JP6370772B2 - 化合物の調製のための中間体及び方法 - Google Patents

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Description

関連出願
本出願は、2012年4月23日に出願された米国仮出願番号61/637170号の利益を主張し、参照によりその全文が本明細書中に援用される。
一態様において、本発明は、中間化合物及びこれらの中間化合物を作製するための方法に関する。中間化合物は、抗癌活性を伴う化合物、例えば、CHK1キナーゼ活性を阻害する化合物を作製するのに有用である。
プロテインキナーゼは、他のタンパク質をリン酸化するキナーゼ酵素である。これらのタンパク質のリン酸化は、通常、タンパク質における機能変化をもたらす。大部分のキナーゼは、セリン及びトレオニン又はチロシンに作用し、いくつかのキナーゼは、3つ全てに作用する。これらの機能変化を通じて、キナーゼは、多くの細胞経路を調節することができる。プロテインキナーゼ阻害剤は、これらのプロテインキナーゼを阻害する化合物であり、従って、細胞経路に影響を及ぼすために使用することができる。
チェックポイントキナーゼ1(「CHK1」)は、セリン/トレオニンキナーゼである。CHK1は、細胞周期進行を調節し、細胞内のDNA−損傷応答における主要因子である。CHK1阻害剤は、化学療法及び放射線療法等の様々な遺伝毒性物質に対して腫瘍細胞を感作することが示されている(Tse, Archie N.等, 「Targeting Checkpoint Kinase 1 in Cancer Therapeutics」Clin.Cancer Res.13(7) (2007) 1955−1960)。多くの腫瘍が、G1DNA損傷チェックポイント経路において欠損しており、DNA損傷を修復し、生存するために、S及びG2チェックポイントに依存をもたらすことが観察されてきた(Janetka, James W.等, 「Inhibitors of checkpoint kinases: From discovery to the clinic」Drug Discovery & Development 第10巻, No. 4 (2007) 473-486)。
S及びG2チェックポイントは、CHK1により調節される。CHK1の阻害は、S及びGチェックポイントを解除し、これにより、DNA修復を害し、腫瘍細胞死の増加をもたらすことが示されている。しかしながら、非癌性細胞は、機能的なGチェックポイントを有しており、これによりDNA修復及び生存が可能となる。
チェックポイントキナーゼ2(「CHK2」)もまた、セリン/トレオニンキナーゼである。CHK2の機能は、DNA損傷による細胞周期停止及びアポトーシスの誘導の中核を成す(Ahn, Jinwoo等, 「The Chk2 protein kinase」DNA Repair 3 (2004) 1039-1047)。CHK2は、遺伝毒性刺激に応答して活性化され、チェックポイント信号を複数の経路に沿って伝搬し、これは結果的に、G1、S及びG2/M期における細胞周期停止、DNA修復の活性化、並びにアポトーシス細胞死を引き起こす(Bartek, Jiri等, 「CHK2 Kinase - A Busy Messenger」 Nature Reviews Molecular Cell Biology.第2巻(12) (2001) 877-886)。癌細胞は、しばしば、一つ又は複数のゲノム完全性チェックポイントを欠いているため、CHK2の阻害は、γ−放射線又はDNA−傷害剤等の抗癌治療に対して、腫瘍細胞を選択的により感受性にすることができる。
正常細胞は、その他のチェックポイントをさらに活性化して回復するが、その一方、チェックポイントを欠く癌細胞は、おそらくは死滅する。CHK2のペプチド系阻害剤は、G2チェックポイントを排除し、DNA傷害剤に対してp53−欠損癌細胞を感作したことが証明されている(Pommier, Yves等, 「Targeting Chk2 Kinase: Molecular Interaction Maps and Therapeutic Rationale」Current Pharmaceutical Design.第11巻, No. 22 (2005) 2855-2872)。
CHK1及び/又はCHK2阻害剤は周知であり、例えば、国際公開番号第2009/089352号、第2009/089359号及び第2009/140320号を参照のこと。
本発明の一態様は、式I

の5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]並びにその立体異性体、互変異性体及び薬学的に許容される塩に関する。式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、CHK1阻害剤として使用可能な化合物を調製するための方法における中間化合物として有用であり得る。
本発明の別の態様は、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを調製するための方法に関する。
ここで、本発明のある実施態様について詳細に述べるが、それらの例は、付随する構造及び式に示される。本発明は列挙される実施態様と併せて記載されるが、本発明はそれらの実施態様に限定されるものではないと理解されるべきである。一方、本発明は、本発明の範囲内に含まれ得る全ての代替物、改変物及び等価物を含むことを意図している。当業者は、本発明の実施において使用することができる本明細書に記載のものに類似の又は等価の多くの方法及び物質を認識するであろう。本発明は、記載される方法及び物質に決して限定されない。定義される用語、用語使用法、記載されている技術等を含めて、援用される文献、特許及び同様の物質のうちの一つ又は複数が、本出願と異なるか又は相反する場合は、本出願が支配する。
定義
用語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及び「含む(includes)」は、本明細書及び特許請求の範囲において使用される場合、定められた特徴、整数、成分、又は工程の存在を特定することを意図するが、一つ又は複数の他の特徴、整数、成分、工程、又はその群の存在又は追加を除外しない。
「アルキル」なる用語は、炭素原子の直鎖状又は分枝鎖状の基を含む。
いくつかのアルキル部分は、例えば、メチル(「Me」)、エチル(「Et」)、プロピル(「Pr」)及びブチル(「Bu」)のように短縮形で表され、更なる略語が、例えば、1−プロピル又はn−プロピル(「n−Pr」)、2−プロピル又はイソプロピル(「i−Pr」)、1−ブチル又はn−ブチル(「n−Bu」)、2−メチル−1−プロピル又はイソブチル(「i−Bu」)、1−メチルプロピル又はs−ブチル(「s−Bu」)、1,1−ジメチルエチル又はt−ブチル(「t−Bu」)等のように、化合物の特定の異性体を指定するために使用される。ある実施態様において、アルキル基は、C−C−アルキル基、すなわち1から6の炭素原子を有するアルキル基であり得る。ある実施態様において、アルキル基は、C−C−アルキル基であり得る。ある実施態様において、アルキル基は、C−C−アルキル基であり得る。略語は、例えば、メタノール(「MeOH」)又はエタノール(「EtOH」)のように、元素略語及び化学構造とともに使用されることがある。
ここで使用される「シクロアルキル」なる用語は、 3から15環の炭素原子を有する、飽和又は部分飽和した、単環式、縮合多環式、架橋多環式、又はスピロ多環式の炭素環をいう。シクロアルキル基の限定されない部類は、3から6の炭素原子を有する、飽和又は部分飽和した、単環式の炭素環である。シクロアルキル基の具体的な説明は、以下の部分を含むが、それらに限定されない。
本出願全体を通して使用される更なる略語は、例えば、ベンジル(「Bn」)、フェニル(「Ph」)及びアセテート(「Ac」)を含む。
「複素環」及び「複素環式」なる用語は、酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される、1、2又は3のヘテロ原子を含む、4から7員環を含む。場合によっては、これらの用語は、5及び6員環のみを含む、「5から6員の複素環式」のように、更に具体的に限定され得る。典型的な複素環式基としては、オキシラニル、チアラニル、アジリジニル、オキセタニル、チアタニル、アゼチジニル、1,2−ジチエタニル、1,3−ジチエタニル、テトラヒドロフラニル、 テトラヒドロチオフェニル、ジチオラニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、1,3−ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、1,4−ジオキサニル、1,4−オキサチアニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、ピペラジニル、1,4−アザチアニル、チオキサニル、オキセパニル、チエパニル、アゼパニル、1,4−ジオキセパニル、1,4− オキサチエパニル、1,4−オキサアゼパニル、1,4−ジチエパニル、1,4−チエアゼパニル及び1,4−ジアゼパニルを含むが、これらに限定されない。
部分的に飽和していない複素環式基としては、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフラニル、1−ピロリニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、及びピラゾリニルを含むが、これらに限定されない。
「ヘテロアリール」なる用語は、酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される、1、2又は3のヘテロ原子を含む、5から6員芳香族環を含む。
場合によっては、これらの用語は、ヘテロアリールが1又は2の窒素ヘテロ原子を含む、5から6員のヘテロアリールのように、更に具体的に限定され得る。
典型的なヘテロアリール基としては、ピロリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソザゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、1−オキサ−2,3−ジアゾリル、1−オキサ−2,4−ジアゾリル、1−オキサ−2,5−ジアゾリル、1−オキサ−3,4−ジアゾリル、1−チア−2,3−ジアゾリル、1−チア−2,4−ジアゾリル、1−チア−2,5−ジアゾリル、1−チア−3,4−ジアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、フラザニル及びトリアジニルを含むが、これらに限定されない。
「治療する」及び「治療」なる用語は、治癒的、防止的、緩和的又は予防的手段をいう。この発明の目的上、有益な又は所望の臨床結果は、検出可能であれ検出不可能であれ、症状の軽減、疾病の程度の低減、疾病の安定化(つまり悪化しない)状態、疾病進行の遅延又は緩徐化、疾病状態の改善又は緩和、及び寛解(部分的又は完全)を含むが、これらに限定されない。「治療」は、治療を受けない場合に予想される生存率と比較して、生存を延長することを意味し得る。治療を必要とする者は、既に状態又は疾患を持つ者並びに状態又は疾患になりやすい者又は状態又は疾患が予防されるべき者を含む。
「治療的有効量」又は「有効量」なる語句は、かかる治療を必要とする哺乳動物に投与される場合、(i)特定の疾病、状態又は疾患を治療又は予防するのに、(ii)特定の疾病、状態又は疾患の一つ又は複数の症状を軽減し、改善し、又は排除するのに、あるいは(iii)ここに記載される特定の疾病、状態又は疾患の一つ又は複数の症状の発症を予防するか又は遅延させるのに十分な、式IVの化合物の量を意味する。このような量に相当する化合物の量は、特定の化合物、疾病の状態及びその重症度、治療を必要とする哺乳動物の特性(例えば体重)等の因子に応じて変化するが、それにもかかわらず、当業者により常法により決定され得る。
「癌」及び「癌性」なる用語は、異常な又は調節されない細胞増殖を一般的に特徴とする、哺乳動物の生理学的状態をいうか又は表わす。「腫瘍」は、一つ又は複数の癌性細胞を含む。癌の例としては、癌腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫、及び白血病又はリンパ性悪性疾患が含まれるが、これらに限定されない。このような癌のより具体的な例には、扁平上皮癌(例えば扁平上皮細胞癌)、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺の腺癌及び肺の扁平上皮癌を含む)、腹膜の癌、肝細胞癌、消化管癌を含む胃(gastric、stomach)癌、膵臓癌、神経膠芽腫、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝細胞癌、乳癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜若しくは子宮細胞腫、唾液腺細胞腫、腎臓癌又は腎癌、前立腺癌、外陰部癌、甲状腺癌、肝細胞腫、肛門細胞腫、陰茎細胞腫、黒色腫を含む皮膚癌、並びに頭部及び頸部の癌が含まれる。
「薬学的に許容される」なる語句は、物質又は組成物が、製剤を構成する他の成分、及び/又はそれで治療されている哺乳動物と、化学的に及び/又は毒物学的に適合性があることを示す。
ここで使用される「薬学的に許容される塩」なる語句は、本発明の化合物の薬学的に許容される有機又は無機の塩をいう。
本発明の化合物は、必ずしも薬学的に許容される塩ではなく、本発明の化合物を調製及び/又は精製するため及び/又は本発明の化合物のエナンチオマーを分離するための中間体として有用であり得る、このような化合物の他の塩も含む。
「哺乳動物」なる用語は、ここに記載される疾病を有するか又はそれを発症する危険性がある温血動物を意味し、モルモット、イヌ、ネコ、ラット、マウス、ハムスター及び霊長類(ヒトを含む)を含むが、これらに限定されない。
「キラル」なる用語は、鏡像対に重ね合わせできない分子をいう一方、「アキラル」なる用語は、その鏡像対に重ね合わせできる分子をいう。
「立体異性体」なる用語は、同一の化学的構成を有しているが、空間におけるその原子又は基の配列については異なる化合物をいう。
「ジアステレオマー」は、二又はそれ以上のキラル中心を有し、その分子が互いの鏡像ではない立体異性体をいう。ジアステレオマーは、異なる物理的特性、例えば融点、沸点、スペクトル特性及び反応性を有している。ジアステレオマーの混合物は、例えば電気泳動及びクロマトグラフィーのような高分解能分析手順下で分離し得る。
「エナンチオマー」は互いに重ね合わせできない鏡像である化合物の二つの立体異性体をいう。
ここで使用される立体化学の定義及び慣習は一般に、S. P. Parker編, McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms (1984) McGraw-Hill Book Company, New York; 及びEliel, E. 及びWilen, S., 「Stereochemistry of Organic Compounds」, John Wiley & Sons, Inc., New York, 1994に従う。ここに記載される式IからXIの化合物は、非対称又はキラル中心を含み得、よって異なった 立体異性体形態で存在する。ここに記載される式IからXIの化合物の全ての立体異性体形態(ジアステレオマー、エナンチオマー及びアトロプ異性体、並びにラセミ混合物のようなその混合物を含むが、これらに限定されない)が、本発明の一部を形成すると意図される。多くの有機化合物が、光学活性形態で存在し、すなわち、これらは、平面偏光の平面を回転する能力を有する。光学的に活性な化合物の記載において、接頭語のD及びL、又はR及びSは、そのキラル中心に関する分子の絶対配置を表示するために使用される。接頭語d及びl又は(+)及び(−)は、化合物による平面偏光の回転の符号を表し、(−)又はlは、この化合物が左旋性であることを意味する。(+)又はdの接頭語を持つ化合物は、右旋性である。所定の化学構造について、これらの立体異性体は、互いに鏡像対称であることを除いて同一である。特定の立体異性体はまた、エナンチオマーと呼ばれ、そのような異性体の混合物は、しばしばエナンチオマー混合物と呼ばれる。エナンチオマーの50:50混合物は、ラセミ混合物若しくはラセミ体と呼ばれ、これは、化学反応又は方法において立体選択性若しくは立体特異性が存在しない場合に生じ得る。「ラセミ混合物」及び「ラセミ体」なる用語は、光学活性を有さない、2つのエナンチオマー種の等モル濃度の混合物をいう。
「互変異性体」又は「互変異性体形態」なる用語は、低エネルギー障壁を介して相互転換可能な異なるエネルギーの構造異性体をいう。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られる)は、ケト−エノール及びイミン−エナミン異性化のようなプロトンの移動を介する相互変換を含む。原子価互変異性体は、結合電子の幾らかの再構築による相互変換を含む。
「薬学的に許容される塩」なる語句は、ここで使用される場合、ここに記載される式IからXIの化合物の薬学的に許容される有機又は無機の塩をいう。典型的な塩としては、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酸性酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカラート、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩「メシラート」、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、及びパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート)を含むが、これらに限定されない。薬学的に許容される塩は、酢酸イオン、コハク酸イオン又は他の対イオンのような別の分子の包含を含み得る。対イオンは、親化合物上の電荷を安定化させる任意の有機部分又は無機部分であり得る。さらに、薬学的に許容される塩は、一つより多くの荷電した原子をその構造内に有し得る。多数の荷電した原子がその薬学的に許容される塩の一部分である場合、多数の対イオンを有し得る。従って、薬学的に許容される塩は、一つ又は複数の荷電した原子及び/又は一つ又は複数の対イオンを有し得る。
ここに記載される式IからXIの化合物が塩基である場合、所望の薬学的に許容される塩は、当技術分野で利用できる任意の適切な方法、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、リン酸等のような無機酸で、又は例えば酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸、例えばグルクロン酸又はガラクツロン酸、αヒドロキシ酸、例えばクエン酸又は酒石酸、アミノ酸、例えばアスパラギン酸又はグルタミン酸、芳香族酸、例えば安息香酸又はケイ皮酸、スルホン酸、例えばp−トルエンスルホン酸又はエタンスルホン酸等のような有機酸での遊離塩基の処理によって調製することができる。
ここに記載される式IからXIの化合物が酸である場合、所望の薬学的に許容される塩は、任意の適切な方法、例えば無機又は有機塩基、例えばアミン(第1級、第2級又は第3級)、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物等での遊離酸の処理によって調製することができる。適切な塩を例証する例は、アミノ酸、例えばグリシン及びアルギニン、アンモニア、第1級、第2級及び第3級アミン、及び環状アミン、例えばピペリジン、モルホリン及びピペラジンから誘導される有機塩基、並びにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム及びリチウムから誘導される無機塩を含むが、これらに限定されない。
「溶媒和物」は一つ又は複数の溶媒分子とここに記載される式IからXIの化合物の結合体又は複合体をいう。溶媒和物を形成する溶媒の例は、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸及びエタノールアミンを含むが、これらに限定されない。「水和物」なる用語は、溶媒分子が水である複合体をいう。
CH1/2阻害剤
本発明による中間体は、例えば国際公開第2009/140320号に記載されるようなCHK1及び/又はCHK2を阻害する、特定の置換ピロロ[2,3−b]ピリジン及びその薬学的製剤の調製において有用であり得る。これらの化合物は、CHK1及び/又はCHK2により調節される疾病、状態及び/又は疾患の治療において潜在的に有用である。
化合物の調製
ここに記載される化合物は、不斉又はキラル中心を含み、従って、異なる立体異性体形態で存在し得る。ここに記載される式IからXIの化合物の全ての立体異性体形態(ジアステレオマー、エナンチオマー及びアトロプ異性体、並びにラセミ混合物のようなその混合物を含むが、これらに限定されない)が、本発明の一部を形成すると意図される。加えて、本発明は、全ての幾何及び位置異性体を含む。ここで示される構造において、任意の特定のキラル原子の立体化学が明記されていない場合、全ての立体異性体が考慮され、本発明の化合物として含まれる。立体化学が、特定の配置を表す中黒楔又は破線により明記される場合、その立体異性体は、そのように明記され、定義される。
ここに記載される化合物は、非溶媒和形態で、並びに、水、エタノール等の薬学的に許容される溶媒との溶媒和形態で存在し得、本発明は溶媒和及び非溶媒和形態の両方を含むことを意図する。
ここに記載される化合物は、異なる互変異性形態で存在し得、全てのこのような形態は、本発明の範囲内に含まれる。「互変異性体」又は「互変異性体形態」なる用語は、低エネルギー障壁を介して相互転換可能な異なるエネルギーの構造異性体をいう。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られる)は、ケト−エノール及びイミン−エナミン異性化のようなプロトンの移動を介する相互変換を含む。原子価互変異性体は、結合電子の幾らかの再構築による相互変換を含む。
また、ここに記載される提示は、ここに示されているものと同一であるが、実際は一つ又は複数の原子が、通常自然界に見られる原子質量又は質量数とは異なる原子量又は質量数を有する原子により置換される、同位体で標識された本発明の化合物を含む。記載されている特定の原子及び要素の全ての同位体は、本発明の化合物及びその使用の範囲内で考慮される。典型的な同位体は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素並びにH、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、32P、33P、35S、18F、36Cl、123I及び125I等のヨウ素を含む可能性がある。ある同位体で標識された本発明の化合物(例えば、H 及び14Cで標識されたもの)は、化合物及び/又は基質の組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化(H)及び炭素−14(14C)同位体は、その調製及び検出を容易にするのに有用である。更に、重水素(つまりH)等のより重い同位体による置換により、より大きな代謝的安定性(例えば、インビボ半減期の増加又は必要用量の減少)によって生じる治療的利点を得ることがあり、従って、状況によっては好ましいものであり得る。15O、13N、11C及び18F等の陽電子放出同位体は、基質受容体占有を検査するための陽電子放出断層撮影法(PET)の研究にとって有用である。同位体で標識された本発明の化合物は、一般的に、以下の実施例で開示されるものと類似した以下の手順により、同位体で標識された試薬を非同位体で標識された試薬で置換することによって、調製することができる。
本発明による化合物の調製のための出発物質及び試薬は、一般的に、Sigma-Aldrich Chemical(Milwaukee, WI))等の商業的供給源から入手可能であるか又は、当業者に周知の方法を使用して容易に調製される(例えば、Louis F. Fieser及びMary Fieser, Reagents for Organic Synthesis, v. 1-19, Wiley, N.Y.(1967-1999編)又はBeilsteins Handbuch der organischen Chemie, 4, Aufl.編. Springer-Verlag, Berlin(補遺を含む)(Beilsteinオンラインデータベースを介しても入手可能)に一般的に記載されている方法により調製される)。
上記で言及したように、一態様において、本発明は、式I

の5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]並びにその立体異性体、互変異性体及び薬学的に許容される塩に関する。
別の態様において、本発明は、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの調製のための方法に関する。
本発明の一実施態様において、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、式II
II
の4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを臭素化する工程を含む方法において調製することができる。
臭素化は、当技術分野で周知の臭素化剤、例えば、臭素、ピリジニウムトリブロミド、ピリジニウムジクロロブロマート、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、テトラブロモシクロヘキサジエノン又はN−ブロモスクシンイミド(NBS)から選択されるがこれらに限定されない臭素化剤を使用して実施される。当業者はまた、反応条件、溶媒、試薬及びLarock, R.C. Comprehensive Organic Transformations, 第2編, Wiley-VCH, NY, 1999, pp. 619-628に記載されているその他の要素が、式Iの化合物の臭素化等の芳香族臭素化に使用することができることを理解するであろう。
式IIの4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、CAS#[23709-47-9]として登録され、Sigma Aldrichからカタログ番号699268で商業的に入手可能である。
臭素化は、酸性条件下で、例えば、当技術分野で周知のような有機酸から選択することができる溶媒、例えば酢酸中の懸濁液において、実施することができる。ある実施態様において、臭素化に適した溶媒は、酢酸、DMSO、DMF、DMA、アセトニトリル、塩化メチレン又はクロロホルムから選択することができるが、これらに限定されない。
本発明の一実施態様において、式IIの4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの臭素化は、臭素化剤としてN−ブロモスクシンイミド(NBS)を用いて実施することができる。
本発明の一実施態様において、式IIの4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの臭素化は、臭素化剤としてN−ブロモスクシンイミド(NBS)を用いて、酢酸中の懸濁液において実施することができる。
本発明の一実施態様において、N−ブロモスクシンイミド(NBS)は、例えば4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの約1.60等量のような、過剰量で使用される。
本発明の一実施態様において、式IIの4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの臭素化は、臭素化剤として、酢酸中に懸濁されたN−ブロモスクシンイミド(NBS)を用いて25℃で約18時間実施することができる。
本発明の別の実施態様において、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの調製のための方法は、
(a)式III
III
の4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンをニトロ化し、式II
II
の4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを得る工程と、
(b)式IIの4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを臭素化し、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを得る工程と
を含む。
式IIIの4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、CAS#[55052−28−3]として登録され、Sigma Aldrichからカタログ番号696218で商業的に入手可能である。
工程(b)のニトロ化に適しているニトロ化剤は、硝酸であり得る。
工程(b)のニトロ化は、酸性条件において実施することができる。ある実施態様において、酸性条件は、硫酸を使用することにより満たされる。
上記に記載されているように、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、Chk1阻害剤として有用な式IV
IV
[上式中、
Aは、直接結合又はCRから選択され;
は、C−Cアルキル、−O(C−Cアルキル)、−NH(C−Cアルキル)、飽和又は部分的不飽和C−Cシクロアルキル、フェニル、飽和又は部分的不飽和の4から6員複素環式、5又は6員ヘテロアリール、8から10員二環式アリール、8から10員二環式複素環式、及び8から10員二環式ヘテロアリールから選択され、ここで、そのアルキル、シクロアルキル、フェニル、複素環式、ヘテロアリール及びアリールは、OH、CN、ハロゲン、オキソ(フェニル、アリール又はヘテロアリール上ではないものを除く)、CF、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、−SO、C−Cアルキル、−O(C−Cアルキル)、−S(C−Cアルキル)、NR及びフェニルから選択される一つ又は複数の基で置換されていてもよく、ここで、そのフェニルは、OH、CN、ハロゲン、CF、C−Cアルキル、−O(C−Cアルキル)、及びNRから選択される一つ又は複数の基で置換されていてもよく;
及びRは、水素又はOH、F、−O(C−Cアルキル)若しくはC−Cシクロアルキルで置換されていてもよいC−Cアルキルから独立して選択され、又は、
及びRは、それに結合する原子とともに、5又は6員環を形成し;
は、水素及びCHから選択され、又は、
AはCRであり、R及びRは水素であり、並びに、R及びRは、それに結合する原子とともに5又は6員環を形成し;
は、水素、F、OH、−OCH、C−Cアルキル及びシクロプロピルから選択され、又は、
Aは直接結合であり、R6aは水素であり、並びに、R及びRは、それに結合する原子とともに、5又は6員環を形成し;
6aは水素、F、OH及びCHから選択され;
は水素であり、又は
AはCRであり、並びに、R及びRは、それに結合する原子とともに、5又は6員環を形成し;
は水素であり、
及びRは存在せず、並びに、R及びRは、それに結合する原子とともに5又は6員芳香環を形成し;
は、水素であるか又は存在せず;
及びRは、独立して選択された水素及びC−Cアルキルであり、又は、
及びRは、それに結合する原子とともに、5又は6員環を形成し;
及びRは、独立して選択された水素及びC−Cアルキルであり;
及びRは、水素及びC−Cアルキルから独立して選択され;
はC−Cアルキルであり;並びに、
pは0、1、2、又は3である]の化合物を調製するための方法において、出発物質又は中間体として使用することができる。
式IVの化合物は、国際公開第2009/140320号に記載されているように、CHK1阻害剤として使用することができ、その文献の内容は、参照によりその全文が本明細書中に援用される。特に、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンは、国際公開第2009/140320号のCHK1阻害剤である化合物の調製のための方法において、出発物質又は中間体として使用することができ、これは、実施例1、1A、1B、2、3、3A、4、5、6、7、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、45、46、47、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71A、71B、72、73、75、76、77、78、83、86、87、90、90A、90B、93、94、95、98、99、100、105、106、108、110、114、121、123、126、128、129、130、131、132A、132B、134、135、136、137、138、139、140、141、144、145、146、147、149、150、151、152、158、161、162、163、164、167、168、170、171、172、173、174、175、182、183A、183B及び184に記載されている。当業者は、本開示に基づいて、化合物の調製のための方法において出発物質又は中間体として使用することができる式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンから出発する、これらのCHK1阻害剤の調製のための反応条件を調整することができるであろう。
式IVの化合物は、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンから出発して、
(a)式I

の化合物を還元し、
式V

の化合物を得る工程と;
(b)式Vの化合物を式VI
VI
[上式中、Rは上記で定義された通りである]
の化合物と反応させ、
式VII
VII
[上式中、Rは上記で定義された通りである]
の化合物を得る工程と;
(c)標準SAr反応条件下で、式VIIの化合物を式VIII
VIII
[上式中、A、R、R、R、R6a、R及びpは、上記で定義された通りであり、PGはアミン保護基である]
の化合物と反応させ、
式IX
IX
[上式中、A、R、R、R、R、R6a、R及びpは、上記で定義された通りである]
の化合物を得る工程と;
(d)式IXの化合物を脱保護し、式IV
IV
[上式中、Rは上記で定義された通りである]
の化合物を得る工程と
を含む方法に従って、調製することができる。
国際公開番号第2009/140320号のスキーム2、3、4及び5の条件及び試薬、参照により援用される内容、化合物11の調製の記載は、式IVの化合物の調製における上記の方法に適用することができる。
別法として、式IVの化合物は、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンから出発して、
(a)標準SAr反応条件下で、式I

の化合物と
式VIII
VIII
[上式中、A、R、R、R、R6a、R及びpは、上記で定義された通りであり、PGはアミン保護基である]
の化合物を反応させ、
式X

[上式中、A、R、R、R、R、R6a、R及びpは、上記で定義された通りである]
の化合物を得る工程と;
(b)式Xの化合物を還元し、式XI
XI
の化合物を得る工程と;
(c)式XIの化合物を式VI
[上式中、Rは上記で定義された通りである]
の化合物と反応させ、
式IX
IX
[上式中、Rは上記で定義された通りである]
の化合物を得る工程と;
(d)式IXの化合物を脱保護し、式IV
IV
[上式中、Rは、上記で定義された通りである]
の化合物を得る工程と
を含む方法に従って、調製することができる。
当業者は、国際公開番号第2009/140320号のスキーム2、3、4及び5の条件及び試薬、参照により援用される内容は、式IVの化合物の調製における上記の方法に適用することができることを認識する。
分離方法
ここに記載される式IからXIの化合物の調製方法において、反応生成物を互いに、及び/又は出発物質から分離することは有益であり得る。各工程又は一連の工程の所望の生成物は、当技術分野で一般的な技法により、分離され、及び/又は所望程度の均質性に精製される(以降、分離されると称する)。典型的には、このような分離は、多相抽出、溶媒又は溶媒混合物からの結晶化、蒸留、昇華又はクロマトグラフィーを含む。クロマトグラフィーは、任意の数の方法、例えば逆相及び順相、サイズ排除、イオン交換、高、中及び低圧液体クロマトグラフィー法及び装置、小規模分析用、擬似移動床(SMB)及び分取薄層又は厚層クロマトグラフィー、並びに小規模薄層及びフラッシュクロマトグラフィーの技法を含む可能性がある。
分離方法の別のクラスは、所望の生成物、未反応出発物質、生成物による反応等と結合するか又はそれを他の分離可能な状態にするために選択された試薬とともに混合物を処理することを含む。このような試薬は、吸着剤又は活性炭、分子篩、イオン交換媒体等の吸収剤を含む。別法として、試薬は、塩基性物質の場合は酸、酸性物質の場合は塩基、結合試薬、例えば抗体、結合タンパク質、選択的キレート、例えばクラウンエーテル、液体/液体イオン抽出試薬(LIX)等であり得る。
適切な分離方法の選択は、含まれる物質の特質によって決まる。例えば、蒸留物及び昇華物における沸点及び分子量、クロマトグラフィーにおける極性官能基の存在又は不存在、多相抽出での酸性及び塩基性媒体における物質の安定性等である。当業者は、所望の分離を達成すると最も考えられる技法を適用する。
ジアステレオマー混合物は、当業者に周知の方法により、例えばクロマトグラフィー及び/又は分別晶出により、それらの物理化学的差に基づいて、それらの個々のジアステレオマーに分離することができる。エナンチオマーは、適切な光学活性化合物(例えば、キラル補助基、例えばキラルアルコール又はモッシャーの酸塩化物)と反応させて、エナンチオマー混合物をジアステレオマー混合物に転化し、ジアステレオマーを分離して、個々のジアステレオ異性体を対応する純粋なエナンチオマーに転化(例えば、加水分解)することにより分離することができる。また、ここに記載される式IからXIの化合物のいくつかは、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)であり得、本発明の一部であると考えられている。エナンチオマーは、キラルHPLCカラムの使用によっても分離することができる。
その立体異性体を実質的に有さない単一立体異性体、例えばエナンチオマーは、光学活性分割剤を使用したジアステレオマーの形成等の方法を用いて、ラセミ混合物の分割により得られる (Eliel, E.及びWilen, S. 「Stereochemistry of Organic Compounds」, John Wiley & Sons, Inc., New York, 1994; Lochmuller, C. H., (1975) J. Chromatogr., 113(3):283-302)。ここに記載される式IからXIのキラル化合物のラセミ混合物は、(1)キラル化合物を用いたイオン性ジアステレオマー塩の形成、及び分別晶出又は他の方法による分離、(2)キラル誘導体化試薬を用いたジアステレオマー化合物の形成、ジアステレオマーの分離、及び純粋な立体異性体への転化、並びに(3)直接キラル条件下での実質的に純粋な又は濃縮された立体異性体の分離を含む、任意の適切な方法により、分離し、単離することができる。「Drug Stereochemistry, Analytical Methods and Pharmacology」, Irving W. Wainer編, Marcel Dekker, Inc., New York (1993)を参照のこと。
方法(1)下では、ジアステレオマー塩は、エナンチオマー的に純粋なキラル塩基、例えばブルシン、キニーネ、エフェドリン、ストリキニーネ、α−メチル−β−フェニルエチルアミン(アンフェタミン)等を、酸性官能基、例えばカルボン酸やスルホン酸を保有する不斉化合物と反応させることにより形成することができる。ジアステレオマー塩は、分別晶出又はイオンクロマトグラフィーにより分離されるよう誘導され得る。アミノ化合物の光学異性体の分離に関しては、カンファースルホン酸、酒石酸、マンデル酸又は乳酸等の、キラルカルボン酸又はスルホン酸を添加することによって、ジアステレオマー塩の形成をもたらし得る。
別法として、方法(2)により、分割されるべき基質をキラル化合物の1つのエナンチオマーと反応させて、ジアステレオマー対を形成する(Eliel, E.及びWilen, S. 「Stereochemistry of Organic Compounds」, John Wiley & Sons, Inc., 1994, p. 322)。ジアステレオマー化合物は、不斉化合物をエナンチオマー的に純粋なキラル誘導体化試薬、例えばメンチル誘導体と反応させることによって形成することができ、次いで、ジアステレオマーを分離し、加水分解して、純粋な又は濃縮されたエナンチオマーを得ることができる。光学純度の決定方法は、(−)クロロギ酸メンチル等のメンチルエステル(塩基の存在下)、又はラセミ混合物のモッシャーエステル、α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニルアセテート(Jacob III.Chem., (1982) 47:4165)等のキラルエステルを作製すること、及び2つのアトロプ異性エナンチオマー又はジアステレオマーの存在に関してH NMRスペクトルを分析することを含む。アトロプ異性化合物の安定ジアステレオマーは、アトロプ異性ナフチル−イソキノリンの分離方法に従って、順相及び逆相クロマトグラフィーにより分離し、単離することができる(国際公開第 96/15111号)。方法(3)により、2つのエナンチオマーのラセミ混合物は、キラル固定相を用いたクロマトグラフィーにより分離することができる(「Chiral Liquid Chromatography」 (1989) W. J. Lough編, Chapman and Hall, New York; Okamoto, J. Chromatogr., (1990) 513:375-378)。濃縮又は精製されたエナンチオマーは、旋光性及び円二色性のような、不斉炭素原子を有する他のキラル分子を識別するために用いられる方法により、識別することができる。
投与及び薬学的製剤
式IVの化合物は、治療される疾患に適した任意の好都合な経路で投与され得る。適切な経路としては、経口、非経口(例えば皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、皮内、髄腔内及び硬膜外)、経皮、直腸、鼻、局所(頬及び舌下を含む)、膣、腹腔内、肺内及び鼻腔内を含む。
化合物は、任意の好都合な投与形態、例えば、錠剤、粉末、カプセル、溶液、分散液、懸濁液、シロップ、スプレー、坐剤、ゲル、エマルジョン、パッチなどで投与し得る。そのような組成物は、薬学的製剤における従来の成分、例えば、希釈剤、担体、pH調整剤、甘味料、充填剤、及び更なる活性剤を含み得る。非経口投与が所望される場合、組成物は、滅菌され、注射若しくは点滴に適した溶液又は懸濁液の形態とされる。
典型的な製剤は、式IVの化合物と担体又は賦形剤を混合することによって調製される。適切な担体及び賦形剤は当業者に周知であり、例えば、Ansel, Howard C等, Ansel's Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems.Philadelphia:Lippincott, Williams & Wilkins, 2004; Gennaro, Alfonso R等.Remington:The Science and Practice of Pharmacy.Philadelphia:Lippincott, Williams & Wilkins, 2000; 及びRowe, Raymond C. Handbook of Pharmaceutical Excipients.Chicago, Pharmaceutical Press, 2005に詳細に記載されている。製剤は、一つ又は複数のバッファー、安定化剤、界面活性剤、湿潤剤、滑剤、乳化剤、懸濁剤、保存料、酸化防止剤、不透明化剤、流動促進剤、加工助剤、着色料、甘味料、香料、フレーバー、及び薬物(すなわち、式IVの化合物又はその薬学的組成物)を見栄え良く提供するため又は薬学的製品(すなわち、医薬)の製造を補助するための他の既知の添加剤を含み得る。
一実施態様は、式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を含む。更なる実施態様では、薬学的に許容される担体又は賦形剤とともに、式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を提供する。
式IVの化合物を用いた治療方法
式IVの化合物は、一つ又は複数の式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩を投与することにより、疾病又は状態を治療又は予防するために使用することができる。一実施態様において、ヒト患者は、CHK1活性を検出可能に阻害する量の式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体、アジュバント又はビヒクルを用いて治療される。
CHK1及び/又はCHK2により調節される疾病又は疾患を予防又は治療する方法は、そのような治療を必要とする哺乳動物に、有効量の式IVの化合物を投与することを含み得る。
別の実施態様において、哺乳動物における過剰増殖性疾患を治療する方法であって、治療的有効量の式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩を哺乳動物に投与することを含む、方法が提供される。
別の実施態様において、そのような治療を必要とする哺乳動物において、以下で特定される状態を含む癌の治療又は予防する方法であって、前記哺乳動物に、治療的有効量の式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法が提供される。
ある実施態様において、式IVのCHK1阻害剤(すなわち、式Iの化合物)は、DNA傷害剤と併用して投与される。一般的に、DNA傷害剤は、式IVのCHK1阻害剤より前に投与される。DNA傷害剤は、Gemzar(登録商標)(ゲムシタビン)、Camptosar(登録商標)(イリノテカン若しくはCPT−11)、Temodar(登録商標)(テモゾロミド)、Xeloda(登録商標)(カペシタビン)、Hycamtin(登録商標)(トポテカン)、シスプラチン、Eloxatin(登録商標)(オキサリプラチン)、Paraplatin(登録商標)(カルボプラチン)、カンプトテシン、アラ−C(シタラビン)、5−FU(フルオロウラシル)、Cytoxan(登録商標)(シクロホスファミド)、Etopophos(登録商標)又はVepesid(登録商標)(リン酸エトポシド)、Vumon(登録商標)(テニポシド)、Adriamycin PFS(登録商標)若しくはAdriamycin RDF(登録商標)(ドキソルビシン)、ダウノルビシン、Alimta(登録商標)(ペメトレキセド)及び放射線を含む。ある実施態様において、DNA傷害剤は、ゲムシタビン、イリノテカン、テモゾロミド、カペシタビン、カンプトテシン、シスプラチン、アラ−C、及び5−FUからなる群から選択される。ある実施態様において、DNA傷害剤は、ゲムシタビン、イリノテカン、テモゾロミド及びカペシタビンから選択される。DNA傷害剤は、ゲムシタビン、イリノテカン、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン及びシタラビンから選択される。ある実施態様において、DNA傷害剤は、ゲムシタビン及びイリノテカンから選択される。DNA傷害剤は、その承認用量又は推奨用量で投与される。
CHK1阻害剤には多数の抗癌剤の活性を強化する能力があるため、様々な種類の腫瘍が、ここに記載される組成物及び方法により治療され得ると予期される。これらの状態は、心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、及び奇形腫;肺:気管支原性癌(扁平上皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;消化管:食道(扁平上皮細胞癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(導管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫);泌尿生殖器:腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱及び尿道(扁平上皮細胞癌、移行上皮細胞癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胚性癌腫、奇形癌腫、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:肝臓癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝臓芽細胞腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫及び巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽細胞腫、神経膠腫、脳室上衣細胞腫、胚細胞腫[松果体腫]、多型性神経膠芽細胞腫、乏突起神経膠細胞腫、シュワン細胞腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頸部(子宮頸癌、前腫瘍性子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性嚢胞腺癌、ムチン性嚢胞腺癌、分類不能癌]、顆粒膜−莢膜細胞腫、セルトリ−ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮細胞癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮細胞癌、ブドウ状肉腫[胚性横紋筋肉腫]、ファロピウス管(癌腫));血液学的:血液(骨髄性白血病[急性及び慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、脊髄形成異常性症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫];皮膚:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、奇胎異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬;胸部:侵襲性乳癌(侵襲性乳管癌及び侵襲性小葉癌)等;並びに副腎:神経芽細胞腫を含むが、これらに限定されない。過剰増殖性疾患なる用語は、上記で特定された状態を含む。「癌性細胞」なる用語は、ここで提示する場合、上記で特定された状態のうちのいずれか一つに罹患した細胞を含む。
ある実施態様において、癌は、結腸直腸癌(Ras変異を含む)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、神経膠腫、卵巣癌、転移性乳癌、膵癌、肝胆道癌 (肝細胞癌、胆管癌及び胆管細胞癌を含む)、胃癌、精巣癌、頭頸部扁平上皮癌、白血病(急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病及び慢性リンパ性白血病を含む)、リンパ腫(マントル細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫を含む)、及び前立腺癌から選択される。
ある実施態様において、癌は、固形腫瘍癌である。
ある実施態様において、癌は、膵癌、卵巣癌及び結腸直腸癌から選択される。
ある実施態様において、癌は、結腸直腸癌(Ras変異を含む)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、及び神経膠腫から選択される。ある実施態様において、CHK1阻害剤は、DNA傷害剤と併用して投与される。更なる実施態様において、DNA傷害剤は、イリノテカンである。
ある実施態様において、癌は、非小細胞肺癌、卵巣癌、転移性乳癌、膵癌、肝胆道癌 (肝細胞癌、胆管癌及び胆管細胞癌を含む)、及び胃癌から選択される。ある実施態様において、CHK1阻害剤は、DNA傷害剤と併用して投与される。更なる実施態様において、DNA傷害剤は、ゲムシタビンである。
ある実施態様において、癌は、結腸直腸癌(Ras変異を含む)、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、卵巣癌、肝胆道癌 (肝細胞癌、胆管癌及び胆管細胞癌を含む)、胃癌、精巣癌、及び頭頸部扁平上皮癌から選択される。ある実施態様において、CHK1阻害剤は、DNA傷害剤と併用して投与される。更なる実施態様において、DNA傷害剤は、シスプラチン、オキサリプラチン及びカルボプラチンからなる群から選択される。
ある実施態様において、癌は、白血病(急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病及び慢性リンパ性白血病を含む)、リンパ腫(マントル細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫を含む)、及び前立腺癌から選択される。ある実施態様において、CHK1阻害剤は、DNA傷害剤と併用して投与される。更なる実施態様において、DNA傷害剤は、シタラビンである。
別の実施態様は、癌の治療のための医薬の製造における、式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩の使用を提供する。
別の実施態様において、CHK1及び/又はCHK2により調節される疾病又は疾患を治療又は予防する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、有効量の式IVの化合物、又はその立体異性体若しくはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法。
別の実施態様において、癌を予防又は治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、有効量の式IVの化合物を単独で、又は、抗癌特性を有する一つ又は複数の追加の化合物と併用して、投与することを含む、方法。
CHK1阻害剤は、様々な抗癌剤(又はDNA傷害剤)がCHK1依存性細胞周期チェックポイントを誘発する場合、そのような薬剤の活性を増強すると予期される。
式IVの化合物は、哺乳動物における過剰増殖性疾病の治療のための組成物であって、治療的有効量の式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩を、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、アンチセンスDNA若しくはRNA、インターカレーティング抗生物質、成長因子阻害剤、シグナル伝達阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素阻害剤、レチノイド受容体調節物質、プロテアソーム阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的反応調節物質、抗ホルモン剤、血管形成阻害剤、抗アンドロゲン剤、標的化抗体、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、及びプレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤から選択される抗腫瘍薬と併用して含む、組成物において使用することができる。
式IVの化合物はまた、哺乳動物における過剰増殖性疾患の治療のための組成物であって、かかる哺乳動物に、治療的有効量の式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩を、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、アンチセンスDNA若しくはRNA、インターカレーティング抗生物質、成長因子阻害剤、シグナル伝達阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素阻害剤、レチノイド受容体調節物質、プロテアソーム阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的反応調節物質、抗ホルモン剤、血管形成阻害剤、抗アンドロゲン剤、標的化抗体、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、及びプレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤から選択される抗腫瘍薬と併用して、投与することを含む、方法においても使用することができる。
別の実施態様は、治療で使用するための式IVの化合物を提供する。更なる実施態様において、その使用は、DNA傷害剤の使用も含む。
別の実施態様は、過剰増殖性疾病の治療に使用するための式IVの化合物を提供する。更なる実施態様において、過剰増殖性疾病は、上記で特定された状態を含む癌である。更なる実施態様において、その使用は、DNA傷害剤の使用も含む。
式IVの化合物は、哺乳動物の異常細胞増殖を阻害するための薬学的組成物であって、ある量の式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩の量をある量の化学療法薬と併用して含む、組成物において使用することができ、ここで、ある量の化合物、立体異性体又は塩、及びある量の化学療法薬は併用して、異常細胞増殖の阻害に有効である。多くの化学療法薬が、当技術分野で周知である。ある実施態様において、化学療法薬は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、アンチセンスDNA若しくはRNA、インターカレーティング抗生物質、成長因子阻害剤、シグナル伝達阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素阻害剤、レチノイド受容体調節物質、プロテアソーム阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的反応調節物質、抗ホルモン剤、血管形成阻害剤、抗アンドロゲン剤、標的化抗体、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤及び/又はプレニル−タンパク質トランスフェラーゼ阻害剤から選択される。
式IVの化合物は、哺乳動物における異常細胞増殖を阻害するか又は過剰増殖性疾患を治療するための方法であって、哺乳動物に、ある量の式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩を放射線療法と併用して、投与することを含む、方法において使用することができ、ここで、放射線療法と併用したある量の化合物、又は塩は、哺乳動物における異常細胞増殖の阻害又は過剰増殖性疾患の治療に有効である。放射線療法を投与するための技術は、当技術分野で周知であり、これらの技術は、ここに記載される併用療法で使用することができる。この併用療法における式IVの化合物の投与は、ここに記載されるように決定することができる。
式IVの化合物は、異常細胞の殺傷及び/又は異常細胞増殖の阻害を目的とした放射線を用いた治療に対して異常細胞をより感受性にすることができると考えられる。従って、式IVの化合物は、哺乳動物における異常細胞を放射線による治療に対して感受性化するための方法であって、哺乳動物に、放射線治療に対して異常細胞を感受性化するのに有効であるある量の式IVの化合物又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法において使用することができる。本方法で使用される化合物、立体異性体又は塩の量は、ここに記載されるような化合物の有効量を確認する手段によるか、又は当業者に周知の方法により、決定することができる。
別の実施態様は、過剰増殖性疾病を治療するための医薬の製造における、式IVの化合物、又はその立体異性体若しくは薬学的に許容される塩の使用を提供する。更なる実施態様において、過剰増殖性疾病は、上記で特定された状態を含む癌であり得る。更なる実施態様において、その使用は、DNA傷害剤の使用も含む。
別の実施形態は、上記で特定された状態を含む癌の療法を受けている患者の治療においてCHK1及び/又はCHK2阻害剤として使用するための医薬の製造における、式IVの化合物の使用を提供する。更なる実施態様において、その使用は、DNA傷害剤の使用も含む。
別の実施態様は、過剰増殖性疾病の治療における式IVの化合物の使用を提供する。更なる実施態様において、過剰増殖性疾病は、上記で特定された状態を含む癌である。更なる実施態様において、その使用は、DNA傷害剤の使用も含む。
別の実施形態は、癌の療法を受けている患者の治療においてCHK1及び/又はCHK2阻害剤として使用するための医薬の製造における、式IVの化合物の使用を提供する。更なる実施態様において、その使用は、DNA傷害剤の使用も含む。
別の実施態様は、過剰増殖性疾病の治療で使用するための式IVの化合物を含む薬学的組成物を提供する。
別の実施態様は、癌の治療で使用するための式IVの化合物を含む薬学的組成物を提供する。
併用療法
ここに記載される式IVの化合物並びにその立体異性体及び薬学的に許容される塩は、単独で、又は治療用の他の治療剤と併用して、利用し得る。式IVの化合物は、一つ又は複数の追加の薬剤、例えば異なる作用機序により働く抗炎症性化合物と併用して使用することができる。薬学的併用製剤又は用量投与レジメンの第2の化合物は、それらが互いに悪影響を及ぼさないよう、好ましくは、式IVの化合物と相補的な活性を有する。そのような分子は、意図される目的に有効な量で組み合わされて、適切に存在する。化合物は、単一の薬学的組成物として一緒に、又は別々に投与され得るが、別々に投与される場合、これは、同時に、又は任意の順序で逐次的に起こり得る。このような逐次投与は、時間間隔が短くてもよいし、又は時間間隔が隔たってもよい。
本発明を説明するために、以下の実施例を含める。しかしながら、この実施例は、本発明を限定するものではなく、本発明を実施する方法を示唆することを意味するにすぎないことを理解すべきである。当業者は、記載された化学反応が、本発明の範囲内であるとみなされる、本発明の化合物を調製する代替方法に容易に適応され得ることを認識するであろう。
以下に記載された実施例において、別記しない限り、温度は全て摂氏(℃)で記述される。試薬は、商業的供給元、例えばSigma-Aldrich Chemical Companyから購入し、別記しない限り、更に精製せずに使用した。
5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンの調製:

工程1:濃硫酸(150mL)に4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(50.0g)を分けて添加し、その間、混合物の内部温度を10℃以下に保った(注:添加時に発熱する)。濃硝酸(30.0mL)と濃硫酸(60.0mL)の混合物をゆっくりと添加し、その間、混合物の内部温度を10℃以下に保った(注:添加時に発熱する)。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。冷水(750mL)をゆっくりと添加し、その間、内部温度を20℃以下に保った(注:添加時に発熱する)。得られた固体を濾過により収集し、pH7のバッファー溶液、水、次いで、アセトニトリルで洗浄した。生成物を濾過により収集し、真空オーブン内で50℃で一晩乾燥させ、 52g(収率92%)の4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、淡黄色の固体として得た。1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ13.5 (s, 1H), 8.91 (s, 1H), 8.36 (d, J = 5.2Hz, 1H), 7.50 (d, J= 5.2Hz, 1H).13C NMR (75MHz, DMSO-d6) δ148.0, 145.7, 134.7, 132.5, 127.2, 120.9, 110.0.HRMS:C7H3ClN3O2 [M-H]-についての算出値:199.9919、実測値:199.9921。
工程2:4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(50.0g)が入った酢酸(300mL)の懸濁液に、N−ブロモスクシンイミド(NBS、70.9g、1.60等量)を、25℃で少量ずつ添加した。反応混合物を25℃で18時間撹拌した。水(3.0mL)をゆっくりと30分以上かけて添加し、淡黄色のスラリーを得た。得られた固体を濾過により収集し、亜硫酸ナトリウム飽和水溶液、水及びメタノールの混合物(2:2:1(v/v/v))、次いで水並びにメタノール及び水の混合物(1:1(v/v))で洗浄した。ケーキを真空オーブン内で50℃で一晩乾燥させ、44.9g(収率65%)の5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを、淡黄色の固体として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 13.7 (s, 1H), 8.93 (s, 1H), 8.66 (s, 1H).13C NMR (75MHz, DMSO-d6) δ 146.9, 146.4, 133.9, 133.2, 127.0, 116.7, 111.3.HRMS:C7H2BrClN3O2 [M-H]-についての算出値:273.9024、実測値:273.9031。

Claims (9)

  1. 式II
    II
    の4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを臭素化し、式I

    の5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを得る工程を含む、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを調製するための方法。
  2. 臭素化が有機酸の中から選択される溶媒を使用して実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 有機酸が酢酸である、請求項2に記載の方法。
  4. 臭素化が臭素、ピリジニウムトリブロミド、ピリジニウムジクロロブロマート、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、テトラブロモシクロヘキサジエノン又はN−ブロモスクシンイミド(NBS)から選択される臭素化剤により実施される、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
  5. 臭素化剤がN−ブロモスクシンイミド(NBS)である、請求項4に記載の方法。
  6. (a)式III
    III
    の4−クロロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンをニトロ化し、式II
    II
    の4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを得る工程と、
    (b)式IIの4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを臭素化し、式Iの5−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジンを得る工程とを含む、請求項1から5の何れか一項に記載の方法。
  7. ニトロ化が硝酸から選択されるニトロ化剤を使用して実施される、請求項6に記載の方法。
  8. ニトロ化が酸性条件下で実施される、請求項7に記載の方法。
  9. ニトロ化が硫酸の存在下で実施される、請求項8に記載の方法。
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