JP6360955B2 - 燃料電池スタック - Google Patents
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Description
本発明は、燃料電池スタックに関する。
従来、燃料電池スタックの一種として、一列に並べられた複数の燃料電池と、各燃料電池の基端部を支持するマニホールドと、複数の燃料電池の上方に配置される改質器とを備える燃料電池スタックが知られている(例えば、特許文献1参照)。
各燃料電池の内部には燃料ガス流路が形成されており、燃料電池スタックの運転時には、マニホールドの内部から各燃料電池の燃料ガス流路に燃料ガス(例えば、水素)が供給されるとともに、各燃料電池の外側に酸素含有ガス(例えば、空気)が供給される。燃料ガス流路を流れる燃料ガスのうち発電に使用されなかった余剰燃料ガスは、燃料ガス流路から排出され、酸素含有ガスと反応して燃焼する。余剰燃料ガスの燃焼熱によって各燃料電池と改質器が適切な作動温度に保持される。
ここで、余剰燃料ガスの燃焼熱の改質器への伝導を向上させることによって、改質器における改質反応を向上させることが期待されている。
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、改質器における改質反応を向上可能な燃料電池スタックを提供することを目的とする。
燃料電池スタックは、配列方向に配列され、内部に燃料ガス流路を有する複数の燃料電池と、前記複数の燃料電池それぞれの基端部を支持するマニホールドと、前記複数の燃料電池それぞれの先端部と対向する改質器とを備える。前記複数の燃料電池は、第1燃料電池と第2燃料電池とを含む。前記第1燃料電池のうち少なくとも前記先端部は、前記配列方向に撓んでいる。側面視において、前記第1燃料電池の前記基端部に対する前記先端部の撓み量は、前記第2燃料電池の前記先端部の撓み量よりも大きい。
本発明によれば、改質器における改質反応を向上可能な燃料電池スタックを提供することができる。
1.第1実施形態
(燃料電池スタック100)
図1は、燃料電池スタック100の側面図である。燃料電池スタック100は、複数の燃料電池1と、マニホールド2と、改質器7とを備える。
(燃料電池スタック100)
図1は、燃料電池スタック100の側面図である。燃料電池スタック100は、複数の燃料電池1と、マニホールド2と、改質器7とを備える。
複数の燃料電池1は、配列方向に沿って並べられる。各燃料電池1は、板状に形成されている。各燃料電池1の基端部3は、マニホールド2に固定される。各燃料電池1の先端部4は、自由端である。このように、各燃料電池1は、マニホールド2によって片持ち状態で支持される。
各燃料電池1の内部には、燃料ガス流路17(図1では不図示、図3参照)が形成されている。燃料ガス流路17は、各燃料電池1の内部を長手方向に延びる。燃料電池スタック100の作動時、マニホールド2の内部から各燃料電池1の燃料ガス流路17に燃料ガス(例えば、水素)が供給されるとともに、各燃料電池1の外側に酸素含有ガス(例えば、空気)が供給される。燃料ガスは、燃料ガス流路17内をマニホールド2側から改質器7側に向かって流れる。酸素含有ガスは、各燃料電池1の間をマニホールド2側から改質器7側に向かって流れる。
燃料ガス流路17を流れる燃料ガスのうち発電に使用されなかった余剰燃料ガスは、燃料ガス流路17から排出される。燃料ガス流路17から排出される余剰燃料ガスは、酸素含有ガスと反応して燃焼する。余剰燃料ガスの燃焼熱によって、燃料電池1と改質器7とが加熱される。
マニホールド2は、各燃料電池1にガスを分配するように構成される。マニホールド2は、中空状の箱体であり、内部空間を有する。マニホールド2の内部空間には、改質器7から燃料ガスが供給される。
改質器7は、複数の燃料電池1の上方に配置される。改質器7は、複数の燃料電池1それぞれの先端部4と対向する。改質器7は、各燃料電池1から離れている。改質器7と各燃料電池1との距離は、適宜設定可能である。改質器7は、原燃料(天然ガス、液化石油ガス、灯油など)を改質して燃料ガスを生成する。改質器7において生成された燃料ガスは、図示しない流路を介して、マニホールド2に供給される。改質器7は、燃料ガス流路17から排出される余剰燃料ガスの燃焼熱によって加熱される。改質器7における改質反応は、改質器7が高温になるほど効率的になる。
複数の燃料電池1の両外側には、一対の導電部材5が配置される。各導電部材5の基端部は、マニホールド2に固定される。本実施形態において、各導電部材5の形状は板状であるが、これに限られるものではない。各導電部材5には、複数の燃料電池1の発電によって生じた電流を引き出すための電流引き出し線5aが接続されている。また、導電部材5は、図示されていないが、マニホールド2から適切な手段によって電気的に絶縁されている。
各燃料電池1の間、及び、燃料電池1と導電部材5との間には、集電部材6が配置される。集電部材6は、各燃料電池1同士を電気的に接続するとともに、燃料電池1と導電部材5とを電気的に接続する。集電部材6は、各燃料電池1に供給される酸素含有ガスを流通させるように構成されていればよく、集電部材6の形状は特に制限されない。
複数の燃料電池1は、中央部燃料電池1a(第1燃料電池の一例)と端部燃料電池1b(第2燃料電池の一例)とを含む。
中央部燃料電池1aは、複数の燃料電池1のうち配列方向の中央部に配置された燃料電池1である。配列方向の中央部には、配列方向の中央とその近傍とが含まれる。具体的には、配列方向の中央を中心として、配列方向における複数の燃料電池1の全長の1/3程度の領域に配置された燃料電池1を、中央部燃料電池1aとすることができる。図1に示すように、本実施形態では、6個の燃料電池1が中央部燃料電池1aとされているが、中央部燃料電池1aの個数は、複数の燃料電池1の全長と各燃料電池1のサイズに応じて適宜変更できる。
端部燃料電池1bは、配列方向において中央部燃料電池1aの両側に配置される。端部燃料電池1bは、複数の燃料電池1のうち配列方向の端部に配置された燃料電池1である。配列方向の端部には、配列方向の両端とその近傍とが含まれる。具体的には、配列方向の両端から複数の燃料電池1の全長の1/3程度までの領域に配置された燃料電池1を、端部燃料電池1bとすることができる。図1に示すように、本実施形態では、6個の中央部燃料電池1aの両側に配置された6個の燃料電池1が端部燃料電池1bとされているが、端部燃料電池1bの個数は、複数の燃料電池1の全長と各燃料電池1のサイズに応じて適宜変更できる。
燃料電池スタック100の発電時、各燃料電池1は、燃料電池1自身のジュール熱や反応熱による熱エネルギーを放出する。端部燃料電池1bは隣接する燃料電池1が少ないため、端部燃料電池1bからの熱エネルギーが外部に放散されやすいのに対して、中央部燃料電池1aの両側には多数の燃料電池1が配置されているため、中央部燃料電池1aからの熱エネルギーは外部に放散されにくい。従って、中央部燃料電池1aは、端部燃料電池1bに比べて高温になりやすい。
ここで、図1に示すように、側面視において、中央部燃料電池1aの少なくとも先端部4は、配列方向に撓んでいる。本明細書において、側面視とは、各燃料電池1の配列方向と垂直な方向から見ることを意味する。中央部燃料電池1aは、全体的に湾曲した曲板状に形成されている。本実施形態において、中央部燃料電池1aは、全体的に大きく撓んでいるが、先端部4だけが撓んでいてもよい。
図1に示すように、中央部燃料電池1aは、配列方向において片側(図1では、左側)の端部燃料電池1bから最も離れた第1ポイントP1と、配列方向において片側(図1では、左側)の端部燃料電池1bに最も近い第2ポイントP2とを含む。第1ポイントP1と第2ポイントP2は、配列方向における中央部燃料電池1aの撓み量Waを規定する。中央部燃料電池1aの撓み量Waは、配列方向における第1ポイントP1と第2ポイントP2との距離である。第1ポイントP1と第2ポイントP2は、配列方向における中央部燃料電池1aの両端である。従って、中央部燃料電池1aの撓み量Waは、配列方向における中央部燃料電池1aの全幅である。
第1ポイントP1は、配列方向において、撓み量の比較対象である端部燃料電池1b側(図1では、左側)の導電部材5から最も離れた位置である。具体的に、第1ポイントP1は、中央部燃料電池1aのうち、側面視における導電部材5とマニホールド2との交点P5から配列方向において最も離れた部位である。第2ポイントP2は、配列方向において、撓み量の比較対象である端部燃料電池1b側(図1では、左側)の導電部材5と最も近い位置である。具体的に、第2ポイントP2は、中央部燃料電池1aのうち、側面視における導電部材5とマニホールド2との交点P5と配列方向において最も近い部位である。
図1では、先端部4に第1ポイントP1が設定され、基端部3に第2ポイントP2が設定されているが、中央部燃料電池1aの先端部4が、撓み量を比較する端部燃料電池1b側に撓んでいる場合、基端部3に第1ポイントP1が設定され、先端部4に第2ポイントP2が設定される。
なお、図2に示すように、中央部燃料電池1aが、上面視において幅方向に変形している場合、第1ポイントP1と第2ポイントP2は、幅方向において離れていてもよい。中央部燃料電池1aは、マニホールド2に組み付けられた時点で幅方向に撓んでいてもよいし、燃料電池スタック100の運転中において幅方向に撓んでもよい。
また、図1に示すように、端部燃料電池1bの少なくとも先端部4は、配列方向に撓んでいる。端部燃料電池1bは、全体的に小さく撓んでいるが、先端部4だけが撓んでいてもよい。また、本実施形態において、端部燃料電池1bは、実質的に撓んでいなくてもよい。
図1に示すように、片側(図1では、左側)の端部燃料電池1bは、配列方向において中央部燃料電池1aに最も近い第3ポイントP3と、配列方向において中央部燃料電池1aから最も離れた第4ポイントP4とを含む。第3ポイントP3と第4ポイントP4は、配列方向における端部燃料電池1bの撓み量Wbを規定する。端部燃料電池1bの撓み量Wbは、配列方向における第3ポイントP3と第4ポイントP4との距離である。第3ポイントP3と第4ポイントP4は、配列方向における端部燃料電池1bの両端である。従って、端部燃料電池1bの撓み量Wbは、配列方向における端部燃料電池1bの全幅である。
第3ポイントP3は、配列方向において、当該端部燃料電池1bに近い導電部材5から最も離れた位置である。具体的に、第3ポイントP3は、端部燃料電池1bのうち、側面視における導電部材5とマニホールド2との交点P5から配列方向において最も離れた部位に対応する。第4ポイントP4は、配列方向において、当該端部燃料電池1bに近い導電部材5と最も近い位置である。具体的に、第4ポイントP4は、端部燃料電池1bのうち、側面視における導電部材5とマニホールド2との交点P5と配列方向において最も近い部位である。
図1では、先端部4に第3ポイントP3が設定され、基端部3に第4ポイントP4が設定されているが、端部燃料電池1bの先端部4が、撓み量を比較する中央部燃料電池1aと反対側に撓んでいる場合、基端部3に第3ポイントP3が設定され、先端部4に第4ポイントP4が設定される。
なお、図2に示すように、端部燃料電池1bが、上面視において幅方向に変形している場合、第3ポイントP3と第4ポイントP4は、幅方向において離れていてもよい。端部燃料電池1bは、マニホールド2に組み付けられた時点で幅方向に撓んでいてもよいし、燃料電池スタック100の運転中において幅方向に撓んでもよい。
本実施形態において、配列方向における中央部燃料電池1aの撓み量Waは、配列方向における端部燃料電池1bの撓み量Wbよりも大きい。これにより、中央部燃料電池1aから排出される燃料ガスの噴出方向と、端部燃料電池1bから排出される燃料ガスの噴出方向とを異ならせることができるため、燃料ガスの燃焼熱を広範囲に伝達させることができる。その結果、改質器7を全体的に加熱できるため、改質器7における改質反応の効率を向上させることができる。このような効果は、中央部燃料電池1aのうち少なくとも1つの撓み量Waが、端部燃料電池1bのうち少なくとも1つの撓み量Wbよりも大きければ得ることができる。従って、中央部燃料電池1aのうち少なくとも1つの撓み量Waが、右側又は左側の端部燃料電池1bのうち少なくとも1つの撓み量Wbよりも大きければ得ることができる。
また、図1に示すように、中央部燃料電池1aは、基端部3側に比べて、先端部4側の方が大きく撓んでいる。具体的に、中央部燃料電池1aのうち先端部4側である第1部分a1の撓み量Wcは、中央部燃料電池1aのうち基端部3側である第2部分a2の撓み量Wdよりも大きい。すなわち、第2部分a2の撓み量Wdは、第1部分a1の撓み量Wcよりも小さい。従って、複数の燃料電池1の配列方向における全幅を狭くすることができるため、燃料電池スタック100をコンパクト化することができる。
(各燃料電池1の撓み量の測定方法)
各燃料電池1が燃料電池スタック100に組み込まれた状態で、外部から各燃料電池1を視認することは通常できないため、燃料電池スタック100の作動中に各燃料電池1の配列方向における幅を測定することは困難である。そこで、以下の測定手法を用いることによって、中央部燃料電池1aの撓み量Waと端部燃料電池1bの撓み量Wbとを簡便に取得することができる。
各燃料電池1が燃料電池スタック100に組み込まれた状態で、外部から各燃料電池1を視認することは通常できないため、燃料電池スタック100の作動中に各燃料電池1の配列方向における幅を測定することは困難である。そこで、以下の測定手法を用いることによって、中央部燃料電池1aの撓み量Waと端部燃料電池1bの撓み量Wbとを簡便に取得することができる。
まず、燃料電池スタック100のうち改質器7以外の構成(すなわち、各燃料電池1と一対の導電部材5とがマニホールド2に固定された構造物(以下、「燃料電池アッセンブリ」という。))を燃料電池スタック100から取り出す。
次に、燃料電池アッセンブリを電気炉内に配置して、燃料電池アッセンブリの周囲を石英ガラス製の透明な箱で取り囲む。
次に、燃料電池スタック100の作動中における各燃料電池1の温度を模擬するために、燃料電池アッセンブリを700度に加熱する。
そして、周知のレーザー変位計を用いて、石英ガラス製の箱の側方から、配列方向における各燃料電池1の幅を測定する。これにより、中央部燃料電池1aの撓み量Waと端部燃料電池1bの撓み量Wbとが取得される。
(燃料電池1)
図3は、燃料電池1の構成を示す横断面図である。図4は、燃料電池1の構成を示す斜視図である。燃料電池1は、いわゆる縦縞型燃料電池である。
図3は、燃料電池1の構成を示す横断面図である。図4は、燃料電池1の構成を示す斜視図である。燃料電池1は、いわゆる縦縞型燃料電池である。
燃料電池1は、支持体10、燃料極11、固体電解質層12、中間層13、空気極14、密着層15及びインターコネクタ16を備える。
支持体10は、断面が扁平状で、全体的に楕円柱状に形成される。支持体10の内部には、所定の間隔で複数の燃料ガス流路17が長手方向に形成されている。支持体10は、燃料ガスを燃料極11まで透過させるためのガス透過性を有する。支持体10は、インターコネクタ16に集電するための導電性を有する。支持体10は、例えば、Ni及び/又はNiOと希土類元素酸化物(Y2O3、Lu2O3、Yb2O3、Tm2O3など)とによって構成することができる。支持体10の開気孔率は25〜50%とすることができ、支持体10の導電率は300S/cm以上とすることができるが、これに限られるものではない。
ここで、本実施形態では、上述したとおり、各燃料電池1は撓んでいる。このような燃料電池1の撓みは、支持体10を撓ませることによって適宜調整できる。具体的には、支持体材料を押出成形することによって支持体10の成形体を形成した後、当該成形体を所望の形状に撓ませることによって、燃料電池1の撓みを調整することができる。この際、成形体の全体又は一部を撓ませてもよいし、成形体を湾曲又は屈曲させてもよい。
燃料極層11は、支持体10の表面のうち密着層15が配置されていない領域を覆う。燃料極層11は、燃料ガスを透過させる。燃料極層11は、Ni及び/又はNiOと多孔質の酸化物イオン伝導性セラミックス(例えば、安定化ジルコニアなど)とによって構成することができる。
固体電解質層12は、燃料極層11を覆う。固体電解質層12は、燃料極11と空気極14との間で酸化物イオンの橋渡しをする電解質として機能する。固体電解質層12は、燃料ガスと酸素含有ガスのリークを防止するガスバリア層としても機能する。固体電解質層12は、例えば、3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrO2によって構成することができる。
中間層13は、固体電解質層12上に配置される。中間層13は、固体電解質層12の成分と空気極層14の成分とが反応して電気抵抗の高い層が形成されることを抑制する。中間層13は、例えば、例えば10〜20モル%のSmまたはGdが固溶したCeO2によって構成することができる。
空気極層14は、中間層13上に配置される。空気極層14は、酸素含有ガスを透過させる。空気極層14は、例えば、(La,Sr)(Co,Fe)O3などのいわゆるABO3型のペロブスカイト型酸化物によって構成することができる。
密着層15は、支持体10の一主面を覆う。密着層15は、支持体10とインターコネクタ16との熱膨張係数差を軽減する。密着層15は、例えば、Ni及び/又はNiOと少なくとも1種の希土類元素が固溶したジルコニアとによって構成することができる。
インターコネクタ16は、密着層15上に配置される。インターコネクタ16は、燃料ガス及び酸素含有ガスと接触するため、耐還元性、耐酸化性及び緻密性を有する。インターコネクタ16は、例えば、ランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物によって構成することができる。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る燃料電池スタック100aについて説明する。第1実施形態に係る燃料電池スタック100との相違点は、配列方向における端部燃料電池1bの撓み量Wbが、配列方向における中央部燃料電池1aの撓み量Waよりも大きい点である。以下においては、当該相違点について主に説明する。
次に、第2実施形態に係る燃料電池スタック100aについて説明する。第1実施形態に係る燃料電池スタック100との相違点は、配列方向における端部燃料電池1bの撓み量Wbが、配列方向における中央部燃料電池1aの撓み量Waよりも大きい点である。以下においては、当該相違点について主に説明する。
複数の燃料電池1は、中央部燃料電池1a(第2燃料電池の一例)と端部燃料電池1b(第2燃料電池の一例)とを含む。
図5に示すように、側面視において、端部燃料電池1bの少なくとも先端部4は、配列方向に撓んでいる。端部燃料電池1bは、全体的に湾曲した曲板状に形成されている。本実施形態において、端部燃料電池1bは、全体的に大きく撓んでいるが、先端部4だけが撓んでいてもよい。
図5に示すように、端部燃料電池1bは、配列方向において中央部燃料電池1aに最も近い第3ポイントP3と、配列方向において中央部燃料電池1aから最も離れた第4ポイントP4とを含む。第3ポイントP3と第4ポイントP4は、配列方向における端部燃料電池1bの撓み量Wbを規定する。端部燃料電池1bの撓み量Wbは、配列方向における第3ポイントP3と第4ポイントP4との距離である。第3ポイントP3と第4ポイントP4は、配列方向における端部燃料電池1bの両端である。従って、端部燃料電池1bの撓み量Wbは、配列方向における端部燃料電池1bの全幅である。
第3ポイントP3は、配列方向において、当該端部燃料電池1bに近い導電部材5から最も離れた位置である。具体的に、第3ポイントP3は、端部燃料電池1bのうち、側面視における導電部材5とマニホールド2との交点P5から配列方向において最も離れた部位に対応する。第4ポイントP4は、配列方向において、当該端部燃料電池1bに近い導電部材5と最も近い位置である。具体的に、第4ポイントP4は、端部燃料電池1bのうち、側面視における導電部材5とマニホールド2との交点P5と配列方向において最も近い部位である。
図5では、先端部4に第3ポイントP3が設定され、基端部3に第4ポイントP4が設定されているが、端部燃料電池1bの先端部4が、撓み量を比較する中央部燃料電池1aと反対側に撓んでいる場合、基端部3に第3ポイントP3が設定され、先端部4に第4ポイントP4が設定される。
なお、図6に示すように、端部燃料電池1bが、上面視において幅方向に変形している場合、第3ポイントP3と第4ポイントP4は、幅方向において離れていてもよい。端部燃料電池1bは、マニホールド2に組み付けられた時点で幅方向に撓んでいてもよいし、燃料電池スタック100の運転中において幅方向に撓んでもよい。
また、図5に示すように、中央部燃料電池1aの少なくとも先端部4は、配列方向に撓んでいる。中央部燃料電池1aは、全体的に小さく撓んでいるが、先端部4だけが撓んでいてもよい。また、本実施形態において、中央部燃料電池1aは、実質的に撓んでいなくてもよい。
図5に示すように、中央部燃料電池1aは、配列方向において端部燃料電池1bから最も離れた第1ポイントP1と、配列方向において端部燃料電池1bに最も近い第2ポイントP2とを含む。第1ポイントP1と第2ポイントP2は、配列方向における中央部燃料電池1aの撓み量Waを規定する。中央部燃料電池1aの撓み量Waは、配列方向における第1ポイントP1と第2ポイントP2との距離である。第1ポイントP1と第2ポイントP2は、配列方向における中央部燃料電池1aの両端である。従って、中央部燃料電池1aの撓み量Waは、配列方向における中央部燃料電池1aの全幅である。
第1ポイントP1は、撓み量の比較対象である端部燃料電池1b側(図5では、左側)の導電部材5から最も離れた位置である。具体的に、第1ポイントP1は、中央部燃料電池1aのうち、側面視における導電部材5とマニホールド2との交点P5から配列方向において最も離れた部位に対応する。第2ポイントP2は、配列方向において、撓み量の比較対象である端部燃料電池1b側(図1では、左側)の導電部材5と最も近い位置である。具体的に、第2ポイントP2は、中央部燃料電池1aのうち、側面視における導電部材5とマニホールド2との交点P5と配列方向において最も近い部位である。
図5では、先端部4に第1ポイントP1が設定され、基端部3に第2ポイントP2が設定されているが、中央部燃料電池1aの先端部4が、撓み量を比較する端部燃料電池1b側に撓んでいる場合、基端部3に第1ポイントP1が設定され、先端部4に第2ポイントP2が設定される。
なお、図6に示すように、中央部燃料電池1aが、上面視において幅方向に変形している場合、第1ポイントP1と第2ポイントP2は、幅方向において離れていてもよい。中央部燃料電池1aは、マニホールド2に組み付けられた時点で幅方向に撓んでいてもよいし、燃料電池スタック100の運転中において幅方向に撓んでもよい。
本実施形態において、配列方向における端部燃料電池1bの撓み量Wbは、配列方向における中央部燃料電池1aの撓み量Waよりも大きい。これにより、中央部燃料電池1aから排出される燃料ガスの噴出方向と、端部燃料電池1bから排出される燃料ガスの噴出方向とを異ならせることができるため、燃料ガスの燃焼熱を広範囲に伝達させることができる。その結果、改質器7を全体的に加熱できるため、改質器7における改質反応の効率を向上させることができる。このような効果は、中央部燃料電池1aのうち少なくとも1つの撓み量Waが、端部燃料電池1bのうち少なくとも1つの撓み量Wbよりも大きければ得ることができる。従って、中央部燃料電池1aのうち少なくとも1つの撓み量Waが、右側又は左側の端部燃料電池1bのうち少なくとも1つの撓み量Wbよりも大きければ得ることができる。
また、図5に示すように、端部燃料電池1bは、基端部3側に比べて、先端部4側において大きく撓んでいる。具体的に、端部燃料電池1bのうち先端部4側である第1部分b1の撓み量Wcは、端部燃料電池1bのうち基端部3側である第2部分b2の撓み量Wdよりも大きい。すなわち、第2部分b2の撓み量Wdは、第1部分b1の撓み量Wcよりも小さい。従って、複数の燃料電池1の配列方向における全幅を狭くすることができるため、燃料電池スタック100をコンパクト化することができる。
(他の実施形態)
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形又は変更が可能である。
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形又は変更が可能である。
上記実施形態では、本発明にかかる燃料電池を縦縞型燃料電池に適用した場合について説明したが、本発明にかかる燃料電池は、いわゆる横縞型燃料電池のほか、固体酸化物型電解セルを含む固体酸化物型燃料電池全般に適用可能である。
上記第1及び第2実施形態では、図1及び図5に示したように、複数の燃料電池1が、6個の中央部燃料電池1aを含むこととしたが、中央部に少なくとも1個の中央部燃料電池1aを含んでいればよい。
上記第1及び第2実施形態では、図1及び図5に示したように、複数の燃料電池1が、6個の端部燃料電池1bを含むこととしたが、端部に少なくとも1個の端部燃料電池1bを含んでいればよい。
上記第1及び第2実施形態では、図1及び図5に示したように、各中央部燃料電池1aと各端部燃料電池1bとは互いに同じ向きに撓むこととしたが、これに限られるものではない。中央部燃料電池1aの中には、異なる向きに撓んでいるものが含まれていてもよいし、端部燃料電池1bの中には、異なる向きに撓んでいるものが含まれていてもよい。
上記第1実施形態では、図1に示したように、各中央部燃料電池1aの撓み量Waが各端部燃料電池1bの撓み量Wbよりも大きいこととしたが、これに限られるものではない。複数の燃料電池1に含まれる第1燃料電池の撓み量が、複数の燃料電池1に含まれる第2燃料電池の撓み量よりも大きければ、改質器7における改質反応の効率を向上させることができる。従って、中央部燃料電池1aのいずれか一つの先端部4が撓んでいればよく、また、各端部燃料電池1bの先端部4は撓んでいなくてもよい。
上記第2実施形態では、図5に示したように、各端部燃料電池1bの撓み量Wbが、各中央部燃料電池1aの撓み量Waよりも大きいこととしたが、これに限られるものではない。複数の燃料電池1に含まれる第1燃料電池の撓み量が、複数の燃料電池1に含まれる第2燃料電池の撓み量よりも大きければ、改質器7における改質反応の効率を向上させることができる。従って、端部燃料電池1bのいずれか一つの先端部4が撓んでいればよく、また、各中央部燃料電池1aの先端部4は撓んでいなくてもよい。
上記実施形態では、支持体10を撓ませることによって各燃料電池1の撓み量を調整することとしたが、還元時における支持体10と燃料極11の体積変化を利用して各燃料電池1の撓み量を調整してもよい。
1 燃料電池
1a 中央部燃料電池
a1 第1部分
a2 第2部分
1b 端部燃料電池
b1 第1部分
b2 第2部分
2 マニホールド
3 燃料電池の基端部
4 燃料電池の先端部
100 燃料電池スタック
1a 中央部燃料電池
a1 第1部分
a2 第2部分
1b 端部燃料電池
b1 第1部分
b2 第2部分
2 マニホールド
3 燃料電池の基端部
4 燃料電池の先端部
100 燃料電池スタック
Claims (3)
- 配列方向に配列され、内部に燃料ガス流路を有する複数の燃料電池と、
前記複数の燃料電池それぞれの基端部を支持するマニホールドと、
前記複数の燃料電池それぞれの先端部と対向する改質器と、
を備え、
前記複数の燃料電池は、第1燃料電池と第2燃料電池とを含み、
前記第1燃料電池のうち少なくとも前記先端部は、前記配列方向に撓んでおり、
側面視において、前記第1燃料電池の撓み量は、前記第2燃料電池の前記先端部の撓み量よりも大きく、
前記第1燃料電池は、前記配列方向の中央部に配置された中央部燃料電池であり、
前記第2燃料電池は、前記配列方向の端部に配置された端部燃料電池であって、
前記第2燃料電池のうち少なくとも前記先端部は、前記配列方向に撓んでいる、
燃料電池スタック。 - 配列方向に配列され、内部に燃料ガス流路を有する複数の燃料電池と、
前記複数の燃料電池それぞれの基端部を支持するマニホールドと、
前記複数の燃料電池それぞれの先端部と対向する改質器と、
を備え、
前記複数の燃料電池は、第1燃料電池と第2燃料電池とを含み、
前記第1燃料電池のうち少なくとも前記先端部は、前記配列方向に撓んでおり、
側面視において、前記第1燃料電池の撓み量は、前記第2燃料電池の前記先端部の撓み量よりも大きく、
前記第1燃料電池は、前記配列方向の端部に配置された端部燃料電池であり、
前記第2燃料電池は、前記配列方向の中央部に配置された中央部燃料電池であって、
前記第2燃料電池のうち少なくとも前記先端部は、前記配列方向に撓んでいる、
燃料電池スタック。 - 配列方向に配列され、内部に燃料ガス流路を有する複数の燃料電池と、
前記複数の燃料電池それぞれの基端部を支持するマニホールドと、
前記複数の燃料電池それぞれの先端部と対向する改質器と、
を備え、
前記複数の燃料電池は、第1燃料電池と第2燃料電池とを含み、
前記第1燃料電池のうち少なくとも前記先端部は、前記配列方向に撓んでおり、
側面視において、前記第1燃料電池の撓み量は、前記第2燃料電池の前記先端部の撓み量よりも大きく、
前記第1燃料電池の撓み量は、前記配列方向において前記第2燃料電池から最も離れた第1ポイントと、前記配列方向において前記第2燃料電池に最も近い第2ポイントとの前記配列方向における距離であり、
前記第2燃料電池の撓み量は、前記配列方向において前記第1燃料電池に最も近い第3ポイントと、前記配列方向において前記第1燃料電池から最も離れた第4ポイントとの、前記配列方向における距離である、
燃料電池スタック。
Applications Claiming Priority (2)
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ID=62787380
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2017203399A Active JP6360955B2 (ja) | 2016-12-27 | 2017-10-20 | 燃料電池スタック |
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-
2017
- 2017-10-20 JP JP2017203399A patent/JP6360955B2/ja active Active
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