JP6369238B2 - 屋内気圧調整システム - Google Patents
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Description
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による気圧調整システムは、図1に示す住宅に設けられている。本実施形態では、電力の需要家としての一般的な戸建て住宅30に気圧調整システム10が設置されている場合を例として説明する。
先ず、住宅30に配置された各機器について図1を参照して説明する。
図1に示すように、住宅30には、複数の電気機器31〜33、太陽光発電装置34、蓄電装置35および電力管理装置36が設置されている。上記電気機器31〜33は、例えば冷暖房器具や調理器具などの家電製品である。なお、便宜上、電気機器は3つだけ図示されているが、実際にはさらに多くの電気機器が存在する。
蓄電装置35は、太陽光発電装置34または商用電力系統から供給された電力を蓄電し、蓄電した電力を放電して他の機器に供給可能である。
図1において、各機器を結ぶ破線はホームネットワーク37を表している。この破線が示す通信は、有線通信としてもよいし、無線通信としてもよい。なお、図1ではルータ等の機器の図示が省略されている。
次に、気圧調整システム10の概略構成について図1を参照して説明する。
気圧調整システム10は、屋外と屋内とを接続しているダクト11と、ダクト11の途中に設けられている送風機12と、ダクト11の途中に設けられている開閉手段13、14、15と、屋内気圧を検知可能な屋内気圧センサ16と、屋外気圧を検知可能な屋外気圧センサ17と、送風機12および開閉手段13、14、15を作動させて屋内気圧を制御する制御装置18と、を備える。
開閉手段14は、送風機12と屋内との間で給気口21を開閉可能であり、且つ、送風機12と屋外との間で排気口20を開閉可能な開閉ドア26と、開閉ドア26を開閉駆動可能な駆動部27とを有している。
駆動部25、27、29は、例えばモータおよび減速機などから構成されている。
屋内気圧センサ16は、特許請求の範囲に記載の「屋内気圧検知手段」に相当する。
屋外気圧センサ17は、特許請求の範囲に記載の「屋外気圧検知手段」に相当する。
次に、制御装置18の特徴構成について図2、図3を参照して説明する。
制御装置18は、気圧変化に起因する体調不良を抑制するために、図2、図3に示す処理を実行して屋内気圧の大きな変動を軽減する。以下に示す一連の処理は、制御装置18が起動されている間に繰り返し実行される。
図3の処理の実行が開始されると、先ずステップS11では、屋内気圧センサ16の検出値に基づき、直近の所定時間あたりの屋内気圧の変化量である屋内気圧変化量が算出される。制御装置18には、少なくとも直近の所定時間の屋内気圧センサ16の検出値が記憶されている。ステップS11のあと、処理はステップS12に移行する。
図2のステップS3では、通常作動を実施する通常制御が行われる。ステップS3のあと、処理は一連のルーチンを抜ける。
また、一点鎖線L2の屋内気圧と屋外気圧とが大差ないと仮定すると、実線L1の屋内気圧と屋外気圧との差は、二点鎖線L3の屋内気圧と屋外気圧との差よりも小さくなる。
以上説明したように、第1実施形態による気圧調整システム10の制御装置18は、屋内気圧の所定時間あたりの変化量である屋内気圧変化量を算出し、屋内気圧変化量が体調良好範囲外である場合、屋内気圧変化量が体調良好範囲内となるように送風機12、開閉手段13、14、15を作動させる気圧変動軽減制御を行う。体調良好範囲は、体調不良が起きない範囲に設定される。
また、第1実施形態では、従来のように屋内気圧を所定の高気圧に保つ場合(図4の二点鎖線L3)と比べて、屋内気圧と屋外気圧との気圧差が小さくなる。したがって、第1実施形態によれば、屋内から外出するときに感じる違和感を少なくすることができる。
第2実施形態による電力管理装置が行う処理について図1、図5を参照して説明し、また気圧調整システムの制御装置が行う処理について図1、図6、図7を参照して説明する。以下に示す一連の処理は、装置が起動されている間に繰り返し実行される。
図5の処理の実行が開始されると、先ずステップS21では、アグリゲータ44からデマンドレスポンス情報が取得される。ステップS21のあと、処理はステップS22に移行する。
ステップS24では、節電フラグがクリアされる。ステップS24のあと、処理は一連のルーチンを抜ける。
図6の処理が開始されると、先ずステップS31では、節電フラグがセットされているか否かが判定される。ステップS31の判定が肯定された場合(S31:Yes)、処理はステップS32に移行する。一方、ステップS31の判定が否定された場合(S31:No)、処理は図7のステップS1に移行する。
ステップS35では、S34の問い合わせに対して需要家から回答があったか否かが判定される。ステップS35の判定が肯定された場合(S35:Yes)、処理はステップS36に移行する。一方、ステップS35の判定が否定された場合(S35:No)、処理はステップS38に移行する。
ステップS37では、需要家からの回答が、気圧変動軽減制御を優先する回答であったか否かが判定される。ステップS37の判定が肯定された場合(S37:Yes)、処理はステップS38に移行する。一方、ステップS37の判定が否定された場合(S37:No)、処理はステップS40に移行する。
ステップS39では、屋内気圧変動軽減制御を行うために図3に示すサブフローチャートの処理が実行される。ステップS39のあと、処理は一連のルーチンを抜ける。
ステップS41では、節電制御が行われる。本実施形態では、節電制御では、屋内気圧変動軽減機能がキャンセルされる。ステップS41のあと、処理は一連のルーチンを抜ける。
以上説明したように、第2実施形態では、制御装置18は、節電要求が有る場合、需要家への問い合わせ結果に基づき、節電および気圧変動軽減制御のどちらを優先させるかを判断する。
したがって、節電および気圧変動軽減制御のどちらを優先するかを需要家の意思で決定することができる。
したがって、需要家の意思を電力管理装置36に反映することができる。
第3実施形態による気圧調整システムの制御装置が行う処理について図1、図7、図8、図9を参照して説明する。以下に示す一連の処理は、装置が起動されている間に繰り返し実行される。
ステップS55では、継続フラグがクリアされる。ステップS55のあと、処理はステップS40に移行する。
以上説明したように、第3実施形態では、制御装置18は、節電要求が有る場合、需要家への問い合わせ結果に基づき、節電要求が解消された後に節電を継続するか否かを判断する。
したがって、節電を継続するかどうかを需要家の意思で決定することができる。
第4実施形態による気圧調整システムの制御装置が行う処理について図1、図10、図11を参照して説明する。以下に示す一連の処理は、制御装置が起動されている間、例えば図2、図3の処理と並行して、繰り返し実行される。
ステップS62では、直近の所定時間あたりの屋外気圧の変化量が算出される。ステップS62のあと、処理はステップS63に移行する。
ステップS68では、蓄電装置35を優先して充電中であることが図11に示すように端末38に表示される。ステップS67のあと、処理は一連のルーチンを抜ける。
以上説明したように、第4実施形態では、制御装置18は、屋外気圧変化量が閾値−P3以下である場合、または、屋外気圧が低気圧値P4以下である場合、蓄電装置35への蓄電を優先させるように電力管理装置36に指示する。
したがって、悪天候に伴う自然災害による系統電力の停電が発生しても、十分に蓄電された蓄電装置を保有することで、停電解消までの間に必要となる電力を確保することができる。
本発明の他の実施形態では、気圧調整システムの制御装置は、電力管理装置と一体に構成されてもよい。つまり、気圧調整システムは、電力管理装置を主体として構成される電力管理システムに組み込まれても良い。
本発明の他の実施形態では、屋内気圧検知手段および屋外気圧検知手段は、気圧センサに限らず、例えばネットワークを介して気象サーバ等から得た気象情報および住宅の諸元に基づき気圧を算出するように構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、気圧調整システムは、戸建て住宅に限らず、例えば集合住宅の住戸、商用店舗、ビル、あるいは工場等に用いられてもよい。
本発明の他の実施形態では、太陽光発電装置に限らず、例えば燃料電池や風力発電装置等、自然エネルギを電力に変換可能なものであれば、任意のものを採用することができる。
本発明の他の実施形態では、発電装置および蓄電装置が設けられなくてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
11・・・ダクト
12・・・送風機
13・・・開閉手段(給気路開閉手段、排気路開閉手段)
14・・・開閉手段(給気路開閉手段、排気路開閉手段)
15・・・開閉手段(排気路開閉手段)
16・・・屋内気圧センサ(屋内気圧検知手段)
18・・・制御装置
Claims (4)
- 屋外から屋内に至る給気路および屋内から屋外に至る排気路を有するダクト(11)と、前記ダクトの途中または一端に設けられている送風機(12)と、前記給気路を開閉可能な給気路開閉手段(13、14)と、前記排気路を開閉可能な排気路開閉手段(13、14、15)と、屋内気圧を検知する屋内気圧検知手段(16)と、前記送風機、前記給気路開閉手段および前記排気路開閉手段を作動させて屋内気圧を制御する制御装置(18)と、を備える気圧調整システム(10)であって、
前記制御装置は、前記屋内気圧の所定時間あたりの変化量である屋内気圧変化量を算出し、屋内気圧が屋外気圧に追従するように変動することを許容しつつも、前記屋内気圧変化量が所定範囲(−P1〜P2)外となる比較的大きな屋内気圧の変動がある場合、前記屋内気圧変化量が前記所定範囲内となるように、前記屋内気圧変化量の目標値を前記所定範囲の上限値または下限値に設定して前記送風機、前記給気路開閉手段および前記排気路開閉手段を作動させる気圧変動軽減制御を行うことを特徴とする気圧調整システム。 - 前記制御装置は、節電要求が有る場合、需要家への問い合わせ結果または需要家による事前の設定内容に基づき、節電および前記気圧変動軽減制御のどちらを優先させるかを判断することを特徴とする請求項1に記載の気圧調整システム。
- 前記制御装置は、
屋内に設けられた機器が消費する電力を管理する電力管理装置(36)と電気的に接続されており、
節電要求が有る場合であって、前記気圧変動軽減制御よりも節電を優先させると判断した場合、前記送風機、前記給気路開閉手段および前記排気路開閉手段を含む機器の節電運転を実施するように前記電力管理装置に指示し、
節電要求が有る場合であって、節電よりも前記気圧変動軽減制御を優先させると判断した場合、前記送風機、前記給気路開閉手段および前記排気路開閉手段を除く機器の節電運転を実施するように前記電力管理装置に指示することを特徴とする請求項1または2に記載の気圧調整システム。 - 屋外気圧を検知する屋外気圧検知手段(17)をさらに備え、
前記制御装置は、
屋内に設けられた機器が消費する電力を管理する電力管理装置と電気的に接続されており、
屋外気圧の所定時間あたりの変化量である屋外気圧変化量を算出し、
前記屋外気圧変化量が所定変化量(−P3)以下である場合、または、屋外気圧が所定の低気圧値(P4)以下である場合、蓄電装置(35)への蓄電を優先させるように前記電力管理装置に指示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の気圧調整システム。
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