JP2015170835A - 半導体基板の製造方法、半導体基板、電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents

半導体基板の製造方法、半導体基板、電気光学装置、及び電子機器 Download PDF

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賢志 村田
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Abstract

【課題】STI構造を有する半導体基板の平坦性を高め、半導体基板に形成するトランジスターの特性を均一にする。
【解決手段】基材10sの表面10fに素子領域S1を分離するトレンチ80を形成する工程(ステップS2)と、トレンチ80の内側に充填され、表面10fを覆う酸化シリコン81を堆積する工程(ステップS3)と、トレンチ80の周辺の表面10fを露出させ、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面が、トレンチ80の周辺の表面10fと略同じ位置に配置されるように、酸化シリコン81にZ(+)方向のエッチングを施す工程(ステップS4)と、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81を覆うマスクMを形成する工程(ステップS5)と、マスクMで覆われていない部分の酸化シリコン81をエッチング除去する工程(ステップS6)と、マスクMを除去する工程(ステップS7)と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、半導体基板の製造方法、当該製造方法で製造された半導体基板、当該半導体基板を用いた電気光学装置、及び当該電気光学装置が搭載された電子機器に関する。
電気光学装置の一例として、画素回路や当該画素回路を駆動する駆動回路などが形成されたシリコン基板を備えた有機エレクトロルミネッセンス(以降、有機ELと称す)装置が提案されている(特許文献1)。
図10は、公知技術(特許文献1)に係る電気光学装置の概略平面図である。図10に示すように、特許文献1に記載の電気光学装置300のシリコン基板310は、画素回路301がマトリクス状に配置された表示領域V1と、データ線駆動回路302や走査線駆動回路303が配置された駆動回路領域V2とを有している。データ線駆動回路302や走査線駆動回路303は、表示領域V1の周辺に配置され、複数のトランジスターが設けられている。画素回路301には、複数のトランジスターや保持容量や有機EL素子などが設けられ、トランジスターを介して供給される電流によって有機EL素子が発光する。
特許文献1に記載の有電気光学装置300は、例えばヘッドマウントディスプレイの表示装置に好適なマイクロディスプレイである。このため、画素回路301のサイズは小さく、表示領域V1には、駆動回路領域V2と比べてより密にトランジスターが配置されている。
図11(a)は、トランジスターが形成された部分の模式的な概略平面図である。図11(b)は、図9のA−A’線に沿った模式的な概略断面図である。図11(c)は、図9のB−B’線に沿った模式的な概略断面図である。
図11(a)に示すように、シリコン基板310は、素子領域S11を分離するShallow Trench Isolation(以降、STIと称す)構造を有し、素子領域S11にトランジスター320が形成されている。素子領域S11には、トランジスター320を構成するゲート321、ソース322、ドレイン323が配置されている。素子領域S11と隣り合う他の素子領域(図示省略)との間の領域が、素子分離領域(トランジスターを分離する領域)S12となる。つまり、素子領域S11は、素子分離領域S12で囲まれている。
図11(b)に示すように、シリコン基板310の素子分離領域S12にはトレンチ311が形成され、トレンチ311の中に酸化シリコン312が充填されている。シリコン基板310の素子領域S11は、シリコンに不純物イオンを注入して形成されたソース322及びドレイン323、ソース322及びドレイン323で挟まれたチャネル324などが設けられている。シリコン基板310は、ゲート絶縁膜325で覆われている。ゲート絶縁膜325の上には、チャネル324と対向する部分にゲート321が設けられている。図11(a)及び図11(c)に示すように、平面視でゲート321は素子領域S11のチャネル324を覆い、素子分離領域S12に跨って配置されている。
上述したSTI構造は、例えば特許文献2に記載の製造方法によって製造することができる。図12は、公知技術(特許文献2)に係るSTI構造を有するシリコン基板の製造工程の概要を示す工程断面図である。
図12(a)に示すように、シリコン基板310の上に、酸化シリコン310aと窒化シリコン310bとを堆積した後に、素子分離領域S12にトレンチ311を形成する。続いて、図12(b)に示すように、酸化シリコン312を全面に堆積し、トレンチ311の中に酸化シリコン312を埋め込む。続いて、図12(c)に示すように、素子分離領域S12と素子分離領域S12の周辺とに酸化シリコン312が配置されるように、素子領域S11の余分な酸化シリコン312をフォトエッチングによって除去する。続いて、図12(d)に示すように、素子分離領域S12及び素子分離領域S12の周辺に配置された酸化シリコン312に、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing(以下、CMPと称す))による平坦化処理を施した後に、シリコン基板310の表面を覆う酸化シリコン312a及び窒化シリコン312bをエッチング除去して、STI構造を有するシリコン基板310を形成する。
CMPによる平坦化処理では、単位面積当りの研磨される部分の面積(占有率)によって、研磨速度が変化する。つまり、単位面積当りの研磨される部分の面積が大きくなると研磨速度が小さくなり、単位面積当りの研磨される部分の面積が小さくなると研磨速度が大きくなる。図12(c)では、単位面積当りの酸化シリコン312の面積(研磨される部分の面積)が均一となるように、素子領域S11の余分な酸化シリコン312を除去している。その結果、図12(d)において、CMPによって酸化シリコン312は均一に研磨(減膜)され、研磨面の平坦性を高めることができる。
特開2013−238725号公報 特開2009−130242号公報
上述したように、特許文献1に記載の電気光学装置300では、トランジスターが、駆動回路領域V2と比べて、表示領域V1により密に配置されている。つまり、単位面積当りのトランジスターが配置される部分の面積(素子領域S11の面積)は、駆動回路領域V2と比べて、表示領域V1のほうが大きい。よって、単位面積当りの素子分離領域S12の面積は、駆動回路領域V2と比べて、表示領域V1のほうが小さい。従って、図12(c)に示す工程で素子領域S11の余分な酸化シリコン312を除去しても、単位面積当りの研磨される部分の酸化シリコン312の面積は、駆動回路領域V2と比べて、表示領域V1のほうが大きくなる。
このため、CMPによる研磨処理では、駆動回路領域V2と比べて表示領域V1で早く酸化シリコン312の研磨(減膜)が進行する。さらに、表示領域V1における酸化シリコン312の研磨速度も、駆動回路領域V2の影響を受けて変化する。詳しくは、表示領域V1における酸化シリコン312の研磨速度は、駆動回路領域V2に近付くにしたがって、駆動回路領域V2の影響を受けて徐々に遅くなる。従って、図12(c)に示す工程でCMP処理を施すと、表示領域V1の酸化シリコン312は、駆動回路領域V2に近付くに従って研磨量(減膜量)が小さくなるため、徐々に厚くなる。その結果、駆動回路領域V2に近い側で凸になった傾斜を有するようになる。
このため、図11に示すシリコン基板310は、平坦でなく、駆動回路領域V2に近い側で凸になった傾斜を有している。このため、表示領域V1ではチャネル324となる部分の形状が変化する。詳しくは、図11(c)の破線で囲まれた領域G1,G2部分において、チャネル324となる部分の端部の断面形状が、駆動回路領域V2に近付くに従って徐々に変化する。よって、素子領域S1のチャネル324となる部分の端部を覆うゲート絶縁膜325の膜厚や形状が、駆動回路領域V2に近付くに従って徐々に変化する。従って、駆動回路領域V2に近付くに従って、表示領域V1に配置されたトランジスターの特性(例えば、閾値やチャネル幅)が異なる。このため、トランジスターを介して有機EL素子に供給される電流が、駆動回路領域V2に近付くに従って徐々に変化する。
同様に、駆動回路領域V2においても、表示領域V1の影響を受けて、研磨面が表示領域V1に近い側で凹になった傾斜を有するようになる。従って、表示領域V1に近付くに従って、駆動回路領域V2に配置されているトランジスターの特性が徐々に変化する。当該トランジスター特性の変化は微小であり、データ線駆動回路302や走査線駆動回路303に悪影響を及ぼす恐れは少ない。
有機EL素子には、表示領域V1に配置されているトランジスターを介して電流が供給されているので、トランジスター特性の変化は、有機EL素子に供給される電流の変化となり、有機EL素子が発する光の輝度の変化(輝度ムラ)となる。人間の目は敏感であり、微小な輝度の変化を識別することができる。よって、有機EL素子が発する光の輝度の変化(輝度ムラ)は、微小であっても識別されやすい。このため、データ線駆動回路302や走査線駆動回路303において悪影響を及ぼさない微小なトランジスター特性の変化であっても、表示領域V1における表示光の輝度ムラ(表示ムラ)となる恐れがあった。すなわち、研磨面の平坦性が悪くなると、有機EL素子が発する光の輝度の均一性が悪くなり、表示ムラが発生する恐れがあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る半導体基板の製造方法は、半導体基板の表面に素子領域を分離するトレンチを形成する工程と、前記トレンチから張り出すように、前記半導体基板の表面に酸化シリコンを堆積する工程と、前記トレンチの周辺の前記半導体基板の表面を露出させ、前記トレンチの内側に充填された前記酸化シリコンの表面が、前記トレンチの周辺の前記半導体基板の表面と略同じ位置となるように、前記酸化シリコンにエッチングを施す工程と、前記トレンチの内側に充填された前記酸化シリコンを覆うマスクを形成する工程と、前記マスクで覆われていない部分の前記酸化シリコンをエッチング除去する工程と、前記マスクを除去する工程と、を含むことを特徴とする。
トレンチから張り出すように、半導体基板の表面を覆う酸化シリコンを堆積すると、酸化シリコンによってトレンチの上方に第1の凹部が形成される。このとき、平面視で第1の凹部はトレンチよりも広く、トレンチは第1の凹部の内側に配置される。
エッチングによって酸化シリコンを減膜し、第1の凹部の底面と半導体基板の表面との間に配置された酸化シリコンを除去すると、つまりトレンチから張り出した部分の酸化シリコンを除去すると、トレンチの内側に充填された酸化シリコンの表面は、トレンチの周辺の半導体基板の表面と略同じ位置に配置される。第1の凹部は、平面視でトレンチよりも広いので、トレンチの周辺で半導体基板の表面が露出する。さらに、トレンチの周辺で露出した半導体基板の表面の周囲には、減膜された酸化シリコンが残存し、当該残存する酸化シリコンによって、トレンチの周辺に第2の凹部が形成される。
換言すれば、トレンチの内側に充填された酸化シリコンの表面が、半導体基板の表面と同じ位置に配置されるように、酸化シリコンにエッチングを施すと、第1の凹部の酸化シリコンの表面の輪郭は、エッチングを施す方向に移動して、トレンチの周辺に第2の凹部が形成され、トレンチと第2の凹部との間の半導体基板の表面が露出する。第2の凹部の内側には、トレンチの内側に充填された酸化シリコンの表面と、露出した半導体基板の表面とで平坦な面が形成される。
続いて、トレンチの内側に充填された酸化シリコンをマスクで覆い、当該マスクをエッチングマスクとしてトレンチの周辺に残存する酸化シリコンをエッチングして除去する。続いて、マスクを除去すると、トレンチの内側に充填された酸化シリコンの表面と、半導体基板の表面とで平坦な面が形成される。このように、本適用例の製造方法では、エッチングという化学的処理だけで、トレンチの内側に充填された酸化シリコンを平坦化し、素子分離領域に酸化シリコンが充填されたトレンチを有するSTI構造の半導体基板を製造することができる。
エッチングという化学的処理は、物理的処理(機械的研磨)を含むCMPと比べて、減膜する対象物の面積によって減膜速度が変化しにくい。よって、減膜する対象物の面積が大きい部分と減膜する対象物の面積が小さい部分とが混在しても、化学的処理だけで減膜する本適用例の製造方法は、CMPで減膜する公知技術(特開2009−130242号公報)と比べて、それぞれの部分で減膜する対象物を均一に減膜し、減膜された面の平坦性を高めることができる。従って、本適用例の製造方法によって、公知技術と比べて、平坦性に優れたSTI構造の半導体基板を製造することができる。
[適用例2]上記適用例に係る半導体基板の製造方法は、前記半導体基板の構成材料はシリコンであり、前記トレンチを形成する工程では、前記半導体基板の表面に前記シリコンの熱酸化膜と窒化シリコン膜とを順に形成した後に、前記熱酸化膜と前記窒化シリコン膜とを貫いて前記トレンチを形成し、前記マスクを除去する工程の後に、更に前記窒化シリコン膜と前記熱酸化膜とを順に除去する工程を含むことが好ましい。
シリコンで形成された半導体基板の表面を熱酸化し、半導体基板の表面を熱酸化膜で覆った状態で上記適用例に係る半導体基板の製造方法を適用すると、半導体基板に汚染やダメージが生じにくくなる。
さらに、半導体基板の表面を熱酸化膜と窒化シリコン膜とで覆った状態で、トレンチの内側に充填された酸化シリコンにエッチングを施すと、窒化シリコン膜は当該エッチングにおけるエッチングストッパーになるので、当該エッチングによって半導体基板の表面が浸食されにくくなり、トレンチの内側に充填された酸化シリコンの表面と、半導体基板の表面(窒化シリコン膜)とで平坦な面を形成することができる。
[適用例3]上記適用例に係る半導体基板の製造方法は、前記酸化シリコンを堆積する工程では、前記トレンチから張り出した前記酸化シリコンの凹部が、平面視で前記トレンチより広く、前記トレンチは、平面視で前記酸化シリコンの凹部の内側に配置されることが好ましい。
[適用例4]本適用例に係る半導体基板は、上記適用例に係る半導体基板の製造方法で製造されたことを特徴とする。
エッチングという化学的処理だけで平坦化する本適用例の製造方法は、物理的処理(機械的研磨)を含むCMPで平坦化する公知技術(特開2009−130242号公報)と比べて、減膜する対象物の面積によって減膜速度が変化しにくく、減膜する対象物の面積が大きい部分と減膜する対象物の面積が小さい部分とが混在しても、それぞれの部分の減膜する対象物を均一に減膜し、減膜された面の平坦性を高めることができる。従って、本適用例の製造方法によって製造されたSTI構造の半導体基板は、公知技術によって製造されたSTI構造の半導体基板と比べて平坦性に優れる。
[適用例5]本適用例に係る電気光学装置は、上記適用例に係る半導体基板を備えていることを特徴とする。
本適用例の製造方法によって製造された半導体基板は、公知技術によって製造された半導体基板と比べて平坦性に優れる。よって、本適用例の製造方法によって製造された半導体基板に形成されたトランジスターは、公知技術によって製造された半導体基板に形成されたトランジスターと比べて、特性の均一性に優れる。従って、本適用例の製造方法によって製造された半導体基板に形成されたトランジスターを備えた電気光学装置は、公知技術によって製造された半導体基板に形成されたトランジスターを備えた電気光学装置と比べて、表示の均一性に優れ、高品位の表示を提供することができる。
[適用例6]
本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする。
上記適用例に記載の電気光学装置は、公知技術(特開2013−238725号公報)の電気光学装置と比べて、高品位の表示を提供することができる。従って、上記適用例に記載の電気光学装置を備えた電子機器も、高品位の表示を提供することができる。例えば、ヘッドマウントディスプレイ、ヘッドアップディスプレイ、デジタルカメラの電子ビューファインダー、携帯型情報端末、ナビゲーターなどの表示部を有する電子機器に、上記適用例に記載の電気光学装置を適用することができる。
実施形態1に係る有機EL装置の概要を示す概略平面図。 実施形態1に係る有機EL装置の電気的な構成を示す図。 画素の電気的な構成を示す図。 画素の概要を示す概略平面図。 図4のA─A’における有機EL装置の概略断面図。 実施形態1に係るSTI構造を有する基材の製造方法を示す工程フロー。 図6の工程フローの各工程を経た後の状態を示す概略断面図。 図6の工程フローの各工程を経た後の状態を示す概略断面図。 ヘッドマウントディスプレイの概略図。 公知技術に係る電気光学装置の概略平面図。 (a)はトランジスターが形成された部分の概略平面図。(b)は図9のA−A’線に沿った概略断面図、(c)は図9のB−B’線に沿った概略断面図。 公知技術に係るSTI構造を有するシリコン基板の製造工程の概要を示す工程断面図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならせしめてある。
(実施形態1)
「有機EL装置の概要」
実施形態1に係る有機EL装置100は、本発明における「電気光学装置」の一例であり、後述する例えばヘッドマウントディスプレイの表示部に好適な自発光型のマイクロディスプレイである。
図1は、実施形態1に係る有機EL装置の概要を示す概略平面図である。まず、図1を参照して、本実施形態に係る有機EL装置100の概要について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る有機EL装置100は、素子基板10と、封止基板70とを有している。両基板は、後述する樹脂層71(図5参照)によって接着されている。
素子基板10は、青色(B)光を発する画素20Bと、緑色(G)の光を発する画素20Gと、赤色(R)の光を発する画素20Rとがマトリクス状に配列された表示領域Eを有している。有機EL装置100では、画素20Bと画素20Gと画素20Rとが表示単位となって、フルカラーの表示が提供される。
以降の説明では、画素20B、画素20G、及び画素20Rを、画素20と称する場合がある。
表示領域Eには、光学的距離調整層28が設けられている。詳細は後述するが、光学的距離調整層28の膜厚は、画素20Bに設けられた光学的距離調整層28B、画素20Gに設けられた光学的距離調整層28G、画素20Rに設けられた光学的距離調整層28Rの順に、大きくなっている。
素子基板10の第1辺に沿って、複数の外部接続用端子103が配列されている。複数の外部接続用端子103と表示領域Eとの間には、データ線駆動回路101が設けられている。該第1辺と直交し互いに対向する他の第2辺、第3辺と表示領域Eとの間には、走査線駆動回路102が設けられている。
封止基板70は、素子基板10よりも小さく、外部接続用端子103が露出されるように配置されている。封止基板70は、透光性の絶縁基板であり、石英基板やガラス基板などを使用することができる。封止基板70は、表示領域Eに配置された後述する有機EL素子30(図2参照)が傷つかないように保護する役割を有し、表示領域Eよりも広く設けられている。
以降、当該第1辺に沿った方向をX方向とする。当該第1辺と直交し互いに対向する他の2辺(第2辺、第3辺)に沿った方向をY方向とする。封止基板70から素子基板10に向かう方向をZ(+)方向とする。
図2は、有機EL装置の電気的な構成を示す図である。図3は、画素の電気的な構成を示す図である。
図2に示すように、素子基板10には、m行の走査線12がX方向に延在して設けられ、n列のデータ線14がY方向に延在して設けられている。m行の走査線12とn列のデータ線14との交差部に対応して、画素回路110が設けられている。画素回路110は、画素20の一部をなす。表示領域Eには、m行×n列の画素回路110が、マトリクス状に配列されている。
電源線19は、データ線14に沿って列毎に設けられている。電源線19には、初期化用のリセット電位Vorstが供給(給電)されている。さらに、図示を省略するが、制御信号Gcmp,Gel,Gorstを供給する三本の制御線が、走査線12に並行して設けられている。
走査線12は、走査線駆動回路102に電気的に接続されている。データ線14は、データ線駆動回路101に電気的に接続されている。走査線駆動回路102には、走査線駆動回路102を制御するための制御信号Ctr1が供給されている。データ線駆動回路101には、データ線駆動回路101を制御するための制御信号Ctr2が供給されている。
走査線駆動回路102は、フレームの期間にわたって走査線12を1行毎に順番に走査するための走査信号Gwr(1)、Gwr(2)、Gwr(3)、…、Gwr(m−1)、Gwr(m)を、制御信号Ctr1に従って生成する。さらに、走査線駆動回路102は、走査信号Gwrの他に、制御信号Gcmp,Gel,Gorstを制御線に供給する。
なお、フレームの期間とは、有機EL装置100で1カット(コマ)分の画像が表示される期間であり、例えば同期信号に含まれる垂直同期信号の周波数が120Hzであれば、1フレームの期間は約8.3ミリ秒となる。
データ線駆動回路101は、走査線駆動回路102によって選択された行に位置する画素回路110に対し、当該画素回路110の諧調データに応じた電位のデータ信号Vd(1)、Vd(2)、…、Vd(n)を、1、2、…、n列目のデータ線14に供給する。
図3に示されるように、画素回路110は、PチャネルMOS型のトランジスター121,122,123,124,125と、有機EL素子30と、容量21と、を有している。画素回路110には、走査信号Gwrや制御信号Gcmp,Gel,Gorstなどが供給されている。
有機EL装置100は、ヘッドマウントディスプレイの表示部に好適なマイクロディスプレイであり、画素回路110が形成される領域のサイズは小さい、例えば画素回路110が形成される領域の一辺は10μmよりも小さい。このため、画素回路110には、データ線駆動回路101や走査線駆動回路102と比べて、より密にトランジスターが配置されている。
トランジスター121は、ソースが電源線6に電気的に接続され、ドレインがトランジスター123のソースまたはドレインの他方と、トランジスター124のソースとにそれぞれ電気的に接続されている。また、電源線6には、画素回路110において電源の高位側となる電位Velが供給されている。トランジスター121は、トランジスター121のゲート及びソース間の電圧に応じた電流を流す駆動トランジスターとして機能する。
トランジスター122は、ゲートが走査線12に電気的に接続され、ソースまたはドレインの一方がデータ線14に電気的に接続されている。また、トランジスター122は、ソースまたはドレインの他方が、トランジスター121のゲートと、容量21の一端と、トランジスター123のソースまたはドレインの一方とに、それぞれ電気的に接続されている。トランジスター122は、トランジスター121のゲートとデータ線14との間に電気的に接続され、トランジスター121のゲートとデータ線14との間の電気的な接続を制御する書込トランジスターとして機能する。
トランジスター123は、ゲートが制御線に電気的に接続され、制御信号Gcmpが供給される。トランジスター123は、トランジスター121のゲート及びドレインの間の電気的な接続を制御する、閾値補償トランジスターとして機能する。
トランジスター124は、ゲートが制御線に電気的に接続され、制御信号Gelが供給される。トランジスター124は、ドレインがトランジスター125のソースと有機EL素子30の画素電極31とにそれぞれ電気的に接続されている。トランジスター124は、トランジスター121のドレインと、有機EL素子30の画素電極31との間の電気的な接続を制御する、発光制御トランジスターとして機能する。
トランジスター125は、ゲートが制御線に電気的に接続され、制御信号Gorstが供給される。また、トランジスター125のドレインは、電源線19に電気的に接続され、リセット電位Vorstが供給されている。トランジスター125は、電源線19と、有機EL素子30の画素電極31との間の電気的な接続を制御する初期化トランジスターとして機能する。
有機EL素子30は、互いに対向する画素電極31と対向電極33とで発光機能層32を挟持した構造を有している。
画素電極31は、トランジスター124のドレイン及びトランジスター125のソースに電気的に接続されている。対向電極33は、複数の画素20に跨って設けられた共通電極であり、電源線8に電気的に接続されている。電源線8には、画素回路110において電源の低位側となる電位Vctが供給されている。
画素電極31は、発光機能層32に正孔を供給するアノードである。対向電極33は、発光機能層32に電子を供給するカソードである。画素電極31から供給される正孔と、対向電極33から供給される電子とが、発光機能層32の中で結合することによって、有機EL素子30(発光機能層32)が発光する。
「画素の概要」
図4は、画素の概要を示す概略平面図である。同図には、画素20の構成要素のうち、電源線6、中継電極6−1、画素電極31、及び絶縁膜29が図示され、他の構成要素の図示は省略されている。また、図中の二点鎖線は、画素20の輪郭を示している。
以下に、図4を参照して画素20の概要について説明する。
図4に示すように、画素20B,20G,20Rのそれぞれは、平面視で矩形状となっており、長手方向がY方向に沿って配置されている。画素20は、電源線6、中継電極6−1、画素電極31、及び絶縁膜29を有している。なお、電源線6と、画素電極31と、絶縁膜29とは、Z(−)方向に配置されている(図5参照)。
電源線6は、表示領域Eの略全面に設けられ、画素20毎に開口6CTを有している。開口6CTの内側に、電源線6と同じ工程で形成された中継電極6−1が設けられている。電源線6は、光反射性の導電材料で構成され、光反射膜としての機能を有する。
画素電極31は、Y方向に長くなった矩形状を有し、画素20B,20G,20Rのそれぞれに設けられている。
絶縁膜29は、透光性の絶縁膜で構成され、画素電極31の周縁部を覆うように設けられている。つまり、絶縁膜29は、画素電極31の一部を露出させる開口29CTを有している。開口29CTも、画素電極31と同じく、Y方向に長くなった矩形状を有している。
絶縁膜29で覆われていない部分の画素電極31、つまり開口29CTで露出された画素電極31は、発光機能層32に接し、発光機能層32に電流を供給し、発光機能層32を発光させる。このため、絶縁膜29に設けられた開口29CTが、画素20の発光領域となる。
「有機EL装置の断面構造」
図5は、図4のA─A’における有機EL装置の概略断面図である。つまり、図5は、画素20Gにおける有機EL装置100の概略断面図である。
図5には、画素回路110のうちトランジスター121,124が図示され、トランジスター122,123,125の図示は省略されている。トランジスター122,123,125は、トランジスター121,124と同じ構成を有している。
また、上述したデータ線駆動回路101や走査線駆動回路102を構成するトランジスターは、トランジスター121,122,123,124,125と同じ工程で形成されている。
以下、図5を参照して、有機EL装置100の断面構造を説明する。
図5に示すように、有機EL装置100は、素子基板10、封止基板70、及び素子基板10と封止基板70とで挟持された樹脂層71などを有している。
樹脂層71は、素子基板10と封止基板70とを接着する役割を有し、例えばエポキシ樹脂やアクリル樹脂などを使用することができる。
素子基板10は、基材10sと、基材10sの上に順に配置された画素回路110と封止層40とカラーフィルター50とで構成されている。
基材10sは、本発明における「半導体基板」の一例であり、例えばシリコンで構成される。基材10sは、素子領域S1と、素子分離領域S2とを有している。素子領域S1には、トランジスター121,122,123,124,125のいずれかが形成されている。
基材10sの素子領域S1には、シリコンに不純物イオンを注入することで形成された一対のイオン注入部10bが設けられている。一対のイオン注入部10bの一方がソースとなり、一対のイオン注入部の他方がドレインとなる。一対のイオン注入部10bで挟まれた部分が、チャネル10aとなる。一対のイオン注入部10bと、チャネル10aと、後述する絶縁膜10d(ゲート絶縁膜)及びゲート電極22gとによって、トランジスター121,122,123,124,125が形成される。
トランジスター121の素子領域S1とトランジスター124の素子領域S1との間の領域が、素子分離領域S2となる。素子分離領域S2には、基材10sをZ(+)方向にエッチングすることで形成されたトレンチ80が形成されている。トレンチ80の内側には酸化シリコン81が充填されている。
このように、基材10sは、素子領域S1と素子領域S1とが酸化シリコン81が充填されたトレンチ80によって分離されたSTI構造を有している。つまり、素子領域S1は、酸化シリコン81が充填されたトレンチ80によって囲まれ、素子領域S1に設けられたトランジスターと、他の素子領域S1に設けられた他のトランジスターとが電気的に干渉しないようになっている。
基材10sの表面を覆うように、絶縁膜10dが設けられている。絶縁膜10dは、トランジスター121,124のゲート絶縁膜として機能する。絶縁膜10dの上には、例えばポリシリコンなどの導電膜からなるゲート電極22gが設けられている。ゲート電極22gは、トランジスター121,124のチャネル10aに対向するように配置されている。すなわち、絶縁膜10dを挟んで、素子領域S1における基材10sのゲート電極22gに対向する部分が、チャネル10aとなる。
ゲート電極22gを覆うように、第1層間絶縁膜15が形成されている。第1層間絶縁膜15には、例えばトランジスター121のゲート、ソース及びドレインに至るコンタクトホールや、トランジスター124のソース及びドレインに至るコンタクトホールが形成されている。これらコンタクトホールには、導電材料が充填されている。
第1層間絶縁膜15の上には、第1配線層15−1が形成されている。第1配線層15−1によって、トランジスター121のゲートと電気的に接続される中継電極、トランジスター121のソース及びドレインと電気的に接続される中継電極、トランジスター124のソースに電気的に接続される中継電極、及びトランジスター124のドレインに電気的に接続される中継電極15−1aなどが形成される。また、第1配線層15−1で形成された中継電極によって、トランジスター121のドレインと、トランジスター124のソースとが電気的に接続されている。
第1配線層15−1を覆うように、第2層間絶縁膜16が形成されている。第2層間絶縁膜16には、トランジスター121のゲートと電気的に接続された中継電極に至るコンタクトホールや、中継電極15−1aに至るコンタクトホールが形成されている。これらコンタクトホールには、導電材料が充填されている。
第2層間絶縁膜16の上には、第2配線層16−1が形成されている。第2配線層16−1によって、容量21の一方の電極21aや中継電極16−1aが形成されている。容量21の一方の電極21aは、第2層間絶縁膜16のコンタクトホールに充填された導電材料や、第1層間絶縁膜15の上に形成された中継電極を介して、トランジスター121のゲートに電気的に接続されている。中継電極16−1aは、第2層間絶縁膜16のコンタクトホールに充填された導電材料を介して、中継電極15−1aに電気的に接続されている。
第2配線層16−1を覆うように、絶縁膜17が形成されている。絶縁膜17は、容量21を形成するための容量絶縁膜となる。
絶縁膜17の上には、第3配線層17−1が形成されている。第3配線層17−1によって、容量21の他方の電極21bが形成されている。その結果、一方の電極21aと絶縁膜17と他方の電極21bとで、容量21が形成される。
第3配線層17−1を覆うように、第3層間絶縁膜18が形成されている。第3層間絶縁膜18は、酸化シリコンで構成され、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)による平坦化処理が施されている。第3層間絶縁膜18には、容量21の他方の電極21bに至るコンタクトホールが形成されている。第3層間絶縁膜18及び絶縁膜17には、中継電極16−1aに至るコンタクトホールが形成されている。これらコンタクトホールには導電材料が充填されている。
第3層間絶縁膜18の上には、第4配線層18−1が形成されている。第4配線層18−1は、光反射性の導電材料、例えばアルミニウムで構成されている。第4配線層18−1によって、電源線6及び中継電極6−1が形成されている。電源線6は開口6CTを有し、中継電極6−1は開口6CTの内側に配置されている。
電源線6は、第3層間絶縁膜18を貫くコンタクトホールに充填された導電材料を介して、容量21の他方の電極21bに電気的に接続されている。さらに、中継電極6−1は、第3層間絶縁膜18及び絶縁膜17を貫くコンタクトホールに充填された導電材料を介して、中継電極16−1aに電気的に接続されている。
第4配線層18−1を覆うように、第1絶縁膜1が形成されている。第1絶縁膜1は、例えば窒化シリコンで構成されている。第1絶縁膜1は、電源線6や中継電極6−1を覆い、表示領域Eの略全面に亘って形成されている。第1絶縁膜1には、中継電極6−1に至るコンタクトホールが形成されている。
第1絶縁膜1の上には、中継電極7が形成されている。中継電極7は、例えば窒化チタンで構成され、平面視で開口6CTを覆うように開口6CTよりも広く形成されている。中継電極7は、第1絶縁膜1を貫くコンタクトホールの内側にも充填され、中継電極6−1に電気的に接続されている。
中継電極7及び第1絶縁膜1を覆うように、第2絶縁膜2が形成されている。第2絶縁膜2は、例えば酸化シリコンで構成され、表示領域Eの略全面に亘って形成されている。第2絶縁膜2には、中継電極7に至るコンタクトホールが形成されている。
第2絶縁膜2の上には、画素電極31が形成されている。画素電極31は、第2絶縁膜2を貫くコンタクトホールの内側にも充填され、中継電極7に電気的に接続されている。つまり、画素電極31は、中継電極7、中継電極6−1、中継電極16−1a、及び中継電極15−1aなどを介して、トランジスター124のドレインに電気的に接続されている。
画素電極31を覆うように、絶縁膜29が形成されている。絶縁膜29は、画素電極31の一部を露出させる開口29CTを有している。上述したように、開口29CTが画素20の発光領域となる。
発光領域(開口29CT)において、電源線6と画素電極31との間には、第1絶縁膜1と第2絶縁膜2とがZ(−)方向に順に積層されている。第1絶縁膜1と第2絶縁膜2とで、画素20Gにおける光学的距離調整層28Gが形成される。
図示を省略するが、青色(B)の光を発する画素20Bの光学的距離調整層28Bは、第1絶縁膜1で構成されている。赤色(R)の光を発する画素20Rの光学的距離調整層28Rは、第1絶縁膜1と第2絶縁膜2と第3絶縁膜(図示省略)とで構成されている。このため、画素20Bの光学的距離調整層28B、画素20Gの光学的距離調整層28G、画素20Rの光学的距離調整層28Rの順に厚くなる。
有機EL素子30は、発光領域(開口29CT)においてZ(−)方向に順に積層された、画素電極31と、発光機能層32と、対向電極33とで構成される。
発光機能層32は、画素電極31の側からZ(−)方向に順に積層された正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、及び電子輸送層などを有している。有機発光層は、赤色、緑色、及び青色の光成分を有する光を発する。有機発光層は、単層で構成してもよいし、複数の層(例えば、青色で発光する青色発光層と、赤色及び緑色を含む光を発する黄色発光層)で構成してもよい。
対向電極33は、発光機能層32に電子を供給するためのカソードである。対向電極33は、例えばMgとAgとの合金などで構成され、光透過性と光反射性とを有している。
対向電極33の上には、封止層40が配置されている。封止層40は、水分や酸素などによる発光機能層32や対向電極33の劣化を抑制するパッシベーション膜であり、発光機能層32や対向電極33への水分や酸素の侵入を抑制している。
封止層40は、対向電極33の側からZ(−)方向に順に積層された第1封止層41と、平坦化層42と、第2封止層43とで構成され、有機EL素子30を覆い、素子基板10の略全面に設けられている。なお、封止層40には、外部接続用端子103(図1参照)を露出させる開口(図示省略)が設けられている。
第1封止層41及び第2封止層43は、例えば公知技術のプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて形成されたシリコン酸窒化物で構成され、水分や酸素に対して高いバリア性を有している。
平坦化層42は、熱安定性に優れた例えばエポキシ系樹脂や塗布型の無機材料(シリコン酸化物など)などで構成されている。平坦化層42は、第1封止層41の欠陥(ピンホール、クラック)や異物などを被覆し、平坦な面を形成する。
封止層40の上には、緑色の着色層50Gが形成されている。なお、画素20Bには青色の着色層が形成され、画素20Rには赤色の着色層が形成されている。これら緑色の着色層50Gと、青色の着色層と、赤色の着色層とで、カラーフィルター50が形成されている。
「光共振構造」
発光領域(開口29CT)では、第3層間絶縁膜18の上に、光反射層としての電源線6と、光学的距離調整層28B,28G,28Rと、画素電極31と、発光機能層32と、光反射性と光透過性とを有する対向電極33とが、Z(−)方向に順に積層されている。発光機能層32で発した光は、電源線6と対向電極33との間で繰り返し反射され、電源線6と対向電極33との間の光学的距離に対応する共振波長の光の強度が増幅され、封止基板70から表示光としてZ(−)方向に射出される。
画素20Bでは、共振波長(輝度が最大となるピーク波長)が470nmとなるように、光学的距離調整層28Bの膜厚が設定されている。画素20Gでは、共振波長が540nmとなるように、光学的距離調整層28Gの膜厚が設定されている。画素20Rでは、共振波長が610nmとなるように、光学的距離調整層28Rの膜厚が設定されている。
その結果、画素20Bから470nmをピーク波長とする青色(B)の光が発せられ、画素20Gから540nmをピーク波長とする緑色(G)の光が発せられ、画素20Rから610nmをピーク波長とする赤色(R)の光が発せられる。このように、有機EL装置100は、光共振構造を有し、画素20から発せられる表示光の色純度を高めている。
「製造方法」
図6は、STI構造を有する基材の製造方法を示す工程フローである。図7及び図8は、図5に対応する図であり、図6に示す工程フローの各工程を経た後の状態を示す概略断面図である。
以下に、図6乃至図8を参照して、STI構造を有する基材10sの製造方法の概要を説明する。
図6に示すように、本実施形態に係る製造方法は、つまりSTI構造を有する基材10sの製造方法は、熱酸化膜83及び窒化シリコン膜84を形成する工程(ステップS1)と、トレンチ80を形成する工程(ステップS2)と、酸化シリコン81を堆積する工程(ステップS3)と、酸化シリコン81をエッチングする工程(ステップS4)と、マスクMを形成する工程(ステップS5)と、酸化シリコン81をエッチングする工程(ステップS6)と、マスクMを除去する工程(ステップS7)と、熱酸化膜83及び窒化シリコン膜84を除去する工程(ステップS8)と、を含んでいる。
ステップS1では、図7(a)に示すように、シリコンで構成される基材10sの表面10fを熱酸化し、表面10fを覆う熱酸化膜83を形成する。続いて、例えばプラズマCVDで窒化シリコンを堆積し、熱酸化膜83を覆う窒化シリコン膜84を形成する。
熱酸化膜83は、酸化シリコンで構成され、チャネル10aを形成する部分(素子領域S1)の基材10sの表面10fが不純物で汚染されないように保護する役割を有している。窒化シリコン膜84は、後述する酸化シリコン81をエッチングする工程(ステップS4,S6)におけるエッチングストッパーの役割を有している。
なお、熱酸化膜83及び窒化シリコン膜84を形成する工程(ステップS1)は、後述するトレンチ80を形成する工程(ステップS2)の一部をなす。
ステップS2では、図7(b)に示すように、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングでZ(+)方向の異方性エッチングを施し、基材10sの表面10fにトレンチ80を形成する。なお、エッチングは等方性エッチングでもよい。トレンチ80は、窒化シリコン膜84と熱酸化膜83とを貫いて、素子分離領域S2に形成される。また、素子領域S1の基材10sの表面10fは、熱酸化膜83と窒化シリコン膜84とで覆われている。
トレンチ80の深さ(Z(+)方向の寸法)は、H1である。
ステップS3では、図7(c)に示すように、例えば高密度プラズマCVDで酸化シリコン81を堆積する。酸化シリコン81の膜厚(Z(+)方向の寸法)はH3であり、トレンチ80の深さH1よりも大きい。高密度プラズマCVDは段差被覆性に優れた成膜方法であり、酸化シリコン81は、トレンチ80の内側に充填されると共に、トレンチ80からZ(−)方向に張り出して配置される。その結果、トレンチ80の上方に、第1の凹部C1が形成される。
このとき、第1の凹部C1は、平面視でトレンチ80よりも広くなる。つまり、平面視で、トレンチ80は、第1の凹部C1の内側に配置される。さらに好ましくは、第1の凹部C1の底面Bは、平面視でトレンチ80より広くなり、トレンチ80は、平面視で第1の凹部のC1の底面Bの内側に配置される。第1の凹部C1には、トレンチ80の深さと同じ段差(Z(+)方向の寸法)H1が形成される。
第1の凹部C1の外側には、窒化シリコン膜84の表面を基準とした場合に、膜厚H3の酸化シリコン81が配置される。トレンチ80の内側には、トレンチ80の底面を基準とした場合に、膜厚H3の酸化シリコン81が配置される。第1の凹部C1とトレンチ80との間には、膜厚H3からトレンチ80の深さH1を差し引いた膜厚H2の酸化シリコン81が配置される。
ステップS4では、図7(d)に示すように、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって酸化シリコン81に、Z(+)方向の異方性エッチングを施し、膜厚H2の酸化シリコン81をエッチング除去(減膜)する。なお、エッチングは等方性エッチングでもよい。
図7(d)の破線は、ステップS3で堆積した酸化シリコン81の表面の輪郭を示している。図7(d)の破線の矢印は、酸化シリコン81をエッチング(減膜)する方向を示している。ステップS4では、図中の破線が、膜厚H2の相当する寸法Z(+)方向に移動して、実線で示す酸化シリコン81の表面の輪郭が形成される。
膜厚H2の酸化シリコン81をエッチング除去(減膜)すると、第1の凹部C1の輪郭がZ(+)方向に移動して、第2の凹部C2が形成される。トレンチ80は、第2の凹部C2の内側に配置されるので、トレンチ80の周辺に、酸化シリコン81が除去され減膜され窒化シリコン84の表面が露出した領域と、Z(+)方向に減膜された酸化シリコン81の領域とが形成される。さらに、当該残存する酸化シリコン81によって第2の凹部C2が形成される。
すなわち、膜厚H2の酸化シリコン81をZ(+)方向にエッチング除去(減膜)すると、減膜された酸化シリコン81によって形成された第2の凹部C2の内側に、トレンチ80が配置され、さらに第2の凹部C2とトレンチ80との間で窒化シリコン84の表面が露出する。
さらに、膜厚H2の酸化シリコン81をZ(+)方向にエッチング除去(減膜)すると、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面は、基材10sの表面10fの表面と同じ位置(同じ高さ)に配置される。従って、第2の凹部C2の内側に、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面と、第2の凹部C2とトレンチ80との間で露出した窒化シリコン膜84の表面とで平坦な面が形成される。
換言すれば、ステップS4は、トレンチ80の周辺の窒化シリコン膜84の表面を露出させ、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面が、トレンチ80の周辺で露出した窒化シリコン膜84の表面と略同じ位置(同じ高さ)に配置されるように、酸化シリコン81にZ(+)方向のエッチングを施す工程である。
さらに、窒化シリコン膜84の表面は、基材10sの表面と見なすことができるので、ステップS4は、トレンチ80の周辺の基材10sの表面を露出させ、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面が、トレンチ80の周辺で露出した基材10sの表面と略同じ位置に配置されるように、酸化シリコン81にZ(+)方向のエッチングを施す工程である。
さらに換言すれば、ステップS4は、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面と、トレンチ80の周辺で露出した基材10sの表面とが同じ平面に配置されるように、酸化シリコン81にZ(+)方向のエッチングを施す工程である。つまり、ステップS4は、酸化シリコン81にZ(+)方向のエッチングを施すことによって、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81を平坦化する工程である。
フッ素系ガスを用いたドライエッチングでは、例えば窒化シリコン膜84のエッチングレートを1とすると、酸化シリコン81のエッチングレートは5以上であり、高いエッチングの選択性が実現される。このため、窒化シリコン膜84は、フッ素系ガスを用いたドライエッチングによって実質的にエッチングされず、酸化シリコン81のエッチングストッパーとなる。
ステップS5では、図8(a)に示すように、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81を覆うマスクMを、レジストを用いたフォトリソグラフィープロセスで形成する。マスクMは、第2の凹部C2の内側に配置される。詳しくは、マスクMの端部は、第2の凹部C2とトレンチ80との間、つまり第2の凹部C2とトレンチ80との間で露出した窒化シリコン膜84の表面の上に配置される。その結果、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81は、マスクMによって覆われる(保護される)。トレンチ80の周辺に残存する酸化シリコン81は、マスクMで覆われていなく、露出する。
ステップS6では、図8(b)に示すように、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって、マスクMで覆われていない部分の酸化シリコン81をエッチング除去する。トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81は、マスクMで保護されているのでエッチングされない。ステップS6では、マスクMで覆われていない部分の酸化シリコン81、つまりトレンチ80の周辺に残存する酸化シリコン81をエッチングして除去する。
ステップS6では、ステップS3と同様に、窒化シリコン膜84は実質的にエッチングされない。第2の凹部C2部とトレンチ80との間で露出する窒化シリコン84膜、つまりマスクMで覆われていない部分の窒化シリコン膜84は、ステップS6のフッ素系ガスを用いたドライエッチングによって実質的にエッチングされないので、窒化シリコン膜84の平坦性が損なわれることはない。
ステップS7では、例えば酸素プラズマや薬液などでマスクMを除去する。マスクMを除去すると、図8(c)に示すように、窒化シリコン膜84の表面とトレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面とで平坦な面が形成される。
ステップS8では、例えば薬液や反応ガスを用いたエッチングによって、窒化シリコン膜84と、熱酸化膜83とを順にエッチング除去する。このとき、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81もエッチングされ、基材10sの表面10fとトレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面とで平坦な面が形成される。
このように、ステップS1〜ステップS8を経て、トレンチ80の内側に酸化シリコン81が充填されたSTI構造を有する基材10sを製造することができる。
なお、ステップS8では、エッチング条件を調整することで、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面を、基材10sの表面10fと同じ平面に配置することができる。さらに、ステップS8では、エッチング条件を調整することで、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面を、基材10sの表面10fから張り出すように(凸形状となるように)配置することができる。さらに、ステップS8では、エッチング条件を調整することで、トレンチ80の内側に充填された酸化シリコン81の表面を、基材10sの表面10fから凹むように配置することができる。
CMPによる平坦化処理(減膜処理)は、機械的研磨という物理的処理を含み、研磨する対象物の面積で研磨速度が異なる。つまり、単位面積当りの研磨対象物の面積(占有率)が大きい部分は、単位面積当りの研磨対象物の面積(占有率)が小さい部分と比べて、研磨速度が遅くなる。
画素回路110が配置された表示領域Eには、走査線駆動回路102やデータ線駆動回路101が配置された駆動回路領域と比べて、より密にトランジスターが配置されている。よって、単位面積当りの素子領域S1の面積は、駆動回路領域と比べて表示領域Eの方が大きく、単位面積当りの素子分離領域S2の面積は、駆動回路領域と比べて表示領域Eの方が小さくなる。例えば、図12(c)に示すように、研磨される部分の面積が均一化されるように素子領域S1の余分な酸化シリコン81を除去しても、研磨される部分の面積は素子分離領域S2の面積に依存するので、単位面積当りの研磨される部分の面積は、駆動回路領域と比べて表示領域Eの方が小さくなる。従って、CMPによる平坦化処理(減膜処理)を施した場合、駆動回路領域と比べて表示領域Eで早く研磨が進行する。
さらに、表示領域Eにおける研磨速度は、駆動回路領域の影響を受けて、駆動回路領域に近付く程徐々に遅くなる。よって、表示領域Eにおける研磨面は、駆動回路領域に近付く程Z(−)方向に盛り上がり、湾曲した形状を有するようになる。本実施形態では、表示領域Eにおける研磨量(減膜量)は、駆動回路領域に近い側と駆動回路領域に遠い側とで、最大20nm〜30nm程度の差が生じる。
さらに、表示領域Eにおける研磨量の差が大きくなり、基材10sの表面10fの平坦性が悪くなると、基材10sに形成するトランジスター121,122,123,124,125の特性バラツキが大きくなり、当該特性バラツキによって表示ムラ(発光機能層32で発せられる光の輝度ムラ)が生じる恐れがあった。
本実施形態に係る製造方法では、酸化シリコンのエッチング(ステップS3,S6)という化学的処理だけで、平坦化処理(減膜処理)が施されている。エッチングという化学的処理では、機械的研磨という物理的処理と比べて、減膜する対象物の面積の影響をうけにくく、均一に減膜が進行する。従って、本実施形態に係る製造方法では、CMPによって平坦化処理を施す公知技術(特開2009−130242号公報)の製造方法と比較して、平坦性に優れたSTI構造の基材10sを製造することができる。
STI構造の基材10sの平坦性を高めることによって、基材10sに形成されるトランジスター121,122,123,124,125の特性の均一性を高めることができる。従って、トランジスター121,122,123,124,125の特性バラツキによる表示ムラ(発光機能層32で発せられる光の輝度ムラ)が抑制され、高品位な表示を提供することができる。
(実施形態2)
「電子機器」
図9は、電子機器の一例としてのヘッドマウントディスプレイの概略図である。
図9に示すように、ヘッドマウントディスプレイ1000は、左右の目に対応して設けられた2つの表示部1001を有している。観察者Mはヘッドマウントディスプレイ1000を眼鏡のように頭部に装着することにより、表示部1001に表示された文字や画像などを見ることができる。例えば、左右の表示部1001に視差を考慮した画像を表示すれば、立体的な映像を見て楽しむこともできる。
表示部1001には、上記実施形態に係る有機EL装置100が搭載されている。有機EL装置100では、平坦性に優れたSTI構造の基材10sにトランジスター121,122,123,124,125が形成され、トランジスター121,122,123,124,125の特性の均一化が図られているので、高品位の表示を提供することができる。従って、表示部1001に上記実施形態に係る有機EL装置100を搭載することで、高品位の表示のヘッドマウントディスプレイ1000を提供することができる。
なお、上記実施形態に係る有機EL装置100が搭載される電子機器は、ヘッドマウントディスプレイ1000に限定されない。例えば、ヘッドアップディスプレイや、デジタルカメラの電子ビューファインダー、携帯型情報端末、ナビゲーターなどの表示部を有する電子機器に搭載してもよい。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び該電気光学装置が搭載された電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)
本発明に係る電気光学装置は、上述した有機EL装置100に限定されず、例えば液晶装置や、マイクロミラーが配列された表示素子(デジタルミラーデバイス)であってもよい。すなわち、本発明に係る製造方法で製造された半導体基板(例えば、基材10s)を有する液晶装置やデジタルミラーデバイスなどは、本発明の技術的範囲に含まれる。
(変形例2)
さらに、本発明に係る製造方法で製造された半導体基板(例えば、基材10s)を有するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、すなわち本発明に係る製造方法で製造された半導体基板(例えば、基材10s)に、センサー、アクチュエーター、電子回路などが形成されたMEMSも、本発明の技術的範囲に含まれる。
(変形例3)
さらに、本発明に係る製造方法で製造された半導体基板(例えば、基材10s)を有する半導体デバイスも、本発明の技術的範囲に含まれる。
1…第1絶縁膜、2…第2絶縁膜、6…電源線、6−1…中継電極、7…中継電極、8…電源線)、10…素子基板、10b…イオン注入部、10d…絶縁膜、10s…基材、10f…表面、12…走査線、14…データ線、15…第1層間絶縁膜、15−1…第1配線層、15−1a…中継電極、16…第2層間絶縁膜、16−1…第2配線層、16−1a…中継電極、17…絶縁膜、17−1…第3配線層、18…第3層間絶縁膜、18−1…第4配線層、19…電源線、20,20B,20G,20R…画素、21…容量、21a…一方の電極、21b…他方の電極、28,28B,28G,28R…光学的距離調整層、29…絶縁膜、29CT…開口、30…有機EL素子、31…画素電極、32…発光機能層、33…対向電極、40…封止層、41…第1封止層、42…平坦化層、43…第2封止層、80…トレンチ、81…酸化シリコン、83…熱酸化膜、84…窒化シリコン膜、100…有機EL装置、101…データ線駆動回路、102…走査線駆動回路、110…画素回路、121,122,123,124,125…トランジスター、S11…素子領域、S12…素子分離領域、S1…熱酸化膜及び窒化シリコン膜を形成する工程、S2…トレンチを形成する工程、S3…酸化シリコンを堆積する工程、S4…酸化シリコンをエッチングする工程、S5…マスクを形成する工程、S6…酸化シリコンをエッチングする工程、S7…マスクを除去する工程、S8…熱酸化膜及び窒化シリコン膜を除去する工程。

Claims (6)

  1. 半導体基板の表面に素子領域を分離するトレンチを形成する工程と、
    前記トレンチから張り出すように、前記半導体基板の表面に酸化シリコンを堆積する工程と、
    前記トレンチの周辺の前記半導体基板の表面を露出させ、前記トレンチの内側に充填された前記酸化シリコンの表面が、前記トレンチの周辺の前記半導体基板の表面と略同じ位置となるように、前記酸化シリコンにエッチングを施す工程と、
    前記トレンチの内側に充填された前記酸化シリコンを覆うマスクを形成する工程と、
    前記マスクで覆われていない部分の前記酸化シリコンをエッチング除去する工程と、
    前記マスクを除去する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体基板の製造方法。
  2. 前記半導体基板の構成材料はシリコンであり、
    前記トレンチを形成する工程では、前記半導体基板の表面に前記シリコンの熱酸化膜と窒化シリコン膜とを順に形成した後に、前記熱酸化膜と前記窒化シリコン膜とを貫いて前記トレンチを形成し、
    前記マスクを除去する工程の後に、更に前記窒化シリコン膜と前記熱酸化膜とを順に除去する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体基板の製造方法。
  3. 前記酸化シリコンを堆積する工程では、前記トレンチから張り出した前記酸化シリコンの凹部が、平面視で前記トレンチより広く、前記トレンチは、平面視で前記酸化シリコンの凹部の内側に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体基板の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体基板の製造方法で製造されたことを特徴とする半導体基板。
  5. 請求項4に記載の半導体基板を備えていることを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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