JP6367568B2 - ガス検出装置 - Google Patents
ガス検出装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6367568B2 JP6367568B2 JP2014022214A JP2014022214A JP6367568B2 JP 6367568 B2 JP6367568 B2 JP 6367568B2 JP 2014022214 A JP2014022214 A JP 2014022214A JP 2014022214 A JP2014022214 A JP 2014022214A JP 6367568 B2 JP6367568 B2 JP 6367568B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heater
- gas
- unit
- voltage
- sensor element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
このようなヒータ部を備えるガスセンサ素子は、例えば、発熱部への通電を行う通電制御部とともにガス検出装置に備えられて、通電制御部からの通電により発熱部が発熱し、発熱部がセンサ部を加熱することで、センサ部を早期に活性化することが可能となる。これにより、ガス検出装置の起動から特定ガスの検出までに要する時間を短縮できる。
そこで、本発明は、センサ部の固体電解質体としてジルコニアを用いるガスセンサ素子を備えるガス検出装置において、センサ部の固体電解質体としてのジルコニアの種類(構成相(C相、M相、T相)やX線回折強度比など)が制限されることなく、特定ガスを検出できるガス検出装置を提供することを目的とする。
このガス検出装置に備えられるガス検出素子は、センサ部の固体電解質体およびヒータ部のヒータ基板が同一材料(ジルコニアを主体とする材料)で構成されているため、センサ部とヒータ部との間に熱膨張率などの差による熱応力が発生することを抑制できる。
よって、本発明のガス検出装置によれば、センサ部の固体電解質体としてジルコニアを用いるガスセンサ素子を備えるガス検出装置において、センサ部の固体電解質体としてのジルコニアの種類(構成相(C相、M相、T相)やX線回折強度比など)が制限されることが無くなる。
部分安定化ジルコニアは、完全安定化ジルコニアよりも強度が高いことから、高い素子強度が要求される用途のガスセンサ素子に利用することができる。また、部分安定化ジルコニアは、アルミナと同等以上の強度を有することから、本発明のガスセンサ素子は、アルミナを用いて構成されたガスセンサ素子よりも素子強度が向上する。
なお、以下に示す実施形態では、ガスセンサ素子の一種である酸素センサ素子を備えるガス検出装置1を例に挙げる。この酸素センサ素子は、自動車や各種内燃機関における空燃比フィードバック制御に使用するために、測定対象となる排気ガス中の特定ガス(酸素)を検出する全領域空燃比センサ素子である。
[1−1.全体構成]
図1は、本発明が適用されたガス検出装置1の概略構成を示す構成図である。
図2は、ガスセンサ素子7を分解した斜視図である。
このうち、センサ部71は、固体電解質体75の両側に多孔質電極77,79を形成した酸素濃淡電池セル81と、同じく固体電解質体83の両側に多孔質電極85,87を形成した酸素ポンプセル89と、これらの両セル81,89の間に積層され、中空のガス測定室91を形成するためのスペーサ93と、を備えて構成される。なお、固体電解質体75,83は、イットリアを安定化剤として固溶させた部分安定化ジルコニアを主体としてアルミナが微量添加された材料で形成され、多孔質電極77,79,85,87は、Ptを主体に形成される。また、固体電解質体75,83におけるアルミナの含有量は、0.25質量%である。
更に、センサ部71のうち酸素ポンプセル89には部分安定化ジルコニアを主体としてアルミナが微量添加された材料で形成された基板97が積層されており、この基板97には、拡散律速部95と同様に、ジルコニア等からなる多孔質体で構成された通気部99が埋設されている。この通気部99は、酸素ポンプセル89の多孔質電極85を測定対象ガスに晒している。基板97におけるアルミナの含有量は、0.25質量%である。
次に、制御装置42は、CPU,RAM,ROMおよび入出力部を有するマイクロコンピュータを備えて構成されており、ガスセンサ素子7によるガス検出に関する各種制御処理を行うものである。
ヒータ73を構成するヒータ基板101,103の材料の違いによる昇温特性の比較試験の試験結果について説明する。
[1−3.ヒータ温度およびヒータ印加電圧の周波数に対するブラックニングの発生状況]
ヒータ温度およびヒータ印加電圧の周波数を変化させて、ヒータでのブラックニングの発生状況を調査した試験結果について説明する。
ヒータ73を構成するヒータ基板101,103の材料の違いによる曲げ強度の比較試験の試験結果について説明する。
[1−5.アルミナの添加量によるジルコニア基板の緻密化の比較]
次に、アルミナの添加量によるジルコニア基板の緻密化の違いについて調査した試験結果について説明する。
次に、焼成温度に対する酸素濃淡電池セル81の内部抵抗について調査した試験結果について説明する。
これにより、製造工程における焼成温度が低く設定されたガスセンサ素子7は、内部抵抗が低くなり、低温時でも活性化が可能となることから、低温活性能力に優れることが分かる。
次に、ヒータへの印加電圧(交流電圧)を変化させた場合に、ガスセンサ素子が破損するか否かを調査した試験結果について説明する。
以上説明したように、本実施形態のガス検出装置1は、センサ部71およびヒータ73を備えるガスセンサ素子7と、ヒータ73への電圧印加を行うヒータ電圧供給装置43と、を備える。
上述の図5に示す試験結果から明らかなように、部分安定化ジルコニアは、完全安定化ジルコニアよりも強度が高いことから、本実施形態のガスセンサ素子7は、高い素子強度が要求される用途に利用することができる。また、部分安定化ジルコニアは、アルミナと同等以上の強度を有することから、ガスセンサ素子7は、アルミナを用いて構成されたガスセンサ素子よりも素子強度が向上する。
上述の[表1]に示す測定結果から分かるように、0.15質量%以上のアルミナを含有することで、固体電解質体75,83およびヒータ基板101,103の焼成温度が低くなるため、ガスセンサ素子7の製造時における焼成温度を低くすることができ、焼成温度が高いことで生じる多孔質電極77,79および多孔質電極85,87の緻密化を抑制できる。つまり、多孔質電極77,79および多孔質電極85,87の緻密化を抑制することで、多孔質電極77,79および多孔質電極85,87におけるガスの拡散が良好となり、ガスセンサ素子7が活性化しやすくなる。
また、図3の測定結果から分かるように、本実施形態のガスセンサ素子7は、固体電解質体75,83およびヒータ基板101,103が部分安定化ジルコニアを主体とする材料で構成されるため、ヒータ基板がアルミナで構成されたガスセンサ素子と比べて、短時間で素子温度を上昇させることができることから、昇温特性に優れている。
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
検知部90が検知部の一例に相当し、センサ部71がセンサ部の一例に相当し、ヒータ73がヒータ部の一例に相当し、ガスセンサ素子7がガスセンサ素子の一例に相当し、制御装置42およびヒータ電圧供給装置43が電圧制御部の一例に相当している。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
Claims (2)
- 測定対象ガスに含まれる特定ガスを検出する検知部を自身の先端側に有するセンサ部と、前記検知部を加熱するための発熱部であって電力により発熱する発熱部を有するヒータ部と、を備えるガスセンサ素子と、
前記発熱部への電圧印加を行う電圧制御部と、
を備えるガス検出装置であって、
前記センサ部は、酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体と、前記固体電解質体のうち先端側領域に形成される一対の電極部と、を備え、
前記ヒータ部は、前記発熱部が埋設される板状のヒータ基板を備え、
前記固体電解質体および前記ヒータ基板は、ジルコニアを主体とする材料で構成されており、
前記電圧制御部は、前記ガスセンサ素子の温度が900℃となるように前記発熱部に通電する際に、前記発熱部に印加する発熱用電圧として、周波数が100[Hz]以上であり、かつ、実効電圧値が20.3[V]以下の交流電圧を出力し、
前記固体電解質体および前記ヒータ基板は、アルミナをさらに含有し、該アルミナと前記ジルコニアとの合計を100質量%とした場合に、該アルミナは0.15質量%〜0.50質量%であり、
前記発熱部の抵抗値は、17.0Ω以下であること、
を特徴とするガス検出装置。 - 前記ガスセンサ素子における前記ジルコニアは、部分安定化ジルコニアであること、
を特徴とする請求項1に記載のガス検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014022214A JP6367568B2 (ja) | 2014-02-07 | 2014-02-07 | ガス検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014022214A JP6367568B2 (ja) | 2014-02-07 | 2014-02-07 | ガス検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015148538A JP2015148538A (ja) | 2015-08-20 |
JP6367568B2 true JP6367568B2 (ja) | 2018-08-01 |
Family
ID=53891991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014022214A Active JP6367568B2 (ja) | 2014-02-07 | 2014-02-07 | ガス検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6367568B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5965758A (ja) * | 1982-10-08 | 1984-04-14 | Ngk Insulators Ltd | 電気化学的装置 |
JPS59163558A (ja) * | 1983-03-09 | 1984-09-14 | Ngk Insulators Ltd | 電気化学的装置 |
JPS59197851A (ja) * | 1983-04-26 | 1984-11-09 | Ngk Insulators Ltd | 電気化学的素子および装置 |
JPH09236578A (ja) * | 1996-03-01 | 1997-09-09 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 全領域酸素センサ |
JP2007040837A (ja) * | 2005-08-03 | 2007-02-15 | Denso Corp | ヒータシステム |
DE102010042013A1 (de) * | 2010-10-06 | 2012-04-12 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zur Einstellung einer Temperatur eines Sensorelements |
-
2014
- 2014-02-07 JP JP2014022214A patent/JP6367568B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015148538A (ja) | 2015-08-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6401644B2 (ja) | ガスセンサ | |
JP5647188B2 (ja) | ガスセンサ | |
JP6533426B2 (ja) | ガスセンサ素子及びガスセンサ | |
JP5937995B2 (ja) | ポンプセルの内部電極の製法 | |
JP5425833B2 (ja) | ガスセンサ | |
US8197652B2 (en) | NOx sensor | |
JP6804369B2 (ja) | ガスセンサ | |
JP6594230B2 (ja) | センサ素子及びガスセンサ | |
JP4123895B2 (ja) | ガスセンサ素子及びその製造方法,再生方法 | |
JPH10160704A (ja) | 酸素センサ及び空燃比検出方法 | |
JP2009244140A (ja) | ガスセンサおよびNOxセンサ | |
JP7144303B2 (ja) | ガスセンサ | |
JP2011145285A (ja) | ガスセンサ用のセンサ素子の製造方法、電気的特性検査方法、および前処理方法 | |
CN108693235B (zh) | 传感器元件 | |
JP7259011B2 (ja) | ガスセンサ | |
JP2020071128A (ja) | ガスセンサ素子 | |
CN110672697B (zh) | 气体传感器 | |
JP7138069B2 (ja) | センサ素子の制御用の目標値の決定方法,センサ素子の製造方法,及びガスセンサの製造方法 | |
JP7311992B2 (ja) | ガスセンサ及びセンサ素子 | |
JP6805033B2 (ja) | センサ素子、その製法及びガスセンサ | |
JP7137501B2 (ja) | ガスセンサ、特定ガス濃度検出方法及びセンサ素子 | |
WO2019189086A1 (ja) | セラミック積層体及びガスセンサ | |
JP6367568B2 (ja) | ガス検出装置 | |
JP6573567B2 (ja) | センサ素子のライトオフ異常判定方法及びガスセンサの製造方法 | |
JP5711836B2 (ja) | NOx濃度の検出装置およびその検出方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20161201 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170816 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170822 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171013 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180327 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180521 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180612 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180705 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6367568 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |