JP6373038B2 - バッテリ昇圧装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アイドリングストップ車両がエンジンを再始動させるときにバッテリの出力電圧を昇圧させるバッテリ昇圧装置に関するものである。
車両が信号待ち等で停車しているときに、燃料消費量の節減や環境への配慮からエンジンを一時的に自動停止させるアイドリングストップを行う車両が実用化されている。アイドリングストップ車両では、エンジンの始動・停止の頻度が増えることになり、特に市街地等を走行中は頻繁に行う可能性がある。エンジン始動時は、スタータを作動させるためにバッテリから大電流が放電され、バッテリ電圧が一時的に低下する。エンジンの始動・停止を頻繁に行うとバッテリの容量が低下し、その結果スタータを作動させたときにバッテリ電圧が大きく低下するおそれがある。
車両に搭載されている電気負荷は、走行中はオルタネータ又はバッテリから電力の供給を受けているが、アイドリングストップにより一時的にエンジンが自動停止すると、作動中の電気負荷はバッテリのみから電力の供給を受ける。各電気負荷が正常に作動するには、それぞれの最低作動電圧以上の電圧で電力供給を受ける必要があるが、エンジンの始動・停止が頻繁に行われているとスタータ作動時にバッテリ電圧が最低作動電圧より低下するおそれがある。
そこで、アイドリングストップを行ってもバッテリ電圧が正常に維持されるようにする技術開発が進められている。例えば、エンジン始動時にスタータを作動させてもバッテリ電圧が所定の電圧設定値以上に維持されるようにしたアイドリングストップ車両の技術が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載のアイドリングストップ車両の電気的構成を示すブロック図を図6に示す。同図に示すように、バッテリ1と電気負荷2との間に電圧補償回路6が設けられ、その制御手段である電圧補償コントローラ7が接続されている。電圧補償コントローラ7には、E/G停止始動コントローラからのエンジン停止信号、オルタネータ3からの作動信号、及びバッテリ1からバッテリ電圧が入力されている。
エンジン停止中、電圧補償コントローラ7はバッテリ電圧を監視しており、スタータ4を作動させたときにバッテリ電圧が所定の設定値以上に保持されていると電圧補償コントローラ7は何ら処理を行わない。一方、バッテリ電圧が所定の設定値を下回ったときは、電圧補償コントローラ7は電圧補償回路6から電流を放電させて電気負荷2に供給する。また、エンジン自動停止後、オルタネータ3からの作動信号が所定時間にわたって入力されないとき、あるいはスタータ4によるエンジン始動が完了しないときは、電圧補償コントローラ7は電圧補償回路6における充電を中断するとともに、電圧補償回路6による昇圧を行わない。
特開2002−38984号公報
しかしながら、特許文献1では電圧補償回路6が電気負荷2のすべてに供給できるだけの電流を充電しておく必要があるため、電圧補償回路6への充電量が大きくなってバッテリ1からの放電量が大きくなってしまう。特に、バッテリの充電率が低下してバッテリ電圧が所定の設定値近くまで低下しているとき、アイドリングストップが行われて電圧補償回路6への充電が行われると、次に停車したときにアイドリングストップが行えなくなるおそれもある。特許文献1に記載の技術では、バッテリへの負担が大きく、アイドリングストップが制限されるおそれがあるといった問題が生じる。
また、特許文献1ではバッテリ1はダイオード(図示せず)を介して電気負荷2に接続されるため、アイドリングストップによるエンジン停止中も作動する電気負荷のすべてに電力を供給し続ける構成となっていることから、バッテリからの放電量が大きくなる。特許文献1では、エンジン停止後オルタネータ3からの作動信号が所定時間にわたって入力されないときには電圧補償回路6の充電を中断するとしているが、バッテリから電気負荷への電力供給は継続されるため、その後のエンジン再始動ができなくなったり、アイドリングストップ作動時間が短くなったり、アイドリングストップが制限されたりするおそれがある。その結果、燃料消費量の節減や環境への配慮が十分にできなくなる問題が生じる。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、アイドリングストップ時の電気負荷への電力供給をバッテリ状態に応じて適切に行うことができるバッテリ昇圧装置を提供することを目的とする。
本発明のバッテリ昇圧装置の第1の態様は、アイドリングストップを行う車両に搭載されたバッテリから電気負荷に電力を供給する給電経路に設けられるバッテリ昇圧装置であって、前記給電経路を並列に分岐させて設けた通常給電経路及び昇圧給電経路と、前記通常給電経路に設けられたバイパススイッチと、前記昇圧給電経路に設けられて前記バッテリからの電力を昇圧させて前記電気負荷側に出力する昇圧回路と、前記バイパススイッチ及び前記昇圧回路を制御する昇圧回路制御部と、を備え、前記電気負荷は、重要度に基づいて分類された第1の電気負荷と第2の電気負荷を含み、前記昇圧回路制御部によって制御されるとともに前記第2の電気負荷に接続された、切替スイッチが設けられている個別負荷制御部をさらに備え、前記給電経路は、前記第1の電気負荷に接続された重要負荷用給電経路と、前記第2の電気負荷に接続された一般負荷用給電経路とに分岐されており、前記重要負荷用給電経路は、前記通常給電経路となる第1の通常給電経路と前記昇圧給電経路となる第1の昇圧給電経路とを有し、前記一般負荷用給電経路は、前記通常給電経路となる第2の通常給電経路と前記昇圧給電経路となる第2の昇圧給電経路とを有し、前記第2の通常給電経路及び前記第2の昇圧給電経路は、前記個別負荷制御部を介して前記第2の電気負荷に接続され、前記第1の通常給電経路には前記バイパススイッチである第1のバイパススイッチが設けられ、前記第2の通常給電経路には前記バイパススイッチである第2のバイパススイッチが設けられ、前記第1の昇圧給電経路には前記昇圧回路である第1の昇圧回路が設けられ、前記第2の昇圧給電経路には前記昇圧回路である第2の昇圧回路が設けられており、前記昇圧回路制御部は、前記バッテリに設けられたバッテリ状態検知センサからの情報に基づいて前記バッテリの放電能力を示すSOFを算出し、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に昇圧を行うか否かを判定するための昇圧作動閾値と、昇圧した電力を前記第1の電気負荷のみに供給するかあるいはすべての前記電気負荷に供給するかを判定するための放電限界閾値とを予め設定して、前記SOFが前記昇圧作動閾値より高いと判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記第1の昇圧回路及び前記第2の昇圧回路を作動させずに前記第1のバイパススイッチ、前記第2のバイパススイッチ及び前記個別負荷制御部の切替スイッチをオンにして、前記第1の通常給電経路から前記第1の電気負荷に昇圧されていない電力を供給するとともに前記第2の通常給電経路から前記第2の電気負荷に昇圧されていない電力を供給し、前記SOFが前記昇圧作動閾値以下でかつ前記放電限界閾値より高いと判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記第1の昇圧回路及び前記第2の昇圧回路を作動させるとともに前記第1のバイパススイッチ及び前記第2のバイパススイッチをオフにしさらに前記個別負荷制御部の切替スイッチをオンにして、前記第1の昇圧給電経路から前記第1の電気負荷に昇圧された電力を供給するとともに前記第2の昇圧給電経路から前記第2の電気負荷に昇圧された電力を供給し、前記SOFが前記放電限界閾値以下と判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記第1の昇圧回路を作動させるとともに前記第1のバイパススイッチをオフにして前記第1の昇圧給電経路から前記第1の電気負荷に昇圧された電力を供給し、さらに前記第2の昇圧回路を作動させずに前記第2のバイパススイッチ及び前記個別負荷制御部の切替スイッチをオンにして前記第2の通常給電経路から前記第2の電気負荷に昇圧されていない電力を供給することを特徴とする。
本発明のバッテリ昇圧装置の他の態様は、アイドリングストップを行う車両に搭載されたバッテリから電気負荷に電力を供給する給電経路に設けられるバッテリ昇圧装置であって、前記給電経路を並列に分岐させて設けた通常給電経路及び昇圧給電経路と、前記通常給電経路に設けられたバイパススイッチと、前記昇圧給電経路に設けられて前記バッテリからの電力を昇圧させて前記電気負荷側に出力する昇圧回路と、前記バイパススイッチ及び前記昇圧回路を制御する昇圧回路制御部と、を備え、前記電気負荷は、重要度に基づいて分類された第1の電気負荷と第2の電気負荷を含み、前記昇圧回路制御部によって制御されるとともに前記第2の電気負荷に接続された、切替スイッチが設けられている個別負荷制御部と、前記昇圧回路制御部によって制御されるとともに前記昇圧給電経路及び前記個別負荷制御部に接続された昇圧経路用切替スイッチと、をさらに備え、前記通常通常給電経路は、前記第1の電気負荷に接続される第1の通常給電経路と、前記個別負荷制御部を介して前記第2の電気負荷に接続される第2の通常給電経路とに分岐され、前記第1の通常給電経路には前記バイパススイッチである第1のバイパススイッチが設けられ、前記第2の通常給電経路には前記バイパススイッチである第2のバイパススイッチが設けられており、前記昇圧給電経路は、前記第1の通常給電経路に並列に設けられて、前記第1の電気負荷に接続されるとともに前記昇圧経路用切替スイッチ及び前記個別負荷制御部を介して前記第2の電気負荷に接続されており、前記昇圧回路制御部は、前記バッテリに設けられたバッテリ状態検知センサからの情報に基づいて前記バッテリの放電能力を示すSOFを算出し、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に昇圧を行うか否かを判定するための昇圧作動閾値と、昇圧した電力を前記第1の電気負荷のみに供給するかあるいはすべての前記電気負荷に供給するかを判定するための放電限界閾値とを予め設定して、前記SOFが前記昇圧作動閾値より高いと判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記昇圧経路用切替スイッチをオフにするとともに前記昇圧回路を作動させずに前記第1のバイパススイッチ、前記第2のバイパススイッチ及び前記個別負荷制御部の切替スイッチをオンにして、前記第1の通常給電経路から前記第1の電気負荷に昇圧されていない電力を供給するとともに前記第2の通常給電経路から前記第2の電気負荷に昇圧されていない電力を供給し、前記SOFが前記昇圧作動閾値以下でかつ前記放電限界閾値より高いと判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記昇圧回路を作動させるとともに前記個別負荷制御部の切替スイッチ及び前記昇圧経路用切替スイッチをオンにしさらに前記第1のバイパススイッチ及び前記第2のバイパススイッチをオフにして、前記昇圧給電経路から前記第1の電気負荷及び前記第2の電気負荷に昇圧された電力を供給し、前記SOFが前記放電限界閾値以下と判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記昇圧回路を作動させるとともに前記第1のバイパススイッチをオフにして前記昇圧給電経路から前記第1の電気負荷に昇圧された電力を供給し、さらに前記昇圧経路用切替スイッチをオフにするとともに前記第2のバイパススイッチ及び前記個別負荷制御部の切替スイッチをオンにして前記第2の通常給電経路から前記第2の電気負荷に昇圧されていない電力を供給することを特徴とする。
本発明のバッテリ昇圧装置の他の態様は、前記バッテリ状態検知センサから得られたバッテリ劣化度及び充電率が所定の設定値以下に低下したときには、前記アイドリングストップによるエンジン停止中に前記個別負荷制御部の切替スイッチをオフにして前記第1の電気負荷のみに電力を供給することを特徴とする。
本発明のバッテリ昇圧装置の他の態様は、前記昇圧回路は、DC−DCコンバータであることを特徴とする。
本発明のバッテリ昇圧装置の他の態様は、前記SOFは、前記アイドリングストップ時に前記バッテリ状態検知センサから前記バッテリの充電率及び劣化度を入力して更新されることを特徴とする。
本発明のバッテリ昇圧装置の他の態様は、前記SOFは、前記バッテリ状態検知センサからさらに前記バッテリの内部抵抗又は内部インピーダンスと温度とを入力して算出されることを特徴とする。
本発明のバッテリ昇圧装置の他の態様は、前記第2の電気負荷は、前記車両に搭載されたマルチメディア機器、メータ、及びボディー系機器のいずれか1つ以上であることを特徴とする。
本発明によれば、アイドリングストップ時の電気負荷への電力供給をバッテリ状態に応じて適切に行うことができるバッテリ昇圧装置を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態のバッテリ昇圧装置の構成を示すブロック図である。 バッテリの内部抵抗又は内部インピーダンスに対するスタータの作動電流によるバッテリの端子間電圧の変化の一例を示すグラフである。 本発明の第1実施形態のバッテリ昇圧装置における処理の流れを説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態のバッテリ昇圧装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態のバッテリ昇圧装置の構成を示すブロック図である。 アイドリングストップ車両の従来の電気的構成を示すブロック図である。
本発明の好ましい実施の形態におけるバッテリ昇圧装置について、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。本発明のバッテリ昇圧装置は、アイドリングストップを行う車両に搭載されたバッテリに適用されるものである。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るバッテリ昇圧装置を、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態のバッテリ昇圧装置100の構成を示すブロック図である。車両に搭載されたバッテリ10には、エンジン(図示せず)を始動させるときに作動するスタータ11や、エンジン始動後に発電を行うオルタネータ12が接続されている。また、スタータ11はエンジンECU13からの要求信号で作動する。オルタネータ12は、電気負荷への給電とともに、必要に応じてバッテリ10の充電を行う。キースイッチ部14は、キースイッチが操作されたときの状態信号を有している。
車両には、安全走行等を行う上で重要な電気負荷から快適性を提供するマルチメディア機器まで各種電気負荷が搭載されている。本実施形態のバッテリ昇圧装置100を適用するにあたって、各種電気負荷が重要度等に応じてあらかじめ区分されており、ここでは一例として4種類の電気負荷21〜24に区分している。この電気負荷の区分は、4種類に限定されるものではない。4種類の電気負荷のうち、電気負荷21を重要度の高い重要電気負荷としている。なお、ここではアイドリングストップ時にも受電する可能性のある電気負荷(対象負荷)を対象としており、これらの対象負荷を電気負荷21〜24に区分したものである。
実施形態のバッテリ昇圧装置100は、バッテリ10及びオルタネータ12と電気負荷21〜24との間の給電経路に接続され、バッテリ10またはオルタネータ12から受電した電力を電気負荷21〜24に供給している。バッテリ昇圧装置100は、昇圧回路110、昇圧回路制御部120、個別負荷制御部130、及びバイパススイッチ140を備えている。
バッテリ10及びオルタネータ12から電気負荷21〜24への給電経路は、バイパススイッチ140を経由する通常給電経路101aと、昇圧回路110を経由する昇圧給電経路101bとに並列に分岐されている。また、重要度の高い電気負荷21は通常給電経路101aと昇圧給電経路101bとに直接接続されているが、電気負荷22〜24は個別負荷制御部130を介して接続されている。個別負荷制御部130には切替スイッチ131〜133が設けられており、それぞれに電気負荷22〜24が接続されている。個別負荷制御部130は、昇圧回路制御部120からの制御信号C1によって切替スイッチ131〜133を個別にオン/オフ制御することが可能となっている。
昇圧回路110は、アイドリングストップ時に昇圧回路制御部120からの制御信号C2に従って、バッテリ10からの電力を昇圧して少なくとも電気負荷21に電力を供給する。ここでは、昇圧回路110がDCDCコンバータとして構成されており、昇圧制御スイッチ111、コイル112、ダイオード113及びコンデンサ114を備えている。昇圧回路110は、電力を供給する負荷の消費電力量に応じて、昇圧する電力量を調整することができる。この昇圧電力量の調整は、昇圧回路制御部120から昇圧制御スイッチ111に出力される制御信号C2によって行われる。
昇圧回路制御部120は、バッテリ10の放電能力を判定し、アイドリングストップ後のエンジン再始動時にバッテリ10からの電力を昇圧させる必要があるか否かを判定している。昇圧させる必要があると判定したときは、昇圧回路110に所定の制御信号C2を出力して昇圧させる。また、昇圧回路110でバッテリ10の電圧を昇圧させて出力するときは、バイパススイッチ140に制御信号C3を出力してバイパススイッチ140をオフにする。
昇圧回路制御部120は、バッテリ10の放電能力の判定のために、バッテリ10の状態量を測定しているバッテリ状態検知センサ30からバッテリ10の端子間電圧や充電率等の状態量を入力する。なお、バッテリ状態検知センサ30をバッテリ昇圧装置100が備えるようにしてもよい。
本実施形態のバッテリ昇圧装置100は、アイドリングストップ後のエンジン再始動時に必要となるバッテリの放電能力を、アイドリングストップを行う前に事前に推定している。エンジン再始動時に必要となるバッテリの放電能力は、スタータ11を作動させるのに必要な放電能力と、対象負荷である電気負荷21〜24への放電能力との合計となる。電気負荷21〜24への放電能力は、電気負荷21〜24の最低作動電圧以上のバッテリ電圧で電力を供給することができる放電能力である。上記のバッテリの放電能力の推定は、昇圧回路制御部120で行っている。なお、バッテリ昇圧装置100がバッテリ状態検知センサ30を備える構成としたときは、バッテリ10の放電能力の推定をバッテリ状態検知センサ30で行わせてもよい。
昇圧回路制御部120におけるバッテリ10の放電能力の判定方法を以下に説明する。バッテリ10の放電能力を判定するための指標として、SOF(State of Function)を用いることができる。SOFは、電気負荷が所定の機能を果たすのに必要な電力に対しバッテリが供給できる放電能力を示す指標である。ここでは、エンジン再始動時に必要となる電力に対するバッテリ10の放電能力をSOFとする。
バッテリ10の放電能力を、例えば端子間電圧を用いて判定する場合には、バッテリ10の充電率(SOC)や劣化度(SOH)を適切に反映させるのが難しい。スタータ11を作動させたときのバッテリ10の端子間電圧の降下量は、バッテリ10のSOCやSOHによって異なってくる。そのため、例えばアイドリングストップ時の端子間電圧が所定の閾値以上であっても、スタータ11を作動させたときの端子間電圧が、バッテリ10の使用開始初期には最低作動電圧以上であったのに、バッテリ10の劣化が進んだ時点では最低作動電圧より低下してしまう、といったことが起こる。
これに対しSOFを用いてバッテリ10の放電能力を判定する場合は、SOFがバッテリ10のSOCやSOHを反映させて算出されることから、SOCやSOHが変化してもSOFのみでバッテリ10の放電能力を適切に判定することができる。SOFが適切か否かを判定するための閾値として、本実施形態では昇圧作動閾値と放電限界閾値を昇圧回路制御部120にあらかじめ設定しておく。昇圧作動閾値は、アイドリングストップ後のエンジン再始動時に、昇圧回路110によるバッテリ電圧の昇圧が必要か否かを判定するための閾値である。また、放電限界閾値は、昇圧回路110で昇圧することで電気負荷21〜24のすべてに給電できるか、あるいは重要度の高い電気負荷21のみに給電するかを判定するための閾値である。
本実施形態では、昇圧回路制御部120またはバッテリ状態検知センサ30において、バッテリ状態検知センサ30で測定されたバッテリ10の端子間電圧、SOC、SOH等をもとにSOFを算出する。SOFは、例えば端子間電圧、SOC及びSOHを変数として事前に作成された関数を用いて算出することができる。また、SOFを算出する関数として、さらにバッテリ10の内部抵抗又は内部インピーダンスや温度を含む関数とすることができる。バッテリ10の内部抵抗又は内部インピーダンスや温度は、バッテリ状態検知センサ30で測定させることができる。
バッテリ10の内部抵抗又は内部インピーダンスをSOFの関数に含めることで、例えば図2に示すようなバッテリ10の特性をSOFに持たせることができる。図2は、横軸をバッテリ10の内部抵抗又は内部インピーダンスとし、縦軸をスタータに作動電流が供給されたときのバッテリ10の端子間電圧としている。同図より、バッテリ10の内部抵抗又は内部インピーダンスが大きくなると、それによる電圧降下が大きくなって端子間電圧が低下することがわかる。バッテリ10の内部抵抗又は内部インピーダンスは、バッテリ10の劣化に伴って大きくなることから、内部抵抗又は内部インピーダンスを測定してSOFの算出に用いることで、バッテリ10の劣化をより高精度に反映して放電能力を判定することが可能となる。
本実施形態のバッテリ昇圧装置100の動作を、図3を用いて以下に詳細に説明する。図3は、主に昇圧回路制御部120において行われる処理の流れを説明するフローチャートである。上記説明のように、本実施形態ではSOFを用いてバッテリ10の放電能力を判定する。SOFの算出をアイドリングストップを行う前に行っておくために、図3に示すフローチャートでは、エンジン始動前のステップS1でSOFを算出するものとしている。これに限定されず、SOFの算出は何時行ってもよく、例えば車両のキー操作を行った段階でSOFを算出してもよい。SOFの算出にあたっては、エンジン始動前における微小電流や周囲温度などの影響によるバッテリ状態の変化を反映することが、精度の高いSOFの算出を行う点で好ましい。
図3では、ステップS1でバッテリ10の端子間電圧、SOC、SOHをバッテリ状態検知センサ30から入力し、必要に応じてさらに内部抵抗又は内部インピーダンスや温度を入力する。そして、これらの状態量を用いてSOFを算出する。なお、SOFの算出がバッテリ状態検知センサ30で行われるときは、算出されたSOFを昇圧回路制御部120に出力する。SOFの算出後、ステップS2でエンジンを始動させる。
ステップS3では、アイドリングストップが開始されたか否かを判定する。アイドリングストップが開始されていないときは、アイドリングストップが開始されるまでステップS3の判定を継続する。エンジン始動後、アイドリングストップが行われていないときは、本実施形態のバッテリ昇圧装置100は以下のように作動している。
図1において、エンジン稼動中は、個別負荷制御部130の切替スイッチ131〜133がオンになっており、バイパススイッチ140もオンになっている。また、昇圧回路制御部120から昇圧回路110への制御信号C2は出力されておらず、昇圧回路110は作動していない。これにより、エンジン稼動中は、バッテリ10またはオルタネータ12から通常給電経路101aを経由して電気負荷21〜24に電力が供給されている。
一方、ステップS3でアイドリングストップが開始されたと判定されたときは、ステップS4でエンジン再始動が開始されたかを判定する。この判定は、例えばアイドリングストップ中に踏み込まれているブレーキが解除されたときに、エンジン再始動が開始されたと判定することができる。ステップS4でエンジン再始動の開始が判定されないときは、エンジン再始動の開始が判定されるまでステップS4の判定を継続する。
一方、ステップS4でエンジン再始動が開始されたと判定されると、ステップS5においてSOFが昇圧作動閾値以下か否かを判定する。SOFが昇圧作動閾値より高いと判定されたときは、スタータ11が作動されたときにもバッテリ10が電気負荷21〜24に最低作動電圧より高い電圧で電力を供給することができる。よって、バッテリ昇圧装置100の作動状態は、通常のアイドリングストップが行われていないときと同じ状態に維持される。そして、ステップS3に戻って次にアイドリングストップが行われるのを待つ。
また、ステップS5でSOFが昇圧作動閾値以下であると判定されたときは、次にステップS6の判定に進む。ステップS6では、SOFが放電限界閾値以下か否かを判定する。SOFが放電限界閾値より高いと判定されたときは、昇圧回路110を作動させることにより電気負荷21〜24のすべてに最低作動電圧より高い電圧で電力を供給することができる。
そこで、次のステップS7では、電気負荷21〜24のすべてに供給可能な電力量に対応した制御信号C2を昇圧回路制御部120から昇圧回路110に出力してこれを作動させる。それと同時に、バイパススイッチ140に制御信号C3を出力してこれをオフにする。また、個別負荷制御部130の切替スイッチ131〜133はすべてオンのままに維持する。これにより、バッテリ10からの電力は、昇圧回路110で昇圧されて電気負荷21〜24に供給される。また、通常給電経路101aからの給電は遮断される。その後、ステップS10に進む。
一方、ステップS6でSOFが放電限界閾値以下であると判定されたときは、重要度の高い電気負荷21のみに給電するために、ステップS8で昇圧回路制御部120から個別負荷制御部130に制御信号C1を出力して切替スイッチ131〜133をすべてオフにする。なお、ここでは1つの放電限界閾値を用いて電気負荷21〜24のすべてに給電するか、あるいは重要度の高い電気負荷21のみに給電するかを判定するようにしているが、放電限界閾値を複数設定して切替スイッチ131〜133を段階的にオフにするようにしてもよい。
次のステップS9では、電気負荷21に供給する電力量に対応した制御信号C2を昇圧回路制御部120から昇圧回路110に出力してこれを作動させる。それと同時に、バイパススイッチ140に制御信号C3を出力してこれをオフにする。これにより、バッテリ10からの電力は、昇圧回路110で昇圧されて電気負荷21に供給される。また、通常給電経路101aからの給電は遮断される。その後、ステップS10に進む。
ステップS10では、エンジン再始動が完了したか否かを判定してその完了を待つ。ステップS10でエンジン再始動が完了したと判定されると、次のステップS11において制御信号C2の出力を停止して昇圧回路110の作動を停止させる。それと同時に、ステップS12において個別負荷制御部130に制御信号C1を出力して切替スイッチ131〜133をオンにするとともに、バイパススイッチ140に制御信号C3を出力してこれをオンにする。これにより、アイドリングストップを行う前のエンジン作動時と同様に、バッテリ10またはオルタネータ12から通常給電経路101aを経由して電気負荷21〜24に電力が供給される。その後、ステップS3に戻って次にアイドリングステップが行われるのを待つ。
上記説明のように本実施形態のバッテリ昇圧装置100では、昇圧回路制御部120において、アイドリングストップ前に算出されたSOFを用いてバッテリ10の放電能力を判定していることから、バッテリ10の充電率や劣化度等を適切に反映して昇圧回路110を制御することができ、電気負荷に適切に給電することができる。また、バッテリ10の放電能力が適切に維持されることで、アイドリングストップが制限されるのをできるだけ回避させることができる。
なお、昇圧回路制御部120において、バッテリ状態検知センサ30から入力した劣化度及び充電率が所定の設定値以下に低下したと判定されたときには、アイドリングストップによるエンジン停止中に個別負荷制御部130の切替スイッチをすべてオフにして重要度の高い電気負荷21のみに電力を供給するようにすることができる。劣化度及び充電率に対する上記の所定の設定値は、例えば以下の条件を満たすように設定することができる。まず充電率SOCに対する設定値として、スタータ11の始動に必要なバッテリ充電率と電気負荷21〜24が正常に作動する最低作動電圧を維持可能な充電率との合計に対して余裕分を見込んだ充電率を設定することができる。具体的には、例えば30%程度以上のSOCが要求されるときには、30%に余裕分を見込んで50%以下の充電率が10秒間継続したときに重要度の高い電気負荷21のみに電力を供給するようにする。また、充電率が同じであっても劣化が進むと電圧降下が大きくなることから、劣化度の判定を端子間電圧を用いて行うことができる。一例として、最低作動電圧が例えば10V程度のときには、10Vに余裕分を見込んで11V以下の電圧が10秒間継続したときに重要度の高い電気負荷21のみに電力を供給するようにする。
上記で説明した昇圧回路制御部120における処理を、例えばエンジンECU13で行わせるようにし、エンジンECU13が判定結果に基づいて昇圧回路110等を制御するようにしてもよい。以下に説明する実施形態においても、同様に昇圧回路制御部120における処理をエンジンECU13で行わせることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るバッテリ昇圧装置を、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態のバッテリ昇圧装置200の構成を示すブロック図である。本実施形態のバッテリ昇圧装置200は、バッテリ10及びオルタネータ12から電気負荷への給電経路が、重要度の高い電気負荷21に接続される重要負荷用給電経路201と、その他の電気負荷22〜24に接続される一般負荷用給電経路202とに区分けされている。重要負荷用給電経路201と一般負荷用給電経路202は、それぞれ通常給電経路201aと昇圧給電経路201b及び通常給電経路202aと昇圧給電経路202bを有している。
通常給電経路201a及び202aにはそれぞれバイパススイッチ241、242が設けられており、昇圧給電経路201b及び202bにはそれぞれ昇圧回路210−1、210−2が接続されている。昇圧回路210−1、210−2は、昇圧回路制御部220からの制御信号で作動する。また、一般負荷用給電経路202では、電気負荷22〜24が個別負荷制御部130を経由して通常給電経路202a及び昇圧給電経路202bに接続されている。
本実施形態では、昇圧回路制御部220においてSOFが昇圧作動閾値以下でかつ放電限界閾値より高いと判定されたときは、昇圧回路210−1、210−2をともに作動させるとともに、バイパススイッチ241、242をともにオフにする。
昇圧回路制御部220は、電気負荷21に供給する電力量に対応する制御信号を昇圧回路210−1に出力して作動させ、昇圧回路210−2に対しては電気負荷22〜24に供給する電力量に対応する制御信号を出力して作動させる。また、個別負荷制御部130の切替スイッチ131〜133はすべてオンのままに維持される。これにより、昇圧給電経路201b及び202bを経由して電気負荷21〜24のすべてに最低作動電圧より高い電圧で電力を供給することができる。
また、昇圧回路制御部220においてSOFが放電限界閾値以下であると判定されたときは、昇圧回路210−1のみを作動させるとともに、バイパススイッチ241をオフにする。これにより、重要度の高い電気負荷21には、昇圧給電経路201bを経由して最低作動電圧より高い電圧で電力が供給される。
一方、一般負荷用給電経路202に対しては、昇圧回路210−2を作動させず、バイパススイッチ242をオンのまま維持させる。また、個別負荷制御部130の切替スイッチ131〜133もすべてオンのまま維持する。これにより、バッテリ10からの電力が昇圧されずに電気負荷22〜24に供給される。電気負荷22〜24のそれぞれの最低作動電圧は、高く設定されているものや低く設定されているものがある。よって、バッテリ10からの昇圧されていない電力によって作動できるものが含まれている可能性がある。本実施形態では、SOFが放電限界閾値以下であっても、重要度の高い電気負荷21だけでなく低い電圧でも作動可能な電気負荷を作動させることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るバッテリ昇圧装置を、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態のバッテリ昇圧装置300の構成を示すブロック図である。本実施形態のバッテリ昇圧装置300は、第2実施形態のバッテリ昇圧装置200と同様に、SOFが放電限界閾値以下の場合にも、低い電圧で差動可能な電気負荷を作動させるように構成されている。また、第2実施形態のバッテリ昇圧装置200では2つの昇圧回路210−1、210−2を備える構成としていたが、本実施形態では第1実施形態と同様に1つの昇圧回路110のみを備える構成としている。
本実施形態では、バッテリ10及びオルタネータ12から電気負荷への給電経路が、第2実施形態と同様に、重要度の高い電気負荷21に接続される重要負荷用給電経路301と、その他の電気負荷22〜24に接続される一般負荷用給電経路302に区分けされている。しかしながら、重要負荷用給電経路301が通常給電経路301aと昇圧給電経路301bとを有しているのに対し、一般負荷用給電経路302は通常給電経路302aのみを有している。昇圧回路110は、昇圧給電経路301bのみに接続されている。
また本実施形態では、個別負荷制御部130が一般負荷用給電経路302に接続されるとともに、切替スイッチ350を介して重要負荷用給電経路301の通常給電経路301a及び昇圧給電経路301bにも接続されている。切替スイッチ350のオン/オフは、昇圧回路制御部320からの制御信号によって制御される。アイドリングストップを行っていない通常時は、切替スイッチ350をオフにしておく。これにより、通常時は電気負荷21には通常給電経路301aを経由して電力が供給され、電気負荷22〜24には通常給電経路302aを経由して電力が供給される。
本実施形態では、昇圧回路制御部320においてSOFが昇圧作動閾値以下でかつ放電限界閾値より高いと判定されたとき、昇圧回路110を作動させるとともに、バイパススイッチ341、342をともにオフにし、さらに切替スイッチ350をオンにする。昇圧回路制御部320は、電気負荷21〜24に供給する電力量に対応する制御信号を昇圧回路110に出力して作動させる。また、個別負荷制御部130の切替スイッチ131〜133はすべてオンのままに維持する。これにより、昇圧回路110から電気負荷21〜24のすべてに最低作動電圧より高い電圧で電力が供給される。
また、昇圧回路制御部320においてSOFが放電限界閾値以下であると判定されたときは、昇圧回路110を作動させるとともに、バイパススイッチ341をオフにする。昇圧回路110に対しては、電気負荷21に供給する電力量に対応する制御信号が出力される。これにより、重要度の高い電気負荷21には、昇圧回路110から最低作動電圧より高い電圧で電力が供給される。
一方、電気負荷22〜24への電力供給経路では、切替スイッチ350がオフにされバイパススイッチ342はオンのまま維持される。また、個別負荷制御部130の切替スイッチ131〜133もすべてオンのまま維持される。これにより、バッテリ10からの電力が昇圧されずに、一般負荷用給電経路302を経由して電気負荷22〜24に供給される。その結果、重要度の高い電気負荷21だけでなく、低い電圧でも差動可能な電気負荷が作動する。
上記説明のように、本発明のバッテリ昇圧装置は、アイドリングストップ時の電気負荷への電力供給をバッテリ状態に応じて適切に行うことができる。なお、本実施の形態における記述は、本発明に係るバッテリ昇圧装置の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態におけるバッテリ昇圧装置の細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
10 バッテリ
11 スタータ
12 オルタネータ
13 エンジンECU
14 キースイッチ部
21〜24 電気負荷
30 バッテリ状態検知センサ
100、200、300 バッテリ昇圧装置
101a、201a、202a、301a、302a 通常給電経路
101b、201b、202b、301b 昇圧給電経路
110、210−1、210−2 昇圧回路
111 昇圧制御スイッチ
112 コイル
113 ダイオード
114 コンデンサ
120、220、320 昇圧回路制御部
130 個別負荷制御部
131〜133 切替スイッチ
140、241、242、341、342 バイパススイッチ
201、301 重要負荷用給電経路
202、302 一般負荷用給電経路
350 切替スイッチ

Claims (7)

  1. アイドリングストップを行う車両に搭載されたバッテリから電気負荷に電力を供給する給電経路に設けられるバッテリ昇圧装置であって、
    前記給電経路を並列に分岐させて設けた通常給電経路及び昇圧給電経路と、
    前記通常給電経路に設けられたバイパススイッチと、
    前記昇圧給電経路に設けられて前記バッテリからの電力を昇圧させて前記電気負荷側に出力する昇圧回路と、
    前記バイパススイッチ及び前記昇圧回路を制御する昇圧回路制御部と、を備え、
    前記電気負荷は、重要度に基づいて分類された第1の電気負荷と第2の電気負荷を含み、
    前記昇圧回路制御部によって制御されるとともに前記第2の電気負荷に接続された、切替スイッチが設けられている個別負荷制御部をさらに備え、
    前記給電経路は、前記第1の電気負荷に接続された重要負荷用給電経路と、前記第2の電気負荷に接続された一般負荷用給電経路とに分岐されており、
    前記重要負荷用給電経路は、前記通常給電経路となる第1の通常給電経路と前記昇圧給電経路となる第1の昇圧給電経路とを有し、
    前記一般負荷用給電経路は、前記通常給電経路となる第2の通常給電経路と前記昇圧給電経路となる第2の昇圧給電経路とを有し、
    前記第2の通常給電経路及び前記第2の昇圧給電経路は、前記個別負荷制御部を介して前記第2の電気負荷に接続され、
    前記第1の通常給電経路には前記バイパススイッチである第1のバイパススイッチが設けられ、
    前記第2の通常給電経路には前記バイパススイッチである第2のバイパススイッチが設けられ、
    前記第1の昇圧給電経路には前記昇圧回路である第1の昇圧回路が設けられ、
    前記第2の昇圧給電経路には前記昇圧回路である第2の昇圧回路が設けられており、
    前記昇圧回路制御部は、
    前記バッテリに設けられたバッテリ状態検知センサからの情報に基づいて前記バッテリの放電能力を示すSOFを算出し、
    前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に昇圧を行うか否かを判定するための昇圧作動閾値と、昇圧した電力を前記第1の電気負荷のみに供給するかあるいはすべての前記電気負荷に供給するかを判定するための放電限界閾値とを予め設定して、
    前記SOFが前記昇圧作動閾値より高いと判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記第1の昇圧回路及び前記第2の昇圧回路を作動させずに前記第1のバイパススイッチ、前記第2のバイパススイッチ及び前記個別負荷制御部の切替スイッチをオンにして、前記第1の通常給電経路から前記第1の電気負荷に昇圧されていない電力を供給するとともに前記第2の通常給電経路から前記第2の電気負荷に昇圧されていない電力を供給し、
    前記SOFが前記昇圧作動閾値以下でかつ前記放電限界閾値より高いと判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記第1の昇圧回路及び前記第2の昇圧回路を作動させるとともに前記第1のバイパススイッチ及び前記第2のバイパススイッチをオフにしさらに前記個別負荷制御部の切替スイッチをオンにして、前記第1の昇圧給電経路から前記第1の電気負荷に昇圧された電力を供給するとともに前記第2の昇圧給電経路から前記第2の電気負荷に昇圧された電力を供給し、
    前記SOFが前記放電限界閾値以下と判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記第1の昇圧回路を作動させるとともに前記第1のバイパススイッチをオフにして前記第1の昇圧給電経路から前記第1の電気負荷に昇圧された電力を供給し、さらに前記第2の昇圧回路を作動させずに前記第2のバイパススイッチ及び前記個別負荷制御部の切替スイッチをオンにして前記第2の通常給電経路から前記第2の電気負荷に昇圧されていない電力を供給する
    ことを特徴とするバッテリ昇圧装置。
  2. アイドリングストップを行う車両に搭載されたバッテリから電気負荷に電力を供給する給電経路に設けられるバッテリ昇圧装置であって、
    前記給電経路を並列に分岐させて設けた通常給電経路及び昇圧給電経路と、
    前記通常給電経路に設けられたバイパススイッチと、
    前記昇圧給電経路に設けられて前記バッテリからの電力を昇圧させて前記電気負荷側に出力する昇圧回路と、
    前記バイパススイッチ及び前記昇圧回路を制御する昇圧回路制御部と、を備え、
    前記電気負荷は、重要度に基づいて分類された第1の電気負荷と第2の電気負荷を含み、
    前記昇圧回路制御部によって制御されるとともに前記第2の電気負荷に接続された、切替スイッチが設けられている個別負荷制御部と、
    前記昇圧回路制御部によって制御されるとともに前記昇圧給電経路及び前記個別負荷制御部に接続された昇圧経路用切替スイッチと、をさらに備え、
    前記通常通常給電経路は、前記第1の電気負荷に接続される第1の通常給電経路と、前記個別負荷制御部を介して前記第2の電気負荷に接続される第2の通常給電経路とに分岐され、
    前記第1の通常給電経路には前記バイパススイッチである第1のバイパススイッチが設けられ、
    前記第2の通常給電経路には前記バイパススイッチである第2のバイパススイッチが設けられており、
    前記昇圧給電経路は、前記第1の通常給電経路に並列に設けられて、前記第1の電気負荷に接続されるとともに前記昇圧経路用切替スイッチ及び前記個別負荷制御部を介して前記第2の電気負荷に接続されており、
    前記昇圧回路制御部は、
    前記バッテリに設けられたバッテリ状態検知センサからの情報に基づいて前記バッテリの放電能力を示すSOFを算出し、
    前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に昇圧を行うか否かを判定するための昇圧作動閾値と、昇圧した電力を前記第1の電気負荷のみに供給するかあるいはすべての前記電気負荷に供給するかを判定するための放電限界閾値とを予め設定して、
    前記SOFが前記昇圧作動閾値より高いと判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記昇圧経路用切替スイッチをオフにするとともに前記昇圧回路を作動させずに前記第1のバイパススイッチ、前記第2のバイパススイッチ及び前記個別負荷制御部の切替スイッチをオンにして、前記第1の通常給電経路から前記第1の電気負荷に昇圧されていない電力を供給するとともに前記第2の通常給電経路から前記第2の電気負荷に昇圧されていない電力を供給し、
    前記SOFが前記昇圧作動閾値以下でかつ前記放電限界閾値より高いと判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記昇圧回路を作動させるとともに前記個別負荷制御部の切替スイッチ及び前記昇圧経路用切替スイッチをオンにしさらに前記第1のバイパススイッチ及び前記第2のバイパススイッチをオフにして、前記昇圧給電経路から前記第1の電気負荷及び前記第2の電気負荷に昇圧された電力を供給し、
    前記SOFが前記放電限界閾値以下と判定されたときには、前記アイドリングストップからのエンジン再始動時に、前記昇圧回路を作動させるとともに前記第1のバイパススイッチをオフにして前記昇圧給電経路から前記第1の電気負荷に昇圧された電力を供給し、さらに前記昇圧経路用切替スイッチをオフにするとともに前記第2のバイパススイッチ及び前記個別負荷制御部の切替スイッチをオンにして前記第2の通常給電経路から前記第2の電気負荷に昇圧されていない電力を供給する
    ことを特徴とするバッテリ昇圧装置。
  3. 前記バッテリ状態検知センサから得られたバッテリ劣化度及び充電率が所定の設定値以下に低下したときには、前記アイドリングストップによるエンジン停止中に前記個別負荷制御部の切替スイッチをオフにして前記第1の電気負荷のみに電力を供給する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のバッテリ昇圧装置。
  4. 前記昇圧回路は、DC−DCコンバータである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のバッテリ昇圧装置。
  5. 前記SOFは、前記アイドリングストップ時に前記バッテリ状態検知センサから前記バッテリの充電率及び劣化度を入力して更新される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のバッテリ昇圧装置。
  6. 前記SOFは、前記バッテリ状態検知センサからさらに前記バッテリの内部抵抗又は内部インピーダンスと温度とを入力して算出される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のバッテリ昇圧装置。
  7. 前記第2の電気負荷は、前記車両に搭載されたマルチメディア機器、メータ、及びボディー系機器のいずれか1つ以上である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のバッテリ昇圧装置。
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