JP2008214408A - 複合蓄熱材 - Google Patents

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Abstract

【課題】相転移に伴う潜熱を利用して蓄熱する目的で用いられる蓄熱剤が担持された蓄熱材であって、蓄熱材を収納する容器が破損しても漏出して周囲を汚すおそれがなく、容器に入れたり対象物に接触させて用いる場合に容器や対象物の形状にフィットさせることができる蓄熱材を提供しようとする。
【解決手段】硬化性弾性樹脂組成物と炭化水素系蓄熱剤とを含む混合物を準備して、該混合物中の前記硬化性弾性樹脂組成物を反応硬化させてなる複合蓄熱材であり、前記混合物がエチレングリコールを含む複合蓄熱材であり、前記混合物が比重0.935以下のポリエチレンとを含む複合蓄熱材である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複合蓄熱材に関する。
蓄熱材は物質の相転移にともなう吸熱や発熱を利用して保温や保冷を行なう材料である。蓄熱材は所定の容器や袋などに封入して用いられる。
蓄熱材が常温で液状や粒体状であるとその容器が破損した場合、漏出して周囲を汚すおそれがある。蓄熱材が常温で固形状であると、容器に入れたり対象物に接触させて用いる場合に容器や対象物の形状にフィットさせることが困難である。
また、ヘキサデカン等の炭化水素系の蓄熱剤を、天然油脂系脂肪酸等のゲル化剤を用いてゲル化して用いることが開示されている(例えば、特許文献1参照)が、この方法でゲル化したものは脆く、取扱いにより容易に破壊されるので用途が限定される。
特開2006−316194号公報
本発明の目的は、相転移に伴う潜熱を利用して蓄熱する目的で用いられる蓄熱剤が担持された蓄熱材であって、蓄熱材を収納する容器が破損しても漏出して周囲を汚すおそれがなく、容器に入れたり対象物に接触させて用いる場合に容器や対象物の形状にフィットさせることができる蓄熱材を提供しようとする。
本発明の要旨とするところは、硬化性弾性樹脂組成物と炭化水素系蓄熱剤とを含む混合物を準備し、該混合物中の前記硬化性弾性樹脂組成物を硬化させてなる複合蓄熱材であることにある。
前記混合物はさらにエチレングリコールまたはプロピレングリコールを含み得る。
前記混合物はさらに比重0.935以下のポリエチレンを含み得る。
前記ポリエチレンは直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)であり得る。
前記混合物はさらにパラフィンワックスを含み得る。
また、本発明の要旨とするところは、枕として使用するものであって、
蓄熱材包装体(I)が上段に、蓄熱材包装体(II)が中段に、基板が下段にそれぞれ配されて層構造となし、これらが外袋で枕形状に囲繞されてなり、
前記蓄熱材包装体(I)はマイクロカプセル化蓄熱剤と水と不凍液と増粘剤とを主成分とするゲル状物がフィルム製袋に封入されてなるものであり、
前記蓄熱材包装体(II)は請求項4に記載の複合蓄熱材をフィルム製袋に封入してなるものである枕体であることにある。
前記枕体においては、前記蓄熱材包装体(I)及び前記蓄熱材包装体(II)がそれぞれ枕の使用する人の丈方向に複数個配され得、各前記蓄熱材包装体(II)が自身の上方に位置する前記蓄熱材包装体(I)と接着手段を介して接合され得る。
前記枕体においては、前記基板が、間隔をおいて対向する2枚の樹脂フィルムが多数のリブを介して接合され得、隣設の前記リブ間に、対抗する該リブと対向する2枚の前記フィルムとで囲まれた細胞空間が形成されたシートであり得る。
本発明によると、蓄熱材を収納する容器が破損しても漏出して周囲を汚すおそれがなく、容器に入れたり対象物に接触させて用いる場合に容器や対象物の形状にフィットさせることができる蓄熱材が提供される。
本発明の蓄熱材は、硬化性弾性樹脂組成物と、炭化水素系蓄熱剤を含む混合物を準備して、該混合物中の前記硬化性弾性樹脂組成物を硬化させてなる複合蓄熱材である。
本発明の蓄熱材は、この混合物を型枠に入れて固まらせることにより製造することができる。従って、型枠の形状により、任意の形状の複合蓄熱材を得ることができる。
硬化性弾性樹脂組成物は、弾性樹脂の前駆体であり、架橋による硬化で弾性樹脂化する組成物である。
硬化性弾性樹脂組成物としては、建築物の壁材等のシールに用いられるシーリング材の組成物として用いられている、シリコーン系、イソシアネート架橋型ポリサルファイド系、変性シリコーン系、ウレタン系、アクリル系、ポリイソブチレン系などの反応性ポリマーを含む組成物が例示される。
シリコーン系、変性シリコーン系の硬化性弾性樹脂組成物としては、空気中の湿気と反応して室温で硬化する弾性シーリング材用の組成物が挙げられる。
ウレタン系の硬化性弾性樹脂組成物としては、湿分および/または熱により活性化されるイソシアネート官能基を有する樹脂および架橋剤またはイソシアネート官能基を有する化合物とブロックされたアミン官能基を有する化合物との組み合わせからなる組成物が例示される。
アクリル系の硬化性弾性樹脂組成物としては、加水分解性シリル基を含有するアクリル系重合体を主成分とする硬化性組成物が例示される。
炭化水素系蓄熱剤としては、C8〜C40のノルマルパラフィン、イソパラフィン、シクロパラフィンよりなる群から選ばれた脂肪族炭化水素類の少なくとも一種が挙げられる。具体的には、ドデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、ノナデカン、エイコサン、ヘネイコサン、ドコサン、テトラコサン、ヘキサコサン、ヘプタコサン、オクタコサン、トリアコンタンなどのノルマルパラフィン、その各種イソ体であるイソパラフィン、分子内の一部に環構造を含む各種のシクロパラフィンである。より好ましくはn−テトラデカン、n−ペンタデカン、n−ヘキサデカン、n−オクタデカン、あるいはこれらの混合物が挙げられる。また、パラフィンワックスが挙げられる。
とくに、本発明においては、蓄熱剤としてパラフィンワックスを上記脂肪族炭化水素類と混合して用いることができる。高温で潜熱が大きいパラフィンワックスを硬化性弾性樹脂組成物と混合することにより、常温でゲル状態で使用できる。また、安価なパラフィンワックスを混用して脂肪族炭化水素類の蓄熱性を高めることができる。
パラフィンワックスを用いた本発明の複合蓄熱材は水分を基本的には含まないので、電子レンジで加熱しても急膨張することがなく、また袋に密閉状態で電子レンジで加熱しても水蒸気の発生で袋が破裂するトラブル発生のおそれが少ない。
また、本発明においては、マイクロカプセル化蓄熱剤を上記脂肪族炭化水素類と混合して用いることができる。マイクロカプセル化蓄熱剤は蓄熱剤をマイクロカプセル化したもので、この方法としては、複合エマルジョン法によるカプセル化法(例えば、特開昭62−1452号公報参照)、蓄熱剤粒子の表面に液中で熱可塑性樹脂を形成する方法(例えば、特開昭62−149334号公報)、蓄熱剤粒子の表面でモノマーを重合させ被覆する方法(例えば、特開昭62−225241号公報参照)、界面重縮合反応によるポリアミド皮膜マイクロカプセルの製法(例えば、特開平2−258052号公報参照)等の方法を用いることができる。
マイクロカプセルで内包される蓄熱剤は相転移に伴う潜熱を利用して蓄熱する目的で用いられるものであり、融点あるいは凝固点を有する化合物であれば使用可能である。具体的な例としては上記の炭化水素系蓄熱剤のほかに、無機系共晶物及び無機系水和物、パルミチン酸、ミリスチン酸等の脂肪酸類、ベンゼン、p−キシレン等の芳香族炭化水素化合物、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル等のエステル化合物、ステアリルアルコール等のアルコール類等の化合物が挙げられる。
硬化性弾性樹脂組成物と、炭化水素系蓄熱剤とを含む混合物を準備して、該混合物中の前記硬化性弾性樹脂組成物を反応させて架橋させることにより、この蓄熱剤が分散して内包された軟体物状の複合蓄熱材が得られる。
本発明の複合蓄熱材には蓄熱剤が安定して内包されて保持されるので保管や移送に耐え、また、使用中に蓄熱剤が複合蓄熱材から滲み見したり漏出して周囲を汚すことによるトラブル発生のおそれが少ない。
硬化性弾性樹脂組成物と炭化水素系蓄熱剤との配合比率は40:55から35:80(重量比)であることが好ましい。硬化性弾性樹脂組成物の比率がこの範囲をこえて下回ると硬化性弾性樹脂組成物が十分に硬化されず、複合蓄熱材の形体が不安定である。あるいは、硬化しても炭化水素系蓄熱剤が複合蓄熱材から滲み出したり分離したままとなる。硬化性弾性樹脂組成物の比率がこの範囲をこえて上回ると、蓄熱効果が不十分となる。
本発明の複合蓄熱材はさらにエチレングリコールを含有させることができる。エチレングリコールは上記の混合物に加えて混合させることができる。すなわち、硬化性弾性樹脂組成物と、炭化水素系蓄熱剤と、エチレングリコールとを含む混合物を準備して、該混合物中の前記硬化性弾性樹脂組成物を反応させて複合蓄熱材が得られる。
エチレングリコールを含まない本発明の複合蓄熱材がゴム状の軟体物であるのに対して、このようにしてエチレングリコールを含有させた複合蓄熱材は、ゲル状の軟体物となる。ゲル状の軟体物は外力に対して容易に変形し、形体追従性が良好で反撥性が低いので、人体に対してやさしく作用する。例えば、枕やクッションに内蔵して用いたときに適度の反撥性と変形吸収性を有するものが得られる。エチレングリコールに代えてプロピレングリコールや、エチレングリコールとプロピレングリコールを混合したものが用いられてもよい。
硬化性弾性樹脂組成物とエチレングリコールとの配合比率は100:3から100:40(重量比)であることが好ましい。硬化性弾性樹脂組成物の比率がこの範囲をこえて下回ると硬化性弾性樹脂組成物が十分に硬化されず、複合蓄熱材の形体が不安定である。あるいは、硬化しても蓄熱剤が複合蓄熱材から滲み見したり分離したままとなる。硬化性弾性樹脂組成物の比率がこの範囲をこえて上回ると、安定したゲル状の複合蓄熱材が得られない。
また本発明のさらに他の態様においては、複合蓄熱材は炭化水素系蓄熱剤と密度が0.935g/cm3以下の低密度のポリエチレンとを含有させることができる。すなわち、硬化性弾性樹脂組成物と、炭化水素系蓄熱剤と、低密度のポリエチレンとを含む混合物を準備して、該混合物中の前記硬化性弾性樹脂組成物を反応させて複合蓄熱材が得られる。
硬化性弾性樹脂組成物と低密度のポリエチレンの配合比率は低密度のポリエチレンの粒度にもよるが3:7から6:4(重量比)であることが好ましい。硬化性弾性樹脂組成物の比率がこの範囲をこえて下回ると硬化性弾性樹脂組成物が十分に硬化されず、複合蓄熱材の形体が不安定である。あるいは、硬化しても蓄熱剤が複合蓄熱材から滲み見したり分離したままとなる。硬化性弾性樹脂組成物の比率がこの範囲をこえて上回ると、低密度のポリエチレンを含有させたことによる上述の効果が得られない。炭化水素系蓄熱剤と低密度のポリエチレンとの配合比率は3:7から8:2(重量比)であることが好ましい。
低密度のポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、極超低密度ポリエチレン(ULDPE)などが挙げられる。なかでも直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)が炭化水素系蓄熱剤と混合したときのゲル化状態がよく好ましい。
本発明の複合蓄熱材は、蓄熱性とともにクッション性、形状追従性、を有する。従って、例えば枕、蒲団、マットレス、シートクッション、衣類、ペット用の冷マット等の用途に好適である。さらに、本発明の複合蓄熱材は、常温に近い温度での保冷用として好適に用いられる。常温に近い温度での保冷は、ケーキ類、魚類、肉類、生野菜、フルーツ、弁当類、米飯類等の保冷や、等が挙げられる。化学品の保冷保管、生理物質、生物関連物の保冷等に用いることができる。また、携帯電話、パソコン、デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ、テレビ、DVD、カーナビゲーション等の電子機器における発熱を伴う部品等に適用することができる。
また、本発明の複合蓄熱材は型枠を用いて任意の形状に成形することが容易であり、上記用途における対象物が複雑な形状のものであっても、形状をその対象物の形状に細部まで合わせて成形することができる。これにより、例えば、対象物を嵌め込ませて使用することができるので、保温や保冷の効果が大きい。
さらに、本発明の複合蓄熱材を用いて、マイクロカプセル化蓄熱剤を用いた蓄熱材と組み合わせて蓄熱効率のよい枕を得ることができる。この態様を説明するならば、図1において、枕体50が、蓄熱材包装体(I)52を上段に、蓄熱材包装体(II)54を中段に、基板56を下段にそれぞれ配して層構造となし、これらを外袋58で枕形状に囲繞してなる。
蓄熱材包装体(I)はマイクロカプセル化蓄熱剤と水と不凍液と増粘剤とを主成分とするゲル状物がフィルム製袋に封入されてなるものである。この不凍液は、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなど、水に混合することにより水の融点を降下させるものである。増粘剤は、液に混合することにより液の粘度が上がって、液がゲル状になるものであり、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系増粘剤、植物性ゴム、合成タイプの増粘剤、海草由来の多糖類、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
蓄熱材包装体(II)は、本発明の複合蓄熱材をフィルム製袋に封入してなるものであり、なかでも、シリコーン系シーリング材30〜70重量部、ヘキサデカン30〜75重量部、パラフィン系ワックス3〜10重量部、を混合し静置してゲル状に硬化させた複合蓄熱材をフィルム製袋に封入してなるものであることが好ましい。
蓄熱材包装体(I)52は厚さが1〜7cm程度、長さが通常の枕の横幅(使用する人の丈方向と直交の方向の幅)程度であり、幅が通常の枕の奥行き幅(丈方向)の2分の1程度のものが1個中央に、幅が通常の枕の奥行き幅の3分の1〜4分の1程度のものが2個、前後(使用する人の丈方向)に配される。基板56は、厚さが2〜10mm程度、長さが通常の枕の横幅程度、幅が通常の枕の奥行き幅程度である。
蓄熱材包装体(II)54は厚さが1〜7cm程度、長さが通常の枕の横幅程度であり、幅が通常の枕の奥行き幅の3分の1〜4分の1程度のものが3個、前後方向に配される。
各蓄熱材包装体(II)54は自身の上方に位置する蓄熱材包装体(I)52と接着手段60を介して接合されている。接着手段60は例えば、両面粘着テープ片からなる。あるいは面ファスナーであってもよい。また、各蓄熱材包装体(II)54は下面で接着手段60を介して基板56と接合されている。
互いに隣設の蓄熱材包装体(I)52同士、蓄熱材包装体(II)54同士、は非接触あるいは接着されずに単なる接触状態にあり、互いに移動が拘束されない状態にある。
基板56は、図2に示すような中空シート70からなることが好ましい。中空シート70は間隔をおいて対向する2枚の樹脂フィルム72が多数のリブ74を介して接合されたものであり、隣設のリブ間に、対抗するリブと対向する2枚のフィルムとで囲まれた細胞空間76が段ボール状に形成された断熱シートであり、優れた断熱性を有するとともに、スポンジシート等の発泡断熱シートとちがって外力に対して変形しにくく形態安定性がよい。
かかる構成により、枕体50は基板56の剛性により形態が外力に対して安定しており、かつ、枕体50に蓄わえられた熱が枕体50を載置する蒲団などの基体に熱や冷熱が逃げにくく、蓄熱効果が長時間持続される。また、上段の蓄熱材包装体(I)52は使用時に人の頭部にフィットし、中段の蓄熱材包装体(II)54は極めて蓄熱容量が大きいので、枕体50は蓄熱効果が長時間持続される。さらに、蓄熱材包装体(II)54は使用に当たって冷凍されて剛直になっていてもよい。これにより、蓄熱効果が長時間持続される。また、剛直になっていたとしても、3個横並びの蓄熱材包装体(II)54はそれぞれに互いに拘束されることなく外力で移動するので、枕体50全体としては人の頭部にフィットした状態を実現することができる。また、枕体50を、蓄熱材包装体(II)54が冷凍される温度でもゲル状態を維持しているので、枕体50をこの温度で冷却したのちすぐに枕として人の頭部にフィットさせて快適に使用できる。
なお、蓄熱材包装体(I)52、蓄熱材包装体(II)54は枕の横幅方向に分割されていてもよい。
このように、枕体50により、使用時に人の頭部にフィットし蓄熱効果が長時間持続される枕が実現した。
その他、本発明は、主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
[実施例1]
シリコーン系シーリング材(セメダイン社製:品番8070)68重量部、ヘキサデカン48重量部を混合し長方形の型枠にいれて5日間室内で静置してゴム状に硬化した長方形の複合蓄熱材を得た。この複合蓄熱材はヘキサデカンの滲み出しが非常に少なかった。
[実施例2]
シリコーン系シーリング材(セメダイン社製:品番8050)60重量部、ヘキサデカン45重量部、パラフィン系ワックス(日本精蝋社製:品名 130、融点53℃)5重量部、エチレングリコール15重量部を混合し5日間室内で静置してやや硬めのゲル状に硬化した複合蓄熱材を得た。この複合蓄熱材はヘキサデカン、エチレングリコールの滲み出しが非常に少なかった。
[実施例3]
シリコーン系シーリング材(セメダイン社製:品番8070)50重量部、ヘキサデカン45重量部、パラフィン系ワックス(日本精蝋社製:品名 130、融点53℃)5重量部を混合し5日間室内で静置してゴム状に硬化した複合蓄熱材を得た。この複合蓄熱材はヘキサデカンの滲み出しが非常に少なかった。
[実施例4]
シリコーン系シーリング材(セメダイン社製:品番8070)45重量部、ヘキサデカン48重量部、エチレングリコール30重量部を混合し5日間室内で静置してゲル状に硬化した複合蓄熱材を得た。この複合蓄熱材はヘキサデカン、エチレングリコールの滲み出しが非常に少なかった。
[実施例5]
シリコーン系シーリング材(セメダイン社製:品番8070)60重量部、ヘキサデカン57重量部、パラフィン系ワックス(融点53℃)5重量部を混合し5日間室内で静置してゴム状に硬化した複合蓄熱材を得た。この複合蓄熱材はヘキサデカンの滲み出しが非常に少なかった。
[実施例6]
シリコーン系シーリング材(セメダイン社製:品番8070)36重量部、ヘキサデカン76重量部、パラフィン系ワックス(日本精蝋社製:品名 130、融点53℃)8重量部を混合し5日間室内で静置して、実施例6の複合蓄熱材よりさらに柔らかいゴム状に硬化した複合蓄熱材を得た。この複合蓄熱材はヘキサデカンの滲み出しが非常に少なかった。
[実施例7]
エチレングリコールに代えてプロピレングリコールを用いたほかは実施例4と同様にして複合蓄熱材を得た。この複合蓄熱材はヘキサデカン、プロピレングリコールの滲み出しが非常に少なかった。
[実施例8]
ウレタン系シーリング材(セメダイン社製:商品名 ウレタンシールS700V)160重量部、ヘキサデカン40重量部を混合し5日間室内で静置して、ゴム状に硬化した複合蓄熱材を得た。この複合蓄熱材はヘキサデカンの滲み出しが非常に少なかった。
[実施例9]
シリコーン系シーリング材(セメダイン社製:品番8070)30重量部、ヘキサデカン90重量部、低密度ポリエチレン(LDPE)(日本ポリオレフィン(株)製:商品名 ジェイレクスJH607D、密度0.918g/cm3)30重量部を混合し5日間室内で静置してゴム状に硬化した複合蓄熱材を得た。この複合蓄熱材はヘキサデカン、エチレングリコールの滲み出しが非常に少なく、性状はやわらかいパンの生地状であった。
[比較例1]
廃油固化剤(ライオン(株)社製:商品名 油つ固)12重量部、ヘキサデカン96重量部、パラフィン系ワックス(日本精蝋社製:品名 130、融点53℃)8重量部を混合して30分静置してゼリー状に固化した固化物を得た。この固化物はヘキサデカンの滲み出しは僅かであったが、脆く、手で変形すると簡単に破損した。
実施例1〜6により得られた複合蓄熱材の試料につき昇温テストを行った。このテストはサイズ110×140×15(mm)(たて×よこ×厚さ)の試料を−20℃に冷却したのち、30℃の小型恒温室内に発泡ポリスチレン製の断熱板(:200×200×150mm)を下敷きにして静置し、断熱板の上面と試料の下がわ面との間に挿入された熱電対により温度の経時変化を計測して行った。なお、試料を箱に収めてから測定開始までの時間はテストごとに多少のばらつきがあった。結果を図3に示す。図中の曲線の付番は実施例の付番に対応する。いずれの試料についても昇温曲線の途中に相変化にともなう吸熱のゾーン(A)が観察された。なお、図中のカーブに付された数字は実施例のナンバーに対応する。
本発明の複合蓄熱材を用いた枕体の丈方向の断面模式図である。 図1に示す枕体に用いられる中空シートの構造を示す断面模式図である。 本発明の実施例1〜6により得られた複合蓄熱材の昇温曲線を示すグラフである。
符号の説明
50:枕体
52:蓄熱材包装体(I)
54:蓄熱材包装体(II)
56:基板
58:外袋
60:接着手段
70:中空シート
72:樹脂フィルム
74:リブ
76:細胞空間

Claims (8)

  1. 硬化性弾性樹脂組成物と炭化水素系蓄熱剤とを含む混合物を準備し、該混合物中の前記硬化性弾性樹脂組成物を硬化させてなる複合蓄熱材。
  2. 前記混合物がさらにエチレングリコールまたはプロピレングリコールを含む請求項1に記載の複合蓄熱材。
  3. 前記混合物がさらに比重0.935以下のポリエチレンを含む請求項1または2に記載の複合蓄熱材。
  4. 前記ポリエチレンが直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)である請求項3記載の複合蓄熱材。
  5. 前記混合物がさらにパラフィンワックスを含む請求項1から4のいずれかに記載の複合蓄熱材。
  6. 枕として使用するものであって、
    蓄熱材包装体(I)が上段に、蓄熱材包装体(II)が中段に、基板が下段にそれぞれ配されて層構造となし、これらが外袋で枕形状に囲繞されてなり、
    前記蓄熱材包装体(I)はマイクロカプセル化蓄熱剤と水と不凍液と増粘剤とを主成分とするゲル状物がフィルム製袋に封入されてなるものであり、
    前記蓄熱材包装体(II)は請求項4に記載の複合蓄熱材をフィルム製袋に封入してなるものである枕体。
  7. 前記蓄熱材包装体(I)及び前記蓄熱材包装体(II)がそれぞれ枕の使用する人の丈方向に複数個配され、各前記蓄熱材包装体(II)が自身の上方に位置する前記蓄熱材包装体(I)と接着手段を介して接合されている。請求項6に記載の枕体。
  8. 前記基板が、間隔をおいて対向する2枚の樹脂フィルムが多数のリブを介して接合され、隣設の前記リブ間に、対抗する該リブと対向する2枚の前記フィルムとで囲まれた細胞空間が形成されたシートである請求項7に記載の枕体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102894787A (zh) * 2012-11-16 2013-01-30 张旻 一种治疗小儿湿疹的新型药枕
WO2023059154A1 (ko) * 2021-10-08 2023-04-13 주식회사 엘지화학 경화성 조성물
WO2023059153A1 (ko) * 2021-10-08 2023-04-13 주식회사 엘지화학 경화성 조성물

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