JP6357921B2 - ベルトユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、テープ状の読取部が設けられたベルト部材を有するベルトユニット及びそれを備えた画像形成装置に関する。
画像形成装置は、転写体や搬送体として、複数の支持部材としてのローラに巻き掛けられた無端状のベルト部材を備えた転写ユニットや搬送ユニットなどのベルトユニットを備えている。このようなベルトユニットにおいては、ベルト部材の搬送速度を制御するために、ベルト搬送方向と直交するベルト幅方向の少なくとも一方側に、光学検出手段によって読み取られるテープ状の読取部をベルト長手方向(全長)に渡って貼り付けられて設けられたものがある。テープ状の読取部は、スケールテープとも呼ばれていて、アルミなどの金属を蒸着したマイラーなどのフィルム部材をレーザ等で溶融してスリットや凹凸を形成し、光学検出手段によって、当該スリットや凹凸を検出している。このような構成のベルトユニットとしては、たとえば特許文献1が挙げられる。
一般に転写部に配置されてベルト部材と接触するとともに、ベルト部材を支持する転写部材となるローラには転写バイアスが供給されるため、導電性を有することが多い。このため、スケールテープを備えたベルト部材を転写部に配置して用いる場合、導電性のローラに転写バイアスを供給すると、ローラ表面を転写バイアスの一部が流れてスケールテープに流れる。この場合、転写部材となるローラは転写バイアスの供給を受けるための帯電対策が施されているので放電などは発生しないが、転写部材以外の導電性のローラは、帯電対策が施されていない。このため、スケールテープに流れた転写バイアスの一部がスケールテープの端面からこれと対向する導電性のローラに流れてしまうリークや、スケールテープの端面とローラ端面との間で放電が発生することがある。転写バイアスのリークは転写部材となるローラに対するバイアス供給不足を生むとともに、放電はノイズの発生要因となる。また、スケールテープは、一般にフィルム部材に金属膜を蒸着したものに対し、スリットや凹凸をレーザ加工等によって成型するため、成型時の作業性がよいことが望ましい。
本発明は、ベルト部材に設けられた導電性を有する読取部とベルト部材を巻き掛けている導電性の支持部材との間での放電やリークの発生を、良好な作業性を確保しながら防止することを、その目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るベルトユニットは、搬送されるベルト部材と、ベルト部材の内側と外側の回転ローラ間にバイアスが印可される回転ローラ対と、ベルト部材を支持する導電性を有する複数の支持部材と、ベルト部材のベルト搬送方向と交差するベルト幅方向の少なくとも一方側で、支持部材と対向する側にベルト長手方向に渡って配置され、光学検出手段によって読み取られる導電を有する読取部と、読取部と対向する側読取部と支持部材の間に配置された絶縁部材を有することを特徴としている。
本発明によれば、ベルト部材に配置された導電を有する読取部と対向する側で、ベルト部材を巻き掛ける支持部材と読取部と間に絶縁部材を配置したので、支持部材と読取部との間での放電やリークの発生を、良好な作業性を確保しながら防止できる。
本発明に係るベルトユニットを備えた画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図。 (a)、(b)は現像剤中のトナーの特性を示す拡大図。 本発明に係るベルトユニットとしての転写ユニットの構成を説明する拡大図。 ベルト部材とローラの接触部をベルト内側か見た部分拡大斜視図。 (a)は本発明に係るベルト部材に設けたテープ状の読取部の一構成例を示す拡大断面図、(b)は従来のベルト部材に設けたテープ状の読取部の構成例を示す拡大断面図、(c)は従来のベルト部材に設けたテープ状の読取部の別な構成例を示す拡大断面図。 テープ状の読取部を検出する光学検出手段の配置構成を説明する図。 (a)〜(c)は光学検出手段の構成を説明する図。 本発明の第1の実施形態の構成を説明する図。 支持部材の接離手段の一実施形態を説明する図。 本発明の第2の実施形態の構成を説明する図。 本発明に係るベルト部材に設けたテープ状の読取部の別な実施形態を示す拡大断面図。
以下、本発明に係る複数の実施形態について図面を用いて順次説明する。各実施形態において、同一の機能や構成を有するものには同一の符号を付し、重複説明は適宜省略する。図面は一部構成の理解を助けるために部分的に省略する場合もある。
本発明に係る第1の実施形態に係るベルトユニットは、送されるベルト部材と、ベルト部材の内側と外側の回転ローラ間にバイアスが印可される回転ローラ対と、ベルト部材を支持する導電性を有する複数の支持部材と、ベルト部材のベルト搬送方向と交差するベルト幅方向の少なくとも一方側で、支持部材と対向する側にベルト長手方向に渡って配置され、光学検出手段によって読み取られる導電を有する読取部と、読取部と対向する側読取部と支持部材の間に配置された絶縁部材を有する。このため、ベルト部材に配置された導電を有する読取部と対向する側で、ベルト部材を巻き掛ける支持部材と読取部と間に絶縁部材を配置したので、支持部材と読取部との間での放電やリークの発生を、良好な作業性を確保しながら防止できる。
また、ローラ状の絶縁部材は、支持部材と同一の回転中心を中心として回転可能である。ローラ状の絶縁部材は、読取部よりもベルト幅方向への幅が広く形成されていて、支持部材の端面との対向端面が、絶縁部材の端面とベルト幅方向にずれて配置されている。
最初に各実施形態に係るベルトユニットが適用される画像形成装置の構成について説明し、次いでベルトユニットの構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置はカラー複写機である。図中符号100は画像形成装置の装置本体となる複写機本体、200は複写機本体100を載せる給紙テーブル、300は複写機本体100上に取り付ける画像読取部としてのスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置を示す。
複写機本体100には、その中央に、無端状のベルト部材である中間転写体としての転写ベルト10を有するベルトユニットとなる転写ユニット500が設けられている。転写ベルト10は、複数の支持部材としての複数のローラに巻き掛けられていて、図中時計回りに搬送可能とされている。符号Vで示す矢印は転写ベルト10の搬送方向を示す。
転写ベルト10の周囲には、画像転写後に転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する転写クリーニング装置17が配置されている。転写ユニット500の上方には、その搬送方向Vに沿って、搬送方向下流側からブラック・シアン・マゼンタ・イエロの4つのプロセスカートリッジユニット18Bk、18C、18M、18Yが横に並べて配置されている。これら4つのプロセスカートリッジユニット18Bk、18C、18M、18Yは、タンデム画像形成部20を構成している。
タンデム画像形成部20の上には、露光装置21が配置されている。各プロセスカートリッジユニットは、像担持体としてのドラム状の感光体40Bk、40C、40M、40Yを備えている。各プロセスカートリッジユニットは、図示を省略した周知の電子写真プロセスの機能部材により各感光体上に各色の現像剤としてのトナーを用いてトナー像を形成するとともに、トナー像転写後の感光体表面を清掃する機能を備えている。各プロセスカートリッジユニット及び転写ユニット500は、複写機本体100に着脱可能に支持されている。
転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成部20と反対の側には、2次転写部材としての2次転写ローラ23が配置されている。2次転写ローラ23は、転写ベルト10を介して、転写ベルト10を内側から支持する支持部材であり、対向部材としての2次対向ローラ512に押し当てられていて、両者の接触部に2次転写部(ニップ部)22を形成している。2次転写部(ニップ部)22では、転写バイアスが印加されることで、転写ベルト10上のトナー像あるいは合成カラー画像がシート状の記録媒体としての用紙Pに転写される。
2次転写ローラ23よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された画像を定着する定着装置25が配置されている。定着装置25は、定着部材としてのベルト部材である定着ベルト26に加圧部材となる加圧ローラ27を押し当てて構成されている。
2次転写対向部材としては、2次対向ローラ512ではなく、複数のローラ部材に無端ベルトを巻き掛けたものであってもよい。本実施形態においては、2次転写部材を転写ベルト10に接触させる接触方式を採用するが、非接触のチャージャを2次転写部材として配置してもよい。このような場合は、ローラ部材やベルト部材による用紙搬送機能を合わせて備えることは難しくなるため、搬送手段を個別に配置すればよい。
図示の例では、2次転写部(ニップ部)22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成部20と平行に、用紙Pの両面に画像を記録すべく用紙Pを反転する用紙反転装置28が配置されていて、両面印刷に対応可能とされている。片面印刷だけの場合には、用紙反転装置28は無くてもよい。
カラー複写機は、パソコンなどの外部端末装置と有線、無線を問わずに接続可能としてプリンタとして機能するようにしてもよい。なお、画像形成装置としては、カラー複写機やプリンタに限定されるものではなく、ファクシミリ、あるいは複写機、プリンタ、ファクシミリ等の少なくとも2つの機能を備えた複合機であってもよい。
このカラー複写機を用いてカラー複写物を得るには、原稿自動搬送装置400の原稿台30上にカラーの原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上にカラーの原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読み取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータによって転写ベルト10が時計周り方向に回転走行する。同時に、個々のプロセスカートリッジユニット18Bk、18C、18M、18Yが備える感光体40Bk、40C、40M、40Yを回転駆動して各感光体上にそれぞれ、ブラック・イエロ・マゼンタ・シアンの単色のトナー像を形成する。そして、転写ベルト10の搬送とともに、それらの単色のトナー像を順次、転写ベルト10上に転写して合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つから用紙Pを繰り出す。繰り出された用紙Pは分離ローラ45で1枚ずつ分離されて給紙路46に入いり、搬送ローラ47で搬送されて複写機本体100内の給紙路48に導かれ、レジストローラ49に突き当てて止める。または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の用紙Pを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。そして、転写ベルト10上の合成カラー画像が2次転写部22に到達するタイミングを合わせてレジストローラ49が回転すると、転写ベルト10と2次転写ローラ23との間の2次転写部22に用紙Pが送り込まれ、この2次転写部22で合成カラー画像が一括して用紙P上に転写される。単色の複写物を得る場合には、1色のトナー像を形成して転写ベルト10に転写し、2次転写部22でこのトナー像を用紙P上に転写する。
画像転写後の用紙Pは、2次転写部22により搬送されて定着装置25へと送り込まれ、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着された後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出され、排紙トレイ57上にスタックされる。あるいは、画像転写後の用紙Pは、切換爪55で切り換えて用紙反転装置28に搬送され、そこで反転して再び2次転写部22へと導かれ、裏面にも画像を転写された後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出される。
画像転写後の転写ベルト10は転写クリーニング装置17で、画像転写後に転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成部20による再度の画像形成に備える。
本実施形態で用いる転写ベルト10は、PVDF(フッ化ビニルデン)、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、PI(ポリイミド)、PC(ポリカーボネート)等を単層または複数層に構成し、カーボンブラック等の導電性材料を分散させ、その体積抵抗率を10^8〜10^12Ωcm、かつ表面抵抗率を10^9〜10^13Ωcmの範囲となるよう調整された導電性のベルト部材である。なお、必要に応じ該中間転写ベルト10の表面に離型層をコートしても良い。コートに用いる材料としては、ETFE(エチレン−四フッ化エチレン共重合体)、 PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PVDF(フッ化ビニルデン)、PEA(パ−フルオロアルコキシフッ素樹脂)、FEP(四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)、PVF(フッ化ビニル)等のフッ素樹脂が使用できるが、これに限定されるものではない。
転写ベルト10の製造方法は、ロールコート法、遠心成形法等があり、必要に応じてその表面を研磨しても良い。転写ベルト10の体積抵抗率が上述した範囲を超えると、転写に必要なバイアスが高くなるため、電源コストの増大を招くため好ましくない。また、転写工程、転写紙剥離工程などで転写ベルト10の帯電電位が高くなり、かつ自己放電が困難になるため除電手段を設ける必要が生じる。また、体積抵抗率および表面抵抗率が上記範囲を下回ると、帯電電位の減衰が早くなるため自己放電による除電には有利となるが、転写時の電流が面方向に流れるためトナー飛び散りが発生してしまう。したがって、本発明における転写ベルト10の体積抵抗率および表面抵抗率は上記範囲内であるのが望ましい。
転写ベルト10にゴム層を有する弾性ベルトを用いることもできる。弾性ベルトを用いることで、2次転写部(ニップ部)22で転写ベルト10が潰れて凹凸のある用紙Pなどでも隙間を埋めることができるため転写性が良くなる。ゴム層だけではベルト伸びが大きくなってしまうため、転写ベルト10としては、基層にポリイミド層(PI層)など樹脂性の層を設けてもよい。さらに転写ベルト10の表層に摩擦係数の低い層を設けてもよい。
なお、体積抵抗率および表面抵抗率の測定は高抵抗抵抗率計(三菱化学社製:ハイレスタIP)にHRSプローブ(内側電極直径5.9mm,リング電極内径11mm)を接続し、中間転写ベルト10の表裏に100V(表面抵抗率は500V)の電圧を印加して10秒後の測定値を用いた。
本実施形態で画像形成に用いる現像剤としてのトナーは、その形状係数SF−1が100〜180、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることが好ましい。図2は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
形状係数SF−2は、トナー形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
これら形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと各感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり、流動性が高くなる。また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2の何れかが180を超えると、転写率が低下するとともに転写手段に付着した場合のクリーニング性も低下するため好ましくない。
また、トナー粒径は体積平均粒径で4〜10μmの範囲であることが望ましい。これよりも小粒径の場合には現像時に地汚れの原因となることや、流動性が悪化し、さらに凝集しやすくなるので中抜けが発生しやすくなる。逆にこれよりも大粒径の場合には、トナー飛び散りや、解像度悪化により高精細な画像を得ることができない。本実施形態では、トナー粒径の体積平均粒径が6.5μmのものを用いた。
次に転写ユニット500についてより詳細に説明する。
図3はプロセスカートリッジユニット18Bk、18C、18M、18Yと転写ユニット500とを複写機本体手前側から見た概略図である。図3において、転写ユニット500は、複数の支持部材としての第1〜第10のローラ501〜511と、支持部材としての2次対向ローラ512と、これら各ローラ501〜512に巻き掛けられた転写ベルト10を備えている。ローラ501〜511は、それぞれ図4に示すようにローラ軸501b〜511bの外周に装着された導電性を有するローラであって、ローラ軸501b〜511bと一体回転するように構成されている。複数のローラのうちローラ511とローラ508は、複写機本体100の右端側と左端側に配置されている。本実施形態においてローラ511は駆動ローラとして構成されていて、ローラ501〜510は従動ローラとして構成されている。ローラ511は駆動源としての駆動モータM1によって図中時計周り方向に回転駆動される。この駆動により、転写ベルト10は所定搬送速度で搬送される。
転写ベルト10は、ローラ511とローラ508の間で巻き掛けられた上辺側において、プロセスカートリッジユニット18Bk、18C、18M、18Yの感光体40Bk、40C、40M、40Yと対向している。ローラ506とローラ507との間には、転写ベルト10を外側から内側に向かって押圧するテンションローラ15が位置されている。テンションローラ15は、芯金の外周にゴム層を備えた弾性ローラとして構成されている。
2次対向ローラ512は、芯金の外周にゴム層を備えたゴムローラであって、芯金の部分に2次転写バイアスが印加されるように構成されている。また、本実施形態において、2次転写バイアスは、図示しない制御手段によって定電流制御されたものが印加されるように構成されている。2次対向ローラ512には、2次転写ローラ23が転写ベルト10から離間状態の時にも、2次転写バイアスが印可されるように構成されている。
転写ベルト10の上辺側には、転写ベルト10の内側で、感光体40Bk、40C、40M、40Yと対向する部位に、1次転写部材である1次転写ローラ14Bk、14C、14M、14Yがそれぞれ配置されている。1次転写ローラ14Bk、14C、14M、14Yは、図示しない接離機構で図中上下方向に揺動する支持アーム141Bk、141C、141M、141Yにそれぞれ回転可能に支持されていて、接離機構の図示しない駆動モータで支持アーム141Bk、141C、141M、141Yの角度を調整することで転写ベルト10に対して接離するように構成されている。
1次転写ローラ14Bk、14C、14M、14Yは、芯金の外周にゴム層を備えたゴムローラであって、それぞれ芯金の部分に1次転写バイアスが印加されるように構成されている。1次転写バイアスは、図示しない制御を手段によって定電流制御されたものが印加されるように構成されている。
図4に示すように、転写ベルト10は、ベルト搬送方向Vと交差するベルト幅方向Xの少なくとも一方側となる端部10Aで、各ローラと対向する側となる内面10Bに、ベルト長手方向の全域に渡って読取部となるスケールテープ200が配置されている。
スケールテープ200は、図5(a)に示すように、絶縁性の保護層201と導電性の金属層202と接着層203とが積層された3層構造とされていて、接着層203の接着力によって転写ベルト10の内面10Bに接着固定されて転写ベルト10と一体化されている。導電性の金属層202は、保護層201を構成する絶縁性を有する、たとえばポリエチレンテレフタラート(PET)製の絶縁フィルム上にアルミなどの導電性の金属を蒸着して形成した金属蒸着膜である。スケールテープ200は、金属層202の一方の面202aに保護層201が設けられ、金属層202の他方の面202bに接着層203が設けられている。なお、図5(a)は、スケールテープ200の構成を説明するために、各層を誇張して記載している。
スケールテープ200は、たとえばレーザ加工機などから加工用のレーザ光を保護層201側から金属層202に照射することで、部分的に金属層202を溶融して凹凸部202cが形成されている。凹凸部202cは、図4に示すように、同じ長さで、互いに平行に等間隔で、かつ、ベルト搬送方向Vに沿って極めて小さいピッチで配列され、転写ベルト10の全周に設けられることで、全体として光学検出手段によって読み取られるための検知部となるスケールマークMを構成している。
図5に示すように、スケールテープ200の厚みをt、保護層201の厚みをt1、金属層202の厚みをt2、接着層203の厚みをt3とすると、厚みt1は10μm以上、厚みt2は10μm以上が好ましい。本実施形態では、厚みt1、t2をそれぞれ25tμm、厚みt3を5μmとしたスケールテープ200を用いている。
光学検出手段としてのスケールマークセンサ(以下、スケールセンサという)300A、300Bは、図6に示すようにスケールマークMと対向するように配置されている。これらスケールセンサ300A、300Bは、駆動制御装置71と信号線を介して接続されている。スケールセンサ300A、300Bは、転写ベルト10のベルト搬送方向Vに沿って所定間隔を置いてここでは2つ配置され、それぞれ転写ベルト10上のスケールマークMを順次検出して、駆動制御装置71に検出信号を出力している。スケールセンサ300A、300Bは必ずしも複数必要ではなく、少なくとも1つ以上配置されていればよい。
駆動制御装置71は、モータ駆動回路81を介して駆動モータM1と接続されていて、駆動モータM1の駆動を制御してベルト搬送速度を制御する機能を有している。駆動制御装置71は、後述するように、スケールセンサ300A、300Bからの検出信号からスケールマークMをピッチ補正するための位置データ等を取得し、目標位置データをモータ駆動回路81に入力する等して、転写ベルト10のベルト搬送速度を制御する。このように、駆動制御装置71は、スケールセンサ300A、300Bで検出した転写ベルト10の位置情報等に基づき、モータ駆動回路81に適宜信号を出力し、モータ駆動回路81により駆動モータM1を駆動させて、転写ベルト10のベルト搬送速度をフィードバック制御している。
駆動制御装置71では、図示のように、転写ベルト10のベルト搬送方向Vに沿って、上流側に一方のスケールセンサ300Bを、下流側に他方のスケールセンサ300Aを、それぞれ全てのスケールマークMを検出可能に配置している。また、スケールセンサ300A、300Bは、それらの検出点の間隔Dが、スケールマークMのピッチの設計値をP0としたとき、P0の整数倍(D=N・P0(N=1、2、3・・・))に設定され、転写ベルト10に伸縮等がないときには、スケールマークMの中心部を同時に通過する。スケールセンサ300A、300Bは、転写ベルト10が移動すると、それぞれスケールマークMを順次検出して検出信号を駆動制御装置71に出力し、駆動制御装置71が、後述するように、検出信号(入力信号)の位相差等に基づいて、モータ駆動回路81をフィードバック制御する。
図7を用いて、スケールセンサ300A、300BによるスケールマークMの検出について説明する。なお、スケールセンサ300A、300Bは同一構成であるので、その構成には同一の符号を付して説明する。
図7(a)はスケールテープのスケールマークMの平面視図、図7(b)はスケールセンサ300A、300Bの光学系の構成と光路を示す側面透視図、図7(c)はスケールセンサ300A、300Bの検出面の平面図である。このスケールマークMは、反射型のマークであり、図示のように、転写ベルト10の外周面にベルト搬送方向Vに沿って反射部としてのスケールマークMと遮光部Sとが交互に形成されている。
スケールセンサ300A、300Bは、LED等の発光素子111、コリメートレンズ112、スリットマスク113(図7(c)参照)、ガラスや透明樹脂フィルム等の透明カバーからなる受光窓114、及びフォトトランジスタ等の受光素子115を有し、それらが筐体110の各部に固定されている。
スケールセンサ300A、300Bの光源である発光素子111が発光すると、その光がコリメートレンズ112を通過して平行光束になり、スリットマスク113のスケールマークMと平行な複数のスリット113aを通り、複数の光ビームLBに分割されて、中間転写ベルト10上のスケールテープ200に照射される。この複数の光ビームLBの一部がスケールマークMにより反射されて、反射光が受光窓114を通って受光素子115によって受光され、受光素子115が反射光の明暗の変化(強弱)を電気信号に変換する。このように、スケールセンサ300A、300Bは、受光素子115により反射光の強弱を感知してスケールマークMを検出し、転写ベルト10の移動に伴うスケールマークMの有無を、連続的に変調されたアナログ交番信号にして出力する。
ところで、スケールテープ200は、ベルト幅方向Xに長く成型された母体を、必要とする幅に切断して形成されているので、図5(a)に示すように、ベルト幅方向Xに位置する端面200a、200bに金属層202の端面がむき出しの状態となっている。このため、導電性のローラ501〜511の端面501a〜511aと、当該端面501a〜511aと対向するスケールテープ200端面200aとの距離を確保できれば基本的には放電などの問題は発生しない。しかし、各転写バイアスに用いる電圧や各転写ローラの抵抗によって転写ベルト10の帯電電位やスケールテープ200の帯電電位は変化するので、想定電位を超えてしまうと、ローラ端面とスケールテープの端面間の距離が不十分となって放電やリークが発生することがある。
図5(b)は、特許文献1(特開2005−234278)に記載のベルト部材の内面に張り付けたスケールテープの概略構成を示す。特許文献1では、積層された絶縁部材(保護層)と金属蒸着膜(導電層)と接着層を有し、スケールテープの金属蒸着膜(金属層)の幅を、樹脂製の絶縁部材(保護層)の幅より小さくして、金属蒸着膜が絶縁部材の側端にまで達しないようにすることで、電流が絶縁部材の側端部からスケールテープに流れることを防止している。しかし、このような構成の場合、絶縁部材をマスキング処理した後に金属蒸着膜を蒸着することになり、その製造が難しく、コストも高くなる。また、ベルト部材に対して絶縁部材の端部が接着されていないので、その部分からスケールテープが剥がれ易くなる。
仮に、図5(c)に示すように、金属蒸着膜の幅よりも広い絶縁部材の部分をベルト部材に張り付けた場合、ベルト部材と絶縁部材の間に空気層(空間)ができ、金属蒸着膜が浮き上がることが想定される。このことは、金属蒸着膜を加工してスリットや凹凸などのスケールマークMを形成し難くなってしまう。つまり、特許文献1のように、スケールテープ側を加工してスケールテープからの漏れる電流をローラに伝わらないようにすると、ベルト部材に対するスケールテープの接着不良が発生しやすくなるとともに、スケールテープの製造が難しくなり作業性の面で課題がある。
スケールテープから導電性のローラに対するリークを防止することだけを考えれば、スケールテープと対向するローラの部位の直径を、その他の部分の直径に比べて小径にして、スケールテープとローラとの間に隙間を形成することも考えられる。しかし、この隙間は、スケールテープから放電されても、ローラに伝わらない距離を確保しなければならず、ローラ端部を細めることになり、ローラ端部剛性が低下してしまう。また、隙間を形成すると、ローラ端部において、転写ベルトがローラから浮いた状態となり、ベルト走行時のばたつきやめくれの要因にもなりなり兼ねない。
(第1の実施形態)
そこで、第1の実施形態では、図8に示すように、スケールテープ200と対向する側に、絶縁部材のうち、ローラ状の絶縁部材となる(以下「絶縁ローラ」)600を、複数の導電性のローラのうち、ローラ501〜511と隣接するようにそれぞれ配置した。つまり、転写ユニット500は、スケールテープ200と対向する側に配置され、このスケールテープ200とローラ501〜511の間にそれぞれ介装された絶縁ローラ600を有している。
絶縁ローラ600は、ローラ501〜511を支持するローラ軸501b〜511bの端部に挿入されて回転自在に支持されている。絶縁ローラ600は、ローラ501〜511と各軸501b〜511bに対して自由回転するとともに、それぞれがローラ501〜511と同一の回転中心となるように配置されている。つまり、絶縁ローラ600は、ローラ501〜511と同一の回転中心を中心として回転可能とされているとともに、ローラ軸501b〜511bに挿入されている。
絶縁ローラ600の直径r1は、ローラ501〜511のそれぞれの直径r2よりも、スケールテープ200の厚みt分だけ小径に形成されていて、転写ベルト10が巻き掛けられたときに、スケールテープ200の厚みt分だけベルト端部10Aに段差ができないように構成されている。各絶縁ローラ600は、スケールテープ200のベルト幅方向Xへの幅X1よりもその幅X2が広く形成されていて、各ローラ501〜511の端面501a〜511aとの対向端面となる端面600aが、各ローラ501〜511の端面501a〜511aとベルト幅方向Xにずれて配置されている。つまり、各ローラ501〜511の端面501a〜511aとスケールテープ200の端面200aとは、各絶縁ローラ600の突出量X3=(X2−X1)分だけベルト幅方向Xにオフセットされている。
絶縁ローラ600に用いる材質としては、絶縁性を備えているものでればよく、たとえば、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂(PC樹脂)が挙げられる。摺動性を考慮するとポリアセタール樹脂(POM樹脂)が好ましい。本実施形態では、ポリアセタール樹脂(POM樹脂)を絶縁ローラ600に用いている。
絶縁ローラ600の構成としては、筒状に形成し、すべてを絶縁材料で成型したものであってもよいし、筒状の芯金の外周に絶縁層を設けて成型したものであってもよい。何れの場合においても、絶縁材料や絶縁層の厚みは、少なくともスケールテープ200から伝わる電流を完全に遮断できる程度は必要であり、転写バイアスの電圧、転写ベルト10の厚み、スケールテープ200の厚みなどとの関係も考慮すると、0.5μ以上とするのが好ましい。
このように、転写ベルト10に配置された金属層202(導電部)を有するスケールテープ200と対向する側で、転写ベルト10を巻き掛ける導電性を有するローラ501〜511とスケールテープ200と間に、それぞれ絶縁ローラ600を介装すると、ローラ501〜511とスケールテープ200との間での放電やリークの発生を防止することができるとともに、転写ベルト10やスケールテープ200側に放電対策を施す場合よりも、良好な作業性を確保することができる。
つまり、1次転写ローラ14Bk、14C、14M、14Yや2次対向ローラ512からスケールテープ200にリークした電流がローラ501〜511に流れなくなる。このため、電流供給(電車バイアス)を必要としないローラ501〜511に対する不必要な電流の流れ込が絶たれ、ノイズの発生を防止できるとともに、1次転写ローラ14Bk、14C、14M、14Yや2次対向ローラ512に対するバイアス供給不足も防止できる。
本実施形態では、スケールテープ200の保護層201は、金属層202及び接着層203と同一の幅として形成しているので、金属層202及び接着層203に対する保護層201のベルト幅方向Xへのはみ出しがなく、従来構成のように転写ベルト10の内面10Bとの間に隙間が形成されないため、他の部材が引っかかることがなく、引っかかりによる剥がれを防止できる。
また、本実施形態に係るベルトユニットとしての転写ユニット500は、ローラ軸501b〜511bを有する導電性の複数のローラ501〜511と、複数のローラ501〜511に巻き掛けられて搬送されるベルト部材としての転写ベルト10と、転写ベルト10の内周面(内面)10B側にベルト搬送方向Vに渡って配置され、光学検出手段300A、300Bによって読み取られる導電部としての金属層202を有する読取部としてのスケールテープ200と、ローラ軸501b〜511bに取り付けられ、スケールテープ200と対向する絶縁部材としての絶縁ローラ600を有している。このように絶縁ローラ600をローラ軸501b〜511bに取り付ける構成とすることで、従来技術よりも作業性(ベルトユニットの組立性)が良くなる。
ところで、本発明に係るカラー複写機は、図9に示すように、転写部材となる2次転写ローラ23が、接離手段230によって転写ベルト10に対して接離可能に設けられている。この接離手段230の構成としては、例えば特許5375592号に記載されている構成を用いることができるので、ここでは、接離手段230の機能を中心に説明することにする。
接離手段230は、2次転写ローラ23を回転自在に支持するとともに回転軸231で接離方向に揺動可能に支持されたローラユニット保持体232と、ローラユニット保持体232を接触方向に付勢する付勢手段としてのコイルばね233と、ローラユニット保持体232を接離動作するための偏心カム234と、偏心カム234と対向配置された受け部材としてのコロ235とを備えている。コロ235は、2次転写ローラ23を回転自在に支持する軸23aの、軸線方向に位置する端部にそれぞれ回転自在に支持され一対のコロとして配置構成されている。
偏心カム234は、2次対向ローラ512を回転自在に支持する軸512aの、軸線方向に位置する端部にそれぞれ回転自在に支持されて、各コロ235と当接する一対のカムとして配置構成されていて、駆動モータM2が駆動することで回転駆動されて、その角度が変更される。各カム234は、厚紙用のカム部234Aと、薄紙用のカム部234Bとを備えていて、用紙厚さ情報に応じて駆動モータM2の駆動が制御されることで回転されて各コロ235と当接する部位を厚紙用のカム部234Aと薄紙用のカム部234Bとに切り替えられる。薄紙用のカム部234Bがコロ235と当接しているときには、転写ベルト10と2次転写ローラ23とは当接状態となり、厚紙用のカム部234Aがコロ235と当接しているときには、転写ベルト10と2次転写ローラ23とは離間状態となる。このため、厚紙の用紙Pが2次転写部22を通過する際には、2次転写ローラ23と転写ベルト10の間の離間距離Zは、薄紙の用紙Pが通過する場合に比べて広くなる。
このような接離手段230によって2次転写ローラ23を転写ベルト10に対して接離させて、離間距離Zを増減するのは、用紙Pの厚さの変化に対応させて転写ベルト10に係る外乱を少なくするためである。すなわち、転写ベルト10と2次転写ローラ23とが常に接触状態であると、用紙Pの厚さが薄紙の時には問題にならない。しかし、厚紙の場合、2次転写部22に用紙先端P1が突入するときや、2次転写部22から用紙後端P2が抜けるときに、転写ベルト10に衝撃が発生し、結果的に転写ベルト10の速度変動が発生して転写画像が乱れてしまう。これに対し、用紙Pの厚さに応じて、2次転写ローラ23を転写ベルト10と接触する接触状態と離間する離間状態とするように制御することで、2次転写ローラ23と転写ベルト10の間の離間距離Zを用紙Pの厚さに応じて調整することができるので、転写画像の乱れを防止することができる。
このような構成をカラー複写機が備えている場合、2次転写バイアスは2次転写ローラ23と転写ベルト10との接触、離間状態に関わらず、用紙Pが2次転写部22に到達する前から2次対向ローラ512に印加している。つまり、2次転写ローラ23が離間状態時にあっても2次転写バイアスを2次対向ローラ512に供給している。このように2次転写ローラ23が転写ベルト10から離間状態の時に2次転写バイアスを印加状態のままとすると、2次転写バイアスの流れる場所がなくなり(抵抗が絶縁となる)、転写ベルト10の電圧の上昇を招き、スケールテープ200に対して電流が流れやすくなり、結果として転写ベルト10の内面10B側に配置された、2次対向ローラ512以外で、帯電対策が施されていないローラ501〜511へのリークや、放電が発生しやすくなってしまう。
しかし、このような場合でも、絶縁ローラ600を、ローラ501〜511とスケールテープ200の間にそれぞれ介装することで、ローラ501〜511とスケールテープ200との間での放電やリークの発生を防止することができるとともに、転写ベルト10やスケールテープ200側に放電対策を施す場合よりも、良好な作業性を確保することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、図10に示すように、転写ベルト10が巻き掛けられた複数のローラ501〜512の内の少なくとも1つの支持部材としてのローラ508を、ベルト搬送方向Vと交差する異なる方向へその姿勢を調整する調整手段700を有している。
一般に、複数のローラにベルト部材を巻き掛けたベルトユニットにおいては、ローラの形状や、組み付けで生じる傾斜、ベルトが元々有するベルト搬送方向と交差するベルト幅方向の周長偏差により、ベルト部材がベルト幅方向に移動する、いわゆるベルト寄りが発生する。このベルト寄りが生じた場合、寄り量が所定量を超えれば、ベルトユニットの構成部品にベルト部材の端部が接触して搬送不良となる。また、第1の実施形態のように、ベルトユニットを転写ユニットに適用し、ベルト部材を転写ベルト10に用いた場合、転写ベルト10上に各色の像を重ね転写するため、ベルト寄りが生じると、色毎の像のベルト幅方向への転写位置が異なり色ズレの要因となる。
そこで、ベルトの寄りや傾斜を補正あるいは防止するために、例えば本実施形態のように、ベルト部材となる転写ベルト10を張架支持する複数のローラ501〜512のうちの1つのローラ508をベルト幅方向Xに傾斜させて配置し、ローラ508の傾きを調整手段700で調整して転写ベルト10の寄りを制御するステアリング方式が知られている。
ステアリング方式では、ベルト寄りの発生をベルト寄り検出センサ710で検出すると、寄りと反対方向に転写ベルト10が寄るようにステアリングローラとなるローラ508の傾斜角度を調整手段700で傾斜させ、元々生じていた寄り量と、ローラ508による寄り量が釣り合うようにすることで、転写ベルト10の寄りを抑制するように制御する。
具体的には、ローラ508の姿勢となる傾斜角度を変更してベルト位置(転写ベルト10の寄り)を調整する調整手段700と、転写ベルト10の、ベルト幅方向X(主走査方向)での端部位置を検出する検出手段としてのベルト寄り検出センサ710を備えている。ベルト寄り検出センサ710は、転写ベルト10の一方の端部の位置を光学的に検出してベルト位置信号を出力する周知りものである。
ベルト幅方向Xに位置し、ローラ508を回転可能に支持する軸508Aの両端は、軸受等で回転可能に支持されているとともに、ベルト幅方向となる軸508Aの軸線方向と交差(直交)する方向Yにその一方側が揺動可能に支持されていて、ローラ508を、他のローラに対して傾斜角を偏角設定可能としている。すなわち、ローラ508は、ベルト搬送方向Xと交差する異なる方向Yへの姿勢を変更可能に支持されている。調整手段700は、この軸508Aの一端に設けられている。調整手段700は、姿勢変更時に作動する駆動源となる駆動モータ701と、駆動モータ701の出力軸702と軸508Aとをつなぐ支持部材としてのステアリングアーム703を有している。調整手段700は、駆動モータ701が作動してその出力軸702が回転駆動すると、その回転方向によりローラ508を図中上下方向Yに揺動して偏角するように構成されている。本実施形態において、ローラ508における偏角方向は、転写ベルト10に張力を与える方向(ローラ巻付き角の2等分線方向)に対して直交する方向に設定し、この方向に寄り補正ローラとなるローラ508を傾斜させることでベルト寄りを効果的に変えて調整可能としている。
駆動モータ701とベルト寄り検出センサ710は、制御手段800に信号線によって接続されている。制御手段800は、ベルト寄り検出センサ710からの検出信号から転写ベルト10の寄り量を算出するとともに、当該寄り量に応じて駆動モータ701の駆動を制御して、ローラ508の傾斜角を調整することで、既に発生している寄りを抑制するように制御する。また、制御手段800には、転写ベルト10の搬送時におけるベルト幅方向Xへの許容移動量d1が予め設定されている。許容移動量d1とは、ローラ508による寄り補正動作が行われても補正できない補正限界量である。制御手段800は、ベルト寄り検出センサ710で検知出される転写ベルト10のベルト幅方向Xへの移動量が、この許容移動量d1となると、例えばカラー複写機の操作パネルに設けられたランプなどの報知手段720を点灯あるいは点滅させるとともに、カラー複写機の作動を停止させる。
このような調整手段700によるローラ508の傾斜角調整機能と、制御手段800による報知機能を備えている場合、図8に示すように、先に説明したローラ501〜511の端面ローラ501a〜511aとスケールテープ200の端面200aとの間隔をd2としたとき、許容移動量d1<間隔d2となるように設定する。
このように許容移動量d1と間隔d2との関係を設定すると、転写ベルト10が許容移動量d1内で移動しているときには、スケールテープ200端面200aとローラ501〜511の端面501a〜511aとは接触することがない。このため、調整手段700によるローラ508の傾斜角調整機能と、制御手段800による報知機能を損なうことなく、ローラ501〜511とスケールテープ200との間での放電やリークの発生を防止することができるとともに、転写ベルト10やスケールテープ200側に放電対策を施す場合よりも、良好な作業性を確保することができる。また、転写ベルト10の移動量が許容移動量d1を超えると、カラー複写機は停止するので、スケールテープ200からローラ501〜511への電流の流れ込みを未然に防止することができる。
なお、上記各実施形態において、転写ベルト10に設けたスケールテープ200は、絶縁性の保護層201と金属層202と接着層203の三層構造として説明したが、スケールテープ200と対向する側には、絶縁ローラ600をそれぞれ配置しているため、絶縁目的のために、保護層201を設ける必要はなく、例えば図10に示すように接着層203と金属層202の二層構造としたものであってもよい。このような二層構造のスケールテープ200の場合、その厚さtを薄くすることができる。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、絶縁部材として、ローラ状の絶縁部材となる絶縁ローラ600を用いたが、ローラ形状のものでなくてもよく、絶縁ローラ600に換えて、断面が多角形のものや、楕円状のものを用いてもよい。
上記の実施形態では、ベルト部材として中間転写体となる転写ベルト10を有するベルトユニット(転写ユニット500)に対して絶縁ローラ600を用いたが、本発明の適用対象となるベルトユニットはこれに限らない。例えば、感光体40Bk、40C、40M、40Yとの間に転写ニップを形成するとともに、各感光体上のトナー像を転写ニップで記録媒体としての用紙Pへ転写するために用紙Pを搬送する転写搬送ベルトに対して絶縁ローラ600を用いてもよい。また、本実施形態では、カラー画像(トナー像)を担持可能なベルトユニットに絶縁部材を適用したが、カラー画像(トナー像)ではなく、単色のトナー像のみを担持するベルト部材を支持する複数のローラの端部に絶縁部材を回転可能に設けてもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
10 転写ベルト(ベルト部材)
10A ベルト端部(一方側)
10B 内面(支持部材と対向する側)
200 スケールテープ(読取部)
200a 読取部の端面
201 保護層
202 金属層(導電部)
203 接着層
300A、300B 光学検出手段
500 ベルトユニット(転写ユニット)
501〜511 ローラ(複数の支持部材)
501a〜511a 支持部材の端面
600 絶縁ローラ(ローラ状の絶縁部材)
600a 絶縁部材の端面(対向端面)
d1 許容移動量
d2 支持部材の端面と読取部の端面との間隔
V ベルト搬送方向
X ベルト幅方向
X1 読取部の幅
X2 絶縁部材の幅
特開2005-234278号公報

Claims (8)

  1. 送されるベルト部材と、
    前記ベルト部材の内側と外側の回転ローラ間にバイアスが印可される回転ローラ対と、
    前記ベルト部材を支持する導電性を有する複数の支持部材と、
    前記ベルト部材のベルト搬送方向と交差するベルト幅方向の少なくとも一方側で、前記支持部材と対向する側にベルト長手方向に渡って配置され、光学検出手段によって読み取られる導電を有する読取部と、
    前記読取部と対向する側で前記読取部と前記支持部材の間に配置された絶縁部材を有するベルトユニット。
  2. 請求項1記載のベルトユニットにおいて、
    記絶縁部材はローラ状で、前記支持部材と同一の回転中心を中心として回転可能であるベルトユニット。
  3. 請求項1又は2記載のベルトユニットにおいて、
    前記ベルト幅方向における、前記絶縁部材の幅は、前記読取部の幅よりも広く形成されていて、前記支持部材の端面との対向端面が、前記読取部の端面とベルト幅方向にずれて配置されているベルトユニット。
  4. 請求項1ないし3の何れか1項に記載のベルトユニットにおいて
    記ベルト部材と前記ベルト部材の外側の前記回転ローラとが接離可能に設けられ、前記ベルト部材と前記回転ローラとが離間状態時にも、前記回転ローラ対には前記バイアスが印可されるベルトユニット。
  5. 請求項1記載のベルトユニットにおいて、
    前記絶縁部材はローラ状で、前記支持部材と同一の回転中心を中心として回転可能で
    前記ベルト幅方向における、前記絶縁部材の幅は、
    記読取部の幅よりも広く形成されていて、
    前記支持部材の端面が、前記読取部の端面とベルト幅方向にずれて配置されていて、
    前記ベルト部材の搬送時における幅方向への許容移動量をd1、前記支持部材の端面と前記読取部の端面との間隔をd2としたとき、d1<d2としたベルトユニット。
  6. 送されるベルト部材と、
    前記ベルト部材の内側と外側の回転ローラ間にバイアスが印可される回転ローラ対と、
    前記ベルト部材を前記ベルト部材の内側から支持する導電性を有する複数の支持部材と、
    前記ベルト部材の内側にベルト搬送方向に沿って配置され、光学検出手段によって読み取られる導電を有する読取部と、
    前記読取部と対向する側で前記読取部と前記支持部材の間に配置された絶縁部材を有するベルトユニット。
  7. 請求項6記載のベルトユニットにおいて、
    前記絶縁部材はローラ状であって、前記支持部材の軸に挿入されるベルトユニット。
  8. 請求項1ないし7の何れか1に記載のベルトユニットを備えた画像形成装置。
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