JP6371770B2 - 廃熱回収システムのための流体制御モジュール - Google Patents

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Description

下記に記載する実施形態は、流体制御モジュールに関し、より詳細には、廃熱回収システムのための流体制御モジュールに関する。
内燃(IC)エンジンは、世界中にわたって、主に動力車に使用されている。ICエンジンは、既知の石油製品を消費するものとして最も大きな原因の1つを占める。ICエンジンによって消費される石油製品及びICエンジンから排出されるガスの量が多いことに起因して、多数の監督機関が、最小の平均燃料経済性を必要とし、車両から排出される汚染物質の量を制限する規制を実施してきており、または規制を実施している過程にある。
車両排出物を低減することにおける以前の試行は、排ガス処理に重点を置いていた。例えば、以前の試行は、排ガス中の窒素酸化物(NOx)の選択的接触還元(SCR)を実行するためにガスが触媒を通過する前に排ガス流の中に試薬を導入していた。加えて、現在、多くの車両は、排ガスの少なくとも一部を再循環させるための排気再循環(EGR)システムを含む。EGRは車両の有害な排出物を低減するが、車両の燃料経済性も低減することが多い。
SCR及びEGRの使用は、排気流の排出問題の低減には効力を発揮しているが、燃料経済性及び車両の燃費の改善にはほとんど効力を発揮していない。より厳格な規制が実施されることによって、多くの製造業者がICエンジンの燃料経済性を構造させることに焦点を向けるようになっている。一般に、ICエンジンの燃料燃焼によって生成されるエネルギーの約30〜40パーセントしか、機械力に変換されないことが知られている。残りエネルギーの多くは熱の形態で失われる。それゆえ、動力車産業における1つの特定の焦点となる分野は、例えば、ランキンサイクルを用いて熱を機械的エネルギーに変換する廃熱回収システムを使用して、ICエンジンによって生成される熱の一部を回収することになっている。
これらの従来技術の試行は車両の効率を改善してきたが、それらは作動流体及び作動流体の温度を適切に制御できていない。例えば、米国特許第4,031,705号明細書は、ICエンジンの排気装置及びICエンジンの冷却回路、即ち、ICエンジンのラジエータからの熱を使用して作動流体を加熱する熱回収システムを開示している。それゆえ、‘705号特許は複数の熱源を利用しているが、熱がどこから引き込まれるかを適切に制御する方法はない。熱源への作動流体への流れが不十分になることで熱回収システムの全体的な効率が低減し、かつ/または、結果として湿った蒸気が拡張器に供給されてしまう可能性がある。
廃熱回収システムは、エンジンからの廃熱を回収するために作動流体を使用し得る。廃熱回収システムの中には、水を使用するものがある。そのような廃熱回収システムにおいて、水は、蒸発器を使用して加熱されて蒸発し得る。非水であってもよく、エタノールなどの炭化水素またはFreon(登録商標)などの有機フッ素であってもよい他の流体も、熱伝達、蒸気圧または凝固点(例えば、水のそれよりも低い凝固点温度)に起因しても使用される場合がある。そのような他の流体は、エンジン上の排気管などの高温の金属表面に曝されると燃焼するおそれがあり、または、大気に放出されるときには規制によって制約される場合がある。流体はまた、大気に曝されると分解する場合もある。そのような流体はまた、運動用シール、すなわち、互いに対して動くように構成されている当接面を利用するシールを通り越すと、例えば、流体粘度の低下または運動用シールの潤滑が制限されていることに起因して、より漏れやすくなる場合もある。
多くの廃熱回収システムが、廃熱回収システムを通じた作動流体の流れを制御するための流体制御モジュールを利用する。例えば、流体制御モジュールには、廃熱回収システム内の拡張器への作動流体流を調整する弁を利用するものがある。そのような弁は、運動用シールを利用し得、運動用シールの一方の側には作動流体があり、運動用シールの他方の側には大気がある。これらは、大気運動用シールと称される場合がある。運動用シールは、予期せず故障して、作動流体を大気にまたは高温のエンジン表面上に漏らすことがある。固定用シールは、運動用シールよりも故障しやすくないものであり得る。
従って、廃熱回収システムのための固定用シール流体制御モジュールが必要とされている。大気運動用シールを有しない流体及び蒸気制御モジュールを用いる廃熱回収システムも必要とされている。
作動流体を用いる廃熱回収システムのための固定用シール流体制御モジュールが、一実施形態に従って提供される。固定用シール流体制御モジュールは、ポンプ及び少なくとも1つの弁を少なくとも部分的に包囲するモジュール本体を備え、モジュール本体は、大気に対する運動用シールを有しない。言い換えれば、モジュール本体の大気に対するすべてのシールは静的であり、当接するシール面の相対運動はない。
作動流体を用いる廃熱回収システムのための固定用シール流体制御モジュールを形成する方法が、一実施形態に従って提供される。固定用シール流体制御モジュールを形成する方法は、作動流体を固定用シール流体制御モジュール内に保持する大気運動用シールを形成することなく、ポンプ及び少なくとも1つの弁を形成し、モジュール本体によって少なくとも部分的に包囲することをさらに含む。
固定用シール流体制御モジュールを動作させる方法が、一実施形態に従って提供される。固定用シール流体制御モジュールを動作させる方法は、固定用シール流体制御モジュールの入口において作動流体を受け入れることを含む。固定用シール流体制御モジュールを動作させる方法は、作動流体を大気運動用シールを用いて収容することなく、バイパス弁上で作動流体を1つまたは複数の蒸発器及びパイロット弁アクチュエータに提供することをさらに含む。
廃熱回収システムが、一実施形態に従って提供される。一実施形態によれば、廃熱回収システムは、少なくとも1つの蒸発器と、バイパス弁を介して少なくとも1つの蒸発器と選択的に流体連通する拡張器とを備える。廃熱回収システムは、少なくとも1つの蒸発器及びバイパス弁と流体連通している固定用シール流体制御モジュールをさらに備え、流体制御モジュール及びバイパス弁は大気運動用シールを有しない。
態様
一態様によれば、作動流体を用いる廃熱回収システムのための固定用シール流体制御モジュールであって、
ポンプ及び少なくとも1つの弁を少なくとも部分的に包囲するモジュール本体を備え、大気運動用シールが作動流体を固定用シール流体制御モジュール内に保持することはない、固定用シール流体制御モジュール。
好ましくは、ポンプ及び少なくとも1つの弁は作動流体に浸漬される。
好ましくは、ポンプは、作動流体に浸漬されているロータを備える。
好ましくは、ポンプは、作動流体に浸漬されている1つまたは複数の軸受を備える。
好ましくは、ポンプは、モジュール本体によって少なくとも部分的に包囲されているステータを備える。
好ましくは、少なくとも1つの弁は作動流体に浸漬されているコアを含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁は、少なくとも1つの弁が動力を失うと少なくとも1つの弁をゼロ位置状態に配置するように適合されている伸縮バネをさらに備える。
好ましくは、伸縮バネは、作動流体に浸漬されている。
好ましくは、少なくとも1つの弁は、モジュール本体によって少なくとも部分的に包囲されているソレノイドを含む弁を含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁は、比例流量制御弁を含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁は、第1の蒸発器ポートと第2の蒸発器ポートとの間の作動流体の流れを比例的に調整するように適合されている比例ステムを含む比例流量制御弁を含む。
好ましくは、比例流量制御弁は、比例流量制御弁をゼロ位置状態に戻すように適合されている伸縮バネアセンブリをさらに備える。
好ましくは、少なくとも1つの弁は、バイパス弁上のパイロット弁アクチュエータへの作動流体流を調整するように適合されているステムを含む弁を含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁は、作動流体を過熱戻しするためにバイパス回路への作動流体の流れを調整するように適合されているステムを含む弁を含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁は、作動流体を過熱戻しするためにバイパス弁上のパイロット弁アクチュエータへの、及びバイパス回路への作動流体流を調整するように適合されているステムを含む弁を含む。
好ましくは、固定用シール流体制御モジュールは、ポンプまたは少なくとも1つの弁に結合されている電力線をさらに備え、電力線は、少なくとも部分的に、モジュール本体によって包囲されている。
好ましくは、固定用シール流体制御モジュールは、少なくとも1つの弁からの流体をポンプに戻すポンプリターンをさらに備える。
一態様によれば、作動流体を用いる廃熱回収システムのための固定用シール流体制御モジュールを形成する方法は、
作動流体を固定用シール流体制御モジュール内に保持する大気運動用シールを形成することなく、ポンプ及び少なくとも1つの弁を形成し、モジュール本体によって少なくとも部分的に包囲する工程を含む。
好ましくは、固定用シール流体制御モジュールを形成する方法は、ポンプ及び少なくとも1つの弁を作動流体に実質的に浸漬する工程をさらに含む。
好ましくは、ポンプを形成し少なくとも部分的に包囲する方法は、ロータを形成し、作動流体に浸漬する工程を含む。
好ましくは、ポンプを形成し少なくとも部分的に包囲する方法は、1つまたは複数の軸受を形成し、作動流体に浸漬することを含む。
好ましくは、ポンプを形成し少なくとも部分的に包囲する方法は、ステータを形成し、作動流体に浸漬することを含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁を形成し少なくとも部分的に包囲する方法は、コアを形成し、作動流体に浸漬することを含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁を形成する方法は、伸縮バネを形成し、少なくとも1つの弁が動力を失うと少なくとも1つの弁をゼロ位置状態に配置するように適合させることをさらに含む。
好ましくは、伸縮バネを形成し適合させる方法は、伸縮バネを作動流体に浸漬することをさらに含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁を少なくとも部分的に包囲する工程は、ソレノイドをモジュール本体によって少なくとも部分的に包囲する工程を含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁を形成する方法は、比例流量制御弁を形成する工程を含む。
好ましくは、比例流量制御弁を形成する方法は、比例ステムを形成し、第1の蒸発器ポートと第2の蒸発器ポートとの間の作動流体流を比例的に調整するように適合させる工程を含む。
好ましくは、比例流量制御弁を形成する方法は、伸縮バネアセンブリを形成し、比例流量制御弁をゼロ位置状態に戻すように適合させる工程をさらに含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁を形成する方法は、バイパス弁上のパイロット弁アクチュエータへの作動流体流を調整するように適合されているステムを含む弁を形成する工程を含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁を形成する方法は、ステムを含む制御弁を形成し、作動流体を過熱戻しするためにバイパス回路への作動流体流を調整するように適合させる工程を含む。
好ましくは、少なくとも1つの弁を形成する方法は、ステムを含む弁を形成し、作動流体を過熱戻しするために弁上のパイロット弁アクチュエータへの、及び蒸気制御モジュールへの作動流体流を調整するように適合させる工程を含む。
好ましくは、固定用シール流体制御モジュールを形成する方法は、電力線を形成してポンプまたは少なくとも1つの弁に結合し、電力線を、少なくとも部分的に、モジュール本体によって包囲する工程を含む。
好ましくは、固定用シール流体制御モジュールを形成する方法は、1つまたは複数の弁からの流体をポンプに戻すポンプリターンを形成する工程をさらに含む。
別の態様によれば、固定用シール流体制御モジュールを動作させる工程は、
固定用シール流体制御モジュールの入口において作動流体を受け入れる工程と、
作動流体を大気運動用シールを用いて収容することなく、作動流体を1つまたは複数の蒸発器及びパイロット弁アクチュエータに提供する工程と
を含む。
好ましくは、固定用シール流体制御モジュールを動作させる工程は、作動流体を大気運動用シールを用いて収容することなく、作動流体をバイパス回路に提供する工程をさらに含む。
好ましくは、作動流体をバイパス回路に提供する工程は、バイパス回路の一部分を形成するベンチュリ管に作動流体を提供する工程をさらに含む。
一態様によれば、廃熱回収システムは、
少なくとも1つの蒸発器と、
バイパス弁を介して少なくとも1つの蒸発器と選択的に流体連通する拡張器と、
少なくとも1つの蒸発器及びバイパス弁と流体連通している固定用シール流体制御モジュールと
をさらに備え、流体制御モジュール及びバイパス弁は大気運動用シールを有しない。
好ましくは、バイパス弁は作動流体によって作動される。
好ましくは、バイパス弁は、作動流体を弁ハウジングのアクチュエータ部分から分離するアクチュエータシールを含む膜バイパス弁を含む。
好ましくは、アクチュエータシールは、ステムに結合されているベローズをさらに含む。
上記態様の各々において、エンジンは内燃エンジンであってもよい。
好ましくは、内燃エンジンは、往復ピストンエンジンである。
好ましくは、内燃エンジンは、車両に搭載され、車両を駆動するように構成されている。
好ましくは、内燃エンジンは、ハイウェイサイクルに従って動作するように構成されている。
一実施形態による廃熱回収システム100の概略図である。 一実施形態による弁モジュール114の断面図である。 図2の詳細図である。 一実施形態による第1の流体制御モジュール200を示す図である。 図4に示す比例流量制御弁210の拡大図である。 一実施形態による第2の流体制御モジュール400を示す図である。 一実施形態による流体制御モジュール略図600の簡略図である。 フロースプリッタの別の実施形態を示す図である。 フロースプリッタのさらなる実施形態の斜視図である。 フロースプリッタのさらなる実施形態の断面図である。 図9Bの詳細図である。 図9Cの詳細図である。
上記の図面及び以下の説明は、当業者に、廃熱回収システム内の固定用流体制御モジュール及び廃熱回収システムの最良の形態を作製及び使用する方法を教示するための具体例を示す。本発明の原理を教示する目的のために、いくつかの従来の態様は簡略化または省略されている。当業者は、これらの例から本明細書の範囲内に入る変形形態を理解しよう。当業者は、固定用シール流体制御モジュール及び廃熱回収システムの複数の変形形態を形成するために、下記に記載する特徴を、様々な方法で組み合わせることができることを理解しよう。結果として、下記に記載する実施形態は、下記に記載する具体例に限定されず、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定される。
図1は、一実施形態によるエンジン101のための廃熱回収システム100の概略図を示す。廃熱回収システム100は、例えば、動力車(図示せず)を駆動するためにその車両に搭載されているエンジン101のために実装されてもよい。それゆえ、エンジン101は、ICエンジン、特に往復ピストンエンジンを含んでもよい。車両はオンロードトラックであってもよく、その動作は、標準的な「ハイウェイサイクル」または世界統一テストサイクル(WHTC)において設定されている。そのようなトラックエンジンは、特に、ディーゼルガスまたは天然ガスによって動力供給され得る。一実施形態によれば、廃熱回収システム100は、流体制御モジュール102と、蒸気制御モジュール103とを含むことができる。一実施形態によれば、廃熱回収システム100は、流体供給源104を含む。流体供給源104は、水などの流体、Freon(登録商標)などの有機フッ素、または、エタノールなどの炭化水素などを作動流体として含んでもよい。使用される特定の流体は、用途ごとに変化してもよい。例えば、流体はエンジン101によって使用される燃料であってもよい。高圧流体ポンプ105が、流体供給源104の出口と流体連通している。高圧流体ポンプ105は、エンジン101によって、例えば、往復ピストンエンジンの場合はエンジンクランクシャフトから駆動されてもよく、または、例えば、別個の電気モータによって駆動されてもよい。いくつかの実施形態において、高圧流体ポンプ105は、流体の圧力を、一般に大気圧である空気溜め圧力から約40bar(580psi)の閾値圧力まで上昇させ得る。しかしながら、他の閾値圧力が無論可能であり、特定の例の圧力は、本発明の実施形態の範囲を決して限定するべきではない。
メインシステムコントローラ及び廃熱回収システム100の制御可能な構成要素への導線は、図面の複雑さを低減するために図1には示されていない。しかしながら、廃熱回収システム100を制御するのに使用され得る適切な電子装置を、当業者は容易に理解しよう。例えば、メインシステムコントローラは、車両の主電子装置の一部分を含んでもよい。電子装置は、例えば、システムの温度及び圧力測定値に基づいて、下記に記載する様々な弁を制御することができる。
一実施形態によれば、流体制御モジュール102は、圧力制御弁110と、システムドレン弁113とを含むことができる。図示されている実施形態において、システムドレン弁113は、ノーマルオープンソレノイド作動弁を含む。しかしながら、他のタイプの弁も無論使用することができる。停止されているとき、システムドレン弁113は、流体を流体供給源104に引き戻すことができる。これは、例えば、車両が停止しているとき、流体が廃熱回収システム100を貫流することを所望されていないとき、または、緊急事態の場合に行われてもよい。流体制御モジュール102は、弁モジュール114をさらに備えてもよい。
高圧流体ポンプ105は所望の閾値圧力よりも高い変化する圧力を流体制御モジュール102に送達することができるが、圧力制御弁110は、弁モジュール114が相対的に一定の入力圧力を受け取ることを保証することができることを、当業者は容易に認識することができる。一実施形態によれば、弁モジュール114は、2つ以上の流量制御弁118、119を含むことができる。一実施形態において、2つ以上の流量制御弁118、119は比例弁の形態とすることができる。一実施形態によれば、弁モジュール114は、流体供給源104と、2つ以上の蒸発器120、121のうちの1つまたは複数との間の流体連通路を選択的に提供することができる。
一実施形態によれば、2つ以上の蒸発器120、121は、エンジン101によって生成される廃熱を受け取り得る。例えば、一実施形態において、第1の蒸発器120は、エンジンのEGRからの熱を使用し、一方で第2の蒸発器121は、エンジンの排気装置からの熱を使用する。図示されていない第3の蒸発器は、吸気回路などの第3の熱源から熱を受け取ってもよい。一実施形態によれば、2つ以上の蒸発器120、121は異なる温度にあってもよい。それゆえ、弁モジュール114は、蒸気制御モジュール103の入口における測定温度に基づいて弁118、119の作動を制御することができ、それによって、第1の蒸発器を通るポンプからの流体流の割合と、第2の蒸発器を通るポンプからの流体流の割合とが選択される。蒸気制御モジュール103の入口において測定される温度に加えて、圧力センサ122、123が、弁モジュール114の出口116、117に設けられてもよい。しかしながら、圧力センサ122、123は任意選択であり、省略されてもよいことが理解されるべきである。
2つ以上の蒸発器120、121の温度上昇のために、弁モジュール114を出る液体は過熱蒸気になる可能性がある。例えば、一実施形態において、弁モジュール114は、蒸気制御モジュール103に入る過熱蒸気が約400℃(752°F)かつ40bar(580psi)であるように、2つ以上の弁118、119を制御することができる。しかしながら、これらの弁は特定の用途に基づいて変化してもよく、本実施形態の範囲を決して限定するべきではないことを当業者は容易に理解することができる。
図1から分かるように、蒸気制御モジュール103は、バイパス弁128を含むことができる。図示されている実施形態において、バイパス弁128は、バネ付勢流体作動3/2方弁を含む。代替的に、バイパス弁128は、比例流量制御弁を含んでもよい。図示されている実施形態において、バイパス弁128は、2つ以上の蒸発器120、121と、ピストンエキスパンダであってもよい拡張器129、またはバイパス回路130のいずれかとの間の流体連通路を選択的に提供することができる。一実施形態によれば、バイパス弁128は、2つ以上の蒸発器120、121とバイパス回路130との間に流体連通路が提供される第1の位置に向かって付勢することができる。それゆえ、デフォルト位置において、拡張器129はバイパスされ、エンジン101からの廃熱は回収されない。代わりに、上記は凝縮器134へと直接流れる。一実施形態によれば、第1の位置において、2つ以上の蒸発器120、121からの流体は、ニードル弁131及びベンチュリ管132を通じて流れる。いくつかの実施形態において、ベンチュリ管132は、過熱戻し制御弁133を介して流体制御モジュール102からの任意選択の流体供給を受けることができる。過熱戻し制御弁133は、高圧流体ポンプ105を出る加圧流体と流体連通している。それゆえ、バイパス回路130内に冷却流体を注入することによって、過熱蒸気を冷却して流体を過熱戻しすることができる。流体を過熱戻しすることによって、大幅により低温の流体を凝縮器134にもたらすことができ、これによって、凝縮器134に対する熱衝撃が低減する。
付加的にまたは代替的に、流量制御弁142が、過熱戻し制御弁133からベンチュリ管132への流体の流れを調整してもよい。流量制御弁142は、廃熱回収システム100及び/またはエンジン101内のパラメータに基づいて流れを制御してもよい。例えば、温度計124、144が、凝縮器134へ流れる流体の温度をもたらしてもよい。流量制御弁142は、凝縮器134に向かって流れる流体の温度に基づいてベンチュリ管132への冷却流体の流れを制御することができる。流量制御弁142はまた、エンジン101の出力に基づいて流れを制御することもできる。例えば、運転者がアクセルペダルを放したことに起因してエンジン101の出力が降下すると、流量制御弁142は、凝縮器134へと流れる蒸気への冷却流体の流れを増大させることができる。冷却流体はまた、蒸気制御モジュール103が拡張器129からの過熱流体を凝縮器134へと方向転換するときに蒸気を過熱戻しすることもできる。
一実施形態によれば、パイロット供給弁137及び排気弁138を作動させることによって、バイパス弁128を、パイロット弁アクチュエータ139を介して第1の位置から第2の位置へと作動させることができる。パイロット供給弁137は、流体供給源104から流体ライン140を介してパイロット弁アクチュエータ139へと流体を供給することができる。それゆえ、パイロット供給弁137は、流体供給源104とパイロット弁アクチュエータ139との間の流体連通路を選択的に提供することができる。パイロット弁アクチュエータ139に供給される流体は、バイパス弁128を第2の位置に作動させることができる。一実施形態によれば、第2の位置において、バイパス弁128は、2つ以上の蒸発器120、121と拡張器129との間の流体連通路を選択的に提供することができる。
過熱蒸気は拡張器129へと流れ、ここで、過熱蒸気は当該技術分野で既知であるように膨張しながら、エンタルピーが低減する。それゆえ、拡張器129は過熱蒸気のエネルギーの少なくともいくらかを、機械的仕事に変換することができる。拡張器129は、タービン、ピストン、回転翼型蒸気エンジンなどの蒸気エンジンなどのような、様々な既知のデバイスを含むことができる。利用される拡張器129の特定のタイプは、本明細書の目的にとって重要ではなく、添付の特許請求の範囲を決して限定するべきではない。本出願の目的にとって、拡張器129の重要な態様は、拡張器129が、過熱蒸気のエネルギーを有用な機械的エネルギーに変換することができることである。拡張器129が蒸気エンジンを含むいくつかの実施形態において、例えば、拡張器129は、当該技術分野において既知であるようにエンジン101に動力を加えるために、クランクシャフトまたはエンジン101の他の適切な構成要素に結合することができる。一例が、蒸気エンジンからの動力をエンジン101に伝達することができるが、逆はできない、オーバーランニングクラッチアセンブリである。一実施形態によれば、流体は、拡張器129を出て流体ライン135を介して凝縮器134に進むことができ、ここで流体は冷却されて、流体供給源104に搬送し戻すことができる。
廃熱回収システム100全体の基本的な説明を念頭に置き、ここでシールに注目する。流体制御モジュール102及び蒸気制御モジュール103は、固定用シールのみである、大気に曝されているシールを有し得る。すなわち、大気に曝されている運動用シールすなわち大気運動用シールは一切ないものであり得る。「大気運動用シール(atmospheric dynamic seals)」という用語は必ずしも、シールの一方の側に大気圧にある周囲空気がある運動用シールに限定されない。例えば、大気運動用シールは、可能性として標準地球大気よりも大きい及び小さい圧力に曝されているシールを指す場合がある。また、「大気(atmospheric)」という用語は、廃熱回収システムを取り巻く任意の周囲環境を含んでもよい。運動用シールは、シール面に対して動くシールである。
廃熱回収システム100は、大気運動用シールを有しない流体及び蒸気制御モジュールを利用し得る。代わりに、運動用シールは、例えば、シールの両側で作動流体に曝され得る。例えば、蒸気制御モジュール103は、一方の側に過熱作動流体があり、他方の側に加圧流体がある運動用シールを有してもよい。加圧流体は、流体制御モジュール102によってパイロット供給弁137を介して提供されてもよい。従って、廃熱回収システム100は、大気運動用シールを利用しない流体及び蒸気制御モジュールを有し得る。固定用シール流体制御モジュールの実施形態を、以下において図2〜図5を参照してより詳細に説明する。
弁モジュール
図2は、一実施形態による弁モジュール114の断面図を示す。一実施形態によれば、弁モジュール114は、ハウジング1214を備え、ハウジング1214は、図示のように複数の部分に分離することができる。図示されている実施形態によれば、弁モジュール114は、2つの液体制御弁118、119を備える。一実施形態によれば、第1の液体制御弁118はノーマルオープン弁を含み、一方で第2の液体制御弁119はノーマルクローズ弁を含む。
一実施形態によれば、第1の液体制御弁118は付勢部材1244を備え、付勢部材1244は、弁部材1245を弁座1246から外方に付勢する。図示されている実施形態において、弁部材1245はまた、ニードルをも備える。弁部材1245を弁座1246に向かって作動するために、リニアステッピングモータ1247または何らかの他のアクチュエータを設けることができる。一実施形態によれば、第2の液体制御弁119は付勢部材1240を備え、付勢部材1240は、弁部材1241を弁座1242に向かって付勢する。図示されている実施形態において、弁部材1241は可動ニードルを備える。ニードルは先細りになっており、これによって、流体の比例制御が可能である。弁部材1241を弁座1242から外方に作動するために、リニアステッピングモータ1243または何らかの他のアクチュエータを設けることができる。
他のタイプのアクチュエータが無論可能であるが、リニアステッピングモータは一般に既知であり、相対的に正確な位置制御を可能にすることができ、これによって、比例流体制御が可能になり得る。それゆえ、リニアステッピングモータは、本出願に特に適している。
液体制御弁118、119はノーマルオープン及びノーマルクローズ弁を含むものとして記載されているが、逆も起こり得ることが理解されるべきである。代替的に、弁118、119の両方が同じ方向に向かって付勢されてもよく、即ち、両方がノーマルクローズまたは両方がノーマルオープンであってもよい。それゆえ、図示されている特定の構成は、本発明の実施形態の範囲を決して限定するべきではない。
図2に示すように、弁部材1241は、入口115と出口117との間の流体連通路を選択的に提供することができる。同様に、弁部材1245は、入口115と出口116との間の流体連通路を選択的に提供することができる。
図3は、一実施形態による図2の弁118の一部分の拡大図を示す。説明は弁118に関係するが、付勢部材1240、1244の位置以外、弁は実質的に同様に動作することが理解されるべきである。それゆえ、図3に関連して説明する特徴は、弁119に容易に適用することができる。上記のように、廃熱回収システム100は、相対的に高い圧力(40bar、580psi)及び上昇した温度において動作することができる。それゆえ、弁118、119は、時期尚早に故障することなくそのような高圧を許容する特定の特徴を含む。一実施形態によれば、弁座1246は、弁モジュールハウジング1214と流体が漏れないシールを形成する1つまたは複数のブッシング346を備えることができる。図示されている実施形態において、ワンピースのブッシング346が設けられているが、代替的な実施形態において、ブッシング346は複数の構成要素に分離することができることが理解されるべきである。ブッシング346は、1つまたは複数のシール部材360、361、362を介してハウジング1214と流体が漏れないシールを形成することができる。一実施形態によれば、ブッシング346は、下側孔347及び上側孔348を備えることができる。弁部材1245は、下側孔347及び上側孔348の中をスライドすることができ、実質的な流体が漏れないシールを形成することができる。弁部材1245と孔347、348との間のシールは、これらの構成要素間の極度に厳密な公差に起因する。特定の寸法は変化してもよいが、一実施形態において、孔347、348の内径と弁部材1245の外径との間の差は5〜10マイクロメートル(0.0002〜0.0004インチ)である。例えば、一実施形態において、弁部材1245は、2.0000mmの最大径D1を含み、一方、孔347、348は、2.0005mmの内径を含む。
図示されている実施形態によれば、弁部材1245は閉位置にあり、最大径D1を有する弁部材1245の一部分は、下側孔347に対してシールされる。結果として、厳密なシール公差のために、実質的な流体が漏れないシールが形成され、流体のほとんどが入口115から出口116に向かって流れることが防止される。しかしながら、弁部材1245が(図示されている向きに従って)持ち上げられると、下側孔347に近接する弁部材1245の直径は最小径D2まで低減する。下側孔347に近接する直径が減少すると、弁部材1245と下側孔347との間に空間が生じて、流体が入口115から出口116に向かって流れることが可能になる。理解され得るように、弁部材1245全体が下側孔347の上にくるとき、最大の流れが達成され得る。一方、弁部材1245の少なくとも一部分が下側孔347の一部分の中にあるままである間は、比例流量制御が達成され得る。
実質的な流体が漏れないシールをもたらすために孔347、348と弁部材1245との間の厳密な公差が設計されるが、より高い圧力において、いくらかの流体が実質的な流体が漏れないシールを通り越して漏れる可能性があり、従って、弁モジュール114は流体戻しポート350を含む。流体戻しポート350は、ブッシング346と付勢部材1244との間に位置付けられる。流体戻しポート350は、例えば、流体供給源104と流体連通してもよい。弁部材1245の最大径D1は上側孔348との実質的な流体が漏れないシールを維持するが、弁部材/上側孔接合部分を通り越して流体が流れる場合、流体は単純に、流体戻しポート350を介して大幅に低減した圧力で方向転換されて流体供給源104に戻ることになる。シール部材351も、流体が流体戻しポート350を通り越して付勢部材1244に向かって流れることを防止することができる。一実施形態によれば、シール部材351は、弁部材245に係合する縁を有するエラストマーシール部材を含んでもよく、ポート350内の圧力が大幅に低減して、シールの摩擦及び損耗を低減する。しかしながら、他のタイプのシール部材が使用されてもよい。
弁モジュール114について上述した特徴は、高圧液体の精細な比例制御を可能にする。
第1の固定用シール流体制御モジュール
図4は、一実施形態による第1の固定用シール流体制御モジュール200を示す。第1の固定用シール流体制御モジュール200は、図1に示す流体制御モジュール102に対応し得る。第1の固定用シール流体制御モジュール200は、大気運動用シールを一切有しないものであり得る。図示のように、第1の固定用シール流体制御モジュール200は、モジュール本体250によって包囲されている比例流量制御弁210と、電動ポンプ220と、過熱戻し制御弁230と、バイパス制御弁240とを含んでもよい。モジュール本体250は、導体262a〜dに結合されている電力線260を含んでもよい。電力線260及び導体262a〜dは、比例流量制御弁210、ポンプ220、過熱戻し制御弁230、及びバイパス制御弁240に電力を提供することができ、そのため、第1の固定用シール流体制御モジュール200は、廃熱回収システム100内の作動流体の流れを調整することができる。モジュール本体250は、耐食性及び耐熱性の特性から選択されるステンレス鋼から構成されてもよいが、任意の適切な材料が利用されてもよい。磁気特性も考慮され得る。比例流量制御弁210は、蒸発器120、121間の作動流体を比例的に調整するように適合されてもよい。比例流量制御弁210は、以下において図5を参照してより詳細に説明する。
なお図4を参照して、ポンプ220は、ロータ軸受224a、224bを介してモジュール本体250に運動可能に(例えば、回転可能に)結合されているポンプロータ222を含んでもよい。ポンプロータ222は、強磁性材料から構成されてもよい。ポンプロータ222はまた、インペラ室252内にあるインペラ226にも結合されてもよい。ポンプロータ222は、ポンプステータ228に磁気的に結合されてもよい。ポンプステータ228は、導体262aを介して電力線260に結合されてもよい。ポンプロータ222、ロータ軸受224a、224b、及びインペラ226は、磁気的特性及び作動流体との適合性から選択される材料から構成されてもよい。ポンプステータ228は、モジュール本体250によって包囲されてもよい。ポンプステータ228は、電力線260によって供給される電流によって磁場を生成するように構成されている、銅などの導体から構成されてもよい。
過熱戻し制御弁230は、モジュール本体250にスライド可能に結合されているバルブコア232を含んでもよい。付勢力を与えるために、バルブコア232とモジュール本体250との間に伸縮バネ234が配置されてもよい。図示のように、付勢力がバルブコア232を押して、過熱戻し制御弁230を開またはゼロ位置状態に配置する。バルブコア232は、ソレノイド236に磁気的に結合されてもよい。バルブコア232は、部分的に過熱戻し制御室253内に配置されているステム232aを含んでもよい。ソレノイド236は、導体262cを介して電力線260に結合されてもよい。過熱戻し制御室253は、過熱戻しポート238と流体連通してもよい。
バイパス制御弁240は、モジュール本体250にスライド可能に結合されているバルブコア242を含んでもよい。バルブコア242は、作動流体との材質適合性から選択される強磁性材料から構成されてもよい。付勢力を与えるために、バルブコア232とモジュール本体250との間に伸縮バネ244が配置されてもよい。図示のように、付勢力がバルブコア242を押して、バイパス制御弁240を図示のような開またはゼロ位置状態に配置する。ソレノイド246が、バルブコア242に磁気的に結合されてもよい。伸縮バネ244はまた、バイパス制御室254内にも配置されてもよい。バイパス制御室254は、バイパスパイロットポート248と流体連通してもよい。バルブコア242は、バイパスパイロットポート248を通る作動流体を調整するように適合されているステム242aを含んでもよい。
図4に示すように、モジュール本体250は、互いと流体連通している室を含んでもよい。例えば、インペラ室252は、過熱戻し制御室253及びバイパス制御室254と流体連通してもよい。モジュール本体250はまた、廃熱回収システム100の他の部分と流体連通している入口及び出口をも含んでもよい。例えば、蒸発器ポート251a、251bは、蒸発器120、121と流体連通してもよい。バイパスパイロットポート248と流体連通しているのに加えて、バイパス制御室254は、過熱戻しポート238及びインペラ室252と流体連通してもよい。入口252aは、インペラ室252と流体連通してもよく、比例流量制御弁210に作動流体を提供してもよい。モジュール本体250を通る例示的な流れが、入口252a及びポート238、248において矢印によって示されている。
一実施形態において、モジュール本体250は、比例流量制御弁210、ポンプ220、過熱戻し制御弁230、及びバイパス制御弁240を包囲してもよい。モジュール本体250内の構成要素は、作動流体に浸漬されてもよい。例えば、ポンプロータ222、バルブコア232、及びバルブコア242は、作動流体に浸漬されてもよい。また、例えば、ポンプロータ222またはバルブコア232、242とモジュール本体250との間に大気運動用シールはないものであり得る。従って、作動流体は、モジュール本体250、ならびに、蒸発器ポート251a、251b、過熱戻しポート238、及びバイパスパイロットポート248にある固定用シールによって保持され得る。固定用シールによって保持されるが、第1の固定用シール流体制御モジュール200を通る作動流体流は、例えば、以下により詳細に説明する比例流量制御弁210によって調整されてもよい。
図5は、図4に示す比例流量制御弁210の拡大図を示す。比例流量制御弁210は、モータ214に結合されている比例ステム212を含んでもよい。比例ステム212はまた、伸縮バネアセンブリ216にも結合されてもよい。比例ステム212は、モジュール本体250にスライド可能に結合されてもよい。比例ステム212の一部分及びモータ214は、モータ室251c内に配置されてもよい。比例ステム212の一部分及び伸縮バネアセンブリ216は、バネ室251d内に配置されてもよい。モータ室251c及びバネ室251dは、導管251eを介して互いと流体連通してもよい。比例ステム212の一部分はまた、変位室251f内にも配置されてもよい。
比例ステム212は、第1の蒸発器ポート251a及び第2の蒸発器ポート251bを通る作動流体の流れを比例的に調整することができる流量制御プロファイル212aを含んでもよい。フロープロファイルは、弁ステムの位置から独立した一定のフロー容量を有するように適合することができ、それぞれ入口ポートと第1の蒸発器ポート251aとの間、及び入口ポートと第2の蒸発器ポート251bとの間の作動流体の流れを調整するように適合されている第1の弁部材270a及び第2の弁部材270bを備えるものとみなすことができ、第1及び第2の弁部材は、ステム上で対称に配置される。
比例ステム212上の内側ステムブッシング212b、212cは比例ステム212の動きを誘導することができる。比例ステム212はまた、モータ214にスライド可能に結合されているステムねじ部212dをも含んでもよい。ステムねじ部212dは、ロータ214aが回転するときモジュール本体250内で直線方向に比例ステム212を動かすように適合することができる。以下により詳細に説明するように、比例ステム212のアセンブリロッド212e、ステムブッシング212f、及びショルダ212gが、伸縮バネアセンブリ216の部分を圧迫し得る。
モータ214は、軸受214bを介してモジュール本体250に運動可能に(例えば、回転可能に)結合されているロータ214aを含んでもよい。ステータ214dがロータ214aに磁気的に結合されてもよい。ロータ214aは、ロータハブ214cを介して比例ステム212に結合されてもよい。ステータ214dは、導体262bに電気的に結合されてもよい。ステータ214dは、導体262bによって提供される電力を使用して、磁気結合を介してロータ214aを回転させるように適合することができる。
伸縮バネアセンブリ216は、外側バネ保持器216aと、内側バネ保持器216bと、伸縮バネ216cとを含み得る。伸縮バネ216cは、外側バネ保持器216a及び内側バネ保持器216bを、バネ室251dの内面ならびにステムブッシング212f及びショルダ212gに対して押し付ける。図5に示すように、伸縮バネ216cは、外側バネ保持器216a及び内側バネ保持器216bを、バネ室251dの内面に対して押し付けている。比例ステム212はゼロ位置において示されている。ゼロ位置において、第1の蒸発器ポート251aと第2の蒸発器ポート251bとの間の作動流体流量比は約1であり得る。すなわち、第1の蒸発器ポート251a及び第2の蒸発器ポート251bを通じた作動流体流量は同じであり得る。代替的に、ゼロまたはデフォルト位置は、用途を満たすのに必要とされる任意の流量比をもたらすように構成されてもよい。例えば、単純に、伸縮バネアセンブリ216のゼロまたはデフォルト位置に対するステム212のプロファイル212aの相対位置を動かすことによって、代替的なデフォルト流量比が達成され得る。
動作時、比例ステム212は、モジュール本体250内を直線的に動き得る。ステータ214dは電力を使用して、ステムねじ部212dを介して比例ステム212を動かすロータ214aを回転させることができる。比例ステム212がモジュール本体250内を直線的に動くとき、流量制御プロファイル212aに起因して、第1の蒸発器ポート251a及び第2の蒸発器ポート251bを通る作動流体の流量比が変化する。例えば、比例ステム212が変位室251fに向かって変位するとき、第2の蒸発器ポート251bを通じた作動流体流量が、第1の蒸発器ポート251aを通じた作動流体流量よりも大きい。流量は、比例ステム212がゼロ位置から変位する量に比例し得る。
導体262dが電力を有しないとき、伸縮バネアセンブリ216は比例ステム212をゼロ位置に動かし得る。例えば、比例ステム212がモータ214によって変位室251fに向かって完全に変位した場合に、モータ214が動力を失うと、伸縮バネ216cは、比例ステム212をモータ214に向かって押し得る。比例ステム212はそれゆえ、図5に示すゼロまたはデフォルト位置に動き得る。
バネ室251d及びロータハブ214cの変位寸法は、比例ステム212が比例流量制御弁210を通る流体流を遮断するのを防止するように選択されてもよい。例えば、変位室251fの長さは、比例ステム212が、伸縮バネ216cを完全に縮め、第1の蒸発器ポート251aを通る流れを制限することを可能にし、流体が入口251gから第2の蒸発器ポート251bへと流れることを可能にするのに十分なものであり得る。例示的な流体流がポート251a、251b、251gにおいて矢印によって示されている。他の寸法は、比例ステム212が、比例流量制御弁を通る作動流体流を遮断するのを防止するように選択され得る。例えば、ステムねじ部212dは、ロータハブ214cの底に達して、比例ステム212がモータ214に向かってさらに動くのを防止するような寸法にされてもよい。付加的にまたは代替的に、比例ステム212上のショルダもまたロータ214aに達してもよく、それによって、比例ステム212がモータ214に向かって動くのを防止される。
従って、第1の固定用シール流体制御モジュール200が動力を失うと、比例ステム212はゼロ位置に戻り得、ここで、作動流体は、比例流量制御弁210を通ってその所定のデフォルト比で流れ得る。作動流体はそれゆえ、比例流量制御弁210を通じて常に流れることができる。比例流量制御弁210は、作動流体が比例流量制御弁210によって、廃熱回収システム100を通って流れることを妨げられないという点において、二重安全(fail-safe)であり得る。結果として、廃熱回収システム100に断裂を引き起こす圧力が、例えば、蒸発器120、121内に蓄積しないことになり得る。
比例流量制御弁210に壊滅的な故障が生じた場合、作動流体は、比例流量制御弁210を通って流れ続けることができる。例えば、伸縮バネ216cがバネ室251d内で壊れて止まったとすると、比例ステム212をゼロ位置に向かって押すことはできない。しかしながら、例えば、比例ステム212が流体流を遮断することを許容しないバネ室251d及びロータハブ214cの変位寸法に起因して。そのような故障様態において、作動流体は依然として、比例流量制御弁210を通って流れることができ、それによって、廃熱回収システム100における望ましくない高圧が防止される。図4及び図5を参照して以下において説明するように、同じ利点をもたらす他の実施形態が提供され得る。
第2の固定用シール流体制御モジュール
図6は、一実施形態による第2の固定用シール流体制御モジュール400を示す。第2の固定用シール流体制御モジュール400は、第1の固定用シール流体制御モジュール200と同様である。第2の固定用シール流体制御モジュール400は、モジュール本体430内の比例流量制御弁410及び統合型制御弁420を含む。第2の固定用シール流体制御モジュール400はまた、図4を参照して上述したポンプ220をも含む。モジュール本体250と同様に、モジュール本体430はステンレス鋼から構成されてもよい。比例流量制御弁410は、以下において図7を参照してより詳細に説明するように、比例流量制御弁210と同様である。第2の固定用シール流体制御モジュール400はまた、電力線260に結合されている導体440a〜440cをも含んでもよい。導体440a〜440cはまた、ポンプ220、比例流量制御弁410、及び統合型制御弁420にも結合されてもよい。
統合型制御弁420は、過熱戻し制御弁230及びバイパス制御弁240と機能的に同様であり得る。すなわち、統合型制御弁420は、過熱戻し制御弁230及びバイパス制御弁240との機能を組み合わせることができる。統合型制御弁420は、モジュール本体430内にスライド可能に配置されているバルブコア422を含んでもよい。統合型制御弁420はまた、バルブコア422を解放位置まで押す伸縮バネ424を介してモジュール本体430にも結合され得る。図6には解放位置が示されている。バルブコア422は、統合室434内に配置されてもよい。バルブコア422は、バイパス弁128及びベンチュリ管132の両方への流体流を調整する統合ステム422aを含んでもよい。統合型制御弁420はまた、バルブコア422に磁気的に結合されているステータ426をも含んでもよい。
モジュール本体430は、互いと流体連通している室を含んでもよい。例えば、インペラ室432は、図6に示す導管を介して統合室434と流体連通してもよい。モジュール本体430はまた、互いと流体連通している入口及び出口をも含んでもよい。図示のように、入口432aは、統合室434を介して過熱戻しポート428a及びバイパスパイロットポート428bと流体連通してもよい。入口432aはまた、蒸発器ポート431a、431bと選択的かつ比例的に流体連通してもよい。モジュール本体430を通じた例示的な流体流が、入口432a及びポート428a、428bにおいて矢印によって示されている。第1の流体制御モジュール200と同様に、モジュール本体430内の構成要素は、作動流体に浸漬されてもよい。比例流量制御弁410は、以下により詳細に説明するように、第2の固定用シール流体制御モジュール400から蒸発器ポート431a、431bへの作動流体流を比例的に調整することができる。
固定用シール流体制御モジュールの簡略図解
図7は、一実施形態による流体制御モジュール略図600の簡略図を示す。流体制御モジュール略図600は、第1の固定用シール流体制御モジュール200または第2の固定用シール流体制御モジュール400の概略表現であり得る。流体制御モジュール略図600は、ポンプ620と流体連通してもよい比例流量制御弁610を含む。流体制御モジュール略図600はまた、同じくポンプ620と流体連通してもよい過熱戻し制御弁630及びバイパス制御弁640をも含んでもよい。
比例流量制御弁610は、上述した比例流量制御弁210及び比例流量制御弁410の簡略表現であり得る。比例流量制御弁610は、ポンプ620から蒸発器出口614、616への流れを比例的に調整することができる。第1の蒸発器出口614は、例えば、第1の蒸発器120と流体連通してもよい。同様に、第2の蒸発器出口616は、第2の蒸発器121と流体連通してもよい。
ポンプ620は、図4及び図6を参照して説明したポンプ220の簡略表現であり得る。ポンプ620は入口622から流体を受け入れてもよい。入口622は、入口252a及び入口432aと対応してもよい。ポンプ620は、入口622から作動流体を受け取り、それを、それぞれ弁入口612、過熱戻し入口632、及びバイパス制御入口642を介して、比例制御弁610、過熱戻し制御弁630及びバイパス制御弁640に供給することができる。
過熱戻し制御弁630及びバイパス制御弁640は、それぞれ過熱戻しポート634及びバイパスパイロットポート644への作動流体の流れを調整することができる。例えば、過熱戻し制御弁630は、ベンチュリ管132を介したバイパス回路130への作動流体の流れを比例的に調整することができる。バイパス制御弁640は、バイパス弁128においてパイロット弁アクチュエータ139への作動流体の流れを選択的調整することができる。バイパス制御弁640はまた、ポンプリターン646を介したポンプ220への作動流体の流れも調整することができる。
上記では、バイパス弁128を、作動流体によって作動されるものとして説明している。従って、廃熱回収システム100及び600は、大気運動用シールを有しなくてもよい。しかしながら、以下により詳細に説明するように、作動流体以外の流体が、大気運動用シールを用いずにバイパス弁をアクチュエータに使用されてもよい。
図8は、フロースプリッタ900の別の実施形態を示す。スプール910が、先行する実施形態と同様の伸縮バネ920に結合されている。スプールは、ブラシレスリニア電動モータ930によって作動される。このモータは、符号942によって示すようにモジュール本体940に対してシールする密閉缶936によって分離されている乾式ステータ932及び湿式ロータ934を有する。このように、缶936は、作動流体の大気に対する漏れをなくすように、作動流体を含む膜としての役割を果たす。
符号938において示すように、ロータ934は、二重らせん及び転がり軸受を駆動して、スプールの円滑な進みをもたらし、集中化バネ920がモータを逆に駆動し戻すことを可能にする。この構造物はすべて、スプール上に低摩擦、高損耗コーティングを有するステンレス鋼である。このユニットは、エンジン搭載が可能であり、IP69自動車用コネクタを有する。このユニットは、おおよそ9mm径の流路を許容するためのポーティングを有する。スプールのプロファイルはさらに、特定の分配要件に対応するために変化してもよい。スプールを動かす任意の適切な手段が利用されてもよい。
図9Aは、フロースプリッタ1000の別の実施形態の斜視図であり、AAに沿った断面図が図9Bに示されている。スプリッタ1000は、流体入口1010と、排気再循環システム内に位置する第1の蒸発器(図示せず)への第1の流体出口1020と、排気管への排ガス流中に位置する第2の蒸発器(図示せず)への第2の流体出口1030とを有する。センサ1015が、流体差圧及び流体入口における流体圧を測定することを可能にし、一方でセンサ1016が、温度を測定する。
ステム1035は、入口1010から第1の流体出口1020へよりも大きい、入口1010から第2の流体出口1030への最大流量を可能にするように構成されている。これは、排ガス流から排気管への熱回収が常に、排気再循環流からの熱回収よりも大きくなっている状況において適切であり得る。
図9C及び図9Dを参照すると、ステム1035は、一端において、入口1010と第1の流体出口1020との間の直径d1の第1の孔1042の一端にある第1のシート1041を出入りして動く第1の先細ニードル1040を備える。入口1010と第2の流体出口1030との間の直径d2の第2の孔1046の一端にある第2のシート1045に対して動く第2の先細円錐台形弁部材1044が、第1のニードルからステムに沿って離間されている。この第2の弁アセンブリは、図5、図7及び図9の実施形態において利用されているものと同種であることが理解されよう。それぞれの弁部材、シート及び孔を備える第1の弁アセンブリ及び第2の弁アセンブリの相対寸法は、入口1010から第2の流体出口1030への最大流量が、入口1010から第1の流体出口1020への最大流量よりも大きくなるように選択される。図9Dに示す特定の実施形態において、d2はd1よりも大きく、d1を通じた最大流量は一般に、d2を通じた流量の約20%である。
言い換えれば、2つ以上の分配脚部を有する流量制御弁において、1つの脚部は相対的に小さい流量範囲にわたって調整されており、一方で他方は、より大きい孔スプール弁の大流量特性も有しながら小さい先細ニードル弁の低流量調整特性を組み合わせて、はるかにより大きい流量範囲にわたって調整される。
先行する実施形態のように、ステムの軸方向変位の結果として、一方のニードル弁アセンブリが開いて他方が閉じ、ステムは、アクチュエータ1100によって、ステムをゼロまたはデフォルト位置に戻すように構成されているバネ1110に対して変位され、ステムの位置は、アクチュエータ及びバネとともにステムの、弁アセンブリとは反対側に取り付けられている磁石1120を備えるセンサによって感知され、ステムは、その端部間で、ハウジング孔1140においてスライド可能なスプール部分1130によって支持される。上記で概説した非対称構成を所与として、ステムの他方の端部は、ステムに対して作用する圧力の平衡を保つように、通路またはバランシングギャラリ1150によって流体入口と連通する。
固定用シール流体制御モジュールの利点
上記で説明したように、固定用シール流体制御モジュール200、400は、大気運動用シールを用いずに、廃熱回収システム100を通じた作動流体流を選択的かつ比例的に調整することができる。例えば、固定用シール流体制御モジュール200、400は、蒸発器120、121への作動流体流を比例的に調整することができる。固定用シール流体制御モジュール200、400はまた、廃熱回収システム100の他の部分への作動流体流も選択的に調整することができる。例えば、固定用シール流体制御モジュール200、400は、バイパス制御弁240または統合型制御弁420によって調整される流体流を用いてバイパス弁128を作動させることができる。この例において、バイパス制御弁240または統合型制御弁420は、バイパス弁128を作動させるために、パイロット弁アクチュエータ139に作動流体を選択的に供給することができる。パイロット弁アクチュエータ139への作動流体の供給はまた、固定用シール流体制御モジュール200、400によって比例的に調整されてもよい。すなわち、バイパス弁128は、バイパス回路130と拡張器129との間の流れを比例的に調整する比例バイパス弁であってもよい。
固定用シール流体制御モジュール200、400は、流体ライン140を介して蒸気制御モジュール103と流体連通してもよい。従って、例えば、バイパス弁128において運動用シールの両側に作動流体があり得る。すなわち、バイパス弁128は、運動用シールを利用してもよい。しかしながら、作動流体はバイパス弁128において運動用シールの両側で利用されるため、これは大気運動用シールでなくてもよい。付加的または代替的に、加圧空気などの、作動流体以外の流体を使用して、大気運動用シールを用いずに、膜バイパス弁が作動されてもよい。
上述した実施形態は、2つ以上の蒸発器120、121から熱を引き込むことができる固定用シール流体制御モジュール200、400及び廃熱回収システム100を提供する。従って、大気運動用シールは利用されないため、作動流体が運動用シールを介して大気に漏れることはない。それゆえ、エンジンの高温部分と接することなく、可燃性作動流体をエンジン101に近接近して利用することができる。例えば、作動流体はエンジン排気装置上に漏れることがなく、それゆえ、作動流体の望ましくない燃焼が防止される。固定用シール流体制御モジュール200、400はまた、固定用シール流体制御モジュール200、400に動力が提供されていないときに、作動流体を廃熱回収システム100を通じて流し続けることもできる。従って、作動流体は、過圧されないことになり、それによって、モジュール本体250、430の壊滅的な故障が回避される。
上記の実施形態の詳細な説明は、本明細書範囲内に入るべき、本発明者らが企図するすべての実施形態を網羅的に説明したものではない。実際、上述の実施形態の特定の要素は、さらなる実施形態を生成するために様々に組み合わせまたは除外されてもよく、そのようなさらなる実施形態は本明細書の範囲及び教示の中に入ることを、当業者は認識しよう。上述の実施形態は、本明細書の範囲及び教示内の追加の実施形態を生成するために、全体的にまたは部分的に組み合わされてもよいことも、当業者には理解されよう。
従って、例示を目的として特定の実施形態が本明細書に記載されているが、当業者には認識されるように、様々な均等な変更が本明細書の範囲内で可能である。本明細書において提供されている教示は、上述した及び添付の図面に示されている実施形態だけでなく、他の廃熱回収システムに適用することができる。従って、上述した実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲から決定されるべきである。

Claims (7)

  1. エンジン(101)のための廃熱回収システム(100)であって、
    流体供給源(104)と、
    前記エンジン(101)から廃熱を受け取るように適合されている2つ以上の蒸発器(120、121)と、
    弁モジュールハウジングを備え、前記流体供給源(104)と流体連通している入口ポート(115)、前記2つ以上の蒸発器(120、121)の第1の蒸発器(120)と流体連通している第1の出口ポート(116)、及び、前記2つ以上の蒸発器(120、121)の第2の蒸発器(121)と流体連通している第2の出口ポート(117)を含む弁モジュール(114)であって、前記弁モジュールは、前記流体供給源(104)と、前記2つ以上の蒸発器(120、121)の1つまたは複数との流体連通路を選択的に提供するように適合されている、弁モジュール(114)と、
    を備え、
    前記弁モジュール(114)は、前記流体供給源(104)と前記第1の蒸発器(120)との間の流体連通路を選択的に提供する第1の液体制御弁(118)と、前記流体供給源(104)と前記第2の蒸発器(121)との間の流体連通路を選択的に提供する第2の液体制御弁(119)を備え、該第1及び第2の液体制御弁(118、119)はニードル弁部材(1241、1245)を備えた比例弁を含
    各ニードル弁部材は、弁モジュールハウジング内にて流体が漏れないシールを形成するブッシングを備えた弁座を有し、各ブッシングは下側孔及び上側孔を有し、各ニードル弁部材は下側孔及び上側孔の中をスライドすることができ、実質的に流体が漏れないシールを形成する、廃熱回収システム。
  2. 前記2つ以上の蒸発器(120、121)の出口と流体連通している拡張器(129)を備える、請求項1に記載の廃熱回収システム。
  3. 前記拡張器(129)の出口及び前記流体供給源(104)の入口と流体連通している凝縮器(134)を備える、請求項1に記載の廃熱回収システム。
  4. エンジンから廃熱を回収するための方法であって、
    前記エンジンから廃熱を受け取るための2つ以上の蒸発器を提供する工程と、
    弁モジュールハウジングを備えた弁モジュールを配備する工程と、
    ニードル弁部材(241、245)を備えた比例弁から成る第1及び第2の液体制御弁を介して、流体供給源から前記2つ以上の蒸発器に流体を選択的に提供する工程と、
    を含み、
    前記流体供給源から前記2つ以上の蒸発器に前記流体を選択的に提供する工程は、第1の液体制御弁を用いて、前記流体供給源と前記2つ以上の蒸発器の第1の蒸発器との間の流体連通路を比例的に制御する工程と、第2の液体制御弁を用いて、前記流体供給源と前記2つ以上の蒸発器の第2の蒸発器との間の流体連通路を比例的に制御する工程とを含み、
    各ニードル弁部材は、弁モジュールハウジング内にて流体が漏れないシールを形成するブッシングを備えた弁座を有し、各ブッシングは下側孔及び上側孔を有し、各ニードル弁部材は下側孔及び上側孔の中をスライドすることができ、実質的に流体が漏れないシールを形成する、方法。
  5. 前記2つ以上の蒸発器の1つまたは複数から前記流体を、前記流体のエネルギーの少なくとも一部分を機械的エネルギーに変換する拡張器に出力する工程を含む、請求項に記載の方法。
  6. 前記流体を前記拡張器から、前記流体供給源と流体連通している凝縮器に出力する工程を含む、請求項に記載の方法。
  7. 前記2つ以上の蒸発器に提供される前記流体の圧力を制御するための圧力制御弁を作動させる工程をさらに含む、請求項に記載の方法。
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