JP6358449B2 - 熱電材料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱電変換技術に関し、より詳しくは、熱電変換特性に優れた熱電変換物質及びその製造方法、これを用いた用途に関する。
本出願は、2013年10月17日出願の韓国特許出願第10−2013−0124040号及び2014年10月2日出願の韓国特許出願第10−2014−0133390号に基づく優先権を主張し、これらの出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。
化合物半導体は、シリコンやゲルマニウムのような単一元素ではなく、2種以上の元素が結合して半導体として働く化合物である。このような化合物半導体は、現在、様々な種類が開発され、多様な分野において用いられている。代表的に、ペルチェ効果(Peltier Effect)を用いた熱電変換素子、光電変換効果を用いた発光ダイオードやレーザーダイオードなどの発光素子と太陽電池などに化合物半導体が用いられている。
特に、熱電変換素子は、熱電変換発電や熱電変換冷却などに適用することができ、一般的にNタイプ熱電半導体とPタイプ熱電半導体とが、電気的には直列に接続され、熱的には並列に接続される方式で構成される。このうち、熱電変換発電とは、熱電変換素子に温度差を付与することで発生する熱起電力を用いて、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する発電形態をいい、熱電変換冷却とは、熱電変換素子の両端に直流電流を流したとき、両端にて温度差が発生する効果を用いて、電気エネルギーを熱エネルギーに変換する冷却形態をいう。
このような熱電変換素子のエネルギー変換効率は、概ね熱電変換材料の性能指数値であるZTに依存する。ここで、ZTはゼーベック(Seebeck)係数、電気伝導度及び熱伝導度などによって決められ得、ZT値が高いほど性能に優れた熱電変換材料となる。
現在まで多様な熱電変換材料が提案されてきたが、熱電変換性能の高い熱電変換材料が充分に提案されているとはいえない実情である。特に、最近は、熱電変換材料の適用分野は次第に拡張しつつあり、適用分野別に温度条件が変わり得る。ところが、熱電変換材料は、温度に応じて熱電変換性能が変わり得るため、それぞれの熱電変換材料は、対象の熱電変換材料が適用された分野において熱電変換性能を最適化する必要がある。しかし、未だ、多様かつ広い温度範囲で最適化した性能を有する熱電変換材料が十分提案されているとはいえない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、広い温度領域帯で優れた熱電変換性能を有する熱電材料及びその製造方法、これを用いた装置などを提供することを目的とする。
本発明の他の目的及び長所は、下記する説明によって理解でき、本発明の実施例によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
上記の課題を達成するため、本発明者は、熱電材料に関する研究を重ねた末、下記の化学式1で表れる熱電材料を合成することに成功し、このような新規な熱電変換材料が、優れた熱電変換性能を有することを確認し、本発明を完成するに至った。
<化1>
CuSe1−y
化学式1において、XはF、Cl、Br及びIからなる群より選択された少なくともいずれか一種以上であり、2<x≦2.6及び0<y<1である。
ここで、化学式1のxは、x≦2.2であり得る。
また、化学式1のxは、x≦2.1であり得る。
また、化学式1のxは、2.025≦xであり得る。
また、化学式1のyは、y<0.1であり得る。
また、化学式1のyは、y≦0.05であり得る。
また、上記の目的を達成するための本発明による熱電材料の製造方法は、化学式1に対応するように、Cu、Se及びXを秤量して混合することで混合物を形成する段階と、混合物を熱処理して化学式1で示される化合物を合成する段階と、を含む。
ここで、本発明による熱電材料の製造方法は、合成物の形成段階の後、合成物を加圧焼結する段階をさらに含み得る。
また、加圧焼結段階は、ホットプレス方式または放電プラズマ焼結方式によって行われ得る。
また、上記の目的を達成するための本発明による熱電変換素子は、本発明による熱電材料を含む。
さらに、上記の目的を達成するための本発明による熱電発電装置は、本発明による熱電材料を含む。
本発明によれは、熱電変換性能に優れた熱電材料を提供することができる。
特に、本発明の一面による熱電材料は、Cu元素の添加量の調整で格子熱伝導度を低下させ、Se元素のハロゲン元素への置換によってキャリア濃度を最適化することで、電気伝導度を向上させることができる。
したがって、本発明による熱電材料は、従来の熱電材料を代替するか従来の熱電材料に加え、さらに他の一素材として使用可能である。
さらに、本発明による熱電材料は、発電用熱電装置などに用いられる場合、比較的低い温度に露出する材料の場合にも安定的な熱電変換性能を確保することができる。
また、本発明による熱電材料は、太陽電池や赤外線窓(IR window)、赤外線センサー、マグネチック素子、メモリーなどにも用いることができる。
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
本発明の一面による熱電材料の製造方法を概略的に示すフローチャートである。 本発明の実施例及び比較例による熱電材料の電気伝導度の測定結果を比較して示したグラフである。 本発明の実施例及び比較例による熱電材料の電気伝導度の測定結果を比較して示したグラフである。
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らが発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明の最も望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
本発明の一面による熱電材料は、以下のような化学式1で表れ得る。
<化1>
CuSe1−y
化学式1において、Xは、F、Cl、Br及びIからなる群より選択された少なくともいずれか一種以上であり、2<x≦2.6及び0<y<1である。
まず、本発明による熱電材料は、Cu及びSeを含むCu−Se系熱電材料であって、Seの一部がハロゲン元素に置換された形態で構成される。即ち、本発明による熱電材料は、Seサイトの一部が欠乏し、該欠乏サイトにF、Cl、Br及び/またはIが置換された形態で構成され得る。
そして、このような構成的特徴によって、本発明による熱電材料は、既存のCu−Se系熱電材料に比べて熱電変換性能をさらに向上させることができる。さらに、本発明による熱電材料は、Seをハロゲン元素に置換することで電気的特性を改善することができる。特に、本発明による熱電材料は、SeサイトにXが置換されてホール濃度、即ち、キャリア濃度が増加することで電気伝導度が大幅向上できる。したがって、本発明による熱電材料は、既存のCu−Se系熱電材料に比べて電気的特性が最適化し、より高い水準の熱電性能指数を具現することができる。
また、本発明による熱電材料は、通常のCu−Se系熱電材料に比べて、Cuの含量が相対的に多く含まれている。
即ち、本発明による熱電材料は、SeとXの合計含量を1とするとき、これに対するCuの含量が2を超過するように構成される。本発明のこのような構成によれば、熱電材料の熱伝導度、特に格子熱伝導度を低下させることができるため、熱電変換性能を向上させることができる。
ここで、化学式1のxは、x≦2.2の条件を満たすことが望ましい。
特に、化学式1において、本発明による熱電材料は、x≦2.15の条件を満たすことが望ましい。
さらに、化学式1において、本発明による熱電材料は、x≦2.1の条件を満たすことが望ましい。
また、化学式1は、2.01≦xの条件を満たし得る。
特に、化学式1のxは、2.025≦xの条件を満たすように構成され得る。
また、化学式1のyは、y<0.1であり得る。
また、化学式1のyは、0.001≦yであり得る。
また、化学式1のyは、y≦0.05であり得る。
このような条件によれば、本発明による熱電材料の熱電変換性能がさらに向上できる。
なお、化学式1で示される熱電材料には、2次相が一部含まれ得、その量は、熱処理条件によって変わり得る。
このように、本発明による熱電材料は、Cu−Se系熱電材料に対し、Seの含量を1とするとき、Cuの含量が2を超過し、Seの一部がハロゲン元素に置換された構成に形成され得る。したがって、本発明による熱電材料は、このような構成的特徴によって、従来のCu−Se系熱電材料に比べて電気伝導度が増加し、熱伝導度が減少し、ZT値が増加することで熱電変換性能が改善できる。
図1は、本発明の一面による熱電材料の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
図1を参照すれば、本発明による熱電材料を製造する方法は、混合物の形成段階(S110)及び合成物の形成段階(S120)を含み得る。
混合物の形成段階(S110)は、化学式1に対応するように、原料としてCu及びSeの他に、CuX(銅を含むハロゲン化合物)を混合して混合物を形成する。
ここで、S110段階は、各原料を粉末形態で混合し得る。この場合、各原料間の混合がより容易に行われ、各原料間の反応性が向上するため、S120段階で化合物の合成がよく行われ得る。
また、混合物の形成段階(S110)で、各原料の混合は、モルタル(mortar)を用いたハンドミル(hand mill)、ボールミル(ball mill)、遊星ボールミル(planetary ball mill)などの方式で行われ得るが、本発明がこのような混合方式によって制限されることではない。
合成物の形成段階(S120)は、S110段階で形成された混合物を熱処理することで化学式1による合成物を形成する段階、即ち、CuSe1−y(Xは、F、Cl、Br及びIのうちいずれか一種以上、2<x≦2.6、0<y<1)合成物を合成する段階である。ここで、S120段階は、S110段階で生成された混合物を加熱炉(furnace)に投入して所定温度で所定時間加熱することで、化学式1の化合物を合成し得る。
望ましくは、S120段階は、固相反応方式で行われ得る。このような固相反応方式による合成の場合、合成に用いられる原材料、即ち、混合物が合成過程で完全な液相に変わらず、固相で反応が起きる。
例えば、S120段階は、200℃〜650℃の温度範囲で1時間〜24時間行われ得る。このような温度範囲は、Cuの融点よりも低いため、かかる温度範囲で加熱される場合、Cuは溶けない状態でCuSe1−yが合成される。例えば、S120段階は、450℃の温度条件下で15時間行われ得る。
S120段階で、CuSe1−yの合成のために、Cu、Se及びXの混合物は、超硬モールドに入れられペレット(pellet)形態とされ、このようなペレット形態の混合物は溶融シリカチューブ(fused silica tube)の中に入れられて真空封止され得る。そして、このように真空封止された第1混合物は、加熱炉に投入されて熱処理され得る。
望ましくは、本発明による熱電材料の製造方法は、図1に示したように、合成物の形成段階(S120)の後、合成物を加圧焼結する段階(S130)をさらに含み得る。
ここで、S130段階は、ホットプレス(Hot Press;HP)方式や放電プラズマ焼結(Spark Plasma Sintering; SPS)方式で行うことが望ましい。本発明による熱電材料の場合、このような加圧焼結方式で焼結されるとき、高い焼結密度と熱電性能の向上効果を容易に得ることができる。
例えば、加圧焼結段階は、30MPa〜200MPaの圧力条件下で行われ得る。また、加圧焼結段階は、300℃〜800℃の温度条件下で行われ得る。そして、加圧焼結段階は、前記圧力及び温度条件下で1分〜12時間行われ得る。
また、S130段階は、真空状態、または水素を一部含んでいるか、水素を含んでいないAr、He、Nなどの気体を流しながら行われ得る。
また、望ましくは、S130段階は、S120段階で形成された合成物を粉末形態に粉碎した後、加圧焼結する方式で行われ得る。この場合、焼結及び測定過程での便宜性を向上させ、かつ焼結密度をさらに増加させることができる。
本発明による熱電変換素子は、前述の熱電材料を含む。特に、本発明による熱電材料は、従来の熱電材料、特に、Cu−Se系熱電材料に比べて広い温度範囲でZT値が効果的に向上できる。そのため、本発明による熱電材料は、従来の熱電変換材料を代替するか、従来の熱電材料に加え、熱電変換素子に有用に用いることができる。
さらに、本発明による熱電材料は、廃熱源などを用いて熱電発電する熱電発電装置に用いることができる。即ち、本発明による熱電発電装置は、上述の本発明による熱電材料を含む。本発明による熱電材料の場合、50℃〜500℃の温度領域帯のように、広い温度範囲で高い伝導度の値を示すため、熱電発電にさらに有用に適用可能である。
また、本発明による熱電材料は、バルク型熱電材料の形態に製造することもできる。
以下、本発明を具体的な実施例を挙げて説明する。しかし、本発明による実施例は多くの他の形態に変形されることができ、本発明の範囲が後述する実施例に限定されると解釈されてはならない。本発明の実施例は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
(実施例1)
Cu2.025Se0.999Br0.001を合成するために、パウダー形態のCu、Se及びCuBrを、このような化学式に合わせて秤量した後、アルミナモルタル(alumina mortar)に入れて混合した。混合した材料は、超硬モールドに入れてペレットにし、溶融シリカチューブに入れて真空封止した。その後、これを箱形炉(box furnace)に入れて500℃で15時間加熱した後、室温まで徐々に冷やすことでCu2.025Se0.999Br0.001合成物を得た。続いて、このようなCu2.025Se0.999Br0.001合成物をホットプレス用超硬モールドに充填した後、500℃の条件で、真空状態でホットプレス焼結することで実施例1の試料を得た。この際、焼結密度は、理論値に対し98%以上となるようにした。
(実施例2)
実施例1からSe及びBrの添加量のみを異にし、同様の方式で混合及び合成過程を経てCu2.025Se0.997Br0.003合成物を得た。
続いて、このような合成物を実施例1と同様の方式で焼結して実施例2の試料を得た。
(実施例3)
実施例1からSe及びBrの添加量のみを異にし、同様の方式で混合及び合成過程を経てCu2.025Se0.95Br0.05合成物を得た。
続いて、このような合成物を実施例1と同様の方式で焼結して実施例3の試料を得た。
(実施例4)
Cu2.025Se0.99Cl0.01を合成するために、パウダー形態のCu、Se及びCuClをこのような化学式に合わせて秤量した後、アルミナモルタルに入れて混合した。混合された材料は、超硬モールドに入れてペレットにし、溶融シリカチューブに入れて真空封止した。その後、これを箱形炉に入れて500℃で15時間加熱した後、室温まで徐々に冷やすことでCu2.025Se0.99Cl0.01合成物を得た。そして、このような合成物を実施例1と同様の方式で焼結して実施例4の試料を得た。
(実施例5)
Cu2.025Se0.990.01を合成するために、パウダー形態のCu、Se及びCuIをこのような化学式に合わせて秤量した後、アルミナモルタルに入れて混合した。混合した材料は、超硬モールドに入れてペレットにし、溶融シリカチューブに入れて真空封止した。その後、これを箱形炉に入れて500℃で15時間加熱した後、室温まで徐々に冷やすことでCu2.025Se0.990.01合成物を得た。そして、このような合成物を実施例1と同様の方式で焼結して実施例5の試料を得た。
(比較例)
Cu2.025Seを合成するために、パウダー形態のCu及びSeをこのような化学式に合わせて秤量した後、アルミナモルタルに入れて混合した。混合された材料は、超硬モールドに入れてペレットにし、溶融シリカチューブに入れて真空封止した。その後、これを箱形炉に入れて500℃で15時間加熱した後、室温まで徐々に冷やすことでCu2.025Se合成物を得た。そして、これに対し、実施例1と同様の方式で焼結過程を経て比較例の試料を得た。
このような実施例1〜実施例5の試料及び比較例の試料に対し、ZEM−3(Ulvac−Riko,Inc製)を用いて常温(Room temperature,RT)で電気伝導度を測定した。また、このような電気伝導度の測定結果に対し、実施例1〜実施例3の場合、比較例と共に図2に示した。このような図2において、x軸は化学式1のyを示す。また、実施例4〜実施例5の場合、比較例とともに図3に示した。このような図3において、x軸はSeの置換元素、即ち、Xの種類を示す。
まず、図2の結果を参照すれば、実施例1〜実施例3の電気伝導度が、比較例の電気伝導度に比べて高い値を有することが分かる。
より具体的に、yが0.001である実施例1の電気伝導度は、542.9S/cmであって、比較例の電気伝導度である340.8S/cmよりも約59.3%の電気伝導度の増加率を示している。また、yが0.003である実施例2の電気伝導度は875.3S/cmであって、比較例よりも約157%の電気伝導度の増加率を示している。そして、yが0.05である実施例3の電気伝導度は1333.6S/cmであって、比較例よりも約291%の電気伝導度の増加率を示している。
このような図2の結果を見れば、本発明による熱電材料の場合、Seの一部がBrに置換されることで、Cu−Se系熱電材料の電気伝導度が大幅向上することが分かる。したがって、本発明による熱電材料の場合、電気伝導度の向上によって熱電変換性能が大幅向上可能なことが分かる。さらに、図2の結果を参照すれば、Brの置換量が多くなるほど電気伝導度が次第に向上することが分かる。
次に、図3の結果を参照すれば、実施例4及び実施例5の電気伝導度が、比較例の電気伝導度に比べて高い値を有することが分かる。
より具体的に、Seの一部がClに置換された実施例4の電気伝導度は、394.2S/cmであって、比較例に比べて約15.7%の電気伝導度の増加率を示している。また、Seの一部がIに置換された実施例5の電気伝導度は446.4S/cmであって、比較例よりも約31%の電気伝導度の増加率を示している。
このような図3の結果を見れば、本発明による熱電材料の場合、Seの一部がBrのみならず、Cl及びIのような他のハロゲン元素に置換されても電気伝導度が向上することが分かる。したがって、本発明のこのような面による熱電材料の場合、熱電変換性能を大幅改善することができる。
以上のように、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と以下に記載する特許請求の範囲の均等範囲内で、多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。

Claims (11)

  1. 下記の化学式1で表れる熱電材料。
    <化1>
    CuSe1−y
    前記化学式1において、XはF、Cl、Br及びIからなる群より選択された少なくともいずれか一種以上であり、2<x≦2.6及び0<y<1である。
  2. 前記化学式1のxが、x≦2.2であることを特徴とする、請求項1に記載の熱電材料。
  3. 前記化学式1のxが、x≦2.1であることを特徴とする、請求項1に記載の熱電材料。
  4. 前記化学式1のxが、2.025≦xであることを特徴とする、請求項1に記載の熱電材料。
  5. 前記化学式1のyが、y<0.1であることを特徴とする、請求項1に記載の熱電材料。
  6. 前記化学式1のyが、y≦0.05であることを特徴とする、請求項1に記載の熱電材料。
  7. 請求項1の化学式1に対応するように、Cu、Se及びXを秤量して混合することで混合物を形成する段階と、
    前記混合物を熱処理して前記化学式1で表れる化合物を合成する段階と、を含むことを特徴とする熱電材料の製造方法。
  8. 前記合成物の形成段階の後、前記合成物を加圧焼結する段階をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の熱電材料の製造方法。
  9. 前記加圧焼結段階が、ホットプレス方式または放電プラズマ焼結方式によって行われることを特徴とする、請求項8に記載の熱電材料の製造方法。
  10. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱電材料を含む熱電変換素子。
  11. 請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の熱電材料を含む熱電発電装置。
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