JP6363052B2 - エンジン始動装置 - Google Patents
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Description
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本実施形態のエンジン始動装置1の全体構造を表す一部破断側面図である。この図1において、エンジン始動装置1は、いわゆる同軸式エンジン始動装置であり、直流電動機装置3と、この直流電動機装置3からの回転力を内燃機関のリングギヤ14に伝達する出力軸15と、この出力軸15上を摺動可能に嵌装され出力軸15からの回転力が伝達されるオーバランニングクラッチ装置16と、電磁石(図示せず)およびこの電磁石励磁時に吸引駆動されるプランジャロッド17を備えた電磁石スイッチ装置9と、一端がプランジャロッド17に係合され他端がオーバランニングクラッチ装置16に係合されたシフトレバー18を有している。
直流電動機装置3を駆動してエンジンを起動する場合、直流電動機装置3の一般的な駆動時間はせいぜい数秒から十数秒の短時間である。そのため、モータ保護装置40に流れる電流によるモータ保護装置40の温度上昇が少なく、モータ保護装置40の温度は所定の作動温度T1以下に保たれる。したがって、モータ保護装置40は作動せず、負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間の導通が保たれる。
このように、低電流通電であっても直流電動機装置3への通電時間が長引いた場合には、受熱可溶体7が溶融した後に、受熱変位体8を変位させることによって受熱変位体8の比較的僅かな変位量で中継金具6と負極ホルダプレート5との電気的な接続を確実に遮断することができる。
したがって、本実施の形態のモータ保護装置40は、高電流通電が行われると短時間で作動する。直流電動機装置3を駆動してエンジンを起動する場合、直流電動機装置3の一般的な駆動時間では作動温度T1に達しないため、モータ保護装置40は作動しない。しかし、低電流通電であっても長時間にわたって通電が行われると、作動温度T1に達するので、モータ保護装置40は作動する。
また、エンジン始動装置の界磁方式は永久磁石界磁式および巻線界磁式のいずれでもよく、同様の効果を得る。
また、通電状態は、連続的な通電および断続的な通電のいずれでもよく同様の効果を得る。
(1)実施の形態によるエンジン始動装置1は、直流電動機装置3と電磁石スイッチ装置9とを備える。直流電動機装置3は、回転子2に備えられ電機子コイルを巻装した電機子鉄心と、該回転子2に備えられ電機子コイルに電気的に接続される整流子19と、整流子19に給電する負極ブラシ4と、負極ブラシ4を固定する負極ホルダプレート5とを有する。電磁石スイッチ装置9は、外部電源と電気的に接続されるB端子12と、正極ブラシ24に電気的に接続されるM端子13と、B端子12とM端子13との間を接続・遮断する可動接点11とを有する。実施の形態によるエンジン始動装置1は、特に直流電動機装置3の負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間にモータ保護装置40を備える。モータ保護装置40は、導電性の中継金具6と、中継金具6と負極ホルダプレート5とを電気的に接続する導電性の受熱可溶体7と、中継金具6と負極ホルダプレート5との間に設けられ温度上昇によって変位を生じる受熱変位体8とを有する。モータ保護装置40が所定の作動温度T1を超えると、受熱可溶体7の溶断と、受熱変位体8a及び8bの熱による変位とによって、中継金具6と負極ホルダプレート5との電気的な接続が遮断される。
このように、受熱可溶体7溶融と受熱変位体8a及び8b変位という2つの異なる物理現象を利用することにより、高電流のみならず低電流での電流遮断を実現できる。すなわち従来では、高電流域におけるエンジン始動装置1の異常稼動時だけ配線を溶断させて電流遮断が可能であったが、実施の形態のエンジン始動装置1では、高電流域に至らない電流域でもモータ保護装置40で電流を遮断できるので、直流電動機装置3を流れる電流を容易確実に遮断できる。
(変形例1)
上述の説明では、モータ保護装置40の温度上昇に伴って、先に受熱可溶体7が溶融し、その後、受熱変位体8の熱膨張によって負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとを離間させるように構成したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、モータ保護装置40の温度上昇に伴って、受熱可溶体7の溶融と、受熱変位体8a及び8bの熱膨張による負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとの離間とが同時に行われるように構成してもよい。また、たとえば、モータ保護装置40の温度上昇に伴って、受熱可溶体7が溶融する前から受熱変位体8a及び8bの熱膨張によって負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとを離間させる付勢力を発生させることで受熱可溶体7に応力を与え、その後、受熱可溶体7が溶融すると上記付勢力によって負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとが直ちに離間するようにしてもよい。このように、受熱変位体8a及び8bが温度上昇によって変位し、その後、受熱可溶体7が溶融することによって中継金具6と負極ホルダプレート5との電気的な接続を瞬時に確実に遮断することができる。いずれの場合であっても、上述した作用効果と同様の作用効果を奏する。
上述の説明では、受熱変位体8a及び8bが中継金具6と負極ホルダプレート5との双方に接着等によって固定されているが、必ずしも、受熱変位体8が中継金具6と負極ホルダプレート5との双方に固定されていなくてもよい。たとえば、受熱変位体8a及び8bは、中継金具6または負極ホルダプレート5のいずれか一方に固定されていればよい。また、たとえば、受熱変位体8a及び8bが中継金具6と負極ホルダプレート5との間から脱落しないように保持されていれば、必ずしも受熱変位体8a及び8bを中継金具6や負極ホルダプレート5に接着等で固定する必要はない。
また、受熱変位体8a及び8bと中継金具6との間、または受熱変位体8a及び8bと負極ホルダプレート5との間のいずれか一方に隙間が設けられていてもよい。なお、この場合には、モータ保護装置40の温度がある温度T3を超えると受熱変位体8a及び8bの熱膨張によって上記の隙間がなくなり、受熱変位体8a及び8bが負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとを離間させる付勢力を発生させるように構成することが望ましい。なお、温度T3は、通常のエンジンを起動するスタータ動作では達しない温度であることが望ましい。すなわち温度T3は、スタータ動作が異常稼動する動作で予想される回路温度を越えた温度に設定すればよい。
これにより、通常のエンジンを起動するスタータ動作、すなわち回路温度がT3を越えない場合、負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとを離間させる付勢力が発生しないため、受熱変位体8a及び8bの熱膨張に起因する受熱可溶体7の応力が生じない。したがって、中継金具6の突部6aと負極ホルダプレート5との電気的な接続の信頼性を向上できる。
上述の説明では、受熱変位体8a及び8bの温度と変位との関係、すなわち、線膨張係数については特に言及していないが、受熱変位体8の線膨張係数は、温度によらず一定であってもよく、温度によって変化してもよい。すなわち、温度上昇に伴う受熱変位体8a及び8bの変位が線形性を示してもよく、非線形性を示してもよい。
(変形例5)
上述の説明では、受熱変位体8a及び8bは、絶縁性の部材であったが、導電性の部材でもよい。なお、受熱変位体8a及び8bが導電性の部材である場合には、受熱変位体8a及び8bと中継金具6との間、または、受熱変位体8a及び8bと負極ホルダプレート5との間の少なくとも一方に絶縁性の部材を介在させればよい。
上述したモータ保護装置40の実施例2を図4(a)ないし図4(c)に示す。図4(a)は、負極ホルダプレート5、負極ブラシホルダ21、およびモータ保護装置40を回転子2の軸方向から見た図である。図4(b)及び図4(c)は、図4(a)のB−B矢視断面図であり、モータ保護装置40の動作原理を説明する。特に図4(b)の上図は、通電遮断が起こる前の断面図であり、図4(b)の下図は、通電遮断が起った後の断面図である。また図4(c)は、図4(b)のC部の拡大図である。実施例1と同様に、モータ保護装置40は、負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間に設けられ、キャップ32とボス33と受熱可溶体7と受熱変位体8a及び8bとから構成される。キャップ32は、受熱可溶体7を介してボス33と電気的に接続されている。また、ボス33と負極ホルダプレート5と受熱可溶体7より融点が高い材料で電気的に接続されている。そして、受熱変位体8a及び8bは、キャップ32と負極ホルダプレート5との間に介在する。
Claims (7)
- 直流電動機装置と電磁石スイッチ装置とを備え、
前記直流電動機装置は、回転子に備えられ電機子コイルを巻装した電機子鉄心と、該回転子に備えられ前記電機子コイルに電気的に接続される整流子と、前記整流子に給電するブラシと、前記ブラシを固定するホルダプレートとを有し、
前記電磁石スイッチ装置は、外部電源と電気的に接続される第1の端子と、前記ブラシに電気的に接続される第2の端子と、前記第1の端子と前記第2の端子との間を接続・遮断する可動接点とを有するエンジン始動装置において、
前記直流電動機装置の前記ブラシの一端に配置されたモータ保護装置を備え、
前記モータ保護装置は、導電性部材と、前記導電性部材を前記ホルダプレートに電気的に接続する受熱可溶体と、前記導電性部材と前記ホルダプレートとの間に設けられ温度上昇によって変位を生じる受熱変位体とを有し、所定の温度を超えると、前記受熱可溶体の溶断と、前記受熱変位体の熱による変位とによって、前記導電性部材と前記ホルダプレートとの電気的な接続を遮断するエンジン始動装置。 - 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
前記ブラシは、正極ブラシおよび負極ブラシを含み、
前記ホルダプレートは、前記正極ブラシを固定する正極ホルダプレートおよび前記負極ブラシを固定する負極ホルダプレートを含み、
前記モータ保護装置は、前記正極ブラシと前記正極ホルダプレートとの間および前記負極ブラシと前記負極ホルダプレートとの間のいずれか一方に配置されるエンジン始動装置。 - 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
前記モータ保護装置は、前記受熱可溶体が溶融した後に、前記受熱変位体の変位によって前記導電性部材と前記ホルダプレートとの電気的な接続を遮断するエンジン始動装置。 - 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
前記モータ保護装置は、前記受熱変位体が温度上昇によって変位し、その後、前記受熱可溶体の溶融によって前記導電性部材と前記ホルダプレートとの電気的な接続を遮断するエンジン始動装置。 - 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
前記受熱変位体は、前記所定の温度以下では、前記導電性部材および前記ホルダプレートの少なくとも一方から離間しており、前記所定の温度を超えると自身の所定量の変位によって前記導電性部材を変位させるエンジン始動装置。 - 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
前記受熱変位体は、温度に対する変位が非線形性を示すエンジン始動装置。 - 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
前記受熱変位体は、導電性または非導電性の部材であり、前記導電性の部材である場合には、前記導電性部材と前記ホルダプレートとの間に、絶縁部材を介して配置されるエンジン始動装置。
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