JP6360188B2 - 加工工具の予備材料の製造方法、および対応する予備材料 - Google Patents

加工工具の予備材料の製造方法、および対応する予備材料 Download PDF

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Description

本発明は、加工工具の予備材料の製造方法に関する。当該予備材料は、鋸刃、帯鋸、カッティングライン、パンチングナイフ、ストリッピングブレードなどを製造するための初期要素としてのものである。本発明は、対応する予備材料にも関する。
金属加工用の帯鋸のような工具は、経済的に使用可能であるために多くの要求を満足する必要がある。帯状材料は、柔軟かつ弾性を有することを要する。帯状部材は、嵌合前に曝される張力を吸収してこれに耐えられることを要するだけでなく、切断処理中に曝される曲げ力および対応する捩りモーメントや、切断テーブルの上下に延びる縦軸を中心とする回転中あるいは切断位置の前後において曝される応力に耐えられることも要する。加えて、加工される材料に係合する個々の歯によって生じる動的負荷だけでなく、歯領域(特に歯先)において600℃以上に達する温度による熱的負荷も存在する。帯状部材の冷却によりこの熱が除去されると、熱負荷のみならず、温度勾配とこれに対応する熱応力が生じ、機械的応力(特に動的応力)に加わる。
帯鋸の靱性および曲げ強度と、鋸刃の高温硬さおよび耐摩耗性に関する要求は、単一の材料(金属や合金など)では十分に満足されない。高性能加工工具の初期要素あるいは予備材料として、いわゆるバイメタルの帯状部材やシート状部材が好適に使用される。当該バイメタルの帯状部材やシート状部材は、ベース材料のシート状ベースからなる。当該基材は、後に加工工具となったときに必要な靱性と曲げ強度を有しており、例えば低合金鋼あるいは炭素鋼である。一般に、より高い耐摩耗性と高温硬さを有する刃先材料のワイヤが、当該シート状ベースの縁際領域に溶接される。高速度鋼(HSS)のワイヤが、当該刃先材料として一般的に使用される。
鋸の製造者は、続いてこの予備材料から鋸刃や帯鋸を製造する。そのため、圧延や研磨などによって、後の鋸刃や帯鋸の歯型が、溶接された高速度鋼ワイヤが位置するシート状ベースの端に形成される。高速度鋼の尖った領域に歯が形成されるため、鋸刃や帯鋸の残りの部分は、強靭かつ柔軟な鋼のシート状ベースからなる。鋸に対する要求によっては、歯は刃先材料のみから形成されてもよいし、歯の先端のみが刃先材料から形成されてもよい。後者の場合、シート状ベースに至る歯の基端は、強靭で柔軟なベース材料からなる。
しかしながら、上記のような従来製法によるバイメタルの帯状部材やシート状部材は、歯型の形成時にかなりの量の刃先材料の損失を伴うという短所がある。歯間に形成される空間より生じた材料は他に使い道がないからである。この問題を解決するために、本出願人は、特許文献1において二つのシート状ベースからなる予備材料を使用することを提案している。当該二つのシート状ベースは、鋸刃や帯鋸を製造するための高速度鋼からなるエッジワイヤによって互いに接続される。分離線を適切に選ぶことにより、この複合材料は、二つのバイメタル帯状部材を得るように分離されうる。それらの端形状は、後の鋸刃や帯鋸の歯型にほぼ対応したものになっている。分離後、各バイメタル帯状部材は、所望の歯型が得られるまで再加工される。これにより、刃先材料に関しては材料の損失が少なくなる。
バイメタル帯状部材が使用される同様の手法が特許文献2に開示されている。当該手法においては、ベース帯状部材の両辺の各々に高速度鋼のストリップが溶接されている。帯状のバイメタル予備材料は、粉末冶金や鋳造などの様々な手法により形成されうると記載されているが、製造工程の詳細については触れられていない。
特許文献3は、複数の帯状部材についてベースと刃先材料を互いに溶接し、次いで当該刃先材料の中間部でこれらを分離することを記載している。これにより、刃先材料とベースの双方が帯形状を呈する。溶接ワイヤが材料として加えられうる。
しかしながら、上記の方法は、使用される刃先材料がエッジワイヤの形態で製造可能であることを要するだけでなく、シート状ベースに溶着可能であることも要するという短所がある。これらの前提条件は、シート状ベースと刃先材料の双方の材料選択にかなりの制約を課す。
特許文献4においては、複数の金属合金からなるシート状の複合材料が同様に用いられる加工工具の製造方法が記載されている。この場合、シート状ベースに形成された溝に沿って刃先材料のワイヤが配置され、圧力と熱加工により溝内に埋め込まれる。この方法はコスト的な有利性があるものの、上記のエッジワイヤに代えて例えば断面の丸いワイヤが使用されるため、やはり材料選択が制限される。刃先材料はワイヤの形態を呈する必要があるだけでなく、刃先材料とシート状ベースの材料の全ての組合せが十分かつ適当な接続を許容するわけではないからである。
特許文献5は、帯状またはシート状ベース材料からなる加工工具の製造方法を開示している。当該ベース材料を直立させ、その刃先領域に粉末状にした合金が添加される。添加中にレーザビームによって粉末状の合金が溶融され、ベース材料の縁において固化する。この方法により、より多くの種類の刃先材料が利用可能になる。刃先材料をエッジワイヤや丸ワイヤの形態で製造しなければならないという前提条件が、もはや適用されないからである。しかしながら、粉末冶金によって刃先領域を製造する場合、エッジワイヤを溶接する場合と比較して処理速度が低下するという短所がある。
特許文献6においては、バイメタル帯状部材の製造方法が記載されている。本方法においては、ベース材料からなる二つのプレートまたはスラブと粉末状にされた刃先材料が熱間等静圧プレス成型によって結合される。このようにして製造された複合材料は、次いでバイメタル帯状部材を形成するように圧延される。圧延された材料は、後に刃先となる部分において切断される。しかしながら、この方法は連続的に実施できない。また、高熱と高圧が必要であるため、熱間等静圧プレス成形は、脱気された空間においてのみ遂行されうる。さらに、バイメタル帯状部材を製造するには、複数回の圧延と、その間に行なわれるアニーリングによる高度の加工が必要であり、製造コストが増加する。
国際出願公開第2006/000256号明細書 国際出願公開第2006/005204号明細書 米国特許第2683923号明細書 米国特許第7373857号明細書 欧州登録特許第1404484号明細書 米国特許第3766808号明細書
よって、本発明は、上記の技術的問題に基づき、加工工具の予備材料を製造するために連続的に行なわれる方法であって、安価かつ容易に実現可能であり、シート状ベースと刃先材料について多様な材料の使用が可能であるものを提供する。また、加工工具を製造するための予備材料が対応して提供される。
上記の技術的問題は、請求項1に記載された加工工具の予備材料を製造する方法によって解決される。当該方法の有利な詳細事項は、従属請求項に記載されている。
よって、本発明は、加工工具用の予備材料、特に鋸刃、帯鋸、カッティングライン、あるいはパンチングナイフ用の予備材料を製造する方法に関する。当該方法においては、第一シート状ベースの縁の一つを第二シート状ベースの縁に沿うように配置し、少なくとも第一粒子状刃先材料(特に粉末状の刃先材料)を供給しつつ、前記第一シート状ベースと前記第二シート状ベースを前記縁に沿って溶接し、形成された溶接部に沿って前記第一シート状ベースと前記第二シート状ベースを再分離する。二枚のシート状ベース同士を縁に沿うように配置することは、少なくとも上記粒子状刃先材料が供給される領域において、二枚のシート状ベースがほぼ平行に配列されることを意味する。対向する二枚のシート状ベースの縁同士は、接触していてもよいし、所定の間隔をあけていてもよい。溶接により、シート状ベースの縁と粒子状刃先材料の接触領域の間に合金化領域が形成される。合金化領域は、シート状ベースの縁材料と粒子状刃先材料を含んでいる。最も単純な場合において、二枚のシート状ベースの分離は、形成された溶接部の中央を通る直線に沿って行なわれうる。しかしながら、分離線は、溶接部のみを通る必要はなく、より複雑な形態(部分的にシート状ベースに達するなど)をとってもよい。この場合、所望の歯形状に近い縁形状が分離によって形成される。本発明に係る方法は、連続的に実行されうる。粉末状の刃先材料が連続的に供給されるだけでなく、例えばスプールから引き出された帯形状のベース材料が連続的な帯のように振舞うからである。
本発明に係る方法は、多くの利点を有している。刃先材料は粒子の形態で添加されるため、刃先材料の選択肢がワイヤとして形成されうる材料に制約されることがない。原理的にワイヤとして取得可能でもある材料を用いる場合においても、粒子状の材料を用いることには大きなコスト上の利点がある。ワイヤの形成に伴うコストを考慮する必要がないからである。さらに、粒子冶金により刃先領域を形成するのに必要なプロセスの速度に係る制約が低下する。本発明の方法によれば、溶接部の分離後、一度の溶接作業によって形成された二枚のバイメタル帯状あるいはシート状部材が製造されるからである。したがって、特許文献5に記載された方法と比較すると、プロセスの速度が二倍になるという効果がある。さらにシート状ベースを追加し、粒子状刃先材料を供給しながら溶接することによって、間に刃先材料が配置された複数のベース材料のストリップを形成すれば、プロセスの実効速度がさらに上昇する。特許文献6に記載された方法とは対照的に、本発明に係る方法は、連続的に実行され、温度、圧力、真空度に関する製造スペース上の特別な制約がない。
二枚のシート状ベースの縁同士は当接されうる。この場合、粒子状の刃先材料は、二枚のベースの接続領域に添加される。しかしながら、第一シート状ベースと第二シート状ベースは、少なくとも一つの凹部が両者の間に形成されるように配置され、少なくとも一つの刃先材料は、当該凹部に供給されることが好ましい。この場合、二枚のベースが溶接部に沿って分離されると、刃先材料のみからなる縁領域が形成される。これにより、後続の別プロセスにおいて、同様に刃先材料のみからなる歯の先端が形成されうる。
シート状のベースは、後続の別プロセスにおいて加工工具(鋸刃、帯鋸、カッティングライン、パンチングナイフ、ブレードなど)を形成するのに適した所望の形態をとりうる。しかしながら、本発明に係る方法によれば、シート状ベースは金属あるいは金属合金からなる連続的な帯状部材の形態で提供されることが特に好ましい。例えば、当該帯状部材は、スプールから引き出されて溶接装置に提供される。
したがって、前記第一シート状ベースと前記第二シート状ベースは、離間して配置された帯状部材であり、前記粒子状刃先材料が供給される前記凹部を対向する前記縁が区画することが好ましい。
第一シート状ベースの縁と第二シート状ベースの縁の少なくとも一方は、溶接部が切断された後に刃先領域の断面形状を定めることになる様々な形状を有するように、予め加工されていてもよい。例えば、シート状ベースの縁は、斜面とされていてもよいし、刃先材料を導入するための凹部の一部を区画してもよい。縁が加工されている場合、縁同士を離間させる必要はなく、当接させてもよい。粒子状の刃先材料を供給するための凹部を形成する適当な凹部が事前加工により形成されているからである。
第一シート状ベースと第二シート状ベースは、様々な手法で互いに溶接されうる。例えば、縁領域、第一シート状ベース、および第二シート状ベースの少なくとも一つが少なくとも部分的に溶融されうる。これにより、固化の間、縁領域における第一シート状ベースと第二シート状ベース、および供給された粒子状刃先材料から複合材料が形成される。刃先材料自体も同様に溶融するが、溶接領域における粒子状刃先物質内に組み込まれうる。粒子状刃先材料が組み込まれたマトリクスは、粒子状刃先材料とともに供給される材料であり、エネルギーの印加に伴って自身も溶融する。あるいは、第一シート状ベースと第二シート状ベースの少なくとも一方の周縁領域、または第一シート状ベースと第二シート状ベースが混合された領域が、非溶融粒子状刃先材料のマトリクスとして振る舞いうる。しかしながら、第一シート状ベースおよび第二シート状ベースが離間して配置される場合、両者の溶接中に粒子状刃先材料自体が溶融し、両者の間に溶接部を形成することが好ましい。
本発明に係る方法の最終工程として、多くの分離法が従来から知られている。例えば、切断、ギャップ切断、パンチング、レーザ切断、ジェット水流切断などが、形成された溶接部を分離するために使用されうる。
第一シート状ベースと第二シート状ベースは、ベース材料からなる本体を備えていることが好ましい。ベース材料の例としては、金属や金属合金(低合金ツール鋼)が挙げられる。本発明に係る方法によれば、粒子状刃先材料を供給することにより、二枚のシート状ベースの縁に高強度刃先領域が形成される。
しかしながら、本発明に係る方法に使用される第一シート状ベースと第二シート状ベースは、それぞれ通常のベース材料からなる本体に加えて、別の刃先材料からなる縁領域を有していてもよい。そのようなシート状ベースは、本発明に係る方法によって予め製造されていてもよいし、従来から知られている方法(例えば、第二の刃先材料からなるエッジワイヤをベース材料からなる本体に溶接する)によって製造されたバイメタル帯状部材であってもよい。続いて、本発明に係る方法によって、第一の刃先材料からなる追加領域が上記別の刃先材料からなる領域に加えられ、複層の帯状部材が形成される。第一刃先材料と第二刃先材料は、異なる材料であることが好ましい。
これに加えてあるいは代えて、第一シート状ベース、第二シート状ベース、および第一刃先材料を含む複合材料を分離する前に、少なくとも第二粒子状刃先材料が供給され、溶融されうる。これにより、二層あるいは三層の複合材料が形成される。このプロセスは、さらに別の粒子状刃先材料を供給することにより、複数段階にわたって連続的に行なわれうる。これにより、複層の複合材料が形成される。
第一粒子状刃先材料と、場合によっては第二粒子状刃先材料あるいは別の粒子状刃先材料は、粉末、粒、ペースト、あるいはフィリングワイヤの形態で供給されることが好ましい。フィリングワイヤの場合、粉末、粒、あるいはペーストの形態で供給される粒子状刃先材料は、筒状ワイヤ内に配置される。ワイヤ自体は、例えばベース材料からなりうる。しかしながら、刃先材料は、粉末の形態で供給されることが特に好ましい。
粒子状刃先材料は、様々な手法で供給されうる。粒子状刃先材料が粒子やペーストの形態である場合、ノズル(環状ノズルやスリットノズルなど)により供給されうる。粒子状刃先材料がフィリングワイヤの形態である場合、ストレージスプールなどから供給されうる。
刃先材料は、金属と金属合金の少なくとも一方を含んでいることが好ましい。金属と金属合金の少なくとも一方は、例えば、溶接プロセス中にそれ自体が溶融するものであり、例えば高速度鋼(HSS)である。
例えば、鋸刃や帯鋸用のバイメタルワイヤに用いられている全ての汎用HSSが粒子状刃先材料として使用されうる。例えば、S2−10−1−8(M42,1.3247)やS6−5−2(M2,1.3343)が挙げられる。加えて、本発明に係る方法においては、ワイヤとしては入手できない他のHSS材料も使用されうる。合金組成は、以下の値をとりうる。C:0.5〜2.5%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.1〜0.7%、Cr:3.0〜6.0%、Mo:2.0〜11%、V:6.5%以下、W:15%以下、Co:15%以下。さらに、炭化物を形成する元素(NbやTiなど)が含有率5%で添加されうる。
これに加えてあるいは代えて、刃先材料は、金属硬質材料を含みうる。金属硬質材料は、高融点遷移金属のホウ化物、炭化物、ケイ化物、および窒化物、あるいは加工可能な微細構造物と組み合わせられた酸化物(すなわち、金属材料が組み込まれたマトリクス)である。金属硬質材料の例としては、TiC、TaC、TiB、MoSi、Al、SiOが挙げられる。これらからは固溶体(TiC−WC、MoC−TiCなど)、複炭化物あるいは複合炭化物(CoC、NiCなど)、および金属間化合物が得られうる。さらに、HSS材料と金属硬質材料の混合物も考慮されうる。機械的合金化により得られる新たな刃先物質も勿論考慮されうる。Fe−Co−MoおよびFe−Co−Wといった三成分系や、Fe−Co−Mo−Wといった四成分系も、刃先材料として考慮されうる。これらの系は、沈着硬化の過程で非常に細かい沈着物を形成しうることにより、硬度が大幅に増す。溶液アニール状態においては、このような合金は柔軟になり、低温加工されうる。このような沈着硬化性合金における通常の合金成分は、Coが23〜25%の範囲であり、WとMo/2の組合せが10〜31%の範囲であり、鉄および精錬により誘導された不純物が残りを占める。
本発明に係る方法においては、全ての汎用基材がベース材料として考慮されうる。例えば、強い靭性と疲労強度を有する一般的な低合金鋼が使用されうる。適当なシート状ベースは、例えば次のような化学組成を有している。C:0.2〜0.6%、Si:0.1〜1.0%、Mn:0.3〜2.0%、Cr:0.5〜7.0%、Mo:0.1〜2.6%、V:0.6%以下、W:5.0%以下。微量のNbおよびTi添加物(合計で0.5%以下の範囲)が微粒化のために混合されうる。鉄および精錬により誘導された不純物が残りを占める。炭素鋼(C:0.5〜1.5%、Si:1.5%以下、Mn:1.5%以下)が、ベース材料として使用されうる。
第一シート状ベースと第二シート状ベースは、接続領域を加熱し、適度にエネルギーを供給することにより(必要に応じて加圧しながら)溶接される。当該エネルギーは、例えば溶接装置により供給される。当該エネルギーの供給は、使用されている少なくとも一つの材料を溶かすのに充分であることを要する。好ましくは、第一シート状ベースと第二シート状ベースは、少なくとも一つのレーザでエネルギーを供給することにより、互いに溶接される。しかしながら、当該エネルギーは別の手法によっても供給されうる。そのような手法の例としては、電子ビームが挙げられる。特に粒子状刃先材料がペーストまたはフィリングワイヤの形態で供給される場合、他の一般的な溶接装置(アーク溶接装置や不活性ガス溶接装置など)や、抵抗溶接装置も使用されうる。
後の使用目的に応じて、粒子状の刃先材料は、シート状ベースの一方の側のみに供給されうる。しかしながら、シート状の刃先材料は、シート状ベースの両方の側(すなわち上側と下側)に供給されることが好ましい。両側への供給は、同時に行なわれてもよいし、順次に行なわれてもよい。例えば、シート状ベースは溶接装置の領域に縦置きされ、粒子状刃先材料が両側から同時に供給されうる。シート状ベースが溶接装置の領域に横置きされる場合、二枚のシート状ベースは、粒子状刃先材料が上側に添加された後、偏向ローラにより下側が上を向き、刃先材料の添加を待つように案内されうる。これにより、プロセスラインをコンパクトにできる。特にシート状ベースが帯形状を呈する場合、ある程度の長さだけ上側に粒子状刃先材料を添加した後、二枚の帯状部材を180°回転させてもよい。これにより、やや下流側において当初は下側だった面が上側を向く。
本発明は、上記の方法によって取得可能な、加工工具、特に鋸刃、帯鋸、カッティングライン、あるいはパンチングナイフを製造するためのシート状予備材料にも関連する。
第一の変形例においては、本発明に係るシート状予備材料は、ベース材料からなる本体を有するシート状ベースと、少なくとも第一刃先材料からなる刃先領域と、を備えている。シート状ベースと刃先領域は、第一合金化領域を介して接続されている。本発明に係る方法によれば、第一刃先材料は、粒子の形態でシート状ベースに対して添加される。これにより、形成された刃先領域とシート状ベースは、シート状ベースの断面幅の0.2倍〜3倍の範囲である断面長にわたって重なる。形成された刃先領域とシート状ベースは、シート状ベースの断面幅の0.2倍〜3倍の範囲である断面長にわたって重なることが好ましく、より好ましくは、0.5〜1.5倍の範囲である。エッジワイヤから形成される従来のバイメタル帯状部材とは対照的に、本発明に係る予備材料の断面においては一定の高さ寸法が存在せず、初めは粒子の形態で供給される刃先材料から形成された刃先領域に元からのベース材料が食い込んでいる。例えば、シート状の予備材料内において、シート状ベースは、上側と下側の少なくとも一方の外側領域よりも縁領域にまで到達してもよい。元々のシート状ベースの縁の形状によっては、当該シート状ベースは、上側と下側の少なくとも一方の外側領域において、内部よりも刃先材料の縁領域にまで到達してもよい。
シート状ベースは、ベース材料からなる本体のみから構成されうる。あるいは、シート状ベースは、ベース材料からなる本体と少なくとも一つの別の刃先材料からなる縁領域を備えうる。この場合、本発明に係る方法により複層の予備材料が形成される。よって、例えば従来の方法で形成されたバイメタル帯状部材が、上記のシート状ベースとして使用されうる。
複層予備材料の変形例として、本発明に係るシート状予備材料は、ベース材料からなる本体と、少なくとも一つの刃先材料からなる刃先領域を有するシート状ベースと、を備える。当該刃先領域は、別の刃先材料からなる少なくとも一つの角領域を有する。この変形例に係る予備材料は、角領域と刃先領域が合金化領域を介して接続されていることを特徴とする。これにより、歯がさらに最適化される。例えば、非常に強い耐摩耗性と切断力を有する角部が形成されうる。歯の中間領域は、角部よりも強い靱性と曲げ強度を有するだけでなく、本体の材料よりも高い耐磨耗性を有している。この場合、角部用の他の刃先材料は、本発明に係る方法によって供給される。少なくとも一つの刃先材料を含む刃先領域は、本発明に係る方法によって第一粒子状刃先材料から形成されてもよいし、別の刃先材料(本体に溶接されたエッジワイヤなど)から構成されてもよい。したがって、この場合においても、シート状ベースは、ベース材料からなる本体のみから構成されてもよいし、少なくとも一つの別の刃先材料からなる縁領域を別に備えてもよい。
本発明に係るシート状予備材料は、帯状部材であることが特に好ましい。本発明に係る方法によって、そのような帯状部材は、以降のプロセスのためにコイル状に巻き取られ、例えば鋸の製造業者へ提供されうる。
本発明に係る方法における、粒子状状刃先材料の供給と二つのシート状ベースの溶接を模式的に示している。 二つの粒子状状刃先材料が供給される、図1の変形例を示している。 図1の発明により溶接部が形成された後の本発明に係る予備材料を示している。 図3から溶接部を平滑化した後の本発明に係る予備材料を示している。 図4から溶接部を分離した後の本発明に係る予備材料を示している。 図2から溶接部を平滑化および分離した後の本発明に係る予備材料を示している。 二つの刃先材料を用いる、図3の変形例を示している。 図6の変形例であって、溶接部を平滑した後の状態を示している。 図6と図7の変形例であって、溶接部を分離した後の状態を示している。 本発明に係る予備材料のさらなる変形例であって、溶接後の状態を示している。 図9の予備材料であって、溶接部を平滑した後の状態を示している。 図10の予備材料であって、溶接部を分離した後の状態を示している。 図11の予備材料のさらなる変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。 本発明に係る方法に用いられるシート状ベースにおける加工前の縁の変形例を示している。
添付の図面を参照しつつ、本発明について以下詳細に説明する。
図1においては、本発明に係る方法の第一実施形態が模式的に例示されている。当該方法は、鋸刃、帯鋸、カッティングラインなどの加工工具の予備材料を製造するためのものである。第一シート状ベース10は縁11を有している。第二シート状ベース13は縁12を有している。縁11は、縁12から離間しており、縁12に沿って延びている。見やすさを優先してシート状ベースは短く図示されているが、これらは好ましくは連続的な帯状部材であり、例えば不図示のスプールから引き出されたものである。図示の例においては、縁11と縁12は、それぞれの上面と下面が傾斜面とされている。二つのベース10、13の間には、上側14に上凹部15が形成されており、下側16に下凹部17が形成されている。溶接装置(不図示)の溶接ヘッド18によって第一粒子状刃先材料19が上凹部15に導入され、レーザビーム20によって溶融される。これにより、第一ベース10と第二ベース13は互いに溶接される。図示の例においては、溶接装置の溶接ヘッド18は、環状ノズル21を有している。第一粒子状刃先材料19は、ライン22、23によって環状ノズル21に供給される。しかしながら、どのような種別のノズルも用いられうる。図示の環状ノズル21は、上凹部15へ向けて第一粒子状刃先材料19を円錐状に噴射する。レーザビーム20は、溶接ヘッド18の中央と第一粒子状刃先材料19の円錐状噴射の中央を通過し、刃先材料が上凹部15に進入する領域に向けて集光される。この領域においては、溶接プロセスが行なわれる。使用される材料に応じて、刃先材料19、当該刃先材料とともに供給されるマトリクス材料、およびシート上ベース10、13の縁領域11、12におけるベース材料の少なくとも一つは、少なくとも部分的に溶融され、溶接部24が形成される。
シート状ベース、すなわち例示されている連続的な帯状部材は、固定されている溶接ヘッド18の下方で矢印25に沿って動かされる。
図1に示された実施形態の場合、シート状ベース10、13は、それぞれベース材料からなる本体26、27を有するのみである。これにより、刃先領域は、粉末として供給される刃先材料19によってのみ形成される。
図2は、図1の実施形態の変形例を示している。図1を参照して説明した要素に対応する要素は、同じ参照番号で示されている。図2の変形例においては、図1の実施形態に対して様々な変更が示されている。しかしながら、本発明は、これらの変更の組合せに限定されるものではなく、後述する変更点の少なくとも一つを必要に応じて適用可能である。図2の変形例においては、シート状ベース10、13は、本体26、27がベース材料からなるだけでなく、縁領域11、12において既に別の刃先材料28、29が使用されている。図2のシート状ベース10、13は、例えば周知のバイメタル帯状部材である。また、シート状ベース10、13は、図1のような傾斜端面を有しておらず、縁領域11、12は平坦である。シート状ベース10、13は、やはり離間しており、上凹部15と下凹部17によって一定幅の間隙30が形成されている。さらに、図2の変形例においては、単一の溶接ヘッド18に代えて、並んで配置された二つの溶接ヘッド18a、18bが用いられている。図1における手順と同様に、溶接ヘッド18aは、第一刃先材料19aを上凹部15へ導き、溶接部24を形成する。溶接ヘッド18bについては、複層の刃先領域を形成するために、別の刃先材料19bが使用されうる。別の刃先材料を使用する必要がないのであれば、溶接部24におけるストレスを低減する熱処理を行なうために、第二溶接ヘッド18bのレーザ装置や同様の熱源を使用してもよい。
図1と図2に示される例においては、粒子の形態をとる刃先材料は、上側14から上凹部15へ導入される。凹部の形状に応じて、具体的には図2に示されるように上凹部と下凹部で直線的な間隙30が形成され、かつ刃先材料が充填ワイヤとして供給される場合、刃先材料の供給は一方向からで十分である。しかしながら、通常はシート状ベースの上側と下側から、同時にあるいは連続して刃先材料の供給がなされることが好ましい。供給が連続してなされる場合、シート状ベース10、13は、曲げローラ(不図示)に導かれて反転されうる。これにより、図1と図2に示される下側16が上側を向き、既に溶接部24が形成されている上側14が下側を向く。
特に二枚のシート状ベース10、13が離間して配置されており、刃先材料が通過することを妨げる金型(不図示)上の通過時に凹部が刃先材料で充填されない場合に有利である。当該金型は、当該凹部を形成するためのものである。
図1と図2におけるシート状ベース10、13は、間隔をあけずに(すなわち、縁11、12同士を当接させて)配置されうることは勿論である。
図1における溶接プロセス(すなわち第一ベースと第二ベースが溶接中に間隔をあけて配置される場合)の結果が、図3に示されている。粒子状で供給されて溶融された刃先材料19からなる溶接部24が、シート状ベース10、13の上面と下面から膨出して隆起部を形成していることがわかる。このような場合、溶接部が平滑化処理に供されることが好ましい。これにより、図4に示される平坦な複合材料が得られる。平滑化処理に先立ち、あるいは平滑化処理に代えて、隆起部は切削されうる。平滑化処理に加えてあるいは代えて、溶接部24は平滑加工されうる。これにより、従来の手法よりも少ない労力で予備材料が特別な歯形状(台形など)を得るための処理に供されうる。
続いて、ベース10がほぼ溶接部24に沿って(例えば図4に示される分離線31に沿って)分離される。分離後、必要に応じてさらなる加工が行なわれ、本発明に係る予備材料が、二枚のシート状ベース(好ましくは帯状部材)の形態で得られる。各ベースの縁領域は、ほぼ刃先材料からなる。本発明に係る予備材料は、例えば、二枚のバイメタル帯状部材でありうる。これらは、引き続き縁領域に加工工具を得るための歯を形成する加工に供されうる。図示の例においては、分離線31は、溶接部24を直線状に延びる中央線である。しかしながら、当該分離線は、より複雑な形状をとりうる。例えば、後に得られる所望の歯型に近い形状でありうる。二枚のシート状ベースの分離は、本発明に係る予備材料の製造中に完了していることが好ましい。これにより、刃先を有する二枚の帯状部材が製造される。
図5は、図4に示される切断が行なわれた後に得られた二つの本発明に係る予備材料の一方の断面を示している。図4における分離線31に沿って切断がなされることにより、溶接部24に切断面32が形成されていることが判る。本体26と元の縁領域11を有するシート状ベース10は、初めは粒子状である刃先材料19からなる刃先領域33によって覆われる。縁領域にエッジワイヤが溶接される従来の方法に対する本発明に係る方法の特徴は、粉末形態の刃先材料がベースの縁領域に添加される点にある。これにより、最終的に得られる帯状部材の断面には、ほぼ平坦な溶接継ぎ目や合金化領域が形成されず、ベース材料と刃先材料が相互に食い込んだ状態となる。刃先材料は、シート状ベースの縁領域を覆うように延び、最終的に得られるシート状予備材料の高さ方向に沿う上側14と下側16の少なくとも一方において、シート状ベース10の縁領域11と刃先領域33が重なる。これにより、領域11と33の間に位置する合金化領域34は、平坦ではなくなる。断面の高さ方向についての刃先領域33と縁領域11の重なり長さlは、シート状ベースの幅bの0.2倍から3倍に相当する。これにより、非常に安定した刃先が得られる。
図6は、図5に対応する図であり、図2の方法によって得られうる本発明に係る予備材料を示している。図5と比較すると、刃先領域の複層構造がはっきりと見て取れる。シート状ベース10は、元よりベース材料からなる本体26と別の刃先材料28からなる縁領域11を有している。本発明に係る方法によって加えられた刃先材料19aからなる第一刃先領域33が刃先材料の第二層をなしている。本発明に係る方法によって形成された第一合金化領域34は、シート状ベース10の刃先材料28と溶融された刃先材料19aからなる刃先領域33の間に位置している。刃先材料28の縁は図2に示されたもののように元々直線的であったが、この場合も長さlにわたってシート状ベース10の刃先材料28と刃先材料19aの刃先領域33の重なりが生じている。縁が直線的である場合、この重なりは、刃先材料19aの吹き付けと溶融、および続いて行なわれるシート状ベース10の上側14に膨出した溶接部24の平滑化によって生じる。図2の場合、刃先材料19aよりも高い耐磨耗性を有する第二の粒子状刃先材料19bは、中央から溶接部24に添加されるため、図6に示される得られた予備材料は、この第二の刃先材料19bからなる付加的に強化された角領域35を有している。角領域35と刃先領域33の間には、第二の合金化領域36が生じている。
図7から図9には、刃先領域の複層構造のさらなる変形例が示されている。本例も図2に示される二段型の溶接装置により製造されうる。図7から図9に示される変形例は、シート状ベース10、12が別の刃先材料28、29からなる刃先領域を有しておらず、ベース材料からなる本体26、27のみを備えている点において、図2および図6に示される変形例と異なる。さらに、図7から図9に示される例においては、シート状ベース10、13の縁領域11、12が図2および図6に示されるような平坦ではなく、斜面とされている。図7においては、延転される前の溶接部24が示されている。本例においても、二枚のシート状ベース10、13の接続領域は、第一刃先材料19aからなる第一刃先領域33を備えている。本例においても、後に角領域35となる第二刃先材料19bが第一刃先領域33の中央に添加される。図8に示されるように溶接部が平滑化された後、切断線31に沿って溶接部24の分離がなされ、図9に例示されるように、本発明に係る二つの予備材料が形成される。本例においても、当該予備材料は、本体26と縁領域11の双方がベース材料からなるシート状ベース10を備えている。加えて、本発明に係る方法によって、刃先領域33が形成される。刃先領域33は、第一刃先材料19aからなり、切断面32を有し、合金化領域34を介して接続されている。当該刃先領域33に加え、図9に示される変形例は、第二刃先材料19bからなる角領域35を有している。よって、材料を適宜に選択することにより、図9に示される予備材料から切り出される鋸刃や帯鋸の歯が非常に強い耐性を備える。刃先領域33と角領域35は、第二合金化領域36を介して接続されている。
図10から図13においては、複層の刃先構造のさらなる変形例が示されている。図示の例においては、刃先材料からなる二つの層37、38が、異なる特性を有する材料からなる層39により分離されている。図10に示される溶接部の形成、図11に示される平滑化、および溶接部の分離を経て、図12に示される予備材料が形成される。刃先領域に歯型を直接形成するために、対応する帯状部材が使用されうる。あるいは、図12に示される混合領域40は、高い比率でベース材料を含有しうる。特にシート状ベース10、13の縁11、12間の距離が小さく、刃先材料37、38の層よりも硬度が低い場合、図13に示されるように、混合領域40は切り欠かれて例えば楔形状の溝41が形成される。このような手法によれば、後続の別プロセスにおいて、複数の刃先を有する歯が形成されうる。
図14から図24は、シート状ベース10、13と加工前の縁11、12の形状に係る多様な構成例を示している。
図14においては、二枚のシート状ベース10、13は、間隔をあけて配置されており、縁11、12は未加工である。これにより、図2に示されるように、上凹部15と下凹部17は、ベース10、13の間に連続的な間隙30を形成している。図15においては、同様のベースバンド10、13が配列されているが、さらに別のベースバンド42が設けられており、刃先材料が同様に供給される別の凹部43が第二のベースバンド13と別のベースバンド42の間に区画されている。この手法により、例えば帯形状を呈する四つの予備材料が同時に形成されうる。これによりプロセスの速度が上がる。別のベースバンドを用いることにより、平行度がさらに向上しうることが勿論である。
図16、図17、および図18は、縁11、12が異なる形状の斜面44、45、46を有するシート状ベース10、13の変形例を示している。また、図16と図17に示されるように、ベース10、13は、当接し合うように配列されている。あるいは、図18に示されるように、ベース10、13は、間隔をあけて配列されうる。
図19から図21においては、刃先材料を導入するための上凹部15と下凹部17を形成するために隣接配置されたシート状ベース10、13の縁11、12に対称的な凹部47、48、49が形成されている。シート状ベース10、13は、図19と図20に示されるように間隔をあけなくてもよいし、図21に示されるように間隔をあけてもよい。
図16から図21に示される変形例においては、斜面あるいは凹部が、シート状ベース10、13の上側14あるいは下側16の縁において対称的に形成されている。他方、図22から図24に示される変形例においては、斜面50あるいは凹部52の非対称的な構成が示されている。図示の例においては、上凹部15のみが形成されるように、縁が予備加工されている。この場合、刃先材料は、上側14のみから供給されれば十分である。

Claims (15)

  1. 加工工具用の予備材料、特に鋸刃、帯鋸、カッティングライン、パンチングナイフ、あるいはブレード用の予備材料を製造する方法であって、
    第一シート状ベース(10)の縁(11)の一つを第二シート状ベース(13)の縁(12)に沿うように配置し、
    少なくとも第一粒子状刃先材料(19、19a)を供給しつつ、前記第一シート状ベース(10)と前記第二シート状ベース(13)を前記縁(11、12)に沿って溶接し、
    形成された溶接部(24)に沿って前記第一シート状ベース(10)と前記第二シート状ベース(13)を再分離する、
    方法。
  2. 前記第一シート状ベース(10)と前記第二シート状ベース(13)は、それらの間に少なくとも一つの凹部(15、17)が形成されるように配置され、
    前記第一粒子状刃先材料(19、19a)は、前記凹部(15、17)に供給される、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記第一シート状ベース(10)と前記第二シート状ベース(13)は、離間して配置された帯状部材であり、対向する前記縁(11、12)が前記凹部(15、17)を区画する、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記第一シート状ベース(10)の前記縁(11)と前記第二シート状ベース(13)の前記縁(12)の少なくとも一方は、予め加工されている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第一シート状ベース(10)と前記第二シート状ベース(13)は、前記縁(11)の領域、前記縁(12)の領域、前記第一シート状ベース(10)、前記第二シート状ベース(13)、および前記第一粒子状刃先材料(19、19a)の少なくとも一つが少なくとも部分的に溶融し、溶融された複合材料が少なくとも部分的に固化して残るように溶接される、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第一シート状ベース(10)と前記第二シート状ベース(13)の少なくとも一方は、ベース材料からなる本体を備えている、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記第一シート状ベース(10)と前記第二シート状ベース(13)の少なくとも一方は、別の刃先材料(28)からなる縁領域(11、12)を有している、
    請求項6に記載の方法。
  8. 前記第一シート状ベース(10)、前記第二シート状ベース(13)、および前記第一刃先材料(19a)を含む複合材料を分離する前に、第二粒子状刃先材料(19b)が供給され、溶融される、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記粒子状刃先材料(19、19a、19b)は、粉末、粒、ペースト、あるいはフィリングワイヤの形態で添加される、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記刃先材料は、金属と金属合金の少なくとも一方を含んでいる、
    請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記刃先材料は、金属硬質材料を含んでいる、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記第一シート状ベース(10)と前記第二シート状ベース(13)は、溶接装置でエネルギーを供給することにより溶接される、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記粒子状刃先材料(19、19a、19b)は、前記第一シート状ベース(10)と前記第二シート状ベース(13)の両側に供給される、
    請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の方法によって取得可能な、加工工具、特に鋸刃、帯鋸、カッティングライン、パンチングナイフ、あるいはブレードを製造するためのシート状予備材料であって、
    ベース材料からなる本体(26、27)を有するシート状ベース(10)と、
    少なくとも第一刃先材料(19、19a)からなる刃先領域(33)と、
    を備えており、
    前記シート状ベース(10)と前記刃先領域(33)は、第一合金化領域(34)を介して接続されており、
    前記シート状ベース(10)と前記刃先領域(33)は、前記シート状ベース(10)の断面幅(b)の0.2倍から3倍の範囲である断面長(l)にわたって重なっている、
    シート状予備材料。
  15. 請求項7または8に記載の方法によって取得可能な、加工工具、特に鋸刃、帯鋸、カッティングライン、パンチングナイフ、あるいはブレードを製造するためのシート状予備材料であって、
    ベース材料からなる本体(26)を有するシート状ベース(10)と、
    少なくとも一つの刃先材料(19、19a、28)からなる刃先領域(33)と、
    を備えており、
    前記刃先領域(33)は、別の刃先材料(19b)からなる少なくとも一つの角領域(35)を有しており、
    前記角領域(35)と前記刃先領域(33)は、合金化領域(36)を介して接続されている、
    シート状予備材料。
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