JP6370643B2 - アウトセット引き戸用錠前 - Google Patents

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Description

本発明は、引き戸本体が壁に開設された開口部の枠部より室外側に位置するアウトセット引き戸に用いられる錠前に関する。
この種のアウトセット引き戸のための錠前としては、特開2005−163294号公報記載のものがある。
かかる錠前は『引戸錠装置は、引戸の戸先側引手寄りに錠ケース本体を埋設して引戸錠を取り付ける一方、引戸が閉止位置にあるとき引戸錠と対向する扉開口部戸先側の開口縁に錠受入れ凹部を嵌め込んで引戸錠受けを取り付ける。そして、引戸錠のサムターンを施錠位置又は解錠位置に回動し、その回動をギヤ列を介して伝達して回転体を回転させると、その回転体のねじ穴にねじ部が螺合する一方で回転ストッパにて回転規制したロック棒を、回転体の回転力に応じて引戸開閉方向と直交する方向に出没させて、引戸錠受けの錠受入れ凹部に対し係脱させる構成』を有している。
このようなアウトセット引き戸は、バリアフリー化のためにスイング式のドアからの改造されるものが多い。
特開2005−163294号公報
しかしながら、上述した錠前はサムターンをひねって施錠、解錠するため、力が弱い高齢者や身体障害者には向いていない面がある。また、サムターン式の錠前は、サムターンを見てそれが施錠状態にあるか解錠状態にあるかを瞬時に判断するのも難しい面がある。
本発明は、上記事情に鑑みて創案されたもので、サムターンを使用することなく、弱い力でも簡単に解錠、施錠ができ、しかも一見しただけで施錠状態にあるか解錠状態にあるかを瞬時に判断することができるアウトセット引き戸用錠前を提供することを目的としている。
本発明に係るアウトセット引き戸用錠前は、引き戸本体が壁に開設された開口部の枠部より室外側に位置するアウトセット引き戸を閉止位置で施錠するアウトセット引き戸用錠前であって、枠部に取り付けられる雄側部材と引き戸本体に取り付けられる雌側部材とを備えており、前記雄側部材は、枠部に固定される雄側本体部と、この雄側本体部に抜き差し可能に取り付けられるボルト部とを有しており、前記雌側部材は、引き戸本体に貫通して取り付けられ、前記ボルト部を受けるフレームと、このフレームに内蔵され、前記ボルト部を受け入れる際にボルト部によって押し込まれる作動部材と、この作動部材をボルト部側に弾発付勢する弾性部材とを有しており、前記作動部材の先端には、アウトセット引き戸用錠前が解錠状態、施錠状態のいずれにあるかを表示する表示部材が設けられており、この表示部材はアウトセット引き戸用錠前が施錠状態にある場合、前記フレームの表示用開口に臨むように構成されている。
本発明に係るアウトセット引き戸用錠前は、雄側本体のボルト部を雌側部材に対して抜き差しするだけで、引き戸本体の解錠、施錠ができるので、従来のようなサムターンを利用したものより弱い力で解錠、施錠が可能となる。また、解錠状態、施錠上端も一見しただけでわかる。これらことから、高齢者や身体障害者にとってやさしいアウトセット引き戸用錠前となっている。
本発明に係るアウトセット引き戸用錠前の図面であって、同図(A)は施錠状態を示す概略的平面図、同図(B)は解錠状態を示す概略的平面図である。 本発明に係るアウトセット引き戸用錠前を構成する雌側部材の図面であって、作動部材が押し込まれた状態(施錠状態)を示す概略的断面斜視図である。 本発明に係るアウトセット引き戸用錠前を構成する雌側部材の図面であって、作動部材が押し込まれていない状態(解錠状態)を示す概略的断面図である。 本発明に係るアウトセット引き戸用錠前を構成する雄側部材の図面であって、同図(A)は概略的正面図、同図(B)は概略的底面図、同図(C)は概略的左側面図、同図(D)が概略的右側面図である。 本発明に係るアウトセット引き戸用錠前を構成する雄側部材の図面であって、同図(A)は施錠状態にある概略的断面図、同図(B)は解錠状態にある概略的断面図である。 本発明に係るアウトセット引き戸用錠前を構成する雄側部材の雄側本体部の図面であって、同図(A)は概略的正面図、同図(B)は概略的底面図、同図(C)は概略的左側面図、同図(D)が概略的右側面図である。 本発明に係るアウトセット引き戸用錠前を構成する雌側部材を引き戸本体の引き戸本体への取付手順を示す概略的分解斜視図である。 本発明に係るアウトセット引き戸用錠前によって施錠される引き戸本体とこの引き戸本体によって閉塞される壁の開口部とを室外側から見たの概略的斜視図である。なお、開口部は開いている。
本発明の実施の形態に係るアウトセット引き戸用錠前は、引き戸本体600が壁700に開設された開口部710の枠部720より室外側に位置するアウトセット引き戸を閉止位置で施錠するアウトセット引き戸用錠前であって、枠部720に取り付けられる雄側部材100と引き戸本体600に取り付けられる雌側部材200とを備えており、前記雄側部材100は、枠部720に固定される雄側本体部110と、この雄側本体部110に抜き差し可能に取り付けられるボルト部120とを有しており、前記雌側部材200は、引き戸本体600に貫通して取り付けられ、前記ボルト部120を受けるフレーム210と、このフレーム210に内蔵され、前記ボルト部120を受け入れる際にボルト部120によって押し込まれる作動部材220と、この作動部材220をボルト部120側に弾発付勢する弾性部材240とを有しており、前記作動部材220の先端には、アウトセット引き戸用錠前が解錠状態、施錠状態のいずれにあるかを表示する表示部材250が設けられており、この表示部材250はアウトセット引き戸用錠前が施錠状態にある場合、前記フレーム210の表示用開口212Cに臨むように構成されている。
まず、アウトセット引き戸について、図8を参照しつつ説明する。
アウトセット引き戸は、引き戸本体600が、壁700の開口部710の周囲に設けられた枠部720より室外側に位置しており、壁700に沿ってスライドすることで、壁700に開設された開口部710を開閉するものである。一般に、スイング式のドアを改造することで構成されるものが多く、引き戸本体600は吊り具750によって上吊り式になっているものが多い。なお、引き戸本体600の下端縁部には、スライド方向に沿った凹溝(図示省略)が形成されており、床面に立設されたガイド部材(図示省略)がこの凹溝に嵌まり込むことでスライドをガイドされるようになっている。
また、この引き戸本体600には、スイング式のドアをそのまま流用することが多い。スイング式のドアは、自身が嵌まっていた開口部710より若干小さめに設定されているので、引き戸本体600だけでは、開口部710を完全には閉塞することができず、枠部720との間に隙間が生じてしまう。この隙間を埋めるため、引き戸本体600の木口部分には表裏両面に渡る断面略凹字形状の木口カバー610が取り付けられる。
なお、この木口カバー610は、2つの部材を組み合わせたものであって、引き戸本体600の室内側から取り付けられる室内側カバー611と、引き戸本体600の室外側から取り付けられる室外側カバー612とを有している。室内側カバー611の内面部には脚部613が設けられており、この脚部613が引き戸本体600の木口に接触することで引き戸本体600としての幅寸法を増加させるようになっている。この幅寸法の増加は、引き戸本体600と枠部720との間の隙間を埋めるためのものである。
アウトセット引き戸用錠前を構成する雌側部材200は、上述のように構成されたアウトセット引き戸の引き戸本体600に開設された貫通孔620に貫通させて取り付けられる。
この雌側部材200は、図2、図3に示すように、貫通孔620に取り付けられるフレーム210と、このフレーム210に内蔵される作動部材220と、この作動部材220を弾発付勢する弾性部材240とを有している。なお、図2においては、作図の都合上、弾性部材240の描画は省略している。
前記フレーム210は、引き戸本体600の室内側から埋め込まれるダイキャスト製の室内側フレーム211と、室外側から埋め込まれるダイキャスト製の室外側フレーム212とを組合せたものである。
前記室内側フレーム211は、引き戸本体600の室内面640に密着する略長方形状の室内側台座部211Aと、この室内側台座部211Aの裏面側から突出される室内側円筒部211Bとが一体に形成されたものである。
なお、室内側フレーム211と室外側フレーム212とは、ダイキャスト製に限らず、合成樹脂等の他の素材から構成されるものであってもよいことはいうまでもない。
前記室内側台座部211Aの略中心には、後述する作動部材220の受け座221が臨む長孔状の開口211Cが開設されている。この開口211Cは前記室内側円筒部211Bに臨んでいる。また、室内側台座部211Aの上下両端部には、それぞれ取り付け用のねじ用開口211Dが開設されている。
なお、前記室内側台座部211Aの引き戸本体600への取り付けは、ねじに限定されることなく、後述する室内側フレーム211の室内側円筒部211Bと、後述する室外側フレーム212の室外側円筒部212Bとに対応する凹凸を設けておき、フレーム210を構成する樹脂のしなりを利用して前記凹凸を嵌合させるようにしたものであってもよい。
前記室内側円筒部211Bには、室外側縁部から2本の向かい合わせになった真っ直ぐなスリット211Eが室内側に向かって形成されている。このスリット211Eは、中間壁部230を取り付けるためのものである。この中間壁部230は、作動部材220を室内側円筒部211Bに内蔵させるためのものである。
前記中間壁部230は、中心に貫通孔231Aが開設された円盤状部231と、この円盤状部231の縁部から突出された2つのガイド用突起部232とが一体に形成されている。前記円盤状部231は、貫通孔231Aを含んだ中心部分が室外側に向かって凸となっている。この凸となった部分の室内側は凹部233となっている。この凹部233は、中間壁部230と、後述する作動部材220との間に介在される弾性部材240を受ける部分である。また、前記2つのガイド用突起部232は、前記スリット211Eに対応するものであり、ガイド用突起部232がスリット211Eに嵌まり込んで、中間壁部230の室内側円筒部211B内でのガイドと位置決めとを行う。
前記室外側フレーム212は、引き戸本体600の室外面650に密着する略長方形状の室外側台座部212Aと、この室外側台座部212Aの裏面側から突出される室外側円筒部212Bとが一体に形成されたものである。
前記室外側台座部212Aの略中心には、後述する表示部材250に対応した2つの向かいあった扇状の表示用開口212Cが開設されている。この表示用開口212Cの中間位置には、非常用解錠孔212Gとを有している。この表示用開口212C及び非常用解錠孔212Gは,前記室外側円筒部212Bに臨んでいる。また、室内外台座部212Aの上下両端部には、それぞれ取り付け用のねじ用開口212Dが開設されている。
前記室外側円筒部212Bの外側周面には、前記スリット211Eに対応した一条の外側凸脈212Eが形成されている。
一方、前記作動部材220は、前記室内側フレーム211の開口211Cに対応した受け座221と、この受け座221の室外側略中央部から突出した軸部222とが一体に形成されたものである。受け座221は開口211Cに臨んだ状態で開口211Cから抜け落ちないようにするため、開口211Cの側方のストッパ211Fで受けられるようになっている。
また、前記軸部222は、前記中間壁部230の貫通孔231Aを貫通するようになっている。かかる軸部222には、室外側に向かって開口する雌ねじ部223が形成されている。
このように構成された作動部材220の先端、すなわち前記軸部222の雌ねじ部223には表示部材250が取り付けられる。この表示部材250は、略ボルト状に形成されており、前記軸部222の雌ねじ部223に対応した雄ねじ部251と、この雄ねじ部251に連接された頭部252とが一体に形成されたものである。
前記表示部材250の頭部252には、前記室外側フレーム212の表示用開口212Cに臨む表示部253と、この表示部253の内側に設けられ、前記室外側フレーム212の非常用解錠孔212Gに臨む非常用押圧部254とがある。
前記表示部253にはアウトセット引き戸用錠前が施錠状態にあることを視覚的に示すために他の部材とは異なる色彩(例えば、赤色)に塗装されている。なお、前記表示部253は、他の箇所と色彩を異ならせる手段は塗装に限られることはなく、シール等を添付することで他の箇所とは色彩を異なるものとすることも可能である。
また、前記非常用押圧部254には、表示部材250の作動部材220への取り付けと位置調整とに利用される十字溝255が形成されている。なお、この十字溝255は、一般的なプラスドライバーやマイナスドライバーの刃先や硬貨(特に、10円硬貨、5円硬貨、1円硬貨)に対応した形状になっている。
前記弾性部材240は、弦巻バネであって、作動部材220の受け座221と中間壁部230との間に介在されて、作動部材220を室内側、すなわち後述するボルト部120側に弾発付勢するものである。かかる弾性部材240があるために、ボルト部120に押されていない場合、すなわち解錠状態にあれば、作動部材220の受け座221が必ず室内側フレーム211の開口211Cを閉塞するようになっている。
このような部品から構成された雌側部材200の引き戸本体600への取付手順について説明する。
まず、室内側フレーム211の室内側円筒部211Bに受け座221を開口211Cに臨ませるようにして作動部材220を入れ込む。この作動部材220の軸部222に弾性部材240を外嵌させる。その後、中間壁部230を室内側円筒部211Bに嵌め込む。もちろん、作動部材220の軸部222は中間壁部230の貫通孔231Aを貫通させておく。
これで、弾性部材240が作動部材220と中間壁部230との間に介在されるので、解錠状態にあれば、作動部材220の受け座221が必ず室内側フレーム211の開口211Cを閉塞する。
また、作動部材220の軸部222の先端に表示部材250を取り付ける。この表示部材250は、作動部材220がボルト部120を受けて施錠状態にある場合には、頭部252が室外側台座部212Aの表示用開口212Cに臨まれければならないので、引き戸本体600の厚さ寸法に応じて、軸部222の雌ねじ部223への螺合程度が調整される。すなわち、この表示部材250は、ボルト部120の抜き差し方向に移動可能となっているのである。
このようにして組み上げられた室内側フレーム211を引き戸本体600に開設された貫通孔620に室内側から嵌め込む。なお、引き戸本体600には、上述したように木口カバー610が取り付けられており、前記貫通孔620はこの木口カバー610にも被さっているため、木口カバー610と引き戸本本体600の室内側面との間には段差がある。この段差を埋めるため、段差カバー630が引き戸本体600の室内側面に木口カバー610と接した状態で取り付けられる。かかる室内側フレーム211は、ねじ用開口211Dとねじ211Nとによって引き戸本体600に室内側から取り付けられる。
次に、室外側フレーム212を引き戸本体600に開設された貫通孔620に室外側から嵌め込む。なお、引き戸本体600の室外側面には、室内側面と同様に木口カバー610が取り付けられており、前記貫通孔620はこの木口カバー610にも被さっているため、木口カバー610と引き戸本本体600の室外側面との間には段差がある。この段差を埋めるため、前記段差カバー630と同様の段差カバー630が引き戸本体600の室外側面に木口カバー610と接した状態で取り付けられる。
なお、木口カバー610を使用せず、しかもこのアウトセット引き戸用錠前が取り付けられないほど引き戸本体600が薄い場合には、段差カバー630を室内側フレーム211と引き戸本体600との間、室外側フレーム212と引き戸本体600との間にそれぞれ介在させることで、アウトセット引き戸用錠前を引き戸本体600に取り付けることができるようになる。
室外側フレーム212の室外側円筒部212Bを室内側フレーム211の室内側円筒部211Bに内嵌させる。なお、この際、室外側円筒部212Bの外側凸脈212Eが、室内側円筒部211Bのスリット211Eに嵌まり込むことで、両フレーム211、212の位置決めが行われる。
ここで、引き戸本体600の厚さ寸法に対する前記表示部材250の位置決めが正確であれば、作動部材220が最も室外側へと押し込まれた状態(施錠状態と同等の状態)になると、表示部材250の頭部252が室外側フレーム212の表示用開口212Cに臨む。しかし、表示部材250の位置決めが不正確であった場合、例えば表示部材250がより室内側に位置していた場合には、表示部材250の頭部252と表示用開口212Cとの間に隙間が形成される。また、逆に表示部材250がより室外側に位置していた場合には、表示部材250の頭部252が表示用開口212Cに臨んでも、作動部材220と中間壁部230との間に隙間が形成される。
このように表示部材250の位置決めが不正確な場合には、室外側フレーム212を取り外して、再度、表示部材250の位置調整を行う。
上述したように、雌側部材200のフレーム210は、室内側フレーム211と室外側フレーム212からなり、しかも表示部材250の位置調整が可能なように構成されているので、1つの雌側部材200で厚さが異なる複数種類の引き戸本体600に対応することができる。
そして、表示部材250の位置が正確に決まったならば、その状態で室外側フレーム212をねじ用開口212Dとねじ212Nとによって引き戸本体600に室外側から取り付ける。
これにより、雌側部材200が引き戸本体600に取り付けられる。
次に、上述した雌側部材200に対応した雄側部材100について、図4、図5及び図6を参照しつつ説明する。
かかる雄側部材100は、枠部720に固定される雄側本体部110と、この雄側本体部110に抜き差し可能に取り付けられるボルト部120と、このボルト部120の後端に取り付けられる把持部130とを有している。
前記雄側本体部110は、ねじ(図示省略)によって枠部720に固定される部分であって、枠部720に接する面115が開放された略箱型の略直方体状に形成されている。しかも、室内側に向いた室内側側面116と、この室内側側面116に対向する室外側に向いた室外側側面114とには、ボルト部120が通過する室内側ボルト用開口116A、室外側ボルト用開口114Aがそれぞれ開設されている。なお、前記枠部720に接する開放された面115は、蓋117によって閉塞される。
前記室内側ボルト用開口116Aと室外側ボルト用開口114Aとでは、室外側ボルト用開口114Aの方が大きく設定されている。これは、両ボルト用開口114A、116A間に挿通されるボルト部120を室内側に引ききった場合、すなわちアウトセット引き戸用錠前を解錠状態とした場合でも、ボルト部120が雄側本体部110から抜け落ちないようにするためである。
また、前記室内側ボルト用開口116Aと室外側ボルト用開口114Aとの間には、挿通されたボルト部120が接し、ボルト部120のガイドを行うためのガイド部118が設けられている。
このガイド部118は、雄側本体部110の開放された面115に対向する面である表面112の裏面側に形成された凸脈である。かかるガイド部118には、室内側ボルト用開口114A側と室外側ボルト用開口114A側とにそれぞれ1つずつ小凹部118A、118Bが形成されている。この小凹部118A、118Bは、後述する小玉123と対応しており、ボルト部120の位置決めを行うものである。
この雄側本体部110の室内側の表面縁部には、室内側に向かって抉られた本体部側半溝部111が形成されている。
また、この雄側本体部110の表面112には4つのねじ孔113が開設されている。このねじ孔113は、雄側本体部110を枠部720に取り付けるためのものである。
一方、前記ボルト部120は、先端が前記雌側部材200の作動部材220を押し込んで雌側部材200に挿入される楔状部121となった棒体である。
また、このボルト部120は、雄側本体部110より長く設定されている。また、先端の楔状部121は、室外側ボルト用開口114Aにぴったりと嵌まり込む形状、サイズに設定され、それ以外の部分は室内側ボルト用開口116Aにぴったりと嵌まり込む形状、サイズに設定されている。従って、ボルト部120の先端の楔状部121は、それ以外の部分より大きく設定されている。
また、このボルト部120の上面側、すなわち前記ガイド部118と接触する部分には、小玉123とこれを弾発付勢するスプリング125とを格納する縦穴124が開設されている。ボルト部120の小玉123は、前記小凹部118A、118Bと対応する部分あって、施錠状態になる場合には小玉123が小凹部118Aに嵌まり込むようになり(図5(A)参照)、解錠状態になる場合には小玉123が小凹部118Bに嵌まり込むようになっている(図5(B)参照)。
なお、かかるボルト部120の後端には、ボルト部120の後端を把持部130に取り付けるための雌ねじ部126が開設されている。
一方、ボルト部120の後端が取り付けられる把持部130は、前記雄側本体部110の約1/2の大きさに設定されており、アウトセット引き戸用錠前が施錠状態にある際、雄側本体部110にぴったりと接するようになっている。しかも、接した状態で雄側本体部110と違和感がないようなデザインに設定されている。すなわち、この把持部130の室内側の表面縁部には、室外側に向かって抉られた把持部側半溝部131が形成されている。把持部130が雄側本体部110にぴったりと接した場合、把持部側半溝部131と本体部側半溝部111とが対応して凹状になった半溝部140が形成される。この半溝部140は、施錠状態から解錠状態へと把持部313を移動させる場合に指の掛かりを容易にするための部分である。
かかる把持部130の室外側の面132にはボルト部120の後端が挿入されるボルト部挿入孔132Aが開設されている。この把持部130には、前記ボルト部挿入孔132Aにボルト部120が挿入された状態で、ボルト部120の雌ねじ部126に対応した貫通孔133が形成されている。この貫通孔133は、ボルト部挿入孔132Aに挿入されたボルト部120の雌ねじ部126と対応し、ねじ134でボルト部120を把持部130に固定するためのものである。
このように構成された雄側部材100は引き戸本体600に取り付けられた雌側部材200と向かい合って、詳しくは、雌側部材200の開口211Cに臨んだ作動部材220に雄側部材100のボルト部120が臨むような位置において枠部720に取り付けられる。
また、このような雄側部材100及び雌側部材200から構成されたアウトセット引き戸用錠前の作動について、図1、図2、図3及び図5を参照しつつ説明する。
『解錠状態』
解錠状態では、雄側部材100の把持部130が図1(B)のように室内側に位置している。この状態では、ボルト部120の先端の楔状部121が完全に雄側部材100の雄側本体部110内に引っ込んでいるので、引き戸本体600は自由に開閉することができる。なお、この状態では、ボルト部120の小玉123は室内側に位置する小凹部118Bに嵌まり込んでいる。
また、この解錠状態では、図1(B)に示すように、把持部130は枠部720内におさまっているので、室内にいる人が身体や被服を引っかけるおそれが少ない。
『施錠状態』
図1(B)に示すように、雄側部材100のボルト部120を室内側に位置させ、さらに引き戸本体600を閉止位置に位置させ開口部710閉じた状態にする。この状態では、雄側部材100のボルト部120は、雌側部材200の開口211Cに臨んだ作動部材220に向かい合っている。
この状態から、把持部130を室外側に向かって押し込む(図1(A)参照)。すると、ボルト部120の楔状部121は、雌側部材200の作動部材220を雌側部材200の内部側に向かって押し込み、雌側部材200の室内側円筒部211B内へと進入する。
この状態で引き戸本体600は施錠状態となる。施錠状態にある雌側部材200では、表示部材250の表示部253が表示用開口212Cに臨むので、施錠状態にあることが一目瞭然となる。
なお、この状態から把持部130を室内側へと引っ張って解錠状態とすると、雄側部材100のボルト部120が室内側円筒部211Bから抜き取られる。これで解錠状態となる。なお、ボルト部120を室内側円筒部211Bから抜き取ると同時に、弾性部材240の作用によって、作動部材220の受け座221が室内側フレーム211の開口211Cを閉塞する。
施錠状態から解錠状態へと移行すると、作動部材220の先端に取り付けられた表示部材250も室内側へと移動するので、表示部材250の表示部253は室内側へと移動するので、表示用開口212Cに臨まず、室内側に引っ込んだ状態(図3参照)になるので、解錠状態であることも一目瞭然となる。
緊急時に施錠状態にあるアウトセット引き戸用錠前を室外から解錠するには、非常用解錠孔212Gを介して爪楊枝やクリップ等の先端が細い工具を挿入し、表示部材250を室内側に押し込む。すると、表示部材250が取り付けられた作動部材220が室内側に押し込まれ、その結果、ボルト部120を室内側に押し込まれる。
施錠状態にあるボルト部120は、小玉123が室外側ボルト用開口部114A側にある小凹部118Aに嵌まり込んでいるが、室内側への力が加えられることによって、小玉123が小凹部118Aから外れ、ボルト部120は室内側へと押し込まれる。
ボルト部120が雄側本体部110の内部まで十分に押し込まれると、解錠状態となる。
なお、前記非常用解錠孔212Gに挿入されるのは、爪楊枝やクリップ等に限定されるものではなく、非常用解錠孔212Gに挿入でき、表示部材250を室内側に押し込むことができるものであればどのようなものでもよいことはいうまでもない。
なお、非常用解錠孔212Gは、表示部材250の中心に位置するため室内側に押し込んでも破損されるおそれが低い。これに対して、表示用開口212Cを介して表示部材250の頭部252の表示部253を押し込むと、表示部253は表示部材250の中心から変位した位置にあるので、破損されるおそれが高い。このように、非常用解錠孔212Gを設けておくと、緊急時にも容易に解錠することができるアウトセット引き戸用錠前とすることができる。
なお、図1中の740は、引き戸本体600が室外側から押された場合に撓むのを防止するための突起部材である。この突起部材740は、引き戸本体600の木口カバー610の近傍に取り付けられる。引き戸本体600は、上方は吊り具750によって、下方はガイド部材によって支持されているが、中間部はなにものにも支持されていないので、室外側から押されると撓んでしまい、その結果、アウトセット引き戸用錠前が損傷するおそれがある。特に内部に構造体がなく剛性が低いフラッシュ扉等の場合にはこの突起部材740があるとよい。
なお、上述した説明では、引き戸本体600はスイング式のドアを改造したものが多いとしたが、本発明に係るアウトセット引き戸用錠前は、リフォームで改造される引き戸本体600にのみ適用されるものでなく、最初からアウトセット引き戸として設計されるものを含むのはいうまでもない。
また、上述した説明では、引き戸本体600は吊り具750によって上吊り式になっているものが多いとしたが、本発明に係るアウトセット引き戸用錠前がこのような上吊り式のものにのみ適用されるものでないこともいうまでもない。
また、上述した説明では、ボルト部120の後端には、アウトセット引き戸用錠前が施錠状態にある際、雄側本体部110にぴったりと接し、しかも接した状態で雄側本体部110と違和感がないようなデザインである把持部130が取り付けられていると説明したが、この把持部130は必須ではない。
雄側本体部110にぴったりと接する必要はないし、雄側本体部と違和感がないようなデザインである必要はない。
100 雄側部材
110 雄側本体部
120 ボルト部
200 雌側部材
210 フレーム
220 作動部材
240 弾性部材
600 引き戸本体
700 壁
710 開口部
720 枠部

Claims (4)

  1. 引き戸本体が壁に開設された開口部の枠部より室外側に位置するアウトセット引き戸を閉止位置で施錠するアウトセット引き戸用錠前において、枠部に取り付けられる雄側部材と引き戸本体に取り付けられる雌側部材とを具備しており、前記雄側部材は、枠部に固定される雄側本体部と、この雄側本体部に抜き差し可能に取り付けられるボルト部とを有しており、前記雌側部材は、引き戸本体に貫通して取り付けられ、前記ボルト部を受けるフレームと、このフレームに内蔵され、前記ボルト部を受け入れる際にボルト部によって押し込まれる作動部材と、この作動部材をボルト部側に弾発付勢する弾性部材とを有しており、前記作動部材の先端には、アウトセット引き戸用錠前が解錠状態、施錠状態のいずれにあるかを表示する表示部材が設けられており、この表示部材はアウトセット引き戸用錠前が施錠状態にある場合、前記フレームの表示用開口に臨むことを特徴とするアウトセット引き戸用錠前。
  2. 前記フレームは、引き戸本体の室内側から埋め込まれる室内側フレームと、室外側から埋め込まれる室外側フレームとを組み合わせたものであることを特徴とする請求項1記載のアウトセット引き戸用錠前。
  3. 前記作動部材の先端に設けられた表示部材は、ボルト部の抜き差し方向に移動可能となっていることを特徴とする請求項1又は2記載のアウトセット引き戸用錠前。
  4. 前記ボルト部の後端には、施錠状態で雄側本体部と接する把持部が取り付けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のアウトセット引き戸用錠前。
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