JP6370613B2 - 表面処理金属板の製造方法 - Google Patents

表面処理金属板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6370613B2
JP6370613B2 JP2014118530A JP2014118530A JP6370613B2 JP 6370613 B2 JP6370613 B2 JP 6370613B2 JP 2014118530 A JP2014118530 A JP 2014118530A JP 2014118530 A JP2014118530 A JP 2014118530A JP 6370613 B2 JP6370613 B2 JP 6370613B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating layer
metal layer
surface roughness
sio
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014118530A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015232152A (ja
Inventor
小幡 一敏
一敏 小幡
高橋 正明
正明 高橋
深津 昌宏
昌宏 深津
あずさ 高木
あずさ 高木
風希 中野
風希 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cleanup Corp
Original Assignee
Cleanup Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cleanup Corp filed Critical Cleanup Corp
Priority to JP2014118530A priority Critical patent/JP6370613B2/ja
Publication of JP2015232152A publication Critical patent/JP2015232152A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6370613B2 publication Critical patent/JP6370613B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Combinations Of Kitchen Furniture (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Description

本発明は、高い透明度と優れた親水性を有しながら細かい擦り傷の発生を防止することのできる表面処理金属板及びこれを用いたキッチン天板及びシンクに関するものである。
扉や窓枠等の家庭用金属製品に加えて、厨房用キャビネットやキッチンの天板、シンク等を始めとした水回り製品に金属板が用いられている。この金属板は、例えばステンレス鋼からなるが、汚れが付着しやすい。このため従来より、金属板に対して汚れを付着しにくくし、又は金属板に付着した汚れを容易に除去可能な技術が各種研究されてきた。
例えば、特許文献1には、ステンレス鋼材表面に対してケイ酸を含むコーティング剤を用いて表面処理を行い、Siを含む溶液を塗布した後、これを焼成する技術が開示されている。この特許文献1の開示技術によれば、ステンレス鋼材の表面に塗布する溶液のSiの各含有率を最適な範囲に限定することにより、良好な親水性、表面硬度、外観を得ることが可能となる。
国際公開第2006/092941号
ところで、上述の如き表面処理がなされたステンレス鋼材をキッチン天板として使用する場合、調理作業の直後であれば、その作業の過程で水や調味料が付着し、それをふきん等で拭き取る作業が頻繁に発生する。また、作業後にある程度の時間が経過した場合、これら水や調味料が付着した箇所が汚れや水垢として固着するため、ふきんや金属製のたわし等を用いて擦って除去する作業も発生し得る。このような作業の繰り返しにより、キッチン天板の表面に多くの細かな擦り傷が発生してしまう。特にキッチン天板は、キッチンの使用者の目にとまりやすい場所にあるため、上述の如き擦り傷が目立ってしまう関係上、キッチン天板の外観を損なう原因にもなっていた。
また、キッチン天板上に擦り傷が発生するのを防止するため各種コーティングを施す場合もある。しかしながら、コーティングに透明感が無い場合には、ステンレス鋼材の意匠性が損なわれることにため、ステンレス鋼材の表面に施すコーティングには、高い透明度が要求される。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、高い硬度と透明度とを有するコーティング層を備えることで、キッチン天板やシンクにこれを用いた場合においても良好な外観を維持しつつ擦り傷の発生を効果的に防止することが可能な表面処理金属板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した課題を解決するために、高い硬度と透明度とを有するコーティング層を備えることで、キッチン天板等に用いた場合でも良好な外観を維持しつつ擦り傷の発生を効果的に防止することのできる表面処理金属板の製造方法を発明した。
請求項1記載の表面処理金属板の製造方法は、金属層の表面にコーティング層が形成された表面処理金属板の製造方法において、 ステンレス鋼からなる前記金属層の表面粗さRaが0.18〜0.76μmとなるように目付けする目付けステップと、前記金属層の表面上にSiO2及びNa2Oを含み、オルトケイ酸及びその縮合酸並びに二酸化ケイ素(SiO2)及びその水和物のいずれかを含むアルカリ溶液を上記金属層の表面に塗布することにより、SiをSiO2換算で3300mg/m2以下含有した前記コーティング層を積層させる積層ステップとを有し、前記積層ステップでは、前記金属層の表面粗さRaをX(μm)とし、前記コーティング層中のSiの含有量をSiO2換算でY(mg/m2)としたとき、前記X及びYは、下式で示される範囲にあるように調整すること Y≧2175.9X−28.9 を特徴とする。
上述した構成からなる本発明によれば、高い硬度と透明度とを両立させることが可能なコーティング層の条件を、当該コーティング層が積層される金属層の表面粗さとの関係において発見されている。このため、鉛筆硬度試験において、一般のステンレスがHB程度であるのに対して、本発明は9H以上となり、大幅に硬度を向上させることができる。更に本発明に関して正確な硬度を認知する為、通常ステンレスに用いることのない、鉱物等に用いられるモース硬度試験を実施すると、3.5という結果を得ることができ、 硬度の向上を確認できる。このため、これをキッチンの天板に使用した場合に、良好な外観を維持しつつ擦り傷の発生を効果的に防止することが可能となる。
本発明を適用した表面処理金属板を示す断面図である。 本発明を適用した表面処理金属板の製造方法を示すフローチャートである。 本発明を適用した表面処理金属板の傷付き性の評価結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態としての表面処理金属板の製造方法について詳細に説明する。図1は、本発明を適用した表面処理金属板1を示す断面図である。
本実施形態に係る表面処理金属板1は、金属層2と、金属層2の表面に形成されたコーティング層3とを有している。 金属層2は、SUS304等のステンレス鋼等からなる板状の部材で構成されている。但し、この金属層2は、ステンレス鋼に限定されるものではなく、他のいかなる金属材料で構成されていてもよい。金属層2は、その表面2aにおいて微小な凹凸が形成されていてもよく、換言すればその表面2aの表面粗さRaが微細にコントロールされているものであってもよい。このとき表面粗さRaは、0.1〜0.001μmもの微細なオーダーまで制御されていてもよい。また金属層2の表面2aには、エンボス加工を施すようにしてもよいし、冷間圧延後に砥粒の研磨ベルトによる研磨等を行って仕上げるようにしてもよい。
このような金属層2の表面2aについて、微細な凹凸やエンボス等を形成させることにより、虹色の光沢を目立たなくし、ステンレス素材の質感を強調することが可能となる。
コーティング層3は、Siが混合された溶液を塗布することで形成されている。また、このコーティング層3を構成する溶液として、オルトケイ酸及びその縮合酸並びに二酸化ケイ素(SiO2)及びその水和物のいずれかを含むアルカリ溶液として構成されるものであってもよい。また、副成分としてZrO2、TiO2、Al23、B23、CaO、ZnO、MgO、Na2O、K2O等の何れか1以上の無機成分が含有している場合がある。また無機バインダーとして公知であるコロイダルシリカやケイ酸エチルが含有している場合がある。
このコーティング層3は、金属層2と結びつける作用を奏しなお、コーティング層は、図1に示すように単層で構成される場合に限定されるものではなく、複数の層を積層させた多層構造として構成されていてもよい。 また上述した溶液は、Siを含んでいる。これにより、コーティング層3の表面にOH基が生成されることになり、親水性を呈するようになる。この親水性は、接触角が20°以下となる程度の親水性であることが望ましい。
次に、上述した構成を有する表面処理金属板1の製造方法について、図2のフローチャートを利用して説明する。ステップS11において先ず金属層2の表面2aについて目付け研磨を施す。この目付け研磨では、必要に応じて複数種の研磨紙又は研磨布により表面2aを擦ることにより行うようにしてもよい。このとき、表面2a上の表面粗さRaは、微細にコントロールされる。この研磨は手動によるものあってもよいし、研磨機を用いた機械的な研磨であってもよい。なお、特に表面2a上にて目付けを行わない場合には、このステップS11を省略するようにしてもよい。
次に、このように表面粗さRaがコントロールされた金属層2の表面について洗浄を行う。(ステップS12)。この洗浄工程では、脱脂を行い、薬品等を接触させ、最後に水洗いを行う。
次にステップS13へ移行し金属層2の表面2aに対して、コーティング層3を積層させる。このステップS13では、金属層2の表面2a上に、上述したSiを含む溶液を塗布する。この溶液の塗布は、ロールコーター、ディッピング、フローコーター、スプレー、刷毛塗り等のいかなる手段により行われるものであってもよい。なお溶液中に含まれるSiは、SiO2換算で最適な範囲となるように予め調整されている。 次にステップS14へ移行し、表面処理金属板1をオーブン又は恒温槽内に載置し、200℃以上で焼成を行う。これにより、コーティング層3を金属層2の表面2a上に完全に硬化させる。
次にステップS15へ移行し、表面処理金属板1の冷却を行う。この冷却では、例えば自然冷却、空冷、水冷等を行うようにしてもよい。
以上の工程を経ることで図1に示すような構造からなる表面処理金属板1を製造することが可能となる。なお、ステップS11における研磨により、金属層2における表面2aの表面粗さRaは、所望の範囲にコントロールされている。また、ステップS13において、塗布すべき溶液に含まれるSiの含有量は、SiO2換算で最適な範囲となるように予め調整されているため、得られるコーティング層3に含まれるSiの含有量も最適な範囲になるように調整されている。このコーティング層3に含まれるSiは、当該コーティング層の硬度向上に寄与するものであり、傷付き性の防止性能を決定付けるものである。
この金属層2の表面粗さRaと、コーティング層3中のSiの含有量とからなる2軸の評価軸で考えるとき、表面粗さRaと、Siの含有量とが互いに所望の範囲に入っている場合において、高い硬度と透明度とを両立させることが可能となる。
以下、実施例において、上述した所望の効果を発現させる上で必要となる金属層2の表面粗さRaと、コーティング層3中のSiの含有量の範囲の実験的検討について説明をする。
先ず供試材として、ステンレス鋼材からなる金属層2を準備する。この供試材としての金属層2に対して先ずステップS11に対応する目付け研磨を行う。この研磨は、手動による研磨、又は機械研磨で行うこととし、複数種からなる研磨紙又は研磨布により研磨を行う。研磨紙又は研磨布は、♯40〜♯2000の番手を単独又は組み合わせて使用する。
実際にこの供試材は、金属層2における表面2aの表面粗さRaを互いに異ならせた多種に亘るものを準備する。この様々な表面粗さRaは、使用する。研磨紙又は研磨布の番手、並びにその組み合わせを通じて所望の値となるようにコントロールする。ちなみに、あえて目付け研磨を行わない供試材も準備するが、かかる場合には、ステンレス鋼材からなる金属層2をそのまま使用することとなる。
次にステップS12以降に移行する前に、金属層2における表面2aの表面粗さRaを測定する。表面粗さRaの測定は、JIS1994に準拠した方法に基づいて行った。実際に目付け研磨を行った供試材については、目方向と垂直方向に表面粗さRaの測定を行う。次に表面粗さRaを測定した後の各供試材について、ステップS12に規定される洗浄を施す。
次にステップS13に示す塗工工程、ステップS14に示す焼成工程、ステップS15に示す冷却工程をそれぞれ実行する。このとき、コーティング層3中のSiの含有量を互いに異ならせた多種に亘るサンプルを作製するため、塗布する溶液に含まれるSiの濃度をそれぞれコントロールすることになる。
このようにして実験用のサンプルを完成させた後、以下に説明する効果確認のための試験を行う。
先ず各サンプルについてコーティング層3中のSiの含有量を測定する。このSiの含有量の測定は、得られたサンプルの一部を切り取り、SiO2の含有量を測定することで行う。即ち、SiO2の含有量を介してSiの含有量を判別する。
次に各サンプルにおけるコーティング層3の表面に水を滴下し、ステンレスたわしにより約3kgの荷重をかけた状態で当該表面に押圧させ、予め規定した距離を10往復させる。ちなみに、目付けを行った供試材については、このステンレスたわしの往復方向を目方向と垂直方向とする。
ステンレスたわしの往復を終了させた後、表面の傷付き性の評価を行う。この傷付き性については、表面に傷が付かなかったものについては◎、凝視すれば傷の存在を発見できるものは○、一見して傷が確認できるのについては×、一見して傷が確認できるサンプルの中で顕著に傷が確認できるものについては、××と評価する。
図3は、各サンプルにおける傷の評価結果を示している。縦軸は、SiO2の含有量(mg/m2)であり、横軸は、金属層2における表面2aの表面粗さRaである。図中の“◆”が縦軸、横軸との関係における実際の各プロットの位置であり、そのプロットの横には、上述した評価(◎、○、×、××)をそれぞれ併記している。なお、表面粗さRa0.18未満のプロットについては、上述した傷付き性の評価とは関係の無い表示(※)としている。後述するように、硬度とは関係の無い理由で表面粗さRaの下限(0.18)を設けているため、これら傷付き性の評価を特段記載しないものとしている。
図3中の実線で囲まれる領域は、評価が◎のプロット、及び評価が○のプロットのみ含まれる領域である。このため、SiO2含有量、及び表面2aの表面粗さRaが、この実線で囲まれる領域になるように製造した表面処理金属板1については、汚れを除去するために、ふきんや金属製のたわし等を用いて擦った場合においても、その擦り傷の発生を強固に防止することが可能となる。特に本発明を適用した表面処理金属板1をキッチン天板として使用する場合に擦り傷が目立つことも無くなり、その結果、視覚的な外観が損なわれることを防止することが可能となる。
この実線で囲まれる領域は、横軸の表面粗さRaについて、0.18〜0.76(μm)の範囲内としている。この表面粗さRaが0.18未満であると干渉色が発生してしまう点で好ましくない。また、表面粗さRaが0.76を超えても特段問題は生じないが、データを通じて検証されている範囲が、表面粗さRa0.76以下であることから、表面粗さRaの最大値を0.76としている。
また、コーティング層3におけるSiO2の含有量の上限は、3300mg/m2としている。コーティング層3におけるSiO2の含有量が3300mg/m2を超える場合には、コーティング層3中のSiの含有量が過多になることによる白濁が生じてしまい、大きな白化したスポットが表面に形成されて目立ってしまう。また表面荒れが発生してしまい、却って意匠性を悪化させてしまうこととなる。このため、コーティング層3におけるSiO2の含有量は、3300mg/m2以下としている。
また、 コーティング層3におけるSiO2の含有量の上限は、図中における評価が○のプロットと、評価が×のプロットとの境界を通る境界線に基づいて決定される。この境界線(実線で囲まれる範囲の下限)は、金属層2の表面粗さRaをX(μm)とし、コーティング層3中のSiの含有量をSiO2換算でY(mg/m2)としたとき、X及びYは、以下の式(1)で表される。
Y=2175.9X−28.9・・・・・・・・・・・(1)
仮に、Y<2175.9X−28.9では、汚れを除去するためにふきんや金属製のたわし等を用いて擦った場合に、擦り傷が発生してしまい、それが大きく目立つことになり、視覚的な外観が損なわれてしまう。
このため、図3中の実線で囲まれる領域は、金属層2の表面粗さRaが0.18〜0.76μmであり、コーティング層3は、SiをSiO2換算で3300mg/m2以下含有し、更にY≧2175.9X−28.9の範囲となる。
なお本発明によれば、コーティング層3におけるSiO2の含有量の上限を2900mg/m2としてもよい。これにより、コーティング層3中のSiの含有量がより最適化され、コーティング層3の白濁化が抑えられてより透明性が確保され、小さな白化したスポットも殆ど表面上に形成されることが無くなり、表面荒れも強固に防止することが可能となる。
また、本発明によれば、X、Yの関係について、以下の(2)式の範囲とされていてもよい。
Y≧2133.7X+347.0・・・・・・・・(2)
この(2)式は、図中における評価が◎のプロットと、評価が○のプロットとの境界を通るものである。XとYとを係る範囲内に限定することにより、表面への傷の発生をより強固に抑えることができ、表面を凝視しても発見することができないレベルまでそれを抑えることが可能となる。
ちなみに、(1)、(2)式ともに、右上がりの直線になっている。その理由としては、金属層2の表面2aの表面粗さRaが小さい場合には、表面粗さRaを構成する微細な凹凸がより滑らかであるため、塗工時において溶液が凸部から凹部に極度に流れることなく全体的により均一に塗布されることになる。その結果、金属層2上に形成されるコーティング層3の膜厚は凹部のみならず凸部においても均一化されることとなり、金属製のたわし等で擦った場合に凸部の先端が擦れても傷付きにくい。これに加えて、凸部と凹部との起伏が小さいため、金属製のたわし等で擦った場合に凸部の頂部に荷重が集中しにくくなり、凸部の先端が擦れにくくなる。このため、コーティング層3内に含まれるSiの含有量が低くても表面に発生する傷を抑えることが可能となる。
これに対して、金属層2の表面2aの表面粗さRaが大きい場合には、表面粗さRaを構成する微細な凹凸の起伏が激しくなるため、塗工時において溶液が凸部から凹部に流れやすくなる。その結果、凸部に形成されるコーティング層3の膜厚が薄くなり、金属製のたわし等で擦った場合に凸部の先端が擦れて傷付きやすくなる。これに加えて、凸部と凹部との起伏が大きいため、金属製のたわし等で擦った場合に凸部の頂部に荷重が集中し、凸部の先端がより擦れにくくなる。このため、コーティング層3内に含まれるSiの含有量を多くすることで、かかる傷の発生を抑える必要がある。
なお、本発明では、コーティング層3の膜厚を2μm以下とすることが望ましい。本発明では上述したように硬度と透明度の両立を図るところに技術的な特徴があり、特にコーティング層3の膜厚を2μm以下とすることで特に高い透明度を得ることが可能となるためである。
このように本発明によれば、高い硬度と透明度とを両立させることが可能なコーティング層3の条件を、当該コーティング層3が積層される金属層2の表面粗さRaとの関係において発見されているため、これをキッチンの天板に使用した場合に、良好な外観を維持しつつ擦り傷の発生を効果的に防止することが可能となる。本発明では、特に食物、垢、水垢等の異物が付着した場合に、金属製のたわし等で擦るケースが多いキッチン天板等に使用した場合に特に大きな効果を発揮するものである。更に本発明をキッチン天板に使用する際には、陶器等の底が擦れて発生する傷を防止するため、表面を擦る対象物を、その曲面形状により点接触させることのできるエンボス形状を一定間隔で配置することにより、傷の防止という観点からより好ましい形態であるキッチン天板を提供できる。但し本発明は、キッチンの天板以外に、シンク、調理用プレート、排水用の蓋、扉、幕板、レンジフード、キャビネット、浴槽、床、壁、天井、窓枠等の各種金属製品、更には建材、内外装、エスカレーター、エレベーター、調理器具、家具、文房具、時計等にも適用可能であることは勿論である。
1 表面処理金属板
2 金属層
3 コーティング層

Claims (1)

  1. 金属層の表面にコーティング層が形成された表面処理金属板の製造方法において、
    ステンレス鋼からなる前記金属層の表面粗さRaが0.18〜0.76μmとなるように目付けする目付けステップと、
    前記金属層の表面上にSiO2及びNa2Oを含み、オルトケイ酸及びその縮合酸並びに二酸化ケイ素(SiO2)及びその水和物のいずれかを含むアルカリ溶液を上記金属層の表面に塗布することにより、SiをSiO2換算で3300mg/m2以下含有した前記コーティング層を積層させる積層ステップとを有し、
    前記積層ステップでは、前記金属層の表面粗さRaをX(μm)とし、前記コーティング層中のSiの含有量をSiO2換算でY(mg/m2)としたとき、前記X及びYは、下式で示される範囲にあるように調整すること
    Y≧2175.9X−28.9
    を特徴とする表面処理金属板の製造方法。
JP2014118530A 2014-06-09 2014-06-09 表面処理金属板の製造方法 Active JP6370613B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014118530A JP6370613B2 (ja) 2014-06-09 2014-06-09 表面処理金属板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014118530A JP6370613B2 (ja) 2014-06-09 2014-06-09 表面処理金属板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015232152A JP2015232152A (ja) 2015-12-24
JP6370613B2 true JP6370613B2 (ja) 2018-08-08

Family

ID=54933780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014118530A Active JP6370613B2 (ja) 2014-06-09 2014-06-09 表面処理金属板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6370613B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2832603B2 (ja) * 1987-12-22 1998-12-09 三菱アルミニウム株式会社 アルミニウム又はアルミニウム合金材料
JPH01168870A (ja) * 1987-12-23 1989-07-04 Mitsubishi Alum Co Ltd アルミニウム又はアルミニウム合金材料
JP4012939B2 (ja) * 2005-03-03 2007-11-28 クリナップ株式会社 水使用住宅設備機器の製造方法および水使用住宅設備機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015232152A (ja) 2015-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017528411A (ja) コーティングされた、化学強化された、耐指紋特性を有するガラス基板を製造する方法及びこの製造されたガラス基板
JP2017526558A (ja) 大型で薄いガラス/金属積層板
JP4465028B2 (ja) 表面保護構造
JP6870348B2 (ja) カバーガラス及びガラス積層体
US8770183B2 (en) Glass article
JP2007038626A (ja) 防汚ステンレス部材
JP6370613B2 (ja) 表面処理金属板の製造方法
CN107435420A (zh) 一种内外墙腻子施工工艺
US20180118613A1 (en) Splash screen
CN101691653A (zh) 一种提高不锈钢板材防腐性能的制造工艺
JP4309533B2 (ja) 防汚製品
JP2015086440A (ja) 表面処理ステンレス材及びキッチン天板
JP2007031780A (ja) クリア琺瑯ステンレス鋼板及びその製造方法
JP5757312B2 (ja) ガラス物品
JP5673286B2 (ja) 耐食性及び耐指紋性に優れた物品及び調理器具並びに耐食性及び耐指紋性に優れた物品の製造方法
JP2005240062A (ja) 親水性ステンレス鋼板及びその製造方法
JP2004137796A (ja) 耐疵付性と耐汚染性とを有するステンレス鋼板
EP2760984B1 (en) Method and composition for cleaning hard surfaces
JP5911374B2 (ja) 指紋や汚れが目立ち難い鋼板を用いた建築用部材
JP5840517B2 (ja) 表面品質に優れたほうろう材の製造方法
WO2018074494A1 (ja) ガラス板
JP2008161309A (ja) フライヤー用インナーケース
CN201277634Y (zh) 抽油烟机之不锈钢材
JP2001131775A (ja) ホーロー製品
JP2001003183A (ja) ホーロー製品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170502

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180410

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180710

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6370613

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250