JP6373748B2 - 放射性物質吸着剤の処分方法及び処分装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、放射性物質吸着剤の処分方法及び処分装置に関する。
放射性セシウムなどの放射性物質を含有する放射性廃棄物から、放射性物質を回収・固定化するために、さまざまな方法が提案されている。
例えば、モルデナイトなどのゼオライト系鉱物を放射性物質吸着剤として用いて、放射性セシウムを回収することが行われている。この場合には、ゼオライト系鉱物を多量に使用するため、コスト及び廃棄物の量が多大になる。このため、ゼオライト系鉱物に代えて、プルシアンブルー(紺青(フェロシアン化第二鉄))などのフェロシアン化物を、放射性物質の吸着剤として使用することが試みられている。
フェロシアン化物は、経済的に量産が可能であって、CNの解離定数(K≒10−36)が小さい。また、フェロシアン化物は、放射性セシウムなどの放射性物質を吸着する吸着能が高い。しかし、フェロシアン化物は、pHが高い環境、紫外線に曝される環境及び還元性の雰囲気において、シアンを高濃度で放出する場合がある。放射性物質吸着剤の最終処分としては、地中に埋設して処分することが考えられているが、埋設後に雨水や地下水に浸漬され、シアンが溶出する可能性がある。
なお、一般的なシアン対策としては、酸化分解、生物分解及び光分解によってシアン化物を分解することが知られている。しかしながら、これらの方法では、放射性物質が吸着した放射性物質吸着剤について効率的に処理することが困難である。
また、不溶性フェロシアン化合物を添着したゼオライトからなる吸着剤によってセシウムを吸着し、放射性セシウムを吸着した吸着剤を焼成する分離安定固化方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、セシウムを吸着した吸着剤を焼成処理することで、吸着剤に吸着されたセシウムはゼオライトに固定化される。しかしながら、この方法では、セシウムを吸着したフェロシアン化物吸着剤のみを焼成してセシウムを分離安定化することはできない。また、不溶性フェロシアン化合物をゼオライトに添着する場合、不溶性フェロシアン化物とゼオライトの合計に対するゼオライトの質量割合が60%を超えると安定固化が困難となり、固化体の減容化率が低下するという課題があった。
特開2014−16311号公報
本発明は、放射性物質が吸着したフェロシアン化物を含む放射性物質吸着剤を効率的に処理し、シアンの溶出を抑制した固化体とすることのできる、放射性物質吸着剤の処分方法及び処分装置を提供することを目的とする。
本発明の放射性物質吸着剤の処分方法の一態様は、放射性物質が吸着したフェロシアン化物を含む放射性物質吸着剤を処理する方法であって、前記放射性物質吸着剤と粘土鉱物を混合する工程と、混合した前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物をプレス成型する工程と、プレス成型した前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物を加熱する工程とを備えることを特徴とする。そして、粘土鉱物は層状構造を有し、放射性物質吸着剤と粘土鉱物は、放射性物質吸着剤と粘土鉱物の合計に対して、放射性物質吸着剤を50質量%以上80質量%以下で混合される。
本発明の放射性物質吸着剤の処分装置の一態様は、放射性物質が吸着したフェロシアン化物を含む放射性物質吸着剤を処分する装置であって、前記放射性物質吸着剤と粘土鉱物とを混合する混合部と、前記混合部に前記放射性物質吸着剤を添加する放射性物質吸着剤添加部と、前記混合部に前記粘土鉱物を添加する粘土鉱物添加部と、前記混合部内で混合された前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物をプレス成型するプレス成型部と、前記プレス成型された前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物を加熱する加熱部とを備えることを特徴とする。そして、粘土鉱物は層状構造を有し、放射性物質吸着剤と粘土鉱物は、放射性物質吸着剤と粘土鉱物の合計に対して、放射性物質吸着剤を50質量%以上80質量%以下で混合される。
本発明によれば、放射性物質が吸着したフェロシアン化物を含む放射性物質吸着剤を効率的に処理し、シアンの溶出を抑制した固化体とすることのできる、放射性物質吸着剤の処分方法及び処分装置を提供することができる。
実施形態に係る放射性物質吸着剤の処分方法を示すフロー図。 実施形態に係る放射性物質吸着剤の処分装置を模式的に示すフロー図。 バーミキュライトとフェロシアン化鉄を用いた固化体の、セシウム残存率及び硬さと、プレス成型圧力及びフェロシアン化鉄の混合比との関係を示すグラフ。 カオリンとフェロシアン化鉄を用いた固化体の、セシウム残存率と、プレス成型圧力及びフェロシアン化鉄の混合比との関係を示すグラフ。 ゼオライトとフェロシアン化鉄を用いた固化体の、セシウム残存率及び硬さと、プレス成型圧力及びフェロシアン化鉄の混合比との関係を示すグラフ。 フェロシアン化鉄とバーミキュライトの混合物を加熱した際の加熱温度とX線回折(XRD)測定結果の関係を示すグラフ。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る放射性物質吸着剤の処分方法を示すフロー図である。本実施形態の放射性物質吸着剤の処分方法は、放射性物質を吸着した放射性物質吸着剤1と粘土鉱物2を混合する工程S1と、混合された放射性物質吸着剤1と粘土鉱物2をプレス成型する工程S2と、プレス成型された放射性物質吸着剤1と粘土鉱物2を加熱する工程S3を備えている。本実施形態の放射性物質吸着剤の処分方法は、放射性物質吸着剤1を工程S1〜S3で処理して、内部に放射性セシウムを固定化した固化体3を得る。
放射性物質吸着剤1は、例えば、下記一般式(A)で示されるプルシアンブルー(紺青(フェロシアン化第二鉄))などのフェロシアン化物を含む。
4+[Fe(II)(CN)4−(M=Fe,Co,Ni,Zn等)
・・・(A)
放射性物質吸着剤1としては、例えば、放射性廃液中の放射性セシウムを吸着したものを用いることができる。
粘土鉱物2としては、ケイ酸塩鉱物であるバーミキュライト又はカオリンを用いることが好ましい。粘土鉱物2は、層状構造を有しており、層間に放射性物質を取り込むことができる。粘土鉱物2は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
放射性物質吸着剤1の混合量は、放射性物質吸着剤1と粘土鉱物2の合計に対して50質量%以上80質量%以下であることが好ましい。放射性物質吸着剤1の量が80質量%を超えると、固化体3の強度が不充分になることがある。これに対し、50質量%未満の場合には、廃棄物が増加してしまう。
次いで、工程S1で混合された放射性物質吸着剤1と粘土鉱物2を、例えばプレス成型装置等を用いてプレス成型する(工程S2)。これにより、粘土鉱物2に吸着された放射性物質を、より強固に粘土鉱物2中に固定化することができる。
プレス成型の圧力は、200kg/cm以上900kg/cm以下であることが好ましく、300kg/cm以上900kg/cm以下であることがより好ましい。プレス成型の圧力は、200kg/cm未満であると、固化体3の強度が不充分になることがある。これに対し、900kg/cmを超えると、作業性が低下することがある。
次いで、工程S2でプレス成型された放射性物質吸着剤1と粘土鉱物2を、例えば加熱炉等を用いて加熱する(工程S3)。これにより、放射性物質吸着剤1に含まれるフェロシアン化物が酸化分解される。加熱することにより、粘土鉱物2に吸着された放射性物質は、より強固に粘土鉱物2中に固定化される。
粘土鉱物2であるバーミキュライト又はカオリンは、700℃以上に加熱すると、その結晶構造がポルサイトの結晶構造に変化する。この際、バーミキュライト又はカオリン中に放射性セシウムが混合されていると、ポルサイトの結晶構造内にセシウムが取り込まれる。このように、バーミキュライト又はカオリンは、700℃以上に加熱すれば、セシウムを結晶構造内に閉じ込めることができる。したがって、粘土鉱物2を加熱することにより、放射性物質の固定化性を向上させることができる。また、フェロシアン化物を効率的に酸化分解するために、工程S3における加熱は、酸化雰囲気で行うことが好ましい。
加熱温度は、フェロシアン化物が酸化分解される温度以上、例えば300℃以上程度であれば特に限定されないが、600℃以上であることが好ましく、700℃以上であることがより好ましい。加熱温度を600℃以上とすれば、フェロシアン化物をより完全に酸化分解することができる。また、放射性物質を、より強固に固化体3中に固定化することができる。ただし、加熱温度が高すぎると、粘土鉱物2の結晶構造がさらに変化する等により、固化体3から放射性物質が溶出し易くなることがある。したがって、加熱温度は好ましくは、1100℃以下に調節する。加熱時間は、用いられる粘土鉱物2の種類、放射性物質吸着剤1と粘土鉱物2の混合割合や、プレス圧力などに応じて適宜変更することができるが、例えば1時間程度である。
このようにして得られる固化体3は、強度に優れる。また、固化体3は、放射性物質を、内部に、強固に固定化することができる。また、固化体3中にシアンがほとんど残存しないため、雨水や地下水に曝された場合にも、固化体3からのシアンの溶出を抑制することができる。
なお、放射性物質吸着剤1を加熱すると、シアンの酸化分解により、窒素酸化物ガスが発生することがある。そのため、本実施形態の放射性物質吸着剤の処分方法は、さらに、窒素酸化物ガスを処理する工程を備えることが好ましい。窒素酸化物ガスを処理する工程は、例えば、放射性物質吸着剤1及び粘土鉱物2を加熱することで生じる排ガスを、ゼオライト等、窒素酸化物ガスを吸着する吸着剤に接触させ、排ガス中の窒素酸化物ガスを吸着剤に吸着させる方法により行うことができる。
以上、本実施形態の放射性物質吸着剤の処分方法によれば、放射性物質が吸着したフェロシアン化物を含む放射性物質吸着剤を効率的に処理し、シアンの溶出を効率的に抑制した固化体を作製することができる。
次に、本発明の放射性物質吸着剤の処分装置の実施形態について説明する。
図2は、本実施形態の放射性物質吸着剤の処分装置10を示す概略図である。放射性物質吸着剤の処分装置10は、上記した実施形態の放射性物質吸着剤の処分方法に用いられる装置である。放射性物質吸着剤の処分装置10は、放射性物質吸着剤1と粘土鉱物2を混合する混合部11を備えている。また、混合部11に放射性物質吸着剤1を添加する放射性物質吸着剤添加部12と、混合部11に粘土鉱物2を添加する粘土鉱物添加部13を備えている。また、放射性物質吸着剤の処分装置10は、混合部11で混合された放射性物質吸着剤1と粘土鉱物2をプレス成型するプレス成型部14と、プレス成型された放射性物質吸着剤1と粘土鉱物2を加熱し、固化体3を製造する加熱部15を備えている。また、放射性物質吸着剤の処分装置10は、必要に応じて、加熱部15から発生する窒素酸化物ガスを処理する窒素酸化物ガス処理部を備えていてもよい。
本実施形態の放射性物質吸着剤の処分装置によれば、放射性物質が吸着したフェロシアン化物を含む放射性物質吸着剤を、効率的に処理し、シアンの溶出を効率的に抑制した固化体を作製することができる。
(実施例1)
放射性セシウム(137Cs)の水溶液に、フェロシアン化鉄を、液固比10mL/gで約24時間浸漬し、フェロシアン化鉄に放射性セシウムを吸着させた。バーミキュライトと、上記で得られた、放射性セシウムを吸着させたフェロシアン化鉄を混合してプレス成型した。その後、1000℃で加熱して、固化体を作製した。バーミキュライトとフェロシアン化鉄の混合比は{フェロシアン化鉄/(バーミキュライト+フェロシアン化鉄)}×100(質量%)で示される質量比(以下「フェロシアン化鉄の混合比」という。)で、50質量%及び80質量%について行った。また、プレス成型の圧力は、300kg/cmと900kg/cmについて行った。
得られた固化体中のセシウムの残存率を下記式(1)によって求めた。測定結果を、プレス成型の圧力を横軸、セシウムの残存率を縦軸(左軸)、固化体の硬さを縦軸(右軸)として図3に示す。図3において、黒色三角形は、混合比が50質量%におけるセシウムの残存率、白色三角形は混合比が50質量%における固化体の硬さ、黒色四角形は混合比が80質量%におけるセシウムの残存率、白色四角形は混合比が80質量%における固化体の硬さをそれぞれ示す。
残存率(%)=(加熱後の放射能(Bq)/加熱前の放射能(Bq))×100 ・・・(1)
また、上記で、フェロシアン化鉄の混合比を50質量%として得られた固化体について、シアンの溶出試験を行った。シアンの溶出試験は次のように行った。まず、固化体を、液固比10ml/gで水に浸漬させて、6時間攪拌を行った。次いで、固化体と水を固液分離して、水中の全シアン濃度及びシアン濃度を測定した。全シアン濃度及びシアン濃度は、JIS K 0102:2013 38.1及び38.3に従い、オートアナライザー(ビーエルテック社製、AACS IV)を用いて測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006373748
図3及び表1に示されるように、バーミキュライトを用いた場合、フェロシアン化鉄の混合比50%ではセシウムの残存率は100%、フェロシアン化鉄の混合比80%ではセシウムの残存率80%であった。これにより、セシウムを吸着させたフェロシアン化鉄と、バーミキュライトの混合物を加熱すると、フェロシアン化鉄は酸化分解し、セシウムは固化体のバーミキュライトに移行することで、セシウムを安定に固定化した固化体を作成できることが分かる。
(実施例2)
実施例1において、バーミキュライトに代えて、カオリンを使用して固化体を作成した。フェロシアン化鉄の混合比({フェロシアン化鉄/(カオリン+フェロシアン化鉄)}×100)は50質量%及び80質量%とし、加熱温度は1000℃、プレス成型の圧力は900kg/cmで固化体を作成した。得られた固化体について、セシウムの残存率の測定を行った。測定結果を、プレス成型の圧力を横軸、セシウムの残存率を縦軸として図4に示す。図4において、白色三角形は、混合比が50質量%、白色四角形は、混合比が80質量%におけるセシウムの残存率をそれぞれ示す。
図4に示されるように、バーミキュライトに代えて、カオリンを使用した場合にも、セシウムの残存率は100%であった。このように、カオリンを用いた場合にも、バーミキュライトを用いた場合と同様に、固化体中のセシウムの残存率が高く、セシウムを安定に固定化した固化体を作成できることが分かる。
(比較例1)
実施例1において、バーミキュライトに代えて、ゼオライトを使用して固化体を作成した。フェロシアン化鉄の混合比({フェロシアン化鉄/(ゼオライト+フェロシアン化鉄)}×100)は50質量%及び80質量%とし、加熱温度は1000℃、プレス成型の圧力は300kg/cm、900kg/cmとして固化体を作成した。得られた固化体について、実施例1と同様にセシウムの残存率及び硬さの測定を行った。測定結果を、プレス成型の圧力を横軸、セシウムの残存率を縦軸(左軸)、固化体の硬さを縦軸(右軸)として図5に示す。図5において、黒色三角形は、混合比が50質量%におけるセシウムの残存率、白色三角形は混合比が50質量%における固化体の硬さ、黒色四角形は混合比が80質量%におけるセシウムの残存率、白色四角形は混合比が80質量%における固化体の硬さをそれぞれ示す。
図3及び図5に示されるように、バーミキュライトを用いた場合、固化体の硬さの値が、ゼオライトを用いた場合に比べて大きい。このことから、バーミキュライトを用いることで、強度に優れた固化体を作成できたことが分かる。
(ポルサイト構造の確認)
実施例1において、フェロシアン化鉄とバーミキュライトを混合し、加熱した場合の、混合物の結晶構造について調べた。フェロシアン化鉄の混合比を50質量%として、加熱前、350℃で加熱した後、1000℃で加熱した後の、それぞれについて、XRD(X線回折法)により混合物の結晶回折スペクトルを測定した。測定結果を、ポルサイトのX線回折スペクトルとあわせて図6に示す。
図6より、1000℃で加熱した場合に、ポルサイトの結晶構造を示すスペクトルのピークが観測されたことが分かる(ポルサイトの結晶構造を示すスペクトルのピークを図6中に矢印で示す。)。これにより、例えば1000℃程度に加熱すると、バーミキュライトの結晶構造がポルサイトの結晶構造に変化することが分かる。したがって、1000℃程度に加熱したときに、セシウムを固化体中に高残存率で残存させることができることが分かる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…放射性物質吸着剤、2…粘土鉱物、3…固化体、10…放射性物質吸着剤の処分装置、11…混合部、12…放射性物質吸着剤添加部、13…粘土鉱物添加部、14…プレス成型部、15…加熱部。

Claims (7)

  1. 放射性物質が吸着したフェロシアン化物を含む放射性物質吸着剤を処理する方法であって、
    前記放射性物質吸着剤と層状構造を有する粘土鉱物を、前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物の合計に対して前記放射性物質吸着剤を50質量%以上80質量%以下で混合する工程と、
    混合した前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物をプレス成型する工程と、
    プレス成型した前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物を加熱する工程と
    を備えることを特徴とする放射性物質吸着剤の処分方法。
  2. 前記粘土鉱物は、バーミキュライト及び/又はカオリンであることを特徴とする請求項1記載の放射性物質吸着剤の処分方法。
  3. 前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物の合計量に対する前記放射性物質吸着剤の割合が、80質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の放射性物質吸着剤の処分方法。
  4. 前記プレス成型する工程におけるプレス圧力は、200kg/cm2以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の放射性物質吸着剤の処分方法。
  5. 前記加熱する工程における加熱温度は、600℃以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の放射性物質吸着剤の処分方法。
  6. さらに、前記加熱する工程において発生する、窒素酸化物ガスを処理する工程を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の放射性物質吸着剤の処分方法。
  7. 放射性物質が吸着したフェロシアン化物を含む放射性物質吸着剤を処分する装置であって、
    前記放射性物質吸着剤と層状構造を有する粘土鉱物とを、前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物の合計に対して、前記放射性物質吸着剤を50質量%以上80質量%以下で混合する混合部と、
    前記混合部に前記放射性物質吸着剤を添加する放射性物質吸着剤添加部と、
    前記混合部に前記粘土鉱物を添加する粘土鉱物添加部と、
    前記混合部内で混合された前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物をプレス成型するプレス成型部と、
    前記プレス成型された前記放射性物質吸着剤と前記粘土鉱物を加熱して加熱する加熱部とを備えることを特徴とする放射性物質吸着剤の処分装置。
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