JP6364378B2 - バリア情報生成装置、バリア情報生成方法およびプログラム - Google Patents

バリア情報生成装置、バリア情報生成方法およびプログラム Download PDF

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Description

この発明は、車いすなどの移動機器の移動の妨げとなる対象を表すバリア情報を生成するバリア情報生成装置、バリア情報生成方法およびプログラムに関する。
近年、GPS(Global Positioning System)技術の進歩や、スマートフォンなどの携帯端末の普及により、多くのナビゲーションサービスが提供されるようになっている。そのうちの1つでは、ルートの通りやすさに関する情報を提供している。例えば、国土交通省のバリアフリー経路探索では、ルートにおける段差の有無、坂の傾斜等の情報を提供している。この段差の有無、坂の傾斜等の情報は、サービス提供事業者が収集している場合が多い。しかし、現地に赴いて情報収集することは事業者にとって大きな負担となるため、多くのエリアで情報収集が不十分であるのが現状である。
この状況に鑑み、最近では、加速度センサ等により得られるセンサデータを用いて、車椅子通過時の路面状況や移動経路を自動推定する試みがなされている(例えば非特許文献1または2を参照)。
岩澤有祐、矢入郁子、"車いす走行ライフログの時空間解析による路面状況推定システム"、2013年度人工知能学会全国大会、JSAI2013, 1D3-5 (2013) 村尾真、西野隆典、成瀬央、"3軸加速度センサを用いた車いすの移動経路推定法"、電子情報通信学会 技術研究報告、WIT2012-40, pp.41-46 (2012)
上記自動推定方法を用いれば、車椅子やベビーカーの利用者やスーツケースを持参している利用者が屋内外を移動したときの動きを表すセンサデータを収集し、収集したセンサデータをSVM(サポートベクタマシン)や回帰によって実現する推定器により分析することで、移動ルート上における段差の有無や坂の傾斜等のバリア情報を効率的に収集でき、事業者の情報収集コストを大幅に低減できる可能性がある。
ところが、推定器によりセンサデータを分析する際に、推定対象行動が移動能力によって大きく振る舞いを変えると、単一の推定器ではバリア情報を高精度に推定することが困難となる。ここで、移動能力とは車椅子、ベビーカー、スーツケース等を操作し移動させる能力を指す。一般に、車椅子やベビーカー、スーツケース等は長く使えば使うほどその扱いに習熟するため、移動能力は上がる。例えば、移動能力が低いときの左折の仕方と、移動能力が高くなってからの左折の仕方は大きく異なる。そして、左折の仕方が変わると、その動きにより発生する加速度の変化パターンも大きく変化する。このため、移動能力が低いときの操作・移動時に発生する加速度の変化パターンに基づいて構築した推定器では、移動能力が高くなってからの操作・移動の内容を、精度良く推定することが困難となる。
一方、操作・移動の習熟度は、時間経過に応じて単調増加することが多い。このため、ユーザが一定期間、車椅子等を利用した場合には、移動能力が高くなってからの操作・移動時に発生する加速度の変化パターンに基づいて構築した推定器を用いて推定を行えばよい。しかし、移動能力は実際には短期的に増減することがある。例えば、移動能力が高くなってからでも、抱えている荷物が多ければ移動能力は下がるし、疲れていたり、憂鬱になっていたりする場合も移動能力は下がることがある。このため、単純に移動能力が低いときと高くなったときの推定器をそれぞれ用意するだけでは、バリア情報を高精度に推定することは難しい。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、利用者の移動能力が変化しても当該利用者にとってのバリア情報を高精度に推定できるようにしたバリア情報生成装置、バリア情報生成方法およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の第1の態様は、利用者または当該利用者が使用する移動機器の移動中に、当該利用者または移動機器の動きと位置を計測して、その計測データを送信するデータ計測機器と、上記利用者または移動機器の移動状況の種類を表す移動状況ラベルおよび当該移動状況で移動する期間を表す情報の入力を受け付けてその入力データを送信するための移動状況入力機器と、上記データ計測機器および移動状況入力機器との間で通信が可能なバリア情報生成装置であって、学習処理手段と、推定処理手段とを備える。そして、学習処理手段により、学習対象の複数の利用者またはその移動機器がそれぞれ移動する際の、当該利用者または移動機器動きを表す計測データを上記データ計測機器から収集すると共に、上記各利用者がそれぞれ入力した移動状況ラベルおよび移動期間を表す情報を上記移動状況入力機器から収集し、当該収集された動きを表す計測データと移動状況ラベルおよび移動期間を表す情報に基づいて移動状況推定モデルを作成し記憶する。また推定処理手段により、推定対象の利用者または移動機器が移動する際の、当該利用者または移動機器の動きと位置を表す計測データを上記データ計測機器から収集し、当該収集した動きを表す計測データと上記記憶された複数の移動状況推定モデルとに基づいて上記推定対象の利用者の移動状況を推定し、その推定結果と上記収集した位置を表す計測データに基づいて上記位置と上記移動状況ラベルとを関連付けたバリア情報を生成し出力する。
さらに、この発明の第の態様は、上記学習処理手段に、上記収集された利用者または移動機器の動きを表す計測データと移動状況ラベルおよび移動期間を表す情報をもとに上記学習対象の複数の利用者または移動機器のそれぞれについてその移動能力を表す特徴量を算出して、当該移動能力の特徴量をもとに前記利用者または移動機器の移動能力を複数の移動能力クラスに分類する移動能力推定モデルを生成する手段と、上記収集された利用者または移動機器の動きを表す計測データをもとに上記移動状況ラベルごとの計測データの特徴量を算出し、当該算出された計測データの特徴量と上記生成された移動能力推定モデルとをもとに移動能力クラスごとの移動状況推定モデルを作成して記憶する手段とを備える。また上記推定処理手段に、上記収集された利用者または移動機器の動きを表す計測データを上記移動能力推定モデルに入力して移動能力クラスの分類結果を得る手段と、上記移動能力クラスの分類結果をもとに、上記記憶された移動状況推定モデルを選択する手段と、上記収集された利用者または移動機器の動きと位置を表す計測データの位置ごとの特徴量を算出し、当該算出された計測データの位置ごとの特徴量を上記選択された移動状況推定モデルに入力して、位置ごとの移動状況ラベルを出力する手段とを備える。
この発明の第の態様は、上記データ計測機器に、利用者または移動機器の動きを表す計測データとして、当該利用者または移動機器の加速度および角速度の計測データを送信する機能を持たせた場合に、上記移動能力推定モデルを生成する手段により、上記収集された加速度および角速度の計測データから上記利用者または移動機器の横方向の動きの変化を表す計測データを抽出し、この抽出された横方向の動きの変化を表す計測データの特徴量を上記学習対象の利用者または移動機器の移動能力を表す特徴量として算出するようにしたものである。
この発明の第の態様は、上記バリア情報生成装置が、上記利用者の心拍変動を表す情報を計測してその計測データを送信する心電測定機器との間でさらに通信が可能な場合に、上記移動能力推定モデルを生成する手段により、上記心電測定機器から送信された心拍変動を表す計測データをもとに上記利用者の緊張の度合いを表す計測データを抽出し、この抽出された緊張の度合いを表す計測データの特徴量を上記学習対象の利用者または移動機器の移動能力を表す特徴量として算出するようにしたものである。
この発明の第の態様は、上記データ計測機器を、利用者または移動機器に装着される携帯型の通信端末機器により構成し、この通信端末機器に、上記利用者または移動機器の動きと位置を表す計測データをその計測時刻を表す情報と共に上記バリア情報生成装置へ無線送信する第1の手段と、上記心電測定機器から送信された上記利用者の心拍変動を表す計測データを上記バリア情報生成装置へ中継転送する第2の手段とのうち、少なくとも上記第1の手段を備えるようにしたものである。
この発明の第1の態様によれば、学習フェーズにおいて複数の利用者またはその移動機器の移動時の動きを表す計測データと各利用者が入力した移動状況ラベルに基づいて移動状況推定モデルが作成され、推定フェーズにおいて利用者または移動機器の移動時の動きを表す計測データと上記移動状況推定モデルとに基づいて上記利用者または移動機器の移動状況が推定され、その推定結果と上記利用者または移動機器の位置に基づいて当該位置と上記移動状況ラベルとを関連付けたバリア情報が生成し出力される。従って、利用者または移動機器の移動能力が変化しても当該利用者または移動機器にとってのバリア情報を高精度に推定することが可能となる。
さらにこの発明の第の態様によれば、学習フェーズにおいて利用者またはその移動機器ごとにその移動能力を反映した移動状況推定モデルが作成され、推定フェーズでは先ず推定対象の利用者または移動機器の移動能力が推定され、この推定された移動能力に応じた移動状況推定モデルが選択されて、この移動状況推定モデルを用いて移動状況が推定されてバリア情報が作成される。従って、利用者または移動機器の個々の移動能力を考慮した高精度の移動状況推定を行うことができる。
この発明の第の態様によれば、利用者または移動機器の移動能力を顕著に表す右左折や回避運動により発生する横方向の動きの変化をもとに利用者または移動機器の移動能力が推定されるので、利用者または移動機器の移動能力を的確に反映した移動状況推定モデルを構築することが可能となる。
この発明の第の態様によれば、利用者の移動能力と密接な関係を持つ心電図データの特徴量をもとに利用者の移動能力が推定されるので、利用者の移動能力を的確に反映した移動状況推定モデルを構築することが可能となる。
この発明の第の態様によれば、スマートフォンやタブレット型端末等の携帯型の通信機器が既に備えている加速度センサ等の動きセンサやGPSセンサ等の位置センサを利用して利用者または移動機器の動きと位置を表す計測データを収集することができる。このため、システムにデータ計測機器を別途設けることなく、バリア情報生成装置を動作させることができる。
すなわちこの発明によれば、利用者または移動機器の移動能力が変化しても当該利用者または移動機器にとってのバリア情報を高精度に推定できるようにしたバリア情報生成装置、バリア情報生成方法およびプログラムを提供することができる。
この発明の第1の実施形態に係るバリア情報生成システムの機能構成を示すブロック図。 図1に示したシステムのバリア情報生成装置において実行される学習フェーズの処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図2に示した学習フェーズにおいて実行されるデータ取得処理の処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図2に示した学習フェーズにおいて実行される移動能力推定器構築処理の処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図2に示した学習フェーズにおいて実行される移動状況推定器構築処理の処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図3に示したデータ取得処理により受信されるセンサデータの一例を示す図。 図1に示したシステムの移動状況ラベル作成装置における入力表示部の構成を示す図。 図3に示したデータ取得処理により受信される移動状況ラベルデータの一例を示す図。 図3に示したデータ取得処理により生成される移動状況ラベル付きセンサデータの一例を示す図。 センサデータが横変化を示す場合と示さない場合の車椅子の動きの例を示す図。 車椅子が左折した場合のセンサデータの変化の一例を示す図。 図11に示したセンサデータから横変化発生期間におけるセンサデータを抽出する処理を説明するための図。 抽出された横変化発生期間のセンサデータに横変化発生期間IDを付与したデータの一例を示す図。 操作者別にまとめた横変化発生期間のセンサデータの一例を示す図。 横方向発生期間ごとに抽出されたセンサデータの特徴量の一例を示す図。 操作者別に集約したセンサデータ特徴量の一例を示す図。 移動能力分類結果の一例を示す図。 移動状況ラベル付きセンサデータ特徴量の一例を示す図。 推定モデルとして構築された移動状況推定器の一例を示す図。 図1に示したシステムのバリア情報生成装置において実行される推定フェーズの処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図20に示した推定フェーズにおけるセンサデータ取得処理の手順と処理内容を示すフローチャート。 図20に示した推定フェーズにおける移動能力推定処理の手順と処理内容を示すフローチャート。 図20に示した推定フェーズにおける移動状況推定器選択処理の手順と処理内容を示すフローチャート。 図20に示した推定フェーズにおける移動状況推定処理の手順と処理内容を示すフローチャート。 図20に示した推定フェーズにおける移動状況出力処理の手順と処理内容を示すフローチャート。 図21に示したセンサデータ取得処理により受信されるセンサデータの一例を示す図。 図24に示した移動状況推定処理により抽出されるセンサデータ特徴量の一例を示す図。 図24に示した移動状況推定処理により生成される位置ごとの移動状況ラベルの一例を示す図。 出力対象ラベルの一例を示す図。 図24に示した移動状況推定処理により生成されるバリア情報の一例を示す図。 図25に示した移動状況出力処理により生成されるバリア情報の表示例を示す図。 この発明の第2の実施形態に係るバリア情報生成システムの機能構成を示すブロック図。 図32に示したシステムのバリア情報生成装置において学習フェーズで実行されるデータ取得処理の処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図32に示したシステムのバリア情報生成装置において学習フェーズで実行される移動能力推定器構築処理の処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図32に示したシステムのバリア情報生成装置において推定フェーズで実行されるセンサデータ取得処理の処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図32に示したシステムの心電測定装置により得られる心電図データの一例を示す図。 図32に示したシステムのバリア情報生成装置において受信された心電計測データの形式を示す図。 図32に示したシステムのバリア情報生成装置において受信された心電計測データの具体例を示す図。 図32に示したシステムのバリア情報生成装置において、学習フェーズでセンサデータ取得処理により生成される移動状況ラベル付きセンサデータの一例を示す図。 図32に示したシステムのバリア情報生成装置において、学習フェーズで移動能力推定器構築処理により生成される操作者別の移動状況ラベル付きセンサデータの一例を示す図。 図32に示したシステムのバリア情報生成装置において、学習フェーズで移動能力推定器構築処理により算出される操作者ごとのRR間隔標準偏差の一例を示す図。 図32に示したシステムのバリア情報生成装置において、推定フェーズでセンサデータ取得処理により受信される心電計測データの一例を示す図。 図32に示したシステムのバリア情報生成装置において、推定フェーズでセンサデータ取得処理により生成されるマージ済センサデータの一例を示す図。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、この発明の第1の実施形態に係るバリア情報生成システムの機能構成を示すブロック図である。
バリア情報生成システムは、例えばサービス事業者が運用するバリア情報生成装置1Aと、利用者が移動機器として使用する車椅子3と、車椅子3に固定されるデータ収集機器としてのスマートフォン2と、移動状況ラベル作成装置4と、地図システム5を備える。
このうちスマートフォン2、移動状況ラベル作成装置4および地図システム5は、バリア情報生成装置1Aとの間で無線回線を介して通信可能となっている。無線回線としては、例えば無線回線としては、例えば3Gまたは4G等の携帯電話通信システムや無線LAN(Local Area Network)、或いはBluetooth(登録商標)などの小電力無線データ通信規格を採用した無線インタフェースが用いられる。
なお、車椅子3は市販の車椅子からなり、手動式であってもまた電動式であっても構わない。
スマートフォン2は、加速度センサ、角速度センサおよびGPSセンサを内蔵しており、これらのセンサにより計測されたセンサデータを無線回線を介して上記バリア情報生成装置1Aへ送信する。なお、本実施形態ではスマートフォン2を車椅子3に固定した場合を例にとって説明するが、スマートフォン2は利用者が把持したり、ポケットや鞄などに収容してもよい。
また、スマートフォン2の加速度センサおよび角速度センサの軸方向は既知であるとし、ここでは簡単のため、車椅子3の前方向がx軸の正の方向、車椅子3の左方向がy軸の正の方向、車椅子3の上方向がz軸の正の方向とする。なお、加速度センサおよび角速度センサの軸方向は未知であってもよく、その場合はセンサデータの変化の様子から軸方向を推定する。例えば、車椅子が動いている時間の大半は前方向に動いているはずなので、多くの時間帯で加速度が増減している軸が前方向の軸であると推定できる。また、一般的な加速度センサは静止状態で上向きに約9.8m/s^2(重力加速度)を検出するので、大半の時間で上向きに約9.8m/s^2の加速度が発生している軸が上方向の軸であると推定できる。前方向と上方向の軸が求まれば、左方向は一意に定まる。
移動状況ラベル作成装置4は、例えば市販のタブレット型端末からなり、学習フェーズにおいてサービス事業者のスタッフが移動能力および移動状況の推定器を構築するための正解ラベルを入力する装置として用いられる。
地図システム5は、例えば汎用の地図表示システムからなり、段差、傾斜、要迂回場所等のバリア情報を表すデータを入力すると、それらを示す情報を地図に重畳させて表示する。なお、汎用の地図表示システムは、例えばwheelmap.org(URL: http://wheelmap.org)に詳しく記載されている。
バリア情報生成装置1Aは、例えばパーソナルコンピュータまたはサーバ装置により構成され、この発明の第1の実施形態を実施するために必要な処理機能部として、センサデータ入力部11Aと、移動能力推定器構築部12Aと、移動能力推定器蓄積部13Aと、移動状況推定器構築部14Aと、移動状況推定器蓄積部15Aと、移動能力推定部16Aと、移動状況推定器選択部17Aと、移動状況推定部18Aと、移動状況出力部19Aを備えている。
このうち、センサデータ入力部11A、移動能力推定器構築部12A、移動能力推定器蓄積部13A、移動状況推定器構築部14Aおよび移動状況推定器蓄積部15Aは「学習フェーズ」で使用される。また、センサデータ入力部11A、移動能力推定部16A、移動状況推定器選択部17A、移動状況推定部18Aおよび移動状況出力部19Aは「推定フェーズ」で使用される。なお、移動能力推定器蓄積部13Aおよび移動状況推定器蓄積部15Aを除いた各処理部は、いずれも図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムをプロセッサに実行させることにより実現される。
センサデータ入力部11Aは、学習フェーズにおいては、複数の操作者の移動操作に応じて、スマートフォン2から送信されたセンサデータおよび移動状況ラベル作成装置4から送信された移動状況ラベルデータをそれぞれ受信する。そして、操作者ごとに、受信されたセンサデータと移動状況ラベルデータとをマージして移動状況ラベル付きセンサデータを生成する処理を行う。また、推定フェーズにおいては、任意の利用者の移動操作に応じてスマートフォン2から送信されたセンサデータを受信する処理を行う。
移動能力推定器構築部12Aは、学習フェーズにおいて、操作者ごとに、センサデータ入力部11Aにより生成された移動状況ラベル付きセンサデータから、車椅子3において横方向の移動成分が生じている期間(横変化発生期間)に計測したセンサデータを抽出する。そして、この横変化発生期間のセンサデータから特徴量を抽出して当該特徴量を操作者ごとに集約し、この集約された横変化発生期間のセンサデータ特徴量をもとに各操作者を複数の移動能力クラスのいずれかに分類し、その分類結果を移動能力推定モデルとする処理を行う。
移動能力推定器蓄積部13Aは、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の随時書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリを有し、上記移動能力推定器構築部12Aにより生成された各操作者の移動能力推定モデルを、移動能力推定器として蓄積する。
移動状況推定器構築部14Aは、学習フェーズにおいて、上記移動状況ラベル付きセンサデータから移動状況ラベルが付与されている区間について特徴量を抽出し、さらに当該抽出された特徴量を用いて移動能力クラスごとの移動状況推定モデルを構築する処理を行う。
移動状況推定器蓄積部15Aも、上記移動能力推定器蓄積部13Aと同様に記憶媒体としてHDDまたはSSD等の随時書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性メモリを有し、上記移動状況推定器構築部14Aにより得られた移動能力クラスごとの移動状況推定モデルを、移動状況推定器として蓄積する。
移動能力推定部16Aは、移動能力推定器蓄積部13Aから移動能力推定器を読み出し、この読み出した移動能力推定器に上記センサデータ入力部11Aにより受信されたセンサデータを入力し、移動能力クラスの分類結果を得る。そして、この分類結果を利用者の移動能力推定結果として、上記受信されたセンサデータと共に出力する処理を行う。
移動状況推定器選択部17Aは、上記移動能力推定部16Aから出力された移動能力推定結果をもとに、当該移動能力推定結果に対応する移動状況推定器を上記移動状況推定器蓄積部15Aから選択する処理を行う。
移動状況推定部18Aは、上記選択された移動状況推定器と、上記センサデータ入力部11Aにより受信されたセンサデータとを用いて、各位置における車椅子2の利用者の移動状況を推定する処理を行う。
移動状況出力部19Aは、上記移動状況推定部18Aにより推定された各位置の移動状況を表すラベルをバリア情報とし、当該バリア情報を地図システム5へ出力する。地図システム5は、上記バリア情報に含まれるラベルを地図上の該当する位置に重畳した表示データを生成し、図示しない表示部に表示させる処理を行う。
(動作)
次に、以上のように構成されたバリア情報生成システムの動作を説明する。
(1)学習フェーズ
バリア情報生成装置1Aは、先ず車椅子3の利用者の移動状況を推定するために、移動状況の推定モデルを作成する学習フェーズを実行する。学習フェーズでは、推定モデルを作成するために、サービス事業者の複数のスタッフA〜Zが操作者となって車椅子3により移動し、その移動過程でセンサデータを取得して分析することで移動能力の異なる複数の推定モデルを構築する。
図2はその処理手順と処理内容を示すフローチャートであり、センサデータおよび移動状況ラベルデータを取得するデータ取得処理S1と、移動能力推定器の構築処理S2と、移動状況推定器の構築処理S3が順に実行される。
(1−1)データ取得処理S1
いまスタッフAが、車椅子3により様々な移動状況、例えば前後進や右左折等の移動行為、段差・傾斜等の路面状況を含む経路を、一定時間(例:30分)移動したとする。この移動中に、車椅子3に固定されたスマートフォン2は、一定時間ごと(例:20ミリ秒ごと)に加速度および角速度の計測を行って内部の記憶領域にその計測データを蓄積する。そして、この蓄積された計測データを一定時間ごと(例:1秒ごと)に、学習用のセンサデータとしてバリア情報生成装置1Aに向け無線送信する。個々のセンサデータは、例えば図6に示すように、計測日時と、加速度のx軸、y軸、z軸の各値と、角速度のx軸、y軸、z軸の各値とから構成される。
またスタッフAは、車椅子3で移動しながら、移動状況ラベル作成装置4を用いて、移動区間ごとに移動状況ラベルを入力設定する。移動状況ラベル作成装置4の入力表示部には、例えば図7に示すように現在時刻表示部41と、開始ボタン42と、終了ボタン43と、移動状況ラベル選択ボタン44が表示されている。
スタッフAは、先ず移動状況ラベル選択ボタン44によりこれから発生する移動状況を選択し、当該移動状況が始まる前に開始ボタン42を押下し、当該移動状況が終わった後に終了ボタン43を押下する。そうすると、移動状況ラベル作成装置4は、上記移動状況ラベル選択ボタン44により指定された移動状況ラベルを上記開始ボタン42および終了ボタン43によりそれぞれ指定された開始時刻および終了時刻と対応付けて内部の記憶領域に蓄積する。そして、この蓄積された移動状況ラベルデータを操作者(この場合はスタッフA)と関連付けて、一定時間ごと(例:10分ごと)にバリア情報生成装置1Aに向け無線送信する。図8に上記移動状況ラベルデータの一例を示す。
なお、移動状況ラベル選択ボタン44には様々な選択肢があるが、どのような状況でどのボタンを選択するかは予めスタッフ間でルール化して運用するものとする。例えば「段差」とは、屋内外に多く存在する数cmの段差(例えば、車道と歩道の境や、歩道のタイルが外れて生まれた凹みなど)を車椅子で乗り越える前提で移動するときに選択するものとする。一般に、車椅子で移動する場合、ある車椅子の利用者には移動可能な段差であっても、別の車椅子の利用者にはわずかな段差でも油断していると転倒することもある。したがって、上記のように移動状況ラベル選択ボタン44の移動状況の選択肢に「段差」を含めることで、「段差」の存在を収集可能とする。
一方、車椅子3で乗り越えることをしない「段差」に直面した場合には、例えば「迂回」という移動状況ラベルを選択する。また、例えば「急停止」という選択肢の場合は、車椅子3の急停止が予測される前に「急停止」を選択して開始ボタン42を押下し、実際に急停止が終わった後に終了ボタン43を押下するという手順で移動状況ラベルを蓄積する。
以上述べたセンサデータおよび移動状況ラベルデータの計測・送信処理は、複数のスタッフA〜Zのそれぞれについて繰り返し実行される。
一方、バリア情報生成装置1Aは、センサデータ入力部11Aの制御の下、データ取得処理S1を以下のように実行する。図3はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、センサデータ入力部11Aは、先ずステップS11でセンサデータの受信を待ち、スマートフォン2からセンサデータが送られると、ステップS12で当該センサデータを受信し、内部メモリに一時保存する。また同様に、ステップS13により移動状況ラベルデータの受信を待ち、移動状況ラベル作成装置4から移動状況ラベルデータが送られると、ステップS14で当該移動状況ラベルデータを受信し、内部メモリに一時保存する。そして、ステップS14において、上記センサデータと移動状況ラベルデータとをマージして移動状況ラベル付きのセンサデータを生成し、この生成されたデータを移動能力推定器構築部12Aに渡す。図9は当該生成された移動状況ラベル付きのセンサデータの一例を示すものである。
(1−2)移動能力推定器構築処理S2
バリア情報生成装置1Aは、次に移動能力推定器構築部12Aの制御の下、移動能力推定器の構築処理S2を以下のように実行する。図4はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、移動能力推定器構築部12Aは、先ずステップS21により、上記センサデータ入力部11Aから渡された移動状況ラベル付きセンサデータから、車椅子3に横方向の移動成分が生じている期間、つまり横変化発生期間に計測された加速度および角速度の計測データを抽出する。
横変化発生期間の計測データを抽出する理由は、横変化発生時、例えば図10(a)に示すように右左折したり、図10(b)に示すように障害物を左右にかわしたりするための操作をする場合に、操作者の移動能力の差が現れやすいからである。逆に、図10(c)に示すように、ただ直進するといった単純な操作をする場合には、操作者の移動能力の差が現れ難い。
ここでは、横変化発生期間の検出手法として、上下軸(本実施例ではz軸)の角速度の絶対値が一定値以上となる期間を抽出する手法を用いる。図11は、車椅子3が直進してから左折した場合の加速度のx軸、y軸、z軸の各計測値と、角速度のz軸の計測値を表している。なお、図11では、図示の簡単のため角速度のx軸、y軸の各計測値の図示は省略している。
図11の例では、図12に示すようにE1で囲まれた期間に、角速度のz軸の計測値の絶対値が0.5rad/s^2以上となっているため、当該期間E1に含まれる加速度および角速度の計測データを抽出する。このような手法で、スタッフAが車椅子3を操作した際に横変化が発生したすべての期間の加速度及び角速度の計測データを抽出する。
なお、以上の説明では、角速度のz軸方向の計測値の絶対値が一定値以上となる期間を抽出する場合を例にとって説明したが、他に例えば加速度のy軸方向の計測値の絶対値が変化している期間の加速度及び角速度の計測データを抽出するようにしてもよい。
移動能力推定器構築部12Aは、次にステップS22により、上記抽出された各横変化発生期間の加速度及び角速度の計測データに、それぞれ横変化発生期間IDを付与する。図13は、この横変化発生期間ID付与後の加速度及び角速度の計測データの一例を示す。そして、当該横変化発生期間ID付与後の加速度及び角速度の計測データをステップS23により内部の記憶領域に蓄積する。
以上のステップS21〜S23の処理は、すべての操作者のセンサデータについて行う。図14はこのようにして保存された、各操作者A〜Zの横変化発生期間ID付与後の加速度及び角速度の計測データの一例を示すものである。
移動能力推定器構築部12Aは、次にステップS24により、上記蓄積された各操作者A〜Zの横変化発生期間ID付与後の加速度及び角速度の計測データから、その特徴量を算出する。
例えば、各操作者のセンサデータについて、横変化発生期間における、
(1) 加速度のx軸の値と角速度のz軸の値との相関係数(turnCorrAxGz)
(2) 加速度のx軸の値の標準偏差(turnAxSd)
(3) 加速度のy軸の値の標準偏差(turnAySd)
(4) 加速度のz軸の値の標準偏差(turnAzSd)
(5) 角速度のz軸の値の標準偏差(turnGzSd)
をそれぞれ算出する。図15はこのように算出された各操作者の横変化発生期間における計測データの特徴量の一例を示すものである。
なお、特徴量としては、その他に例えば横変化発生期間における、
(1)′加速度の各軸の値の和
(2)′角速度の各軸の値の和
(3)′加速度の各軸の値を周波数分解した場合の各周波数帯域の強度
(4)′角速度の各軸の値を周波数分解した場合の各周波数帯域の強度
を算出するようにしてもよい。
そして、ステップS25において、上記算出された各操作者の横変化発生期間における計測データの特徴量を操作者ごとに集約する。この集約処理は、例えば操作者ごとにすべての横変化発生期間の計測データ特徴量の返金を求めることにより行われる。そして、この算出された操作者別の横変化発生期間における計測データの特徴量の集約結果を、内部の記憶領域に蓄積する。図16にその一例を示す。
次に移動能力推定器構築部12Aは、ステップS26において、上記集約された横変化発生期間の特徴量を用いて、各操作者の移動能力の推定モデルを構築する。例えば、教師データ無しの機械学習を用いて、各操作者の移動能力を複数の移動能力クラスに分類するような推定モデルを構築する。教師データ無しの機械学習手法としては、一般手法である階層的クラスタリングを用い、入力を操作者ごとに集約した横変化発生期間の特徴量、出力を3つの移動能力クラスへの分類結果とするクラスタリングを実施する。
そして、図9の移動状況ラベル付きセンサデータのように、計測日時、加速度、角速度の情報を含むセンサデータに対しステップS21〜S25に示す処理を行い、上記構築したクラスタリングルールに基づいて、操作者の移動能力クラスを出力する推定器を生成し、これを移動能力推定器として移動能力推定器蓄積部13Aに蓄積する。
最後に、ステップS27において、上記クラスタリング結果を、図17に示すデータ形式で移動能力分類結果として、図9に示すデータ形式の移動状況ラベル付きセンサデータと合わせて移動状況推定器構築部14Aに渡す。
(1−3)移動状況推定器構築処理S3
上記移動能力推定器構築処理S2が終了すると、バリア情報作成装置1Aは続いてステップS3により、移動状況推定器構築部14Aの制御の下で、移動状況推定器の構築処理を、以下のように実行する。図5はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、移動状況推定器構築部14Aは、先ずステップS31により、上記図9に示した移動状況ラベル付きセンサデータから、移動状況ラベルが付与されている区間について計測データの特徴量を算出する。例えば、操作者ごとに各移動状況ラベルに該当する計測データから、
(1) 加速度のx軸の値と角速度のz軸の値との相関係数(corrAxGz)
(2) 加速度のx軸の値の標準偏差(axSd)
(3) 加速度のy軸の値の標準偏差(aySd)
(4) 加速度のz軸の値の標準偏差(azSd)
(5) 角速度のz軸の値の標準偏差(gzSd)
を移動状況ラベル付きセンサデータの特徴量として算出する。図18は算出された移動状況ラベル付きセンサデータの特徴量の一例を示す。
移動状況推定器構築部14Aは、次にステップS32により、上記移動能力推定器構築部12Aから渡された移動能力分類結果(図17)と、上記算出された移動状況ラベル付きセンサデータの特徴量(図18)を用いて、移動能力クラスごとの移動状況推定器を構築する。
例えば、教師データありの機械学習を用いて、上記移動状況ラベル付きセンサデータ特徴量から操作者の移動状況ラベルを推定するような推定モデルを構築する。教師データありの機械学習手法としては、一般手法であるSVM(Support Vector Machine)を用い、入力をセンサデータ特徴量、出力を移動状況ラベルとする推定モデルを構築する。
そして、移動能力クラスごとに構築した推定モデルを移動状況推定器として、ステップS33により移動状況推定器蓄積部15Aに蓄積する。図19は蓄積された移動能力クラスに対応する移動状況推定器の例を示すものである。
(2)推定フェーズ
上記(1)の学習フェーズによる移動能力推定モデルおよび移動状況推定モデルの構築処理が終了すると、以後バリア情報生成装置1Aは、上記構築された推定モデルに基づいて、利用者が車椅子3により移動する際の移動状況の推定処理を実行する。
図20はその処理手順と処理内容を示すフローチャートであり、センサデータを取得するデータ取得処理S4と、移動能力の推定処理S5と、移動状況推定器の選択処理S6と、移動状況の推定処理S7と、移動状況推定結果の出力処理S8が順に実行される。
(2−1)データ取得処理S4
利用者が車椅子3により例えば街の中を移動したとする。この移動中に、車椅子3に固定されたスマートフォン2は、一定時間ごと(例:20ミリ秒ごと)に加速度および角速度の計測を行って、内部の記憶領域にセンサデータを蓄積する。またそれと共にスマートフォン2は、上記加速度及び角速度の計測タイミングと同じタイミングでGPSセンサにより現在位置を表す緯度・経度データを計測して蓄積する。そして、この計測された緯度・経度データを、上記加速度及び角速度の計測データと共に、一定時間ごと(例:1秒ごと)に、センサデータとしてバリア情報生成装置1Aに向け無線送信する。
個々のセンサデータは、例えば図26に示すように計測日時と、位置を表す緯度・経度データと、加速度のx軸、y軸、z軸の各値と、角速度のx軸、y軸、z軸の各値とから構成される。
一方、バリア情報生成装置1Aは、センサデータ入力部11Aの制御の下、データ取得処理S4を以下のように実行する。図21はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、センサデータ入力部11Aは、先ずステップS41でセンサデータの受信を待ち、スマートフォン2からセンサデータが送られると、ステップS42で当該センサデータを受信し、内部メモリに一時保存する。そして、上記受信されたセンサデータを移動能力推定器構築部16Aに渡す。
(2−2)移動能力の推定処理S5
バリア情報生成装置1Aは、続いて移動能力推定部16Aの制御の下、利用者の移動能力を推定する処理S5を以下のように実行する。図22はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、移動能力推定部16Aは、先ずステップS51により移動能力推定器蓄積部13Aから移動能力推定器、つまり移動能力クラスの分類結果を読み出す。そして、ステップS52において、上記センサデータ入力部11Aから渡された移動中の利用者のセンサデータを、上記読み出された移動能力クラスの分類結果に入力し、移動能力クラスの分類結果を出力する。
例えば、いま移動能力クラスの分類結果として、「クラス1」を出力として得たとする。この場合移動能力推定部16Aは、ステップS53により、上記出力「クラス1」を移動能力推定結果として、上記受信されたセンサデータと共に移動状況推定器選択部17Aに渡す。
(2−3)移動状況推定器選択処理S6
バリア情報生成装置1Aは、次に移動能力推定器選択部17Aの制御の下、上記移動能力推定部16Aから渡された移動能力推定結果に対応する移動状況推定器を選択する処理S6を、以下のように実行する。図23はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、移動能力推定器選択部17Aは、ステップS61において、上記移動能力推定部16Aから渡された移動能力推定結果をもとに移動状況推定器蓄積部15Aを検索し、当該移動状況推定器蓄積部15Aから対応する移動状況推定器を読み出す。例えば、いま移動状況推定器蓄積部15Aに図19に示すデータが蓄積されており、上記したように移動能力推定結果が「クラス1」だったとすれば、「移動状況推定器1」が読み出される。そして、ステップS62により、上記読み出された移動状況推定器を、上記受信されたセンサデータと共に移動状況推定部18Aに渡す。
(2−4)移動状況推定処理S7
バリア情報生成装置1Aは、次に移動能力推定部18Aの制御の下、上記移動能力推定器選択部17Aから渡された移動状況推定器と、上記受信されたセンサデータとに基づいて、各位置における車椅子3の移動状況を推定する処理S7を、以下のように実行する。図24はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、移動状況推定部18Aは、先ずステップS71において、上記受信されたセンサデータに基づいて、位置ごとの加速度および角速度の特徴量を算出する。例えば、小数点以下3桁までの精度において、位置を表す緯度・経度が連続して同一である期間に発生しているセンサデータ群ごとに、
(1) 加速度のx軸の値と角速度のz軸の値との相関係数(corrAxGz)
(2) 加速度のx軸の値の標準偏差(axSd)
(3) 加速度のy軸の値の標準偏差(aySd)
(4) 加速度のz軸の値の標準偏差(azSd)
(5) 角速度のz軸の値の標準偏差(gzSd)
を算出する。図27は算出されたセンサデータの特徴量の一例を示すものである。
なお、センサデータを集約して特徴量を抽出する単位期間は、上記のように位置が近接している期間でも良いし、一定時間ごとでも良く、連続した期間であればその他の方法で定義する期間でも構わない。
移動状況推定部18Aは、次にステップS72において、図27に示したセンサデータ特徴量を、上記移動能力推定器選択部17Aから渡された移動状況推定器に位置ごとに入力し、位置ごとの移動状況ラベルを出力する。そして、ステップS73により、上記出力された位置ごとの移動状況ラベルを移動状況出力部19Aに渡す。図28は、上記出力された位置ごとの移動状況ラベルの一例を示す。
(2−5)移動状況推定処理S7
バリア情報生成装置1Aは、最後に移動状況出力部19Aの制御の下、上記移動状況推定部18Aから渡された位置ごとの移動状況ラベルをもとにバリア情報を表示させる処理S8を、以下のように実行する。図25はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、移動状況出力部19Aは、先ずステップS81において、上記移動状況推定部18Aから渡された位置ごとの移動状況ラベルの中で、図29に示す出力対象ラベルと合致するものを選択する。そして、ステップS82により、上記選択された出力対象ラベルを、図30に示すように位置を表す緯度・経度と対応付け、これをバリア情報として地図システム5へ出力する。
この結果地図システム5では、上記移動状況出力部19Aから送られたバリア情報を地図データ上の対応する位置に重畳し、当該バリア情報が重畳された地図データを例えば利用者のパーソナルコンピュータまたはスマートフォン2へ送信する。この結果、利用者のパーソナルコンピュータまたはスマートフォン2では、例えば図31に示すように、段差や傾斜など車椅子3の通行の妨げとなる場所を表すラベルがマッピングされた地図が表示される。
(第1の実施形態の効果)
以上詳述したように第1の実施形態では、バリア情報生成装置1Aが、先ず学習フェーズにおいて、複数の操作者A〜Zが車椅子3で移動中に、その動きを表す加速度及び角速度からなるセンサデータをスマートフォン2から収集すると共に、操作者が移動状況ラベル作成装置4において入力した移動状況を表すラベルデータを収集する。そして、収集したセンサデータから横変化が発生した期間におけるセンサデータを抽出してその特徴量を算出し、算出された特徴量をもとに操作者をクラス分けしてその分類結果を移動能力推定モデルとして蓄積する。さらに、操作者ごとに上記移動状況ラベルが指定された区間に得られたセンサデータから特徴量を算出し、この算出されたセンサデータ特徴量と上記移動能力推定モデルをもとに、移動能力クラスごとの移動状況推定器を構築し移動状況推定器蓄積部15Aに蓄積する。
次に推定フェーズにおいて、利用者が車椅子3で移動中に、その動きを表すセンサデータと位置を表す緯度・経度データをスマートフォン2から収集し、収集したセンサデータを上記移動能力推定モデルに入力して、移動能力の推定結果を出力として得る。そして、この移動能力推定結果に対応する移動状況推定器を移動状況推定器蓄積部15Aから選択し、上記受信された利用者のセンサデータから位置ごとの特徴量を算出して、当該特徴量を上記選択された移動状況推定器に入力することにより位置ごとの移動状況ラベルを得る。そして、この位置ごとの移動状況ラベルを地図システム5へ送り、地図上に移動状況ラベルをマッピングした表示データを生成して表示するようにしている。
従って、利用者はシステムのバリア情報提供サービスを利用中に路上でバリア情報を入力する必要がなくなり、これにより操作上の手間を軽減することができる。また、学習フェーズにおいて、複数の操作者A〜Zの移動能力をそれぞれ推定してこの複数の移動能力推定モデルをもとに複数の移動状況推定器を構築しておき、利用者の移動状況の推定フェーズにおいては、先ず上記複数の移動能力推定モデルを用いて利用者の移動能力を推定し、次に上記推定された移動能力をもとに移動状況推定器を選択して利用者の位置ごとの移動状況を推定してバリア情報を生成するようにしている。すなわち、移動能力の推定と移動状況の推定という二段階の推定処理により利用者の移動状況を推定するようにしている。このため、移動状況推定器のみを用いる場合に比べ、高精度の推定を行うことができる。
さらに、移動能力推定モデルを構築する際に、加速度および角速度をもとに車椅子の横変化を検出してその特徴量から操作者ごとの移動能力を推定するようにしている。このため、操作者ごとの移動能力の違いをより正確に推定することができる。
[第2の実施形態]
この発明の第2の実施形態は、移動中に、操作者および利用者の体に装着した心電測定装置から心電図のRRI データを収集し、この心電図のRRI データに基づいて操作者および利用者の緊張状態を推定し、この緊張状態に基づいて利用する移動状況推定器を選択するようにしたものである。
(構成)
図32は、この発明の第2の実施形態に係るバリア情報生成システムの構成を示すブロック図である。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
この発明の第2の実施形態に係るバリア情報生成システムは、心電測定装置6をさらに備えている。心電測定装置6は、操作者および利用者の体に装着され、操作者および利用者の心電図の特徴を表す心電計測データを、スマートフォン2を介してバリア情報生成装置1Bに向け送信する。
例えば、心電波形からピーク間隔を表すRRI(R-R Interval)を検出し、この検出されたRRIを表すデータを計測日時と関連付け、これを操作者IDと共に無線送信する。図36はその具体例を示すもので、計測日時がT1 、T2 、T3 のときはいずれもその直前に検出されたR1 を送信し、計測日時がT4 のときはR2 を送信する。
なお、心電測定装置6としては、例えばウェアラブル電極インナーhitoe(登録商標)を利用することができる。hitoeについては、例えば小笠原隆行、小野一善、松浦伸昭、山口真澄、渡邊淳司、塚田信吾、“ウェアラブル電極インナー技術の応用展開”、NTT技術ジャーナル、Vol.26, No.11, pp.16-20 (2014)に詳しく記載されている。
バリア情報生成装置1Bは、第2の実施形態を実施するために必要な処理機能部として、センサデータ入力部11Bと、移動能力推定器構築部12Bと、移動能力推定器蓄積部13Bと、移動状況推定器構築部14Bと、移動状況推定器蓄積部15Bと、移動能力推定部16Bと、移動状況推定器選択部17Bと、移動状況推定部18Bと、移動状況出力部19Bを備えている。
このうち、センサデータ入力部11B、移動能力推定器構築部12B、移動能力推定器蓄積部13B、移動状況推定器構築部14Bおよび移動状況推定器蓄積部15Bは「学習フェーズ」で使用される。また、センサデータ入力部11B、移動能力推定部16B、移動状況推定器選択部17B、移動状況推定部18Bおよび移動状況出力部19Bは「推定フェーズ」で使用される。なお、移動能力推定器蓄積部13Bおよび移動状況推定器蓄積部15Bを除いた各処理部は、いずれも図示しないプログラムメモリに格納されたプログラムをプロセッサに実行させることにより実現される。
なお、上記各処理機能部のうち第1の実施形態(図1)と基本機能が同一部分については説明を省略する。
センサデータ入力部11Bは、スマートフォン2から送信されたセンサデータおよび移動状況ラベル作成装置4から送信された移動状況ラベルデータを受信すると共に、上記心電測定装置6から送信された心電計測データをスマートフォン2を介して受信する。そして、操作者IDをもとに、受信されたセンサデータ、移動状況ラベルデータおよび心電計測データを操作者ごとにマージし、このマージ後のデータを移動状況ラベル付きセンサデータとして出力する処理を行う。
移動能力推定器構築部12Bは、上記センサデータ入力部11Bから出力された移動状況ラベル付きセンサデータについて、操作者ごとにRRI の標準偏差の分布を求める。そして、このRRI の標準偏差の分布を予め設定した緊張状態の分類基準と比較することで操作者を複数のクラスに分類し、その分類結果を操作者の移動能力クラスを出力する移動能力推定器として移動能力推定器蓄積部13Bに蓄積する処理を行う。
移動状況推定器構築部14Bは、操作者ごとに、その移動状況ラベル付きセンサデータから、移動状況ラベルが付与されている区間についてその特徴量を算出する。そして、上記移動能力推定器構築部12Bにより得られた移動能力分類結果と、上記算出された移動状況ラベル付きセンサデータの特徴量を用いて、移動能力クラスごとの移動状況推定器を構築し、この移動状況推定器を移動状況推定器蓄積部15Bに蓄積する処理を行う。
移動能力推定部16Bは、移動能力推定器蓄積部13Bから移動能力推定器を読み出し、当該移動能力推定器にマージ済みセンサデータを入力し、移動能力クラスの推定結果を出力として得る処理を行う。
移動状況推定器選択部17Bは、上記移動能力推定部16Bにより得られた移動能力推定結果により移動状況推定器蓄積部15Bを検索し、対応する移動状況推定器を選択して読み出す処理を行う。
移動状況推定部18Bは、マージ済のセンサデータをもとに、位置の緯度・経度が連続して同一値となっている期間に発生しているセンサデータ群ごとに、センサデータの特徴量を算出する。そして、算出されたセンサデータ特徴量を、位置ごとに、上記移動状況推定器選択部17Bにより選択された移動状況推定器に入力し、位置ごとの移動状況ラベルを出力として得る処理を行う。
(動作)
次に、以上のように構成されたバリア情報生成システムの動作を説明する。
(1)学習フェーズ
バリア情報生成装置1Bは、第1の実施形態と同様に、先ず車椅子3の利用者の移動状況を推定するために、移動状況の推定モデルを作成する学習フェーズを実行する。学習フェーズでは、推定モデルを作成するために、サービス事業者の複数のスタッフA〜Zが操作者となって車椅子3により移動し、その移動過程でセンサデータを取得して分析することで移動能力の異なる複数の推定モデルを構築する。
(1−1)データ取得処理
スタッフAが、車椅子3により様々な移動状況、例えば前後進や右左折等の移動行為、段差・傾斜等の路面状況を含む経路を、一定時間(例:30分)移動したとする。この移動中に、車椅子3に固定されたスマートフォン2は、一定時間ごと(例:20ミリ秒ごと)に加速度および角速度の計測を行って内部の記憶領域にその計測データを蓄積する。そして、この蓄積された計測データを一定時間ごと(例:1秒ごと)に、学習用のセンサデータとしてバリア情報生成装置1Bに向け無線送信する。個々のセンサデータは、例えば図6に示したように、計測日時と、加速度のx軸、y軸、z軸の各値と、角速度のx軸、y軸、z軸の各値とから構成される。
また、上記移動中に心電測定装置6は、一定時間ごと(例:20ミリ秒ごと)に心電図の測定を行い、この測定された心電図データからRRI を検出してその計測時刻と関連付けて内部の記憶領域に蓄積する。そして、この蓄積されたRRI データを一定時間ごと(例:5秒ごと)に読み出し、これを心電計測データとしてスマートフォン2を経由してバリア情報生成装置1Bに向け無線送信する。図37はこの心電計測データの概要を、また図38は心電計測データの具体例を示すものである。
さらにスタッフAは、車椅子3で移動しながら、移動状況ラベル作成装置4を用いて、移動区間ごとに移動状況ラベルを入力設定する。例えば、先ず移動状況ラベル選択ボタン44によりこれから発生する移動状況を選択し、当該移動状況が始まる前に開始ボタン42を押下し、当該移動状況が終わった後に終了ボタン43を押下する。そうすると移動状況ラベル作成装置4は、上記移動状況ラベル選択ボタン44により指定された移動状況ラベルを上記開始ボタン42および終了ボタン43によりそれぞれ指定された開始時刻および終了時刻と対応付けて内部の記憶領域に蓄積する。そして、この蓄積された移動状況ラベルデータを操作者(この場合はスタッフA)を示す操作者IDと関連付けて、一定時間ごと(例:10分ごと)にバリア情報生成装置1Bに向け無線送信する。図8に上記移動状況ラベルデータの一例を示す。
以上述べたセンサデータ、心電計測データおよび移動状況ラベルデータの計測・送信処理は、複数のスタッフA〜Zのそれぞれについて繰り返し実行される。
一方、バリア情報生成装置1Bは、センサデータ入力部11Bの制御の下、データ取得処理を以下のように実行する。図33はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。なお、図33において前記図3と同一部分には同一符号を付してある。
すなわち、センサデータ入力部11Bは、先ずステップS11でセンサデータの受信を待ち、スマートフォン2からセンサデータが送られると、ステップS12で当該センサデータを受信し、内部メモリに一時保存する。次にステップS16で上記心電測定装置6から送信される心電計測データの受信を待ち、心電測定装置6から心電計測データが送られると、ステップS17により当該心電計測データを受信し、内部メモリに一時保存する。さらに、ステップS13により移動状況ラベルデータの受信を待ち、移動状況ラベル作成装置4から移動状況ラベルデータが送られると、ステップS14で当該移動状況ラベルデータを受信し、内部メモリに一時保存する。
そして、ステップS18において、操作者IDをもとに、操作者A〜Zごとに上記センサデータと心電計測データと移動状況ラベルデータとをマージして移動状況ラベル付きのセンサデータを生成し、この生成されたデータを移動能力推定器構築部12Bに渡す。図39はスタッフAの移動状況ラベル付きセンサデータを、また図40はすべてのスタッフA〜Zの移動状況ラベル付きセンサデータの一例をそれぞれ示すものである。
(1−2)移動能力推定器構築処理
バリア情報生成装置1Bは、次に移動能力推定器構築部12Bの制御の下、移動能力推定器の構築処理を以下のように実行する。図34はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、移動能力推定器構築部12Bは、先ずステップS28により、上記センサデータ入力部11Bから渡された複数の移動状況ラベル付きセンサデータをもとに、操作者A〜ZごとにRRI の標準偏差を算出する。図41はこの標準偏差の算出結果の一例を示すものである。次にステップS29により、操作者A〜ZごとのRRI の標準偏差の分布を求め、RRI の標準偏差が上位30%までの操作者を「クラス1」に、RRI の標準偏差が上位30%から70%までの操作者を「クラス2」に、RRI の標準偏差が上位70%以降の操作者を「クラス3」にそれぞれ分類する。
また移動能力推定器構築部12Bは、続いてステップS26において、上記センサデータ入力部11Bから渡された移動状況ラベル付きセンサデータのように計測日時およびRRI を含むセンサデータを入力とし、上記ステップS28と同様にセンサデータの標準偏差を算出して、ステップS29に示した分類基準に従い操作者の移動能力クラスを出力する推定器を生成し、この生成された移動能力推定器を移動能力推定器蓄積部13Bに蓄積する。
さらにステップS27において、上記分類結果を図17に示した形式で、図40に示した操作者別の移動状況ラベル付きセンサデータと共に、移動状況推定器構築部14Bに渡す。
(1−3)移動状況推定器構築処理
上記移動能力推定器構築が終了すると、バリア情報作成装置1Bは続いて移動状況推定器構築部14Bの制御の下、移動状況推定器の構築処理を以下のように実行する。なお、この移動状況推定器構築処理は第1の実施形態と同様なので図5を用いて説明する。
すなわち、移動状況推定器構築部14Aは、先ずステップS31により、上記図9に示した移動状況ラベル付きセンサデータから、移動状況ラベルが付与されている区間について計測データの特徴量を算出する。例えば、操作者ごとに各移動状況ラベルに該当する計測データから、図18に例示したように
(1) 加速度のx軸の値と角速度のz軸の値との相関係数(corrAxGz)
(2) 加速度のx軸の値の標準偏差(axSd)
(3) 加速度のy軸の値の標準偏差(aySd)
(4) 加速度のz軸の値の標準偏差(azSd)
(5) 角速度のz軸の値の標準偏差(gzSd)
を移動状況ラベル付きセンサデータの特徴量として算出する。
移動状況推定器構築部14Bは、次にステップS32により、上記移動能力推定器構築部12Bから渡された移動能力分類結果(図17)と、上記算出された移動状況ラベル付きセンサデータの特徴量(図18)を用いて、移動能力クラスごとの移動状況推定器を構築する。
例えば、教師データありの機械学習を用いて、上記移動状況ラベル付きセンサデータ特徴量から操作者の移動状況ラベルを推定するような推定モデルを構築する。教師データありの機械学習手法としては、一般手法であるSVM(Support Vector Machine)を用い、入力をセンサデータ特徴量、出力を移動状況ラベルとする推定モデルを構築する。
そして、移動能力クラスごとに構築した推定モデルを移動状況推定器として、ステップS33により移動状況推定器蓄積部15Bに蓄積する。図19は蓄積された移動能力クラスに対応する移動状況推定器の例を示したものである。
(2)推定フェーズ
上記(1)の学習フェーズによる移動能力推定モデルおよび移動状況推定モデルの構築処理が終了すると、以後バリア情報生成装置1Bは、上記構築された推定モデルに基づいて、利用者が車椅子3により移動する際の移動状況の推定処理を実行する。
(2−1)データ取得処理
利用者が車椅子3により例えば街の中を移動したとする。この移動中に、車椅子3に固定されたスマートフォン2は、一定時間ごと(例:20ミリ秒ごと)に加速度および角速度の計測を行って、内部の記憶領域にセンサデータを蓄積する。またそれと共にスマートフォン2は、上記加速度及び角速度の計測タイミングと同じタイミングでGPSセンサにより現在位置を表す緯度・経度データを計測して蓄積する。そして、この計測された緯度・経度データを、上記加速度及び角速度の計測データと共に、一定時間ごと(例:1秒ごと)に、センサデータとしてバリア情報生成装置1Aに向け無線送信する。
また上記移動中に、心電測定装置6が一定時間ごと(例:20ミリ秒ごと)に心電図の計測を行ってRRI を検出して内部メモリに蓄積する。そして、この蓄積されたRRI データを、一定時間ごと(例:5秒ごと)に、図42に示すように計測時刻と関連付けた形式で、スマートフォン2を介してバリア情報生成装置1Bに向け無線送信する。
これに対しバリア情報生成装置1Bは、センサデータ入力部11Bの制御の下、データ取得処理を以下のように実行する。図35はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。なお、同図において前記図21と同一部分には同一符号を付して説明を行う。
すなわち、センサデータ入力部11Bは、先ずステップS41でセンサデータの受信を待ち、スマートフォン2からセンサデータが送られると、ステップS42で当該センサデータを受信し、内部メモリに一時保存する。またセンサデータ入力部11Bは、ステップS43で心電測定装置6からの心電計測データの受信を待ち、心電測定装置6から心電計測データが送られるとステップS44で当該心電計測データを受信して内部メモリに一時保存する。そして、操作者IDをもとに、上記受信されたセンサデータおよび心電計測データを操作者ごとにマージし、このマージ後のデータを移動状況ラベル付きセンサデータとして出力する。
(2−2)移動能力の推定処理
バリア情報生成装置1Bは、続いて移動能力推定部16Bの制御の下、利用者の移動能力を推定する処理を以下のように実行する。なお、この移動能力推定処理は第1の実施形態と同一なので図22を用いて説明を行う。
すなわち、移動能力推定部16Bは、先ずステップS51において移動能力推定器蓄積部13Bから移動能力推定器、つまり移動能力クラスの分類結果を読み出す。そして、ステップS52において、上記センサデータ入力部11Bから渡された移動中の利用者のマージ済センサデータ(図43)を、上記読み出された移動能力クラスの移動能力推定器に入力し、移動能力クラスの分類結果を出力する。
例えば、いま移動能力クラスの分類結果として、「クラス1」を出力として得たとする。この場合移動能力推定部16Bは、ステップS53により、上記出力「クラス1」を移動能力推定結果として、上記受信されたセンサデータと共に移動状況推定器選択部17Bに渡す。
(2−3)移動状況推定器選択処理
バリア情報生成装置1Bは、次に移動能力推定器選択部17Bの制御の下、上記移動能力推定部16Bから渡された移動能力推定結果に対応する移動状況推定器を選択する処理を、以下のように実行する。なお、この移動能力推定器の選択処理も第1の実施形態と同一なので図23を用いて説明する。
すなわち、移動能力推定器選択部17Bは、ステップS61において、上記移動能力推定部16Bから渡された移動能力推定結果をもとに移動状況推定器蓄積部15Bを検索し、当該移動状況推定器蓄積部15Bから対応する移動状況推定器を読み出す。例えば、いま移動状況推定器蓄積部15Bに図19に示すデータが蓄積されており、上記したように移動能力推定結果が「クラス1」だったとすれば、「移動状況推定器1」が読み出される。そして、ステップS62により、上記読み出された移動状況推定器を、上記受信されたセンサデータと共に移動状況推定部18Bに渡す。
(2−4)移動状況推定処理
バリア情報生成装置1Bは、次に移動能力推定部18Bの制御の下、上記移動能力推定器選択部17Bから渡された移動状況推定器と、上記受信されたセンサデータとに基づいて、各位置における車椅子3の移動状況を推定する処理を以下のように実行する。なお、この移動能力推定器の選択処理も第1の実施形態と同一なので図24を用いて説明する。
すなわち、移動状況推定部18Bは、先ずステップS71において、上記受信されたセンサデータに基づいて、位置ごとの加速度および角速度の特徴量を算出する。例えば、小数点以下3桁までの精度において、位置を表す緯度・経度が連続して同一である期間に発生しているセンサデータ群ごとに、
(1) 加速度のx軸の値と角速度のz軸の値との相関係数(corrAxGz)
(2) 加速度のx軸の値の標準偏差(axSd)
(3) 加速度のy軸の値の標準偏差(aySd)
(4) 加速度のz軸の値の標準偏差(azSd)
(5) 角速度のz軸の値の標準偏差(gzSd)
を算出する。図27は算出されたセンサデータの特徴量の一例を示したものである。
なお、センサデータを集約して特徴量を抽出する単位期間は、上記のように位置が近接している期間でも良いし、一定時間ごとでも良く、連続した期間であればその他の方法で定義する期間でも構わない。
移動状況推定部18Bは、次にステップS72において、図27に示したセンサデータ特徴量を、上記移動能力推定器選択部17Bから渡された移動状況推定器に位置ごとに入力し、位置ごとの移動状況ラベルを出力する。そして、ステップS73により、上記出力された位置ごとの移動状況ラベルを移動状況出力部19Bに渡す。図28は、上記出力された位置ごとの移動状況ラベルの一例を示す。
(2−5)移動状況推定処理
バリア情報生成装置1Bは、最後に移動状況出力部19Bの制御の下、上記移動状況推定部18Bから渡された位置ごとの移動状況ラベルをもとにバリア情報を表示させる処理を以下のように実行する。なお、この移動能力推定器の選択処理も第1の実施形態と同一なので図25を用いて説明する。
すなわち、移動状況出力部19Bは、先ずステップS81において、上記移動状況推定部18Bから渡された位置ごとの移動状況ラベルの中で、図29に示す出力対象ラベルと合致するものを選択する。そして、ステップS82により、上記選択された出力対象ラベルを、図30に示すように位置を表す緯度・経度と対応付け、これをバリア情報として地図システム5へ出力する。
この結果地図システム5では、上記移動状況出力部19Bから送られたバリア情報を地図データ上の対応する位置に重畳し、当該バリア情報が重畳された地図データを例えば利用者のパーソナルコンピュータまたはスマートフォン2へ送信する。この結果、利用者のパーソナルコンピュータまたはスマートフォン2では、例えば図31に示すように、段差や傾斜など車椅子3の通行の妨げとなる場所を表すラベルがマッピングされた地図が表示される。
(第2の実施形態の効果)
以上詳述したように第2の実施形態では、学習フェーズにおいて、操作者が車椅子により移動中に、操作者の体に装着した心電測定装置6から心電図のRRI データを収集し、この心電図のRRI データに基づいて操作者および利用者の緊張状態を推定し、この緊張状態に基づいて利用する移動能力推定器および移動状況推定器を構築するようにしている。また推定フェーズにおいても、移動中の利用者のRRI データに基づいて利用者の移動能力を推定し、その推定結果に対応する移動状況推定器を選択して、この選択された移動状況推定器を用いて利用者の移動状況ラベルを推定し、その推定結果を表示するようにしている。
従って、第1の実施形態と同様に、利用者はシステムのバリア情報提供サービスを利用中に路上でバリア情報を入力する必要がなくなり、これにより操作上の手間を軽減することができると共に、移動能力の推定と移動状況の推定という二段階の推定処理により利用者の移動状況を高精度の推定を行うことができる。
さらに、移動能力推定モデルを構築する際に、操作者および利用者の心電図のRRIデータをもとに操作者ごとの移動能力を推定するようにしている。このため、操作者ごとの移動能力の違いをより正確に推定することができる。
[その他の実施形態]
第1及び第2の実施形態では、利用者が車椅子により移動する場合を例にとって説明したが、ベビーカーを押して移動する場合や大きなスーツケースや買い物用のキャリアケースを引いて移動する場合にも、この発明は適用可能である。
また、利用者の移動能力を推定する手段として、移動機器の右左折等による横変化と、利用者の心電図のRRI の両方を検出し、これらの検出結果を総合して利用者の移動能力を推定するようにしてもよい。
さらに、第2の実施形態では利用者の心拍変動の特徴を表す情報として、RRI の標準偏差を用いる場合を例にとって説明したが、他にRRI(R-R Interval)の平均値、前後するRRI間の差の二乗平均値の平方根(RMSSD)、前後するRRI間の時間的差分が予め設定した時間値以上となった回数の発生割合(pNN50)、前後するRRIのローレンツプロットが描く形状の長辺の長さL、RRIのローレンツプロットが描く形状の短辺の長さT、LおよびTから求められる交感神経活動指標(CSI: Cardiac Sympathetic Index)、LおよびTから求められる副交感神経の活動指標(CVI: Cardiac Vagal Index)、RRIのパワースペクトル波形の高周波成分(HF)、または低周波成分(LF)のうちの少なくとも1つ、或いはこれらの特徴量から算出されるその他の特徴量を算出し用いるようにしてもよい。
その他、バリア情報生成装置を構成する装置の種類や構成、学習フェーズにおける移動能力推定器構築処理および移動状況推定器構築処理の処理手順と処理内容、推定フェーズにおける移動能力推定処理、移動状況推定器選択処理、移動状況推定処理の処理手順と処理内容についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1A,1B…バリア情報生成装置、2…スマートフォン、3…車椅子、4…移動状況ラベル作成装置、5…地図システム、6…心電測定装置、11A,11B…センサデータ入力部、12A,12B…移動能力推定器構築部、13A,13B…移動能力推定器蓄積部、14A,14B…移動状況推定器構築部、15A,15B…移動状況推定器蓄積部、16A,16B…移動能力推定部、17A,17B…移動状況推定器選択部、18A,18B…移動状況推定部、19A,19B…移動状況出力部。

Claims (6)

  1. 利用者または当該利用者が使用する移動機器の移動中に、当該利用者または移動機器の動きと位置を計測し、当該動きと位置を表す計測データを送信するデータ計測機器と、前記利用者または移動機器の移動状況の種類を表す移動状況ラベルおよび当該移動状況で移動する期間を表す情報の入力を受け付けてその入力データを送信するための移動状況入力機器との間でそれぞれ通信が可能なバリア情報生成装置であって、
    学習時に、学習対象の複数の利用者またはその移動機器がそれぞれ移動する際の、当該利用者または移動機器の動きを表す計測データを前記データ計測機器から収集すると共に、前記各利用者がそれぞれ入力した移動状況ラベルおよび移動期間を表す情報を前記移動状況入力機器から収集し、当該収集された動きを表す計測データと移動状況ラベルおよび移動期間を表す情報に基づいて移動状況推定モデルを作成し記憶する学習処理手段と、
    推定時に、推定対象の利用者または移動機器が移動する際の、当該利用者または移動機器の動きと位置を表す計測データを前記データ計測機器から収集し、当該収集した動きを表す計測データと前記記憶された複数の移動状況推定モデルとに基づいて前記推定対象の利用者または移動機器の移動状況を推定し、その推定結果と前記収集した位置を表す計測データに基づいて前記位置と前記移動状況ラベルとを関連付けたバリア情報を生成し出力する推定処理手段と
    を具備し、
    前記学習処理手段は、
    前記収集された利用者または移動機器の動きを表す計測データと移動状況ラベルおよび移動期間を表す情報をもとに前記学習対象の複数の利用者またはその移動機器のそれぞれについてその移動能力を表す特徴量を算出し、当該算出された移動能力の特徴量をもとに前記利用者または移動機器の移動能力を複数の移動能力クラスに分類する移動能力推定モデルを生成する手段と、
    前記収集された利用者または移動機器の動きを表す計測データをもとに前記移動状況ラベルごとの計測データの特徴量を算出し、当該算出された計測データの特徴量と前記生成された移動能力推定モデルとをもとに移動能力クラスごとの移動状況推定モデルを作成して記憶する手段と
    を有し、
    前記推定処理手段は、
    前記収集された利用者または移動機器の動きを表す計測データを前記移動能力推定モデルに入力して移動能力クラスの分類結果を得る手段と、
    前記移動能力クラスの分類結果をもとに、前記記憶された移動状況推定モデルを選択する手段と、
    前記収集された利用者または移動機器の動きと位置を表す計測データをもとに、当該動きを表す計測データの位置ごとの特徴量を算出し、当該算出された計測データの位置ごとの特徴量を前記選択された移動状況推定モデルに入力して、位置ごとの移動状況ラベルを出力する手段と
    を有することを特徴とするバリア情報生成装置。
  2. 前記データ計測機器、前記利用者または移動機器の動きを表す計測データとして、当該利用者または移動機器の加速度および角速度の計測データを送信する場合に
    前記移動能力推定モデルを生成する手段は、前記収集された加速度および角速度の計測データから前記利用者または移動機器の横方向の動きの変化を表す計測データを抽出し、この抽出された横方向の動きの変化を表す計測データの特徴量を前記学習対象の利用者または移動機器の移動能力を表す特徴量として算出する
    ことを特徴とする請求項に記載のバリア情報生成装置
  3. 前記利用者の心拍変動を表す情報を計測してその計測データを送信する心電測定機器との間で、さらに通信が可能なバリア情報生成装置であって、
    前記移動能力推定モデルを生成する手段は、前記心電測定機器から送信される心拍変動を表す計測データをもとに前記利用者の緊張の度合いを表す計測データを抽出し、この抽出された緊張の度合いを表す計測データの特徴量を前記学習対象の利用者または移動機器の移動能力を表す特徴量として算出する
    ことを特徴とする請求項に記載のバリア情報生成装置
  4. 前記データ計測機器は、前記利用者または移動機器に装着される携帯型の通信端末機器からなり、当該利用者または移動機器の動きと位置を表す計測データをその計測時刻を表す情報と共に前記バリア情報生成装置へ無線送信する第1の手段と、前記心電測定機器から送信された前記利用者の心拍変動を表す計測データを前記バリア情報生成装置へ中継転送する第2の手段とのうち、少なくとも前記第1の手段を備えることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のバリア情報生成装置
  5. 利用者または当該利用者が使用する移動機器の移動中に、当該利用者または移動機器の動きと位置を計測し、当該動きと位置を表す計測データを送信するデータ計測機器と、前記利用者または移動機器の移動状況の種類を表す移動状況ラベルおよび当該移動状況で移動する期間を表す情報の入力を受け付けてその入力データを送信するための移動状況入力機器との間でそれぞれ通信が可能なバリア情報生成装置が実行するバイア情報生成方法であって、
    前記バリア情報生成装置が、学習時に、学習対象の複数の利用者またはその移動機器がそれぞれ移動する際の、当該利用者または移動機器の動きを表す計測データを前記データ計測機器から収集すると共に、前記各利用者がそれぞれ入力した移動状況ラベルおよび移動期間を表す情報を前記移動状況入力機器から収集し、当該収集された動きを表す計測データと移動状況ラベルおよび移動期間を表す情報に基づいて移動状況推定モデルを作成し記憶する学習処理過程と、
    前記バリア情報生成装置が、推定時に、推定対象の利用者または移動機器が移動する際の、当該利用者または移動機器の動きと位置を表す計測データを前記データ計測機器から収集し、当該収集した動きを表す計測データと前記記憶された複数の移動状況推定モデルとに基づいて前記推定対象の利用者または移動機器の移動状況を推定し、その推定結果と前記収集した位置を表す計測データに基づいて前記位置と前記移動状況ラベルとを関連付けたバリア情報を生成し出力する推定処理過程と
    を具備し、
    前記学習処理過程は、
    前記収集された利用者または移動機器の動きを表す計測データと移動状況ラベルおよび移動期間を表す情報をもとに前記学習対象の複数の利用者またはその移動機器のそれぞれについてその移動能力を表す特徴量を算出し、当該算出された移動能力の特徴量をもとに前記利用者または移動機器の移動能力を複数の移動能力クラスに分類する移動能力推定モデルを生成する過程と、
    前記収集された利用者または移動機器の動きを表す計測データをもとに前記移動状況ラベルごとの計測データの特徴量を算出し、当該算出された計測データの特徴量と前記生成された移動能力推定モデルとをもとに移動能力クラスごとの移動状況推定モデルを作成して記憶する過程と
    を有し、
    前記推定処理過程は、
    前記収集された利用者または移動機器の動きを表す計測データを前記移動能力推定モデルに入力して移動能力クラスの分類結果を得る過程と、
    前記移動能力クラスの分類結果をもとに、前記記憶された移動状況推定モデルを選択する過程と、
    前記収集された利用者または移動機器の動きと位置を表す計測データをもとに、当該動きを表す計測データの位置ごとの特徴量を算出し、当該算出された計測データの位置ごとの特徴量を前記選択された移動状況推定モデルに入力して、位置ごとの移動状況ラベルを出力する過程と
    を有することを特徴とするバリア情報生成方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載のバリア情報生成装置が具備する前記各手段の処理を、当該バリア情報生成装置が備えるプロセッサに実行させるプログラム。
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