JP6374728B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明はスクロール圧縮機に関する。
スクロール圧縮機では、ラップの形状によって圧縮開始時と吐出開始時の容積がそれぞれ決まるため、圧縮開始時の冷媒の状態によって圧力比も決定される。ところが、実際の運転では、圧縮機に要求される運転圧力比は変動するため、ラップ形状で決まる圧力比よりも運転圧力比の方が低く、要求された圧力以上まで圧縮する過圧縮条件が存在する。これに対して、特許文献1では、圧縮室の圧力が吐出圧室を超えると冷媒を圧縮室から吐出することで過圧縮を抑制するリリース弁を設けた構造が示されている。
リリース弁を冷媒が通過する際に生じる圧力損失は、圧縮室の圧力上昇による動力損失を招くため、低減することが望ましい。圧力損失を低減する方法として、リリースポートの径を拡大させることができるが、リリースポート径の拡大はデッドボリュームの増加による再膨張損失を招く問題がある。
これに対して、特許文献2では、デッドボリュームの増加を抑制しつつ、圧力損失を低減する方法として、「固定スクロールに立設した渦巻状の固定スクロールラップと旋回スクロールに立設した渦巻状の旋回スクロールラップとで形成される圧縮室で冷媒ガスが過圧縮されるのを防止するリリース弁装置を備えたスクロール圧縮機において、前記リリース弁装置は、前記渦巻状の固定スクロールラップ間に形成されたリリース穴とこのリリース穴に接続しリリース穴より大径の弁室とこの弁室に接続し弁室よりも大径のガイド部とで形成され、前記固定スクロールが有する台板の厚さ方向に貫通して設けられた貫通孔と、この貫通孔に嵌合し突起部を有するストッパと、このストッパの突起部に係合する弾性体と、前記弾性体と前記リリース穴間に配置されたバルブシートを有し、前記弁室と前記ガイド部の境界近傍から前記固定スクロールの中心部に設けた吐出穴までを連通する連通路を形成したことを特徴とするスクロール圧縮」を示している。
特開2002−221171号公報 特開2013−104305号公報
圧力損失の発生要因としては、弁体(バルブシート)に冷媒流れが衝突して曲げられ、さらに弁体側面において流路断面積が縮小することによる影響が無視できない。しかしながら、特許文献2では、弁室とガイド部の境界近傍に連通路を設けるため、弁体側面を通過した後の圧力損失については低減できるものの、弁体側面で発生する圧力損失低減については考慮されておらず、さらなる損失低減の余地が残されていた。
本発明の目的は、弁体側面を冷媒が通過する際に生じていた圧力損失を低減することで、過圧縮運転時のスクロール圧縮機の効率を向上することにある。
本発明のスクロール圧縮機は、旋回スクロール及び固定スクロールを噛み合わせて圧縮室を形成し、圧縮室に吸い込まれた冷媒を圧縮する圧縮機構部と、圧縮機構部を収納すると共に、圧縮室で圧縮された冷媒が吐出される吐出圧室を有する密閉容器と、圧縮室と吐出圧室とを連通させるように固定スクロールに形成されたリリース流路と、リリース流路内に配置され、圧縮室の圧力が設定圧力より上昇した際に、圧縮室と吐出圧室とを連通させるリリース弁装置と、を備え、リリース流路は、圧縮室に開口するリリースポートと、リリースポートと連続する弁室と、弁室に連続するとともに吐出圧室に開口するガイド部と、を有し、リリース弁装置は、弁室に配置されてリリースポートを閉塞可能な弁体と、弁体をリリースポート側に付勢する弾性体と、ガイド部内に配置されて弾性体を保持するストッパと、を有し、弁室と吐出圧室とを連通する拡大孔が固定スクロールの背面側から旋回スクロール側に向かって形成され、拡大孔の旋回スクロール側の端部はリリース弁装置が全開であるときの弁体の位置よりも旋回スクロール側に位置し、ひとつのリリース弁装置に対して複数の拡大孔を形成されており、固定スクロールの背面側にストッパの移動を制限するリテーナを備え、リテーナには、複数の拡大孔の一つとのみ連通し且つ他の拡大孔とは連通しないリテーナ孔が、それぞれの拡大孔に対して形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、過圧縮運転時のスクロール圧縮機の効率を向上することができる。
実施例1におけるスクロール圧縮機の縦断面図 実施例1におけるリリース弁の分解図 実施例1におけるリリース弁の上面図 実施例1におけるリリース弁の縦断面図(弁が閉じている場合) 実施例1におけるリリース弁の縦断面図(弁が開いている場合) 実施例1における拡大孔の深さと圧力損失の関係を示すグラフ 実施例2におけるリリース弁の上面図 実施例3におけるリリース弁の上面図 実施例4におけるストッパの外観図 実施例4におけるリリース弁の上面図 実施例4におけるリリース弁の縦断面図 実施例5におけるストッパの外観図 実施例5におけるリリース弁の上面図 実施例5におけるリリース弁の縦断面図 実施例6におけるリリース弁の上面図 実施例6におけるリリース弁の拡大上面図 実施例6におけるリリース弁の縦断面図 実施例7におけるリリース弁の縦断面図 実施例8におけるリリース弁の縦断面図
下、実施例について、図面を用いて説明する。
本発明の実施例1について図1から図6までを用いて説明する。図1は本発明の第1の実施例を示すスクロール圧縮機の縦断面図である。本発明のスクロール圧縮機の基本動作について図1を用いて説明する。スクロール圧縮機1は、渦巻状のラップ6aを立設した旋回スクロール6及び渦巻状のラップ5cを立設した固定スクロール5を有する圧縮機構部3と、圧縮機構部3を駆動する電動機4と、圧縮機構部3及び電動機4を収納する密閉容器2を備える。密閉容器2内の上部には圧縮機構部3が配置され、密閉容器2内の下部には電動機4が配置される。密閉容器2の底部には潤滑油13が貯留される。
密閉容器2は、円筒状のケース2aに蓋チャンバ2bと底チャンバ2cが上下に溶接されて構成される。蓋チャンバ2bには吸込パイプ2dが設けられ、ケース2a側面には吐出パイプ2eが設けられる。密閉容器2の内部は吐出圧室2fとなる。
圧縮機構部3は、台板5dの鏡板面5f側に渦巻状のラップ5cを有する固定スクロール5と、同じく台板6b上に渦巻状のラップ6aを有する旋回スクロール6と、固定スクロール5にボルト8で一体化されて旋回スクロール6を支持するフレーム9とを備えて構成される。
フレーム9には、クランク軸7を回転自在に支持する主軸受9aを備える。旋回スクロール6の下面側に、クランク軸7の偏心部7bが連結される。
旋回スクロール6の下面側とフレーム9の間には、オルダムリング12が配置される。オルダムリング12は旋回スクロール6の下面側に形成された溝とフレーム9に形成された溝9cに装着される。オルダムリング12は、旋回スクロール6を自転することなく、クランク軸7の偏心部7bの偏心回転を受けて旋回スクロール6を公転運動させる。
電動機4は、固定子4a及び回転子4bを備える。固定子4aは密閉容器2に圧入や溶接等により締結される。回転子4bは固定子4a内に回転可能に配置される。回転子4bにはクランク軸7が固定される。
クランク軸7は、主軸7aと偏心部7bとを備えて構成され、フレーム9に設けた主軸受9aと下軸受17とで支持される。偏心部7bはクランク軸7の主軸7aに対して偏心して一体に形成され、旋回スクロール6の背面に設けた旋回軸受6cに嵌合される。クランク軸7は電動機4によって駆動され、偏心部7bは主軸7aに対して偏心回転運動し、旋回スクロール6を旋回運動させる。また、クランク軸7には、主軸受9a、下軸受17及び旋回軸受6cへ潤滑油13を導く給油通路7cが設けられる。
電動機4で駆動されるクランク軸7を介して旋回スクロール6が旋回運動すると、冷媒ガスは、吸込パイプ2dから固定スクロール5に吸込パイプ2dと同軸に設けられた吸込ポート5aを経て、旋回スクロール6及び固定スクロール5により形成される圧縮室11に導かれる。ここで冷媒ガスは、スクロールの中心方向に移動するに従い圧縮室の容積が縮小することで圧縮される。
その後、圧縮室11内の冷媒ガスは、固定スクロール5の台板5dの略中央に設けられた吐出口5eから密閉容器2内の吐出圧室2fへ吐出され、吐出パイプ2eから外部へと流出するただし、圧縮室11内の冷媒ガスの圧力が吐出口5eへと連通する前に吐出圧力に到達するいわゆる過圧縮条件では、以下で詳細を述べるように、過圧縮となった時点でリリース弁19が開き、冷媒ガスが吐出圧室2fへ吐出される。
次に、リリース弁19の構造について説明する。図2はリリース弁の分解図を、図3は固定スクロール5背面側(反ラップ側)からの上面図を、図4に図3におけるA−A断面図をそれぞれ示す。固定スクロール5には、圧縮室と連通する円筒状孔のリリースポート19hと、リリースポート19hよりも径が大きくリリースポート19hと連通する円筒状の弁室19eと、弁室19eよりもさらに径が大きく、弁室19eと吐出圧室とを接続する円筒状のガイド部19fが設けられる。さらに本実施例における特徴的な構造として、固定スクロール5背面側から、ガイド部19fや弁室19eが連通するように円筒状の拡大孔19gが設けられる。
弁室19eの底面には、リリースポート19hを囲うように中央が隆起した弁座が形成される。弁体19aは、例えば金属製の薄い円形板であって、片面が弁座に接するように弁室19eに納められる。ストッパ19cは、軸方向片側に突起部を有する円筒形状で構成され、突起部には弾性体であるコイルバネ19bが嵌め込まれて固定される。バネ19bが弁体19aと接するようにストッパ19cはガイド部19fに挿入される。さらに、リテーナ19dにより固定スクロール5背面側からストッパ19cの一部が押さえられることにより、ストッパ19cはガイド部19fから離脱しないよう抑制され、リテーナ19dは固定スクロール5にボルト等によって固定される。リテーナ19dには、拡大孔19gを閉塞しないように切り欠き等が形成される。
次に、リリース弁19の動作について説明する。図4は、リリース弁19が閉じている状態を示す。リリース弁19が閉じた状態では、吐出圧室側の圧力は圧縮室よりも高い。従って、弁体19aには弁座に押し付けられる向きに力が作用し、リリースポート19hを弁体19aが完全に閉塞されるので、冷媒ガスはリリース弁19を通じて流出しない。
一方、圧縮室の圧力が吐出圧室よりも高くなると、弁体19aにはリリースポート19hから離れる向きに力が作用する。弁体19aに作用する力がバネ19bの弾性力を上回ると、バネ19bが圧縮されて弁体19aが浮上し、圧縮室と吐出圧室とを連通する流路が形成される。
弁体19aがリリースポート19hから浮上した状態を図5に示す。図中の黒い矢印は冷媒の流れを示している。圧縮室からリリースポート19hを経て流入した冷媒ガスは、弁体19aに衝突した後に弁体側面と弁室19e内壁又は拡大孔19g内壁とで形成される流路断面を通過し、さらに拡大孔19g及びストッパ19cに設けられた貫通穴を通じて吐出圧室に吐出される。
ここで、本実施例との差異を説明するため、従来構造における課題について改めて説明する。従来では拡大孔19gが設けられていないため、冷媒の流れは弁体19a側面と弁室19e内壁とで形成される流路断面を通過することになり、弁体19a側面の流路が狭くなるため大きな圧力損失が生じる。圧力損失の増大を回避するために、例えば弁室19eの径を弁体19aの径に対して大きくすると、弁体19aが弁室19eの中で傾きやすくなること等により、弁の開閉動作の安定性が損なわれ、応答性が悪化して、閉じ遅れによる吐出圧室から圧縮室への逆流が生じ、損失を生じる問題がある。一方、本実施例の構造では、拡大孔19gは図3から明らかなように、弁室19e全体を拡大するのではなく、その一部のみを拡大することで、弁体19aの径方向への動きが拘束され、上述のような開閉時の不安定性を防ぐことができる。
本実施例の構造において重要な点は、拡大孔19gの深さと、弁が開いている時の弁体19aの位置関係にある。すなわち、拡大孔19gが全開時の弁体位置よりも浅いと、弁体19a側面の流路が狭くなるため、弁体側面における流路断面積を拡大することはできず、拡大孔19gの効果を十分に得ることができない。拡大孔19gの深さと圧力損失の関係の数値流体解析結果を図6に示す。図6の横軸は、図5に示したように弁室19e底面を原点とする拡大孔19g底面の高さhで、右に行くほど拡大孔19gが浅いことを示しており、破線は弁全開時の弁体19aの高さを示す。また、縦軸は圧力損失について、拡大孔19g底面高さが全開時の弁体高さの約2倍となったときの値を100%として示したものである。このグラフより、拡大孔19gが弁体19aよりも深いときはほぼ圧力損失は一定だが、弁体位置よりも拡大孔19gが浅くなると急激に圧力損失が増大することが分かる。つまり、拡大孔19gを全開時の弁体位置よりも深くすることにより、圧力損失を大きく低減することができ、このような構成により高効率なスクロール圧縮機を実現することができる。
本発明の第2の実施例について、図7を用いて説明する。実施例1では、1つのリリース弁19につき拡大孔19gが2つ設けられた構造を例にして説明したが、圧力損失低減の目的からは、拡大孔19gは1つでも良いし、3つ以上設けても良い。例えば、図7は、1つのリリース弁19につき3つの拡大孔19gを設けた場合の上面図を示す。特に、拡大孔19gの数を多くすると、弁が開くときに弁体19aに作用する流体力のバランスが改善し、弁体19aの傾きが抑えられて、より安定して弁を開閉させることができる。また、拡大孔19gの数を多くすることにより流路断面積を増加できるだけでなく、同じ流路断面積を保ちながら個々の拡大孔19gの大きさを小さくすることもでき、これにより拡大孔19gのエッジ部による弁体19aの引っかかりや傾き等をより低減し、さらに弁体19aの開閉動作を安定させることで、損失の少ない高効率なスクロール圧縮機を実現できる。尚、冷媒流れの回転対称性を増加させるため、拡大孔19gを複数設ける場合は、吐出口に対して対象となる位置に複数の拡大孔19gをそれぞれ配置することが好ましいい。
本発明の第3の実施例について、図8を用いて説明する。実施例2で説明したように、拡大孔19gの数を増やすことによってより損失を低減することができるが、その一方、過剰に拡大孔19gを設けると、リテーナ19dとストッパ19cの接触面積が低下する。リテーナ19dとストッパ19cの接触面積が低下すると、リテーナ19dの応力集中による変形や摩耗によるストッパ19cの離脱が生じ得るため、製品の信頼性が低下する可能性がある。図7のBに対応する部分の拡大図として、図8に本実施例の構造を示す。本実施例の構造では、リテーナ19dでストッパ19c覆うようにし、拡大孔19gに対応する位置に、別の拡大孔19gとは連通しない独立した孔をリテーナ19dに設ける。但し、ストッパ19cの中央貫通孔19jは弁が閉じるときに流れを導入する役割を果たすため、本実施例では、リテーナ19dの中央貫通孔19jに対応する位置に孔を設ける。以上の構造により、拡大孔19gを複数設けたときにもリテーナ19dとストッパ19cの接触面積を十分に確保することができ、ストッパ19cの離脱を抑制して製品の信頼性を向上しつつ、リリース弁19における圧力損失の少ない高効率なスクロール圧縮機を提供することができる。
本発明の第4の実施例について、図9−図11を用いて説明する。上記各実施例においては、従来と同様に貫通孔19iを形成したストッパ19cを適用するが、固定スクロール5側に拡大孔19gを設けて流路を形成するので、必ずしもストッパ19c自体に貫通孔19iを形成する必要がなくなる。従って、本実施例においては、例えば図9−11に示すように、弁が閉じるときの冷媒導入のための中央貫通孔19jのみが形成されたストッパ19cを適用してもよい。これにより、リテーナ19dの損傷によるストッパ19cの離脱を抑制しつつ、ストッパ19cの形状も簡略となり、加工性が向上する。
本発明の第5の実施例について、図12−図14を用いて説明する。実施例4においては、ストッパ19cの貫通孔19iを廃止した構造を示したが、拡大孔19gにおける流路抵抗をより低減する構造として、図12−図14に示すように、ストッパ19cの外周に外周溝19kを設けてもよい。このような構造によれば、ストッパ19cの側面通過時の流路断面積をさらに拡大することができるので、実施例4と同様にリテーナ19dからストッパ19cが離脱するのを抑制しつつ、より圧力損失の少ない高効率なスクロール圧縮機を提供することができる。
本発明の第6の実施例について、図15−図17を用いて説明する。上記各実施例においては、拡大孔19gを円形形状で形成したが、拡大孔19gは必ずしも円形である必要はない。図15−図17に示すようにリリースポート19hから離れる方向に伸びた拡大溝19l(例えば、楕円形状)としても良い。このような形状に構成することにより、リテーナ19dとストッパ19cの接触面積を従来構造通りに保ちつつ、リテーナ19dにはストッパ19cと離れた位置に拡大溝19lと連通する孔を設けることで、製品の信頼性を維持しつつ高効率なスクロール圧縮機を実現できる。
本発明の第7の実施例について、図18を用いて説明する。上記各実施例では拡大孔19の底面を水平な拡大溝19lとしたが、底面は必ずしも水平である必要はない。例えば図18に示すように、弁室19eから径方向外側に向かうほど、底面が上方(吐出圧室側)に傾斜するように構成しても良い。このように構成することにより、図17に破線Gで示すような拡大溝19lの角部において発生する冷媒流れの渦を抑制することができ、渦による損失を低減することで、より高効率なスクロール圧縮機を実現できる。
本発明の第8の実施例について、図19を用いて説明する。拡大孔19gをガイド部19fの最上部まで連通させていたが、拡大孔19gは弁室19eと連通すればよく、必ずしもガイド部19fに連通する必要はない。図19には、本実施例におけるリリース弁19の鉛直断面図を示す。図19において、拡大孔19gは吐出圧室と弁室19eとを連通し、リリース弁19の軸方向に対して斜めに形成される(つまり、拡大孔19gは、リリース弁の中心軸に対して、弁室から径方向外側且つ吐出圧室側に向かって斜めに形成される。)。拡大孔19gは、ガイド部19fとは必ずしも連通しなくてもよい。このような構成により、冷媒流れの曲がり部が減って圧力損失が低下するとともに、拡大孔19gに対応して設けるリテーナ19dの孔をストッパ19cから離すことができるため、ストッパ19cの離脱を抑制することができ、信頼性が高く高効率なスクロール圧縮機を提供することができる。
1 スクロール圧縮機
2 密閉容器
2a ケース
2b 蓋チャンバ
2c 底チャンバ
2d 吸込パイプ
2e 吐出パイプ
2f 吐出圧室
3 圧縮機構部
4 電動機
4a 固定子
4b 回転子
5 固定スクロール
5a 吸込ポート
5b 拡大ポート
5c ラップ
5d 台板
5e 吐出口
5f 鏡板面
6 旋回スクロール
6a ラップ
6b 台板
6c 旋回軸受
7 クランク軸
7a 主軸
7b 偏心部
7c 給油通路
8 ボルト
9 フレーム
9a 主軸受
9b 貯油部
9c キー溝
9d 給油溝
9e 外周溝
10 背圧弁
11 圧縮室
12 オルダムリング
12a リング
12b 下側キー
12c 上側キー
12d 延長部
12e 給油溝
13 潤滑油
14 バランスウェイト
14a ウェイト部
14b 下段部
14c 上段部
16 背圧室
17 下軸受
19 リリース弁
19a 弁体
19b バネ
19c ストッパ
19d リテーナ
19e 弁室
19f ガイド部
19g 拡大孔
19h リリースポート
19i 貫通孔
19j 中央貫通孔
19k 外周溝
19l 拡大溝

Claims (7)

  1. 旋回スクロール及び固定スクロールを噛み合わせて圧縮室を形成し、前記圧縮室に吸い込まれた冷媒を圧縮する圧縮機構部と、
    前記圧縮機構部を収納すると共に、前記圧縮室で圧縮された冷媒が吐出される吐出圧室を有する密閉容器と、
    前記圧縮室と前記吐出圧室とを連通させるように前記固定スクロールに形成されたリリース流路と、
    前記リリース流路内に配置され、前記圧縮室の圧力が設定圧力より上昇した際に、前記圧縮室と前記吐出圧室とを連通させるリリース弁装置と、
    を備え、
    前記リリース流路は、
    前記圧縮室に開口するリリースポートと、
    前記リリースポートと連続する弁室と、
    前記弁室に連続するとともに、前記吐出圧室に開口するガイド部と、
    を有し、
    前記リリース弁装置は、
    前記弁室に配置され、前記リリースポートを閉塞可能な弁体と、
    前記弁体をリリースポート側に付勢する弾性体と、
    前記ガイド部内に配置され、前記弾性体を保持するストッパと、
    を有し、
    前記弁室と前記吐出圧室とを連通する拡大孔が、前記固定スクロールの背面側から前記旋回スクロール側に向かって形成され、
    前記拡大孔の前記旋回スクロール側の端部は、前記リリース弁装置が全開であるときの前記弁体の位置よりも前記旋回スクロール側に位置し、
    ひとつの前記リリース弁装置に対して複数の前記拡大孔を形成されており、
    前記固定スクロールの背面側に前記ストッパの移動を制限するリテーナを備え、
    前記リテーナには、複数の前記拡大孔の一つとのみ連通し且つ他の前記拡大孔とは連通しないリテーナ孔が、それぞれの前記拡大孔に対して形成された
    ことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 請求項において、
    複数の前記拡大孔は前記リリース弁装置に対して回転対称に配置された
    ことを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 請求項1又は2において、
    前記ストッパの中央に前記弾性体側から前記吐出圧室側に向けて貫通する中央貫通孔が形成され、前記ストッパには前記中央貫通孔以外には貫通孔が形成されていない
    ことを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 請求項1乃至の何れか1項において、
    前記ストッパの外周に前記弾性体側から前記吐出圧室側に向かう外周溝が形成された
    ことを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 請求項1乃至の何れか1項において、
    前記拡大孔は、前記リリース弁装置から離れる方向に伸びる非円形の長孔形状に形成された
    ことを特徴とするスクロール圧縮機。
  6. 請求項1乃至の何れか1項において、
    前記拡大孔の底面は径方向外側に向かうほど前記吐出圧室側に傾斜する
    ことを特徴とするスクロール圧縮機。
  7. 請求項1乃至の何れか1項において、
    前記拡大孔は前記弁室から径方向外側且つ前記吐出圧室側に向かって斜めに形成された
    ことを特徴とするスクロール圧縮機。
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