部等)に先端変位部が設けられていてもよい。
(9)実施例5では、図9に示すように、剛性が必要とされるフランジ部を金属や高剛性の樹脂で構成してもよい。
(10)実施例5の場合、先端変位部の他端は、プランジャの周壁の内周面に密着せず、周壁の内周面から離間していてもよい。要は、先端変位部は、その他端が作動油の液面から遠ざかる方向に変位可能な構成であればよい。
(11)実施例5、6では、拡開部が、例えば、ラッパ状に湾曲して拡開する形態であってもよい。
10、10A、10B、10C、10D…ラッシュアジャスタ
11…ボディ
12…プランジャ
18…周壁
19…隔壁
23…低圧室
27…弁孔
28…高圧室
29…弁体
38…付勢部材
40、40A、40B、40C、40D…通油管
41、41B…管本体
42、42B…フランジ部
43…通油路
44…屈曲部
47…連係部材
49…段差面
81…拡開部
83…先端変位部
90…シリンダヘッド
100…エア抜き治具

Claims (11)

  1. 軸線が水平又は水平に近づく方向に向けられた状態でシリンダヘッドに設置されるものであり、
    筒状のボディと、前記ボディ内に軸線方向に往復移動可能に挿入される筒状のプランジャとを備え、前記プランジャ内には低圧室が設けられ、前記ボディ内には前記プランジャの隔壁との間に高圧室が設けられ、前記隔壁には前記低圧室と前記高圧室とに連通する弁孔が設けられ、前記高圧室には前記弁孔を開閉可能な弁体が収容されており、前記弁体の開弁時に前記低圧室の作動油が前記弁孔を介して前記高圧室に流れるラッシュアジャスタであって、
    前記プランジャ内には、一端が弁孔に連通し、他端が前記低圧室の作動油に浸かるように鉛直下向きに開口する通油管が設けられていることを特徴とするラッシュアジャスタ。
  2. 前記通油管の前記一端から前記他端に至るまでの間には屈曲部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のラッシュアジャスタ。
  3. 前記屈曲部の形態が一定に保持されるものであり、前記通油管には軸線方向と直交する径方向に張り出すフランジ部が設けられ、前記フランジ部の外周面が前記プランジャの周壁の内周面に摺動可能に配置されていることを特徴とする請求項2記載のラッシュアジャスタ。
  4. 前記プランジャの周壁の内周面には、前記フランジ部の一端面と前記軸線方向で当接する段差面が設けられ、前記フランジ部の他端面と前記隔壁との間には、前記フランジ部を前記段差面に押し当てる方向に付勢する付勢部材が介設されていることを特徴とする請求項3記載のラッシュアジャスタ。
  5. 前記通油管の一端開口と前記弁体との間には、前記通油管が前記付勢部材の付勢力に抗して前記隔壁に近づく方向に押し込まれた場合に、前記弁体と当接してこの弁体を開弁方向に移動させる連係部材が設けられていることを特徴とする請求項4記載のラッシュアジャスタ。
  6. 前記屈曲部が変形可能な柔軟性を有する部分を含み、前記通油管の前記他端側が自重によって鉛直下向きに垂下することを特徴とする請求項2記載のラッシュアジャスタ。
  7. 前記屈曲部が伸長変位することにより、前記通油管内の通油路が前記弁孔と軸線方向の同軸上の位置に配置されることを特徴とする請求項6記載のラッシュアジャスタ。
  8. 前記通油管の前記他端には重りが設けられ、前記重りの重量によって前記通油管の前記他端が鉛直下向きに付勢されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載のラッシュアジャスタ。
  9. 前記通油管には、前記他端に向けて拡開する拡開部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項記載のラッシュアジャスタ。
  10. 前記通油管には、前記他端を前記低圧室の作動油の液面から遠ざける方向に変位させる先端変位部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項記載のラッシュアジャスタ。
  11. 前記先端変位部が前記通油管の他の部分に比べて薄肉に形成されていることを特徴とする請求項10記載のラッシュアジャスタ。
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