本開示は、組立て式のコンベヤベルトのモジュールのリンクを整列させるシステムおよび方法について説明する。
実施例は、保持ロッドの挿入を容易にするために互いに隣接するリンクのロッド受け孔を整列させるシステムおよび方法を提示する。ロッドの整列機能部などの、本開示のコンベヤベルトの考えは、概して、広範囲のコンベヤベルトの構成に適用できる。
基本的なコンベヤベルトの構成と製造方法の例は、1999年9月21日に発行されたEtheringtonらの米国特許第5,954,188号明細書に見ることができ、これの全体が本願の参照となる。添付の図1は、上記特許文献の図1に対応し、典型的な従来のモジュール式コンベヤベルト10を表している。コンベヤベルト10は、リンク14を介して接続されかつメッシュ16で覆われたロッド12を含むことで、該コンベヤベルト10上に輸送された品物に追加的な支持をもたらす。
いくつかの場合、ロッド12の端部にリンク14の戻り止めとして機能するボタンヘッド18が形成される。ロッド12とリンク14との間をさらに強く確実に接続するために、ボタンヘッド18とリンク14との間に典型的に溶接部が形成される。他の場合、ボタンレスの構成が採用され、リンクのレッグを越えて大きく突出することなく、ロッドがリンクに溶接されている。
図2は、先行技術のコンベヤベルト10の拡大図であり、ボタンヘッド18を有するように形成されたロッド12を示している。加えて、図2もまた、ボタンヘッド18をリンク14に、つまりロッド12をリンク14に固定している接合部20を示している。
本明細書中で使用される「コンベヤベルト」という用語は、概して、種々の型式の無端(エンドレス)トラックつまり無端ベルトのことであり、典型的には、歯車機構つまりドラムによって駆動されるように構成されている。「コンベヤベルト」という用語は、本明細書中で別段の定めがない限り、特定の型式のコンベヤベルトに限定しない。
本明細書中で使用される「横の」または「横に」との方向を示す語句は、コンベヤベルト全体の中心線に対して外方へ向かう方向のことである。横方向のリンクとは、一列における端リンクつまり終端リンクのことと考えられる。
本明細書中および特許請求の範囲で使用される「長手方向」という用語は、コンベヤベルトが移動する方向を示している。さらに言えば、長手方向という語は、コンベヤベルトの前進方向および後退方向の両方のことである。
本明細書中および特許請求の範囲で使用される「鉛直方向」という語は、地面に対して上下方向のことである。
本明細書中に記載されるベルトコンベヤのシステムおよびこれを構築する方法は、様々な型式のコンベヤベルトを含み得る。いくつかの実施例においては、コンベヤベルトは、モジュール式コンベヤベルトである。モジュール式ベルトは、相互に噛み合っている複数のモジュールによって形成され、これらのモジュールは、横方向に並べられた列として配置され、それぞれが長手方向に回動可能になっている。いくつかの場合、モジュール式ベルトの列は、横方向に配置された複数のモジュールを含み、これらのモジュールは、例えばコネクティングロッドによって接続されている。モジュール式ベルトの複数のモジュールは、各列の前方部および後方部に、横方向に整列したロッド穴つまりスロットを含み得る。
本明細書中および特許請求の範囲で使用される「リンク」という用語は、コンベヤベルトの列の基本部品のことである。例えば、個別のリンクが横方向に並べられて、リンクの列全体を形成している。いくつかの実施例においては、一列に(ロッドの両端部に位置する)2つのリンクしか設けられていない。いくつかの実施例においては、複数のリンクが互いに独立して回動することができる。いくつかの実施例においては、2つ以上のリンクが互いに堅く結合されている。
本明細書中で使用される「ロッド」または「コネクティングロッド」という用語は、複数のリンクを一体に関連付けるために使用される細長い部材のことである。複数のリンクとロッドとが関連付けられたとき、モジュール式コンベヤベルトの基本構成が形成される。
本明細書中で使用される「ピッチ」という用語は、コンベヤベルトの一方の横方向の端縁から、反対側の横方向の端縁まで並んでいる一列のリンクのことである。いくつかの実施例においては、同じ列のすべてのリンクが互いに堅く結合しているように、ピッチは、1つのピースから形成されている。他の実施例においては、ピッチは、隣り合わせに配置された複数の個々のリンクを有し、個別のリンクが互い回動可能に構成されている。他の実施例においては、ピッチは、コネクティングロッドを介して接続された端リンクのみからなる最小限の数のリンクだけを含む。いくつかの実施例においては、ピッチは、端リンクのみでなく、端リンク間にコネクティングロッドに沿って配置された1つまたは複数の互いに離間した中間のリンクを含む。
本明細書中で使用される「端リンク」という用語は、ピッチ内で最も外側に配置されたリンクのことであり、つまり一列中のピッチについて終端に位置するリンクのことである。いくつかの実施例においては、各ピッチが2つの端リンクを有し、つまりコンベヤベルトの各側に1つの端リンクを有する。
本明細書中で使用される「保持ケージ」という用語は、端リンクと関連する構造体のことであって、コンベヤベルトの中心線から外側に位置する端リンクの側面に該保持ケージが配置される。換言すると、保持ケージは、コンベヤベルトの端縁を形成する。いくつかの実施例においては、運転中、組立て中または他の時間にコンベヤベルトからロッドが不意に外れてしまわないように、保持ケージがコネクティングロッドを固定している。
図3は、モジュール式コンベヤベルト22の一例を示す平面図である。図3に示されるように、コンベヤベルト22は、複数の細長いロッド26によって接続された複数のリンク24を含み得る。中心線28は、コンベヤベルト22のほぼ中間に位置するラインを示す。コンベヤベルト22は、外側端部30を含み得る。この開示の目的については、本明細書中および添付の特許請求の範囲で使用される「外方」という用語は、中心線28から離れてコンベヤベルト22の外側端部30へ向かう方向を指している。反対に、「内方」という用語は、コンベヤベルト22の外側端部30から離れて中心線28へ向かう方向を指している。加えて、この開示の目的については、「長手方向」という用語は、中心線28が延びている方向を指している。
図3に示されるように、すべてのロッド26が似通った形状および寸法を有し、各ロッド26は、ロッド材料が細長く形成された細長い円柱体の形状に形成されている。いくつかの実施例においては、ロッド26は、スチール、ステンレススチール、アルミニウム、チタン、および/または他の金属などの金属材料から形成される。他の実施例においては、ロッド26は、プラスチック、木、炭素繊維および/または他の非金属材料などの非金属材料から形成される。いくつかの実施例においては、ロッド26は、実質的に中空のチューブつまりパイプ(管)である。他の実施例においては、ロッド26は、中実に形成されている。
図示することを目的として、図3においては、ロッド26の(中心線28付近の)内方の部分が切り取られている。ロッド26は、様々な物品を支持し運搬するのに適切な長さにされ得る。いくつかの実施例においては、ロッド26は、円柱体の長さに沿って均一ないしほぼ均一な直径を有する。この直径は、コンベヤベルト22で運ばれる品物の種類、コンベヤベルト22の幅、および/または他の検討事項などのファクタに基づいて選択され得る。いくつかの実施例においては、ロッド26は、先細の構成または階段状の構成を有する。
図3に示されるように、複数のロッド26は、リンク24を介して互いに動作可能に接続され得る。いくつかの実施例においては、リンク24は、ほぼU字形の形状であり、各リンク24は、接続部材36を介して接続された内側レッグ32および外側レッグ34を含む2つのレッグを含んでなる。いくつかの実施例においては、内側レッグ32と外側レッグ34は、鏡写しの関係にある。つまり、内側レッグ32と外側レッグ34とは反対側を向いている同一のものであるので、簡潔に説明するために、外側レッグ34の構造のみを特に説明することにする。外側レッグ34は、先細の移行領域40を介して比較的真直ぐな低位部42に接続された比較的真直ぐな高位部38を有し得る。この構成を有することにより、複数のリンク24の相互接続を可能にする幅の広い低位開口44がつくり出され、1つのリンクの接続部材36が容易に摺動して近接するリンクの低位部42と入れ子式に嵌合することができる。いくつかの実施例においては、1つのリンクが他のリンク内に比較的緩く嵌合するため、他の部品間で横方向に数ミリメートル動くことが可能となる。他の実施例においては、嵌合が実質的にきつくて部品間にごく小さな空間しか生じないため、複数のリンクが入れ子式に嵌合するときに、ぴったりと嵌合した整列に維持される。
なお、細長のロッドを一体に接合している複数のリンクの形態は、本開示において図示し説明した構成に限定されない。いくつかの実施例においては、接続リンクの構成は、リンク24よりもシンプルである。例えば、いくつかの実施例においては、リンクの各レッグは、単一の真直ぐな部分からなる。あるいは、接続リンクの構成は、特定の用途に依存し得る。例えば、接続リンクは、リンク24よりも多くの折れ曲がりおよび/または複雑な形状を有する実施例が想定される。また、添付の図面には、内側レッグ32と外側レッグ34が互いに鏡写しの関係になっている線対称なリンク24を用意することが示されているが、他の実施例においては、リンク24は、非線対称に形成されている場合がある。
各ロッド26は、ピッチ46を形成している2つのリンク24に(例えば溶接により)固定される(ロッドの各端部について1つのリンク)。ピッチ46は、互いに回動できるように接続され得る。例えば、各ロッド26は、外側レッグ34の高位部38の開口48と、内側レッグ32の対応する開口とに通される。ロッド26は、外側レッグ34に、低位部42の開口50の位置または開口50付近で固定されている一方で、高位部38の開口48内と内部レッグ32の対応する開口内で自由に回動できるようになっているとよい。
いくつかの場合、コンベヤベルトは、真直ぐな運搬経路を提供するように構成される。そのようなベルトは、一般に、「ストレート・ラン」コンベヤベルトと呼ばれる。他の場合、コンベヤベルトは、左および/または右へ横方向に曲がるように構成されている。そのようなベルトは、一般に、「ターン・カーブ」コンベヤベルトと呼ばれる。このモジュール式コンベヤベルトは、カーブを案内するために、長手方向に畳まれ得る。いくつかの場合、ベルトの幅全体に亘って長手方向に畳まれる。他の場合、例えばベルトが一方向に曲がることが必要なときには、ベルトの一方の端部のみが畳まれる。ベルトは、ロッドを受ける円柱形の穴を利用するのではなく長手方向に延びたスロットを利用して畳まれる場合もある。コンベヤベルトが畳まれることを可能にする構造については、以下に詳述する。
図3に示されるように、コンベヤベルト22は、畳み込み可能な型式のコンベヤベルトに構成され得る。すなわち、ベルトの複数のピッチは、互いに対して長手方向に動くことができる。この長手方向の畳み込みを容易にするために、図3に示されるように、外部レッグ34の高位部38にある開口48と内側レッグ32にある対応する開口が長手方向に細長く形成されていることで、所与のピッチ46のロッドが近接するピッチのリンク内で長手方向に平行移動することができる。
コンベヤベルト22は、外側端部30の両方または一方のみが畳まれる場合もある。さらには、いくつかの実施例においては、外側端部30は、独立して畳まれる。すなわち、各端部30は、コンベヤベルト22の反対側の外側端部30から独立して畳まれる場合がある。この独立した畳み込みにより、コンベヤベルト22がカーブを曲がるように駆動されることが可能となる。すなわち、カーブを曲がるときに、カーブの内側にあるコンベヤベルト22の外側端部30は長手方向に畳まれるが、カーブの外側にある外側端部30は長手方向に延びたままである。このようなコンベヤベルトは、「ターン・カーブ」コンベヤベルトとも呼ばれる。
コンベヤベルト22は、ドラム52などの構造体によって、駆動され、引っ張られ、推進され、および/または案内され得る。ドラム52は、コンベヤベルト22の外側端部30と接触する駆動面54を有し得る。いくつかの実施例においては、ドラム52は、コンベヤベルト22を単に指定された通路に沿って案内するように構成されている。すなわち、別個の駆動機構がコンベヤベルト22を推進し、ドラム52は、コンベヤベルト22を指定された通路に沿って案内するだけである。他の実施例においては、ドラム52は、コンベヤベルト22を案内することに加えて、コンベヤベルト22を推進するように構成されている。そのため、コンベヤベルト22は、駆動面54と接触するように構成され得る。
ドラムの駆動面または他の同様の推進装置または案内装置は、コンベヤベルトと係合するように構成され得る。駆動面は、そのような接触に適した材料から形成され得る。例えば、ドラムの駆動面は、ゴム、プラスチック、金属および他の適切な材料から形成される。このような材料は、硬くて、摩耗性を有し、更に/或いは、駆動面がコンベヤベルトの外側部分にある接触溶接部と接触しているときに研磨材として働く破片を運び得る。
いくつかの場合、コンベヤベルトはフラット・トップ・ベルトである。フラット・トップ・ベルトがリンクの一面と接する支持面を有するように製造されることで、この面が近接するリンクと当接し、従って、ロッド間またはピッチ間にそれほど大きな空間がない。
いくつかの実施例においては、ベルトは、ピケット式ベルトである。ピケット式ベルトは、数学で平方根を表す波形の記号に似た横方向リンクを有する。ピケット式ベルトの複数のリンクは、コネクティングロッドが挿入されることを可能にする横方向に整列したロッドの孔つまりスロットを有する。
いくつかの場合、ピケット式ベルトのピケットつまり「ピッチ」は、揺動する平坦な部材から形成される。そのようなピケット式ベルトは、「フラットワイヤ」式ベルトと呼ばれる。フラットワイヤ式コンベヤベルトの基本構造および製造方法の例は、米国特許第4,846,339号明細書および米国特許第5,954,188号明細書に見ることができ、これらは本願の参照となる。これらの構造および製造方法は、概して、本明細書中で説明したコンベヤベルトの実施例に応用することができる。
図4は、従来のフラットワイヤ式コンベヤベルト60における2つのピッチの概略を示す図である。図4に見られるように、フラットワイヤベルト60は、複数のロッド受け孔64を有する第1のピッチ62を含み得る。ベルト60はまた、第2のピッチ66を含み得る。第2のピッチ66もまた、複数のロッド受け孔68を有し得る。ロッド受け孔64がロッド受け孔68と整列したとき、コネクティングロッド70を受けるように構成されたほぼ真直ぐなロッド挿入通路が第2のピッチ66を横断するように形成される。
第1のピッチ62と第2のピッチ66を使ってコンベヤベルトを組み立てるために、第1のピッチ62が、第2のピッチ66に近接して配置され得る。そして、第1のピッチロッド受け孔64と第2のピッチロッド受け孔68とが整列してロッド挿入通路を形成するように、第1のピッチ62と第2のピッチ66とが係合しつまり相互接続される。ロッド挿入通路があることにより、第1のピッチロッド受け孔64と第2のピッチロッド受け孔68の両方を通るようにコネクティングロッド70が押されると、第1のピッチ62と第2のピッチ66とが関連付けられる。
他の型式のモジュール式コンベヤベルトは、フィンガ式ベルトである。フィンガ式ベルトは、直線的な又はジグザグの中央の横断リブを特徴とするリンクを含み、この横断リブから指形の突起が前方および/または後方へ延在し得る。一般に、これらのフィンガは、コネクションロッドが挿入されることを可能にする横方向に整列したロッドの孔つまりスロットを有する。
図5は、フィンガ式ベルト80の一例を示す。図5に示されるように、ベルト80は、コネクティングロッド86を介して第2のピッチ84にヒンジ式に(回動可能に)接続された第1のピッチ82を含み得る。ベルト80の各ピッチは、ジグザグな横断リブ88を含み得る。加えて、各ピッチは、交互に突出する指形の突起90を含み、この指形の突起90は、コネクティングロッド86を受けるように構成されたロッド受け孔92を有し得る。ベルト80を組み立てるために、1つのピッチにある孔92が近接するピッチにある孔92と整列してロッド挿入通路を形成し、これらのピッチを互いに接続するようにコネクティングロッドが挿入され得る。
いくつかの場合、ピッチ特にプラスチックから形成されたピッチは、ある程度の柔軟性を有し、この柔軟性が整列プロセスを複雑にすることがある。従って、整列プロセスに長い時間がかかることがある。加えて、いくつかの場合、コンベヤベルト構成要素(部品)自体は、単独では自動組み立てに好適ではない。従って、上述した整列プロセスを含む組立ては、当技術分野の組立て職人により実施され得るものであり、この人を雇うのは、そのような特別な技術を持たない人を雇うよりも費用の負担が大きい。従って、整列特性を有していない従来のコンベヤベルトを組み立てることは、長い時間と多くのコストが要求されることがある。
コネクティングロッドの挿入プロセスを容易にするように構成された整列機能部を含む実施例について以下に説明する。本明細書中で説明した実施例は、上述したコンベヤベルトのような種々の適切な型式のコンベヤベルトに応用することができる。
図6は、ロッド受け孔付近のリンクのレッグに整列機能部を有するモジュール式フラット・ワイヤ・コンベヤベルトにおける2つのピッチの実施例である。これらの整列機能部が意図することは、整列プロセスを簡単にして組立て時間とコストを抑えることである。
図6に示されるように、第1のピッチ200は、第1のコネクティングロッド285用の第1の挿入通路をつくり出すように第1のピッチ200を横切って延びるほぼ真直ぐな第1のラインを形成する、第1の第1ピッチロッド受け孔208、第2の第1ピッチロッド受け孔202、第3の第1ピッチロッド受け孔214、第4の第1ピッチロッド受け孔224、および第5の第1ピッチロッド受け孔226を有し得る。加えて、第1のピッチ200は、第2のコネクティングロッド280用の第2の挿入通路をつくり出すように第2の第1のピッチ200を横切って延びるほぼ真直ぐな第2のラインを形成する、第6の第1ピッチロッド受け孔206、第7の第1ピッチロッド受け孔204、第8の第1ピッチロッド受け孔218、第9の第1ピッチロッド受け孔220および第10の第1ピッチロッド受け孔230を有し得る。
第2の挿入通路はまた、第1の第2ピッチロッド受け孔258、第2の第2ピッチロッド受け孔252、第3の第2ピッチロッド受け孔264、第4の第2ピッチロッド受け孔268および第5の第2ピッチロッド受け孔270を含むロッド受け孔を第2のピッチ250内に有する。第2のコネクティングロッド280用の第2の挿入通路を形成するように、第1の第2ピッチロッド受け孔258は、第6の第1ピッチロッド受け孔206と整列し、第2の第2ピッチロッド受け孔252は、第7の第1ピッチロッド受け孔204と整列し、第3の第2ピッチロッド受け孔264は、第8の第1ピッチロッド受け孔218と整列し、第4の第2ピッチロッド受け孔268は、第9の第1ピッチロッド受け孔220と整列し、第5の第2ピッチロッド受け孔270は、第10の第1ピッチロッド受け孔230と整列する。図6に示される矢印は、第2のコネクティングロッド280用の完全な第2の挿入通路を形成するように第2のピッチ250が第1のピッチ200と正しく整列するために、第2のピッチ250が動かされ得る方向を示す。
整列プロセスを支援するために、ピッチは、ロッド受け孔付近に配置された突起を備えている。いくつかの実施例においては、突起は、1つまたは複数のロッド受け孔を取り囲み或いは部分的に取り囲んでいる。各突起がピッチの表面から所定の距離だけ外方へ延在することで、これらの突起は、ピッチの表面から離間した外面を有する。
加えて、突起は、他のピッチの一部に設けられた対応する係合面と当接するように構成された少なくとも1つの係合面を有し得る。この係合面は、種々の適切な形状を有し得る。例えば、いくつかの実施例においては、突起は、円形/円筒形の形状を有し得る。例えば、いくつかの実施例においては、突起は、ロッド受け孔を中心として延びているほぼ円筒形のフランジであり得る。そのような円形/円筒形の形状の突起は、湾曲したつまり丸い係合面を有し得る。湾曲したつまり丸い係合面は、ピッチが互いに対して回動することを可能にし得る。また、円筒形のフランジが形成された場合、ロッド受け孔の一部として機能し得る。
他の実施例においては、突起は、組立て後のピッチの所望の相対運動などのファクタに依存して、楕円形、半円形、線形、多角形、または他の適切な形状などの(円形/円筒形以外の)他の形状を有し得る。いくつかの実施例においては、係合面は、ほぼ平坦である。さらには、いくつかの実施例においては、突起の係合面は、ピッチの面とほぼ垂直に、該ピッチの面から延びている。他の実施例においては、突起の係合面は、ピッチの面に対して傾いている。
図6に見られるように、コンベヤベルトの整列機能部は、第1の円筒形の形状の突起210を含み、この突起210は、第6の第1ピッチロッド受け孔206を取り囲み得る。これに加え、第2の円筒形の形状の突起216が、第8の第1ピッチロッド受け孔218を取り囲み、第3の円筒形の形状の突起228が、第10の第1ピッチロッド受け孔230を取り囲み得る。第1の円筒形の形状の突起210と類似した円筒形の形状の突起263もまた、第7の第1ピッチロッド受け孔204を取り囲み得る。これに加え、円筒形の形状の突起267は、第9の第1ピッチロッド受け孔220に隣接して配置され得る。突起263,267は、ピッチ200の裏面に配置されているので、破線で示されている。
図6に示されるように、追加の整列機能部が、第2の第2ピッチロッド受け孔252に近接した第1の突起262を含むとともに、第4の第2ピッチロッド受け孔268に近接した第2の突起266を含み得る。いくつかの実施例においては、第2の突起266は、第2のピッチロッド受け孔268に近接して第2のピッチロッド受け孔268とほぼ鉛直方向に並ぶように配置されている。他の実施例においては、突起は、代替的な整列で、ロッド受け孔と近接して配置され得る。例えば、以下に詳述するように、いくつかの実施例においては、突起は、ロッド受け孔に近接して、ロッド受け孔と実質的に長手方向に整列するように配置され得る。
いくつかの実施例においては、突起は、ほぼ楔形の形状に形成されている。例えば、第1の突起262が高さ方向について傾きを有することで、第2の第2ピッチロッド受け孔252から最も遠くに配置された第1の突起262の部分が第2のピッチ250の面とほぼ均等つまり面一となり、第2の第2ピッチロッド受け孔252に最も近い第1の突起262の部分は、第2のピッチ250の面から第1の距離だけ延在し得る。ピッチ200内の孔204に近接して配置された円筒形の形状の突起263の係合面に当接するように構成され得る係合面を形成するために、第2の第2ピッチロッド受け孔252に最も近い第1の突起262の部分は、第2のピッチ250の面から外方へ延在し得る。
上述した突起と同様に、第2の突起266が高さ方向について傾きを有することで、第4の第2ピッチロッド受け孔268から最も遠くに配置された第2の突起262の部分が第2のピッチ250の面とほぼ均等つまり面一となり、第4の第2ピッチロッド受け孔268に最も近い第2の突起266の部分は、第2のピッチ250の面から第1の距離だけ延在し得る。第2のピッチ250の面とほぼ垂直な係合面を形成するために、第4の第2ピッチロッド受け孔268に最も近い第2の突起266の部分が、第2のピッチ250の面から外方へ延在し得る。262と類似する楔形の形状の突起259もまた、第1の第2ピッチロッド受け孔258と近接して配置され得る。図6に示されるように、突起259は、第1のピッチ200に設けられた突起210と当接するように構成され得る。追加の楔形の形状の突起265および271はそれぞれ、孔264および270と近接して配置され得る。
楔形の形状の突起などの整列機能部は、種々の適切な方法によって形成され得る。いくつかの実施例においては、機能部は、ピッチの形状に型成形(整形)されるか或いは型打ち(金属スタンピング)され得る。いくつかの実施例においては、機能部は、ピッチの面上の金属を変形/置換することによって形成される。
図7は、リンクのレッグに設けられた整列機能部を有する一実施例のコンベヤベルトの平面図である。図7において、第3のピッチ300は、該第3のピッチ300を貫くように横断する第3のピッチロッド受け孔320を有し得る。同様に、第4のピッチ350は、該第4のピッチ350を貫くように横断する第4のピッチロッド受け孔370を有し得る。第3のピッチロッド受け孔320は、第4のピッチロッド受け孔370と整列すると、これらのピッチを貫く挿入通路を形成している整列済みのロッド受け孔にコネクティングロッドを挿入することにより、コンベヤベルトの一部にこれらのピッチを組み付けることができるように構成されている。
第3のピッチ300に設けられた整列機能部が第3のピッチ300の表面からいくらかの距離だけ外方へ延在する円筒形の形状の突起310を含むことで、円筒形の形状の突起310は、ピッチ300の面とほぼ垂直な外面を有し得る。図7に示される円筒形の形状の突起310は、第3のピッチ300を貫通している第3のピッチロッド受け孔320を取り囲む。
第4のピッチ350上の整列機能部としては、ロッド受け孔370付近に設けられた楔形の形状の突起360がある。楔形の形状の突起360が高さ方向について傾きを有することで、ロッド受け孔370から最も遠い突起360の一部が第4のピッチ350の面とほぼ面一であり、ロッド受け孔370に最も近い突起360の一部が第4のピッチ350の面から第1の距離だけ延在し得る。第4のピッチ350の面とほぼ垂直な側面を形成するために、第4のピッチロッド受け孔370に最も近い突起360の部分は、第4のピッチ350の面から外方へ延在し得る。
第3のピッチロッド受け孔320と第4のピッチロッド受け孔370とを整列させるために、第4のピッチ350に配置された楔形の形状の突起360の係合面は、第3のピッチ300に配置された円筒形の形状の突起310の係合面と係合され得る。楔形の形状の突起360と円筒形の形状の突起310との係合は、円筒形の形状の突起310の側壁に楔形の形状の突起360を当接させることにより実現され得る。楔形の形状の突起360と円筒形の形状の突起310が形成され得ることで、係合面が互いに接触するか或いは近接したときに、第3のピッチロッド受け孔320と第4のピッチロッド受け孔370とが正しく整列するので、あとはコネクティングロッドが第3のピッチロッド受け孔320と第4のピッチロッド受け孔370の全体を通るように押せばよく、ロッド挿入通路内で妨害や障害を受けることがない。
第3のピッチ300におけるロッド受け孔320と第4のピッチ350におけるロッド受け孔370とが正しく整列した後、第3のピッチ300を第4のピッチ350に固定するために、コネクティングロッド390がロッド受け孔320および350に挿入され得る。図7において、第3のピッチ300は第4のピッチ350に固定され得るが、第3のピッチ300および第4のピッチ350はコネクティングロッド390の長手方向軸を中心として依然として互いに独立して回動することができる。
図8は、整列機能部を有するコンベヤベルトの2つのリンクの実施例の一部を拡大して示す平面図である。図8において、第1のピッチ411からの第1のリンク410は、第2の隣接するピッチ421からの第2のリンク420に接続され得る。第1のリンク410は、一端415にあるロッド受け孔405を有し得る。第2のピッチ421からの第2のリンク420は、一端425にあるロッド受け孔422を有し得る。楔形の形状の突起430は、第1のリンク410の面446上に配置され得る。加えて、第2のリンク420は、ロッド受け孔422付近に配置された円筒形の形状の突起445を含み得る。
図9は、整列機能部を有するコンベヤベルトのリンクの実施例に関連する図8に示したリンクレッグを拡大して示す側面図である。図9に示されるように、楔形の形状の突起430の係合面434を形成している近位端が、ロッド受け孔405の中心から距離Rの位置に配置され得る。楔形の形状の突起430が高さ方向について傾きを有し、ロッド受け孔405から最も遠い遠位端432が、第1のリンクの面446と実質的に同じ高さになっているとよい。ロッド受け孔405に最も近い係合面434は、第1のリンク410の面446から第1の距離だけ延在し得る。いくつかの実施例においては、係合面434によって形成された係合面は、第1のリンク410の面446とほぼ垂直になっている。いくつかの実施例においては、係合面434は、第1のリンク410の面から0.5mm前後延びている。他の実施例においては、係合面434は、第1のリンク410の面から約0.5mmだけ延びている。図9に示されるように、係合面434は、ロッド受け孔405の方向を向くように配置され得る。
図6〜図15に示されるように、いくつかの実施例においては、係合面434は、ほぼ平坦である。他の実施例においては、以下に詳述するように、係合面は湾曲している。例えば、この係合面は、係合する突起(例えば、突起440)の係合面と係合するように湾曲している。
図9に示されているように、円筒形の形状の突起445が第2のリンク420の面460から所定の距離だけ外方へ延びているので、円筒形の形状の突起445は、係合面442と内側面441を有し、これらの両方が第2のリンク420の面とほぼ垂直になっている場合がある。いくつかの実施例においては、円筒形の形状の突起445の外面442は、リンク410の面から0.5mmだけ延びている。換言すると、係合面442の高さは、約0.5mmに等しい。他の実施例においては、円筒形の形状の突起445の係合面442は、第2のリンク420の面460から0.5mm前後延在している。円筒形の形状の突起420の係合面442が半径Rを有することで、円筒形の形状の突起445の係合面442は、第1のリンク410の楔形の形状の突起430の近位端434によって形成された係合面と当接し得る。
図8においては、第1のリンク410に設けられた突起430は、楔形の形状に形成されているが、突起430は、ロッド受け孔405に面している係合面を含む種々の適切な形態を有し得る。例えば、いくつかの実施例においては、突起430は、第1のリンク410の面446から延びている、隆起または他の種々の突起である。いくつかの実施例においては、隆起つまり突起は、リンク410の面446から約0.5mmだけ延在する。他の実施例においては、隆起つまり突起は、第1のリンク410の面446から0.5mm前後延在する。いくつかの実施例においては、隆起つまり突起は、第1のリンク410の面446上へ材料をはんだ付け或いは溶接することによって形成され得る。いくつかの実施例においては、第2のリンク420上に円筒形の形状の突起445の係合面442と当接させるように構成された係合面を形成するために、隆起つまり突起は、第1のリンク410の面446から外方へ延在する。
図9に示されるように、楔形の形状の突起430は、ロッド受け孔405の中心から距離Rの位置に配置された突出端縁433を含み得る。突出端縁433は、第1のリンク410の面446から約0.5mmであるとよい。図9に示されているように、いくつかの実施例においては、楔形の形状の突起430の高さは、円筒形の形状の突起445の高さ443とほぼ等しい。
本開示のコンベヤベルトのリンクを製造するために様々な種類の材料が使用され得る。いくつかの実施例においては、ピッチおよび/またはリンクは、プラスチック材料から形成される。例えば、ピッチおよび/またはリンクは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオキシメチレン、またはポリフッ化ビニリデンから形成される。いくつかの実施例においては、ピッチおよび/またはリンクは、射出成形によって形成される。いくつかの実施例においては、ピッチおよび/またはリンクは、スチールやステンレススチールなどの金属から形成される。いくつかの実施例においては、ピッチおよび/またはリンクは、複数の層の材料から形成される。いくつかの実施例においては、ピッチおよび/またはリンクは、コンベヤベルトの他の部品をつくる材料とは異なる材料でコーティングされ得る。また、いくつかの実施例においては、コネクティングロッドは、ピッチおよび/またはリンクと同じ材料で形成される。他の実施例においては、コネクティングロッドは、ピッチおよび/またはリンクとは異なる材料で形成される。例えば、いくつかの実施例においては、リンクを含むピッチは、プラスチックから形成され、ロッドは金属から形成される。
上述した整列機能部を含む本開示の考えは、種々の材料から形成されたコネクティングロッドを使って組み立てられたコンベヤベルトに応用され得る。上述したように、ロッドの柔軟性がロッドを挿入するときの難易度に影響するとともに、ロッドの柔軟性は、ロッドの直径、ロッドの長さおよびロッドを形成するのに使用される材料によって決まり得る。プラスチック製のロッドが使用される場合もあれば、金属製のロッドが使用される場合もある。ロッドに適切な剛性と強度を与えるために、一般に、プラスチック製のロッドは、同様のコンベヤベルトに使われる金属製のロッドよりも大きな直径を有する。金属製のロッドおよび対応するロッド受け装置が大きな直径を有すると、装置を整列させることや、ロッドを挿入することが難しい。従って、本開示の整列機能部は、金属性のコネクティングロッドを使用する実施例に有用となろう。さらには、本開示の整列機能部は、概して、直径の小さいコネクティングロッドに有用となろう。
図10は、コンベヤベルト用リンクが正しく並んでいるリンクに設けられた整列機能部を有するコンベヤベルトの他の実施例を示す。図10は、図7および図8に示した第1のリンク410および第2のリンク420を示す。図10に示されるように、第1のリンク410に設けられた楔形の形状の突起430の係合面434は、第2のリンク420に設けられた円筒形の形状の突起445の係合面442と当接し得る。このような態様で係合面と当接することにより、第1のリンク410におけるロッド受け孔と第2のリンク420のロッド受け孔とが整列する。すると、第1のリンク410を第2のリンク420に固定するために、コネクティングロッド499をロッド受け孔に挿入することができる。
図11は、複数のロッド受け孔が正しく整列している図8〜図10に示したコンベヤベルトの実施例を示す概略図であり、ピンチ/リンクが、ロッド499を中心として回動可能に配置されていることにより、互いに対してある角度に配置されている。第1のリンク410に設けられた楔形の形状の突起430の係合面434は、第2のリンク420に設けられた円筒形の形状の突起445の係合面442に種々の角度αで当接され得る。図11に示されるように、第1のリンク410の軸472と第2のリンク420の軸470とは、ほぼ整列しないで配置され得る。ほぼ整列しないで配置されているときにも、第1のリンク410におけるロッド受け孔と、第2のリンク420におけるロッド受け孔とを整列させるために、楔形の形状の突起430の係合面434は依然として、円筒形の形状の突起445の係合面442と係合しているとよい。換言すると、いくつかの実施例においては、突起は、組立て後のコンベヤベルトの複数のリンクの相対的な回動を止めるストッパとして機能しないように構成されている。そのような実施例においては、突起は、製造中に複数のリンクが互いに近づきすぎることを妨げるストッパとして単に機能し得る一方で、リンクが互いに対して回動することを許容する。
図12は、他のピケット式コンベヤベルトにおけるピッチ700を示す概略図である。ピッチ700は、図4に示したピッチ250とは異なり、すべての位置で平坦ではなく、コネクティングロッドが挿入されるほぼ円筒形の形状の接続部を含み得る。しかし、ピッチ250、ピッチ700は、同様の整列機能部を含む。整列機能部は、円筒形の形状の突起710と楔形の形状の突起720の組合せを含み得る。
図12に示されるように、ピッチ700は、横方向に繰り返される数個のリンクから形成され得る。いくつかの実施例においては、端のリンクは、同じ列にある残りのリンクと同じ形状や意匠を有することもあれば有しないこともある。いくつかの実施例においては、端のリンクは、溶接、ボタンヘッドの形成、接着、或いはロッドを所定の位置に固定することなく、コネクティングロッドを保持するのに採用された保持ケージ(籠)と関連している。そのようなロッド保持機能部の実施例は、Neelyらの米国特許出願公開第2013−0140146号明細書(現在は、米国出願シリアル番号13/311,773[代理人整理番号20−1019])、Neelyらの米国特許第8,720,676号明細書(現在は、米国出願シリアル番号13/311,797[代理人整理番号20−1028])、Neelyらの米国特許第8,636,141号明細書(現在は、米国出願シリアル番号13/311,882[代理人整理番号20−1029])、Neelyらの米国特許第8,607,967号明細書(現在は、米国出願シリアル番号13/311,888[代理人整理番号20−1030])、およびNeelyらの米国特許出願公開第2013−0140152号明細書(現在は、米国出願シリアル番号13/311,900[代理人整理番号20−1031])(これらの各々は、発明の名称『ロッド保持機能部を有するコンベヤベルトリンク』として2011年12月6日に出願されたものである)に詳しく開示されており、これらの全体が本願の参照となる。
図13は、図12に示したピッチの詳細を示している。図13に見られるように、ピッチ700は、円筒形の形状の突起710と楔形の形状の突起720の組合せを含み得る。
図14は、図13に示したのと同様のピッチの接合から形成されたコンベヤベルトの実施形態の一部を示す概略図である。図14に示されるように、ピッチ800に設けられた円筒形の形状の突起810の係合面は、ピッチ700にある楔形の形状の突起720の係合面と係合され得る。コネクティングロッド825は、ピッチ700とピッチ800に亘るようにロッド受け孔に挿入されている。第1のピッチ700もまた、コンベヤベルトにおける隣接するピッチ(図示せず)の楔形の形状の突起と係合され得る円筒形の形状の突起710を有する。同様に、第2のピッチ800は、コンベヤベルトにおける隣接するピッチ(図示せず)の円筒形の形状の突起と係合され得る楔形の形状の突起820を有する。ピッチ700とピッチ800は、コネクティングロッドを介して接続されているが、ピッチ700は、ピッチ800から独立してロッド825を中心に回動することができる。
図15は、図14に示した部分の拡大図である。図15に見られるように、第1のピッチ700に配置された楔形の形状の部材720の係合面725は、第2のピッチ800に配置された円筒形の形状の突起810の係合面815と当接し得る。図15に示されるように、円筒形の形状の突起810の横方向の対向面は、ピッチ700のリンクの横方向の対向面と接触したときに、軸受け面として働き得る。
図16は、コンベヤベルトを組み立てる一例としての方法のステップを示すフローチャートである。この方法は、円形の形状の突起を有する第1のリンクを用意するステップ1210を含み得る。ステップ1210は、円形の突起を有するリンクに関わり得るが、この突起は、リンクの面からある距離だけ延びている係合面を形成する種々の他の形状にすることができる。この方法はまた、楔形の形状の突起を有する第2のリンクを提供するステップ1220を含み得る。ステップ1220は、楔形の形状の突起を有するリンクに関わるが、突起は、リンクの面から第1の距離だけ延びている係合面を形成する種々の他の形状であり得る。この方法はまた、円形の形状の突起の側面が楔形の形状の突起の側面と当接するまで、複数のリンクを一緒に動かすことによって2つのリンクを整列させるステップ1230を含む場合がある。
図17は、整列機能部を有するコンベヤベルトの他の実施例を示す。図17のコンベヤベルトは、説明と図示を簡潔にするために、フラットワイヤ式コンベヤとして示しているが、図17に示される実施例に含まれる整列機能部は、種々の他の適切なモジュール式コンベヤベルトに応用され得る。
図17は、図6〜図15に示したのと同様の整列機能部を示す。例えば、整列機能部は、連結ピッチに配置された突起を含み、これらの突起は、係合面を有し、該係合面は、該係合面が互いに当接するようにピッチが並べられたときに2つのピッチのロッド受け孔がロッド挿入通路を形成するように並ぶように構成されている。複数の孔を整列させることによりロッド挿入通路が形成された後、コネクティングロッドを孔に挿入することができる。突出部は、図6〜図15に示した実施例と同様のほぼ円筒形の形状の突起として形成され、係合する突起は、楔形の形状の突起ではなくブロック形の形状の突起を含む場合がある。加えて、ブロック形の形状の突起は、孔と鉛直方向にではなく長手方向に並ぶ場合がある。
図17に示されるように、モジュール式コンベヤベルト1400は、第1のピッチ1405と第2のピッチ1410を含み得る。第1のピッチ1405は、第1のリンク1415を含み、第2のピッチ1410は、第2のピッチ1420を含み得る。いくつかの実施例においては、リンクは、ほぼU字形の形状に形成されている。例えば、第1のリンク1415は、第1のレッグ1421、第2のレッグ1422、および接続部1423を含み得る。
ベルト1400は、第1のピッチ1405と第2のピッチ1410を互いに対して長手方向に平行移動させることによって組立てられ得る。例えば、いくつかの実施例においては、第1のロッド受け孔1435と第2のロッド受け孔1440を整列させるように、第2のピッチ1410が、矢印1430で示される長手方向軸1425の方向に動かされる。孔1435と孔1440を整列させることは、孔1435付近に配置されたブロック形の形状の突起1445と、孔1440を中心として配置されたほぼ円筒形の形状の突起1450とによって容易に行うことができる。
孔1435とブロック形の形状の突起1445は、第1のリンク1415の第1のレッグ1421に配置され得る。いくつかの実施例においては、対応する整列機能部もまた、第1のリンク1415の第2のレッグ1422に配置される。例えば、第2のブロック形の形状の突起1455は、第1のリンク1415上のロッド受け孔1460付近に配置され、係合する第2のほぼ円筒形の形状の突起1465は、第2のリンク1420にあるロッド受け孔1470付近に配置される。
ベルト1400は、リンクの各レッグに係合・整列機能部を有するものとして示されているが、いくつかの実施例においては、整列機能部は、各リンクの1つのレッグのみに設けられることに留意されたい。また、いくつかの実施例においては、添付の図に示される実施例に示されるように、各ピッチのすべてのリンクが整列機能部を含む場合もある。しかし、代替的な実施例においては、もっと少数の整列機能部セットを含むことが理解されよう。例えば、いくつかの実施例においては、整列機能部は、ピッチの最外リンクのみに特にはピッチの最外リンクの最外レッグのみに設けられる。いくつかの実施例においては、整列機能部は、1つおきのリンクに設けられる。さらに他の実施例においては、整列機能部は、ピッチの外側端縁と中央部分のみに設けられる。他の実施例においては、整列機能部は、ピッチに沿って適切な間隔で設けられる。また、整列機能部は、所与のピッチの前側部分と後側部分とで同じ場合もあれば互いに異なる場合もある。
さらには、いくつかの実施例においては、組立て中に部品の配向を修正し易くするため、ピッチの整列機能部または他の構造的特徴が様々な方向について非対称的になっている。加えて、いくつかの実施例においては、モジュール式コンベヤベルトのすべてのピッチが同一であり(従って、同一の整列機能部を含む)。他の実施例においては、ベルトは、非類似のピッチ例えば2つの代替的なピッチ構造体から形成されている。いくつかの実施例においては、ピッチ構造体は、整列機能部を除いて同じに形成されていることで、ベルトの隣り合う部分に同一の整列機能部を有する同一のピッチを組み立てることを防いでいる。いくつかの実施例においては、協働する一対の整列機能部の互いに異なる構成要素が単一のリンクまたはピケットの同じ側に配置される。さらには、いくつかの実施例においては、ピッチの先行側と後続側の両方にあるすべてのリンクまたはピケットに同一の機能部が配置されることで、ピッチは、横方向軸、長手方向軸または鉛直方向軸に関して反転されても同じように機能することができる。
ベルトが組み立てられた後、整列機能部の配置がリンクの互いに回動する能力に影響を与え、ひいては運搬の際におけるベルトの柔軟性に悪影響を与え得ることを考慮すると、整列機能部は、ロッド受け孔のどの側にも配置され得ることに留意されたい。加えて、製造公差に起因する部品のわずかな整列誤差を許容するために、ある程度の遊びが部品にあるように整列機能部が形成され得る。
いくつかの実施例においては、整列突起は、ロッド受け孔と実質的に長手方向に整列して配置される。例えば、図17に示されているように、ブロック形の形状の突起1445は、孔1435と実質的に長手方向について整列して配置される。すなわち、ブロック形の形状の突起1445は、コンベヤベルトの長手方向の長さに沿って孔1435と同じ長手方向の位置に配置され得る。
いくつかの実施例においては、突起の一方または両方が湾曲した係合面を有することで、組立て後の複数のピッチが互いに完全に回動することができる。例えば、図17に示される実施例においては、係合する突起1450は、湾曲した係合面1475を有する。従って、第2のピッチ1410が、組立て済みの第1のピッチ1405および第2のピッチ1410に挿入されたコネクティングロッドを軸として回動しているときに、孔と、突起1445の係合面1480に最も近い係合面1475の部分と、の間の距離は一定である。
ブロック形の形状の突起1445の他の特徴として、係合面1480が、突起1450の係合面1475と対応するように湾曲している。係合面のこの湾曲は、複数のピッチが互いに対して回動することを容易にするだけでなく、長手方向と鉛直方向の両方向で整列することを可能にする。組み立ての際に、係合面1475と係合面1480とが当接することにより、孔1435と孔1440が鉛直方向に整列する。加えて、係合面1480の湾曲面が、孔1440と孔1435を長手方向に整列させる標を提供するように、すなわち、第2のリンク1420に対して第1のリンク1415を長手方向に位置決めするように、ほぼ円筒形の形状の突起1450を揺り動かす。
いくつかの実施例においては、第2のピッチの一部または複数の部分に当接するように構成された整列機能部が1つのピッチに設けられている一方で、第2のピッチは、第1のピッチに設けられている整列機能部と係合するように構成された整列機能部を含まない。例えば、いくつかの実施例においては、リンクは、ほぼU字形の形状に形成され、第1のレッグ、第2のレッグ、およびこれらのレッグを接続する部分(U字形の底部)を含む。第1のリンクは、突起を含み、この突起は、第1のリンクのロッド受け孔から所定の距離の位置に配置された係合面を含む。従って、突起の第1の係合面が第2のロッド受け孔を含む第2のリンクの一部と当接するように構成されていることで、第1の突起が第2のリンクの一部と当接したときに、ロッド挿入通路を形成するように、第1のロッド受け孔と第2のロッド受け孔とがほぼ整列し得る。
図18は、第1のピッチ1505と第2のピッチ1510を含み得るモジュール式コンベヤベルト1500を示す。第1のピッチ1505は、第1のリンク1515を含み、第2のピッチ1510は、第2のリンク1520を含み得る。第1のピッチ1505は、コネクティングロッド1542を受けるように構成されたロッド挿入通路を提供するために、第2のロッド受け孔1540と整列し得る第1のロッド受け孔1535を含み得る。
孔1535と孔1540を整列させることは、孔1535の付近に配置された突起1545によって容易に行うことができる。突起1545は、種々の適切な形状および構成を有し得る。例えば、図18に示されるように、突起1545は、ほぼ楔形の形状に形成されている。楔形の形状の突起1545は、第2のリンク1520の一部と当接するように構成され得る。
いくつかの実施例においては、リンクは、U字形の形状に形成されている。例えば、第1のリンク1515は、第1のレッグ1521、第2のレッグ1522、および接続部1523を含む。同様に、第2のリンクは、第1のレッグ1546、第2のレッグ1547、および第1のレッグ1546と第2のレッグ1547との間の接続部1548を含み得る。いくつかの実施例においては、楔形の形状の突起1545は、第2のリンク1520の接続部1548に当接するように構成されている。図18に示されるように、楔形の形状の突起1545は、第2のリンク1520の接続部1548の第2の係合面1580と当接するように構成された第1の係合面1575を含み得る。
組立て後に係合面が結合して複数のピッチの相対的な回動を妨げることがないように、整列機能部の構成は、双方の孔がほぼ整列するように係合面どうしを当接させつつ互いに接続されるべきリンクが位置決めされ、その後、これらのリンクが、コネクティングロッドを挿入して穴を精密に整列させこれにより係合面どうしを僅かに離すことにより、或いは複数のピッチを互いに対して回動させることにより、再位置決めされるように構成されている。例えば、係合面が互いに当接したときに、ロッド受け孔がほぼ整列するが精密には整列しないように、また、ロッドが挿入されて孔が精密に整列したときに係合面が互いに当接しないように、突起は、ロッド受け孔から所定の距離の位置に配置され得る。孔が精密に整列していなくともほぼ整列しているときにロッドを挿入し易くするため、ロッドの先行端部および/または一方または両方の孔の端縁が斜めにカットされつまり面取りされているとよい。
図18は、互いに接続されるべきリンクに形成された孔をほぼ整列させるように、整列機能部の係合面が当接され得ることを示す。その後、コネクティングロッドを挿入することにより孔が精密に整列することによって、当接が解除される。例えば、楔形の形状の突起1545の第2の係合面が第2のリンク1520の接続部1548の第1の係合面1575と当接したとき、第2のリンク1520は、第1のリンク1515の第1のレッグ1521と第2のレッグ1522との間に入れ子式に収容され、第1のロッド受け孔1535は、第2のロッド受け孔1540とほぼ整列し得る。いくつかの実施例においては、第1のロッド受け孔1535と第2のロッド受け孔1540が精密に整列したときよりも、楔形の形状の突起1545の第2の係合面1580が第2のリンク1520の接続部1548の第1の係合面1575と当接したときに、第2のリンク1520は、第1のリンク1515の第1のレッグ1521と第2のレッグ1522との間で長手方向に奥へ収容され得る。
図18に、(精密には整列していなくとも)ほぼ整列している状態が寸法1582および寸法1584によって示されている。孔1535および1540が(精密には整列していなくとも)ほぼ整列しているときにコネクティングロッド1542の挿入を容易にするために、いくつかの実施例においては、ロッド1542は、面取りされた先端1586を含み得る。代替的に、或いはこれに加え、図18に示されるように、孔1540および/または孔1535が斜めにカットされている(面取りされている)場合がある。いくつかの実施例においては、整列機能部は、孔1535と1540とがロッド1542の半径以内の近さに整列するように位置決めするものとして構成されている。従って、いくつかの実施例においては、ロッド1542の面取りされた先端/面取り部および/または孔1535および孔1540が、ロッドの半径以下の近さにまで整列している。いくつかの実施例においては、整列機能部によって意図的な整列誤差が生じるか否かに拘わらず、製造上の公差に起因する整列誤差に対処できるように面取りされた先端/面取り部を有する。
ロッド1542が完全に挿入された後、第1のリンク1515に対して第2のリンク1520を長手方向にわずかに平行移動させることによって、孔1535と孔1540が精密に整列し得る。こうして、寸法1582(および寸法1584)と同じ幅の空間が係合面1575と係合面1580との間に生じ、これにより、第2のピッチ1510に対して第1のピッチ1505が回動することが可能となる。
いくつかの実施例においては、ロッド受け孔を整列させるために、係合面が当接するように整列機能部が互いに係合される。このステップは、互いに直交する関係に(垂直に)配向されたリンクを使って実行される。ロッドが挿入された後、コネクティングロッドを中心としてピッチが回動され得る。これにより、整列機能部の係合が解除され、複数のピッチが互いに対して所定の移動範囲内で自由に回動できるようになる。
いくつかの実施例においては、少なくとも1つの整列機能部が凹所を含み得る。例えば、第1のリンクが第1のリンクの表面に凹所を含み、この凹所が第1の係合面を含む。凹所は、第1のリンクを貫通している第1のロッド受け孔付近に配置され得る。加えて、少なくとも1つの整列機能部が、凹所と係合する突起を含み得る。例えば、第2のリンクが第2のリンクの面から第2の距離だけ延在する突起を含み、この第2の突起が第2の係合面を含む。この突起は、第2のリンクを貫通している第2のロッド受け孔付近に配置されており、この突起が凹所と係合したとき、凹所の第1の係合面と突起の第2の係合面とが当接する。
突起が凹所と係合したとき、第1のリンクは第2のリンクと実質的に整列しない場合がある。例えば、いくつかの実施例においては、突起が凹所と係合したとき、第1のリンクは第2のリンクとほぼ直交するように配向される。第1のリンクおよび第2のリンクの孔にコネクティングロッドを挿入した後、これらのリンクが回動されることで、第1のリンクが第2のリンクとほぼ整列している関係に配向され得る。この配置においては(すなわち、第1のリンクが第2のリンクとほぼ整列する様に配向されたとき)、第2のリンクにある突起は、第1のリンクに対して第2のリンクが、コネクティングロッドを中心として所定の移動範囲に亘って回動することを可能にする。
図19は、凹所と係合突起を含む整列機能部を有するコンベヤベルトの実施例を示す。例えば、図19は、第1のピッチ1605および第2のピッチ1610を含むモジュール式コンベヤベルト1600を示す。第1のピッチ1605は、第1のリンク1615を含み、第2のピッチ1610は、長手方向軸1625に沿って長手方向に整列するように構成された第2のリンク1620を含み得る。第1のリンク1615は、第1のロッド受け孔1635を含み、第2のリンク1620は、第2のロッド受け孔1640を含み得る。
第1のリンク1615は、凹所1645を含み得る。第2のリンク1620は、凹所1645と係合するように構成された突起1650を含み得る。凹所1645および凹所1650は、種々の適切な係合する形状を含み得る。例えば、図19に示されるように、凹所1645と突起1650は、ほぼ半球形の形状である。当業者であれば、他の係合する形状が用いられ得ることを理解されよう。加えて、突起1650と凹所1645との係合の程度は様々であり得ることが理解されよう。いくつかの実施例においては、2つの部品が係合したときに、突起1650のほぼ全体が凹所1645内に収容され得る。他の実施例においては、2つの部品が係合したときに、突起1650の一部のみが凹所1645内に収容される。
いくつかの実施例においては、図19に示されるように、凹所1645は、孔1635付近に、孔1635と長手方向に整列して配置され得る。図示した実施例に示されるように、突起1650は、孔1640付近に、孔1640と鉛直方向に整列して配置され得る。この構成を有することで、孔1635と孔1640を貫くロッド挿入通路をつくり出すように孔1635と孔1640を整列させるために、突起1650が凹所1645と係合し得る。従って、この整列は、第1のピッチ1605(ひいては第1のリンク1615)が第2のリンク(ひいては第2のリンク1620)に対してほぼ直交する(垂直)方向に配向されたときに、実現され得る。しかし、他の実施例においては、第1のピッチと第2のピッチとが互いに対して他のゼロ以外の角度に配向されることで係合(ひいては孔の整列)が実現されるように、凹所および/または突起が配置されている。
第1のピッチ1605と第2のピッチ1610とを直交させつつ、突起1650と凹所1645を係合させることによって、孔1635と孔1640を整列させるステップは、図19において矢印1で示されている。孔1635と孔1640が整列した後、コネクティングロッド1655が孔1635および1640に挿入され得ることが、図19において第2の矢印2で示されている。コネクティングロッド1655が挿入された後、第2のピッチ1610が、コネクティングロッド1655を中心として、第1のピッチ1605に対して回動され得ることが、図19において第3の矢印3で示されている。第2のピッチ1610を回動させることにより、凹所1645から突起1650が係合解除され得る。
図20に示されるように、この第3のステップが完了すると、第1のピッチ1605と第2のピッチ1610がほぼ整列し得る。図20に示されるように、この組み立て後の構成においては、複数のピッチが互いに対して所定の範囲で自由に回動できるように、突起1650は、第1のピッチ1605から長手方向に離間して配置されているとよい。加えて、いくつかの実施例においては、第2のロッド受け孔1640は、ベルト1600の畳み込みを可能にする長手方向に細長いスロットである。そのような実施例においては、第1のピッチ1605と第2のピッチ1610が整列しているときに、第1のピッチ1605と第2のピッチ1610を畳むことが可能となるように、突起1650と第1のピッチ1605とが長手方向に充分に離間して配置されている。
さらには、代替的な実施例においては、凹所1645は、孔1635と鉛直方向に整列して配置されている。そのような実施例においては、第1のピッチ1605と第2のピッチ1610とが互いに実質的に整列して配向されているときに、突起1650と凹所1645との係合が生じ得る。組立て後に、第1のピッチ1605が第2のピッチ1610に対してコネクティングロッド1655を中心として回動し易いように、いくつかの実施例においては、突起1650と凹所1645の係合が最小であり、これらのエレメントは、ピッチ1605とピッチ1610が相対的に回動する時に係合解除され易くなっている。
いくつかの実施例においては、突起1650は、脆弱に形成されている。例えば、突起1650と凹所1645を係合させることによって孔の整列を実現させた後、ピッチ1605とピッチ1610との相対的な回動によって、突起1650が破壊され、第2のピッチ1610に対して第1のピッチ1605が自由に回動できるようになる。突起1650は、種々の適切な手段によって脆弱に形成することができる。例えば、突起1650と第2のリンク1620との間の接点は、目打ちされること及び/又は突起1650が取り付けられたリンクの部分を損傷させずに壊れ易い薄い金属の部品で形成されること、などの方法で脆弱に形成され得る。あるいは、いくつかの実施例においては、突起1650は、溶解され得る材料から形成されている。ベルトを組み立てた後、このベルトは、突起1650を溶かすがコンベヤベルトの残りの部分には悪影響しない溶媒中に浸漬され、或いはそのような溶媒が噴霧され得る。
いくつかの実施例においては、脆弱な型式の整列機能部は、脆弱な部品を破壊することなくベルトが使用され得るように構成されている。いくつかの場合、ユーザは、脆弱な整列機能部を壊したいか、あるいは脆弱な整列機能部を有するベルトを無傷のままで使用したいかのいずれかを選択することができる。いくつかの実施例においては、脆弱な整列機能部を無傷のまま残しておくことで、ベルトの柔軟性および/または畳み込み性が抑制され、特定の用途には充分につまり好ましく機能する。また、破壊する必要なく脆弱な整列機能部を無傷のまま残しておくことにより、概して、部品の交換や稼動を容易にできる。脆弱な整列機能部が無傷のまま残っている場合、解体されていたベルトを簡単に素早く組み立て直して稼働させることができる。しかし、他の用途については、ベルト構成要素が互いに対して可動範囲を拡大できるように、脆弱な整列機能部を破壊することが好ましいかもしれない。例えば、脆弱な整列機能部を除去すると、複数のピッチが互いに対して相対的に回動できるようになるか、或いは相対的に回動する範囲が拡大するだけでなく、複数のピッチを互いに長手方向に畳むことができるようになる。そして、畳み込み可能であることにより、ベルトがカーブ及び他の態様の曲がりくねったコンベヤベルトの経路を案内することができる。
他の種類の脆弱な整列機能部もまた想定される。一例としてのモジュール式コンベヤベルトは、第1のロッド受け孔を有する第1のリンクと、第1のリンクの一面から延びている脆弱なタブと、を含む。脆弱なタブは、第1のロッド受け孔から所定の距離の位置に配置された第1の係合面を含み得る。脆弱なタブの第1の係合面は、第2のロッド受け孔を含む第2のリンクの一部と当接するように構成され得る。第1の突起が第2のリンクの一部と当接したとき、ロッド挿入通路を形成するように、第1のロッド受け孔と第2のロッド受け孔とがほぼ整列し得る。
いくつかの実施例においては、第1のほぼU字形の形状のリンクの内側面に脆弱なタブが配置される。このタブは、複数のロッド受け孔を整列させるために、第1のリンク内へ第2のリンクが入れ子(ネスティング)式に収容されることを制限する働きをし得る。このような実施例においては、第2のリンクにある孔は、長手方向に細長いスロットである。コネクティングロッドが複数の穴に挿入された後、第2のリンクが第1のリンク内のさらに奥へ入れ子式に係合されるように、これらのリンクが圧搾される。このとき、脆弱なタブが破壊される。タブを破壊することによって、複数のリンクが互いに対して自由に回動できるとともに、長手方向に畳むことができるようになる。
リンクの各々は、第1のレッグ、第2のレッグおよび接続部を含むほぼU字形の形状に形成されている。第1のリンクの脆弱なタブは、当接位置にあるU字形の形状の第1のリンクの第1のレッグと第2のレッグとの間に第2のリンクが入れ子式に収容されたときに、第2のリンクの接続部と当接するように構成されている。いくつかの実施例においては、第2のロッド受け孔は、長手方向に細長いスロットであり、脆弱なタブは、当接位置から第2の位置(第2の位置においては、第2のリンクが第1のリンク内のさらに奥へ入れ子式に収容される)まで長手方向に第2のリンクを平行移動させることによって、破壊されるように構成されている。
図21は、脆弱な整列機能部を有するコンベヤベルトの一実施例を示す。図21は、第1のピッチ1805と第2のピッチ1810を含むモジュール式コンベヤベルト1800を示す。第1のピッチ1805は、第1のリンク1815を含み、第2のピッチ1810は、長手方向軸1825に沿って長手方向に整列するように構成された第2のリンク1820を含み得る。第1のリンク1815と第2のリンク1820とが係合されるのは、例えば、矢印1827で示される長手方向に、第2のリンク1820を平行移動させることによる。いくつかの実施例においては、第1のリンク1815および第2のリンク1820の一方または両方が長手方向に平行移動して、これら2つのリンクが係合する。第1のリンク1815は、第1のロッド受け孔1835を含み、第2のリンク1820は、第2のロッド受け孔1840を含み得る。加えて、第1のリンク1815は、脆弱なタブ1845を含み得る。
図21に示されるように、いくつかの実施例においては、第1のリンク1815と第2のリンク1820は、ほぼU字形に形成されている。例えば、第1のリンク1815は、第1のレッグ1850、第2のレッグ1855、および第1のレッグ1850と第2のレッグ1855との間の接続部1860を含む。同様に、第2のリンク1820は、第1のレッグ1865、第2のレッグ1870、および第1のレッグ1865と第2のレッグ1870との間の接続部1875を含む。
脆弱なタブ1845は、第2のリンク1820の接続部1875の第2の係合面1885と当接するように構成された第1の係合面1880を含み得る。図18に示した実施例と同様に、第2のリンク1820が(矢印1827で示される)長手方向に平行移動することによって脆弱なタブ1845の係合面1880と接触したときに、孔1835と孔1840とがほぼ整列してロッド挿入通路をつくり出すように、脆弱なタブ1845は、第1の孔1835から所定の距離の位置に配置されている。
図22に示されるように、孔1835と孔1840がほぼ整列した後、孔1835および孔1840内へ矢印1895で示される方向にコネクティングロッド1890が挿入される。加えて、コネクティングロッド1890が挿入された後、第2の孔1840が長手方向に細長いスロットであることにより、第2のリンク1820は、第1のリンク1815内へさらに長手方向へ平行移動して脆弱なタブ1845を破壊することができ、これにより、第1のピッチ1805が第2のピッチ1810に対してコネクティングロッド1890を中心として自由に回動できるようになる。さらには、脆弱なタブ1845を除去することにより、コンベヤベルト1800を畳むことができるようになる。
図23〜図25は、リンク1815とリンク1820を組み立てるプロセスを示す断面図である。図23に示されるように、第2のリンク1820は、矢印1827で示される長手方向に平行移動され、第1のリンク1815内に入れ子式に収容される。図24は、脆弱なタブ1845の第1の係合面1880と当接している接続部1875の第2の係合面1885を使って位置決めされている第2のリンク1820を示す。図24に示されるように、第1の係合面1880と第2の係合面1885とが当接したとき、ロッド挿入通路をつくり出すように孔1835と孔1840がほぼ整列するので、矢印1895で示される方向にコネクティングロッド1890を挿入することが可能となる。
図25に示されるように、コネクティングロッド1890が挿入された後、第2のリンク1820が矢印1899で示される方向に少なくとも所定の距離(図25において寸法1897で示される)だけ平行移動することによって、第1のリンク1815から脆弱なタブ1845が折り取られる。これを可能とする事実とは、第2のロッド受け孔が長手方向に細長いスロットであり、これにより、コネクティングロッド1890が動くことなく、第2のリンク1820が長手方向の移動範囲に亘って平行移動することが可能となるという事実である。脆弱なタブ1845が折り取られた後、第1のリンク1815と第2のリンク1820が長手方向に自由に関節運動でき、また互いに対してさらに広い範囲で回動できることによって、曲がりくねったコンベヤベルト経路に沿っての運搬が可能となる。
脆弱なタブ1845は、種々の適切な手段によって脆弱に形成され得る。いくつかの実施例においては、脆弱なタブ1845と第1のリンク1815の間の接合部がある方法で弱められている。例えば、いくつかの実施例においては、この接合部は目打ちされている。他の実施例においては、この接合部は、単に材料が薄くなっている領域である。さらに他の実施例においては、この接合部は、薄く形成されていて、なおかつ目打ちされている。あるいは、いくつかの実施例においては、脆弱なタブ1845の少なくとも一部が溶液で溶かされ、コンベヤベルト構成要素の他の部分は、同じ溶液に可溶ではない。組み立て後、脆弱なタブ1845、または脆弱なタブ1845と第1のリンク1815との間の接合部が、溶液中で溶かされる。当業者であれば、タブを脆弱にするための他の方法があることを理解されよう。
いくつかの実施例においては、第1のリンクに取り付けられた脆弱なタブの係合面が、第2のリンクの対応する面と係合するように湾曲している。図26は、脆弱なタブの代替的な形状を示す。具体的には、図26は、第1のリンク1315および第2のリンク2320を示す。第1のリンク2315は、第1のロッド受け孔2335を含み、第2のリンク2320は、第2の孔2340を含む。第1のリンク2315は、第2のリンク2320の第2の係合面2385と当接するように構成された第1の係合面2380を有する脆弱なタブ2345を含み得る。図26に示されるように、第1の係合面2380と第2の係合面2385は共に湾曲している場合がある。
係合面が湾曲していることで、鉛直方向の整列が容易になり得る。例えば、第1の係合面2380の凹んでいる曲線が、第2のリンク2320の第2の係合面2385を揺動させることにより、組立て中に、第2のリンク2320が第1のリンク2315に対して鉛直方向にすれてしまうことを妨げることができる。
いくつかの実施例においては、脆弱な整列機能部は、複数のピッチが互いに対して長手方向に平行移動することによるのでなく、複数のピッチが相対的に回動することにより、折り取られるように設けられている。例えば、いくつかの実施例においては、第1のリンク上にU字形の形状の受け部材が配置され、第2のリンク上に脆弱なタブが長手方向に配向されていて、該受け部材は、第2のリンクが長手方向に平行移動して第1のリンクと係合したとき、脆弱なタブを受けるように構成されている。脆弱なタブと受け部材が係合面を有し得ることで、互いに当接したときに、第1のリンクにある第1のロッド受け孔と第2のリンクにある第2のロッド受け孔とが整列する。そして、整列した孔にコネクティングロッドが挿入されると、コンベヤベルトのピッチが組み立てられる。ロッドが挿入された後、これらのピッチが互いに対して回動すると、脆弱なタブがポキッと折れる。
図27は、脆弱な整列機能部を含む実施例を示す。図27は、第1のピッチ2405および第2のピッチ2410を含み得るモジュール式コンベヤベルト2400を示す。第1のピッチ2405は、第1のリンク2415を含み、第2のピッチ2410は、長手方向軸2425に沿って整列するように構成された第2のリンク2420を含み得る。第1のリンク2415と第2のリンク2420とが係合することは、例えば、第2のリンク2420が矢印2430で示される長手方向に平行移動されることにより実現される。第1のリンク2415は、第1のロッド受け孔2435を含み、第2のリンク2420は、第2のロッド受け孔2440を含み得る。
図27に示されるように、第1のリンク2415は、第1のロッド受け孔2435から所定の距離の位置に配置された受け部材2445を含み得る。受け部材2445は、第2のリンク2420の表面から延びている、長手方向に配向された脆弱なタブ2450を受けるように構成され得る。脆弱なタブ2450が受け部材2445内に収容されたとき、ロッド挿入通路を形成するように、第1のロッド受け孔2435と第2のロッド受け孔2440とがほぼ整列し得る。第2のリンク2420を第1のリンク2415に係合させるステップは、例えば、矢印2430で示される長手方向に平行移動させることにより実現され得る。この第1のステップに関する行動には、図27において符号「1」が付されている。コネクティングロッド2455が孔2435と孔2440に挿入されたとき、孔2435と孔2440がほぼ整列し得る。コネクティングロッド2455を挿入する第2のステップは、図27において、符号「2」が付された矢印で示されている。脆弱なタブ2450が受け部材2445内に収容され、コネクティングロッド2455が孔2435および孔2440に挿入されたとき、第1のリンク2415に対して第2のリンク2420を回動させることによって、脆弱なタブ2450を折り取ることができる。脆弱なタブ2450が受け部材2445内に保持されつつ、第2のリンク2420の他の部分が第1のリンク2415に対して回動することにより、脆弱なタブ2450が折り取られる。この第3のステップは、図27において符号「3」が付された矢印で示されている。
受け部材2445は、第1のロッド受け孔2435から所定の距離の位置に配置されている第1の係合面2480を含み得る。脆弱なタブ2450は、第2のロッド受け孔から所定の距離の位置に配置されている第2の係合面2475を含み得る。さらに明確に示すために、係合面2485を有する基準が第2の脆弱なタブ2482に形成され得る。
いくつかの実施例においては、受け部材2445は、第1のリンク2415の面から延びているほぼU字形の形状の突起を含み得る。従って、このU字形の形状は、脆弱なタブ2450が受け部材2445内に収容されたとき、第1のリンク2415に対して、鉛直方向と長手方向の両方について第2のリンク2420を整列させるように構成され得る。脆弱なタブ2450は、該脆弱なタブ2450が受け部材2445内に収容されたときに、該脆弱なタブ2450の鉛直方向の動きを制限する低位部の係合面2490と高位部の係合面2495によって、孔2435と鉛直方向に整列した状態に維持され得る。脆弱なタブ2450と、低位部および高位部の係合面2490,2495との間の遊びの大きさは、様々にされ得る。いくつかの場合、これらの構成要素の間に圧入するのと同様にぴったりフィットする。そのような場合、脆弱なタブ2450は、折り取られた後も受け部材2445内に留まることがある。他の場合、該脆弱なタブ2450は受け部材2445内に比較的緩くフィットするが、そのような場合にも、孔2435と孔2440との整列を維持するために脆弱なタブの動きを制限する。
脆弱なタブ2445は、種々の適切な手段によって脆弱に形成され得る。いくつかの実施例においては、脆弱なタブ2445と第2のリンク2420との間の接合部が、ある方法によって弱められている。例えば、いくつかの実施例においては、接合部が目打ちされている。他の実施例においては、接合部は、単に材料が薄く形成されている領域である。さらに他の実施例においては、接合部が薄く形成されしかも目打ちされている。あるいは、いくつかの実施例においては、脆弱なタブ2445の少なくとも一部を溶液中で溶かすことができ、コンベヤベルト構成要素の他の部分は同じ溶液に可溶ではない。組立て後、脆弱なタブ2445、または脆弱なタブ2445と第2のリンク2420との間の接合部が溶液中で溶解され得る。当業者であれば、タブを脆弱にするための他の方法があり得ることを理解されよう。
図28は、整列機能部を含むフィンガ式コンベヤベルト2800の一実施例を示す。コンベヤベルト2800は、第1のリンク2805を含む第1のピッチと、第2のリンク2810を含む第2のピッチとを含み得る。第1のリンク2805を含む第1のピッチと、第2のリンク2810を含む第2のピッチは、コネクティングロッド2815を介して接続され得る。第1のリンク2805は、中央の横断リブ2820を含み得る。第1のリンク2805は、横断リブ2820から前方へ延びている少なくとも1本の指形の形状の前方延在リンクレッグ2825と、横断リブ2820から後方へ延びている少なくとも1本の指形の形状の後方延在リンクレッグ2830と、をさらに含み得る。第2のリンク2810は、中央の横断リブ2835を含み得る。第2のリンク2810は、少なくとも1本の指形の形状の前方延在リンクレッグ2840と、少なくとも1本の指形の形状の後方延在リンクレッグ2845と、をさらに含み得る。
第1のリンク2805の前方延在リンクレッグ2850は、第1のリンク2805のレッグ2850を貫通している第1のロッド受け孔2850を含み、後方延在リンクレッグ2845は、第2のロッド受け孔2855を含み得る。孔2850と孔2855は、整列したときにロッド受け孔を形成し、このロッド受け孔にコネティングロッド2815が挿入されて、第1のリンク2805と2810を接続する。いくつかの実施例においては、フィンガ式ベルトに典型的に見られるように、横断リブ2820は、近接し合うコネクティングロッド2815間に配置され得ることに留意されたい。
孔2850と孔2855との整列を容易にするために、第1のリンク2805および/または第2のリンク2810は、1つまたは複数の整列機能部を含む。例えば、いくつかの実施例においては、第1のリンク2805の前方延在リンクレッグ2825および/または第2のリンク2810の後方延在リンクレッグ2845は、近接するリンクの一部または複数の部分と当接する係合面を形成している1つまたは複数のショルダ(肩状部)を含む。このようなショルダは、例えば、上述した円筒形の形状の突起および/または楔形の形状の突起と同様に機能する。
図28に示されるように、第1のリンク2805は、第2のリンク2810の後方延在レッグ2845の第2の係合面2865に当接するように構成された第1の係合面2860を含み得る。第1の係合面2860は、第1のロッド受け孔2850付近に配置され、第2の係合面2865は、第2のロッド受け孔2855付近に配置され得る。いくつかの実施例においては、第1の係合面2860は、ほぼ平坦に形成されている。他の実施例においては、図28に示されているように、第1の係合面2860は、湾曲しつまり丸くなっている。加えて、第2の係合面2865は図28においては、ほぼ平坦に示されているが、いくつかの実施例においては、第2の係合面2865は、湾曲している。例えば、第2の係合面2865は、湾曲した第1の係合面2860と係合するように湾曲している。いくつかの実施例においては、第1の係合面2860は、第1のロッド受け孔2850を少なくとも部分的に取り囲む。例えば、図28に示されるように、第1の係合面2860は、第1のロッド受け孔2850とほぼ同心状に形成されている。湾曲した係合面は、上述した他の実施例と同様に、第1のリンク2805と第2のリンク2810が互いに対して回動することを可能にする。
第2の係合面2865は、例えば、リンクレッグ2845の表面から1mm未満の長さだけ延在するショルダによって形成される。これに加え、図28に示されるように、リンクレッグ2845もまた、第1のリンク2805の接触面2875と当接するように構成された第3の接触面2870を形成している第2のショルダを含み得る。
図29は、図28に示した実施例を示す平面図である。
図30は、図29および図30に示した実施例と類似する代替的な実施例を示す。図30に示される実施例は、後方延在リンクレッグ2845の接触面2890と当接するように構成された、前方延在リンクレッグ2825,2887の追加的な接触面2880,2885を形成している追加的なショルダを含み得る。リンクレッグ2825はさらに、横方向に隣接するリンクの接触面と当接するように構成された更なる接触面2895を形成しているショルダを含み得る。
図31は、さらなる代替的な実施例を示し、この実施例においては、後方延在リンクレッグのみが、第1のリンク2805の第1の接触面2860と当接するように構成された単一の側の接触面3100を含む。図32もまた、非対称の構成を示し、この構成においては、第2のリンク2810の後方延在リンクレッグと、第1のリンク2805の前方延在リンクレッグの両方がそれぞれ、接触面3100,3105を形成しているショルダを含む。さらには、第1のリンク2805もまた、横方向に隣接するリンクと当接するさらなる接触面3110を含み得る。図28〜図32に示される実施例によれば、接触面は、長手方向および/または横方向に対称または非対称の構成に設けられ得ることが理解されよう。
本明細書中で説明される整列機能部は、多くの様々な型式のコンベヤベルトに使用され、コンベヤベルトの製造を単純化するための他の技術と組み合わせられ得る。例えば、上述したロッド保持機能部と、ロッド受け孔整列機能部とが組み合わされることで、ロッド受け孔の正しい整列とロッドとの挿入の両方が簡単になるだけでなく、挿入された後のコネクティングロッドをしっかり保持することができるようになる。
本発明の様々な実施例について説明したが、限定するためのものではなく、例示することを意図している。当業者であれば、現行の実施形態の範囲内において、さらに多くの応用例および実施例があり得ることを理解されよう。従って、現行の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびこれの均等物に照らすこと以外によっては制限されない。本明細書中に記載した種々の実施形態の機能部は、本明細書中に記載した種々の他の実施例に含まれ得る。また、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく、様々な変更および変形がなされ得る。
さらには、代表的な実施形態を説明する際に、明細書においては、特定の順序のステップとして方法および/またはプロセスを提示したが、方法やステップは、本明細書中で上述した特定の順序のステップに依存する程のものではなく、方法やステップは、説明した特定の順序のステップに制限されない。当業者であれば、他の順序のステップが可能であることを理解されよう。従って、本明細書中で上述したステップの特定の順序は、特許請求の範囲における制限事項としては解釈されない。加えて、方法および/またはプロセスに関する特許請求の範囲も、記載した順序で各ステップを実行することに制限されはしない。当業者であれば、順序は変わり得ることを容易に理解されよう。