JP6361181B2 - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置の製造方法、電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、電気光学装置、当該電気光学装置の製造方法、及び当該電気光学装置が搭載された電子機器に関する。
電気光学装置の一例として、例えばトランジスターや有機エレクトロルミネッセンス(以降、有機ELと称す)素子を有する画素がマトリックス状に配置された有機EL装置が提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載の有機EL装置では、画素の発光領域に、反射層と光学調整層と陽極(画素電極)と発光層と陰極とが順に積層されている。発光層で発した光は、反射層と陰極との間で繰り返し反射され、反射層と陰極との間の光学的な距離に応じた共振波長の光の強度が増幅され、表示光として射出される。
トランジスターは、反射層を挟んで、画素電極と反対側に配置されている。反射層は開口を有し、光を透過する。反射層の開口の内側に、トランジスターと画素電極とを電気的に接続するコンタクト部が形成されている。コンタクト部には、中継電極と、コンタクト電極と、画素電極とが順に積層されている。
中継電極は、反射層と同層に配置されている。反射層の開口の内側には、中継電極と反射層とで凹凸が形成されている。さらに、反射層の開口の内側には、反射層と中継電極との間に光の透過領域が形成される。コンタクト電極は、当該凹凸を乗り越え、平面視で反射層の開口を覆うように、当該開口よりも広く配置されている。コンタクト電極の下には絶縁調整層が配置されている。絶縁調整層は、コンタクト電極の端部まで延在し、コンタクト電極の端部に、絶縁調整層とコンタクト電極とが積層された別の段差(凹凸)が形成される。画素電極は、コンタクト電極の端部の別の凹凸を乗り越え、平面視でコンタクト電極を覆うように、コンタクト電極よりも広く配置されている。
かかる構成によって、特許文献1に記載の有機EL装置では、コンタクト電極は反射層の開口からトランジスターの側に入射する光を遮り、表示品質を向上させている。
特開2013−238725号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電気光学装置では、コンタクト電極や画素電極を、上述した凹凸や別の凹凸を乗り越えて形成する場合に、凹凸や新たな凹凸の悪影響、例えばステップカバレッジ不良や薬液の染み込みによる腐食(断線)などの不具合が生じる恐れがあった。すなわち、当該凹凸や別の凹凸によって、電気光学装置を安定して製造することが難しいという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電気光学装置は、絶縁層と、前記絶縁層の上に配置され、開口を有する反射層と、前記開口の内側に配置された第1の中継電極と、前記反射層と前記絶縁層と前記第1の中継電極とによって、前記開口の内側に形成された第1の凹部と、前記反射層と前記第1の凹部と前記第1の中継電極とを覆う第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜に形成された前記第1の中継電極を露出させるコンタクトホールと、前記第1の絶縁膜によって前記第1の凹部の内側に形成された第2の凹部と、前記第2の凹部の内側に充填された第2の絶縁膜と、前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とに接し、平面視で前記開口よりも広く配置された第2の中継電極と、を含み、前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とで形成される前記第2の中継電極に接する面は、平坦であることを特徴とする。
反射層と絶縁層と第1の中継電極とによって形成された第1の凹部は、第1の絶縁膜の絶縁膜で覆われ、第1の絶縁膜によって第1の凹部の内側に第2の凹部(凹凸)が形成される。第2の凹部の内側に第2の絶縁膜が充填され、第2の凹部による凹凸は平坦化されている。第2の中継電極は、第2の凹部の内側に第2の絶縁膜を充填して形成された平坦な面、つまり第1の絶縁膜と第2の絶縁膜とで形成された平坦な面の上に配置されている。第2の中継電極が配置される下地膜は平坦であり、凹凸が抑制されているので、第2の中継電極には下地膜の凹凸の悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良や薬液の染み込みによる腐食(断線)などを抑制することができる。すなわち、公知技術(特開2013−238725号公報)の課題である凹凸の悪影響を抑制することができる。
[適用例2]本適用例に係る電気光学装置は、絶縁層と、前記絶縁層の上に配置され、開口を有する反射層と、前記開口の内側に配置された第1の中継電極と、前記反射層及び前記第1の中継電極の上に配置された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜に形成された前記第1の中継電極を露出させるコンタクトホールと、前記反射層と前記絶縁層と前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜とによって、前記開口の内側に形成された第1の凹部と、前記第1の凹部の内側に充填された第2の絶縁膜と、前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とに接し、平面視で前記開口よりも広く配置された第2の中継電極と、を含み、前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とで形成される前記第2の中継電極に接する面は、平坦であることを特徴とする。
反射層と絶縁層と第1の中継電極と第1の絶縁膜とによって、第1の凹部(凹凸)が形成されている。第1の凹部の内側に第2の絶縁膜が充填され、第1の凹部による凹凸は平坦化されている。第2の中継電極は、第1の凹部の内側に第2の絶縁膜を充填して形成された平坦な面、つまり第1の絶縁膜と第2の絶縁膜とで形成された平坦な面の上に配置されている。第2の中継電極が配置される下地膜は平坦であり、凹凸が抑制されているので、第2の中継電極には下地膜の凹凸の悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良や薬液の染み込みによる腐食(断線)などを抑制することができる。すなわち、公知技術(特開2013−238725号公報)の課題である凹凸の悪影響を抑制することができる。
[適用例3]上記適用例に係る電気光学装置において、前記第1の絶縁膜の構成材料は、窒化シリコンであり、前記第2の絶縁膜の構成材料は、酸化シリコンであることが好ましい。
フッ素系ガスを用いたドライエッチングでは、酸化シリコンのエッチングレートに比べて、窒化シリコンのエッチングレートが小さく、窒化シリコンのエッチング(減膜)を抑制しつつ酸化シリコンを選択的にエッチングすることができる。例えば、フッ素系ガスを用いたドライエッチングによって、酸化シリコン(第2の絶縁膜)を選択的にエッチングし、酸化シリコン(第2の絶縁膜)の表面の位置を選択的に調整することができる。
[適用例4]上記適用例に係る電気光学装置において、発光領域を有し、前記発光領域には、前記反射層と光学的距離調整層と画素電極と発光機能層と対向電極とが順に積層されていることが好ましい。
発光領域は、反射層と光学的距離調整層と画素電極と発光機能層と対向電極とを順に積層された共振構造を有している。発光機能層で発した光は、当該共振構造によって特定波長(共振波長)に増幅され、当該光の色純度を高めることができる。
[適用例5]上記適用例に係る電気光学装置において、前記第1の絶縁膜は、前記光学的距離調整層の一部をなすことが好ましい。
第1の絶縁膜を、発光領域に配置される光学的距離調整層の一部として活用することで、光学的距離調整層に新たな絶縁膜を使用する必要がなくなり、新たな絶縁膜を使用する場合と比べて製造工程を簡略化することができる。
[適用例6]上記適用例に係る電気光学装置において、前記反射層の前記画素電極と反対側にトランジスターが配置され、前記トランジスターは、前記第1の中継電極と前記第2の中継電極とを介して、前記画素電極に電気的に接続されていることが好ましい。
上記適用例に係る電気光学装置は、トランジスターからの信号で画素電極の電位を制御するアクティブ駆動が実現されるので、パッシブ駆動と比べて高品位の表示を提供することができる。
[適用例7]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする。
上記適用例に記載の電気光学装置は、公知技術と比べて下地膜の凹凸の悪影響が抑制され、さらに光共振構造によって高品位の表示を提供することができる。従って、上記適用例に記載の電気光学装置を備えた電子機器も、高品位の表示を提供することができる。例えば、ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、デジタルカメラの電子ビューファインダー、携帯型情報端末、ナビゲーターなどの表示部を有する電子機器に、上記適用例に記載の電気光学装置を適用することができる。
[適用例8]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、絶縁層と、前記絶縁層の上に配置され開口を有する反射層と、前記開口の内側に配置された第1の中継電極と、前記反射層と前記絶縁層と前記第1の中継電極とによって前記開口の内側に形成された第1の凹部と、前記反射層と前記第1の凹部と前記第1の中継電極とを覆う第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜に形成された前記第1の中継電極を露出させるコンタクトホールと、前記第1の絶縁膜によって前記第1の凹部の内側に形成された第2の凹部と、前記第2の凹部の内側に充填された第2の絶縁膜と、前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とに接し平面視で前記開口よりも広く配置された第2の中継電極と、を含む電気光学装置の製造方法であって、前記絶縁層を形成する工程と、前記反射層及び前記第1の中継電極を形成する工程と、窒化シリコンを堆積して前記第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の凹部の内側に前記反射層の膜厚よりも大きな膜厚の酸化シリコンを堆積する工程と、前記第2の凹部の周辺の前記第1の絶縁膜の表面を露出させ、前記第2の凹部の内側に堆積された前記酸化シリコンの表面が、前記第2の凹部の周辺の前記第1の絶縁膜の表面と略同じ位置に配置されるように、前記酸化シリコンに前記反射層から前記絶縁層に向かう第1の方向の異方性エッチングを施す工程と、前記第2の凹部の内側に堆積された前記酸化シリコンを覆うマスクを形成する工程と、前記マスクで覆われていない部分の前記酸化シリコンをエッチング除去し、前記第2の絶縁膜を形成する工程と、前記マスクを除去する工程と、前記第1の絶縁膜に前記コンタクトホールを形成する工程と、前記第2の中継電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
絶縁層の上に反射層と第1の中継電極とを形成すると、反射層と第1の中継電極との間に第1の凹部(凹凸)が形成される。続いて、窒化シリコンを堆積して第1の絶縁膜を形成すると、第1の絶縁膜によって第1の凹部の内側に第2の凹部が形成される。第2の凹部は、第1の凹部と同等の段差、つまり反射層の膜厚に相当する段差を有する。続いて、第2の凹部の内側に反射層の膜厚よりも厚い酸化シリコンを堆積すると、酸化シリコンの表面は第2の凹部から張り出して配置され、酸化シリコンによって第2の凹部の上方に第3の凹部が形成される。このとき、平面視で第3の凹部の底面は第2の凹部よりも広くなる。
異方性エッチングによって酸化シリコンを第1の方向に減膜し、第2の凹部から張り出した部分の酸化シリコンを除去すると、第2の凹部の内側に堆積された酸化シリコンの表面は、第2の凹部の周辺の第1の絶縁膜の表面と略同じ位置に配置される。さらに、第3の凹部の底面は、平面視で第2の凹部よりも広いので、第2の凹部の周辺に第1の絶縁膜の表面が露出する。さらに、第2の凹部の周辺で露出した第1の絶縁膜の表面の周囲には、第1の方向に減膜された酸化シリコンが残存し、当該残存する酸化シリコンによって、第2の凹部の周辺で露出した第1の絶縁膜の表面の周囲に第4の凹部が形成される。
換言すれば、第2の凹部の内側に堆積された酸化シリコンの表面が、第1の絶縁膜の表面と同じ位置に配置されるように、酸化シリコンに第1の方向の異方性エッチングを施すと、第2の凹部の内側に充填された酸化シリコンの表面の輪郭は、第1の方向に移動して、第2の凹部の周辺で露出した第1の絶縁膜の表面の周辺に第4の凹部が形成され、第4の凹部の内側に、第2の凹部の内側に堆積された酸化シリコンの表面と、第1の絶縁膜の表面とで平坦な面が形成される。
第2の凹部の内側に堆積された酸化シリコンを覆うマスクを形成し、第2の凹部の周辺で露出した第1の絶縁膜の表面の周囲に残存する酸化シリコンをエッチング除去し、第2の凹部の内側に堆積された酸化シリコンによって第2の絶縁膜を形成する。つまり、第2の凹部の内側に配置(充填)された第2の絶縁膜を形成する。続いて、マスクを除去すると、第2の凹部の内側に配置(充填)された第2の絶縁膜の表面と、第1の絶縁膜の表面とで平坦な面が形成される。
第2の凹部の外側に配置された第1の絶縁膜と、第2の凹部の内側に配置された第2の絶縁膜とによって形成された平坦な面(下地膜)の上に、第2の中継電極を形成すると、当該下地膜は平坦であるので、第2の中継電極には下地膜の凹凸の悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良(段切れ)や薬液の染み込みによる腐食などを抑制することができる。
[適用例9]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、絶縁層と、前記絶縁層の上に配置され、開口を有する反射層と、前記開口の内側に配置された第1の中継電極と、前記反射層及び前記第1の中継電極の上に配置された第1の絶縁膜と、前記第1の絶縁膜に形成された前記第1の中継電極を露出させるコンタクトホールと、前記反射層と前記絶縁層と前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜とによって、前記開口の内側に形成された第1の凹部と、前記第1の凹部の内側に充填された第2の絶縁膜と、前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とに接し、平面視で前記開口よりも広く配置された第2の中継電極と、を含む電気光学装置の製造方法であって、前記絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層の上に、導電材料と窒化シリコンとを順に堆積する工程と、前記導電材料及び前記窒化シリコンに前記反射層から前記絶縁層に向かう第1の方向の異方性エッチングを施し、前記反射層、前記第1の中継電極、及び前記第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第1の凹部の内側に前記導電材料及び前記窒化シリコンの総膜厚よりも大きな膜厚の酸化シリコンを堆積する工程と、前記第1の凹部の周辺の前記第1の絶縁膜の表面を露出させ、前記第1の凹部の内側に充填された前記酸化シリコンの表面が、前記第1の凹部の周辺の前記第1の絶縁膜の表面と略同じ位置に配置されるように、前記酸化シリコンに前記第1の方向の異方性エッチングを施す工程と、前記第1の凹部の内側に堆積された前記酸化シリコンを覆うマスクを形成する工程と、前記マスクで覆われていない部分の前記酸化シリコンをエッチング除去し、前記第2の絶縁膜を形成する工程と、前記マスクを除去する工程と、前記第1の絶縁膜に前記コンタクトホールを形成する工程と、前記第2の中継電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
絶縁層の上に導電材料と窒化シリコンとを堆積し、導電材料と窒化シリコンとに第1の方向の異方性エッチングを施し、反射層と第1の中継電極と第1の絶縁膜とを形成する。反射層と絶縁層と第1の中継電極と第1の絶縁膜とで、反射層の開口の内側に第1の凹部が形成される。第1の凹部には、導電材料及び窒化シリコンの総膜厚に相当する段差が形成される。続いて、第1の凹部の内側に導電材料及び窒化シリコンの総膜厚よりも厚い酸化シリコンを堆積すると、酸化シリコンの表面は第1の凹部から張り出して配置され、酸化シリコンによって第1の凹部の上方に第2の凹部が形成される。このとき、平面視で第2の凹部の底面は第1の凹部よりも広くなる。
異方性エッチングによって酸化シリコンを第1の方向に減膜し、第1の凹部から張り出した部分の酸化シリコンを除去すると、第1の凹部の内側に堆積された酸化シリコンの表面は、第1の凹部の周辺の第1の絶縁膜の表面と略同じ位置に配置される。さらに、第2の凹部の底面は、平面視で第1の凹部よりも広いので、第1の凹部の周辺に第1の絶縁膜の表面が露出する。さらに、第1の凹部の周辺で露出した第1の絶縁膜の表面の周囲には、第1の方向に減膜された酸化シリコンが残存し、当該残存する酸化シリコンによって、第1の凹部の周辺で露出した第1の絶縁膜の表面の周囲に第3の凹部が形成される。
換言すれば、第1の凹部の内側に堆積された酸化シリコンの表面が、第1の絶縁膜の表面と同じ位置に配置されるように、酸化シリコンに第1の方向の異方性エッチングを施すと、第1の凹部の内側に充填された酸化シリコンの表面の輪郭は、第1の方向に移動して、第1の凹部の周辺で露出した第1の絶縁膜の表面の周辺に第3の凹部が形成され、第3の凹部の内側に、第1の凹部の内側に堆積された酸化シリコンの表面と、第1の絶縁膜の表面とで平坦な面が形成される。
第1の凹部の内側に堆積された酸化シリコンを覆うマスクを形成し、第1の凹部の周辺で露出した第1の絶縁膜の表面の周囲に残存する酸化シリコンをエッチング除去し、第1の凹部の内側に堆積された酸化シリコンによって第2の絶縁膜を形成する。つまり、第1の凹部の内側に配置(充填)された第2の絶縁膜を形成する。続いて、マスクを除去すると、第1の凹部の内側に配置(充填)された第2の絶縁膜の表面と、第1の絶縁膜の表面とで平坦な面が形成される。
第1の凹部の外側に配置された第1の絶縁膜と、第1の凹部の内側に配置された第2の絶縁膜とによって形成された平坦な面(下地膜)の上に、第2の中継電極を形成すると、当該下地膜は平坦であるので、第2の中継電極には下地膜の凹凸の悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良(段切れ)や薬液の染み込みによる腐食などを抑制することができる。
[適用例10]本適用例に係る電気光学装置の製造方法は、凹部を有する基板の表面を平坦にする電気光学装置の製造方法であって、前記凹部から張り出すように、前記表面に絶縁材料を堆積する工程と、前記凹部の周辺の前記表面を露出させ、前記凹部の内側に堆積された絶縁材料の表面が、前記凹部の周辺の前記表面と同じ位置となるように、前記絶縁材料に前記表面から前記表面と反対側の面に向かう第1の方向の異方性エッチングを施す工程と、前記凹部の内側に堆積された前記絶縁材料を覆うマスクを形成する工程と、前記マスクで覆われていない部分の前記絶縁材料をエッチングして除去する工程と、前記マスクを除去する工程と、を含むことを特徴とする。
基板の表面の凹部から張り出すように絶縁材料を堆積すると、絶縁材料によって凹部の上方に第2の凹部が形成される。このとき、平面視で第2の凹部の底面は凹部よりも広くなる。
異方性エッチングによって絶縁材料を第1の方向に減膜し、凹部から張り出した部分の絶縁材料を除去すると、凹部の内側に堆積された絶縁材料の表面は、凹部の周辺の基板の表面と略同じ位置に配置される。第2の凹部の底面は、平面視で凹部よりも広いので、凹部の周辺の基板の表面が露出する。さらに、凹部の周辺で露出した基板の表面の周囲には、第1の方向に減膜された絶縁材料が残存し、当該残存する絶縁材料によって、凹部の周辺で露出した基板の表面の周囲に第3の凹部が形成される。
換言すれば、凹部の内側に堆積(充填)された絶縁材料の表面が、基板の表面と同じ位置に配置されるように、絶縁材料に第1の方向の異方性エッチングを施すと、凹部の内側に充填された絶縁材料の表面の輪郭は、第1の方向に移動して、基板の表面の周辺に第3の凹部が形成され、第3の凹部の内側に、基板の表面と、凹部の内側に充填された絶縁材料の表面とで平坦な面が形成される。
凹部の内側に堆積された絶縁材料を覆うマスクを形成し、凹部の周辺で露出した基板の表面の周囲に残存する絶縁材料をエッチング除去し、続いてマスクを除去すると、凹部の内側に充填された絶縁材料の表面と、基板の表面とで平坦な面が形成される。
従って、本適用例に係る製造方法によって、凹部の内側に絶縁材料を充填し、基板の表面を平坦にすることができる。
[適用例11]上記適用例に係る電気光学装置の製造方法は、前記凹部の外側の前記表面の構成材料は窒化シリコンであり、前記絶縁材料は酸化シリコンであることが好ましい。
凹部の外側の表面を窒化シリコンで構成し、凹部の内側に充填された絶縁材料を酸化シリコンで構成すると、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって、酸化シリコンを選択的にエッチングすることができる。よって、凹部の内側に充填された絶縁材料の表面の位置を選択的に調整することができる。
実施形態1に係る有機EL装置の概要を示す概略平面図。 実施形態1に係る有機EL装置の電気的な構成を示す図。 画素の電気的な構成を示す図。 画素の概要を示す概略平面図。 図4のA─A’における有機EL装置の概略断面図。 図5の破線で囲まれた領域Bの概略断面図。 実施形態1に係る有機EL装置の製造方法を示す工程フロー。 図7の工程フローの中の主要な工程を経た後の状態を示す概略断面図。 図7の工程フローの中の主要な工程を経た後の状態を示す概略断面図。 実施形態2に係る有機EL装置の画素コンタクト領域の概略断面図。 実施形態2に係る有機EL装置の製造方法を示す工程フロー。 図11の工程フローの中の主要な工程を経た後の状態を示す概略断面図。 図11の工程フローの中の主要な工程を経た後の状態を示す概略断面図。 実施形態3に係る有機EL装置の製造方法を示す工程フロー。 図14の工程フローの中の主要な工程を経た後の状態を示す概略断面図。 変形例3に係るヘッドマウントディスプレイの概略図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならせしめてある。
(実施形態1)
「有機EL装置の概要」
実施形態1に係る有機EL装置100は、本発明における「電気光学装置」の一例であり、画素20がマトリックス状に配列された自発光型の表示装置である。
図1は、実施形態1に係る有機EL装置の概要を示す概略平面図である。まず、図1を参照して、本実施形態に係る有機EL装置100の概要について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る有機EL装置100は、素子基板10と、封止基板70とを有している。両基板は、後述する樹脂層71(図5参照)によって接着されている。
素子基板10は、青色(B)光を発する画素20Bと、緑色(G)の光を発する画素20Gと、赤色(R)の光を発する画素20Rとがマトリックス状に配列された表示領域Eを有している。有機EL装置100では、画素20Bと画素20Gと画素20Rとが表示単位となって、フルカラーの表示が提供される。
以降の説明では、画素20B、画素20G、及び画素20Rを、画素20と称する場合がある。
表示領域Eには、光学的距離調整層28が設けられている。詳細は後述するが、光学的距離調整層28の膜厚は、画素20Bに設けられた光学的距離調整層28B、画素20Gに設けられた光学的距離調整層28G、画素20Rに設けられた光学的距離調整層28Rの順に、大きくなっている。
素子基板10の第1辺に沿って、複数の外部接続用端子103が配列されている。複数の外部接続用端子103と表示領域Eとの間には、データ線駆動回路101が設けられている。該第1辺と直交し互いに対向する他の第2辺、第3辺と表示領域Eとの間には、走査線駆動回路102が設けられている。
封止基板70は、素子基板10よりも小さく、外部接続用端子103が露出されるように配置されている。封止基板70は、透光性の絶縁基板であり、石英基板やガラス基板などを使用することができる。封止基板70は、表示領域Eに配置された後述する有機EL素子30(図3参照)が傷つかないように保護する役割を有し、表示領域Eよりも広く設けられている。
以降、当該第1辺に沿った方向をX方向とする。当該第1辺と直交し互いに対向する他の2辺(第2辺、第3辺)に沿った方向をY方向とする。封止基板70から素子基板10に向かう方向をZ(+)方向とする。
なお、Z(+)方向は、本発明における「第1の方向」の一例である。
図2は、有機EL装置の電気的な構成を示す図である。図3は、画素の電気的な構成を示す図である。
図2に示すように、素子基板10には、m行の走査線12がX方向に延在して設けられ、n列のデータ線14がY方向に延在して設けられている。m行の走査線12とn列のデータ線14との交差部に対応して、画素回路110が設けられている。画素回路110は、画素20の一部をなす。表示領域Eには、m行×n列の画素回路110が、マトリックス状に配列されている。
電源線19は、データ線14に沿って列毎に設けられている。電源線19には、初期化用のリセット電位Vorstが供給(給電)されている。さらに、図示を省略するが、制御信号Gcmp,Gel,Gorstを供給する三本の制御線が、走査線12に並行して設けられている。
走査線12は、走査線駆動回路102に電気的に接続されている。データ線14は、データ線駆動回路101に電気的に接続されている。走査線駆動回路102には、走査線駆動回路102を制御するための制御信号Ctr1が供給されている。データ線駆動回路101には、データ線駆動回路101を制御するための制御信号Ctr2が供給されている。
走査線駆動回路102は、フレームの期間にわたって走査線12を1行毎に順番に走査するための走査信号Gwr(1)、Gwr(2)、Gwr(3)、…、Gwr(m−1)、Gwr(m)を、制御信号Ctr1に従って生成する。さらに、走査線駆動回路102は、走査信号Gwrの他に、制御信号Gcmp,Gel,Gorstを制御線に供給する。
なお、フレームの期間とは、有機EL装置100で1カット(コマ)分の画像が表示される期間であり、例えば同期信号に含まれる垂直同期信号の周波数が120Hzであれば、1フレームの期間は約8.3ミリ秒となる。
データ線駆動回路101は、走査線駆動回路102によって選択された行に位置する画素回路110に対し、当該画素回路110の諧調データに応じた電位のデータ信号Vd(1)、Vd(2)、…、Vd(n)を、1、2、…、n列目のデータ線14に供給する。
図3に示されるように、画素回路110は、PチャネルMOS型のトランジスター121,122,123,124,125と、有機EL素子30と、容量21と、を有している。画素回路110には、走査信号Gwrや制御信号Gcmp,Gel,Gorstなどが供給されている。
トランジスター121は、ソースが電源線6に電気的に接続され、ドレインがトランジスター123のソースまたはドレインの他方と、トランジスター124のソースとにそれぞれ電気的に接続されている。また、電源線6には、画素回路110において電源の高位側となる電位Velが供給されている。トランジスター121は、トランジスター121のゲート及びソース間の電圧に応じた電流を流す駆動トランジスターとして機能する。
なお、電源線6は、表示領域Eの略全面に設けられ(図4参照)、本発明における「反射層」の一例である。
トランジスター122は、ゲートが走査線12に電気的に接続され、ソースまたはドレインの一方がデータ線14に電気的に接続されている。また、トランジスター122は、ソースまたはドレインの他方が、トランジスター121のゲートと、容量21の一端と、トランジスター123のソースまたはドレインの一方とに、それぞれ電気的に接続されている。トランジスター122は、トランジスター121のゲートとデータ線14との間に電気的に接続され、トランジスター121のゲートとデータ線14との間の電気的な接続を制御する書込トランジスターとして機能する。
トランジスター123は、ゲートが制御線に電気的に接続され、制御信号Gcmpが供給される。トランジスター123は、トランジスター121のゲート及びドレインの間の電気的な接続を制御する、閾値補償トランジスターとして機能する。
トランジスター124は、ゲートが制御線に電気的に接続され、制御信号Gelが供給される。トランジスター124は、ドレインがトランジスター125のソースと有機EL素子30の画素電極31とにそれぞれ電気的に接続されている。トランジスター124は、トランジスター121のドレインと、有機EL素子30の画素電極31との間の電気的な接続を制御する、発光制御トランジスターとして機能する。
トランジスター125は、ゲートが制御線に電気的に接続され、制御信号Gorstが供給される。また、トランジスター125のドレインは、電源線19に電気的に接続され、リセット電位Vorstが供給されている。トランジスター125は、電源線19と、有機EL素子30の画素電極31との間の電気的な接続を制御する初期化トランジスターとして機能する。
有機EL素子30は、互いに対向する画素電極31と対向電極33とで発光機能層32を挟持した構造を有している。
画素電極31は、トランジスター124のドレイン及びトランジスター125のソースに電気的に接続されている。対向電極33は、複数の画素20に跨って設けられた共通電極であり、電源線8に電気的に接続されている。電源線8には、画素回路110において電源の低位側となる電位Vctが供給されている。
画素電極31は、発光機能層32に正孔を供給するアノードである。対向電極33は、発光機能層32に電子を供給するカソードである。画素電極31から供給される正孔と、対向電極33から供給される電子とが、発光機能層32の中で結合することによって、有機EL素子30(発光機能層32)が発光する。
「画素の概要」
図4は、画素の概要を示す概略平面図である。同図には、画素20の構成要素のうち、電源線6、中継電極6−1、画素電極31、及び絶縁膜29が図示され、他の構成要素の図示は省略されている。また、図中の二点鎖線は、画素20の輪郭を示している。
以下に、図4を参照して画素20の概要について説明する。
図4に示すように、画素20B,20G,20Rのそれぞれは、平面視で矩形状となっており、長手方向がY方向に沿って配置されている。画素20は、電源線6、中継電極6−1、画素電極31、及び絶縁膜29を有している。なお、電源線6と、画素電極31と、絶縁膜29とは、Z(−)方向に配置されている(図5参照)。
電源線6は、表示領域Eの略全面に設けられ、画素20毎に開口6CTを有している。開口16CTの内側に、電源線6と同じ工程で形成された中継電極6−1が設けられている。電源線6は、光反射性の導電材料で構成され、光反射膜としての機能を有する。
なお、中継電極6−1は、本発明における「第1の中継電極」の一例である。
さらに、電源線6及び中継電極6−1は、遮光膜としての機能を有する。画素20において、電源線6と中継電極6−1との間の領域は、光の透過領域となる。つまり、開口6CTの内側の中継電極6−1の周囲が、光の透過領域となる。
画素電極31は、Y方向に長くなった矩形状を有し、画素20B,20G,20Rのそれぞれに設けられている。
絶縁膜29は、透光性の絶縁膜で構成され、画素電極31の周縁部を覆うように設けられている。つまり、絶縁膜29は、画素電極31の一部を露出させる開口29CTを有している。開口29CTも、画素電極31と同じく、Y方向に長くなった矩形状を有している。
絶縁膜29で覆われていない部分の画素電極31、つまり開口29CTで露出された画素電極31は、発光機能層32に接し、発光機能層32に電流を供給し、発光機能層32を発光させる。このため、絶縁膜29に設けられた開口29CTが、画素20の発光領域となる。絶縁膜29は、画素20の発光領域を規定し、隣り合う画素電極31同士を電気的に絶縁する役割を有している。
「有機EL装置の断面構造」
図5は、図4のA─A’における有機EL装置の概略断面図である。つまり、図5は、画素20Gにおける有機EL装置100の概略断面図である。
図5には、画素回路110のうちトランジスター121,124が図示され、トランジスター122,123,125の図示は省略されている。なお、トランジスター122,123,125は、トランジスター121,124と同じ構成を有している。
以下、図5を参照して、有機EL装置100の断面構造を説明する。
図5に示すように、有機EL装置100は、素子基板10、封止基板70、及び素子基板10と封止基板70とで挟持された樹脂層71などを有している。
樹脂層71は、素子基板10と封止基板70とを接着する役割を有し、例えばエポキシ樹脂やアクリル樹脂などを使用することができる。
素子基板10には、画素回路110、封止層40、及びカラーフィルター50などが設けられている。また、画素回路110には、トランジスター121,124や、有機EL素子30などが設けられている。
有機EL素子30で発せられた光は、素子基板10のカラーフィルター50を透過して封止基板70の側から表示光として射出される。つまり、有機EL装置100は、トップエミッション構造を有している。
有機EL装置100がトップエミッション構造であることから、素子基板10の基材10sには、透明な石英基板やガラス基板などに加えて、不透明なセラミック基板や半導体基板などを用いることができる。本実施形態では、基材10sには、シリコン基板(半導体基板)を使用している。
基材10sには、半導体基板にイオンを注入することによって形成されたウェル部10a、ウェル部10aと異なる種類のイオンをウェル部10aに注入することにより形成されたイオン注入部10b、ウェル部10aを分離するSTI(Shallow Trench Isolation)としてのシリコン酸化膜10cなどが形成されている。ウェル部10aは、画素20におけるトランジスター121,124のチャネルとして機能する。イオン注入部10bは、トランジスター121,124のソース・ドレインや配線の一部として機能する。
ウェル部10aやイオン注入部10bが形成された領域に、トランジスター121及びトランジスター124が形成される。また、トランジスター121及びトランジスター124は、シリコン酸化膜10cによって素子分離されている。
基材10sの表面を覆うように、絶縁膜10dが設けられている。絶縁膜10dは、トランジスター121,124のゲート絶縁膜として機能する。絶縁膜10dの上には、例えばポリシリコンなどの導電膜からなるゲート電極22gが設けられている。ゲート電極22gは、トランジスター121,124のチャネルとして機能するウェル部10aに対向するように配置されている。
ゲート電極22gを覆うように、第1層間絶縁膜15が形成されている。第1層間絶縁膜15には、例えばトランジスター121のゲート、ソース及びドレインに至るコンタクトホールや、トランジスター124のソース及びドレインに至るコンタクトホールが形成されている。これらコンタクトホールには、導電材料が充填されている。
第1層間絶縁膜15の上には、第1配線層15−1が形成されている。第1配線層15−1によって、トランジスター121のゲートと電気的に接続される中継電極、トランジスター121のソース及びドレインと電気的に接続される中継電極、トランジスター124のソースに電気的に接続される中継電極、及びトランジスター124のドレインに電気的に接続される中継電極15−1aなどが形成される。また、第1配線層15−1で形成された中継電極によって、トランジスター121のドレインと、トランジスター124のソースとが電気的に接続されている。
第1配線層15−1を覆うように、第2層間絶縁膜16が形成されている。第2層間絶縁膜16には、トランジスター121のゲートと電気的に接続された中継電極に至るコンタクトホールや、中継電極15−1aに至るコンタクトホールが形成されている。これらコンタクトホールには、導電材料が充填されている。
第2層間絶縁膜16の上には、第2配線層16−1が形成されている。第2配線層16−1によって、容量21の一方の電極21aや中継電極16−1aが形成されている。容量21の一方の電極21aは、第2層間絶縁膜16のコンタクトホールに充填された導電材料や、第1層間絶縁膜15の上に形成された中継電極を介して、トランジスター121のゲートに電気的に接続されている。中継電極16−1aは、第2層間絶縁膜16のコンタクトホールに充填された導電材料を介して、中継電極15−1aに電気的に接続されている。
第2配線層16−1を覆うように、絶縁膜17が形成されている。絶縁膜17は、容量21を形成するための容量絶縁膜となる。
絶縁膜17の上には、第3配線層17−1が形成されている。第3配線層17−1によって、容量21の他方の電極21bが形成されている。その結果、一方の電極21aと絶縁膜17と他方の電極21bとで、容量21が形成される。
第3配線層17−1を覆うように、第3層間絶縁膜18が形成されている。第3層間絶縁膜18は、酸化シリコンで構成され、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)による平坦化処理が施されている。つまり、CMPによる平坦化処理によって、第3層間絶縁膜18の下層に配置された構成要素(例えば、第1配線層15−1、第2配線層16−1、第3配線層17−1など)の凹凸の影響が抑制され、第3層間絶縁膜18は平坦な表面を有す。第3層間絶縁膜18には、容量21の他方の電極21bに至るコンタクトホールが形成されている。第3層間絶縁膜18及び絶縁膜17には、中継電極16−1aに至るコンタクトホールが形成されている。これらコンタクトホールには導電材料が充填されている。
なお、第3層間絶縁膜18は、本発明における「絶縁層」の一例である。
第3層間絶縁膜18の上には、第4配線層18−1が形成されている。第4配線層18−1は、光反射性の導電材料、例えばアルミニウムで構成されている。第4配線層18−1によって、電源線6及び中継電極6−1が形成されている。電源線6は開口6CTを有し、中継電極6−1は開口6CTの内側に配置されている。電源線6及び中継電極6−1は、光反射性と遮光性とを有し、電源線6と中継電極6−1との間の領域は、光の透過領域となる。つまり、開口6CTの内側の中継電極6−1の周囲に、光の透過領域が形成される。
電源線6は、第3層間絶縁膜18を貫くコンタクトホールに充填された導電材料を介して、容量21の他方の電極21bに電気的に接続されている。さらに、中継電極6−1は、第3層間絶縁膜18及び絶縁膜17を貫くコンタクトホールに充填された導電材料を介して、中継電極16−1aに電気的に接続されている。
第4配線層18−1を覆うように、絶縁膜1が形成されている。絶縁膜1は、例えば窒化シリコンで構成されている。絶縁膜1は、電源線6、開口6CTで露出された第3層間絶縁膜18、及び中継電極6−1を覆い、表示領域Eの略全面に亘って形成されている。絶縁膜1には、中継電極6−1に至るコンタクトホール1CTが形成されている。
なお、絶縁膜1は、本発明における「第1の絶縁膜」の一例である。コンタクトホール1CTは、本発明における「コンタクトホール」の一例である。
絶縁膜1の上には、中継電極7が形成されている。中継電極7は、例えば窒化チタンで構成され、平面視で開口6CTを覆うように開口6CTよりも広く形成されている。中継電極7は、絶縁膜1を貫くコンタクトホール1CTの内側にも充填され、中継電極6−1に電気的に接続されている。
なお、中継電極7は、本発明における「第2の中継電極」の一例である。
開口6CTの内側の絶縁膜1と中継電極7との間隙には、絶縁膜5が充填されている。絶縁膜5は、例えば酸化シリコンで構成されている。絶縁膜5は、開口6CTの内側の中継電極6−1の周囲に形成された光の透過領域に配置される。
なお、絶縁膜5は、本発明における「第2の絶縁膜」の一例である。
中継電極7及び絶縁膜1を覆うように、絶縁膜2が形成されている。絶縁膜2は、例えば酸化シリコンで構成され、表示領域Eの略全面に亘って形成されている。絶縁膜2には、中継電極7に至るコンタクトホールが形成されている。
絶縁膜2の上には、画素電極31が形成されている。画素電極31は、絶縁膜2を貫くコンタクトホールの内側にも充填され、中継電極7に電気的に接続されている。つまり、画素電極31は、中継電極7、中継電極6−1、中継電極16−1a、及び中継電極15−1aなどを介して、トランジスター124のドレインに電気的に接続されている。
画素電極31を覆うように、絶縁膜29が形成されている。絶縁膜29は、画素電極31の一部を露出させる開口29CTを有している。上述したように、開口29CTが画素20の発光領域となる。
発光領域(開口29CT)において、電源線6と画素電極31との間には、絶縁膜1と絶縁膜2とがZ(−)方向に順に積層されている。絶縁膜1と絶縁膜2とで、画素20Gにおける光学的距離調整層28Gが形成される。
図示を省略するが、青色(B)の光を発する画素20Bの光学的距離調整層28Bは、絶縁膜1で構成されている。赤色(R)の光を発する画素20Rの光学的距離調整層28Rは、絶縁膜1と絶縁膜2と第3絶縁膜(図示省略)とで構成されている。つまり、絶縁膜1は、光学的距離調整層28の一部をなす。光学的距離調整層28の膜厚は、画素20Bの光学的距離調整層28B、画素20Gの光学的距離調整層28G、画素20Rの光学的距離調整層28Rの順に、大きくなる。
有機EL素子30は、発光領域(開口29CT)においてZ(−)方向に順に積層された、画素電極31と、発光機能層32と、対向電極33とで構成される。
発光機能層32は、画素電極31の側から順に積層された正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、及び電子輸送層などを有している。有機発光層は、赤色、緑色、及び青色の光成分を有する光を発する。有機発光層は、単層で構成してもよいし、複数の層(例えば、青色で発光する青色発光層と、赤色及び緑色を含む光を発する黄色発光層)で構成してもよい。
対向電極33は、発光機能層32に電子を供給するためのカソードである。対向電極33は、例えばMgとAgとの合金などで構成され、光透過性と光反射性とを有している。
対向電極33の上には、封止層40が配置されている。封止層40は、水分や酸素などによる発光機能層32や対向電極33の劣化を抑制するパッシベーション膜であり、発光機能層32や対向電極33への水分や酸素の侵入を抑制している。
封止層40は、対向電極33の側からZ(−)方向に順に積層された第1封止層41と、平坦化層42と、第2封止層43とで構成され、有機EL素子30を覆い、素子基板10の略全面に設けられている。なお、封止層40には、外部接続用端子103(図1参照)を露出させる開口(図示省略)が設けられている。
第1封止層41及び第2封止層43は、例えば公知技術のプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて形成されたシリコン酸窒化物で構成され、水分や酸素に対して高いバリア性を有している。
平坦化層42は、熱安定性に優れた例えばエポキシ系樹脂や塗布型の無機材料(シリコン酸化物など)などで構成されている。平坦化層42は、第1封止層41の欠陥(ピンホール、クラック)や異物などを被覆し、平坦な面を形成する。
封止層40の上には、緑色の着色層50Gが形成されている。なお、画素20Bには青色の着色層が形成され、画素20Rには赤色の着色層が形成されている。これら緑色の着色層50Gと、青色の着色層と、赤色の着色層とで、カラーフィルター50が形成されている。
「光共振構造」
発光領域(開口29CT)では、第3層間絶縁膜18の上に、光反射層としての電源線6と、光学的距離調整層28B,28G,28Rと、画素電極31と、発光機能層32と、光反射性と光透過性とを有する対向電極33とが、Z(−)方向に順に積層されている。かかる構成によって、発光機能層32で発した光は、電源線6と対向電極33との間で繰り返し反射され、電源線6と対向電極33との間の光学的距離に対応する特定波長(共振波長)に増幅され、封止基板70から表示光としてZ(−)方向に射出される。
すなわち、光学的距離調整層28は、電源線6と対向電極33との間の光学的距離を調整する役割を有している。画素20Bでは、共振波長(輝度が最大となるピーク波長)が470nmとなるように、光学的距離調整層28Bの膜厚が設定されている。画素20Gでは、共振波長が540nmとなるように、光学的距離調整層28Gの膜厚が設定されている。画素20Rでは、共振波長が610nmとなるように、光学的距離調整層28Rの膜厚が設定されている。
その結果、画素20Bから470nmをピーク波長とする青色(B)の光が発せられ、画素20Gから540nmをピーク波長とする緑色(G)の光が発せられ、画素20Rから610nmをピーク波長とする赤色(R)の光が発せられる。このように、有機EL装置100は、光共振構造を有し、画素20から発せられる表示光の色純度を高めている。
「画素コンタクト領域」
図6は、図5の破線で囲まれた領域Bの拡大図である。図6は、画素電極31と中継電極7と中継電極6−1とが電気的に接続された領域、つまり画素コンタクト領域の概略断面図である。
以降、図6を参照して、画素コンタクト領域の状態を説明する。
図6に示すように、第3層間絶縁膜18の上には、電源線6及び中継電極6−1が配置されている。上述したように、中継電極6−1は、開口6CTの内側に配置され、中継電極16−1a、や中継電極15−1aなどを介してトランジスター124のドレインに電気的に接続されている。開口6CTの内側において、第3層間絶縁膜18と電源線6と中継電極6−1とによって第1の凹部C1が形成されている。つまり、第1の凹部C1は、中継電極6−1を囲むように配置され、Z(+)方向から見た場合に額縁形状を有している。なお、第1の凹部は、光の透過領域となる。
絶縁膜1は、例えば窒化シリコンで構成され、電源線6と第1の凹部C1と中継電極6−1を覆うように配置されている。絶縁膜1によって、第1の凹部C1の内側に第2の凹部C2が形成されている。第2の凹部C2も、第1の凹部C1と同様に、中継電極6−1を囲むように配置され、Z(+)方向から見た場合に額縁形状を有している。絶縁膜1には、中継電極6−1を露出させるコンタクトホール1CTが形成されている。
第2の凹部C2の内側には、絶縁膜5が充填されている。絶縁膜5は、例えば酸化シリコンで構成されている。第2の凹部C2の内側に充填された絶縁膜5の表面(Z(−)方向側の面)の位置と、第2の凹部C2の周囲(外側)に配置されている絶縁膜1の表面(Z(−)方向側の面)の位置とは、略同じ位置にある。換言すれば、第2の凹部C2の内側と外側とで段差が生じない様に、第2の凹部C2の内側に絶縁膜5が充填されている。従って、コンタクトホール1CTの外側では、開口6CTや第1の凹部C1や第2の凹部C2が形成されたことによる凹凸が緩和され、平坦な面が形成される。
中継電極7は、例えば窒化チタンで構成され、平面視で開口6CTに重なり、開口6CTよりも広く配置されている。つまり、中継電極7は、遮光性を有し、第1の凹部C1(光の透過領域)や第2の凹部C2を覆うように配置されている。このため、発光機能層32で発した光は、第1の凹部C1(光の透過領域)を通過して、トランジスター121,122,123,124,125の側に入射しにくくなっている。
中継電極7は、コンタクトホール1CTの内側で中継電極6−1に接し、コンタクトホール1CTの外側で絶縁膜1及び絶縁膜5に接している。コンタクトホール1CTの外側では、上述したように、開口6CTや第1の凹部C1や第2の凹部C2が形成されたことによる凹凸が緩和されているので、中継電極7が接する側の面、つまり絶縁膜1と絶縁膜5とで形成された面は平坦である。中継電極7は、平坦な面の上に配置されているので、凹凸による悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良や段差部での薬液の染み込みによる腐食(断線)などが抑制される。また、コンタクトホール1CTの外側では、中継電極7に平坦な面が形成されている。
絶縁膜1や中継電極7は、絶縁膜2で覆われ、絶縁膜2には中継電極7を露出させるコンタクトホールが形成されている。絶縁膜2は、中継電極7の端部で、中継電極7の段差が反映された段差2STを有し、段差2ST以外は平坦である。
画素電極31は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの光透過性材料で形成され、中継電極7よりも厚く形成されている。画素電極31は、絶縁膜2の上に配置され、絶縁膜2に形成されたコンタクトホールを介して中継電極7に電気的に接続されている。画素電極31は、絶縁膜2の段差2STを乗り越えるように配置されている。画素電極31は、中継電極7よりも膜厚が厚いので、絶縁膜2の段差2STで、例えばステップカバレッジ不良(段切れ)などの不具合が生じることはない。画素電極31は、当該段差2ST以外は平坦な面に配置されるので、凹凸による悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良や段差部での薬液の染み込みによる腐食(断線)などが抑制される。
このように、本実施形態に係る画素コンタクト領域では、第3層間絶縁膜18と、第3層間絶縁膜18の上に配置され開口6CTを有する電源線6と、開口6CTの内側に配置された中継電極6−1と、電源線6と第3層間絶縁膜18と中継電極6−1とによって開口6CTの内側に形成された第1の凹部C1と、電源線6と第1の凹部C1と中継電極6−1とを覆う絶縁膜1と、絶縁膜1に形成されたコンタクトホール1CTと、絶縁膜1によって第1の凹部C1の内側に形成された第2の凹部C2と、第2の凹部C2の内側に充填された絶縁膜5と、平面視で開口6CTよりも広く配置された中継電極7と、を有し、中継電極7が接する側の面(絶縁膜1と絶縁膜5とで形成された面)は、平坦である。
かかる構成によって、公知技術(特開2013−238725号公報)の課題である凹凸の悪影響を抑制することができる。
「製造方法」
図7は、有機EL装置の製造方法を示す工程フローである。図8及び図9は、図6に対応する図であり、図7に示す工程フローの中の主要な工程を経た後の状態を示す概略断面図である。
以下に、図7乃至図9を参照して、有機EL装置100の製造方法の概要を説明する。
図7に示すように、本実施形態に係る有機EL装置100を製造する工程は、第3層間絶縁膜18を形成する工程(ステップS1)と、電源線6及び中継電極6−1を形成する工程(ステップS2)と、絶縁膜1を形成する工程(ステップS3)と、酸化シリコン5aを堆積する工程(ステップS4)と、酸化シリコン5aをエッチングする工程(ステップS5)と、マスクMを形成する工程(ステップS6)と、酸化シリコン5aをエッチングして絶縁膜5を形成する工程(ステップS7)と、マスクを除去する工程(ステップS8)と、コンタクトホール1CTを形成する工程(ステップS9)と、中継電極7を形成する工程(ステップS10)と、を含んでいる。
ステップS1では、図8(a)に示すように、例えばプラズマCVDで酸化シリコンを堆積し、第3層間絶縁膜18を形成する。なお、図5に示すように、第3層間絶縁膜18は、絶縁膜17や第3配線層17−1を覆い、中継電極16−1aに至るコンタクトホールが形成されている。当該コンタクトホールの中には、導電材料が充填されている。また、第3層間絶縁膜18には、CMPによる平坦化処理が施され、平坦な面が形成されている。
ステップS2では、図8(b)に示すように、例えばスパッタ法で膜厚H1のアルミニウムを堆積し、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングでアルミニウムをZ(+)方向にエッチングして、電源線6及び中継電極6−1を形成する。電源線6の膜厚(Z(+)方向の寸法)は、H1である。
電源線6と第3層間絶縁膜18と中継電極6−1とで囲まれた部分に、段差(Z(+)方向の寸法)H1を有する第1の凹部C1が形成される。第1の凹部C1は、開口6CTの内側で中継電極6−1を囲み、額縁形状を有している。
ステップS3では、図8(c)に示すように、例えばプラズマCVDで窒化シリコンを堆積し、絶縁膜1を形成する。絶縁膜1は、電源線6と、開口6CTで露出された第3層間絶縁膜18(第1の凹部C1の内側)と、中継電極6−1とを覆うように配置される。その結果、絶縁膜1によって、寸法H1の段差を有する第2の凹部C2が、第1の凹部C1の内側に形成される。第2の凹部C2は、第1の凹部C1と同様に、開口6CTの内側で中継電極6−1を囲み、額縁形状を有している。第2の凹部C2には、第1の凹部C1と同じ段差(Z(+)方向の寸法)H1が形成される。
ステップS4では、図8(d)に示すように、例えば高密度プラズマCVDで膜厚H3の酸化シリコン5aを堆積する。高密度プラズマCVDは段差被覆性に優れた成膜方法であるので、酸化シリコン5aは、第2の凹部C2の内側に充填され、第2の凹部C2からZ(−)方向に張り出して配置される。酸化シリコン5aの膜厚H3は、第2の凹部C2の段差(深さ)H1よりも大きく、第2の凹部C2の上方に第3の凹部C3が形成される。
このとき、第3の凹部C3の底面は、平面視で第2の凹部C2よりも広くなる。つまり、平面視で、第2の凹部C2は、第3の凹部C3の内側に配置される。さらに、第3の凹部C3には、第2の凹部C2と同じ段差(Z(+)方向の寸法)H1が形成される。
第3の凹部C3の外側には、第2の凹部C2の外側に配置されている絶縁膜1の表面を基準とした場合に、高さ(Z(+)方向の寸法)H3の酸化シリコン5aが配置される。第3の凹部C3の底面と、第2の凹部C2の外側に配置されている絶縁膜1の表面との間には、高さH3から第3の凹部C3の段差H1を差し引いた高さ(Z(+)方向の寸法)H2の酸化シリコン5aが配置される。
ステップS5では、図8(e)に示すように、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって酸化シリコン5aに、Z(+)方向の異方性エッチングを施す。つまり、酸化シリコン5aをZ(+)方向に減膜する。
図8(e)の破線は、ステップS4で堆積した酸化シリコン5aの表面の輪郭(ドライエッチングを施す前の酸化シリコン5aの表面の輪郭)を示している。図8(e)の破線の矢印は、酸化シリコン5aをエッチング(減膜)する方向を示している。ステップS5では、図中の破線がZ(+)方向に移動して、実線で示された酸化シリコン5aの表面の輪郭が形成される。
ステップS5では、第2の凹部C2の内側に充填された酸化シリコン5aの表面が、第2の凹部C2の外側に配置されている絶縁膜1の表面と同じ位置に配置されるように、高さH2に相当する寸法H2の酸化シリコン5aをZ(+)方向にエッチング除去する。寸法H2の酸化シリコン5aをZ(+)方向に減膜すると、第3の凹部C3の輪郭がZ(+)方向に移動して、第4の凹部C4が形成される。第3の凹部C3の底面に対応する底面が、第4の凹部C4に形成される。平面視で、第2の凹部C2は、第3の凹部C3の内側に配置されるので、第4の凹部C4の内側に配置される。
よって、第2の凹部C2は、第4の凹部C4の内側に配置され、第2の凹部C2の内側に、絶縁膜1の表面と同じ位置の表面を有する酸化シリコン5aが配置される。つまり、第2の凹部C2の底面から高さ(Z(+)方向の寸法)H1の酸化シリコン5aが、第2の凹部C2の内側に配置(充填)される。さらに、第2の凹部C2と第4の凹部C4との間では、絶縁膜1の表面が露出する。
従って、第4の凹部C4の底面には、第2の凹部C2の内側に配置(充填)された酸化シリコン5aの表面と、第2の凹部C2と第4の凹部C4との間で露出した絶縁膜1の表面とで平坦な面が形成される。
なお、第2の凹部C2の内側に残存する酸化シリコン5aは、後述するステップS7の工程で絶縁膜5になる。
第2の凹部C2と第4の凹部C4との間で露出した絶縁膜1の周辺には、Z(+)方向に減膜された酸化シリコン5aが残存する。つまり、当該残存する酸化シリコン5aによって第4の凹部C4が形成される。
フッ素系ガスを用いたドライエッチングでは、例えば窒化シリコンのエッチングレートを1とすると、酸化シリコンのエッチングレートは5以上であり、高いエッチングの選択性が実現される。このため、窒化シリコンで構成される絶縁膜1は、フッ素系ガスを用いたドライエッチングによって実質的にエッチングされず、酸化シリコン5aのエッチングストッパーとなる。すなわち、フッ素系ガスを用いたドライエッチングによって、酸化シリコン5aを選択的にエッチングすることができる。
ステップS6では、図9(a)に示すように、第2の凹部C2の内側に配置(充填)された酸化シリコン5a(絶縁膜5)を覆うマスクMを、レジストを用いたフォトリソグラフィープロセスで形成する。マスクMは、第4の凹部C4の内側に配置される。第2の凹部C2と第4の凹部C4との間で露出した絶縁膜1の周辺に残存する酸化シリコン5aは、マスクMで覆われていない。
ステップS7では、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって、マスクMで覆われていない部分の酸化シリコン5aをエッチング除去する。第2の凹部C2の内側に充填された酸化シリコン5aは、マスクMで保護されているのでエッチングされない。つまり、ステップS7では、マスクMで覆われていない部分の酸化シリコン5aを除去し、第2の凹部C2の内側に配置(充填)された酸化シリコン5aが絶縁膜5となる。
ステップS7では、ステップS5と同様に、絶縁膜1(窒化シリコン)は実質的にエッチングされない。よって、ステップS7で残存する酸化シリコン5aをエッチング除去しても、第2の凹部C2と第4の凹部C4との間で露出した絶縁膜1(窒化シリコン)は実質的にエッチングされない。つまり、絶縁膜1がエッチングされ、絶縁膜1の平坦性が損なわれることはない。
ステップS8では、例えば酸素プラズマや薬液などでマスクMを除去する。マスクMを除去すると、図9(b)に示すように、絶縁膜1の表面と第2の凹部C2の内側に配置(充填)された絶縁膜5の表面とで平坦な面が形成され、開口6CTや第1の凹部C1や第2の凹部C2による凹凸の影響を抑制することができる。
ステップS9では、図9(c)に示すように、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって絶縁膜1をエッチングし、中継電極6−1を露出させるコンタクトホール1CTを形成する。
ステップS10では、図9(d)に示すように、例えばスパッタ法で窒化チタンを堆積し、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングによってエッチングし、中継電極7を形成する。中継電極7は、平面視で開口6CTと重なり、開口6CTよりも広く形成される。
中継電極7は、コンタクトホール1CTの内側にも充填され、中継電極6−1に接し、中継電極6−1と電気的に接続される。
中継電極7は、コンタクトホール1CTの外側で、絶縁膜1と絶縁膜5とによって平坦化された面の上に配置される。よって、コンタクトホール1CTの外側では、開口6CTや第1の凹部C1による凹凸の悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良や段差部での薬液の染み込みによる腐食(断線)などが抑制される。
本実施形態に係る製造方法の特徴は、ステップS4〜ステップS8に示す工程によって、中継電極7の下地膜(絶縁膜1)の凹部(第1の凹部C1)に絶縁材料(酸化シリコン5a)を充填し、下地膜(絶縁膜1)のエッチングが抑制された条件で、下地膜(絶縁膜1)の表面と絶縁材料(酸化シリコン5a)の表面とが同じ位置に配置されるように、絶縁材料(酸化シリコン5a)に減膜処理(平坦化処理)を施し、下地膜(絶縁膜1)の表面と絶縁材料(酸化シリコン5a)の表面とで平坦な面を形成することにある。
例えば、ステップS5において、CMP(化学的機械的研磨)による減膜処理(平坦化処理)を施すことも可能である。CMPは、機械的研磨という物理的処理を含み、絶縁材料(酸化シリコン5a)だけを選択的に減膜することが難しく、下地膜(絶縁膜1)も減膜される。
上述したように、絶縁膜1は光学的距離調整層28の一部をなす。絶縁膜1の膜厚が変動すると、電源線6と対向電極33との間の光学的距離が変動し、共振波長が変化するという不具合を招く。例えば、画素20Gでは、540nmをピーク波長とする緑色(G)の光が表示光として射出されるように、電源線6と対向電極33との間の光学的距離が設定されている。絶縁膜1の膜厚が変化すると、電源線6と対向電極33との間の光学的距離が変化し、画素20Gから射出される表示光の色味が変化し、表示品位の低下を招く。
このように、絶縁膜1に膜厚変化(減膜)が生じる方法(例えば、CMP)で、減膜処理(平坦化処理)を施すことは好ましくない。本実施形態に係る製造方法では、絶縁膜1の膜厚変化(減膜)を抑制しつつ絶縁材料(酸化シリコン5a)に減膜処理(平坦化処理)を施すことができるので、電源線6と対向電極33との間の光学的距離の変化による表示品位の低下が抑制され、高画質の表示を提供することができる。
さらに、平坦な面の上に形成する中継電極7や、平坦な面の上方に形成する画素電極31には、下地膜の凹凸による悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良や段差部での薬液の染み込みによる腐食(断線)などが抑制される。従って、本実施形態に係る製造方法によって、有機EL装置100を安定して製造することができる。
(実施形態2)
「有機EL装置の概要」
図10は、図6に対応し、実施形態2に係る有機EL装置の画素コンタクト領域の概略断面図である。
本実施形態に係る有機EL装置は、電源線6と、電源線6の上に積層された絶縁膜1とが同じ形状にパターニングされている点が実施形態1との主な相違点である。
以下、図10を参照して、本実施形態に係る有機EL装置の概要を、実施形態1との相違点を中心に説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
図10に示すように、電源線6の上に絶縁膜1が積層され、電源線6と絶縁膜1とが同じ形状にパターニングされている。電源線6は開口6CTを有し、開口6CTの内側に同じ工程で形成された中継電極6−1が配置されている。中継電極6−1の上にも絶縁膜1が積層されている。中継電極6−1の上に積層された絶縁膜1には、中継電極6−1を露出させるコンタクトホール1CTが形成されている。電源線6と第3層間絶縁膜18と中継電極6−1と絶縁膜1とによって、開口6CTの内側に第1の凹部C1が形成される。
本実施形態では、絶縁膜1は、第1の凹部C1を形成する構成要素の一部をなす。詳しくは、絶縁膜1は、第1の凹部C1の側壁の頂部側、及び第1の凹部C1の外側に配置される。
第1の凹部C1の内側には、絶縁膜5が充填されている。第1の凹部C1の内側に充填された絶縁膜5の表面(Z(−)方向側の面)の位置と、第1の凹部C1の外側に配置されている絶縁膜1の表面(Z(−)方向側の面)の位置とは、略同じ位置にある。換言すれば、第1の凹部C1の外側に配置されている絶縁膜1の表面と、絶縁膜5の表面とが同じ位置に配置されるように、第1の凹部C1の内側に絶縁膜5が充填されている。よって、開口6CTや第1の凹部C1による凹凸の影響が抑制され、中継電極7と接する側に平坦な面が形成される。
中継電極7は、コンタクトホール1CTの内側で中継電極6−1に接し、コンタクトホール1CTの外側で、絶縁膜1及び絶縁膜5に接している。中継電極7は、コンタクトホール1CTの外側で平坦な面の上に配置されているので、凹凸による悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良や段差部での薬液の染み込みによる腐食(断線)などが抑制される。さらに、画素電極31は、絶縁膜2の段差2ST以外は平坦な面に配置されるので、中継電極7と同様に凹凸による悪影響が抑制される。
このように、本実施形態に係る画素コンタクト領域では、第3層間絶縁膜18と、第3層間絶縁膜18の上に配置され開口6CTを有する電源線6と、開口6CTの内側に配置された中継電極6−1と、電源線6及び中継電極6−1の上に配置された絶縁膜1と、絶縁膜1に形成された中継電極6−1を露出させるコンタクトホール1CTと、電源線6と第3層間絶縁膜18と中継電極6−1と絶縁膜1とによって開口6CTの内側に形成された第1の凹部C1と、第1の凹部C1の内側に充填された絶縁膜5と、平面視で開口6CTよりも広く配置された中継電極7と、を有し、中継電極7が接する側の面(絶縁膜1と絶縁膜5とで形成された面)は、平坦である。
かかる構成によって、公知技術(特開2013−238725号公報)の課題である凹凸の悪影響を抑制することができる。
「製造方法」
図11は、有機EL装置の製造方法を示す工程フローである。図12及び図13は、図10に対応し、図11に示す工程フローの中の主要な工程を経た後の状態を示す概略断面図である。
以下に、図11乃至図13を参照して、本実施形態に係る有機EL装置の製造方法の概要を、実施形態1との相違点を中心に説明する。
図11に示すように、本実施形態に係る有機EL装置100を製造する工程は、第3層間絶縁膜18を形成する工程(ステップS11)と、アルミニウム及び窒化シリコンを堆積する工程(ステップS12)と、電源線6と中継電極6−1と絶縁膜1とを形成する工程(ステップS13)と、酸化シリコンを堆積する工程(ステップS14)と、酸化シリコンをエッチングする工程(ステップS15)と、マスクを形成する工程(ステップS16)と、絶縁膜5を形成する工程(ステップS17)と、マスクを除去する工程(ステップS18)と、コンタクトホール1CTを形成する工程(ステップS19)と、中継電極7を形成する工程(ステップS20)と、を含んでいる。
ステップS11は、実施形態1のステップS1と同じ工程であり、図12(a)に示すように第3層間絶縁膜18を形成する。
ステップS12では、図12(b)に示すように、第3層間絶縁膜18の上に、例えばスパッタ法でアルミニウム6aを堆積し、続いて例えばプラズマCVDで窒化シリコン1aを堆積する。アルミニウム6a及び窒化シリコン1aの総膜厚(Z(+)方向の寸法)は、H1である。
ステップS13では、図12(c)に示すように、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングで窒化シリコン1aに異方性エッチングを施す。そして、塩素系ガスを用いたドライエッチングで、アルミニウム6aにZ(+)方向の異方性エッチングを施し、電源線6、中継電極6−1、及び絶縁膜1を形成する。つまり、窒化シリコン1aとアルミニウム6aとを同じ形状にパターニングして、電源線6、中継電極6−1、及び絶縁膜1を形成する。電源線6及び絶縁膜1の総膜厚(Z(+)方向の寸法)は、H1である。
開口6CTは、絶縁膜1及び電源線6を貫いて形成される。絶縁膜1及び中継電極6−1は、開口6CTの内側に配置される。開口6CTの内側には、電源線6と第3層間絶縁膜18と中継電極6−1と絶縁膜1とによって、第1の凹部C1が形成される。第1の凹部C1には、電源線6及び絶縁膜1の総膜厚に相当する寸法H1の段差が形成される。
ステップS14では、図12(d)に示すように、例えば高密度プラズマCVDで膜厚H3の酸化シリコン5aを堆積する。高密度プラズマCVDは段差被覆性に優れた成膜方法であるので、酸化シリコン5aは、第1の凹部C1の内側に充填され、第1の凹部C1からZ(−)方向に張り出して配置される。酸化シリコン5aの膜厚H3は、第1の凹部C1の段差(深さ)H1よりも大きく、第1の凹部C1の上方に第3の凹部C3が形成される。
このとき、第3の凹部C3の底面は、平面視で第1の凹部C1よりも広くなる。つまり、平面視で、第1の凹部C1は、第3の凹部C3の内側に配置される。さらに、第3の凹部C3には、第1の凹部C1と同じ段差(Z(+)方向の寸法)H1が形成される。
第3の凹部C3の外側には、第1の凹部C1の外側に配置されている絶縁膜1の表面を基準とした場合に、高さ(Z(+)方向の寸法)H3の酸化シリコン5aが配置される。第3の凹部C3の底面と、第1の凹部C1の外側に配置されている絶縁膜1の表面との間には、高さH3から第3の凹部C3の段差H1を差し引いた高さ(Z(+)方向の寸法)H2の酸化シリコン5aが配置される。
ステップS15では、図12(e)に示すように、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって酸化シリコン5aに、Z(+)方向の異方性エッチングを施す。つまり、酸化シリコン5aをZ(+)方向に減膜する。
図12(e)の破線は、ステップS14で堆積した酸化シリコン5aの表面の輪郭(ドライエッチングを施す前の酸化シリコン5aの表面の輪郭)を示している。図12(e)の破線の矢印は、酸化シリコン5aをエッチング(減膜)する方向を示している。ステップS15では、図中の破線がZ(+)方向に移動して、実線で示された酸化シリコン5aの表面の輪郭が形成される。
ステップS15では、第1の凹部C1の内側に充填された酸化シリコン5aの表面が、第1の凹部C1の外側に配置されている絶縁膜1の表面と同じ位置に配置されるように、高さH2に相当する寸法H2の酸化シリコン5aをZ(+)方向にエッチング除去する。寸法H2の酸化シリコン5aをZ(+)方向に減膜すると、第3の凹部C3の輪郭がZ(+)方向に移動して、第4の凹部C4が形成される。第3の凹部C3の底面に対応する底面が、第4の凹部C4に形成される。平面視で、第1の凹部C1は、第3の凹部C3の内側に配置されるので、第4の凹部C4の内側に配置される。
よって、第1の凹部C1は、第4の凹部C4の内側に配置され、第1の凹部C1の内側に、絶縁膜1の表面と同じ位置の表面を有する酸化シリコン5aが配置される。つまり、第1の凹部C1の底面から高さ(Z(+)方向の寸法)H1の酸化シリコン5aが、第1の凹部C1の内側に配置(充填)される。さらに、第1の凹部C1と第4の凹部C4との間では、絶縁膜1の表面が露出する。
従って、第4の凹部C4の底面には、第1の凹部C1の内側に配置(充填)された酸化シリコン5aの表面と、第1の凹部C1と第4の凹部C4との間で露出した絶縁膜1の表面とで平坦な面が形成される。
なお、第1の凹部C1の内側に残存する酸化シリコン5aは、後述するステップS17の工程で絶縁膜5になる。
第1の凹部C1と第4の凹部C4との間で露出した絶縁膜1の周辺には、Z(+)方向に減膜された酸化シリコン5aが残存する。つまり、当該残存する酸化シリコン5aによって第4の凹部C4が形成される。
ステップS16は、実施形態1のステップS6と同じ工程であり、図13(a)に示すように、第4の凹部C4の内側に配置され、第1の凹部C1の内側に充填された酸化シリコン5a(絶縁膜5)を覆うマスクMを、レジストを用いたフォトリソグラフィープロセスで形成する。第1の凹部C1と第4の凹部C4との間で露出した絶縁膜1の周辺に残存する酸化シリコン5aは、マスクMで覆われていない。
ステップS17は、実施形態1のステップS7と同じ工程であり、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって、マスクMで覆われていない部分の酸化シリコン5aをエッチング除去し、第1の凹部C1の内側に充填された絶縁膜5(酸化シリコン5a)を形成する。第1の凹部C1の内側に配置(充填)された酸化シリコン5aが絶縁膜5となる。
ステップS18は、実施形態1のステップS8と同じ工程であり、マスクMを除去する。図13(b)に示すように、絶縁膜1の表面と第1の凹部C1の内側に配置(充填)された絶縁膜5の表面とで平坦な面が形成され、開口6CTや第1の凹部C1による凹凸の影響を抑制することができる。
ステップS19は、実施形態1のステップS9と同じ工程であり、図13(c)に示すように、中継電極6−1を露出させるコンタクトホール1CTを絶縁膜1に形成する。
ステップS20は、実施形態1のステップS10と同じ工程であり、図13(d)に示すように、中継電極7を形成する。中継電極7は、コンタクトホール1CTの外側で、絶縁膜1と絶縁膜5とによって平坦化された面の上に配置される。よって、コンタクトホール1CTの外側では、開口6CTや第1の凹部C1による凹凸の悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良や段差部での薬液の染み込みによる腐食(断線)などが抑制される。
本実施形態に係る製造方法においても、ステップS14〜ステップS18に示す工程によって、光学的距離調整層28の一部をなす絶縁膜1の膜厚の変化(減膜)を抑制しつつ酸化シリコン5aに減膜処理(平坦化処理)を施し、絶縁膜1と絶縁膜5とで形成される中継電極7と接する側の面を平坦にすることができる。従って、電源線6と対向電極33との間の光学的距離の変化による表示品位の低下が抑制され、高画質の表示を提供することができる。
さらに、平坦な面の上に形成する中継電極7や、平坦な面の上方に形成する画素電極31には、下地膜の凹凸による悪影響、例えば段差部でのステップカバレッジ不良や段差部での薬液の染み込みによる腐食(断線)などが抑制される。
(実施形態3)
「有機EL装置の製造方法」
図14は、実施形態3に係る有機EL装置の製造方法を示す工程フローである。図15は、図14に示す主要な工程を経た後の状態を示す概略断面図である。
図15に示す基板10−1は、実施形態1の素子基板10の構成要素の一部で構成されている。詳しくは、図5における基材10sから絶縁膜1までの部分の素子基板10、つまり絶縁膜1よりも下層(Z(+)方向)に設けられ画素回路や配線が形成された部分の素子基板10が、図15に示す基板10−1である。図15では、本実施形態に係る製造方法を分かりやすく説明するために、これら画素回路や配線の図示が省略され、基板10−1として図示されている。
なお、基板10−1は、本発明における「基板」の一例である。
また、図15(a)は図8(d)に対応する図であり、図15(b)は図8(e)に対応する図であり、図15(c)は図9(a)に対応する図であり、図15(d)は図9(b)に対応する図である。なお、図15の基板10−1は、図8及び図9では図示が省略された部分、図5における基材10sから第3配線層17−1までの部分も含む。
図14に示すように、本実施形態に係る有機EL装置を製造する工程は、酸化シリコンを堆積する工程(ステップS21)と、酸化シリコンをエッチングする工程(ステップS22)と、マスクを形成する工程(ステップS23)と、酸化シリコンをエッチングする工程(ステップS24)と、マスクを除去する工程(ステップS25)と、を含む。
図15(a)に示すように、基板10−1の表面10−1aには、第2の凹部C2が形成されている。基板10−1の表面10−1aには、窒化シリコンからなる絶縁膜1が配置されている(図8(d)参照)。つまり、実施形態1における絶縁膜1で覆われた第3層間絶縁膜18の表面が、基板10−1の表面10−1aとなる。よって、基板10−1の表面10−1aの構成材料は、窒化シリコンである。
表面10−1aは、本発明における「表面」の一例である。基板10−1の表面10−1aに形成された第2の凹部C2は、本発明における「凹部」の一例である。
ステップS21では、例えば高密度プラズマCVDで膜厚H3の酸化シリコン5aを、基板10−1の表面10−1aに堆積する。高密度プラズマCVDは段差被覆性に優れた成膜方法であるので、酸化シリコン5aは、第2の凹部C2の内側に充填され、第2の凹部C2からZ(−)方向に張り出して配置される。酸化シリコン5aの膜厚H3は、第2の凹部C2の段差(深さ)H1よりも大きく、第2の凹部C2の上方に第3の凹部C3が形成される。
酸化シリコン5aは、本発明における「絶縁材料」の一例である
このとき、第3の凹部C3の底面は、平面視で第2の凹部C2よりも広くなる。つまり、平面視で、第2の凹部C2は、第3の凹部C3の内側に配置される。さらに、第3の凹部C3には、第2の凹部C2と同じ段差(Z(+)方向の寸法)H1が形成される。
第3の凹部C3の外側には、第2の凹部C2の外側に配置されている表面10−1aを基準とした場合に、高さ(Z(+)方向の寸法)H3の酸化シリコン5aが配置される。第3の凹部C3の底面と、第2の凹部C2の外側に配置されている表面10−1aとの間には、高さH3から第3の凹部C3の段差H1を差し引いた高さ(Z(+)方向の寸法)H2の酸化シリコン5aが配置される。
ステップS22では、図15(b)に示すように、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって酸化シリコン5aに、Z(+)方向の異方性エッチングを施す。つまり、酸化シリコン5aをZ(+)方向に減膜する。
図15(b)の破線は、ステップS21で堆積した酸化シリコン5aの表面の輪郭(ドライエッチングを施す前の酸化シリコン5aの表面の輪郭)を示している。図15(b)の破線の矢印は、酸化シリコン5aをエッチング(減膜)する方向を示している。ステップS22では、図中の破線がZ(+)方向に移動して、実線で示された酸化シリコン5aの表面の輪郭が形成される。
ステップS22では、第2の凹部C2の内側に充填された酸化シリコン5aの表面が、第2の凹部C2の外側に配置されている表面10−1aと同じ位置に配置されるように、高さH2に相当する寸法H2の酸化シリコン5aをZ(+)方向に減膜する。寸法H2の酸化シリコン5aをZ(+)方向に減膜すると、第3の凹部C3の輪郭がZ(+)方向に移動して、第4の凹部C4が形成される。第3の凹部C3の底面に対応する底面が、第4の凹部C4に形成される。平面視で、第2の凹部C2は、第3の凹部C3の内側に配置されるので、第4の凹部C4の内側に配置される。
よって、第2の凹部C2は、第4の凹部C4の内側に配置され、第2の凹部C2の内側に、表面10−1aと同じ位置の表面を有する酸化シリコン5aが配置される。つまり、第2の凹部C2の底面から高さ(Z(+)方向の寸法)H1の酸化シリコン5aが、第2の凹部C2の内側に配置(充填)される。
フッ素系ガスを用いたドライエッチングでは、窒化シリコンで構成される表面10−1aは実質的にエッチングされず、酸化シリコン5aのエッチングストッパーとなる。よって、第2の凹部C2と第4の凹部C4との間では、表面10−1aが露出する。
従って、第4の凹部C4の底面には、第2の凹部C2の内側に配置(充填)された酸化シリコン5aの表面と、第2の凹部C2と第4の凹部C4との間で露出した表面10−1aとで平坦な面が形成される。
ステップS23では、図15(c)に示すように、第2の凹部C2の内側に配置(充填)された酸化シリコン5aを覆うマスクMを、レジストを用いたフォトリソグラフィープロセスで形成する。マスクMは、第4の凹部C4の内側に配置される。第2の凹部C2と第4の凹部C4との間で露出した絶縁膜1の周辺に残存する酸化シリコン5aは、マスクMで覆われていない。
ステップS24では、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって、マスクMで覆われていない部分の酸化シリコン5aをエッチング除去する。第2の凹部C2の内側に充填された酸化シリコン5aは、マスクMで保護されているのでエッチングされない。
ステップS24では、ステップS22と同様に、窒化シリコンで構成される表面10−1aは実質的にエッチングされない。よって、ステップS24で残存する酸化シリコン5aをエッチング除去しても、第2の凹部C2と第4の凹部C4との間で露出した表面10−1a(窒化シリコン)は実質的にエッチングされない。つまり、表面10−1aがエッチングされ、表面10−1aの平坦性が損なわれることはない。
ステップS25では、例えば酸素プラズマや薬液などでマスクMを除去する。マスクMを除去すると、図15(d)に示すように、第2の凹部C2の外側に配置された表面10−1aと、第2の凹部C2の内側に配置(充填)された酸化シリコン5aの表面とで平坦な面が形成され、第2の凹部C2による凹凸の影響を抑制することができる。
このように、ステップS21〜ステップS25に示す工程によって、基板10−1の表面10−1aの凹部(第2の凹部C2)に絶縁材料(酸化シリコン5a)を埋め込み、基板10−1の表面10−1aを平坦にすることができる。つまり、ステップS21〜ステップS25に示す工程は、基板10−1の表面10−1aを平坦にする平坦化処理を施す工程である。
本実施形態に係る製造方法の特徴は、基板10−1の表面10−1aが減膜されないように、凹部(第2の凹部C2)に充填された絶縁材料(酸化シリコン5a)を選択的にエッチング(減膜)し、絶縁材料(酸化シリコン5a)の表面の位置を選択的に調整することで平坦な面を形成することになる。
なお、表面10−1aのエッングレートに対する絶縁材料のエッチングレートの比が概略3以上の場合が、本実施形態における選択的なエッチング(減膜)に該当する。このような選択的なエッチングが実現されるように、表面10−1aの構成材料や絶縁材料の構成材料やエッチング方法などを選択する必要がある。
例えば、CMPは、物理的処理(機械的研磨)によって減膜するので、凹部(第2の凹部C2)に充填された絶縁材料(酸化シリコン5a)に減膜処理(平坦化処理)を、選択的に施すことが難しい。
さらに、CMPによる減膜処理では、減膜する対象物の密度によって、減膜される速度が異なる。例えば、絶縁材料(酸化シリコン5a)が充填された凹部(第2の凹部C2)が密に配置された部分の減膜速度は、絶縁材料(酸化シリコン5a)が充填された凹部(第2の凹部C2)が疎に配置された部分の減膜速度よりも小さくなる。よって、CMPでは、凹部(第2の凹部C2)が密に配置された部分の絶縁材料(酸化シリコン5a)は遅く減膜され、凹部(第2の凹部C2)が疎に配置された部分の絶縁材料(酸化シリコン5a)は早く減膜される。このため、CMPでは、凹部(第2の凹部C2)が密に配置された部分で凸となり、凹部(第2の凹部C2)が疎に配置された部分で凹となったグローバル段差が発生する。
一方、本実施形態に係る製造方法は、化学的処理(エッチング)によって減膜するので、処理は、凹部(第2の凹部C2)に充填された絶縁材料(酸化シリコン5a)を選択的に減膜することが可能であり、さらに凹部(第2の凹部C2)に充填された絶縁材料(酸化シリコン5a)の配置によって、絶縁材料(酸化シリコン5a)の減膜速度が変化しにくい。
従って、本実施形態に係る製造方法は、凹部(第2の凹部C2)に充填された絶縁材料(酸化シリコン5a)の配置密度が異なっても、略一様な減膜が実現されるので、CMPと比べて、減膜された面の平坦性を高めることができる。
(実施形態4)
「電子機器」
図16は、電子機器の一例としてのヘッドマウントディスプレイの概略図である。
図16に示すように、ヘッドマウントディスプレイ1000は、左右の目に対応して設けられた2つの表示部1001を有している。観察者Mはヘッドマウントディスプレイ1000を眼鏡のように頭部に装着することにより、表示部1001に表示された文字や画像などを見ることができる。例えば、左右の表示部1001に視差を考慮した画像を表示すれば、立体的な映像を見て楽しむこともできる。
表示部1001には、上記実施形態に係る有機EL装置のいずれかが搭載されている。上記実施形態に係る有機EL装置では、下地膜の凹凸による悪影響、つまり中継電極7や画素電極31に断線(点欠陥)が生じにくく、さらに電源線6と対向電極33との間の光学的距離の変化による表示品位の低下が抑制され、高画質の表示が提供される。従って、表示部1001に上記実施形態に係る有機EL装置のいずれかを搭載することで、点欠陥の発生が抑制され且つ高品位の表示のヘッドマウントディスプレイ1000を提供することができる。
なお、上記実施形態に係る有機EL装置のいずれかが搭載される電子機器は、ヘッドマウントディスプレイ1000に限定されない。例えば、ヘッドアップディスプレイや、デジタルカメラの電子ビューファインダー、携帯型情報端末、ナビゲーターなどの表示部を有する電子機器に搭載してもよい。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び該電気光学装置が搭載された電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)
実施形態1に係る有機EL装置100を構成する第3層間絶縁膜18は、下層に配置された構成要素(例えば、第1配線層15−1、第2配線層16−1、第3配線層17−1など)の凹凸の影響を抑制するために、CMPによる平坦化処理が施されていた。CMPに代えて、実施形態3に係る製造方法を第3層間絶縁膜18に適用し、下層に配置された構成要素の凹凸の影響を抑制する平坦化処理を、第3層間絶縁膜18に施してもよい。
さらに、実施形態1に係る有機EL装置100を構成する他の構成要素(例えば、第1層間絶縁膜15、第2層間絶縁膜16など)に対して、実施形態3に係る製造方法を適用してもよい。
(変形例2)
本発明に係る電気光学装置は、上述した有機EL装置に限定されず、例えば液晶装置であってもよい。すなわち、本発明に係る製造方法が適用された反射型の液晶装置や透過型の液晶装置も、本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、反射型の液晶装置では、反射電極の平坦性を高めることが好ましい。実施形態3に係る製造方法を適用することによって、反射電極の下地膜の凹部に絶縁材料を充填し、下地膜の平坦性を高め、下地膜の上に形成する反射電極の平坦性を高めることができる。
例えば、遮光層(ブラックマトリクス)のうえに薄膜トランジスターが形成された透過型液晶装置において、遮光層(ブラックマトリクス)を形成することによる凹凸の影響を抑制するために、実施形態3に係る製造方法を適用することができる。
さらに、実施形態3に係る製造方法は、センサー、アクチュエーター、電子回路などを半導体基板や絶縁基板などの上に形成するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、及び半導体デバイスなどに適用させることができる。つまり、実施形態3に係る製造方法が適用されたMEMSや半導体デバイスも、本発明の技術的範囲に含まれる。
1…絶縁膜、1CT…コンタクトホール、絶縁膜、5…絶縁膜、6…電源線(高電位側の電源線)、6−1…中継電極、6CT…開口、7…中継電極、8…電源線(低電位側の電源線)、10…素子基板、10a…ウェル部、10b…イオン注入部、10c…シリコン酸化膜、10d…絶縁膜、10s…基材、12…走査線、14…データ線、15…第1層間絶縁膜、15−1…第1配線層、15−1a…中継電極、16…第2層間絶縁膜、16−1…第2配線層、16−1a…中継電極、17…絶縁膜、17−1第3配線層、18…第3層間絶縁膜、18−1…第4配線層、20,20B,20G,20R…画素、21…容量、21a…一方の電極、21b…他方の電極、28,28G,28B,28R…光学的距離調整層、29…絶縁膜、29CT…開口、30…有機EL素子、31…画素電極、32…発光機能層、33…対向電極、40…封止層、41…第1封止層、42…平坦化層、43…第2封止層、50…カラーフィルター、71…樹脂層、70…封止基板、100…有機EL装置。

Claims (9)

  1. 絶縁層と、
    前記絶縁層の上に配置され、開口を有する反射層と、
    前記開口の内側に配置された第1の中継電極と、
    前記反射層と前記絶縁層と前記第1の中継電極とによって、前記開口の内側に形成された第1の凹部と、
    前記反射層と前記第1の凹部と前記第1の中継電極とを覆う第1の絶縁膜と、
    前記第1の絶縁膜に形成された前記第1の中継電極を露出させるコンタクトホールと、
    前記第1の絶縁膜によって前記第1の凹部の内側に形成された第2の凹部と、
    前記第2の凹部の内側に充填された第2の絶縁膜と、
    前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とに接し、平面視で前記開口よりも広く配置された第2の中継電極と、
    を含み、
    前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とで形成される前記第2の中継電極に接する面は、平坦であることを特徴とする電気光学装置。
  2. 絶縁層と、
    前記絶縁層の上に配置され、開口を有する反射層と、
    前記開口の内側に配置された第1の中継電極と、
    前記反射層及び前記第1の中継電極の上に配置された第1の絶縁膜と、
    前記第1の絶縁膜に形成された前記第1の中継電極を露出させるコンタクトホールと、
    前記反射層と前記絶縁層と前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜とによって、前記開口の内側に形成された第1の凹部と、
    前記第1の凹部の内側に充填された第2の絶縁膜と、
    前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とに接し、平面視で前記開口よりも広く配置された第2の中継電極と、
    を含み、
    前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とで形成される前記第2の中継電極に接する面は、平坦であることを特徴とする電気光学装置。
  3. 前記第1の絶縁膜の構成材料は、窒化シリコンであり、
    前記第2の絶縁膜の構成材料は、酸化シリコンであることを特徴とする請求項1または2に記載の電気光学装置。
  4. 発光領域を有し、
    前記発光領域には、前記反射層と光学的距離調整層と画素電極と発光機能層と対向電極とが順に積層されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  5. 前記第1の絶縁膜は、前記光学的距離調整層の一部をなすことを特徴とする請求項4に記載の電気光学装置。
  6. 前記反射層の前記画素電極と反対側にトランジスターが配置され、
    前記トランジスターは、前記第1の中継電極と前記第2の中継電極とを介して、前記画素電極に電気的に接続されていることを特徴とする請求項4または5に記載の電気光学装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
  8. 絶縁層と、
    前記絶縁層の上に配置され、開口を有する反射層と、
    前記開口の内側に配置された第1の中継電極と、
    前記反射層と前記絶縁層と前記第1の中継電極とによって、前記開口の内側に形成された第1の凹部と、
    前記反射層と前記第1の凹部と前記第1の中継電極とを覆う第1の絶縁膜と、
    前記第1の絶縁膜に形成された前記第1の中継電極を露出させるコンタクトホールと、
    前記第1の絶縁膜によって前記第1の凹部の内側に形成された第2の凹部と、
    前記第2の凹部の内側に充填された第2の絶縁膜と、
    前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とに接し、平面視で前記開口よりも広く配置された第2の中継電極と、
    を含む電気光学装置の製造方法であって、
    前記絶縁層を形成する工程と、
    前記反射層及び前記第1の中継電極を形成する工程と、
    窒化シリコンを堆積して前記第1の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2の凹部の内側に前記反射層の膜厚よりも大きな膜厚の酸化シリコンを堆積する工程と、
    前記第2の凹部の周辺の前記第1の絶縁膜の表面を露出させ、前記第2の凹部の内側に堆積された前記酸化シリコンの表面が、前記第2の凹部の周辺の前記第1の絶縁膜の表面と略同じ位置に配置されるように、前記酸化シリコンに前記反射層から前記絶縁層に向かう第1の方向の異方性エッチングを施す工程と、
    前記第2の凹部の内側に堆積された前記酸化シリコンを覆うマスクを形成する工程と、
    前記マスクで覆われていない部分の前記酸化シリコンをエッチング除去し、前記第2の絶縁膜を形成する工程と、
    前記マスクを除去する工程と、
    前記第1の絶縁膜に前記コンタクトホールを形成する工程と、
    前記第2の中継電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  9. 絶縁層と、
    前記絶縁層の上に配置され、開口を有する反射層と、
    前記開口の内側に配置された第1の中継電極と、
    前記反射層及び前記第1の中継電極の上に配置された第1の絶縁膜と、
    前記第1の絶縁膜に形成された前記第1の中継電極を露出させるコンタクトホールと、
    前記反射層と前記絶縁層と前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜とによって、前記開口の内側に形成された第1の凹部と、
    前記第1の凹部の内側に充填された第2の絶縁膜と、
    前記第1の中継電極と前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜とに接し、平面視で前記開口よりも広く配置された第2の中継電極と、
    を含む電気光学装置の製造方法であって、
    前記絶縁層を形成する工程と、
    前記絶縁層の上に、導電材料と窒化シリコンとを順に堆積する工程と、
    前記導電材料及び前記窒化シリコンに前記反射層から前記絶縁層に向かう第1の方向の異方性エッチングを施し、前記反射層、前記第1の中継電極、及び前記第1の絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1の凹部の内側に前記導電材料及び前記窒化シリコンの総膜厚よりも大きな膜厚の酸化シリコンを堆積する工程と、
    前記第1の凹部の周辺の前記第1の絶縁膜の表面を露出させ、前記第1の凹部の内側に堆積された前記酸化シリコンの表面が、前記第1の凹部の周辺の前記第1の絶縁膜の表面と略同じ位置に配置されるように、前記酸化シリコンに前記第1の方向の異方性エッチングを施す工程と、
    前記第1の凹部の内側に堆積された前記酸化シリコンを覆うマスクを形成する工程と、
    前記マスクで覆われていない部分の前記酸化シリコンをエッチング除去し、前記第2の絶縁膜を形成する工程と、
    前記マスクを除去する工程と、
    前記第1の絶縁膜に前記コンタクトホールを形成する工程と、
    前記第2の中継電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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