JP6363052B2 - エンジン始動装置 - Google Patents

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本発明は、エンジン始動装置に関する。
一般的にエンジン始動装置は、短時間での使用が前提であり、連続的な通電若しくは断続的な通電を受けた場合には、発熱により高温になるおそれがある。そこで、通電経路上に通電容量狭小部を設け、回転子のロックや通電回路の短絡による高電流通電により、通電容量狭小部を溶断させ通電を遮断するモータ保護装置が知られている(特許文献1参照)。
特開平9−273464号公報
エンジン始動装置は、低電流域から高電流域まで広い電流域で用いられる。上述した特許文献に記載のモータ保護装置では、高電流域においてはエンジン始動装置の異常稼動時に電流を遮断することができる。高電流域に至らない電流域においてもエンジン始動装置の異常稼動時には電流を遮断することが要求されることがある。
請求項1に記載のエンジン始動装置は、直流電動機装置は、回転子に備えられ電機子コイルを巻装した電機子鉄心と、該回転子に備えられ電機子コイルに電気的に接続される整流子と、整流子に給電するブラシと、ブラシを固定するホルダプレートとを有し、電磁石スイッチ装置は、外部電源と電気的に接続される第1の端子と、ブラシに電気的に接続される第2の端子と、第1の端子と第2の端子との間を接続・遮断する可動接点とを有するエンジン始動装置において、直流電動機装置のブラシとホルダプレートとの間に配置されたモータ保護装置を備え、モータ保護装置は、導電性部材と、導電性部材をホルダプレートに電気的に接続する受熱可溶体と、導電性部材とホルダプレートとの間に設けられ温度上昇によって変位を生じる受熱変位体とを有し、所定の温度を超えると、受熱可溶体の溶断と、受熱変位体の熱による変位とによって、導電性部材とホルダプレートとの電気的な接続を遮断する。
本発明によれば、エンジン始動装置の異常稼動時に低電流域から高電流域において電流を遮断できる。
エンジン始動装置の全体構造を表す一部破断側面図である。 負極ホルダプレート5、負極ブラシホルダ21、およびモータ保護装置40を回転子2の軸方向から見た図である。 図2(a)のA−A矢視断面図であり、モータ保護装置40の動作原理を説明する。 図2(a)のA−A矢視断面図であり、モータ保護装置40の動作原理を説明する。 直流電動機装置への通電時間とモータ保護装置の温度との関係を示すグラフである。 負極ホルダプレート5、負極ブラシホルダ21、およびモータ保護装置40を回転子2の軸方向から見た図である。 図4(a)のB−B矢視断面図であり、モータ保護装置40の動作原理を説明する。 図4(b)のC部の拡大図である。
(実施例1)
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本実施形態のエンジン始動装置1の全体構造を表す一部破断側面図である。この図1において、エンジン始動装置1は、いわゆる同軸式エンジン始動装置であり、直流電動機装置3と、この直流電動機装置3からの回転力を内燃機関のリングギヤ14に伝達する出力軸15と、この出力軸15上を摺動可能に嵌装され出力軸15からの回転力が伝達されるオーバランニングクラッチ装置16と、電磁石(図示せず)およびこの電磁石励磁時に吸引駆動されるプランジャロッド17を備えた電磁石スイッチ装置9と、一端がプランジャロッド17に係合され他端がオーバランニングクラッチ装置16に係合されたシフトレバー18を有している。
直流電動機装置3は、電機子鉄心に巻装された電機子コイル(図示せず)およびその電機子コイルと電気的に接続される整流子19を備えた回転子2と、金属製のエンドブラケット20と、このエンドブラケット20の底面に固定された金属製の負極ホルダプレート5と、この負極ホルダプレート5上に直接固定された負極ブラシホルダ21と、この負極ブラシホルダ21に摺動自在に保持され、整流子19に当接する負極ブラシ4とを有する。
直流電動機装置3は、負極ホルダプレート5と対になっている金属製の正極ホルダプレート22と、この正極ホルダプレート22上に直接固定された正極ブラシホルダ23と、この正極ブラシホルダ23に摺動自在に保持され、整流子19に当接する正極ブラシ24とを有する。正極ブラシ24には、リードワイヤ32の一端が接続されている。リードワイヤ32の他端は、正極ホルダプレート22に直接接続されている。負極ブラシ4および正極ブラシ24はそれぞれ、図示しない押しバネで整流子19に押しつけられることで整流子19の各ブラシ側セグメントに当接している。
図2は、モータ保護装置40について説明する図であり、図2(a)は、負極ホルダプレート5、負極ブラシホルダ21、およびモータ保護装置40を回転子2の軸方向から見た図である。図2(b)及び図2(c)は、図2(a)のA−A矢視断面図であり、モータ保護装置40の動作原理を説明する。本実施の形態では、負極ホルダプレート5には負極ブラシ4を保持する3つの負極ブラシホルダ21が取り付けられている。モータ保護装置40は、負極ブラシ4毎に設けられている。
モータ保護装置40は、負極ブラシ4と接続されているリードワイヤ31の一端に設けられ、中継金具6と受熱可溶体7と受熱変位体8a及び8bとから構成される。図2(b)に示されるように、中継金具6には、受熱可溶体7を介して負極ホルダプレート5と電気的に接続される突部6aが設けられている。受熱可溶体7は、所定温度に達すると溶融する導電性の部材であり、中継金具6の突部6aと負極ホルダプレート5とを電気的および機械的に接続している。
一対の受熱変位体8a及び8bは、温度上昇による熱膨張によって変位を生じる絶縁性の部材であり、中継金具6と負極ホルダプレート5との間に設けられ、たとえば中継金具6と負極ホルダプレート5との双方に接着等によって固定されている。受熱変位体8a及び8bは、中継金具6の突部6aを囲む円環状等となるように一体に形成されていても良い。リードワイヤ31は、その一端が負極ブラシ4に接続され、他端が中継金具6に接続されている。したがって、各負極ブラシ4は、リードワイヤ31、中継金具6、および受熱可溶体7を介して負極ホルダプレート5とそれぞれ電気的に接続されている。
一方、図1に示される電磁石スイッチ装置9はまた、外部電源(バッテリ)のプラス端子と電気的に接続されるB端子12と、正極ホルダプレート22およびMリードワイヤ29を介して直流電動機装置3の正極ブラシ24に電気的に接続されたM端子13と、B端子12とM端子13との間を接続・遮断可能な可動接点11と、ナット25を介しM端子13に固定されM端子13に電気的に接続されたトメワ26と、B端子12およびM端子13の周囲絶縁のための絶縁部品27と、可動接点11の周囲絶縁のための絶縁部品28とを備えている。また可動接点11の開閉動作は、電磁石スイッチ装置9に内蔵されている電磁石により行われ、プランジャロッド17の吸引動作と同時に行われる。
上記構成のエンジン始動装置1における動作および作用効果を以下に説明する。内燃機関始動時には、たとえば図示しないキースイッチがONにされ電磁石が励磁されることで、外部電源と電気的に接続されている電磁石スイッチ装置9のB端子12と直流電動機装置3の正極ブラシ24に電気的に接続されているM端子13とを接続・遮断する可動接点11が閉じられる。この可動接点11の閉成によって、2つのB端子12及びM端子13が接続され、外部電源、B端子12、可動接点11、M端子13、正極ブラシ24、整流子19、回転子コイル、および負極ブラシ4を含む電気回路に電流が流れる。つまり、外部電源からエンジン始動装置1内に導入された電流は、電磁石スイッチ装置9のB端子12→可動接点11→M端子13→Mリードワイヤ29→正極ホルダプレート22→正極ブラシ24のリードワイヤ32→正極ブラシ24→整流子19のうち正極ブラシ24に接するセグメント→回転子コイル→整流子19のうち負極ブラシ4に接するセグメント→負極ブラシ4→負極ブラシ4のリードワイヤ31→モータ保護装置40→負極ホルダプレート5→エンドブラケット20→外部電源と流れる。このようにして、直流電動機装置3の回転子2および出力軸15を回転させる。一旦始動した後は、キースイッチをOFFに戻すことにより、電磁石の吸引力が解除されて可動接点11が開かれ、電流の流れが断たれ直流電動機装置3の回転は停止する。
上述したように、本実施形態のエンジン始動装置1には、負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間に、図2(a)で示されたモータ保護装置40が設けられている。モータ保護装置40では、後述するように、その温度が所定の作動温度T1以下であれば、負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間が導通している。
直流電動機装置3を駆動してエンジンを起動する場合、直流電動機装置3の一般的な駆動時間はせいぜい数秒から十数秒の短時間である。そのため、モータ保護装置40に流れる電流によるモータ保護装置40の温度上昇が少なく、モータ保護装置40の温度は所定の作動温度T1以下に保たれる。したがって、モータ保護装置40は作動せず、負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間の導通が保たれる。
しかし、回転子2のロックや通電回路の短絡等による高電流通電が行われたり、低電流通電であっても直流電動機装置3への通電時間が長引いたりすることで、モータ保護装置40の温度が所定の作動温度T1を超えると、モータ保護装置40は作動する。以下、モータ保護装置40の作動原理を説明する。
直流電動機装置3へ通電によってモータ保護装置40の温度が上昇し、その温度が所定の作動温度T1よりも低い温度T2に達すると、受熱可溶体7が溶融する。しかし、モータ保護装置40の温度が温度T2に達しても、受熱変位体8の熱膨張が小さいので、負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとを離間させるに至らない。その後、モータ保護装置40の温度がさらに上昇して所定の作動温度T1に達すると、図2(c)に示されるように、受熱変位体8の熱膨張によって、中継金具6と負極ホルダプレート5とが互いに離れる方向に変位されて、負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとが離間する。これにより、中継金具6と負極ホルダプレート5との電気的な接続が遮断される。
このように、低電流通電であっても直流電動機装置3への通電時間が長引いた場合には、受熱可溶体7が溶融した後に、受熱変位体8を変位させることによって受熱変位体8の比較的僅かな変位量で中継金具6と負極ホルダプレート5との電気的な接続を確実に遮断することができる。
図3は、直流電動機装置3への通電時間とモータ保護装置40の温度との関係を示すグラフである。図3において、線51は、たとえば回転子2のロックや通電回路の短絡等による高電流通電が行われた場合のモータ保護装置40の温度変化を示す線である。線52は、たとえば直流電動機装置3へ流れる電流の大きさが直流電動機装置3の定格値となる場合のような、低電流通電が行われた場合のモータ保護装置40の温度変化を示す線である。図3に示すように、高電流通電が行われた場合、モータ保護装置40の温度は、たとえば通電時間taのような短時間で作動温度T1に達する。しかし、低電流通電が行われた場合、モータ保護装置40の温度は、たとえば通電時間tbのような長時間の経過後に作動温度T1に達する。この通電時間通電時間tbは、直流電動機装置3を駆動してエンジンを起動する際の、直流電動機装置3の一般的な駆動時間よりも長い時間である。
したがって、本実施の形態のモータ保護装置40は、高電流通電が行われると短時間で作動する。直流電動機装置3を駆動してエンジンを起動する場合、直流電動機装置3の一般的な駆動時間では作動温度T1に達しないため、モータ保護装置40は作動しない。しかし、低電流通電であっても長時間にわたって通電が行われると、作動温度T1に達するので、モータ保護装置40は作動する。
なお、上記実施形態においては、モータ保護装置40を負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間の通電回路に設けたが、これに限らない。すなわち、モータ保護装置40を負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間の通電回路に設ける代わりに、または、負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間の通電回路に設けるとともに、正極ブラシ24と正極ホルダプレート22との間の通電回路に設けたとしても、同様の効果を得る。
また、エンジン始動装置の界磁方式は永久磁石界磁式および巻線界磁式のいずれでもよく、同様の効果を得る。
また、通電状態は、連続的な通電および断続的な通電のいずれでもよく同様の効果を得る。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)実施の形態によるエンジン始動装置1は、直流電動機装置3と電磁石スイッチ装置9とを備える。直流電動機装置3は、回転子2に備えられ電機子コイルを巻装した電機子鉄心と、該回転子2に備えられ電機子コイルに電気的に接続される整流子19と、整流子19に給電する負極ブラシ4と、負極ブラシ4を固定する負極ホルダプレート5とを有する。電磁石スイッチ装置9は、外部電源と電気的に接続されるB端子12と、正極ブラシ24に電気的に接続されるM端子13と、B端子12とM端子13との間を接続・遮断する可動接点11とを有する。実施の形態によるエンジン始動装置1は、特に直流電動機装置3の負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間にモータ保護装置40を備える。モータ保護装置40は、導電性の中継金具6と、中継金具6と負極ホルダプレート5とを電気的に接続する導電性の受熱可溶体7と、中継金具6と負極ホルダプレート5との間に設けられ温度上昇によって変位を生じる受熱変位体8とを有する。モータ保護装置40が所定の作動温度T1を超えると、受熱可溶体7の溶断と、受熱変位体8a及び8bの熱による変位とによって、中継金具6と負極ホルダプレート5との電気的な接続が遮断される。
このように、受熱可溶体7溶融と受熱変位体8a及び8b変位という2つの異なる物理現象を利用することにより、高電流のみならず低電流での電流遮断を実現できる。すなわち従来では、高電流域におけるエンジン始動装置1の異常稼動時だけ配線を溶断させて電流遮断が可能であったが、実施の形態のエンジン始動装置1では、高電流域に至らない電流域でもモータ保護装置40で電流を遮断できるので、直流電動機装置3を流れる電流を容易確実に遮断できる。
(2)モータ保護装置40は、正極ブラシ24と正極ホルダプレート22との間および負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間のいずれか一方に配置される。これにより、モータ保護装置40の配置に伴う直流電動機装置3の大型化を防止できる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
上述の説明では、モータ保護装置40の温度上昇に伴って、先に受熱可溶体7が溶融し、その後、受熱変位体8の熱膨張によって負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとを離間させるように構成したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、モータ保護装置40の温度上昇に伴って、受熱可溶体7の溶融と、受熱変位体8a及び8bの熱膨張による負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとの離間とが同時に行われるように構成してもよい。また、たとえば、モータ保護装置40の温度上昇に伴って、受熱可溶体7が溶融する前から受熱変位体8a及び8bの熱膨張によって負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとを離間させる付勢力を発生させることで受熱可溶体7に応力を与え、その後、受熱可溶体7が溶融すると上記付勢力によって負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとが直ちに離間するようにしてもよい。このように、受熱変位体8a及び8bが温度上昇によって変位し、その後、受熱可溶体7が溶融することによって中継金具6と負極ホルダプレート5との電気的な接続を瞬時に確実に遮断することができる。いずれの場合であっても、上述した作用効果と同様の作用効果を奏する。
(変形例2)
上述の説明では、受熱変位体8a及び8bが中継金具6と負極ホルダプレート5との双方に接着等によって固定されているが、必ずしも、受熱変位体8が中継金具6と負極ホルダプレート5との双方に固定されていなくてもよい。たとえば、受熱変位体8a及び8bは、中継金具6または負極ホルダプレート5のいずれか一方に固定されていればよい。また、たとえば、受熱変位体8a及び8bが中継金具6と負極ホルダプレート5との間から脱落しないように保持されていれば、必ずしも受熱変位体8a及び8bを中継金具6や負極ホルダプレート5に接着等で固定する必要はない。
(変形例3)
また、受熱変位体8a及び8bと中継金具6との間、または受熱変位体8a及び8bと負極ホルダプレート5との間のいずれか一方に隙間が設けられていてもよい。なお、この場合には、モータ保護装置40の温度がある温度T3を超えると受熱変位体8a及び8bの熱膨張によって上記の隙間がなくなり、受熱変位体8a及び8bが負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとを離間させる付勢力を発生させるように構成することが望ましい。なお、温度T3は、通常のエンジンを起動するスタータ動作では達しない温度であることが望ましい。すなわち温度T3は、スタータ動作が異常稼動する動作で予想される回路温度を越えた温度に設定すればよい。
これにより、通常のエンジンを起動するスタータ動作、すなわち回路温度がT3を越えない場合、負極ホルダプレート5と中継金具6の突部6aとを離間させる付勢力が発生しないため、受熱変位体8a及び8bの熱膨張に起因する受熱可溶体7の応力が生じない。したがって、中継金具6の突部6aと負極ホルダプレート5との電気的な接続の信頼性を向上できる。
(変形例4)
上述の説明では、受熱変位体8a及び8bの温度と変位との関係、すなわち、線膨張係数については特に言及していないが、受熱変位体8の線膨張係数は、温度によらず一定であってもよく、温度によって変化してもよい。すなわち、温度上昇に伴う受熱変位体8a及び8bの変位が線形性を示してもよく、非線形性を示してもよい。
(変形例5)
上述の説明では、受熱変位体8a及び8bは、絶縁性の部材であったが、導電性の部材でもよい。なお、受熱変位体8a及び8bが導電性の部材である場合には、受熱変位体8a及び8bと中継金具6との間、または、受熱変位体8a及び8bと負極ホルダプレート5との間の少なくとも一方に絶縁性の部材を介在させればよい。
(実施例2)
上述したモータ保護装置40の実施例2を図4(a)ないし図4(c)に示す。図4(a)は、負極ホルダプレート5、負極ブラシホルダ21、およびモータ保護装置40を回転子2の軸方向から見た図である。図4(b)及び図4(c)は、図4(a)のB−B矢視断面図であり、モータ保護装置40の動作原理を説明する。特に図4(b)の上図は、通電遮断が起こる前の断面図であり、図4(b)の下図は、通電遮断が起った後の断面図である。また図4(c)は、図4(b)のC部の拡大図である。実施例1と同様に、モータ保護装置40は、負極ブラシ4と負極ホルダプレート5との間に設けられ、キャップ32とボス33と受熱可溶体7と受熱変位体8a及び8bとから構成される。キャップ32は、受熱可溶体7を介してボス33と電気的に接続されている。また、ボス33と負極ホルダプレート5と受熱可溶体7より融点が高い材料で電気的に接続されている。そして、受熱変位体8a及び8bは、キャップ32と負極ホルダプレート5との間に介在する。
実施例1は、中継金具6と負極ホルダプレート5が受熱可溶体7により電気的に接続する構造であるが、この構造だと三部材間に合金層ができてしまい、本来の受熱可溶体7の融点と異なり、融点が不安定となる為、安定した通電遮断を実現するのは難しい。一方、実施例2は、ボス33に受熱可溶体7の層を確保できる溝33aを設けているため、受熱可溶体7の融点を安定させることができ、安定した通電遮断を実現することができる。
また、実施例1の受熱変位体8a及び8bは、全面拘束していないので、熱膨張時、全方向に変位する。一方、実施例2で受熱変位体8a及び8bをキャップ32で外周方向を拘束しているため、軸方向にのみ集中して変位することができる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1;エンジン始動装置、3;直流電動機装置、4;負極ブラシ、5;負極ホルダプレート、6;中継金具、7;受熱可溶体、8a;受熱変位体、8b;受熱変位体、9;電磁石スイッチ装置、22;正極ホルダプレート、24;正極ブラシ、40;モータ保護装置

Claims (7)

  1. 直流電動機装置と電磁石スイッチ装置とを備え、
    前記直流電動機装置は、回転子に備えられ電機子コイルを巻装した電機子鉄心と、該回転子に備えられ前記電機子コイルに電気的に接続される整流子と、前記整流子に給電するブラシと、前記ブラシを固定するホルダプレートとを有し、
    前記電磁石スイッチ装置は、外部電源と電気的に接続される第1の端子と、前記ブラシに電気的に接続される第2の端子と、前記第1の端子と前記第2の端子との間を接続・遮断する可動接点とを有するエンジン始動装置において、
    前記直流電動機装置の前記ブラシの一端に配置されたモータ保護装置を備え、
    前記モータ保護装置は、導電性部材と、前記導電性部材を前記ホルダプレートに電気的に接続する受熱可溶体と、前記導電性部材と前記ホルダプレートとの間に設けられ温度上昇によって変位を生じる受熱変位体とを有し、所定の温度を超えると、前記受熱可溶体の溶断と、前記受熱変位体の熱による変位とによって、前記導電性部材と前記ホルダプレートとの電気的な接続を遮断するエンジン始動装置。
  2. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記ブラシは、正極ブラシおよび負極ブラシを含み、
    前記ホルダプレートは、前記正極ブラシを固定する正極ホルダプレートおよび前記負極ブラシを固定する負極ホルダプレートを含み、
    前記モータ保護装置は、前記正極ブラシと前記正極ホルダプレートとの間および前記負極ブラシと前記負極ホルダプレートとの間のいずれか一方に配置されるエンジン始動装置。
  3. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記モータ保護装置は、前記受熱可溶体が溶融した後に、前記受熱変位体の変位によって前記導電性部材と前記ホルダプレートとの電気的な接続を遮断するエンジン始動装置。
  4. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記モータ保護装置は、前記受熱変位体が温度上昇によって変位し、その後、前記受熱可溶体の溶融によって前記導電性部材と前記ホルダプレートとの電気的な接続を遮断するエンジン始動装置。
  5. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記受熱変位体は、前記所定の温度以下では、前記導電性部材および前記ホルダプレートの少なくとも一方から離間しており、前記所定の温度を超えると自身の所定量の変位によって前記導電性部材を変位させるエンジン始動装置。
  6. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記受熱変位体は、温度に対する変位が非線形性を示すエンジン始動装置。
  7. 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
    前記受熱変位体は、導電性または非導電性の部材であり、前記導電性の部材である場合には、前記導電性部材と前記ホルダプレートとの間に、絶縁部材を介して配置されるエンジン始動装置。
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