JP6364266B2 - 石炭の輸送方法 - Google Patents

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本発明は、石炭の輸送方法に関する。
最近では、原子力発電の安全性への懸念から化石燃料による発電が見直されており、特に石炭は、コストが安価なことから、その使用量が増大する傾向にある。例えば、敷地内に1万トンを超える量の石炭が野積みされているような発電所もある。
ところで、貯蔵された石炭は、石炭中の炭化水素質、カーボン物質或いは硫黄分が空気中の酸素と酸化反応して発熱し、遂には発火する現象、いわゆる「自然発火」を引き起こすことが知られている。一旦発火するとその鎮火は極めて難しく、保安上極めて大きな問題であるばかりでなく製品が損失するという経済的問題を引き起こす。更に、発火に至らないまでも石炭自身の品質の劣化を引き起こすので、発熱及び発火の防止は大変重要な問題である。特に、褐炭等の低品位炭は、極めて安価であるが、多孔質であり、揮発成分含量も多いため、上記のような発火の問題を特に生じ易い。
石炭の発火を防止する手段としては、水を散布する方法や不活性ガスを石炭層中に吹き込む方法(例えば特許文献1)、或いは水に石炭を浸漬する方法(例えば特許文献2)などが知られている。
また、本出願人は、先に、野積みされた石炭の50%以上を水没した状態で保管する方法を提案している。
しかしながら、上述した方法は、貯蔵された石炭や、貯蔵場所から輸送することなく、その場で燃焼設備に供して使用される石炭の発火防止には適用できるが、貯蔵場所から離れた場所にある燃焼設備に輸送される石炭の発火防止には、実用困難である。例えば、水を噴霧したり或いは水に浸漬する方法では、燃焼設備で石炭を使用する場合、乾燥により水分を除去しなければならず、さらに、水の混入により、石炭の輸送量が大幅に低下してしまう。また、不活性ガスを用いる方法では、不活性ガス用のタンクや専用の供給配管などが必要となってしまう。何れの方法も大幅なコストの増大を招き、例えば、定位品炭を用いる場合には、安価であるというメリットが失われてしまう。
特公昭54−31481号公報 特開昭60−171905号公報
従って、本発明の目的は、石炭の貯蔵場所から燃焼設備への輸送に際しての発火を、コストの増大を招くことなく防止することが可能な石炭、特に低品位炭の輸送方法を提供することにある。
本発明によれば、発電設備から発生する抽気蒸気により、水を散布するまたは水に浸漬することにより付着水分を含有した状態で貯蔵された低品位石炭を加熱乾燥して、付着水分の含有量が12質量%以下で、且つ、固有水分を残した状態に乾燥した後、乾燥された石炭を上記発電設備のボイラー排ガスによりシールして該石炭の燃焼設備に輸送することを特徴とする低品位石炭の輸送方法が提供される。
本発明の方法においては、
(1)前記ボイラー排ガスが、湿式法により脱硫処理及び/または脱硝処理されたものを石炭のシールに使用すること、
(2)乾燥された石炭を、外気に触れることなく、前記ボイラー排ガスによりシールすること、
が好ましい。
本発明においては、発電設備から発生する抽気蒸気を用いて石炭の乾燥が行われ、さらには発電設備から発生するボイラー排ガスを用いて乾燥された石炭のシールが行われ、シールされた石炭を燃焼設備への輸送に供する。即ち、この輸送に用いられる抽気蒸気及びボイラー排ガスは、何れも発電設備から発生するものであり、従って、この石炭輸送のために、専用のガスやガス保管用タンクは必要とせず、必要なガス供給配管も最小限でよい。さらに、燃焼設備に輸送された石炭は、乾燥されているものであり、その使用に先立って乾燥する必要もない。
従って、本発明によれば、コストの増大を招くことなく、石炭輸送時の発火を有効に防止することができ、特に安価で発火を生じ易い低品位炭の輸送に好適に適用される。
本発明にしたがって実施される石炭の輸送プロセスを示す概念図。
本発明において、輸送に供する石炭としては、通常、発電所の敷地内に大量に野積みされているものを使用するが、このような石炭は、一般に、降雨や水への浸漬等により湿潤したものである。水への浸漬は、例えば野積みされている石炭を囲むように堰を設け、この堰内に水を供給して浸漬すること、船輸送において、船倉内に水を供給して石炭の一部を浸漬することなどにより行われる。
また、かかる石炭としては、発火し易い低品位炭を始めとする、あらゆる石炭が対象となる。例えば、褐炭、亜瀝青炭、瀝青炭などを使用することができる。即ち、石炭が保有する水分は、一般に、石炭内部に保有する固有水分と付着水分とからなり、後述する乾燥によって、付着水分の殆どを除去した場合、全ての石炭において発火が懸念され、本発明の効果が有効に働く。特に、褐炭は、著しく安価であるが、多孔質であり且つ揮発成分を多く含み、自然発火し易いため、本発明方法の利点を最大限に活かせることができる。
図1を参照して、発電所には、石炭、石油或いは天然ガスを燃焼させ、水を水蒸気に転換するボイラー及び該水蒸気を用いての発電のための蒸気タービンを備えた発電設備1、発電設備1からのボイラー排ガスを処理するガス処理設備3、ガス処理設備3で処理された排ガスを排出するための煙突5を備えており、さらに、発電設備1からは、蒸気タービンを駆動した後に排出される蒸気、即ち、抽気蒸気が発生する。
本発明では、抽気蒸気を輸送する石炭の乾燥に使用し、ボイラー排ガスを乾燥された石炭のシールに適用する。
前述したように湿潤している石炭は、必要に応じて、この石炭が適用される燃焼装置の形態に応じて、適宜の粒径に粉砕される。例えば、微粉炭ボイラーに適用される石炭では、200メッシュ(75μm)通過程度の大きさに粉砕され、流動床ボイラーでは、約10mm以下の大きさに粉砕され、ストーカー焚ボイラーでは、約30mm以下の大きさに粉砕される。
かかる石炭は、図1に示されているように、投入用ホッパー7を備えた乾燥機9に、該投入用ホッパー7を介して供給される。
この乾燥機9は、抽気蒸気を用いての加熱により乾燥されるものであり、その構造は特に制限されるものではないが、一般的には、抽気蒸気に含まれる水分が石炭に混入しないように、抽気蒸気と石炭とを接触させずに加熱する間接加熱方式の構造を有していることが望ましい。このような構造の乾燥機9は、例えば、回転する円筒の内部に複数のチューブ状加熱管が設けられており、この加熱管に抽気蒸気を流すことにより、円筒内部を流れる石炭を加熱するという構造を有しているもの(チューブロータリードライヤと呼ばれる)が好適である。
このような抽気蒸気による加熱により、石炭の付着水分の殆どを除去するように、具体的には、付着水分が12質量%以下、特に、8質量%以下となるように乾燥を行うことが好ましい。即ち、石炭の固有水分までをも乾燥により除去することも可能であるが、発火の危険性が増すばかりでなく、石炭の水分量の調整も困難となる虞がある。
本発明において、上記の乾燥機9の出口には、積荷用ホッパー11が設けられており、乾燥された石炭は、この積荷用ホッパー11を通して、タンクローリー、タンク車などの輸送手段13のシール構造を有する収容室、例えば、タンクに収容され、ボイラー排ガスによりシールして該石炭の燃焼設備に輸送することが、輸送中の石炭の発火を防止するために必要である。
上記ボイラー排ガス中には、酸素が含まれるが、その量は微量であり(0.5体積%以下)、その主成分は、窒素と二酸化炭素である。従って、この酸素の存在は無視することができ、安価な不活性ガスとして使用し、前記輸送手段の収容室内において、石炭の発火を効果的に防止することができる。
本発明において、上記ボイラー排ガスは、直接使用してもよいが、一般的には、ガス処理設備3により、脱硫及び/または脱硝処理された後に使用することが、ガスの取り扱い上、安全であり好ましい。さらに、この排ガス処理設備3において、アルカリ水溶液やアンモニア水溶液などを用いた湿式処理により脱硫や脱硝が行われる場合、排ガス中の水分量は、乾燥された石炭の水分量に影響を与えるほどの水分を含んでいないことを確認することができ、そのまま使用することができる。勿論、上記排ガス中の水分を凝縮により、より低減して使用してもよい。
前記石炭を輸送手段13のシール構造を有する収容室に収容する態様は、ボイラー排ガスにより石炭をシールして輸送出来る方法であれば特に制限されず、石炭を収容室に充填後、前記ボイラー排ガスにより該収容室の空間部のガスを置換してもよいし、石炭を充填する前にボイラー排ガスを供給し、収容室内をボイラー排ガスで置換しておくことも可能である。
本発明において、前記の積荷用ホッパー11にも、ボイラー排ガスを導入することが好ましい。即ち、石炭と共に、このボイラー排ガスを積荷用ホッパー11内に導入することにより、乾燥された石炭をシールして輸送するために使用される後述の収容室に供給するまでの間に、石炭と空気(酸素)との接触が防止され、その発火を効果的に防止することができる。かかる排ガスの導入は、積載ホッパー内を排ガス雰囲気に維持できる程度の量で導入することが好ましい。
また、上記ホッパーにボイラー排ガスを供給する態様において、乾燥機9から排出された石炭と外気(酸素)との接触を確実に防止するために、例えば、乾燥機9の出口と積荷用ホッパー11の入り口部との間、及び積荷用ホッパー11の出口との間に外気が流入しないように気密的に接続しておくことが好ましい。
上記のようにして輸送手段13のシール構造を有する収容室に、乾燥された石炭を供給し、所定の燃焼設備に輸送され、そこで、乾燥された石炭の使用に供される。
尚、石炭の輸送手段からの取り出しは、そのまま、該石炭が収容されている収容室を開放して行うこともできるし、適宜、輸送手段に設けられた吸引装置などにより、該ガスを回収した後に行ってもよい。
この燃焼設備では、この石炭を燃料として用いての燃焼により、種々の処理が行われるが、本発明では、この石炭は、既に乾燥され、一定の水分量(ほぼ固有水分量)に調整されるためているため、燃焼設備においては、そのまま、安定した熱量を発揮しながら使用することができる。
本発明では、輸送中での石炭の自然発火が有効に防止され、しかも、乾燥や気密のために格別のガスを使用する必要がなく、発電設備からの生成するガスを利用して乾燥及び気密処理が行われるため、石炭の処理、輸送コストの増大も有効に回避される。
1:発電設備
3:ガス処理設備
9:乾燥機
11:積荷用ホッパー
13:輸送手段

Claims (3)

  1. 水を散布するまたは水に浸漬することにより付着水分を含有した状態で貯蔵された低品位石炭を、発電設備から発生する抽気蒸気により加熱乾燥して、付着水分の含有量が12質量%以下で、且つ、固有水分を残した状態に乾燥した後、乾燥された石炭を上記発電設備のボイラー排ガスによりシールして該石炭の燃焼設備に輸送することを特徴とする低品位石炭の輸送方法。
  2. 前記ボイラー排ガスが、湿式法により脱硫処理及び/または脱硝処理されたものである請求項1に記載の輸送方法。
  3. 乾燥された低品位石炭を、外気に触れることなく、前記ボイラー排ガスによりシールする請求項1又は2の何れかに記載の輸送方法。
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