JP6371596B2 - 冷却具 - Google Patents

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Description

本発明は、身体の一部を冷却するための冷却具に関する。
従来より、発熱時の頭部冷却用又は夏場の暑熱環境における安眠用として、塩化ビニル樹脂やポリプロピレン系樹脂からなる袋状成形体中に蓄冷剤を封入した冷却具が使用されている。この蓄冷剤として、柔軟性と体への密着性の観点から、不凍液や水を吸水性樹脂に含浸させたゼリー状物質等が使用されてきた(特許文献1等)。これらの冷却具は、通常冷凍庫内等で所定の時間をかけて0℃以下に冷却した後に使用されるため、使用開始時点での冷却具の温度は0℃以下であり、使用時間が経過するにつれて徐々に温度が上昇するため、使用中の後半には冷却具の温度が室温付近にまで上昇してしまう。そのため、使用初期には必要以上に適用部位が冷却されてしまうこと、及び冷却具の温度が急激に上昇するために冷却感の低下が激しくなってしまうことから、良好な使用感を得ることは困難である。
上記問題点を解決するため、物質が相転移する際の潜熱(融解時の吸熱)を利用した種々の技術が開発されている。例えば、保冷材として融点が25〜35℃の物質を内包したマイクロカプセルをシリコーンゴムに分散させ、身体に装着できるように成型した冷却具(特許文献2)や、融点5〜35℃を有する疎水性脂肪族化合物の分散粒子と、この粒子が分散する水性媒体を袋に封入した冷却材(特許文献3)等が知られている。
また、使用時に液状である低融点の蓄冷剤と、使用開始時に固体状である高融点の蓄冷剤とを組み合わせて用いた蓄冷枕とすることにより、冷却効果の長期化を図ると共に、柔軟性を確保して使い心地の良さを高めた技術も開発されている(特許文献4)。
更に、硫酸ナトリウム等の濃水和物の固体を充填して密封し、皮膚面から吸熱することで水和物を放出して液体に変化して還流し、空中に放熱させることで身体を冷却するという技術が知られている(特許文献5)。
特開平11−253479号公報 特開2008−000197号公報 特開2004−189999号公報 特開平8−308704号公報 特開平7−250860号公報
しかしながら、前記特許文献2〜3に記載された発明であると、予め冷却材を冷却しておく必要はないものの、冷却に寄与するのが冷却材として使用した物質の融解潜熱のみであるため、冷却効果が低く、長時間持続しないという課題を有する。また、前記特許文献4記載の発明は、高融点の蓄冷剤でさえ0℃付近の低い融点を有するため、体が必要以上に冷却されるという課題がある。前記特許文献5記載の発明は、多量の無機塩が必要となり、また使用前の元の状態に戻すのにも長時間を要するという課題を有する。
したがって、本発明は、使用者に不快感を与えない程度の冷却温度を長時間維持できる冷却具を提供することに関する。
そこで本発明者は、上記課題を解決すべく種々検討したところ、融点が異なる複数の物質を併用するにあたり、これら各々の物質を封入した複数の平袋体を積重し、使用時において身体の被冷却部と対向させる面を特定することにより、不快感を与えることなく、適度な冷却温度を長時間維持することが可能な冷却具が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、身体の被冷却部よりも5〜15℃低い温度に融点を有する物質(a)が封入された平袋体(A)、及び物質(a)よりも低い融点を有する物質(b)が封入された平袋体(B)を積重してなり、かつ
平袋体(A)が有する面のうち、平袋体(B)を積重した側の面と反対側の面が、身体の被冷却部と対向するよう使用するための冷却具を提供するものである。
また、本発明は、上記冷却具を身体の被冷却部に接触させる、身体の部分的冷却方法に関する。
本発明によれば、平袋体(A)及び平袋体(B)を積重してなる冷却具を用い、平袋体(A)の有する一方の面が、身体の被冷却部である所望の部位に対向するよう、冷却具を配置して接触させるだけで、不快感を与えることなく、適度な冷却温度を長時間維持することができる。
本発明の冷却具の断面を示す概略図である。 断熱体を積重した本発明の冷却具の断面を示す概略図である。 断熱材を被覆した本発明の冷却具の断面を示す概略図である。 図2に示す冷却具を更に断熱材で被覆した本発明の冷却具の断面を示す概略図である。 図2に示す冷却具全体を更に断熱材で被覆した本発明の冷却具の断面を示す概略図である。 複数の小袋体を相互に連結させて一体化させた平袋体(A)を示す斜視図である。図6(a)は8個の小袋体で構成された平袋体(A)を示し、図6(b)は12個の小袋体で構成された平袋体(A)を示す。 実施例1の冷却具1の断面を示す概略図である。 実施例2の冷却具2の断面を示す概略図である。 比較例1の冷却具3の断面を示す概略面である。 実施例1〜2及び比較例1の冷却性能を示すグラフである。縦軸は温度(℃)を示し、横軸は経過時間(分)を示す。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の冷却具は、平袋体(A)及び平袋体(B)が積重されてなり、平袋体(A)内には、身体の被冷却部よりも5〜15℃低い温度に融点を有する物質(a)が封入され、平袋体(B)内には、物質(a)よりも低い融点を有する物質(b)が封入される。
平袋体(A)内に封入される物質(a)の融点は、不快感を与えず、適度な冷却温度を長時間維持する点から、身体の被冷却部よりも5〜15℃低く、8〜14℃低いことが好ましい。
また物質(a)の融点は、具体的には、身体の適用部位によっても変動し得るが、20〜30℃であることが好ましく、21〜27℃であることがより好ましい。
平袋体(A)内に封入される物質(a)は、長期間の繰り返し使用に耐える点、及び安全性の点から、化学的に安定な物質であることが好ましい。また、優れた冷却効果を得る点、及び長期間にわたり一定温度を維持する点から、融解潜熱が高く、また明瞭な融点を有する物質であることが好ましい。物質(a)としては、具体的には、アルカン等の炭化水素類、炭素数5〜20の脂肪酸類、炭素数5〜20の脂肪酸エステル類、ヒドロキシケトン類、エーテル類、グリセリン脂肪酸エステル類、炭素数5〜20の脂肪酸アミド類、炭素数5〜20のアルコール類、ワックス類等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
アルカン等の炭化水素類としては、n−オクタデカン(融点28℃)、l−フェニル−l−シクロペンテン(融点23℃)等が挙げられる。
脂肪酸類としては、ウンデカン酸(融点28℃)、10−ウンデセン酸(融点24℃)、4−シクロヘキシルブタン酸(融点27℃)等が挙げられる。
脂肪酸エステル類としては、ヘキサデカン酸デシルエステル(融点30℃)、ブタン酸−2−ブトキシエチルエステル(融点25〜27℃)、ヘプタデカン酸エチルエステル(融点28℃)、ドデカン酸ドデシルエステル(融点28℃)、オクタデカン酸ブチルエステル(融点27℃)等が挙げられる。
ヒドロキシケトン類としては、1−ヒドロキシ−5−デカノン(融点25℃)、9−ヒドロキシ−2−ノナノン(融点23℃)等が挙げられる。
エーテル類としては、ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル(融点20〜22℃)、ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル(融点28℃)、(3−フェノキシプロピル)ベンゼン(融点28℃)、1−メトキシウンデカン(融点25〜26℃)、ジフェニルエーテル(融点28℃)等が挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステル類としては、3−(ノニルオキシ)プロパン−1,2ジオール(融点29℃)等が挙げられる。
脂肪酸アミド類としては、ヘキサンアミド−N−2−ヒドロキシエチルアセテート(融点27℃)等が挙げられる。
アルコール類としては、ラウリルアルコール(融点24〜27℃)、3−(ノニルオキシ)−1,2−プロパンジオール(融点29〜30℃)、4,5−オクタンジオール(融点26℃)、3−テトラデカノール(融点25℃)等が挙げられる。
ワックス類としては、ヤシ油(融点24〜27℃)、ダチョウ油(融点26〜28℃)等が挙げられる。
平袋体(A)内に封入される物質として2種以上の物質を混合して用いる場合は、全ての物質の融点が身体の被冷却部よりも5〜15℃低い温度であることが好ましいが、これに限定されるものではなく、封入された物質(a)全体としての融点が、身体の被冷却部よりも5〜15℃低い温度であればよい。また、物質(a)としては、明瞭な融点を有する点から、前記物質(a)のなかから選ばれる1種を単独で使用することがより好ましい。
なかでも、長期間の繰り返し使用に耐える点、安全性の点、効果的な冷却効果を得る点、及び長期間にわたり一定温度を維持する点から、物質(a)としては、ラウリルアルコール、ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル、4,5−オクタンジオール、ブタン酸−2−ブトキシエチルエステル、1−メトキシウンデカン、3−テトラデカノール、オクタデカン酸ブチルエステル、及び9−ヒドロキシ−2−ノナノンから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
平袋体(B)内に封入される物質(b)は、平袋体(A)内に封入される物質(a)よりも低い融点を有する。かかる物質(b)の融点は、不快感を与えず、適度な冷却温度を長時間維持することができる点から、物質(a)よりも5〜40℃低いことが好ましく、10〜35℃低いことがより好ましく、20〜30℃低いことが更に好ましい。具体的には、物質(a)の融点によっても変動し得るが、冷却能力が十分である点、使用前に家庭の冷蔵庫の冷凍室や冷蔵室等で容易に冷却して固体とすることができる点から、−20〜25℃であることが好ましく、−10〜20℃であることがより好ましく、−5〜15℃であることが更に好ましい。
平袋体(B)内に封入される物質(b)としては、より具体的には、水(融点0℃)、エチレングリコール(融点−13℃)、グリセリン(融点18℃)等が挙げられ、水であるのが好ましい。また、水に、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等の無機塩を溶解した水溶液;エチレングリコール、プロピレングリコール等の水溶性有機溶媒を溶解した水溶液;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等の水溶性高分子化合物を溶解した水溶液等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いが、複数の物質を混合して使用しても良い。更には、防腐剤を併用しても良い。
また、平袋体(B)内に封入される物質(b)として2種以上の物質を混合して用いる場合は、全ての物質の融点が物質(a)よりも低い融点であることが好ましいが、これに限定されるものではなく、封入された物質(b)全体としての融点が、物質(a)よりも低い融点であればよい。また、物質(b)としては、明瞭な融点を有する点から、前記物質(b)のなかから選ばれる1種を単独で使用することがより好ましい。
本発明における平袋体(A)及び(B)内に封入される物質の融点の測定法は、例えば、水銀を用いた微量融点測定装置(ヤナコ機器開発研究所製、微量融点測定装置MP−J3等)、DSC等が挙げられる。なお、物質の融点に幅がある場合には、本発明においてはその中央値をもってその物質の融点とする。
本発明の冷却具は、平袋体(A)が有する面のうち、平袋体(B)を積重した側の面と反対側の面が、被冷却部である身体の一部と対向するように使用するためのものである。平袋体(A)と平袋体(B)は、直接接するよう積重しても良いが、冷却効果を長時間維持する点から、平袋体(A)と平袋体(B)との間に断熱体(C)等を積重することが好ましい。
かかる断熱体(C)を形成する材料としては、タオル、ゴムシート、発泡性ゴムシート、ウレタンシート、発泡性ウレタンシート、発泡性フェノールシート、グラスウール、ロックウール、発泡性ポリスチレン等が挙げられる。また、断熱体(C)の最大厚さは、冷却効果を良好に保持する点から、0.05〜3cmであることが好ましく、0.1〜2cmであることがより好ましく、0.15〜1cmであることが更に好ましい。
平袋体(A)及び/又は平袋体(B)は、冷却効果を長時間維持する点から、少なくともその一部の面を断熱材で被覆することが好ましい。また、平袋体(A)及び/又は平袋体(B)の面を断熱材で被覆する場合であっても、平袋体(A)が有する面のうち、被冷却部である身体の一部と対向する側の面のみ断熱材で被覆することなく露出させ、かかる露出した面を被冷却部である身体の一部に直接接触するようにしても良い。なかでも、平袋体(B)が有する面のうち、平袋体(A)を積重した面と反対側の面は、冷却効果を長時間維持する点から、断熱材で被覆することが好ましい。断熱材としては、断熱体(C)を形成する材料と同様のものが挙げられる。
本発明における平袋体(A)の最大厚さは、効果的な冷却効果を得る点、適度な冷却温度を長時間維持することができる点から、0.5〜5cmであることが好ましく、1〜4.5cmであることがより好ましく、1.5〜3cmであることが更に好ましい。
平袋体(A)の表面積は、被冷却部である身体の部位によっても変動し得るが、例えば、被冷却部が後頭部である場合、不快感を与えず、適度な冷却温度を長時間維持する点から、300〜1500cm2であることが好ましく、450〜1200cm2であることがより好ましく、500〜800m2であることが更に好ましい。
本発明における平袋体(B)の最大厚さは、効果的な冷却効果を得る点、適度な冷却温度を長時間維持することができる点から、1〜12cmであることが好ましく、2〜10cmであることがより好ましく、3〜7.5cmであることが更に好ましい。
平袋体(B)の表面積は、冷却効率の点、適度な冷却温度を長時間維持する点から、平袋体(A)と同様であることが好ましい。
本発明における平袋体(A)と平袋体(B)の質量比(A/B)は、効果的な冷却効果を得る点、及び適度な冷却温度を長時間維持することができる点から、0.1〜2であることが好ましく、0.2〜1であることがより好ましく、0.3〜0.5であることが更に好ましい。
本発明における平袋体(A)を形成する材質としては、柔軟性、耐溶剤性の点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート樹脂、塩化ビニル樹脂、ナイロン樹脂であることが好ましく、これらの材質から選ばれる1種を単独で用いても良いが、複数の材料からなる複合材料を用いても良い。
本発明における平袋体(B)を形成する材質としては、耐衝撃性、耐溶剤性の点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネートであることが好ましく、これらの材質から選ばれる1種を単独で用いても良いが、複数の材料からなる複合材料を用いても良い。
本発明における平袋体(A)内には、身体の被冷却部よりも5〜15℃低い温度に融点を有する物質(a)をそのまま封入しても良いが、身体の被冷却部表面の凹凸への追従性を高める点から、図6(a)〜(b)に示すように、物質(a)が封入された平袋体(A)を、一体性を保持したまま連結した複数の小包体に分割するか、又は物質(a)が封入された複数の小包体を平面的に互いに連結させて一体化させることで平袋体(A)を形成するのが好ましく、或いは角を丸めた複数の小包材に物質(a)を封入し、かかる小包体を互いに連結させることなく、全て一つの包材に格納して一体化させることで平袋体(A)を形成するのが好ましい。小包体の大きさは、被冷却部表面の凹凸への追従性の点から、小さいほど好ましいが、製造効率の点も考慮すると、小包体が矩形の場合、1個あたりの1辺を0.5〜10cmとすることが好ましく、1〜8cmとすることがより好ましく、2〜7cmとすることが更に好ましい。小包体が球形の場合、1個あたりの直径を0.5〜4cmとすることが好ましく、0.7〜3cmとすることがより好ましく、1〜2cmとすることが更に好ましい。
本発明の冷却具は、被冷却部である身体の一部を直接的又は間接的に冷却するのに用いることができる。具体的な使用方法としては、例えば、夏場に暑さを和らげるため、本発明の冷却具を枕として使用して後頭部を冷却したり、寝具内部やシート内部に本発明の冷却具を配置して身体の表面全体を冷却したり、ヘルメットや帽子等の内部に本発明の冷却具を配置して頭部を冷却したりする方法等が挙げられる。
本発明の冷却具は、予め家庭用の冷蔵庫又は冷凍庫等に格納して、平袋体(A)内及び平袋体(B)内に封入された物質(a)及び物質(b)をその融点以下で保存することにより、これらの物質を予め固化状態とし、使用前に冷却具を冷蔵庫等から取り出して、前記のような方法で使用することが好ましい。使用後は、再度冷蔵庫等で冷却具を冷却するだけで繰り返し使用することができ、長期間にわたり何度でも使用することが可能であるため、家庭の冷蔵庫等に常備しておくことにより、いつでも快適に使用することができる。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔製造例1:平袋体(A−1)の作製〕
物質(a)としてラウリルアルコール500gを用い、これを保存袋(商品名:ラミジップAL-24、材質:ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/アルミニウム複合フィルム)で作成した340×200mmの袋に入れ密封した。更に、液の移動を抑制できるように内部をヒートシールして8分割し、最大厚さ2cmの平袋体(A−1)とした。
〔製造例2:平袋体(A−2)の作製〕
物質(a)としてポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル500gを用いた以外、製造例1と同様にして、最大厚さ2cmの平袋体(A−2)を作製した。
〔製造例3:平袋体(B−1)の作製〕
市販の円筒形の保冷剤(50×40×190mm、内容物:カルボキシメチルセルロース0.5質量%水溶液、内容量250g、袋体の材質:ポリエチレン)を6本連結し、最大厚さ4cmの平袋体(B−1)を作製した。
〔実施例1〕
図7に示すように、平袋体(A−1)、及び平袋体(B−1)を使用し、両平袋体の間に厚さ2mm、坪量63.3g/m2のアルミ蒸着発泡ポリエチレン(株式会社三和コーポレーション製)を挟んだ後、全体を厚さ5mm、坪量890g/m2の発泡ゴムシート(株式会社光製)で被覆し、更に同上のアルミ蒸着発泡ポリエチレンで被覆した。被冷却部側に厚さ2mmの綿製枕カバーを被せ、冷却具1を作製した。
〔実施例2〕
図8に示すように、平袋体(A−2)及び平袋体(B−1)を使用し、両平袋体の間に挟む材として、厚さ5mm、坪量1330g/m2のゴムシート(株式会社光製)を厚さ2mm、坪量63g/m2のアルミ蒸着発泡ポリエチレン(同上)で両面を挟んだものを使用した以外、実施例1と同様にして冷却具2を作製した。
〔比較例1〕
図9に示すように、市販のゲル状保冷枕(アイスノン、白元製)を使用し予め家庭用冷蔵庫の冷凍庫にて−10℃以下で12時間以上冷却した。次いで、全体を厚さ5mm、坪量890g/m2の発泡ゴムシート(株式会社光製)で被覆し、更に厚さ2mm、坪量63g/m2のアルミ蒸着発泡ポリエチレン(株式会社三和コーポレーション製)で被覆した。被冷却部側に厚さ2mmの綿製枕カバーを被せ、冷却具3とした。
〔冷却特性測定方法〕
実施例1〜2及び比較例1で得られた冷却具1〜3について、次の方法で冷却特性を測定した。なお、予め家庭用冷蔵庫の冷凍庫にて−10℃以下で12時間以上冷却した実施例1及び実施例2における平袋体(B−1)及び比較例1における保冷枕は、使用直前に冷凍庫から取り出し、上記にしたがって冷却具1〜3とした。
気温が27〜29℃の室内のベッド上に、平袋体(A)の上面が被冷却側に配向するように各冷却具を配置し、その上へ後頭部を載せた時の時間を0分として、冷却具の後頭部に接する表面における経時的な温度変化をに記録した。結果を図10に示す。
図10から明らかなように、実施例1及び実施例2の冷却具1〜2は、温度変化が少なく安定した冷却効果を示しており、使用開始時から5時間経過後まで20〜30℃の温度を維持していた。一方、比較例1の冷却具3は、使用開始から30分後にかけて急激に10℃以下まで温度低下してしまうため後頭部が必要以上に冷却される上、その後時間が経過するにつれ温度が大幅に上昇するため、安定した冷却効果を持続して得ることができず、使用感も悪かった。
A:平袋体(A)
A1:平袋体(A−1)
A2:平袋体(A−2)
B:平袋体(B)
B1:平袋体(B−1)
C:断熱体(C)
C1:アルミ蒸着発泡ポリエチレン
C2:アルミ蒸着発泡ポリエチレン/ゴムシート/アルミ蒸着発泡ポリエチレン
D:断熱材
D1:断熱材1
D11:発泡性ゴムシート
D2:断熱材2
D21:綿製枕カバー
D33:アルミ蒸着発泡ポリエチレン
X:ゲル状保冷枕

Claims (8)

  1. 身体の被冷却部よりも5〜15℃低い温度に融点を有する物質であって、ラウリルアルコール及びポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテルから選ばれる1種又は2種である物質(a)が封入された平袋体(A)、並びに
    物質(a)よりも低い融点を有する物質であって、水溶性高分子水溶液である物質(b)が封入された平袋体(B)
    を積重してなり、
    平袋体(A)と平袋体(B)との間に断熱体(C)が積重してなり、
    平袋体(A)と平袋体(B)の質量比(A/B)が0.3〜0.5であり、かつ
    平袋体(A)が有する面のうち、平袋体(B)を積重した側の面と反対側の面が、身体の被冷却部と対向するように使用するための冷却具。
  2. 物質(b)の融点が、物質(a)の融点よりも5〜40℃低い請求項に記載の冷却具。
  3. 物質(b)の融点が、−20〜25℃である請求項1又は2に記載の冷却具。
  4. 断熱体(C)の最大厚さが、0.15〜1cmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷却具。
  5. 断熱体(C)を形成する材料が、アルミ蒸着発泡ポリエチレン又はゴムシートである請求項1〜4のいずれか1項に記載の冷却具。
  6. 平袋体(A)の最大厚さが1.5〜3cmであり、かつ平袋体(B)の最大厚さが3〜7.5cmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷却具。
  7. 身体の被冷却部が、後頭部である請求項1〜6のいずれか1項に記載の冷却具。
  8. 物質(a)及び物質(b)の融点以下の温度で保存することにより、物質(a)及び物質(b)を予め固化状態にして使用するための請求項1〜7のいずれか1項に記載の冷却具。
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